JPH07291111A - 液圧装置 - Google Patents

液圧装置

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JPH07291111A
JPH07291111A JP6089693A JP8969394A JPH07291111A JP H07291111 A JPH07291111 A JP H07291111A JP 6089693 A JP6089693 A JP 6089693A JP 8969394 A JP8969394 A JP 8969394A JP H07291111 A JPH07291111 A JP H07291111A
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ofl
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Naotoshi Tamai
尚利 玉井
Mutsumi Shimizu
睦 清水
Takashi Aoki
青木  隆
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Nissin Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】基体に、該基体との間に環状の吐出路を形成し
てポンプが嵌合、固定され、前記吐出路には、ダンパ室
が接続されるとともに、オリフィスを介して液圧機器が
接続される液圧装置において、ダンパ室およびオリフィ
スに協働して有効な減衰作用を発揮させるようにする。 【構成】基体34には、環状吐出路121にその周方向
1個所で通じるとともにダンパ室86に通じる吐出通路
102が設けられ、該吐出通路102にオリフィス25
1 を介して液圧機器Mが接続される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基体に、該基体との間
に環状の吐出路を形成してポンプが嵌合、固定され、前
記吐出路には、ダンパ室が接続されるとともに、オリフ
ィスを介して液圧機器が接続される液圧装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかる液圧装置は、たとえば実開
平3−13268号公報等により既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のものでは、
環状吐出路の下部に形成された第1の吐出口にダンパ室
が連通され、環状吐出路の上部に形成された第2の吐出
口にオリフィスが連通される構成となっており、それに
より環状吐出路内にエアーが溜まることを防止するよう
にしている。しかるに、ホンプからの吐出脈動が液圧機
器側に及ぶのを防止するために、ダンパ室およびオリフ
ィスが設けられているのにもかかわらず、ダンパ室およ
びオリフィス間に流路抵抗の大なる環状吐出路が介在せ
しめられていることにより、ダンパ室およびオリフィス
は、それらに固有の減衰作用を発揮するものの全体とし
て有効な減衰作用を発揮するとは言い難い。
【0004】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、ダンパ室およびオリフィスに協働して有効な
減衰作用を発揮させるようにした液圧装置を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、基体に、該基体との間に環
状吐出路を形成してポンプが嵌合、固定され、前記環状
吐出路には、ダンパ室が接続されるとともに、オリフィ
スを介して液圧機器が接続される液圧装置において、基
体には、環状吐出路にその周方向1個所で通じるととも
にダンパ室に通じる吐出通路が設けられ、該吐出通路に
オリフィスを介して液圧機器が接続されることを特徴と
する。
【0006】また請求項2記載の発明によれば、上記請
求項1記載の発明の構成に加えて、吐出通路は、液圧機
器としてのマスタシリンダにオリフィスを介して接続さ
れ、該オリフィスおよびマスタシリンダ間は、常開型電
磁弁を介して車輪ブレーキに接続され、ポンプの吸入口
が接続されるリザーバと前記車輪ブレーキとの間には常
閉型電磁弁が介設される。
【0007】
【実施例】以下、図面により本発明を四輪車両の還流式
アンチロックブレーキ制御装置に適用したときの実施例
について説明する。
【0008】図1ないし図10は本発明の第1実施例を
示すものであり、図1は車両用ブレーキ装置の液圧回路
図、図2は車体に支持された状態でのアンチロックブレ
ーキ制御装置の側面図、図3は図2の3矢視拡大平面
図、図4は図3の4−4線断面図、図5は常開型および
常閉型電磁弁の縦断面図、図6はカバーの底面図であっ
て図7の6矢視図、図7は図6の7−7線断面図、図8
は図4の8−8線断面図、図9は図4の9−9線断面
図、図10は図3と同一方向から見てポンプを示した切
欠き平面図である。
【0009】先ず図1において、液圧機器としてのタン
デム型マスタシリンダMは、ブレーキペダルPの踏込み
に応じた制動液圧を出力する一対の出力ポート13a,
13bを備えており、左前輪用車輪ブレーキBFL、右後
輪用車輪ブレーキBRRに接続される比例減圧弁14R
右前輪用車輪ブレーキBFR、ならびに左後輪用車輪ブレ
ーキBRLに接続される比例減圧弁14L と、前記両出力
ポート13a,13bとの間に、アンチロックブレーキ
制御装置15が介設される。
【0010】このアンチロックブレーキ制御装置15
は、左前輪用車輪ブレーキBFL、右後輪用車輪ブレーキ
RR、右前輪用車輪ブレーキBFRおよび左後輪用車輪ブ
レーキBRLに個別に対応した4つの常開型電磁弁
OFL ,VORR ,VOFR ,VORL と、各常開型電磁弁V
OFL 〜VORL にそれぞれ並列に接続される4つのチェッ
ク弁17FL,17RR,17FR,17RLと、前記各車輪ブ
レーキBFL〜BRLに個別に対応した4つの常閉型電磁弁
CFL ,VCRR ,VCFR ,VCRL と、左前輪用車輪ブレ
ーキBFLおよび右後輪用車輪ブレーキBRR側ならびに右
前輪用車輪ブレーキBFRおよび左後輪用車輪ブレーキB
RL側にそれぞれ個別に対応した一対のリザーバ191
192 と、両リザーバ191 ,192 に吸入弁201
202 を介して接続される一対のポンプ211 ,212
と、両ポンプ211 ,212 に共通なモータ22と、両
ポンプ211 ,212 に吐出弁231 ,232 を介して
接続される一対のダンパ241 ,242 と、前記マスタ
シリンダMの出力ポート13a,13bおよび前記ポン
プ211 ,212 間にそれぞれ介設されるオリフィス2
1,252 とを備え、各常開型電磁弁VOFL 〜VORL
および各常閉型電磁弁VCFL〜VCRL の消磁・励磁は電
子制御ユニット26により切換制御される。
【0011】常開型電磁弁VOFL は、マスタシリンダM
の一方の出力ポート13aと左前輪用車輪ブレーキBFL
との間に介設され、常開型電磁弁VORR は、前記出力ポ
ート13aと右後輪用車輪ブレーキBRRに接続された比
例減圧弁14R との間に介設され、常開型電磁弁VOFR
は、マスタシリンダMの他方の出力ポート13bと右前
輪用車輪ブレーキBFRとの間に介設され、常開型電磁弁
ORL は、前記出力ポート13bと左後輪用車輪ブレー
キBRLに接続された比例減圧弁14L との間に介設され
る。またチェック弁17FL〜17RLは、対応する車輪ブ
レーキBFL〜B RLからの作動液の流通のみを許容するよ
うにして各常開型電磁弁VOFL 〜VORLに並列に接続さ
れる。
【0012】常閉型電磁弁VCFL は左前輪用車輪ブレー
キBFLおよびリザーバ191 間に、常閉型電磁弁VCRR
は比例減圧弁14R およびリザーバ191 間に、常閉型
電磁弁VCFR は右前輪用車輪ブレーキBFRおよびリザー
バ192 間に、また常閉型電磁弁VCRL は比例減圧弁1
L およびリザーバ192 間にそれぞれ介設される。
【0013】このようなアンチロックブレーキ制御装置
15によれば、各車輪がロックを生じる可能性のない通
常ブレーキ時には、各常開型電磁弁VOFL 〜VORL が消
磁状態にあって開弁しており、また各常閉型電磁弁V
CFL 〜VCRL が消磁状態にあって閉弁している。したが
ってマスタシリンダMの一方の出力ポート13aから出
力される制動液圧は、常開型電磁弁VOFL を介して左前
輪用車輪ブレーキBFLに作用するとともに常開型電磁弁
ORR および比例減圧弁14R を介して右後輪用車輪ブ
レーキBRRに作用し、またマスタシリンダMの他方の出
力ポート13bから出力される制動液圧は、常開型電磁
弁VOFR を介して右前輪用車輪ブレーキB FRに作用する
とともに常開型電磁弁VORL および比例減圧弁14L
介して左後輪用車輪ブレーキBRLに作用する。
【0014】ブレーキ時に車輪がロック状態に入りそう
になったときのアンチロック制御時には、常開型電磁弁
OFL 〜VORL のうちロック状態に入りそうである車輪
に対応する常開型電磁弁を励磁して閉弁するととともに
常閉型電磁弁VCFL 〜VCRLのうち上記車輪に対応する
常閉型電磁弁を励磁して開弁する。そうすると、制動液
圧の一部がリザーバ191 あるいは192 に逃がされて
減圧されることになる。また制動液圧を保持する際に
は、常開型電磁弁VOFL 〜VORL を励磁して閉弁すると
ともに常閉型電磁弁VCFL 〜VCRL を消磁して閉弁状態
に保持すればよく、制動液圧を増圧する際には、常開型
電磁弁VOFL 〜VORL を消磁して開弁するとともに常閉
型電磁弁VCFL 〜VCRL を消磁して閉弁状態に保持すれ
ばよい。
【0015】而して一対のポンプ211 ,212 を共通
に駆動するモータ22は、上記アンチロック制御時に作
動せしめられるものであり、リザーバ191 ,192
逃がされた作動液がポンプ211 ,212 からダンパ2
1 ,242 およびオリフィス251 ,252 を経て各
常開型電磁弁VOFL 〜VORL の上流側に戻される。した
がってリザーバ191 ,192 に逃がした分だけマスタ
シリンダMにおけるブレーキペダルPの踏込み量が増加
することはなく、しかもポンプ211 ,212から送出
される作動液の脈動はダンパ241 ,242 およびオリ
フィス251 ,252 の働きにより減衰され、前記ブレ
ーキペダルPに脈動が伝わることはない。
【0016】各常開型電磁弁VOFL 〜VORL および各常
閉型電磁弁VCFL 〜VCRL の消磁・励磁を制御する電子
制御ユニット26には、車輪がロック状態に入りそうに
なったかどうかを判断するために各車輪の車輪速度を個
別に検出する車輪速度センサ27FL,27RR,27FR
27RLの検出信号が入力されるとともに、ハンドブレー
キレバー28が操作されたかどうかを検出するハンドブ
レーキ検出センサ29の検出信号が入力され、さらにア
ンチロック制御状態にあるときに電子制御ユニット26
によって活性化されるランプ等の報知器30が電子制御
ユニット26に接続される。
【0017】図2、図3および図4において、アンチロ
ックブレーキ制御装置15は、ブロック状に形成される
金属製の基体34を備えるものであり、該基体34に、
4つの常開型電磁弁VOFL ,VORR ,VOFR ,VORL
4つの常閉型電磁弁VCFL ,VCRR ,VCFR ,VCRL
4つのチェック弁17FL,17RR,17FR,17RL、一
対のリザーバ191 ,192 、一対の吸入弁201 ,2
2 、一対のポンプ211 ,212 、一対の吐出弁23
1 ,232 、一対のダンパ241 ,242 、ならびに一
対のオリフィス251 ,252 等が配設され、基体34
の一面34a側には、該一面34aから突出する常開型
電磁弁VOFL ,VORR ,VOFR ,VORLおよび常閉型電
磁弁VCFL ,VCRR ,VCFR ,VCRL の一部を覆うよう
にしてカバー38が取付けられ、基体34の他面34b
にモータ22が取付けられる。
【0018】前記基体34は車体35に取付けられる。
すなわち車体35に固定されたブラケット36には、基
体34の一面34a側に臨む支持板部36aと、基体3
4の他面34b側に臨む一対の支持板部36b,36b
とが設けられ、基体34はマウント手段37を介して支
持板部36aに取付けられるとともにマウント手段3
7,37を介して支持板部36b,36bに取付けられ
る。
【0019】基体34には、4つの常開型電磁弁
OFL ,VORR ,VOFR ,VORL が並列して配設される
とともに、4つの常閉型電磁弁VCFL ,VCRR
CFR ,VCRL が、前記常開型電磁弁VOFL 〜VORL
配列方向に並列して配設される。しかも基体34の一側
面には、マスタシリンダMにおける一方の出力ポート1
3a(図1参照)に連なる入力側導管391 が常開型電
磁弁VOFL ,VORR に対応して接続されるとともに、マ
スタシリンダMにおける他方の出力ポート13b(図1
参照)に連なる入力側導管392 が常開型電磁弁
OFR ,VORL に対応して接続される。また各車輪ブレ
ーキBFL,BRR,BFR,BRLにそれぞれ連なる出力側導
管40FL,40RR,40FR,40RLが、常開型電磁弁V
OFL および常閉型電磁弁VCF L 、常開型電磁弁VORR
よび常閉型電磁弁VCRR 、常開型電磁弁VOFR および常
閉型電磁弁VCFR 、ならびに常開型電磁弁VORL および
常閉型電磁弁VCRL にそれぞれ対応して基体34の一側
面に接続される。
【0020】各常開型電磁弁VOFL ,VORR ,VOFR
ORL は、基本的に同一の構成を有し、また各常閉型電
磁弁VCFL ,VCRR ,VCFR ,VCRL は基本的に同一の
構成を有するものであるので、以下、常開型電磁弁V
OFL ,VORR ,VOFR ,VORLについては常開型電磁弁
OFL により、また常閉型電磁弁VCFL ,VCRR ,VCF
R ,VCRL については常閉型電磁弁VCFL により、その
詳細構成を説明する。
【0021】図5において、常開型電磁弁VOFL は、有
底円筒状のガイド筒41を有するハウジング主体42O
と、ガイド筒41内の一端側に固定配置される固定コア
43 O と、固定コア43O から離反する方向にばね付勢
されてガイド筒41内に収納される可動コア44O と、
固定コア43O に設けられた弁座45への着座を可能と
して可動コア44O に固着される球状の弁体46と、ガ
イド筒41を囲繞するボビン47に巻装されるコイル4
8と、該コイル48の一部を覆って前記ガイド筒41の
両端部間を磁気的に結合するためのヨーク49とを備え
る。
【0022】ハウジング主体42O は、磁性金属により
段付き円筒状に形成されるものであり、非磁性材料によ
り薄肉の有底円筒状に形成されるガイド筒41の開口端
が、ハウジング主体42O と、磁性金属により形成され
てハウジング主体42O にかしめ結合されるリング体5
0との間に液密に挟持される。
【0023】ガイド筒41の開口端部には半径方向外方
に張出した鍔部41aが一体に設けられる。リング体5
0はガイド筒41の開口端側を同軸に囲繞するリング状
に形成され、ハウジング主体42O にかしめ結合される
薄肉円筒部50aがリング体50に同軸に設けられる。
固定コア43O は、円筒状にしてハウジング主体42 O
に同軸にかつ一体に連設されるものであり、ガイド筒4
1の鍔部41aをリング体50およびハウジング主体4
O 間に挟持するようにして薄肉円筒部49aがハウジ
ング主体42O にかしめ結合されたときに、固定コア4
O は、ガイド筒41の開口端側に嵌入せしめられる。
またリング体50およびガイド筒41間には環状のシー
ル部材51が介装される。
【0024】ガイド筒41内で固定コア43O および可
動コア44O 間には弁室54O が形成され、固定コア4
O の弁室54O に臨む端部中央には、テーパ状の弁座
45を有する弁座部材55が固着され、弁体46は可動
コア44O の弁室54O に臨む端部中央に固着される。
しかも弁室54O 内で固定コア43O および可動コア4
O 間には、可動コア44O を固定コア43O から離反
させる方向、すなわち弁体46を弁座45から離反させ
る方向のばね力を発揮する戻しばね56が縮設される。
【0025】弁座部材55は、弁座45の中央部に開口
する弁孔57を有するものであり、固定コア43O およ
びハウジング主体42O には、該弁孔57に同軸に通じ
る通路58O が設けられ、ハウジング主体42O の固定
コア43O とは反対側の端部には、通路58O の開口端
に臨むフィルタ59O が装着される。またリング体50
の薄肉円筒部50aとハウジング主体42O との間には
環状路60O が形成されており、該環状路60O および
弁室54O 間を連通する連通路61O が固定コア43O
およびハウジング主体42O に設けられる。さらにフィ
ルタ59O および連通路61O 間でハウジング主体42
O には、チェック弁17FLが配設される。
【0026】ハウジング主体42O およびリング体50
は、基体34の一面34aに設けられた嵌合凹部62O
に、リング体50が基体34の一面34aとほぼ面一に
なるようにして嵌合される。この嵌合凹部62O は、ハ
ウジング主体42O およびリング体50の外面形状に対
応して段付きの有底穴として形成されるものであり、リ
ング体50の外面には嵌合凹部62O の内面に弾発接触
する環状のシール部材63が装着されるとともに嵌合凹
部62O の内面との間に介装される環状のフィルタ64
が装着され、ハウジング主体42O の外面には嵌合凹部
62O の内面に弾発接触する環状のシール部材65O
装着される。またハウジング主体42Oおよびリング体
50の外面と、嵌合凹部62O の内面との間には環状室
66O が形成されており、この環状室66O は、フィル
タ64、ならびにリング体50における薄肉円筒部50
aに穿設された複数の連通孔67…を介して環状路60
Oに連通される。
【0027】ところで、基体34の一面には、磁性金属
から成るとともに各ガイド筒41…を貫通せしめる複数
の孔52a…を有する押さえ板52が、複数のボルト5
3…(図4参照)により締着されるものであり、嵌合凹
部62O に嵌合させた状態のハウジング主体42O およ
びリング体50は、押さえ板52および基体34間に挟
持、固定されることになる。
【0028】ボビン47およびコイル48は、合成樹脂
から成るモールド部69で被覆されることにより、嵌入
孔68aを有する円筒状のコイル組立体68としてユニ
ット化されるものであり、ガイド筒41の押さえ板52
からの突出部が、該コイル組立体68の嵌入孔68aに
嵌入され、該コイル組立体68にはヨーク49が装着さ
れる。
【0029】ヨーク49は、コイル組立体68の一端側
に当接して該コイル組立体68および押さえ板52間に
挟まれる第1平板部49aと、コイル組立体68の他端
側に当接する第2平板部49bと、第1および第2平板
部49a,49b間を結ぶ連結板部49cとを有して、
磁性金属により縦断面略「コ」字形に形成されるもので
あり、第1平板部49aには、コイル組立体68の嵌入
孔68aに同軸に連なる円形の貫通孔70が設けられ、
第2平板部49bには、前記嵌入孔68aに同軸に連な
る貫通孔71が設けられる。而して第2平板部49bの
貫通孔71は、円形であってもよく、また円周方向の一
部が切欠かれた円弧状の内周面を有するものであっても
よい。
【0030】ヨーク49が装着された状態のコイル組立
体68には、ガイド筒41の押さえ板52からの突出部
が嵌入される。すなわちヨーク49の貫通孔70,71
ならびにコイル組立体68の嵌入孔68aにガイド筒4
1が嵌入され、貫通孔70の全周内面がガイド筒41の
外面に接触し、貫通孔71の内面の周方向少なくとも一
部がガイド筒41の外面に接触することにより、ガイド
筒41のコイル組立体68を挟む両端部がガイド筒41
で磁気的に結合されることになる。
【0031】常閉型電磁弁VCFL 〜VCRL は、その構成
要素のうちの多くを上記常開型電磁弁VOFL 〜VORL
同一とするものであり、常開型電磁弁VOFL 〜VORL
同一の構成要素については同一の参照符号を付して、常
閉型電磁弁VCFL の構成について再び図5を参照しなが
ら説明する。
【0032】常閉型電磁弁VCFL は、有底円筒状のガイ
ド筒41を備えるハウジング主体42C と、ガイド筒4
1の先端側に固定される固定コア43C と、固定コア4
Cから離反する方向にばね付勢されてガイド筒41内
に収納される可動コア44Cと、ハウジング主体42C
に設けられた弁座45への着座を可能として可動コア4
4cに固着された弁体46と、ガイド筒41を囲繞する
ボビン47に巻装されるコイル48と、該コイル48の
一部を覆って前記ガイド筒41の両端部間を磁気的に結
合するヨーク49とを備える。
【0033】ハウジング主体42C は、薄肉の有底円筒
状であるガイド筒41の開口端が、磁性金属により段付
き円筒状に形成されるハウジング主体42C と、磁性金
属により形成されてハウジング主体42C にかしめ結合
されるリング体50との間に液密に挟持されて成る。
【0034】ガイド筒41の鍔部41aをリング体50
およびハウジング主体42C 間に挟持するようにしてリ
ング体50の薄肉円筒部50aがハウジング主体42C
にかしめ結合され、リング体50およびガイド筒41間
には環状のシール部材50が介装される。またガイド筒
41内の先端側には固定コア43C が嵌入されており、
ガイド筒41をかしめて固定コア43C に係合すること
により固定コア43Cがガイド筒41内で固定される。
【0035】可動コア44C は、固定コア43C に対向
してガイド筒41内に摺動自在に嵌合され、ハウジング
主体42C および可動コア44C 間には弁室54C が形
成され、ハウジング主体42C の弁室54C に臨む端部
中央には、テーパ状の弁座45を有する弁座部材55が
固着され、弁体46は可動コア44C の弁室54C に臨
む端部中央に固着される。またガイド筒41内で、固定
コア43C および可動コア44C 間には、可動コア44
C を固定コア43C から離反させる方向、すなわち弁体
46を弁座45に着座させる方向のばね力を発揮する戻
しばね56が縮設され、可動コア44C の外面には作動
液の流通を許容する流通溝72が軸方向全長にわたって
設けられる。
【0036】ハウジング主体42C には、弁座部材55
の弁孔57に同軸に通じる通路58 C が設けられ、ハウ
ジング主体42C の可動コア44C とは反対側の端部に
は、通路58C の開口端に臨むフィルタ59C が装着さ
れる。またリング体50の薄肉円筒部50aとハウジン
グ主体42C との間には環状路60C が形成されてお
り、該環状路60C および弁室54C 間を連通する複数
の連通路61C …がハウジング主体42C に設けられ
る。
【0037】ハウジング主体42C は、基体34の一面
34aに設けられた嵌合凹部62Cに、リング体50が
基体34の一面34aとほぼ面一になるようにして嵌合
される。この嵌合凹部62C は、ハウジング主体42C
およびリング体50の外面形状に対応して段付きの有底
穴として形成されるものであり、リング体50の外面に
は嵌合凹部62C の内面に弾発接触する環状のシール部
材62が装着されるとともに嵌合凹部62C の内面との
間に介装される環状のフィルタ63が装着され、ハウジ
ング主体42C の外面には嵌合凹部62C の内面に弾発
接触する環状のシール部材65C が装着される。またハ
ウジング主体42C およびリング体50の外面と、嵌合
凹部62C の内面との間には環状室66C が形成されて
おり、この環状室66C は、フィルタ64、ならびに薄
肉円筒部50aの連通孔67…を介して環状路60C
連通される。
【0038】このような常閉型電磁弁VCFL 〜VCRL
ハウジング主体42C は、上記常開型電磁弁VOFL 〜V
ORL のハウジング主体42O と同様にして、押さえ板5
2を基体34の一面34aに締着することにより基体3
4に固定され、その状態でガイド筒41は押さえ板52
から突出され、ヨーク49が装着されたコイル組立体6
8にガイド筒41が嵌入される。
【0039】全ての常開型電磁弁VOFL 〜VORL および
全ての常閉型電磁弁VCFL 〜VCRLにおいて、ヨーク4
9が装着された状態に在るコイル組立体68…は、基体
34に締着される合成樹脂製のカバー38で覆われるよ
うにして、該カバー38と押さえ板52との間に挟持さ
れる。
【0040】図6および図7において、カバー38は、
一端を基体34あるいは押さえ板52に当接させる略矩
形の筒状に形成される側壁部38aの他端が閉塞板部3
8bで閉塞されて成る函状に形成される。しかも、基体
34側に配置される常開型電磁弁VOFL ,VORR および
常閉型電磁弁VCFL ,VCRR の中心位置、ならびに常開
型電磁弁VOFR ,VORL および常閉型電磁弁VCFR ,V
CRL の中心位置をそれぞれ中心として円形に形成される
一対の凹部75,75が閉塞板部38bの内面に設けら
れる。しかも一方の凹部75の直径は、該凹部75に対
応する常開型電磁弁VOFL ,VORR および常閉型電磁弁
CFL ,VCRR におけるコイル組立体68…が凹部75
の周縁部に当接するように設定され、また他方の凹部7
5の直径は、該凹部75に対応する常開型電磁弁
OFR ,VORL および常閉型電磁弁VCF R ,VCRL にお
けるコイル組立体68…が凹部75の周縁で閉塞板部3
8bに当接するように設定される。
【0041】両凹部75,75の中心部においてカバー
38の閉塞板部38bには、内方側に延びる大径嵌合筒
76,76と、段部77,77を介して大径嵌合筒7
6,76に同軸に連なる小径嵌合筒78,78とがそれ
ぞれ設けられ、小径嵌合筒78,78には金属により円
筒状に形成されるスペーサ79,79が嵌入される。而
してスペーサ79,79内には締付けねじ80,80が
カバー38の外方側から挿通され、押さえ板52を貫通
した締付けねじ80,80を基体34に螺合して締付け
ることにより、カバー38が基体34に締着される。し
かもカバー38の閉塞板部38bにおいて凹部75,7
5が設けられている部分は、薄肉となって弾性力が付与
されており、締付けねじ80,80による締結力は凹部
75,75の中心部に作用するので、締付けねじ80,
80の締付けにより、常開型電磁弁VOFL ,VORR およ
び常閉型電磁弁VCFL ,VCRR におけるコイル組立体6
8…、ならびに常開型電磁弁VOFR ,VORL および常閉
型電磁弁VCFR ,VCRL におけるコイル組立体68…
が、カバー38の閉塞板部38bおよび押さえ板52間
に確実に挟持、固定されることになる。
【0042】カバー38における側壁部38aには、各
常開型電磁弁VOFL 〜VORL および全ての常閉型電磁弁
CFL 〜VCRL のコイル48…にそれぞれ連なる接続コ
ード81(図4参照)を外部に引き出すためのコード引
出し口82が設けられる。
【0043】図4で示すように、ダンパ241 は常閉型
電磁弁VCFL に関して常開型電磁弁VOFL と反対側で基
体34に配設され、ダンパ242 は常閉型電磁弁VCFR
に関して常開型電磁弁VOFR と反対側で基体34に配設
され、リザーバ191 は常閉型電磁弁VCRR に関して常
開型電磁弁VORR と反対側で基体34に配設され、リザ
ーバ192 は常閉型電磁弁VCRL に関して常開型電磁弁
ORL と反対側で基体34に配設される。
【0044】図8において、常閉型電磁弁VCFL に関し
て常開型電磁弁VOFL と反対側で基体34の一面34a
にはダンパ用凹部84が設けられており、ダンパ241
は、基体34と、該基体34の一面34aに締着される
押さえ板52との間で固定的に挟持される閉塞板85で
ダンパ用凹部84の開口端が液密的に閉塞されて成るも
のであり、ダンパ用凹部84および閉塞板85でダンパ
室86が規定される。またダンパ242 は、常閉型電磁
弁VCFR に関して常開型電磁弁VOFR と反対側で、上記
ダンパ241 と同様に構成される。
【0045】図9において、常閉型電磁弁VCRR に関し
て常開型電磁弁VORR と反対側で基体34の一面34a
にはリザーバ用凹部87が設けられており、リザーバ1
1は、貯留室88を基体34との間に形成してリザー
バ用凹部87に摺動自在にかつ液密に嵌合されるピスト
ン89と、基体34の一面34aに締着される押さえ板
52およびピストン89間に縮設されるばね90とから
成るものである。またリザーバ192 は、常閉型電磁弁
CRL に関して常開型電磁弁VORL と反対側で、上記リ
ザーバ191 と同様に構成される。
【0046】常開型電磁弁VOFL 〜VORL の配列位置な
らびに常閉型電磁弁VCFL 〜VCRLの配列位置間におい
て、それらの配列方向に沿う中央部で基体34には、図
10で示すように、該基体34の他面34bに開口する
有底の収納孔91が穿設されており、基体34の他面3
4bに取付けられるモータ22の出力軸92が該収納孔
91内に同軸に挿入され、収納孔91内で出力軸92に
は、出力軸92の軸線からの距離が周方向に異なる外面
を有するカム部材93が固定される。
【0047】基体34には、常開型電磁弁VOFL 〜V
ORL および常閉型電磁弁VCFL 〜VCR L の配列方向に沿
って延びて前記収納孔91の内面に開口する一対の取付
け孔951 ,952 が設けられており、ポンプ211
212 は、前記カム部材93で駆動されるようにして取
付け孔951 ,952 内に配設される。
【0048】ポンプ211 は、取付け孔952 内に嵌
合、固定されるポンプハウジング96と、先端を前記カ
ム部材93に摺接させてポンプハウジング96に摺動自
在に嵌合されるとともにポンプハウジング96との間に
ポンプ室97を形成するピストン98とを備える。
【0049】取付け孔951 の内面と、該取付け孔95
1 内に嵌合、固定されるポンプハウジング96の外面と
の間には、取付け孔951 の軸方向内方側の環状吸入路
120と、取付け孔951 の軸方向外方側の環状吐出路
121とが形成される。而してピストン98内には前記
環状吸入路120に常時通じる吸入室99が設けられて
おり、ピストン98には、ポンプ室97の容積増大時に
開弁して吸入室99をポンプ室97に通じさせる吸入弁
201 が装着される。またポンプハウジング96内には
前記環状吐出路121に常時通じる吐出室100が設け
られ、ポンプハウジング96には、ポンプ室97の容積
縮小時に開弁して吐出室100をポンプ室97に通じさ
せる吐出弁231 が装着される。
【0050】図9で示すように、基体34には、環状吸
入路120の下部をリザーバ191の貯留室88に通じ
させる吸入通路101が設けられる。また図8で示すよ
うに、基体34には、環状吐出路121をダンパ241
のダンパ室86に通じさせる吐出通路102が設けら
れ、該吐出通路102は、環状吐出路121のモータ2
2側の1個所で直接通じるようにして、たとえば上下に
一直線状に延びて基体34に設けられ、該吐出通路10
2の下端がダンパ室86に連通される。
【0051】ポンプ212 は、上記ポンプ211 と同一
の構成を有して取付け孔952 内に嵌合、固定される。
【0052】相互に隣接して基体34に配置される常開
型および常閉型電磁弁VOFL ,VCF L ;VORR
CRR ;VOFR ,VCFR ;VORL ,VCRL の環状室66
O ,66C間は、基体34に設けられた連通路103…
を介して相互に連通されており、常閉型電磁弁VCFL
おける嵌合凹部51C に同軸に連なる排出通路104
(図9参照)、ならびに常閉型電磁弁VCRR における嵌
合凹部51C に同軸に連なる排出通路105(図10参
照)は吸入通路101を介してリザーバ191 に連通さ
れ、同様にして、常閉型電磁弁VCFR ,VCRL の排出通
路はリザーバ192 に連通される。
【0053】また基体34の一側面には、ねじ孔である
出力用接続孔106FL,106RR,106FR,106RL
が各連通路103…と同軸にして設けられており、それ
らの接続孔106FL〜106RLの内端に位置するように
して各連通路103…に連なるシートパイプ107…が
基体34に圧入される。また各車輪ブレーキBFL
RR,BFR,BRLにそれぞれ連なる出力側導管40FL
40RR,40FR,40RLの一端には前記シートパイプ1
07…に密接し得るテーパ状のフレア部108…が設け
られており、前記各導管40FL〜40RLの外周に嵌挿さ
れたねじ部材109…が対応する前記接続孔106FL
106RLに螺合され、各フレア部108…がねじ部材1
09…によりシートパイプ107…にそれぞれ押付けら
れる。
【0054】図8に注目して、常開型電磁弁VOFL の嵌
合凹部62O に連なる入口通路110が基体34に設け
られ、該入口通路110に直交して交わる挿入孔111
が、ポンプ211 の環状吐出路121に通じる吐出通路
102に同軸に連なるようにして基体34に設けられ
る。また常開型電磁弁VORR の嵌合凹部62O に連なる
入口通路113(図11参照)が基体34に設けられ、
該入口通路113は、前記挿入孔111の軸方向に沿っ
て前記入口通路110の開口位置と同一位置で該挿入孔
111に開口される。
【0055】基体34の一側面には、ねじ孔である入力
用接続孔1121 が前記挿入孔111と同軸にして設け
られる。マスタシリンダMの一方の出力ポート13aに
連なる入力側導管391 には、その一端にフレア部10
8が設けられるとともに入力用接続孔1121 に螺合さ
れるねじ部材109が嵌挿される。
【0056】挿入孔111は、入力用接続孔1121
の一端に大径孔部111aを有するとともにポンプ21
1 側の他端に小径孔部111bを有するようにして段付
きに形成されるものであり、この挿入孔111には、管
部材114が挿入される。
【0057】管部材114は、挿入孔111の大径孔部
111aに軽圧入されるシートパイプ115と前記小径
孔部111bに軽圧入されるオリフィス251 とが連結
管部116を介して同軸にかつ一体に連設されて成るも
のである。而して挿入孔111における大径孔部111
aおよび小径孔部111b間の中間部内面と、連結管部
116の外面との間には環状路117が形成され、入口
通路110,113は環状路117に連通するようにし
て挿入孔111の中間部内面に開口される。しかも前記
連結管部116の側壁には、管部材114内を環状路1
17に通じさせる複数の連通孔118…が設けられる。
【0058】而して入力用接続孔1121 に螺合される
ねじ部材109により入力側導管391 のフレア部10
8をシートパイプ115に押付けることにより、常開型
電磁弁VOFL ,VORR に連なる入口通路110,113
がマスタシリンダMにおける一方の出力ポート13aに
連通されることになる。
【0059】マスタシリンダMにおける他方の出力ポー
ト13bに連なる入力側導管392は、前記入力側導管
391 と同様の構造により基体34の入力用接続孔11
2に接続され、常開型電磁弁VOFR ,VORL は、上記
常開型電磁弁VOFL ,VORRと同様にして前記入力側導
管392 に接続されるとともにポンプ212 の環状吐出
路にオリフィス252 を介して接続される。
【0060】次にこの第1実施例の作用について説明す
ると、各常開型電磁弁VOFL ,VOR R ,VOFR ,VORL
では、コイル48の励磁により、固定コア43O から押
さえ板52、ヨーク49、ガイド筒41および可動コア
44O を経て固定コア43Oに至る磁束が生じ、可動コ
ア44O が固定コア43O 側に吸引されることにより弁
体46が弁座45に着座して弁孔57を閉じることにな
る。また各常閉型電磁弁VCFL ,VCRR ,VCFR ,V
CRL では、コイル48の励磁により、固定コア43C
ら、ガイド筒41、ヨーク49および可動コア44C
経て固定コア43 C に至る磁束が生じ、可動コア44C
が固定コア43C 側に吸引されることにより、弁体46
が弁座45から離反して弁孔57を開くことになる。
【0061】このようなアンチロックブレーキ制御装置
15において、シートパイプ115…とオリフィス25
1 ,252 とは一体化されており、部品点数を低減する
ことができるだけでなく、シートパイプ115およびオ
リフィス251 ,252 が基体34に軽圧入されるので
切粉が生じる可能性が低く、切粉により常開型電磁弁V
OFL ,VORR ,VOFR ,VORL の作動不良が生じること
を防止することができる。しかもオリフィス251 ,2
2 は、入力側接続孔1121 ,1122 に螺合される
ねじ部材109…で外方への離脱を阻止されているシー
トパイプ115…と一体であるために、ポンプ211
212 からの吐出圧の作用によってもオリフィス2
1 ,252 がずれてしまうことはない。
【0062】また挿入孔111の中間部内面と、連結管
部116の外面との間には入口通路110,113に通
じる環状路117が形成され、連結管部116の側壁に
は、環状路117に通じる複数の連通孔118…が設け
られるので、管部材114および挿入孔111の周方向
相対位置に注意を払わずとも、シートパイプ115およ
びオリフィス251 ,252 を前記入口通路110,1
13に確実に連通させることができる。
【0063】しかも基体34には、ポンプ211 ,21
2 の周囲の環状吐出路121をダンパ241 のダンパ室
86に通じさせる吐出通路102が、環状吐出路121
にその周方向1個所で直接通じるようにして設けられて
おり、該吐出通路102は、ダンパ室86に通じるとと
もに、オリフィス251 ,252 を介してマスタシリン
ダMに通じるので、ダンパ室86およびオリフィス25
1 ,252 間に流路抵抗の大成る環状吐出路121が介
在せず、したがってダンパ室86およびオリフィス25
1 ,252 が相互に有効に協働して減衰作用をなし、環
状吐出路121からの圧力脈動を効果的に減衰し、マス
タシリンダMへの加振を抑えることができる。
【0064】図11は本発明の第2実施例を示すもので
あり、上記第1実施例に対応する部分には同一の参照符
号を付す。
【0065】基体34には、ポンプ211 ,212 の環
状吐出路121におけるモータ22側の部分に一端を通
じさせてモータ22側にわずかに延びる連通路122が
設けられ、ダンパ241 ,242 のダンパ室86に通じ
る吐出通路102が前記連通路122の他端に通じるよ
うに上下方向に延びて設けられる。
【0066】またシートパイプ115とオリフィス25
1 とが連結管部116を介して同軸にかつ一体に連設さ
れて成る管部材114において、連結管部116のシー
トパイプ115寄りの端部には、連結管部116の外面
と挿入孔111における大径孔部111aおよび小径孔
部111b間の中間部内面との間に形成される環状路1
17の上端に、管部材114内を連通させる複数の連通
孔118′…が設けられる。
【0067】この第2実施例によると、吐出通路102
がモータ211 における環状吐出路121に、その環状
吐出121の周方向1個所に通じる連通路122を介し
て間接的に通じることになり、上記第1実施例と同様
に、ダンパ室86およびオリフィス251 ,252 を相
互に有効に協働させて、環状吐出路121からの圧力脈
動を効果的に減衰し、マスタシリンダMへの加振を抑え
ることができる。また環状路117内にエア溜まりが生
じることを防止することができ、作動液に同伴したエア
が常開型電磁弁VOFL 〜VORL 側に流れて、それらの常
開型電磁弁VOFL〜VORL で作動不良が生じることを防
止することができる。
【0068】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行なうことが可能である。
【0069】たとえば、環状吐出路121およびオリフ
ィス251 ,252 間の吐出通路102にダンパ室86
が連通するようにしてもよい。
【0070】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、基体には、環状吐出路にその周方向1個所で通じる
とともにダンパ室に通じる吐出通路が設けられ、該吐出
通路にオリフィスを介して液圧機器が接続されるので、
ダンパ室およびオリフィス間に環状吐出路を介在させ
ず、オリフィスおよびダンパ室を相互に有効に協働させ
て効果的な減衰作用をなさしめ、ポンプの吐出脈動が液
圧機器に及ぶことを抑えることができる。
【0071】また請求項2記載の発明によれば、上記請
求項1記載の発明の構成に加えて、吐出通路は、液圧機
器としてのマスタシリンダにオリフィスを介して接続さ
れ、該オリフィスおよびマスタシリンダ間は、常開型電
磁弁を介して車輪ブレーキに接続され、ポンプの吸入口
が接続されるリザーバと前記車輪ブレーキとの間には常
閉型電磁弁が介設されるので、還流式アンチロックブレ
ーキ制御装置に本発明を有効に適用して、ポンプからの
吐出脈動による加振がマスタシリンダに及ぶことを効果
的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の車両用ブレーキ装置の液圧回路図
である。
【図2】車体に支持された状態でのアンチロックブレー
キ制御装置の側面図である。
【図3】図2の3矢視拡大平面図である。
【図4】図3の4−4線断面図である。
【図5】常開型および常閉型電磁弁の縦断面図である。
【図6】カバーの底面図であって図7の6矢視図であ
る。
【図7】図6の7−7線断面図である。
【図8】図4の8−8線断面図である。
【図9】図4の9−9線断面図である。
【図10】図3と同一方向から見てポンプを示した切欠
き平面図である。
【図11】第2実施例の要部拡大縦断面図である。
【符号の説明】
191 ,192 ・・・リザーバ 211 ,212 ・・・ポンプ 251 ,252 ・・・オリフィス 34・・・基体 86・・・ダンパ室 102・・・吐出通路 121・・・環状吐出路 M・・・液圧機器としてのマスタシリンダ BFL,BFR,BRL,BRR・・・車輪ブレーキ VCFL ,VCFR ,VCRL ,VCRR ・・・常閉型電磁弁 VOFL ,VOFR ,VORL ,VORR ・・・常閉型電磁弁
【手続補正書】
【提出日】平成6年6月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】ガイド筒41の鍔部41aをリング体50
およびハウジング主体42C 間に挟持するようにしてリ
ング体50の薄肉円筒部50aがハウジング主体42C
にかしめ結合され、リング体50およびガイド筒41間
には環状のシール部材5が介装される。またガイド筒
41内の先端側には固定コア43C が嵌入されており、
ガイド筒41をかしめて固定コア43C に係合すること
により固定コア43Cがガイド筒41内で固定される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】ハウジング主体42C は、基体34の一面
34aに設けられた嵌合凹部62Cに、リング体50が
基体34の一面34aとほぼ面一になるようにして嵌合
される。この嵌合凹部62C は、ハウジング主体42C
およびリング体50の外面形状に対応して段付きの有底
穴として形成されるものであり、リング体50の外面に
は嵌合凹部62C の内面に弾発接触する環状のシール部
材6が装着されるとともに嵌合凹部62C の内面との
間に介装される環状のフィルタ6が装着され、ハウジ
ング主体42C の外面には嵌合凹部62C の内面に弾発
接触する環状のシール部材65C が装着される。またハ
ウジング主体42C およびリング体50の外面と、嵌合
凹部62C の内面との間には環状室66C が形成されて
おり、この環状室66C は、フィルタ64、ならびに薄
肉円筒部50aの連通孔67…を介して環状路60C
連通される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】符号の説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【符号の説明】 191 ,192 ・・・リザーバ 211 ,212 ・・・ポンプ 251 ,252 ・・・オリフィス 34・・・基体 86・・・ダンパ室 102・・・吐出通路 121・・・環状吐出路 M・・・液圧機器としてのマスタシリンダ BFL,BFR,BRL,BRR・・・車輪ブレーキ VCFL ,VCFR ,VCRL ,VCRR ・・・常閉型電磁弁 VOFL ,VOFR ,VORL ,VORR ・・・常型電磁弁
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体(34)に、該基体(34)との間
    に環状吐出路(121)を形成してポンプ(211 ,2
    2 )が嵌合、固定され、前記環状吐出路(121)に
    は、ダンパ室(86)が接続されるとともに、オリフィ
    ス(251 ,252 )を介して液圧機器(M)が接続さ
    れる液圧装置において、基体(34)には、環状吐出路
    (121)にその周方向1個所で通じるとともにダンパ
    室(86)に通じる吐出通路(102)が設けられ、該
    吐出通路(102)にオリフィス(251 ,252 )を
    介して液圧機器(M)が接続されることを特徴とする液
    圧装置。
  2. 【請求項2】 吐出通路(102)は、液圧機器として
    のマスタシリンダ(M)にオリフィス(251 ,2
    2 )を介して接続され、該オリフィス(251,25
    2 )およびマスタシリンダ(M)間は、常開型電磁弁
    (VOFL ,VOFR ,VORL ,VORR )を介して車輪ブレ
    ーキ(BFL,BFR,BRL,BRR)に接続され、ポンプ
    (211 ,212 )の吸入口が接続されるリザーバ(1
    1 ,192 )と前記車輪ブレーキ(BFL,BFR
    RL,BRR)との間には常閉型電磁弁(VCF L
    CFR ,VCRL ,VCRR )が介設されることを特徴とす
    る請求項1記載の液圧装置。
JP08969394A 1994-03-30 1994-04-27 液圧装置 Expired - Fee Related JP3382345B2 (ja)

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