JPH07289490A - 水拭き用ワイピングクロス - Google Patents

水拭き用ワイピングクロス

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JPH07289490A
JPH07289490A JP6092311A JP9231194A JPH07289490A JP H07289490 A JPH07289490 A JP H07289490A JP 6092311 A JP6092311 A JP 6092311A JP 9231194 A JP9231194 A JP 9231194A JP H07289490 A JPH07289490 A JP H07289490A
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wiping
water
cloth
resin
wiping cloth
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JP6092311A
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English (en)
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Shunji Imai
俊二 今井
Kayo Ochi
佳世 越智
Seiji Kawada
誠二 川田
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Duskin Co Ltd
Original Assignee
Duskin Co Ltd
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  • Cleaning Implements For Floors, Carpets, Furniture, Walls, And The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の水拭きワイピングクロスの諸欠点が解
消され、柔軟、軽量で、風合いが良く、ダスト捕集性に
優れていると共に、水拭きした後において拭き跡が残ら
ない水拭き用ワイピングクロスを提供することを目的と
する。 【構成】 少量の水を含ませてテーブル等の面の拭き取
りに使用する水拭き用ワイピングクロスにおいて、ナイ
ロンとポリエステルとを20:80乃至60:40の重
量比で含有する極細繊維の目付量30乃至500g/m
2 の織布、編地乃至不織布からなる水拭き用ワイピング
クロス。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水拭き用ワイピングクロ
スに関し、更に詳細には、柔軟、軽量で且つ風合いが良
く、ダスト捕集性に優れていると共に、水拭きした後に
おける拭き跡が残らない水拭き用ワイピングクロスに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、水拭き用ワイピングクロスとして
は、最も一般的な家庭用乃至業務用の雑巾をはじめとし
て、多種多様なワイピングクロスが市販され又使用され
ている。又ワイピングクロスの内には、水を用いない、
所謂、化学雑巾或いはドライメインテナンス雑巾なども
広く使用されている。
【0003】上記ドライタイプの雑巾等は織布、編地乃
至不織布等に油剤等を含浸させたり、又は織布等の表面
に特殊な加工処理を施した物であり、水で手を濡らさず
に清掃が可能である等の利点を有し有用なものである
が、なお汚れの態様やダストの種類によっては水拭きに
よる清掃が不可欠な場合も多く、又水は最も安全且つ安
価で最も容易に得られ、取扱いも容易であるため、水拭
き用ワイピングクロスは現在でも家庭用にも又業務用分
野においても最も広く一般的に使用されている。
【0004】水拭き用ワイピングクロスの材料として
は、最も一般的な木綿布をはじめとして、各種の親水性
の天然繊維、人造繊維、合成繊維等の織布、編地乃至不
織布等が用いられているが、これら従来の水拭き用ワイ
ピングクロス、たとえば雑巾等は、これに水を含浸さ
せ、たとえばテーブル等を拭いて汚れを取り除く場合に
おいて、殆どの場合、その清浄面に少量の水滴等が残留
し、清掃面にいわゆる水跡を残す。
【0005】従って通常このような水拭きの場合には、
その洗浄を完全なものとし、清掃面を完全にきれいに仕
上げるために、乾拭き等により該水拭きした清浄面を再
度拭き取り、水跡等による汚れの残りを完全に消去させ
るという手間をかける必要があった。
【0006】又水跡を残さないために、雑巾等のワイピ
ングクロスをあまり固く絞りすぎ、雑巾等に含浸させた
水分量が余りにも少ない場合は、汚れの種類やその程度
によっては、汚れの拭き取りが完全でなくなってしま
い、水拭き本来の目的が十分に達成されないという不都
合を生じる。
【0007】
【発明が解決しようとする問題点】従って、本発明の目
的は、上記した従来の水拭き用ワイピングクロスの欠点
が回避され、水拭き後に清浄面に水跡が残らず、従って
乾拭き等の重複拭き取りの手間を必要としない拭き取り
特性の良好な水拭き用ワイピングクロスを提供すること
にある。
【0008】本発明の他の目的は、柔軟、軽量で、しか
も風合いが良く且つ汚れ吸収性、ダスト吸着保持性に優
れ、反復使用しても、その機能が劣下せず、売切用及び
レンタル用(使用後の汚れたクロスを回収し、洗浄再生
後顧客に再び届ける)の両タイプのいずれにも使用でき
る水拭き用ワイピングクロスを提供することにある。
【0009】
【問題点を解決するための手段】本発明によれば、少量
の水を含ませてテーブル等の面の拭き取りに使用する水
拭き用ワイピングクロスにおいて、ナイロンとポリエス
テルとを20:80乃至60:40の重量比で含有する
極細繊維の目付量30乃至500g/m2 の織布、編地
乃至不織布から成ることを特徴とする水拭き用ワイピン
グクロスが提供される。
【0010】この極細繊維は、その単繊維径が10μm
以下、通常0.3乃至10μmの範囲にあるものを使用
することが好ましい。
【0011】
【作用】本発明では、ワイピングクロスの繊維素材とし
て、ナイロンとポリエステルとを前記特定重量比で含有
する極細繊維を使用し、この極細繊維よりなる目付量3
0乃至500g/m2 の織布、編地乃至不織布を水拭き
用ワイピングクロスとする点、及びこの水拭き用ワイピ
ングクロスが他の通常の水拭き用ワイピングクロス、例
えば、木綿、レーヨン製等のいわゆる雑巾に比較して、
比較的少量の水を含浸させて使用される点が顕著な特徴
である。
【0012】ナイロン、ポリエステル等の熱可塑性高分
子よりなる極細繊維自体、乃至はナイロンとポリエステ
ルの混成極細単繊維自体は公知であり、このような極細
繊維を織布や不織布としたものもすでに知られている。
【0013】このような極細繊維は、通常の天然繊維、
人造繊維、合成繊維に比較して著しく細い繊維径を有す
る単繊維から構成されており、たとえば、天然繊維であ
る絹では約1乃至1.3デニール、ウールでは3乃至5
デニール、合成繊維であるナイロンにおいて代表的なス
トッキング用フィラメントでは15デニール程度、テト
ロン繊維の内、ワイシャツ用ステープル単繊維で1.5
デニール程度の単繊維太さであるのに対し、極細繊維
は、少なくとも1デニール以下、通常0.1デニールか
ら細いものは0.00001デニール程度の単繊維太さ
を有している。
【0014】このような極細繊維よりなる織布、編地乃
至不織布は、軽く、柔らかで、表面感触がソフトである
等の特徴の外、微粒子ダスト等の吸着性に優れているこ
とが知られ、超微細ゴミ除去用のフイルター素材や、目
鏡拭き等の用途にもすでに利用されている。
【0015】しかしながら、ナイロンとポリエステルが
特定量比で組合された極細繊維の特定目付量よりなる織
布、編地乃至不織布を選択し、これに少量の水を含ませ
てテーブル等の面の拭き取りに使用する水拭き用ワイピ
ングクロスは未だ知られていない。
【0016】水拭き用ワイピングクロスの素材布は、適
度な吸水性及び吸水した含水の保持性及びダスト等の汚
れの吸収、吸着性が良好であることが必要であるが、一
方、該クロスを水洗して再度洗浄に供するに際してのダ
スト等汚れ物質の移行性、すなわち、水洗再生における
汚れ落ちが良好であることも又必要である。
【0017】ダスト等の汚れ吸収、吸着性と水洗再生時
の汚れ落ち性とは背反する特性であり、ワイピングクロ
スには、これらの諸特性を綜合的に備えること、すなわ
ち、上記した諸特性が適度にバランス良く備わっている
ものを素材布として選択することが重要である。
【0018】一般に疎水性高分子繊維、例えばポリエス
テル等の繊維は吸水性及び吸水保持性が悪く、一方親水
性高分子繊維例えば綿、レーヨン、ナイロンなどの繊維
は、水をよく吸うが表面近くに水分を多く保持するた
め、拭き取り性(拭き取り時に水滴等を残留する性質)
が悪い。また、ポリエステル等の合成繊維は一般に水洗
再生における汚れ落ちが悪い。
【0019】本発明においては、疎水性高分子であるポ
リエステルと親水性を有するナイロンとを特定割合で組
み合わせた極細繊維を用いているため疎水性と親水性が
うまくバランスされ、従って、前記した、吸水性、含水
保持性、及び汚れ移行性のバランスがきわめて良好であ
り、且つ適度な含水量を有する。
【0020】更に本発明のワイピングクロスは、水拭き
清掃に際して、清掃面に水滴等を残すことが殆ど無く、
従って清掃後に水跡を残さないという顕著な特徴を有す
る。
【0021】これは、本発明のワイピングクロスが、前
記ナイロンとポリエステルの極細繊維より構成されてい
ることと、生地組織を高密度化した織布、編地乃至不織
布であることに基因するものと考えられる。
【0022】すなわち、極細繊維布は、通常の織布たと
えば綿布、レーヨン布等に比べて著しく繊維径が小さ
く、しかも、本発明のクロス(布)は組織が高密度であ
るため単繊維間の空隙部分すなわち、細孔空間部分の平
均径が著しく小さく且つ該細孔群が密に分布しており、
従って水等の液状媒体に対し、毛細管現象に基づく吸水
力及び含水保持力が通常の他の繊維に比べて著しく強
い。更にポリエステルとナイロンを特定割合で組み合せ
ているため、疎水性と親水性がうまくバランスされ、本
発明のクロス独自の吸水、含水保持特性を有する。
【0023】このことのために、例えば本発明のクロス
に水を含浸させ、これでテーブル等の清掃面を清掃する
に際し、該布(クロス)を手等で抑圧すると、該クロス
内に保持されていた含水の少量がクロス表面に押出さ
れ、この少量の水分が清浄面に浸出し汚れ物質の溶解、
懸濁作用と共にダストの吸収作用を奏するが、クロスの
押圧を解除すると、該押出されたクロス表面の水分は直
ちに再びクロス内に殆んど全て再吸収され、従って清浄
面に水の残滴が残らない。
【0024】又本発明のワイピングクロスは、極細繊維
の微細構造に基づき、特にミクロな微粒ダストの吸収、
吸着性に優れている点も顕著な利点であり、清掃後に水
跡を残さない点と相俟って、本発明のワイピングクロス
によって水拭き清掃した場合は、後に乾拭き等の二重清
浄の手間をかけなくとも十分にきれいな清掃面に仕上げ
ることができる。
【0025】更に本発明のワイピングクロスは、ポリエ
ステルとナイロンの混成素材を用いているため親油性を
も有し、油性の汚れに対しても効果を発揮する点も利点
の一つである。
【0026】
【発明の好適態様】
(極細繊維)本発明においては、ナイロンとポリエステ
ルを20:80乃至60:40の重量比で含有するコン
ジュゲート極細繊維をワイピングクロス用織布、編地乃
至不織布素材として使用する。
【0027】本発明で用いる該極細繊維の構成素材成分
の一つであるナイロン樹脂としては、繊維用に使用され
るナイロン樹脂、すなわちポリアミド系樹脂であれば特
に限定されることなく、各種のホモポリアミド、コポリ
アミドが使用され得る。
【0028】これらのナイロン樹脂としては、例えば、
ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン6,10、ナイ
ロン9、ナイロン11、ナイロン12等の他、ポリメタ
キシレンアジポアミド(MXD)、パラシクロヘキシル
ジアミンアジパミド等の各種ナイロンを挙げることが出
来、又各種の共縮合ポリアミド、ポリアミドブレンドも
使用することが出来る。
【0029】又本発明で用いる極細繊維の他の構成素材
成分樹脂であるポリエステル樹脂としては、これも繊維
用に使用される飽和ポリエステル樹脂であれば、特に限
定されることなくいずれの樹脂でも使用され得るが、例
えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート等のホモポリエステルの他、ポリエチレンテ
レフタレート・イソフタレート、ポリエチレンテレフタ
レート・セバケート、ポリエチレンテレフタレート・ア
ジペート、ポリテトラメチレンテレフタレート・イソフ
タレート、その他のコポリエステル及びこれらホモポリ
エステルとコポリエステルのブレンド物等を挙げること
ができる。
【0030】本発明のナイロンとポリエステルを含有す
る極細繊維とは、上記したナイロン樹脂と飽和ポリエス
テル樹脂を原料としたいわゆるコンジュゲートヤーンで
あって、このような極細繊維は一例として以下のような
方法で製造される。
【0031】すなわち、紡糸ノズル中にナイロンとポリ
エステルをその切口断面が各々花弁状となるように交互
に配し、これを紡糸ノズルより押出し、フィラメント状
とし、更にこれを化学処理することによりナイロン樹脂
部分を収縮させるとフィラメント中に交互に配されたナ
イロン花弁状部分とポリエステル花弁状部分がバラバラ
に分割され、お互いにからみ合ってナイロンとポリエス
テルの極細単繊維がからみ合った状態のコンジュゲート
極細ヤーンが形成される。
【0032】勿論本発明で使用する極細繊維は上記以外
の方法、例えばメルトブロー法、スーパードロー法等に
より得られた極細繊維であっても一向に差しつかえなく
なる使用出来る。
【0033】本発明で使用する極細繊維の単繊維径は、
0.3乃至10μmの範囲にあることが好ましく、特に
1乃至7μmの範囲のものが好ましい。
【0034】該単繊維径が10μm以上では、前記した
ワイピングクロスとしての諸特性、すなわち、吸水性、
含水量、含水保持性及び拭き取り性等が改善されない。
【0035】一方単繊維径が上記下限より小さい繊維は
製作が困難であり、コスト高となる。このためワイピン
グクロスとしてはコスト的に適当でないと共に、上記諸
特性の改善効果も上記本発明の範囲のものに比較してそ
れほど顕著でなく、又その諸特性のバランス、たとえば
汚れの吸着性と汚れの移行性のバランス、吸水性、吸水
量等のバランスにおいてもやや劣る。
【0036】又本発明のワイピングクロス用極細繊維に
おいて、親水性樹脂成分であるナイロンと疎水性樹脂成
分であるポリエステルとの含有比率は、重量比で20:
80乃至60:40好ましくは20:80乃至50:5
0の範囲内にあることが必要で、特に50:50付近が
最も好ましい。ナイロンが重量比で20より少ないと、
ワイピングクロスの水吸水性及び含水量が低下し、一方
上記60より多いと汚れ移行性すなわち汚れ落ち性が悪
くなる。
【0037】又本発明においては、該極細繊維、特にそ
のナイロン極細繊維に汚れの付着を防止し、洗浄再生時
の汚れ落ち性を更に向上させるためそれ自体公知の防汚
剤を添加してもよい。
【0038】(ワイピングクロス用織布、編地乃至不織
布)本発明では、前記ナイロンとポリエステルよりなる
コンジュゲート極細繊維を織布、編地乃至不織布として
ワイピングクロス用に用いるが、その目付量は30乃至
500g/m2 、好ましくは40乃至400g/m2
範囲にあることが必要で、目付量が上記範囲より少ない
織布、編地乃至不織布では、良好な拭取特性が達成でき
ず、一方上記範囲より多い目付量のものでは、ワイピン
グクロスとしての軽量性、柔軟性にやや欠ける。
【0039】本発明のワイピングクロスは、前記極細繊
維よりなる織布、編地であっても不織布であってもよい
が、本発明のワイピングクロス用布として好適なものの
一例として、前記極細繊維をハイゲージの編み機で編
み、さらに高収縮加工によって収縮させた編地を例示す
ることができる。
【0040】本発明のワイピングクロスとして極細繊維
よりなる不織布を用いる場合は、極細繊維の不織布に樹
脂を含浸させ樹脂加工処理したものを用いることが好ま
しく、このような樹脂を含浸させて得られた不織布を本
発明の水拭きワイピングクロスとして用いた場合、その
吸水性、風合い等がより優れたものとなるだけでなく、
水拭きに際して、水跡の水滴がより細かくなるという顕
著な効果を奏する。
【0041】又不織布の切断端縁部乃至はその近傍が樹
脂含浸処理されることにより該樹脂がその端縁部乃至近
傍の極細繊維同志を接着させ、又繊維のほつれや、ばら
け、毛ば立ち等が防止できワイピングクロスの形状安定
性や耐久性が著しく向上する。
【0042】該含浸させる樹脂としては、ウレタン系樹
脂、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂等の他、SBR,N
BR等を例示することが出来、発泡性、非発泡性のいず
れでも使用出来る。これらの樹脂の内、ウレタン樹脂、
アクリル樹脂が好ましく、特に、ウレタン樹脂が好適で
ある。
【0043】含浸用樹脂としてウレタン樹脂を用いる場
合、使用するポリウレタン樹脂は、一般に人工皮革等の
製造に用いられているポリウレタン樹脂であり、このも
のはポリエーテル、ポリエステルの如き軟質のセグメン
トと、ポリアミド、ポリ尿素の如き硬質のセグメントと
から成っており、例えば末端水酸基を有するポリエーテ
ル又はポリエステルと有機ジイソシアネートとを反応さ
せて得られた末端にイソシアネート基を有するポリエー
テル又はポリエステルを、水或いはジアミン等と反応さ
せ鎖長延長せしめるか、或いはこのイソシアネート末端
ポリエーテル又はポリエステルと、末端に1級アミノ基
を有するポリアミド或いはポリ尿素とを反応させること
により容易に得られる。ポリエーテルの適当な例は、ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール或い
はこれらの共重合体等であり、ポリエステルの適当な例
は、ポリエチレンアジペート、ポリエチレンセバケー
ト、ポリエチレンセバケート/テレフタレート等であ
る。有機ジイソシアネートとしては、2,4−トリレン
ジイソシアネート、ジフェニル−4,4´−ジイソシア
ネート、ジフェニルメタン−4,4´−ジイソシアネー
ト等があげられる。鎖長延長に用いるものとしてはジア
ミン類及びグリコール類がある。ジアミン類としては例
えばエチレンジアミン、プロピレンジアミン、ベンジジ
ン、ジフェニルメタン−4,4−ジアミン等が、またポ
リアミドとしてはポリヘキサメチレンアジパミド、ポリ
カプロラクタム、或いはその共重合体のようなオリゴマ
ーが使用される。グリコール類としてはエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ブチレングリコール及び
キシレングリコール等が使用される。
【0044】本発明で使用するポリウレタン樹脂は、耐
水、耐洗濯性に優れた適当分子量範囲のポリウレタン樹
脂であることが望ましい。又、ウレタン樹脂は、ミクロ
発泡させた発泡ウレタンがより好ましいが、非発泡性ウ
レタンを含浸させたものも十分に本発明の目的を達成で
きる。
【0045】本発明の目的に特に好適なポリウレタン樹
脂は、ニッポラン5110の商品名で日本ポリウレタン
工業(株)から市販されている。ニッポラン5110は
アルキル基末端のポリウレタン樹脂でN,N−ジメチル
ホルムアミドに溶解してあり、水と混合した時にN,N
−ジメチルホルムアミド溶液からポリウレタン樹脂を凝
析する際にミクロフォームを形成させることができる。
【0046】本発明の不織布にこのようなウレタン樹脂
を含浸させる方法としては、特にこれに限定されるもの
ではないが、例えば不織布の全面乃至は少なくともその
端縁部乃至その近傍に、ポリウレタン樹脂の有機溶剤溶
液、又は非発泡性ウレタン樹脂の場合は、該樹脂のエマ
ルジョン等を塗布含浸させる方法或いは不織布全面を処
理する場合は、樹脂溶液乃至エマルジョン中に不織布を
浸漬する方法等を用いることができる。塗布の場合は、
ローラー塗布、スプレー塗布、ハケ塗り等の任意の方法
を用いることができる。
【0047】ポリウレタン樹脂の有機溶剤溶液を調製す
るのに用いる有機溶媒としては、例えばN,N−ジメチ
ルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、テト
ラメチル尿素、2−ピロリドン、ジメチルスルホキシ
ド、アセトン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、
マロニトリル等を挙げることが出来る。
【0048】塗布用乃至浸漬用溶液の濃度乃至エマルジ
ョンの固形分濃度は、該不織布に施すウレタン樹脂の量
その他を考慮して適宜調節するが、通常0.5乃至25
%の範囲に調製するのが好ましい。不織布当りのポリウ
レタン樹脂の使用量は全面処理の場合、固形樹脂分重量
として、エマルジョン塗布乃至浸漬では、不織布重量当
り0.1乃至2溶剤塗布乃至浸漬では、0.2乃至1.
5の範囲が好ましく、特にワイピングクロスとしての性
能上からは、不織布重量/樹脂重量比、90/10乃至
30/70、好ましくは80/20乃至60/40、特
に好ましくは、70/30を中心にした範囲の重量比で
実施されることが好ましい。
【0049】本発明の水拭き用ワイピングクロスは上記
した極細繊維織布、編地乃至不織布に小量の水を含浸さ
せて使用する。
【0050】該水分含浸量は必ずしも臨界的でなく、該
クロスを水中に浸し、後取り出して適度に絞り過剰水分
を除去する程度でよいが、通常クロス(乾量)重量に対
し150%乃至350%程度で使用するのがよい。
【0051】
【実施例】本発明を次の実施例で更に詳しく説明する。
尚実施例中の試験方法は下記の通りである。 (試験方法) 2 保水率 試料(布)5×5cmの質量を測定する(W)。水に2
分間浸漬後、金網上に2分間放置し重量を測定する(W
x)。次式で保水率を計算する。 3 拭き取り性(拭き取り直後の水滴の残留量) 水拭き直後に清掃面上に残留した水滴の大きさ、量を目
視により観察した。 4 クロスの引張強さ JIS L 1096 ストリップ法 定速伸長形 引張速度:30cm/分 試験片の幅×掴む間隔:5×20cm 5 その他の実用特性 水拭きクロスの拭きやすさ、絞りやすさ、汚れ除去の程
度を実際の水拭き作業において評価した。なお試料とし
てのクロスの大きさは、各サンプルクロスにより若干異
なるがほぼ30cm×30cm程度のものを用いた。
【0052】(試験サンプル布)本発明のワイピングク
ロスとして、下記のポリエステル・ナイロン極細コンジ
ュゲートヤーンのクロス3種を用意した。 実施例(試料A)…ポリエステル:ナイロン(重量比)
=70:30、 ハイゲージ高収縮編地 単繊維径:3.2μm 目付量 :230g/m2 実施例(試料B)…ポリエステル:ナイロン(重量比)
=50:50、 高収縮高密度織布 単繊維径:4.5μm 目付量 :260g/m2 実施例(試料C)…ポリエステル:ナイロン(重量比)
=50:50 単繊維径:4.5μm 目付量 :100g/m2 の不織布にウレタン樹脂(不織布:樹脂=70:30)
を含浸させたもの。又、比較例クロスとして下記の市販
ワイピングクロス5種を用意した。 比較例(D) …レーヨン製不織布 単繊維径:15μm 目付量 :60g/m2 比較例(E) …パイル地綿布 単繊維径:14.5μm 目付量 :170g/m2 比較例(F) …綿布 単繊維径:13μm 目付量 :150g/m2 比較例(G) …合成セーム皮 単繊維径:12.6μm 目付量 :290g/m2 比較例(H) …ポリエステル100%ハイゲージ高
収縮編地(吸水加工品) 単繊維径:7.3μm 目付量 :380g/m2
【0053】(評価試験) 1 吸水速度(吸水量) 本発明のワイピングクロス(試料A,B,C)及び比較
例のクロス(試料D,E,F,G,H)について、クロ
スの吸水速度を測定した。結果を表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】なお、表1より比較例の綿布クロス(試料
E,F)の吸水速度は、10秒後で試料Eが1.07
0、試料Fが1.480であり、又20秒後でEが1.
070、Fが1.487である。このことより本発明の
ワイピングクロスは、代表的な水拭きワイピングクロス
である綿布クロスとほぼ同等の吸水速度を有することが
判る。
【0056】2 保水率(保水量) 上記試験1と同様の試料について、クロスの保水率を測
定した。結果を表2に示す。
【0057】
【表2】 本発明のクロスの保水率は綿布に比べて同等乃至やや低
いが、本発明においては、使用時における水の含浸量が
少なくてよいので、上記保水量は実用上十分な値であ
る。
【0058】3 クロスの引張強さ 本発明のワイピングクロス(試料A,B,C)及び比較
品としての本発明以外の市販ワイピングクロス(試料
D,E,F,G,H)の引張り強度を測定した。結果を
表3に示す。
【0059】
【表3】
【0060】表3の結果より本発明のワイピングクロス
は他のクロスに比較して、たて、よこの引張り強度が共
に強く清掃作業における水絞り等の引張り、ねじりに対
して十分強力、且つ十分な耐久性を有することが判る。
【0061】4 拭き取り性及びその他の実用特性 本発明のワイピングクロス(試料A,B,C)及び比較
品としての本発明以外の市販ワイピングクロス(試料
D,E,F,G,H)について、水拭き操作時の拭き取
り性能を、水拭き直後に清掃面上に残留した水滴の大き
さ、量を目視により観察することにより評価した。又実
際の水拭き操作における拭きやすさ、絞りやすさ、汚れ
除去の程度を比較評価した。結果を表4に示す。
【0062】
【表4】
【0063】表4の結果から、本発明のワイピングクロ
スは、水拭き後に水滴を殆ど残さず、従って水跡が残ら
ないだけでなく、ふきやすさや絞りやすさ等の実用特性
に優れていることがわかる。又、上記表1乃至表4の結
果の綜合的評価から、従来の綿のような親水性繊維を素
材としたワイピングクロスは、水吸収速度や保水量は大
きいが、クロスの比較的表面に近い部分に水分を多く保
持し、且つ水を保持する繊維組織内の空隙(細孔)の径
が大きいため保持水の吸着坦持力が小さく、清掃面に滲
出した水分の大部分を再吸収することが出来ない結果、
残留水滴を多く残し、拭き取り性が悪い傾向を有する
が、これに対し、本発明のワイピングクロスは、水吸収
速度や保水量はそれほど大きくないが、残留水滴を殆ど
残さず拭き取り性に優れていると共に、拭きやすさ、絞
りやすさ等の実用特性に顕著に優れ汚れ除去性能がきわ
めて良好であることが判る。特に本発明のワイピングク
ロスの内、極細繊維不織布にウレタン樹脂を含浸させ樹
脂加工処理を施したものは、特に風合いが良く、しかも
水拭きに際し、ごく少量残る水滴が著るしく微細である
という特徴を有することが判る。
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、ナイロンとポリエステ
ルを20:80乃至60:40の重量比の範囲で含有す
る極細コンジユゲートヤーンの目付量30乃至500g
/m2の織布、編地乃至不織布に少量の水を含ませて水
拭きワイピングクロスとしたことにより、従来の水拭き
ワイピングクロスにおける諸欠点が解消され、柔軟、軽
量で、風合いが良く、ダスト捕集性に優れていると共
に、水拭きした後における拭き跡が残らない水拭き用ワ
イピングクロスを提供することができた。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少量の水を含ませてテーブル等の面の拭
    き取りに使用する水拭き用ワイピングクロスにおいて、
    ナイロンとポリエステルとを20:80乃至60:40
    の重量比で含有する極細繊維の目付量30乃至500g
    /m2 の織布、編地乃至不織布から成ることを特徴とす
    る水拭き用ワイピングクロス。
  2. 【請求項2】 前記水拭き用ワイピングクロスを形成す
    る不織布が樹脂含浸不織布である請求項1記載の水拭き
    用ワイピングクロス。
  3. 【請求項3】 前記不織布含浸用樹脂がウレタン系樹
    脂、アクリル系樹脂又はスチレン・ブタジエン系ラバー
    である請求項2記載の水拭き用ワイピングクロス。
  4. 【請求項4】 極細繊維の単繊維径が0.3乃至10μ
    mの範囲にある請求項1乃至3記載のワイピングクロ
    ス。
JP6092311A 1994-04-28 1994-04-28 水拭き用ワイピングクロス Pending JPH07289490A (ja)

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