JPH0729098B2 - 写真処理廃液の処理方法 - Google Patents

写真処理廃液の処理方法

Info

Publication number
JPH0729098B2
JPH0729098B2 JP22006287A JP22006287A JPH0729098B2 JP H0729098 B2 JPH0729098 B2 JP H0729098B2 JP 22006287 A JP22006287 A JP 22006287A JP 22006287 A JP22006287 A JP 22006287A JP H0729098 B2 JPH0729098 B2 JP H0729098B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waste liquid
acid
ammonium
photographic processing
solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP22006287A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6463093A (en
Inventor
直樹 高林
雅行 榑松
重治 小星
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP22006287A priority Critical patent/JPH0729098B2/ja
Publication of JPS6463093A publication Critical patent/JPS6463093A/ja
Publication of JPH0729098B2 publication Critical patent/JPH0729098B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、写真用自動現像機による写真感光材料の現像
処理に伴ない発生する廃液(本明細書において写真処理
廃液ないし廃液と略称)を自動現像機内若しくはその近
傍に配置して処理するのに適した写真処理廃液の蒸発処
理方法に関する。
〔従来の技術〕
水質汚濁防止法や各都道府県条例による公害規制の強化
により、水洗水や冷却水の下水道や河川への廃棄は可能
であるが、これら以外の写真処理液〔例えば、現像液、
定着液、発色現像液、漂白定着液(又は漂白液、定着
液)安定液等〕の破棄は、実質的に不可能となってい
る。
このため、各写真処理業者は廃液を専門の廃液処理業者
に回収料金を払って回収してもらったり公害処理設備を
設置したりしている。
廃液処理業者に依託する方法は廃液を貯めておくのにか
なりのスペースが必要となるし、またコスト的にも極め
て高価であり、更に公害処理設備は初期投資(イニシャ
ルコスト)が極めて大きく整備するのにかなり広大な場
所を必要とする等の欠点を有している。
写真廃液の公害負荷を低減させる公害処理方法として
は、活性汚泥法(例えば、特公昭51−12943号及び特公
昭51−7952号等)、蒸発法(特開昭49−89437号及び特
公昭56−33996号等)、電解酸化法(特開昭48−84462
号、特開昭49−119458号特公昭53−43478号、特開昭49
−119457号等)、イオン交換法(特公昭51−37704号、
特開昭53−383号、特公昭53−43271号等)、逆浸透法
(特開昭50−22463号等)、化学的処理法(特開昭49−6
4257号、特公昭57−37396号、特開昭53−12152号、特開
昭49−58833号、特開昭53−63763号、特公昭57−37395
号)等が知られている。
更に、写真処理廃液を加熱して水分を蒸発乾固すること
により処理するものが、実開昭60−70841号に記載され
ている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
近年、水洗に替わる安定化処理を用い、自動現像機外に
水洗用給排水のための配管を要しない自動現像機(いわ
ゆる無水洗自動現像機)による写真処理が普及しつつあ
る。更に、このような処理では処理液の温度コントロー
ルのための冷却水も省略されたものが望まれている。
実質的に水洗水や冷却水を用いない写真処理では自動現
像機からの写真処理廃液は水洗処理がある場合と比べて
水によって希釈されないため、廃液量は少ないが、その
反面、公害負荷は極めて大きい。
従って、オフィスマシンとして使用できるまでコンパク
ト化、簡易化が達成可能な無水洗方式の自動現像機の有
利さが最大限に発揮できるかどうかは、その廃液をどの
ように処理するかにかかっている。
上記した実質的に水洗を行わない処理においてその廃液
量は少ないとはいえ、比較的小規模な処理でも、例えば
Xレイ感光材料の処理で1日に10l、印刷製版用感光材
料の処理で、1日に50l程度となり、その廃液の処理
は、近年益々大きな問題となりつつある。
写真処理廃液の処理を容易に行うことを目的として、写
真処理廃液を加熱して水分を蒸発固化する装置が実開昭
60−70841号に示されているが、この装置にしたところ
が写真処理廃液を該装置に導入するため、季節により
(例えば夏と冬)自動現像機内の処理液の蒸発量が大き
く変化し、これによって感光材料を同一量処理しても前
記蒸発処理装置へ流入する廃液量が増減し、コンスタン
トな蒸留作業が行えない欠点があった。
更に、近年の低補充量化、コンパクトラボ化による低更
新率化、及び迅速処理化による処理液の高温処理化等に
より蒸発量はさらに増加する傾向にあり、このため前記
欠点はさらに拡大される傾向にある。
本発明者らは、上記した実開昭60−70841号に示されて
いるが如き写真用蒸発処理装置の考えを更に発展させる
と共に、装置の実用化のための様々の研究、実験機によ
るテストを繰り返してきた。
それによると、単なる加熱による蒸発処理では蒸発の進
行に伴なって発生する亜硫酸ガス、硫化水素、アンモニ
アガス等の有害ないし極めて悪臭性のガスを完全には除
去することが困難である点や、処理スピードの向上、加
熱に必要なエネルギーコストの低減等々の点において更
に解決すべき問題のあることが判明した。
本発明は、上記に鑑み、有害ガスや悪臭の発生防止、処
理スピードの向上、エネルギーコストの低減等に有効で
ある改良された写真処理廃液の蒸発処理方法を明らかに
することを主目的とするものであり、更に、本発明の他
の目的ないし利益は以下の記述から明白となるものであ
る。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の上記目的は、写真処理廃液を蒸発釜に導き、こ
れを加熱して、その一部の成分を蒸発させ、残部を濃縮
液或いは乾固物として廃棄する写真処理廃液の処理方法
において、蒸発処理前及び又は蒸発処理中の写真処理廃
液に電界を作用させて処理を行なうことを特徴とする写
真処理廃液の処理方法により達成されるものであり、以
下、その詳細を添付の図面に従って説明する。
本発明の写真処理廃液の処理方法が適用される蒸発処理
装置としては、基本的には、本願出願人の出願に係る特
願昭60−259005号〜同259010号特願昭61−288328号、特
願昭62−69435〜同69437号等の明細書並びに図面に記載
されている型式のものが利用され、これに本発明を適用
する為の装置が付加されることになる。
本発明の理解を助けるため、自動現像機と蒸発処理装置
の概略を以下に説明する。但し、本発明の適用範囲がこ
れに限定されるものではない。
本発明によって使用される電界は、10Volt/cm以下であ
り、好ましくは10-6〜5Volt/cm、より好ましくは10-2
5Volt/cmであり、本発明に用いられる帯電物は電気抵抗
値が100μΩcm以上の材料であり、好ましくは100〜108
μΩcm、より好ましくは1000〜105μΩcmのものであ
る。
本発明の加熱手段は写真処理廃液に導電材料を直接接触
させ、この導電材料によって写真処理廃液中に電流を流
すと共に、加熱するようにしてもよい。この導電材料は
単結晶Si、多結晶Si、Ta2N、TaSiO2、ZrN、TiN、Cr−Si
−O、SiC、SiC−Zr、SiC−Cr、SiC−Hf、SiC−Ti、SiC
−Mo、SiC−W、SiC−Nb、SiC−Ta、SiC−La、B、B−
Mo、B−La、B−Cr、B−Tr、B−Na、B−Ta、B−
W、B−V、C、C−ハロゲン、C−Si、C−Ge、C−
H、Pt、Mo、Mo−Siの内から少なくとも1個の組成物を
選択して構成され、触媒作用や電流の影響等で蒸発濃縮
の際に生じる臭気の発生を抑えることができる。また、
蒸発濃縮で沈殿する沈殿物が粘性がないものに塑性変化
して、容易に取り出すことができる。
この場合にはこの処理された組成物を砕いて吸着剤とし
て用いることができる。
自動現像機 第1図において符号10で指示されていおり、図示のもの
はロール状の写真感光材料Fを、発色現像槽CD、漂白定
着槽BF、水洗代替安定槽Sbに連続的に案内して写真処理
し、乾燥D後、巻き取る方式ものである(図示しない
が、自動現像機としてはショートリーダーに写真感光材
料を案内させる発色現像槽CD、漂白槽BL定着槽FIX、水
洗代替安定槽Sb、第2安定槽を有する態様等種々のもの
があるが代表例として図示のものが挙げられる)。
11は補充液タンクであり後に詳記するセンサー21により
写真感光材料Fの写真処理量を検知し、その検出情報に
従い制御装置20により各処理槽に補充液の補充が行われ
る。
なお、本発明の適用に際し、写真処理の方式、写真槽の
構成、補充液の補充方法は、上記に限定されるものでは
ない。
写真処理廃液 第1図において、各写真処理槽に対し補充液の補充が行
われると、オーバーフロー廃液として処理槽から排出さ
れ好ましくは別々に若くは2以上の写真処理廃液が区分
されてストックタンク30・31に集められる。
ストックタンク30・31を用い、一定量を1度に処理する
ようにすれば、濃縮ないし乾固させた写真処理廃液を均
一化でき、ストックタンク30・31は写真処理槽から処理
手段へのバッファーとして有用である。
図示の自動現像機においては、補充液の補充により処理
槽の上部からオーバーフローした分が写真処理廃液とし
て処理の対象となる。
オーバーフローした写真処理廃液をストックタンク30・
31に移す手段としては、案内管を通して自然落下させる
のが簡易の方法であるが、途中に熱交換手段を配置して
写真処理廃液の保有している熱エネルギーを採取した
り、或は、自動現像機若しくは後述する蒸発処理装置の
熱エネルギーを利用してストックタンク30・31に集めら
れる以前に写真処理廃液を予備加熱、若しくは水分を蒸
発させる手段を設けてもよいし、また、ポンプ23等より
強制移送する場合もあり得る。
また上記した如く、各写真処理槽CD、BF、Sbに写真処理
廃液中の成分に相違が有るため、全ての写真処理廃液を
一括処理せず各写真処理槽毎に若しくは2又は3以上の
群に分けられた処理槽の廃液毎にストックタンク30・31
を用意して別々に処理するようにしてもよい。
処理手段 処理手段40は加熱手段41、処理中若しくは処理済み写真
処理廃液(濃縮液)を溜める手段を含む処理室42、処理
済み写真処理廃液(濃縮液)を処理室42から排出する手
段43を包含している。
また、好ましくはフィルター、吸着剤等によるガス吸着
手段50及び蒸気の冷却手段を含む蒸留水の再利用60手段
を付加した実施例としてもよい。
加熱手段41としては、熱源と加熱(蒸発)方式が重要で
あるが、本発明の適用にあたっては特定のものに限定さ
れず、電気・ガス・太陽熱等の実効性のある熱源を1つ
或は2以上組み合せ利用して写真処理廃液を加熱し、該
写真処理廃液を蒸発させて濃縮ないし乾固させるものを
包含する。
また、処理室42に写真処理廃液を溜めて全体を加熱する
ものから、例えば、オーバーヒートさせた金属板等の発
熱体に写真処理廃液を落下ないし投下(散布を含む)し
て蒸発させるもの、及び、定量ずつ熱源に供給して連続
的に処理するものまで様々に構成することが可能であ
る。
更に処理室42内に霧状に写真処理廃液を噴霧して、加熱
空気をあてて写真処理廃液を蒸発させるものであっても
よい。
なお、加熱空気を写真処理廃液中に投入するものであっ
てもよい。
加熱手段41の位置は、溜められた写真処理廃液の上方、
内部、或いは処理室42の外部等任意である。
なお加熱手段41がニクロム線等の熱源内蔵石英管や電熱
板の如く写真処理廃液に直接触れるものにおいては、そ
の表面に濃縮ないし乾固した写真処理廃液が固着して熱
効率が低下するのを防止するため、例えばフッ素樹脂
(例えば、テフロン)等の保護膜を有する金属等を介し
て廃液と接触するようにしておくのが好ましい。
処理室42の構成は、前記した加熱手段41の構成に対応し
て決められるが、好ましくは減圧雰囲気にして、沸点を
下げて水の蒸発を促進するのがよい。
図示の如く、処理室42が処理すべき写真処理廃液ないし
処理済みのものを溜める構成のものの場合には、金属な
いし陶磁器・合成樹脂等により中釜を形成し、処理済み
の濃縮液ないし乾固物を中釜ごと取り出し廃棄ないし処
理するようにするのが好ましい。
排出手段43としては、前記した中釜を利用するものの
外、回転スクリュウ・ポンプを利用した公知の排出装置
や処理室42の底部からバルブを介して自然落下させるも
の等様々に設計することができる。
また、濃縮液に吸液性樹脂、固化剤、石灰等の乾燥剤を
加えて固型化し排出するようにしてもよい。更に、バグ
フィルター等の分離手段を介して排出するようにするの
も好ましい。
ガス吸着手段50は、蒸発させた写真処理廃液中に含まれ
る硫化水素、硫黄酸化物ないしアンモニアガス(H2S、S
O2、NH3等)等の有害なガスをゼオライト吸着剤、活性
炭等の各種の脱硫・吸着技術を利用して分離回収するも
のである。
冷却手段60は廃液処理手段40により蒸発処理された蒸留
水を活性炭、逆浸透膜、紫外線照射、酸化剤等により2
次処理し、蒸留水を得て、自動現像機10における写真処
理液に利用される。即ち、例えば補充液の溶解水、或は
水洗代替安定液として再利用する場合に用いられる。再
利用しない場合には、蒸気をそのまま又は2次処理して
大気中に放出するだけでよく、この冷却手段60は不要で
ある。
次に、上記した写真処理廃液の蒸発処理装置において本
願発明をどのように適用するのかの実際を説明するが、
説明に利用される装置は例示的なものであり、これによ
り本願発明の範囲が限定されるものではない。
写真処理廃液に対する電界付与は、蒸発処理前及び又は
蒸発処理中に行われる。
まず、蒸発処理前に写真処理廃液に対して電界付与を行
う方法としては、 A、第1図に示したバッファータンク30・31に溜られて
いる写真処理廃液に対し電界付与を行う態様、 B、自動現像機から蒸発処理装置に至る配管の途中に電
界付与装置を設けて通過する写真処理廃液に対し電界を
付与する態様、 C、蒸発処理装置に電界付与装置を組み込むか或いは着
脱自在に配置して蒸発処理前に電界付与を行う態様、 D、上記の組み合せから成る態様、がある。
上記したAの態様において利用される電界付与装置とし
ては、例えば、第2図に示す如く、不導体で形成したバ
ッファータンク30の周囲に不導体で被覆した電線70を巻
き付け、直流若しくは交流好ましくは、高周波交流を流
すようにする。
不導体で例えば筒状に形成した基体中に電線70を被覆し
たものをバッファータンク30の内壁に取り付けるように
してもよい。
第3図に示す如く、不導体で形成した板状基体71中に電
線70を被覆したものを、溜られている写真処理廃液中に
浸漬するようにしてもよい。更には、このような電線70
を被覆した基体71を浮力構造体に取り付けて写真処理廃
液に浮かべるようにすること、或いは、バッファータン
ク30の蓋体に取り付けるようにするものであってもよ
い。
また、第4図に示す如く、単に不導体でコーティングし
た単一ないし複数の電線70を写真処理廃液中に浸漬する
ものであってもよい。
尚、以上説明した、或いは以下の説明において『電線』
は、電気理論上不都合である場合を除きコイル状に形成
された電線を包含する。
筒状ないし板状基体中に電線70を被覆する態様の場合、
例えば、薄型モーター等で利用されているシート状コイ
ルが利用可能である。
次に、Bの態様、即ち、自動現像機から蒸発処理装置に
至る配管の途中に電界付与装置を設けて通過する写真処
理廃液に対し電界を付与する態様においては、例えば第
5図に示す如く、配管72の全部または一部を不導体で構
成し、その周囲に電線70を巻き付けるようにする。上記
したAの態様の如く、基体中に電線70を被覆したものを
配管72中に配置して、写真処理廃液を通過させるように
したものであってもよい。
Cの態様、即ち、蒸発処理装置に電界付与装置を組み込
むか、或いは、着脱自在に配置して蒸発処理前に電界付
与を行う態様における電界付与装置としては、Aの態様
で説明した電界付与装置と同様のものが利用される。こ
の場合、バッファータンク30は、処理釜ないし内釜と読
み代えるものとする。蒸発処理中の写真処理廃液に対し
電界を付与する態様においても同様である。
尚、電線70に流す電流の電圧は0、1V〜10、000V好まし
くは0、5V〜1、000V、より好ましくは、3V〜500Vであ
り、交流の場合の周波数は、5Hz〜100、000Hz、好まし
くは7Hz〜10、000Hzである。
更に、上記した本発明の方法と並行して、蒸発処理前及
び又は蒸発処理中の写真処理廃液に対しマイナス或いは
プラスに帯電した帯電物の付与ないし帯電物との接触に
よる電気的処理を行ったところ、本発明の効果が更に増
加した。
本発明により処理を行うことができる写真処理廃液を、
その代表例として、写真材料がカラー用である場合の写
真処理液を用いてハロゲン化銀カラー写真材料を処理す
る際に出る廃液に付いて詳述するが、本発明により処理
を行うことができる写真処理廃液はこれに限定されるも
のではなく、他の写真処理液を用いてハロゲン化銀カラ
ー写真材料を処理する際に出る廃液が包含される。
発色現像液は発色現像処理工程(カラー色画像を形成す
る工程であり、具体的には発色現像主薬の酸化体とカラ
ーカプラーとのカップリング反応によってカラー色画像
を形成する工程)に用いる処理液であり、従って、発色
現像処理工程においては通常発色現像液中に発色現像主
薬を含有させることが必要であるが、カラー写真材料中
に発色現像主薬を内蔵させ、発色現像主薬を含有させた
発色現像液又はアルカリ液(アクチベーター液)で処理
することも含まれる。発色現像液に含まれる発色現像主
薬は芳香族第1級アミン発色現像主薬であり、アミノフ
ェノール系及びp−フェニレジンアミン系誘導体が含ま
れる。これらの発色現像主薬は有機酸及び無機酸の塩と
して用いることができ、例えば塩酸塩、硫酸塩、燐酸
塩、p−トルエンスルホン酸塩、亜硫酸塩、シュウ酸
塩、ベンゼンジスルホン酸塩等を用いる。これらの化合
物は一般に発色現像液1について約0.1g〜約30gの濃
度、更に好ましくは、発色現像液1について約1g〜15
gの濃度で使用される。
上記アミノフェノール系現像剤としては例えば、o−ア
ミノフェノール、p−アミノフェノール、5−アミノ−
2−オキシ−トルエン、2−アミノ−3−オキシ−トル
エン、2−オキシ−3−アミノ−1,4−ジメチル−ベン
ゼン等が含まれる。
発色現像液は、現像液に通常用いられるアルカリ剤、例
えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモ
ニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、硫酸ナトリウ
ム、メタホウ酸ナトリウムまたはホウ砂等を含むことが
あり、更に種々の添加剤、例えばベンジルアルコール、
ハロゲン化アルカリ金属、例えば、臭化カリウム、また
は塩化カリウム等、あるいは現像調節剤として例えばシ
トラジン酸等、保恒剤としてヒドロキシルアミンまたは
亜硫酸塩等を含有することもある。さらに各種消泡剤や
界面活性剤を、またメタノール、ジメチルホルムアミド
またはジメチルスルホキシド等の有機溶剤等を適宜含有
することもある。なお、該発色現像液のpHは通常7以上
であり、好ましくは約9〜13である。
また、発色現像液には必要に応じて酸化防止剤としてジ
エチルヒドロキシアミン、テトロン酸、テトロンイミ
ド、2−アニリノエタノール、ジヒドロキシアセトン、
芳香族第2アルコール、ヒドロキサム酸、ペントースま
たはヘキソース、ピロガロール−1,3−ジメチルエーテ
ル等が含有されてもよい。更に発色現像液中には、金属
イオン封鎖剤として、種々なるキレート剤が併用されて
もよい。例えば該キレート剤としてエチレンジアミン四
酢酸、ジエチレントリアミノ五酢酸等のアミノポリカル
ボン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン
酸等の有機ホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン
酸)もしくはエチレンジアミンテトラメチレンホスホス
酸等のアミノポリホスホン酸、クエン酸もしくはグルコ
ン酸等のオキシカルボン酸、2−ホスホノブタン−1,2,
4−トリカルホン酸等のホスホノカルボン酸、トリポリ
リン酸もしくはヘキサメタリン酸等のポリリン酸、ポリ
ヒドロキシ化合物等が挙げられる。
漂白定着液は漂白定着工程(現像によって生成した金属
銀を酸化してハロゲン化銀に代え、次いで水溶性の錯体
を形成すると共に発色剤の未発色部を発色させる工程)
に用いられる処理液であり、該漂白定着液に使用される
漂白剤はその種類を問わない。例えば有機酸の金属錯塩
は、アミノポリカルボン酸又はホウ酸、クエン酸等の有
機酸で鉄、コバルト、銅等の金属イオンを配位したもの
である。このような有機酸の金属錯塩を形成するために
用いられる有機酸としては、ポリカルボン酸またはアミ
ノポリカルボン酸が挙げられる。これらのポリカルボン
酸またはアミノポリカルボン酸はアルカリ金属塩、アン
モニウム塩もしくは水溶性アミン塩であってもよい。こ
れらの具体例としてはエチレンジアミンテトラ酢酸、ジ
エチレントリアミンペンタ酢酸、エチレンジアミン−N
−(β−オキシエチル)−N,N,N,−トリ酢酸、プロピレ
ンジアミンテトラ酢酸、ニトリロトリ酢酸、シクロヘキ
サンジアミンテトラ酢酸、イミノジ酢酸、ジヒドロキシ
エチルグリシンクエン酸(または酒石酸)、エチルエー
テルジアミンテトラ酢酸、グリコールエーテルジアミン
テトラ酢酸、エチレンジアミンテトラプロピオン酸、フ
ェニレンジアミンテトラ酢酸、エチレンジアミンテトラ
酢酸ジナトリウム塩、エチレンジアミンテトラ酢酸テト
ラ(トリメチルアンモニウム)塩、エチレンジアミンテ
トラ酢酸テトラナトリウム塩、ジエチレントリアミンペ
ンタ酢酸ペンタナトリウム塩、エチレンジアミン−N−
(β−オキシエチル)−N,N,N−トリ酢酸ナトリウム
塩、プロピレンジアミンテトラ酢酸ナトリウム塩、ニト
リロ三酢酸ナトリウム塩、シクロヘキサンジアミンテト
ラ酢酸ナトリウム塩等が挙げられ、これらの漂白剤は5
〜450g/l、より好ましくは10〜150g/lで使用される。該
漂白定着液には前記の如き漂白剤以外にハロゲン化銀定
着剤を含有し、必要に応じて保恒剤として亜硫酸塩を含
有する組成の液が適用される。また、エチレンジアミン
四酢酸鉄(III)錯塩漂白剤と前記のハロゲン化銀定着
剤の他の臭化アンモニウムの如きハロゲン化物を少量添
加した組成からなる漂白定着液、あるいは逆に臭化アン
モニウムの如きハロゲン化物を多量に添加した組成から
なる漂白定着液、さらにはエチレンジアミン四酢酸鉄
(III)錯塩漂白剤と多量の臭化アンモニウムの如きハ
ロゲン化物との組合わせからなる組成の特殊な漂白定着
液等が用いられることがある。前記ハロゲン化物として
は、臭化アンモニウムの他に塩化水素酸、臭化水素酸、
臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、沃化ナ
トリウム、沃化カリウム、沃化アンモニウム等も使用す
ることができる。
漂白定着液に含まれる前記ハロゲン化銀定着剤としては
通常の定着処理に用いられるようなハロゲン化銀と反応
して水溶性の錯塩を形成する化合物、例えば、チオ硫酸
カリウム、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸アンモニウム
の如きチオ硫酸塩、チオシアン酸カリウム、チオシアン
酸ナトリウム、チオシアン酸アンモニウムの如きチオシ
アン酸塩、チオ尿素、チオエーテル等がその代表的なも
のである。これらの定着剤は5g/l以上、溶解できる範囲
の量で使用されるが、一般には70g〜250g/lで使用され
る。
なお、漂白定着液にはホウ酸、ホウ砂、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、
重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、酢酸、酢酸ナトリ
ウム、水酸化アンモニウム等の各種pH緩衝剤を単独ある
いは2種以上組合わせて含有することがある。さらにま
た、各種の蛍光増白剤や消泡剤あるいは界面活性剤を含
有することがある。またヒドロキシルアミン、ヒドラジ
ン、アルデヒド化合物の重亜硫酸付加物等の保恒剤、ア
ミノポリカルボン酸等の有機キレート化剤あるいはニト
ロアルコール、硝酸塩等の安定剤、メタノール、ジメチ
ルスルホアミド、ジメチルスルホキシド等の有機溶媒等
を適宜含有することもある。更には、漂白定着液は、特
開昭46−280号、特公昭45−8506号、同46−556号、ベル
ギー特許第770,910号、特公昭45−8836号、同53−9854
号、特開昭54−71634号及び同49−42349号等に記載され
ている種々の漂白促進剤を添加することがある。
漂白定着液のpHは4.0以上で用いられるが、一般にはpH
5.0以上pH9.5以下で使用され、望ましくはpH6.0以上pH
8.5以下で使用され、更に述べれば最も好ましいpHは6.5
以上8.5以下で処理される。
なお、漂白定着処理は、前記漂白剤を主成分とする漂白
液による漂白処理と、前記定着剤を主成分とする定着液
による定着処理とに分離されて実施される場合もある。
水洗代替安定液は通常の安定化処理ではなく水洗代替処
理であり、特開昭58−134636号等の他、特願昭58−2709
号等に記載のような画像安定化処理をさし、実質的に水
洗処理をなくすためのものである。従って処理浴の名称
は必ずしも安定化処理でなくてもよい。本発明において
は水洗代替安定化処理と結合させて使用すると発色現像
槽に外の廃液の量が少なく蒸発処理するのに好ましい。
安定液にはカラー画像を安定化させる機能の処理と水洗
ムラ等の汚染を防止する水切り浴的機能の安定液もあ
る。他にはカラー画像を着色する着色調整液や、帯電防
止剤を含んだ帯電防止液もこれらの安定液に含まれる。
安定液には前浴から漂白定着成分が持ち込まれるときに
は、これらを中和化、脱塩及び不活性化し色素の保存性
を劣化させない工夫がされる。
このような安定液に含まれる成分としては鉄イオンとの
キレート安定度定数が6以上(特に好ましくは8以上)
であるキレート剤がある。これらのキレート剤は、有機
カルボン酸キレート剤、有機リン酸キレート剤、ポリヒ
ドロキシ化合物、無機リン酸キレート剤等があり、なか
でも好ましいキレート剤としては、エチレンジアミンジ
オルトヒドロキシフェニル酢酸、ニトリロ三酢酸、ヒド
ロキシエチレンジアミン三酢酸、ジエチレントリアミン
五酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、ジアミノプロ
パノール四酢酸、エチレンジアミンテトラキスメチレン
ホスホン酸、ニトリロトリメチレンホスホン酸、1−ヒ
ドロジシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、1,1−ジホス
ホノエタン−2−カルボン酸、2−ホスホノブタン−1,
2,4−トリカルボン酸、1−ヒドロキシ−1−ホスホノ
プロパン−1,2,3−トリカルボン酸、カテコール−3,5−
ジスルホン酸、ピロリン酸ナトリウム、テトラポリリン
酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウムがあり、本
発明の効果のために特に好ましくはジエチレントリアミ
ン五酢酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホ
ン酸やこれらの塩である。これらの化合物は一般に安定
液1について約0.1g〜10gの濃度、更に好ましくは、
安定液1について約0.5g〜5gの濃度で使用される。
安定液に添加される化合物としては、アンモニウム化合
物がある。これらは各種の無機化合物のアンモニウム塩
によって供給されるが、具体的には水酸化アンモニウ
ム、臭化アンモニウム、炭酸アンモニウム、塩化アンモ
ニウム、次亜リン酸アンモニウム、リン酸アンモニウ
ム、亜リン酸アンモニウム、フッ化アンモニウム、酸性
フッ化アンモニウム、フルオロホウ酸アンモニウム、ヒ
酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、フッ化水素ア
ンモニウム、硫酸水素アンモニウム、硫酸アンモニウ
ム、ヨウ化アンモニウム、硝酸アンモニウム、五ホウ酸
アンモニウム、酢酸アンモニウム、アジピン酸アンモニ
ウム、ラウリントリカルボン酸アンモニウム、安息香酸
アンモニウム、カルバミン酸アンモニウム、クエン酸ア
ンモニウム、ジエチルジチオカルバミン酸アンモニウ
ム、ギ酸アンモニウム、リンゴ酸水素アンモニウム、シ
ュウ酸水素アンモニウム、フタル酸水素アンモニウム酒
石酸水素アンモニウム、乳酸アンモニウム、リンゴ酸ア
ンモニウム、マレイン酸アンモニウム、シュウ酸アンモ
ニウム、フタル酸アンモニウム、ピクリン酸アンモニウ
ム、ピロリジンジチオカルバミン酸アンモニウム、サル
チル酸アンモニウムコハク酸アンモニウム、スルファニ
ル酸アンモニウム、酒石酸アンモニウム、チオグリコー
ル酸アンモニウム、2,4,6−トリニトロフェノールアン
モニウム等である。これらのアンモニウム化合物の添加
量は安定液1当り0.05〜100gの範囲で使用され、好ま
しくは0.1〜20gの範囲で用いられる。
安定液に添加される化合物としては、酢酸、硫酸、塩
酸、硝酸、スルファニル酸、水酸化カリウム、水酸化ナ
トリウム、水酸化アンモニウム等のpH調整剤、安息香酸
ソーダ、ヒドロキシ安息香酸ブチル、抗生物質、テヒド
ロ酢酸、ソルビン酸カリウム、サイアベンダゾール、オ
ルトーフェニルフェノール等、5-クロロ−2-メチル−4-
イソチアゾリン−3-オン、2-オクチル−4-イソチアゾリ
ン−3-オン、1-2-ベンツイソチアゾリン−3-オン、の
外、特願昭59-146325号明細書第26〜30頁記載の防バイ
剤、水溶性金属塩等の保恒剤、エチレングリコール、コ
ール、ポリビニルピロリドン(PVP K−15、ルビスコー
ルK−17等)等の分散剤、ホルマリン等の硬膜剤、蛍光
増白剤等が挙げられる。なお、これらの添加化合物の中
でも特願昭58−58693号明細書に記載されるアンモニウ
ム化合物は画像被膜中にpH保存にとって最適な弱酸性に
調整する働きをする。アンモニウム化合物とともに用い
られる化合物としては酸があり、硫酸、塩酸等が用いら
れる。とりわけ本発明においては前記防バイ剤を含有し
た水洗代替安定液を用いる際に蒸発処理装置内にタール
の発生が少ないため特に好ましく用いられる。
安定液のpH値は0.1〜10に調整され、好ましくは2〜
9、より好ましくはpH4〜8.5で処理される。また、安定
化処理工程は多段槽とし、補充液は最終段槽から補充
し、順次前段槽にオーバーフローする逆流方式にするこ
とが補充量を少なくできて好ましい。安定化処理の後に
は水洗処理を全く必要としないが、極く短時間での少量
水洗によるリンス、表面洗浄等が必要に応じて行われる
ことがある。
漂白定着処理工程に続き、実質的に水洗工程を経ずに直
接安定化処理を行うときは、漂白定着浴と安定化浴の間
に銀回収のための短時間の銀回収や濁水によるリンス等
が設けられることがある。なお安定化処理の後、界面活
性剤を含有する水切り浴等を設けてもよいが、好ましく
は、銀回収浴、リンスおよび水切り浴等は設けないこと
である。これらの付加処理はスプレーや塗りつけ処理を
することもある。
また前記発色現像処理の後にコンディショニング槽が設
けられることがあり、該コンディショニング槽は現像を
停止させ、漂白反応を促進させるために使用し、漂白定
着液への現像剤の混入を防止し、その悪影響を少なくす
るために役立つものであり、該コンディショニング槽に
は例えば漂白促進剤とバッファー剤が含有される。該漂
白促進剤としては、一般には有機イオウ化合物が用いら
れ、メルカプト化合物やチオン化合物が使用される。更
に酢酸やクエン酸、コハク酸、硫酸、水酸化ナトリウム
等の酸やアルカリ剤がコンディショナーのpHを調整する
ために使用される。これらの漂白促進剤やバッファー剤
の添加量はコンディショナー1当り0.001gから100gの
範囲で使用される。また上記添加剤以外にもキレート剤
等を添加することもある。
処理される感光材料がネガ用である場合、該ネガ用安定
液には写真画像保存性改良のため、アルデヒド誘導体が
添加されることがある。
前記ネガ用安定液には必要に応じて各種の添加剤、例え
ば、シロキサン誘導体等の水滴ムラ防止剤、ホウ酸、ク
エン酸、燐酸、酢酸、あるいは水酸化ナトリウム、酢酸
ナトリウム、クエン酸カリウム等のpH調整剤、カリ明ば
ん、クロム明ばん等の硬膜剤、メタノール、エタノー
ル、ジメチルスルホキシド等の有機溶媒、エチレングリ
コール、ポリエチレングリコール等の調湿剤、その他色
調剤等処理効果を改善、拡張するための添加剤が加えら
れることがある。
また前記ネガ用安定液は前記した安定液と同様向流流路
長を長くするため2つ以上の区画に仕切られてもよい。
また補充液の作り方や補充量は前記安定液の場合と同様
でよい。
またカラーペーパー用発色現像液や安定液でスチルベン
系蛍光増白剤を用いることがある。
前記発色現像液の廃液に含まれる成分は、前記各種成分
ないし添加剤及び処理される写真材料から溶出し蓄積す
る成分等である。
前記漂白定着液及び安定液の廃液に含まれる成分は、前
記各種成分ないし添加剤及び処理される写真材料から溶
出し蓄積する成分等である。
〔実験例〕
以下、実験例によって本発明の写真処理廃液の処理方法
の実効性を説明する。
まず、次の工程により、実験に使用すべき写真処理廃液
を得た。
サクラカラーSRペーパー(小西六写真工業社製)を絵焼
き後、次の処理工程と処理液を使用して連続処理を行っ
た。
基準処理工程 (1)発色現像 38℃ 3分30秒 (2)漂白定着 38℃ 1分30秒 (3)安定化処理 25℃〜35℃ 3分 (4)乾燥 75℃〜100℃ 約2分 処理液組成 [発色現像タンク液] ベンジルアルコール 15ml エチレングリコール 15ml 亜硫酸カリウム 2.0g 臭化カリウム 1.3g 塩化ナトリウム 0.2g 炭酸カリウム 24.0g 3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−(β−メタ
ンスルホンアミドエチル)アニリン硫酸塩 4.5g 蛍光増白剤(4,4′−ジアミノスチルベンズスルホン酸
誘導体)(商品名ケイコールPK−コンク(親日曹化工社
製)) 1.0g ヒドロキシルアミン硫酸塩 3.0g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−二ホスホン酸 0.4g ヒドロキシエチルイミノジ酢酸 5.0g 塩化マグネシウム・6水塩 0.7g 1,2−ヒドロキシベンゼン−3,5−ジスルホン酸−二ナト
リウム塩 0.2g 水を加えて1とし、水酸化カリウムと硫酸でpH10.20
とする。
[発色現像補充液] ベンジルアルコール 20ml エチレングリコール 20ml 亜硫酸カリウム 3.0g 炭酸カリウム 30.0g ヒドロキシルアミン硫酸塩 4.0g 3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−(β−メタ
ンスルホンアミドエチル)アニリン硫酸塩 6.0g 蛍光増白剤(4,4′−ジアミノスチルベンズスルホン酸
誘導体)(商品名ケイコールPK−コンク(親日曹化工社
製)) 2.5g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−二ホスホン酸 0.5g ヒドロキシエチルイミノジ酢酸 5.0g 塩化マグネシウム・6水塩 0.8g 1,2−ヒドロキシベンゼン−3,5−ジスルホン酸−二ナト
リウム塩 0.3g 水を加えて1とし、水酸化カリウムでpH10.70とす
る。
[漂白定着タンク液] エチレンジアミンテトラ酢酸第2鉄アンモニウム2水塩
60.0g エチレンジアミンテトラ酢酸 3.0g チオ硫酸アンモニウム(70%溶液) 100.0ml 亜硫酸アンモニウム(40%溶液) 27.5ml 水を加えて全量を1とし、炭酸カリウムまたは氷酢酸
でpH7.1に調整する。
[漂白定着補充液A] エチレンジアミンテトラ酢酸第2鉄アンモニウム2水塩
260.0g 炭酸カリウム 42.0g 水を加えて全量を1にする。
この溶液のpHは6.7±0.1である。
[漂白定着補充液B] チオ硫酸アンモニウム(70%溶液) 500.0ml 亜硫酸アンモニウム(40%溶液) 250.0ml エチレンジアミンテトラ酢酸 17.0g 氷酢酸 85.0ml 水を加えて全量を1とする。
この溶液のpHは5.3±0.1である。
[水洗代替安定タンク液及び補充液] エチレングリコール 1.0g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−二ホスホン酸(60%
水溶液) 1.0g アンモニア水(水酸化アンモニウム25%水溶液) 2.0g 水で1とし、硫酸でpH7.0とする。
自動現像機に上記の発色現像タンク液、漂白定着タンク
液及び安定タンク液を満し、前記サクラカラーSRペーパ
ー試料を処理しながら3分間隔毎に上記した発色現像補
充液と漂白定着補充液A、Bと安定補充液を定量カップ
を通じて補充しながらランニングテストを行った。補充
量はカラーペーパー1m2当りそれぞれ発色現像タンクへ
の補充量として190ml、漂白定着タンクへの補充量とし
て漂白定着補充液A、B各々50ml、安定化槽への補充量
として水洗代替安定補充液を250ml補充した。なお、自
動現像機の安定化槽は試料の流れの方向に第1槽〜第3
槽となる安定槽とし、最終槽から補充を行い、最終槽か
らのオーバーフロー液をその前段の槽へ流入させ、さら
にこのオーバーフロー液をまたその前段の槽に流入させ
る多槽向流方式とした。
水洗代替安定液の総補充量が安定タンク容量の3倍とな
るまで連続処理を行った。
以下、上記処理によったオーバーフロー液による実験例
を説明する。なお、以下の説明においては、発色現像液
のオーバーフロー液をCD廃液、漂白定着液のオーバーフ
ロー液をBF廃液、水洗代替安定液のオーバーフロー液を
Sb廃液と略称する。
実験例1: まづ、各廃液の化学的組成を分析したところ、種たる成
分は下記の通りであった。
CD廃液:a、ベンジルアルコール b、炭酸カリウム c、亜硫酸塩(アンモニウム塩又はカリウム塩) d、発色現像主薬 e、ヒドロキシルアミン f、蛍光増白剤 g、エチレングリコール BF廃液:a、EDTA鉄錯塩 b、チオ硫酸塩(アンモニウム塩又はカリウム塩) c、銀錯塩 d、亜硫酸塩 e、臭化アンモニウム塩 (注:漂白と定着とを別々の槽で行なう槽構成の場合、
漂白廃液からは、EDTA鉄錯塩、臭化アンモニウム塩、定
着廃液からは、アンモニウム塩、ナトリウム塩等のチオ
硫酸塩、亜硫酸塩が検出された。) Sb廃液:アンモニウム化合物 上記各廃液を、本発明の方法に依らずに、別々に蒸発・
冷却して得られた蒸留水を分析したところ、CD廃液の蒸
留水からベンジルアルコールが検出されただけで他の成
分は検出されなかった。
BF廃液の蒸留水からは窒素化合物、イオウ化合物が検出
された。
Sb廃液の蒸留水からはアンモニュウム化合物が検出され
た。
実験例2: バッファータンク中に溜められている写真処理廃液に対
し電界付与処理を行ったものと、行わないものとを夫々
同一の条件で蒸発処理し、単位時間当りの蒸発量及び有
害ないし悪臭ガスの発生量、加熱装置として石英管内蔵
ニクロム線ヒーターを利用した場合の電気エネルギーの
消費量を比較した。その結果を表1に示す。
実験例3: 配管中を通過する写真処理廃液に対し、電界付与処理を
行ったものと、行わないものとを夫々同一の条件で蒸発
処理し、実験例2と同様の比較実験を行った。得られた
結果は、実験例2と同様であったが、電界付与装置を設
ける配管の長さ、通過する写真処理廃液のスピードと通
過量により差が生じた。
実験例4: 蒸発釜中に電界付与装置を浸漬して、加熱に先き立ち、
一定の時間だけ電界付与処理を行ったものと、行わない
もとを夫々同一の条件で蒸発処理し、実験例2と同様の
比較実験を行った。得られた結果は、実験例2と同様で
あった。
実験例5: 蒸発釜中に電界付与装置を浸漬して、加熱蒸発と並行し
て電界付与を行うものと、電界付与処理を行わないもの
とを夫々同一の条件で蒸発処理し比較実験を行った。得
られた結果は、実験例2と同様であった。
〔発明の効果〕
本発明の写真処理廃液の処理方法によれば通常の加熱手
段のみによる蒸発処理に比較して蒸発スピードが極めて
早いことから、有害ないし悪臭ガスの発生量が非常に少
なく、また、エネルギーコストの低減に有効であるか
ら、頭記した目的を達成することが可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、蒸発処理装置の1例を示す概略図、第2図〜
第5図は、本発明の適用例を示す概略図である。 図中において各符号は下記を指示する。 10:自動現像機 11:補充液タンク 20:制御装置 21,22,24:センサー 23:ポンプ 30・31:ストックタンク 40:処理装置 41:加熱手段 42:処理室 43:排出手段 50:ガス吸着手段 60:冷却手段 70:電線 71:基体 72:配管

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】写真処理廃液を蒸発釜に導き、これを加熱
    して、その一部の成分を蒸発させ、残部を濃縮液或いは
    乾固物として廃棄する写真処理廃液の処理方法におい
    て、蒸発処理前及び又は蒸発処理中の写真処理廃液に電
    界を作用させて処理を行なうことを特徴とする写真処理
    廃液の処理方法。
  2. 【請求項2】電界の形成が直流電流により行なわれるこ
    とを特徴とする特許請求範囲第1項記載の写真処理廃液
    の処理方法。
  3. 【請求項3】直流電流を得るための電圧が0.1v以上であ
    ることを特徴とする特許請求範囲第2項記載の写真処理
    廃液の処理方法。
  4. 【請求項4】直流電流の大きさが0.5A以上であることを
    を特徴とする特許請求範囲第2項又は第3項記載の写真
    処理廃液の処理方法。
  5. 【請求項5】電界の形成が交流電流により行なわれるこ
    とを特徴とする特許請求範囲第1項記載の写真処理廃液
    の処理方法。 1項記載の写真処理廃液の処理方法。
  6. 【請求項6】交流電流を得るための電圧が0.1v以上であ
    ることをを特徴とする特許請求範囲第5項記載の写真処
    理廃液の処理方法。
  7. 【請求項7】交流電流の周波数が5Hz〜100、000Hzであ
    ることを特徴とする特許請求範囲第5項又は第6項記載
    の写真処理廃液の処理方法。
  8. 【請求項8】交流電流の大きさが0.5A以上であることを
    を特徴とする特許請求範囲第5項、第6項又は第7項記
    載の写真処理廃液の処理方法。
JP22006287A 1987-09-02 1987-09-02 写真処理廃液の処理方法 Expired - Lifetime JPH0729098B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22006287A JPH0729098B2 (ja) 1987-09-02 1987-09-02 写真処理廃液の処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22006287A JPH0729098B2 (ja) 1987-09-02 1987-09-02 写真処理廃液の処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6463093A JPS6463093A (en) 1989-03-09
JPH0729098B2 true JPH0729098B2 (ja) 1995-04-05

Family

ID=16745340

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22006287A Expired - Lifetime JPH0729098B2 (ja) 1987-09-02 1987-09-02 写真処理廃液の処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0729098B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010056151A2 (ru) 2008-11-14 2010-05-20 Sabaydash Andrey Valentinovich Способ определения оптимального маршрута движения транспортного средства

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5565067A (en) * 1994-03-31 1996-10-15 Chaffin, Iii; John H. Evaporation of water using high frequency electric fields

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010056151A2 (ru) 2008-11-14 2010-05-20 Sabaydash Andrey Valentinovich Способ определения оптимального маршрута движения транспортного средства

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6463093A (en) 1989-03-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4940134A (en) Waste solution treatment method and apparatus therefor
US5004522A (en) Method of treating photographic process waste liquor through concentration by evaporation
AU603400B2 (en) Method of treating photographic process waste liquor through concentration by evaporation and apparatus therefor
JPS62118346A (ja) 写真処理廃液の処理方法及び処理装置
JPH0729098B2 (ja) 写真処理廃液の処理方法
JPH0673662B2 (ja) 写真処理廃液の処理装置
CA1322985C (en) Method of and apparatus for treating photographic process waste liquor through concentration by evaporation
JPS62184457A (ja) 写真処理廃液の処理方法及び処理装置
JPS60252350A (ja) ヨウ臭化銀含有撮影用感光材料の処理方法
JPS63100458A (ja) 自己発生熱エネルギ−を蒸発処理前廃液の予備加熱に利用する写真処理廃液の蒸発処理方法
JPS63287587A (ja) 写真処理廃液の蒸発濃縮処理方法及びその装置
JPH03131381A (ja) 写真処理廃液処理装置
JP2608420B2 (ja) 写真処理廃液の処理装置
JPS62184459A (ja) 写真処理廃液の処理方法及び装置
JPH07303878A (ja) 廃液の蒸発濃縮処理装置
JPH0723955B2 (ja) ハロゲン化銀カラ−写真感光材料の処理方法
JPS60263941A (ja) カラ−写真感光材料用自動現像機
JPH089029B2 (ja) 写真処理廃液の蒸発濃縮処理装置
JPS62287244A (ja) 写真処理廃液の処理方法
JPH06254535A (ja) 写真廃液の減圧蒸発処理方法
JPH0771666B2 (ja) 写真処理廃液の処理装置
JPS612153A (ja) カラ−写真感光材料用自動現像機
JPH01310783A (ja) 写真処理廃液の処理方法
JPH0448989A (ja) 写真処理廃液処理装置
JPS63287591A (ja) 写真処理廃液の蒸発濃縮処理方法及びその装置