JPH07287384A - エンボス版形成用マスクフイルムの製造方法 - Google Patents

エンボス版形成用マスクフイルムの製造方法

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JPH07287384A
JPH07287384A JP10172694A JP10172694A JPH07287384A JP H07287384 A JPH07287384 A JP H07287384A JP 10172694 A JP10172694 A JP 10172694A JP 10172694 A JP10172694 A JP 10172694A JP H07287384 A JPH07287384 A JP H07287384A
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silicone resin
film
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colored
mask film
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JP10172694A
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Yoshiaki Horio
義明 堀尾
Hitoshi Nakagawa
均 中川
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】天然木材自体を原稿として、本物の木の断面の
ような導管模様と導管要素の凹凸がリアルに表現されて
いる化粧板を提供するために用いられるエンボス版の製
造に使用するマスクフイルムを効率的、かつ、確実に製
造する方法を提供することである。 【構成】表面に凹凸模様を有する天然木材自体を原稿と
して利用し、シリコーン樹脂による型取り技術を用いて
原稿表面の凹部のみに着色シリコーン樹脂を塗布し、木
目導管部の深度に対応した着色凸部を有するシリコーン
賦形膜を作製し、該シリコーン賦形膜を写真撮影するこ
とによりマスクフイルムを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化粧板用賦形型の製造
に際して使用されるマスクフイルムに関し、詳しくは木
材の木目導管模様等の凹凸模様が賦形された、紙や合成
樹脂等の材料よりなる化粧板のプレス工程において使用
される賦形型を製造する場合にその製造工程において露
光工程で使用されるマスクフイルムの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から合板やパーティクルボード等の
木質材の表面に木目導管の模様を印刷により形成した紙
や合成樹脂等の化粧シートを貼合した木目調化粧板が建
材や家具等の表面に本物の木の質感を与える目的で用い
られていた。そしてよりリアルな木目模様を出すため
に、化粧シートの表面に木目導管模様を凹凸模様として
形成した化粧板が知られており、該化粧板の製造方法と
して、印刷により導管の凹部を形成する方法や、木目導
管の凹部に対応した部分を凸状に形成したエンボス版を
用いて紙や合成樹脂シート等に加熱押圧して導管の凹凸
模様を形成する方法が用いられていた。上記のエンボス
版を用いて化粧板を製造する場合、該エンボス版を作製
する方法として、例えば、実際の木の導管模様を写真フ
イルムに撮影し、この写真フイルムを原版として、金属
基板上に形成した感光性樹脂膜に焼付けを行い、その後
ケミカルエッチング手法を用いて不要部分、即ち導管部
以外の部分を腐食させて、導管部のみを凸部として残し
た凹凸模様を形成してエンボス版とする方法が知られて
いる。
【0003】しかし、上記のエンボス版を用いて製造し
た木目調化粧板の場合、目的とする木目等の模様に対応
して凹凸模様を形成するものであるが、導管内部の凹凸
までを天然木目のごとき階調のある凹凸に再現したもの
は出来なかった。このような天然木目のごとき階調のあ
る化粧板を作るためのエンボス版は、化粧板に天然の導
管とほぼ同一の凹凸模様を賦形することがもっとも良い
解決方法であることは言うまでもない。すなわち、天然
木の導管は、図1に示すように、浅い部分と深い部分と
を有しており、このような形状に対応した凸型をエンボ
ス版に形成する必要があるのである。図1について説明
すれば、導管は樹体内の水分の通路の働きをなすもので
あり、長いパイプ状のものである。そして、切断された
木材の表面に表れる導管の切断部は周辺浅部11とその
中心側の深部12とで形成されているのである。そして
その深さは徐々に変化しているのである。すなわち、導
管1の横断方向においては、図1(b)に示されるよう
に周辺から中心に向かって徐々に深くなり、また導管1
の長手方向においては、図1(a)に示されるように、
基端部から先細先端部に向って徐々に浅くなる。
【0004】従来のエンボス版製造方法において使用さ
れる原版としての写真フイルムにはこのような導管の深
さに対応した階調は到底得られず、導管部全体がフイル
ムに同一階調の陰影部として撮影されるため、そのマス
クフイルムを使用して製造したエンボス版の導管対応凸
部は単調な凸形状であって、深い浅いの形状を有する天
然木材の導管の形状に正確には対応していなかったので
ある。
【0005】そこで、本件出願人は、写真階調の如き階
調のある化粧板を作製できるエンボス版の製造に使用す
るマスクフイルムの製造方法として、特開平5−297
560号を出願した。しかしながら、この方法は導管陰
影部を有する第1フイルムと導管透明部を有する第2フ
イルムと未使用の第3フイルムとを互いに密着させて露
光かつ現像して第3フイルムに導管陰影部を形成するこ
とによりマスクフイルムとする方法であり、第1フイル
ムの導管陰影部と第2フイルムの導管透明部を正確に位
置合わせする等非常に手間のいることであり、製造方法
としては決して効率のよいものではなく。また、忠実な
凹凸の再現性に乏しいという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とする
ところは、天然木材自体を原稿として利用し、本物の木
の断面のような導管模様と導管要素の凹凸がリアルに表
現されている化粧板を提供するために用いられるエンボ
ス版の製造に使用するマスクフイルムを効率的に製造す
る方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のマスクフイルムの製造方法は、表面に凹凸
模様を有する基材を原稿とし、該原稿表面の凹部のみに
着色シリコーン樹脂を塗布し、次いで、塗布した着色シ
リコーン樹脂面を含む基材全面に透明または半透明なシ
リコーン樹脂を塗布したあと、該着色シリコーン樹脂と
透明または半透明なシリコーン樹脂を硬化一体化させ、
しかる後に硬化一体化したシリコーン樹脂膜を脱型する
ことにより、凹部の深度の深い部分から浅い部分に対応
して着色シリコーン樹脂量が多から少に漸減するように
分布したシリコーン賦形膜を作製し、該シリコーン賦形
膜を被写体として用いて写真撮影し、陰影部の濃度が、
凹部の深度の浅い部分から深い部分に対応して濃から淡
に変化し、かつ陰影部以外の地部陰影部がほぼ暗黒色で
あるようにしたことを特徴とするものである。
【0008】そして、前記表面に凹凸模様を有する基材
が天然木板または天然木の突板からなることが好ましい
ものである。
【0009】
【作用】上述の本発明のマスクフイルムは、表面に凹凸
模様を有する基材を原稿として利用し、シリコーン樹脂
による型取り技術を用いて原稿表面の凹部のみに着色シ
リコーン樹脂を塗布し、凹部の深度に対応した着色凸部
を有するシリコーン賦形膜を作製し、該シリコーン賦形
膜を写真撮影してマスクフイルムとするため、陰影部の
濃度が凹部の深度の浅い部分から深い部分に対応して濃
から淡の階調を有することが出来る。特に天然木材自体
を原稿として利用し、木目導管部の深度に対応した着色
凸部を有するシリコーン賦形膜を作製し、該シリコーン
賦形膜を写真撮影してマスクフイルムとしたとき、導管
陰影部の濃度が木目導管部の深度の浅い部分から深い部
分に対応して濃から淡の階調を有する事が出来る。ま
た、該マスクフイルムを用いてレジストパターンを形成
しエッチングを行って形成されたエンボス版を用いて作
製された化粧板は、天然木目のごとき階調のある木目導
管、すなわち、深い部分と浅い部分とで形成される天然
木の導管にほぼ正確に対応する又は類似する凹部を有す
る化粧板を製造することができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明によるマスクフイルムの製造方
法の実施例を図面に基づき詳細に説明する。図2は本発
明におけるシリコーン賦型膜の製造方法の説明図、図3
は本発明におけるマスクフイルムの製造方法の説明図、
図4は本発明におけるレジストパターンの製造方法の説
明図、図5は本発明におけるエッチング工程を示す説明
図、図6は本発明のエンボス版形成用マスクフイルムを
使用して形成されたエンボス版を示す断面図であって、
1は木目導管部、11は導管浅部、12は導管深部、1
3は平坦部、2はシリコーン賦型膜、21は着色シリコ
ーン樹脂、22は透明シリコーン樹脂、23は着色凸
部、3はマスクフイルム、31は導管陰影部、32は地
部陰影部、33は濃淡分布曲線、4はカーボンティッシ
ュ、41は光硬化層、42はベース紙、43は凸状硬化
部、44は未硬化部、5は金属基板、51は導管対応凸
部、52は平坦部、Eはエンボス版、Tは天然木板、L
は光、Zは腐食液をそれぞれ表す。
【0011】天然木の導管1は、図1(a)及び図1
(b)に示すような形状から成り立っているが、本実施
例では図1(a)に示す導管1の長手方向について説明
する。本発明のマスクフイルム3は、図3に示すよう
に、濃淡分布曲線33で表すと木目導管部1に対応する
導管陰影部31は、シリコーン賦形膜2の着色凸部23
の濃度勾配に対応した階調を有しており、木目導管部1
の浅い部分11に対応する部分の濃度が濃く、深い部分
12に対応する濃度が淡くなっておる。平坦部13に対
応する陰影地部32は、均一な濃淡分布曲線33が形成
された構成となっている。
【0012】次に上記のマスクフイルム3の製造方法に
ついて説明する。図2〜図3は本発明によるマスクフイ
ルム3の製造方法を示す説明図である。まず、図2
(a)に示すように、天然木板Tの表面の木目導管部1
に着色シリコーン樹脂21を充填する。次いで図2
(b)に示すように、前記着色シリコーン樹脂面21を
含む全面に透明シリコーン樹脂22を塗布し、硬化さ
せ、図2(c)に示すように着色シリコーン樹脂21と
透明シリコーン樹脂22とが一体硬化したシリコーン樹
脂膜を天然木板より脱型して、図2(d)に示すような
濃淡の有る着色凸部23が形成されたシリコーン賦型膜
2を作製する。図1(a)に示すような木目導管部1の
凹部には、浅い部分11から深い部分12に行くに従っ
てその着色シリコーン樹脂21の厚みが徐々に多くな
る。つまり木目導管部1の凹部においては、着色シリコ
ーン樹脂21による充填の量が深い部分12から浅い部
分11に行くに従って漸減するのである。従って、導管
の最も深い部分12には、着色シリコーン樹脂21の量
が最も多く充填されており、着色の度合いが最も濃い、
そして、深い部分12から浅い部分11に至るに従って
着色の度合いが徐々に淡くなり平坦部13では無色透明
になる。
【0013】つぎに、図3(a)に示すように、シリコ
ーン賦型膜2を原版として写真撮影が行われる。この撮
影工程及び後工程としての現像によりマスクフイルム3
が作成される。このマスクフイルム3は、図3(b)に
示すように、濃淡分布曲線33で表すと天然木板Tの木
目導管部1に対応する導管陰影部31は、被写体として
の着色凸部23の濃度勾配に対応した濃淡分布曲線33
を有している。すなわち、導管1の浅い部分に対応する
部分の濃度が濃く、導管1の深い部分に対応する濃度が
淡くなっている。一方陰影地部32は天然木板Tの平坦
部13に対応して均一な濃淡分布曲線33を形成してい
る。図3においては、導管陰影部31の断面方向は特に
限定されていない。すなわち木目導管部1の長手方向及
び横断方向のいずれの場合にも適用されるものである。
つまり、図3に示した一実施例によれば、木目導管部1
の長手方向及び横断方向のいずれにおいても導管陰影部
31の濃度分布は図3(b)に示すようになるのであ
る。なお、このマスクフイルム製造工程において使用さ
れるフイルムは階調の出やすいいわゆる軟調フイルムを
使用している。
【0014】シリコーン賦形膜2に用いられるシリコー
ン樹脂としては、縮合反応により硬化するもの、付加重
合反応により硬化するものがあるが、通常使用されてい
る型取り用シリコーン樹脂であれば任意であり、望まし
くは低温硬化型のものが原稿の損傷が少なくて良い。ま
た着色シリコーン樹脂21の着色剤としては、通常使用
される有機または無機系の顔料で有ればいずれでも良い
が、過度に混合すると樹脂の硬化阻害を引き起こす。従
って、添加する量としては、樹脂中に0.01〜50
%、好ましくは0.1〜1.0%が適当である。
【0015】本発明において、シリコーン樹脂を原稿の
表面に施す方法としては、種々の方法で行い得るが、例
えば上記のシリコーン樹脂を適当な溶剤で混練してなる
組成物、或いは、乳化組成物等を、原稿の表面に流し込
むとか或いは塗布する方法等の通常の方法によって行う
ことができる。また上記において、原稿の表面にシリコ
ーン樹脂を施すに際して、樹脂層補強のために、補強材
としてガラス繊維、テトロン繊維メッシュ等を常法によ
って施してもよい。なお補強材は予めアルミ、木等の枠
に張っておいたものを使用するのが良い。
【0016】次に、このようにして製造されたマスクフ
イルム3を用いてエンボス版Eを製造する方法の一例及
びその方法より得られるエンボス版について図4〜図6
に従って説明する。
【0017】本発明のエンボス版Eの断面形状は、図6
に示すように、金属基材5の表面に、木目導管の深部、
浅部に対応した階調を有する導管対応凸部51と平坦部
52が形成された構成となっている。
【0018】このエンボス版Eの製造方法においては、
まず始めに上記マスクフイルム3を用いた露光工程が行
われる。この露光工程を図4に示している。図4に示さ
れるようにマスクフイルム3を通して光硬化層41に光
Lを露光して、導管陰影部31に対応する部分をその濃
度に対応したプロフィールの深さで光硬化させて凸状硬
化部43を形成する。図示の実施例においてはカーボン
ティッシュ4が使用されており、このカーボンティッシ
ュ4自体は公知のものであって、光硬化層41とベース
紙42より形成されている。図4に示すようにマスクフ
イルム3の地部32はほぼ暗黒色であるから光Lは光硬
化層41に殆ど浸透しない。一方導管陰影部31の部分
については、その濃淡に応じた量だけ光Lが達する。即
ち、導管陰影部31の周辺部分は濃い陰影となっている
ため光Lの透過深さが小さく、一方導管陰影部31の中
心部分は濃度が薄くなっているので周辺部より深く光が
達している。従って、凸状硬化部43は木目導管部1に
対応する断面形状を呈している。なお、図において44
は光Lが達していないか、または光Lの達し方の少ない
部分すなわち未硬化部を示している。
【0019】次いで、露光済のカーボンティッシュ4の
光硬化層41を金属基板5、例えば銅メッキしたシリン
ダー面に転写し、ベース紙42を剥がした後、温湯にて
未硬化層44を除去することにより、金属基板5の表面
にエッチング用の凸状硬化部43を形成する。
【0020】図5はエッチング工程を示している。この
工程では凸状硬化部43上から腐食液Zを浸透させる。
そしてこれにより、金属基板5に、凸状硬化部43の厚
み形状に対応したプロフィールの深さに、腐食液Zを浸
透させて、金属基板5の上層を腐食すると共にその腐食
部分を除去する。すなわち腐食液Zは凸状硬化部43の
中を上から下に浸透していくわけであるが、その厚みの
厚い部分は浸透に時間がかかる、一方その厚みが薄い部
分はその浸透時間が速いことになる。従って、例えば、
図示のように腐食された最深部の深さが一定の値、例え
ば60〜70μmに達したとき、このエッチング工程を
停止して腐食部分を洗浄すると、凸状硬化部43の形状
とほぼ同一の形状が金属基板5に形成されることにな
る。
【0021】エンボス版Eの金属基板5の材質として
は、金属製ロールを芯層とし、この表面に軟質な金属層
として銅をメッキしたものが通常用いられる。この軟質
な金属層は、例えば電解メッキのような、公知の方法で
形成することができる。軟質メッキ層の材質は亜鉛、
銅、真鍮、アルミニウム、鉄等の金属も考えられるが銅
が最も好ましい。また銅メッキ層の厚みとしては200
μm前後が好ましい。
【0022】エッチングは公知の方法で行う。エッチン
グの際使用するエッチング液は、エンボス版原版のレジ
ストパターンの形成されていない部分を腐食することが
可能なものを、メッキ層の材質の種類に応じて適宜選択
すれば良い。エッチング液としては例えば、材質が亜鉛
の場合は稀硝酸、銅には塩化第二鉄、真鍮には硝酸又は
塩化第二鉄、アルミニウムには塩化第二鉄か又は水酸化
ナトリウム、鉄には塩化第二鉄といった組み合わせが通
常用いられる。エッチング加工を終了したエンボス版は
そのままの状態で用いることもできるが、必要に応じ
て、表面にクロムのような硬い金属の層をメッキにより
形成してエンボス版の耐久性を向上させて使用するもの
である。
【0023】このようにして形成された導管対応凸状部
43は天然木の導管の凹形状に近似しており、従ってこ
のエンボス版Eによりプレス工程で化粧板にエンボス加
工すれば天然導管に酷似した導管、すなわち深部と浅部
よりなる階調のある導管を形成することが出来るのであ
る。
【0024】実施例1 木目導管を有する欅板目の突板を9mm厚みのMDF板の
上に貼着けたものを原稿として、下記組成の着色シリコ
ーン樹脂を該原稿の木目導管部分にスキージを用いて充
填する。 〔着色シリコーン樹脂組成〕 重量部 主剤 :TSE3453T(A)(東芝シリコーン) 100 硬化剤:TSE3453T(B)(東芝シリコーン) 10 着色剤:ME50−B (東芝シリコーン) 2 続いて、下記組成の透明なシリコーン樹脂を上記着色シ
リコーン樹脂が未硬化のうちに着色シリコーン樹脂部を
含む原稿全面に膜厚0.5mmになるように塗布し、常温
で24時間放置し着色シリコーン樹脂と透明なシリコー
ン樹脂が硬化一体化した後、該原稿から剥離して木目導
管部分の深度に応じて忠実に濃淡を表現したシリコーン
賦形膜を得た。 〔透明なシリコーン樹脂組成〕 重量部 主剤 :TSE3453T(A)(東芝シリコーン) 100 硬化剤:TSE3453T(B)(東芝シリコーン) 10 次いで該シリコーン賦形膜を被写体として写真撮影し、
黒白反転させたマスクフイルムを作成する。導管凸部を
形成したい部分が階調のある濃度をもち、平坦部に相当
する部分が黒色の上記マスクフイルムをカーボンティッ
シュに重ねて露光する。続いて、鉄芯のまわりに厚さ2
00μmの銅メッキを施したロールの表面に上記露光し
たカーボンティッシュを転写しベース紙を剥離した後、
温湯にて未硬化層を除去してレジスト層を形成する。次
いで、レジスト層の上から腐食液塩化第二鉄溶液をそそ
ぎ銅メッキの層をエッチングして、最深部の深さが60
〜70μmに達したときエッチング工程を停止する。即
ち、最も高いところで60〜70μmの凸部を有し、リ
アルな凹凸形状を有するエンボス版が得られた。
【0025】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明のマスクフイ
ルムの製造方法は、表面に凹凸模様を有する基材を原稿
として利用し、シリコーン樹脂による型取り技術を用い
て原稿表面の凹部の深度に対応した着色凸部を有するシ
リコーン賦形膜を作製し、該シリコーン賦形膜を写真撮
影してマスクフイルムとするため、陰影部の濃度が凹部
の深度の浅い部分から深い部分に対応して濃から淡の階
調を有することが出来る。また該マスクフイルムを用い
て形成されたエンボス版によって作製された化粧板は、
深い部分と浅い部分とで形成される階調のある凹部を有
することが出来る。
【0026】特に天然木材自体を原稿として利用し、導
管要素に対応した凹凸模様を設けることを可能とした方
法を採用したことにより、深い部分と浅い部分とで形成
される天然木の導管にほぼ正確に対応する又は類似する
凸部を有するエンボス版を製造することができ、該エン
ボス版を使用することにより、導管要素の凹凸がリアル
に表現され、天然木目のごとき階調のある意匠性に優れ
た木目調の化粧板が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】天然木の導管の断面を示す説明図である。
【図2】本発明におけるシリコーン賦型膜の製造工程の
説明図である。
【図3】本発明におけるマスクフイルムの製造工程の説
明図である。
【図4】本発明におけるレジストパターンの製造工程の
説明図である。
【図5】本発明におけるエッチング工程を示す説明図で
ある。
【図6】本発明のエンボス版形成用マスクフイルムを使
用して形成されたエンボス版を示す断面図である。
【符号の説明】
1 木目導管部 11導管浅部 12導管深部 13平坦部 2 シリコーン賦型膜 21着色シリコーン樹脂 22透明シリコーン樹脂 23着色凸部 3 マスクフイルム 31導管陰影部 32地部陰影部 33濃淡分布曲線 4 カーボンティッシュ 41光硬化層 42ベース紙 43凸状硬化部 44未硬化部 5 金属基板 51導管対応凸部 52平坦部 E エンボス版 T 天然木板 L 光 Z 腐食液

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に凹凸模様を有する基材を原稿と
    し、該原稿表面の凹部のみに着色シリコーン樹脂を塗布
    し、次いで、塗布した着色シリコーン樹脂面を含む基材
    全面に透明または半透明なシリコーン樹脂を塗布したあ
    と、該着色シリコーン樹脂と透明または半透明なシリコ
    ーン樹脂を硬化一体化させ、しかる後に硬化一体化した
    シリコーン樹脂膜を脱型することにより、凹部の深度の
    深い部分から浅い部分に対応して着色シリコーン樹脂量
    が多から少に漸減するように分布したシリコーン賦形膜
    を作製し、該シリコーン賦形膜を被写体として用いて写
    真撮影し、陰影部の濃度が、凹部の深度の浅い部分から
    深い部分に対応して濃から淡に変化し、かつ陰影部以外
    の地部陰影部がほぼ暗黒色であるようにしたことを特徴
    とするエンボス版形成用マスクフイルムの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記表面に凹凸模様を有する基材が天然
    木板または天然木の突板からなることを特徴とする請求
    項1記載のエンボス版形成用マスクフイルムの製造方
    法。
JP10172694A 1994-04-18 1994-04-18 エンボス版形成用マスクフイルムの製造方法 Pending JPH07287384A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111923625A (zh) * 2020-08-05 2020-11-13 江苏达丽建筑材料有限公司 一种pvc彩膜印刷工艺

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111923625A (zh) * 2020-08-05 2020-11-13 江苏达丽建筑材料有限公司 一种pvc彩膜印刷工艺

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