JPH072841B2 - 熱硬化性樹脂の製造方法 - Google Patents

熱硬化性樹脂の製造方法

Info

Publication number
JPH072841B2
JPH072841B2 JP6500785A JP6500785A JPH072841B2 JP H072841 B2 JPH072841 B2 JP H072841B2 JP 6500785 A JP6500785 A JP 6500785A JP 6500785 A JP6500785 A JP 6500785A JP H072841 B2 JPH072841 B2 JP H072841B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid anhydride
unsaturated dicarboxylic
dicarboxylic acid
reaction
thermosetting resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP6500785A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS61225216A (ja
Inventor
敬一郎 石井
憲一 鈴木
武親 庄子
Original Assignee
住友ベ−クライト株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 住友ベ−クライト株式会社 filed Critical 住友ベ−クライト株式会社
Priority to JP6500785A priority Critical patent/JPH072841B2/ja
Publication of JPS61225216A publication Critical patent/JPS61225216A/ja
Publication of JPH072841B2 publication Critical patent/JPH072841B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、硬化性、作業性が良好で、耐熱性および経済
性に優れた熱硬化性樹脂の製造方法に関するものであ
る。
〔従来技術〕 従来、ビスマレイミドを含め、マレイミド樹脂は、一般
に有機溶媒中で、無水マレイン酸と芳香族ポリアミンと
を低温で反応させ、マレアミック酸とし、これに無水酢
酸などの脱水剤と、酢酸ナトリウムなどの脱水触媒とを
加え、比較的低温で、マレイミド化し、脱溶媒、再結
晶、再沈澱または水洗などの非常に工数のかかる後処理
工程を経てつくられている。更に、使用した溶剤、脱水
剤、水洗液などの後処理にも多大の経費を要するため、
非常に高価なものとなっている。このようにして得られ
る2段法のマレイミド樹脂は、耐熱性は優れているが、
一般に硬化性が劣り、成形温度を高くしたり、ポストキ
ュアーに多大のエネルギーを要したり、エポキシ樹脂な
どの併用により、耐熱性をある程度犠牲にして、硬化性
を改善するなどの工夫がなされている。これに対し、無
水マレイン酸とアミン類とを無溶媒、無触媒で、高温
下、付加反応と縮合反応とを同時におこなわせて、マレ
イミドを得ようとする1段法の試みも、古くからおこな
われていたが、マレイミドの収率が悪く、分子間の縮合
反応が起って、ゲル化し易いため、実用には至らなかっ
た。
〔発明の目的〕
本発明は、従来、1段法ではできなかった高純度・高収
率のマレイミド樹脂を得んとして研究した結果、脱水剤
およびゲル化防止剤として過剰の無水マレイン酸を使用
することにより、作業性の良い、高純度・高収率のマレ
イミド樹脂が得られるとの知見を得、更に、この知見に
基づき、種々研究を進めて、本発明を完成するに至った
ものである。その目的とするところは、作業性、硬化性
が良好で、ガラス転移温度が高く、低熱膨脹で、耐熱性
および経済性に優れた熱硬化性樹脂の製造方法を提供す
るにある。
〔発明の構成〕
本発明は、不飽和ジカルボン酸無水物に対する芳香族ポ
リカルボン酸無水物の重量比が0.1〜0.7の酸無水物融解
液に、酸無水物環およびカルボン酸に対するNH2基の当
量比が0.1〜0.7の範囲の芳香族ポリアミンを徐々に添加
し、130℃〜200℃で760〜200mmHgの圧力下で反応させ、
該反応終了後速かに100mmHg以下に減圧し過剰の不飽和
ジカルボン酸無水物を除去することを特徴とする熱硬化
性樹脂の製造方法である。
本発明において用いられる不飽和ジカルボン酸無水物と
しては例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水
シトラコン酸、無水ジクロルマレイン酸などをあげるこ
とができる。
芳香族ポリカルボン酸無水物としては、例えば、無水ピ
ロメリット酸、無水トリメリット酸、ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸無水物、ビフェニルテトラカルボン酸無
水物、エチレングリコールビストリメリテートなどをあ
げることができる。芳香族ポリカルボン酸無水物/不飽
和ジカルボン酸無水物の重量比は、0.1〜0.7の範囲がよ
い。芳香族ポリカルボン酸無水物の割合が増えると耐熱
性は更に向上する。しかし、多過ぎると、反応中、ゲル
化し易くなったり、高融点、高熔融粘度になって、作業
が困難になる。
芳香族ポリアミンとしては、例えば、m−またはp−フ
ェニレンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルメタ
ン、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノジフェニルメタ
ン、3,3′−ジエチル−4,4′−ジアミノジフェニルメタ
ン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、4,4′
−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフ
ェニルスルホン、m−またはp−キシリレンジアミン、
また、平均組成が一般式 で示されるポリアミンなどをあげることができる。
芳香族ポリアミンは、NH2基/酸無水物環およびカルボ
ン酸の当量比が0.1〜0.7、好ましくは、0.2〜0.6の範囲
で用いるのがよい。勿論、無水トリメリット酸などのカ
ルボン酸を含む物質以外の場合は、NH2基/酸無水物環
の当量比で扱えばよい。
アミンに対する芳香族ポリカルボン酸無水物の付加は、
不飽和ジカルボン酸無水物より速く、適度に過剰な不飽
和ジカルボン酸無水物は、脱水剤として作用するととも
に、溶剤、および分子間縮合反応の抑制剤、即ち、ゲル
化防止剤としても作用する。そのため、イミド環成分の
高純度、高収率に有効に作用する。
ポリアミンが多過ぎると、分子間の縮合反応が増えて、
イミド環成分の収率が減るとともに、反応中、非常にゲ
ル化し易くなる。少な過ぎると、少量ではあるが、一
部、NH2基に、2個の不飽和ジカルボン酸無水物が付加
して、イミド環成分の純度、収率を低減し、耐熱性を低
下させるとともに、不飽和ジカルボン酸無水物の回収お
よび、再生処理に、余計な工数をかけることになって得
策でない。
反応は、芳香族ポリカルボン酸無水物と不飽和ジカルボ
ン酸無水物とを、130〜200℃、好ましくは140〜180℃に
加熱して、融解し、これに芳香族ポリアミンを、急激な
温度上昇をさけながら、徐々に添加することにより、お
こなわれる。添加後、その温度で、760〜200mmHgの常圧
または減圧下で、好ましくは、750〜300mmHgの減圧下
で、約2〜120分反応する。
反応温度が低過ぎると、付加物であるアミック酸がいつ
までも不溶物のまゝ残り、分子内縮合によるイミド環の
生成を阻害する。高過ぎると、分子間縮合およびイミド
環の不飽和基へのアミンの付加も起って、反応中にゲル
化し易くなる。
過剰の不飽和ジカルボン酸無水物は、縮合水と反応し
て、ジカルボン酸になるが上記の温度では、再び水を放
出して、酸無水物が再生される。そのため、不飽和ジカ
ルボン酸無水物が留出しない程度の減圧下で反応して、
脱水するのが好ましい。反応後は、100mmHg以下の減圧
下で、速やかに過剰の不飽和ジカルボン酸無水物を除去
する。このようにして無溶媒、無触媒で、高純度・高収
率のマレイミド型熱硬化性樹脂が得られ、回収された不
飽和ジカルボン酸無水物は、再度、反応に使用できる。
〔発明の効果〕
本発明方法に従うと、芳香族ポリカルボン酸無水物、不
飽和ジカルボン酸無水物および芳香族ポリアミンとか
ら、無溶媒、無触媒で、耐熱性のマレイミド型熱硬化性
樹脂を得ることができ、経済性に優れている。得られた
樹脂は、比較的低融点で、溶媒に対する溶解性も良く、
硬化性は特に良好で、耐熱性にも優れているので、成形
材料、粉体塗料、積層材料、接着剤などの用途に好適で
ある。
〔実施例〕
実施例1〜4 不飽和ジカルボン酸無水物と芳香族ポリカルボン酸無水
物とを融解し、これに、芳香族ポリアミンを徐々に添加
する。添加後、400〜500mmHgの減圧下で、反応し、脱水
した。反応後、30mmHgで5分、更に、5mmHgで30分減圧
して、過剰の不飽和ジカルボン酸無水物を留去して、熱
硬化性樹脂を得た。
比較例1 実施例1のNH2基/酸無水物環の比を1.0にして、同様の
反応をおこなった。しかし、4,4′−ジアミノジフェニ
ルメタンを添加している途中で、ゲル化した。
比較例2 無水マレイン酸と4,4′−ジアミノジフェニルメタンと
から常法(2段法)により、ビスマレイミドを得た。
各例の特性値を第1表に示した。
実施例1〜4は、比較例2に比べ、融点が低くて作業し
易い、硬化性は比較例2に比べ、大巾に短縮され、ガラ
ス転移温度(Tg)も優れている。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不飽和ジカルボン酸無水物に対する芳香族
    ポリカルボン酸無水物の重量比が0.1〜0.7の酸無水物融
    解液に、酸無水物環およびカルボン酸に対するNH2基の
    当量比が0.1〜0.7の範囲の芳香族ポリアミンを徐々に添
    加し、130℃〜200℃で760〜200mmHgの圧力下で反応さ
    せ、該反応終了後速かに100mmHg以下に減圧し過剰の不
    飽和ジカルボン酸無水物を除去することを特徴とする熱
    硬化性樹脂の製造方法。
JP6500785A 1985-03-30 1985-03-30 熱硬化性樹脂の製造方法 Expired - Lifetime JPH072841B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6500785A JPH072841B2 (ja) 1985-03-30 1985-03-30 熱硬化性樹脂の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6500785A JPH072841B2 (ja) 1985-03-30 1985-03-30 熱硬化性樹脂の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61225216A JPS61225216A (ja) 1986-10-07
JPH072841B2 true JPH072841B2 (ja) 1995-01-18

Family

ID=13274499

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6500785A Expired - Lifetime JPH072841B2 (ja) 1985-03-30 1985-03-30 熱硬化性樹脂の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH072841B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE60045314D1 (de) * 1999-10-06 2011-01-13 Kaneka Corp Verfahren zur herstellung eines polyimidharzes

Also Published As

Publication number Publication date
JPS61225216A (ja) 1986-10-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4959440A (en) Polymide for high-temperature adhesive
JPS6136859B2 (ja)
JPH02284923A (ja) 末端変性イミドオリゴマー組成物
JPH072841B2 (ja) 熱硬化性樹脂の製造方法
JPH0586778B2 (ja)
JPH0643392B2 (ja) マレイミド樹脂の製造方法
JPS59199720A (ja) 可溶性ポリイミド化合物の製造方法
JPH0586779B2 (ja)
CN110862539A (zh) 一种聚酰亚胺的绿色制备方法
JPS59167569A (ja) イミドオリゴマ−の製造方法
US4377536A (en) Polyamide derivatives having unsaturated terminal amic acid groups
JPH0563466B2 (ja)
JPH01135765A (ja) 新規なイミド化合物並びにその製造方法
JPH07100693B2 (ja) 不飽和イミド化合物
JPH02274731A (ja) アミン変性マレイミド樹脂の製造方法
JPH05271411A (ja) イミドオリゴマ型耐熱性樹脂組成物およびその製造方法
JPH07100694B2 (ja) 不飽和イミド化合物
JPS6195028A (ja) 耐熱性樹脂粉末の製造方法及び該樹脂粉末を用いる接着方法
US5336787A (en) Process of making selected poly(dianhydrides) compounds
JPH02124940A (ja) イミド環を含む硬化性樹脂の製造法
JP2851103B2 (ja) 不飽和ジカルボン酸イミド系化合物の製法
JPS6195031A (ja) ポリイミドフイルムの製造方法
JPS59212470A (ja) 二重結合含有イミド化合物および/またはそのオリゴマ−の製造法
JPH02300223A (ja) ポリイミド
JPH0470333B2 (ja)