JPH05271411A - イミドオリゴマ型耐熱性樹脂組成物およびその製造方法 - Google Patents
イミドオリゴマ型耐熱性樹脂組成物およびその製造方法Info
- Publication number
- JPH05271411A JPH05271411A JP4068692A JP6869292A JPH05271411A JP H05271411 A JPH05271411 A JP H05271411A JP 4068692 A JP4068692 A JP 4068692A JP 6869292 A JP6869292 A JP 6869292A JP H05271411 A JPH05271411 A JP H05271411A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- general formula
- resin composition
- resistant resin
- type heat
- imide oligomer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
- Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
- Indole Compounds (AREA)
- Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 溶媒に対する溶解性が高く、強靱性に優れ誘
電率が低いイミドオリゴマ型樹脂組成物を提供するこ
と。 【構成】 a)一般式〔1〕 【化1】 (式中、R1 〜R6 は水素原子又は炭素数1〜4のアル
キル基を示し、R1 〜R6 のうち少なくとも一つは炭素
数1〜4のアルキル基であり、互いに同じであっても異
なっていてもよい。nは1〜3の整数を示す。)で表さ
れるアルキレン結合型芳香族ジアミンと b)一般式〔2〕 【化2】 (式中、X1 、X2 は、−O−、−CO−、−SO
2 −、−C(CH3 )2 −から選ばれる二価基あるいは
芳香環同士の直接結合を示し、互いに同じであっても異
なっていてもよい。nは0〜3の整数を示す。)で表さ
れるテトラカルボン酸二無水物と c)反応性炭素−炭素二重結合を少なくとも一つ持つカ
ルボン酸モノ無水物とを、それぞれa:b:c=1.
1:0.1〜0.9:0.3〜2.7のモル比で反応さ
せる。
電率が低いイミドオリゴマ型樹脂組成物を提供するこ
と。 【構成】 a)一般式〔1〕 【化1】 (式中、R1 〜R6 は水素原子又は炭素数1〜4のアル
キル基を示し、R1 〜R6 のうち少なくとも一つは炭素
数1〜4のアルキル基であり、互いに同じであっても異
なっていてもよい。nは1〜3の整数を示す。)で表さ
れるアルキレン結合型芳香族ジアミンと b)一般式〔2〕 【化2】 (式中、X1 、X2 は、−O−、−CO−、−SO
2 −、−C(CH3 )2 −から選ばれる二価基あるいは
芳香環同士の直接結合を示し、互いに同じであっても異
なっていてもよい。nは0〜3の整数を示す。)で表さ
れるテトラカルボン酸二無水物と c)反応性炭素−炭素二重結合を少なくとも一つ持つカ
ルボン酸モノ無水物とを、それぞれa:b:c=1.
1:0.1〜0.9:0.3〜2.7のモル比で反応さ
せる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形材料、電子機器用
フィルム、複合材料用樹脂、半導体用絶縁材料、半導体
封止材料用樹脂、プリント配線板用樹脂、耐熱性接着剤
などに用いられる耐熱性樹脂に関し、それらの用途に好
適でかつ従来よりも強靱性があって、溶媒に対する溶解
性も高く、また誘電率が低いイミドオリゴマ型樹脂組成
物およびその製造方法に関する。
フィルム、複合材料用樹脂、半導体用絶縁材料、半導体
封止材料用樹脂、プリント配線板用樹脂、耐熱性接着剤
などに用いられる耐熱性樹脂に関し、それらの用途に好
適でかつ従来よりも強靱性があって、溶媒に対する溶解
性も高く、また誘電率が低いイミドオリゴマ型樹脂組成
物およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にポリイミドは耐熱性が優れている
ため、成形材料、電子機器用フィルム、複合材料用樹
脂、半導体用絶縁材料、半導体封止材料用樹脂、プリン
ト配線板用樹脂、耐熱性接着剤などに広く用いられてい
る。封止材料用樹脂やプリント配線板用樹脂では成形中
に低分子の縮合物を発生しない、いわゆる付加硬化型の
ビスマレイミド系樹脂が用いられているが、例えばN,
N′−ビスマレイミドジフェニルメタンなどは硬化物が
非常に脆く、強度が低いという問題があった。ビスマレ
イミド系樹脂の脆さを改善し硬化物に強靱性を付与する
ため、ビスマレイミドをオリゴマ化することが一般に行
われている。特公昭46−23250号公報に示されて
いるように、ビスマレイミドとジアミン化合物を反応さ
せてアミノオリゴマ化する方法がある。また特公昭61
−36859号公報や特開昭61−271286号公報
に示されているように、ジアミン化合物とテトラカルボ
ン酸無水物および無水マレイン酸を反応させて、両末端
マレイミドオリゴマを製造する方法がある。
ため、成形材料、電子機器用フィルム、複合材料用樹
脂、半導体用絶縁材料、半導体封止材料用樹脂、プリン
ト配線板用樹脂、耐熱性接着剤などに広く用いられてい
る。封止材料用樹脂やプリント配線板用樹脂では成形中
に低分子の縮合物を発生しない、いわゆる付加硬化型の
ビスマレイミド系樹脂が用いられているが、例えばN,
N′−ビスマレイミドジフェニルメタンなどは硬化物が
非常に脆く、強度が低いという問題があった。ビスマレ
イミド系樹脂の脆さを改善し硬化物に強靱性を付与する
ため、ビスマレイミドをオリゴマ化することが一般に行
われている。特公昭46−23250号公報に示されて
いるように、ビスマレイミドとジアミン化合物を反応さ
せてアミノオリゴマ化する方法がある。また特公昭61
−36859号公報や特開昭61−271286号公報
に示されているように、ジアミン化合物とテトラカルボ
ン酸無水物および無水マレイン酸を反応させて、両末端
マレイミドオリゴマを製造する方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特公昭46−2325
0号公報に示されている方法は、オリゴマ中に反応した
ジアミンが二級アミンとして残っていて、マレイミド基
とさらに反応するので、最終的に硬化した場合の時の架
橋密度が高くなり強靱性が十分でなく、またオリゴマを
溶液にした場合の保存性が悪いという問題があった。さ
らにエレクトロニクス用途に用いる場合では、二級アミ
ンが残っているため誘電率が高いという欠点があった。
特公昭61−36859号公報や特開昭61−2712
86号公報に示されているような両末端マレイミドオリ
ゴマは、強靱性が図れるが分子量がある程度高くなると
溶媒に対する溶解性が悪くなり、低濃度の溶液しか得ら
れなくなる。その場合、例えば絶縁皮膜や接着剤として
用いる場合、低濃度では下地の凹凸に追従して平坦化す
ることができず、また必要な膜厚を形成するのに塗布お
よび乾燥を数回繰り返さねばならないという問題があっ
た。さらにガラス布などの基材に含浸する場合にも低濃
度のワニスでは、必要な樹脂量を付着させるには含浸工
程を繰り返す必要があったり、また大量の溶媒を乾燥し
なければならないなどの欠点があった。本発明は、かか
るじょうきょうにかかる状況に鑑みなされたもので、強
靱性でかつ溶媒に対する溶解性も高く、また誘電率が低
いイミドオリゴマ型耐熱性樹脂組成物を提供することを
目的とするものである。
0号公報に示されている方法は、オリゴマ中に反応した
ジアミンが二級アミンとして残っていて、マレイミド基
とさらに反応するので、最終的に硬化した場合の時の架
橋密度が高くなり強靱性が十分でなく、またオリゴマを
溶液にした場合の保存性が悪いという問題があった。さ
らにエレクトロニクス用途に用いる場合では、二級アミ
ンが残っているため誘電率が高いという欠点があった。
特公昭61−36859号公報や特開昭61−2712
86号公報に示されているような両末端マレイミドオリ
ゴマは、強靱性が図れるが分子量がある程度高くなると
溶媒に対する溶解性が悪くなり、低濃度の溶液しか得ら
れなくなる。その場合、例えば絶縁皮膜や接着剤として
用いる場合、低濃度では下地の凹凸に追従して平坦化す
ることができず、また必要な膜厚を形成するのに塗布お
よび乾燥を数回繰り返さねばならないという問題があっ
た。さらにガラス布などの基材に含浸する場合にも低濃
度のワニスでは、必要な樹脂量を付着させるには含浸工
程を繰り返す必要があったり、また大量の溶媒を乾燥し
なければならないなどの欠点があった。本発明は、かか
るじょうきょうにかかる状況に鑑みなされたもので、強
靱性でかつ溶媒に対する溶解性も高く、また誘電率が低
いイミドオリゴマ型耐熱性樹脂組成物を提供することを
目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決するため鋭意検討した結果、特定のジアミン化
合物を用いてテトラカルボン酸二無水物およびカルボン
酸モノ無水物と反応させたイミドオリゴマ型耐熱性樹脂
組成物が強靱性があり、かつ溶媒に対する溶解性も高
く、また誘電率が低いことを見い出し本発明に至った。
点を解決するため鋭意検討した結果、特定のジアミン化
合物を用いてテトラカルボン酸二無水物およびカルボン
酸モノ無水物と反応させたイミドオリゴマ型耐熱性樹脂
組成物が強靱性があり、かつ溶媒に対する溶解性も高
く、また誘電率が低いことを見い出し本発明に至った。
【0005】すなわち、本発明はジアミン化合物と、テ
トラカルボン酸二無水物および反応性炭素−炭素二重結
合を少なくとも一つ持つカルボン酸モノ無水物を反応さ
せて得られるイミドオリゴマ型耐熱性樹脂組成物におい
て、ジアミン化合物の全部または一部に、一般式〔1〕
トラカルボン酸二無水物および反応性炭素−炭素二重結
合を少なくとも一つ持つカルボン酸モノ無水物を反応さ
せて得られるイミドオリゴマ型耐熱性樹脂組成物におい
て、ジアミン化合物の全部または一部に、一般式〔1〕
【0006】
【化5】 (式中、R1 〜R6 は水素原子又は炭素数1〜4のアル
キル基を示し、R1 〜R6 のうち少なくとも一つは炭素
数1〜4のアルキル基であり、互いに同じであっても異
なっていてもよい。nは1〜3の整数を示す。)で表さ
れるアルキレン結合型芳香族ジアミンを単独あるいは複
数以上用い、テトラカルボン酸二無水物の全部または一
部に、一般式〔2〕
キル基を示し、R1 〜R6 のうち少なくとも一つは炭素
数1〜4のアルキル基であり、互いに同じであっても異
なっていてもよい。nは1〜3の整数を示す。)で表さ
れるアルキレン結合型芳香族ジアミンを単独あるいは複
数以上用い、テトラカルボン酸二無水物の全部または一
部に、一般式〔2〕
【0007】
【化6】 (式中、X1 、X2 は−O−、−CO−、−SO2 −、
−C(CH3 )2 −から選ばれる二価基あるいは芳香環
同士の直接結合を示し、互いに同じであっても異なって
いてもよい。nは0〜3の整数を示す。)で表されるテ
トラカルボン酸二無水物の単独あるいは混合物を用いる
ことを特徴とするイミドオリゴマ型耐熱性樹脂組成物お
よびその製造方法に関する。
−C(CH3 )2 −から選ばれる二価基あるいは芳香環
同士の直接結合を示し、互いに同じであっても異なって
いてもよい。nは0〜3の整数を示す。)で表されるテ
トラカルボン酸二無水物の単独あるいは混合物を用いる
ことを特徴とするイミドオリゴマ型耐熱性樹脂組成物お
よびその製造方法に関する。
【0008】本発明についてさらに詳しく説明する。本
発明のイミドオリゴマ型耐熱性樹脂組成物の特徴の1つ
は、有機溶媒に高溶解性のジアミンを用いたことであ
る。すなわち一般式〔1〕で表せるジアミンは、アルキ
レン基により芳香族環を結合した物であり、そのため分
子の自由度が増大し、溶解性が高いものである。さらに
芳香族環の水素原子をかさ高いアルキル基で置換するこ
とにより、さらに溶媒溶解性が高くなる。一般式〔1〕
で表せるアルキレン結合型芳香族ジアミンとして具体的
には、3,3′,5,5′−テトラメチル−4,4′−
ジアミノジフェニルメタン、3,3′,5,5′−テト
ラエチル−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,
3′,5,5′−テトライソプロピル−4,4′−ジア
ミノジフェニルメタン、2,2−ビス(4,4′−アミ
ノフェニル)プロパン、α,α′−ビス(4−アミノフ
ェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン、α,α′−ビ
ス(4−アミノフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼ
ン、α,α′−ビス(3,5−ジメチル−4−アミノフ
ェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン等が挙げられ、
単独あるいは複数以上用いてもよい。
発明のイミドオリゴマ型耐熱性樹脂組成物の特徴の1つ
は、有機溶媒に高溶解性のジアミンを用いたことであ
る。すなわち一般式〔1〕で表せるジアミンは、アルキ
レン基により芳香族環を結合した物であり、そのため分
子の自由度が増大し、溶解性が高いものである。さらに
芳香族環の水素原子をかさ高いアルキル基で置換するこ
とにより、さらに溶媒溶解性が高くなる。一般式〔1〕
で表せるアルキレン結合型芳香族ジアミンとして具体的
には、3,3′,5,5′−テトラメチル−4,4′−
ジアミノジフェニルメタン、3,3′,5,5′−テト
ラエチル−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,
3′,5,5′−テトライソプロピル−4,4′−ジア
ミノジフェニルメタン、2,2−ビス(4,4′−アミ
ノフェニル)プロパン、α,α′−ビス(4−アミノフ
ェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン、α,α′−ビ
ス(4−アミノフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼ
ン、α,α′−ビス(3,5−ジメチル−4−アミノフ
ェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン等が挙げられ、
単独あるいは複数以上用いてもよい。
【0009】また、本発明のイミドオリゴマ型耐熱性樹
脂組成物は、その溶解性を損なわない範囲で、その他の
芳香族ジアミンと併用しても構わない。その併用できる
芳香族ジアミン化合物としては、フェニレンジアミン、
ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルエーテ
ル、ジアミノジフェニルスルホン、2,2−ビス{4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル}プロパン、ビス
{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}スルホンな
とが挙げられる。
脂組成物は、その溶解性を損なわない範囲で、その他の
芳香族ジアミンと併用しても構わない。その併用できる
芳香族ジアミン化合物としては、フェニレンジアミン、
ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルエーテ
ル、ジアミノジフェニルスルホン、2,2−ビス{4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル}プロパン、ビス
{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}スルホンな
とが挙げられる。
【0010】本発明のイミドオリゴマ型耐熱性樹脂組成
物のもう1つの特徴は、有機溶媒に高溶解性の無水テト
ラカルボン酸を用いたことである。すなわち一般式
〔2〕で表せる無水テトラカルボン酸は芳香族環同士を
屈曲性のある基で結合させた化合物であり、そのため、
その屈曲性により分子間相互作用がなく溶媒溶解性に優
れている。もしくは芳香族環同士を直接結合した場合
で、しかも2個の場合、すなわちビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物の場合、分子の対称性かなく、そのため
分子間の相互作用が低く、溶解性の高いものである。一
般式〔2〕で表せる酸無水物として具体的には、3,
3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物、オキシジフタル酸二無水物、3,3′,4,4′−
ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3′,
4,4′−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水
物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)
ベンゼン二無水物、2,2−ビス〔4−(3,4−ジカ
ルボキシフェノキシ)フェニル〕イソプロピリデン二無
水物等が挙げられ、これらを単独あるいは複数以上用い
てもよい。
物のもう1つの特徴は、有機溶媒に高溶解性の無水テト
ラカルボン酸を用いたことである。すなわち一般式
〔2〕で表せる無水テトラカルボン酸は芳香族環同士を
屈曲性のある基で結合させた化合物であり、そのため、
その屈曲性により分子間相互作用がなく溶媒溶解性に優
れている。もしくは芳香族環同士を直接結合した場合
で、しかも2個の場合、すなわちビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物の場合、分子の対称性かなく、そのため
分子間の相互作用が低く、溶解性の高いものである。一
般式〔2〕で表せる酸無水物として具体的には、3,
3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物、オキシジフタル酸二無水物、3,3′,4,4′−
ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3′,
4,4′−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水
物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)
ベンゼン二無水物、2,2−ビス〔4−(3,4−ジカ
ルボキシフェノキシ)フェニル〕イソプロピリデン二無
水物等が挙げられ、これらを単独あるいは複数以上用い
てもよい。
【0011】上記ジアミン化合物とテトラカルボン酸二
無水物と共に反応させる反応性二重結合を有する酸無水
物は、オリゴマの末端に結合させ、オリゴマに硬化性を
付与させるものであり、具体的には、無水マレイン酸、
無水ナジック酸、スチレン−3,4−ジカルボン酸無水
物等がある。
無水物と共に反応させる反応性二重結合を有する酸無水
物は、オリゴマの末端に結合させ、オリゴマに硬化性を
付与させるものであり、具体的には、無水マレイン酸、
無水ナジック酸、スチレン−3,4−ジカルボン酸無水
物等がある。
【0012】次に、本発明のイミドオリゴマ型耐熱性樹
脂組成物の製造方法につき説明する。
脂組成物の製造方法につき説明する。
【0013】その1つの方法としては、一般式〔1〕で
示したジアミン1モルに対し、一般式〔2〕で示したテ
トラカルボン酸二無水物0.1〜0.9モル、及び反応
性二重結合を有する酸無水物0.3〜2.7モルを有機
溶媒中で0〜80℃、好ましくは0〜50℃の温度で同
時に反応させてアミド酸中間体とする。もしくは一般式
〔1〕で示したジアミン1モルにたいし、一般式〔2〕
で示したテトラカルボン酸二無水物0.1〜0.9モル
を反応させて末端ジアミンのアミド酸中間体にした後、
さらに反応性二重結合を有する酸無水物0.3〜2.7
モルを添加してアミド酸中間体を合成し、その後脱水イ
ミド化反応せしめてイミドオリゴマとする方法である。
脱水イミド化反応として、100〜300℃で30分〜
8時間加熱脱水する方法、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン等の水と共沸組成物を形成する有機溶媒を投入し、さ
らに必要に応じてトリエチルアミン等のアミン触媒を加
えて共沸脱水する方法、又は無水酢酸、無水プロピオン
酸等を脱水化剤として用いる方法を用いることができ
る。また脱水化剤を用いる場合は、触媒として酢酸ニッ
ケル、酢酸コバルト、酢酸カリウム等の金属塩やトリエ
チルアミン、トリプロピルアミン、ピリジンを単独もし
くは併用することができる。
示したジアミン1モルに対し、一般式〔2〕で示したテ
トラカルボン酸二無水物0.1〜0.9モル、及び反応
性二重結合を有する酸無水物0.3〜2.7モルを有機
溶媒中で0〜80℃、好ましくは0〜50℃の温度で同
時に反応させてアミド酸中間体とする。もしくは一般式
〔1〕で示したジアミン1モルにたいし、一般式〔2〕
で示したテトラカルボン酸二無水物0.1〜0.9モル
を反応させて末端ジアミンのアミド酸中間体にした後、
さらに反応性二重結合を有する酸無水物0.3〜2.7
モルを添加してアミド酸中間体を合成し、その後脱水イ
ミド化反応せしめてイミドオリゴマとする方法である。
脱水イミド化反応として、100〜300℃で30分〜
8時間加熱脱水する方法、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン等の水と共沸組成物を形成する有機溶媒を投入し、さ
らに必要に応じてトリエチルアミン等のアミン触媒を加
えて共沸脱水する方法、又は無水酢酸、無水プロピオン
酸等を脱水化剤として用いる方法を用いることができ
る。また脱水化剤を用いる場合は、触媒として酢酸ニッ
ケル、酢酸コバルト、酢酸カリウム等の金属塩やトリエ
チルアミン、トリプロピルアミン、ピリジンを単独もし
くは併用することができる。
【0014】また2つ目の方法として、第一段階として
一般式〔1〕で示したジアミン1.0モルに対し、一般
式〔2〕で示したテトラカルボン酸二無水物0.1〜
0.9モルを有機溶媒中で0〜80℃、好ましくは0〜
50℃の温度で反応させ、アミド酸中間体とし、一端脱
水イミド化反応をして末端ジアミンイミドオリゴマとす
る。脱水イミド化反応として、100〜300℃で30
分〜8時間加熱脱水する方法、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の水と共沸組成物を形成する有機溶媒を投入
し、さらに必要に応じてトリエチルアミン等のアミン触
媒を加えて共沸脱水する方法、又は無水酢酸、無水プロ
ピオン酸等を脱水化剤として用いる方法を用いることが
できる。また脱水化剤を用いる場合は、触媒として酢酸
ニッケル、酢酸コバルト、酢酸カリウム等の金属塩やト
リエチルアミン、トリプロピルアミン、ピリジンを単独
もしくは併用することができる。
一般式〔1〕で示したジアミン1.0モルに対し、一般
式〔2〕で示したテトラカルボン酸二無水物0.1〜
0.9モルを有機溶媒中で0〜80℃、好ましくは0〜
50℃の温度で反応させ、アミド酸中間体とし、一端脱
水イミド化反応をして末端ジアミンイミドオリゴマとす
る。脱水イミド化反応として、100〜300℃で30
分〜8時間加熱脱水する方法、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の水と共沸組成物を形成する有機溶媒を投入
し、さらに必要に応じてトリエチルアミン等のアミン触
媒を加えて共沸脱水する方法、又は無水酢酸、無水プロ
ピオン酸等を脱水化剤として用いる方法を用いることが
できる。また脱水化剤を用いる場合は、触媒として酢酸
ニッケル、酢酸コバルト、酢酸カリウム等の金属塩やト
リエチルアミン、トリプロピルアミン、ピリジンを単独
もしくは併用することができる。
【0015】次に第二段階として、反応性二重結合を有
する酸無水物0.3〜2.7モルを有機溶媒中で0〜8
0℃、好ましくは0〜50℃の温度で反応させ、アミド
酸中間体とし、脱水イミド化反応させてイミドオリゴマ
とする方法である。脱水イミド化反応として、100〜
300℃で30分〜8時間加熱脱水する方法、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の水と共沸組成物を形成する
有機溶媒を投入し、さらに必要に応じてトリエチルアミ
ン等のアミン触媒を加えて共沸脱水する方法、又は無水
酢酸、無水プロピオン酸等を脱水化剤として用いる方法
を用いることができる。また脱水化剤を用いる場合は、
触媒として酢酸ニッケル、酢酸コバルト、酢酸カリウム
等の金属塩やトリエチルアミン、トリプロピルアミン、
ピリジンを単独もしくは併用することができる。
する酸無水物0.3〜2.7モルを有機溶媒中で0〜8
0℃、好ましくは0〜50℃の温度で反応させ、アミド
酸中間体とし、脱水イミド化反応させてイミドオリゴマ
とする方法である。脱水イミド化反応として、100〜
300℃で30分〜8時間加熱脱水する方法、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の水と共沸組成物を形成する
有機溶媒を投入し、さらに必要に応じてトリエチルアミ
ン等のアミン触媒を加えて共沸脱水する方法、又は無水
酢酸、無水プロピオン酸等を脱水化剤として用いる方法
を用いることができる。また脱水化剤を用いる場合は、
触媒として酢酸ニッケル、酢酸コバルト、酢酸カリウム
等の金属塩やトリエチルアミン、トリプロピルアミン、
ピリジンを単独もしくは併用することができる。
【0016】本発明で得られた組成物は、アニオン重合
開始剤や有機過酸化物等の硬化触媒の存在下あるいは不
存在下で、100〜300℃に加熱することにより架橋
反応をし不溶性ポリマーとなる。アニオン重合開始剤と
しては、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メ
チルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等のイミ
ダゾール類、ベンジルジメチルアミン、トリエチルアミ
ン等のアミン類、ジシアンジアミド、トリフェニルホス
フィン、及び有機金属化合物などがあり、樹脂組成物に
対し好ましくは0.1〜10重量%添加する。有機過酸
化物としては、例えばベンゾイルパーオキシド、ジクミ
ルパーオキシド、メチルエチルケトンパーオキシドなど
があり、樹脂組成物に対し好ましくは0.1〜10重量
%添加する。
開始剤や有機過酸化物等の硬化触媒の存在下あるいは不
存在下で、100〜300℃に加熱することにより架橋
反応をし不溶性ポリマーとなる。アニオン重合開始剤と
しては、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メ
チルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等のイミ
ダゾール類、ベンジルジメチルアミン、トリエチルアミ
ン等のアミン類、ジシアンジアミド、トリフェニルホス
フィン、及び有機金属化合物などがあり、樹脂組成物に
対し好ましくは0.1〜10重量%添加する。有機過酸
化物としては、例えばベンゾイルパーオキシド、ジクミ
ルパーオキシド、メチルエチルケトンパーオキシドなど
があり、樹脂組成物に対し好ましくは0.1〜10重量
%添加する。
【0017】
【作用】本発明のイミドオリゴマ型耐熱性樹脂組成物
は、芳香族環同士をアルキル基、エーテル基のような屈
曲性を有しているもので結合した構造のため、分子の自
由度が大きく、また、かさ高いアルキル基を構造上有し
ているため、有機溶媒との親和性が大きく、溶媒への溶
解性が良好である。また末端に重合性基を有しているた
め、加熱により三次元硬化した硬化物となり、得られた
硬化物は可とう性に優れ、かつ極性基を有していないた
め、低誘電率材となる。以下、本発明を実施例にて、さ
らに具体的に説明する。
は、芳香族環同士をアルキル基、エーテル基のような屈
曲性を有しているもので結合した構造のため、分子の自
由度が大きく、また、かさ高いアルキル基を構造上有し
ているため、有機溶媒との親和性が大きく、溶媒への溶
解性が良好である。また末端に重合性基を有しているた
め、加熱により三次元硬化した硬化物となり、得られた
硬化物は可とう性に優れ、かつ極性基を有していないた
め、低誘電率材となる。以下、本発明を実施例にて、さ
らに具体的に説明する。
【0018】
実施例1 温度計、冷却管、窒素導入管、攪拌棒を備えた1lの3
つ口フラスコに、α,α′−ビス(4−アミノフェニ
ル)−m−ジイソプロピルベンゼン68.8gとN−メ
チル−2−ピロリドン300mlを加え、窒素気流下攪拌
し溶解させた後、4,4′−オキシジフタル酸二無水物
(ODPA)18.6gを添加し、4時間反応させた。
次にトルエン100mlとトリエチルアミン1gを添加
し、ディーン−スタークトラップを用いて170℃、8
時間脱水反応を行った後、トルエンを減圧下、100℃
で除去した。これに無水マレイン酸41.2gをN−メ
チル−2−ピロリドン100mlに溶解した溶液を20℃
以下に保ちながら滴下ロートから添加し、6時間反応さ
せた。次にトリエチルアミン42.2g、酢酸ニッケル
1.75g、無水酢酸42.8gを添加し、8時間攪拌
して茶色透明のマレンミドオリゴマ溶液を得た。この溶
液を攪拌している3lの水中に滴下し、沈澱した固体を
ろ過した後、十分水洗し、60℃で6時間減圧乾燥し
た。さらにこの粉末固体をテトラヒドロフラン200ml
に溶解し、この溶液をメタノール2lに滴下して再沈澱
により精製し、ろ過した後、60℃で6時間減圧乾燥し
た。得られた茶色粉末の重量は90.7g(収率75
%)であった。得られた組成物はN−メチル−2−ピロ
リドン等の溶媒に可溶であった。
つ口フラスコに、α,α′−ビス(4−アミノフェニ
ル)−m−ジイソプロピルベンゼン68.8gとN−メ
チル−2−ピロリドン300mlを加え、窒素気流下攪拌
し溶解させた後、4,4′−オキシジフタル酸二無水物
(ODPA)18.6gを添加し、4時間反応させた。
次にトルエン100mlとトリエチルアミン1gを添加
し、ディーン−スタークトラップを用いて170℃、8
時間脱水反応を行った後、トルエンを減圧下、100℃
で除去した。これに無水マレイン酸41.2gをN−メ
チル−2−ピロリドン100mlに溶解した溶液を20℃
以下に保ちながら滴下ロートから添加し、6時間反応さ
せた。次にトリエチルアミン42.2g、酢酸ニッケル
1.75g、無水酢酸42.8gを添加し、8時間攪拌
して茶色透明のマレンミドオリゴマ溶液を得た。この溶
液を攪拌している3lの水中に滴下し、沈澱した固体を
ろ過した後、十分水洗し、60℃で6時間減圧乾燥し
た。さらにこの粉末固体をテトラヒドロフラン200ml
に溶解し、この溶液をメタノール2lに滴下して再沈澱
により精製し、ろ過した後、60℃で6時間減圧乾燥し
た。得られた茶色粉末の重量は90.7g(収率75
%)であった。得られた組成物はN−メチル−2−ピロ
リドン等の溶媒に可溶であった。
【0019】この組成物の赤外線吸収スペクトルを図1
に示す。2870〜3100cm-1にアルキレン基に由来
する吸収が見られる。また、この組成物を濃度が30重
量%になるように、N−メチル−2−ピロリドンに溶解
させた溶液をキャストし、150℃で1時間、230℃
で3時間硬化を行って得たフィルムは可とう性に富み、
折り曲げても破壊しなかった。また誘電率を測定したと
ころ2.8であった。
に示す。2870〜3100cm-1にアルキレン基に由来
する吸収が見られる。また、この組成物を濃度が30重
量%になるように、N−メチル−2−ピロリドンに溶解
させた溶液をキャストし、150℃で1時間、230℃
で3時間硬化を行って得たフィルムは可とう性に富み、
折り曲げても破壊しなかった。また誘電率を測定したと
ころ2.8であった。
【0020】実施例2〜7 表1に示す種類の芳香族ジアミン、テトラカルボン酸二
無水物、無水マレイン酸をそれぞれ示した使用量とした
ほかは、実施例1と同様にして各組成物、フィルムを製
造した。それらの諸特性を表1に示す。
無水物、無水マレイン酸をそれぞれ示した使用量とした
ほかは、実施例1と同様にして各組成物、フィルムを製
造した。それらの諸特性を表1に示す。
【0021】実施例8 温度計、冷却管、窒素導入管、攪拌棒を備えた1lの3
つ口フラスコに、α,α′−ビス(4−アミノフェニ
ル)−m−ジイソプロピルベンゼン68.8gとN−メ
チル−2−ピロリドン300mlを加え、窒素気流下攪拌
し溶解させた後、4,4′−オキシジフタル酸二無水物
(ODPA)18.6gを添加し、2時間反応させた。
次に無水マレイン酸41.2gをN−メチル−2−ピロ
リドン100mlに溶解した溶液を20℃以下に保ちなが
ら滴下ロートから添加し、6時間反応させた。次にトリ
エチルアミン60.6g、酢酸ニッケル2.50g、無
水酢酸60.9gを添加し、8時間攪拌して茶色透明の
マレイミドオリゴマ溶液を得た。この溶液を攪拌してい
る3lの水中に滴下し、沈澱した固体をろ過した後、十
分水洗し、60℃で6時間減圧乾燥した。さらにこの粉
末固体をテトラヒドロフラン200mlに溶解し、この溶
液をメタノール2lに滴下して再沈澱により精製し、ろ
過した後、60℃で6時間減圧乾燥した。得られた茶色
粉末の重量は84.7g(収率70.1%)であった。
得られた組成物はN−メチル−2−ピロリドン等の溶媒
に可溶であった。さらに実施例1と同様にして、フィル
ムを製造した。それらの諸特性を表1に示す。
つ口フラスコに、α,α′−ビス(4−アミノフェニ
ル)−m−ジイソプロピルベンゼン68.8gとN−メ
チル−2−ピロリドン300mlを加え、窒素気流下攪拌
し溶解させた後、4,4′−オキシジフタル酸二無水物
(ODPA)18.6gを添加し、2時間反応させた。
次に無水マレイン酸41.2gをN−メチル−2−ピロ
リドン100mlに溶解した溶液を20℃以下に保ちなが
ら滴下ロートから添加し、6時間反応させた。次にトリ
エチルアミン60.6g、酢酸ニッケル2.50g、無
水酢酸60.9gを添加し、8時間攪拌して茶色透明の
マレイミドオリゴマ溶液を得た。この溶液を攪拌してい
る3lの水中に滴下し、沈澱した固体をろ過した後、十
分水洗し、60℃で6時間減圧乾燥した。さらにこの粉
末固体をテトラヒドロフラン200mlに溶解し、この溶
液をメタノール2lに滴下して再沈澱により精製し、ろ
過した後、60℃で6時間減圧乾燥した。得られた茶色
粉末の重量は84.7g(収率70.1%)であった。
得られた組成物はN−メチル−2−ピロリドン等の溶媒
に可溶であった。さらに実施例1と同様にして、フィル
ムを製造した。それらの諸特性を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】比較例1 芳香族ジアミンとして、ジアミノジフェニルエーテルを
用いた以外、実施例1と同様にして組成物を得た。得ら
れた組成物は、N−メチル−2−ピロリドン等の溶媒に
可溶だった。また実施例1と同様にして得たフィルムを
折り曲げると破壊した。
用いた以外、実施例1と同様にして組成物を得た。得ら
れた組成物は、N−メチル−2−ピロリドン等の溶媒に
可溶だった。また実施例1と同様にして得たフィルムを
折り曲げると破壊した。
【0024】比較例2 芳香族ジアミンとして、ジアミノジフェニルエーテルを
用い、またテトラカルボン酸二無水物として、3,
3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
を用いた以外、実施例1と同様にして組成物を得た。得
られた組成物は、N−メチル−2−ピロリドン等の溶媒
に不溶だった。そのため、実施例1と同様にはフィルム
が得られなかった。
用い、またテトラカルボン酸二無水物として、3,
3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
を用いた以外、実施例1と同様にして組成物を得た。得
られた組成物は、N−メチル−2−ピロリドン等の溶媒
に不溶だった。そのため、実施例1と同様にはフィルム
が得られなかった。
【0025】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明のイミ
ドオリゴマ型耐熱性樹脂組成物は、溶媒への溶解性が良
好であり、またフィルム化も可能である。また得られた
フィルムは可とう性を有し、かつ低誘電率性を示し、そ
の工業的価値は大である。
ドオリゴマ型耐熱性樹脂組成物は、溶媒への溶解性が良
好であり、またフィルム化も可能である。また得られた
フィルムは可とう性を有し、かつ低誘電率性を示し、そ
の工業的価値は大である。
【図1】本発明にかかる組成物の赤外線スペクトルであ
る。
る。
Claims (15)
- 【請求項1】 ジアミン化合物とテトラカルボン酸二無
水物および反応性炭素−炭素二重結合を少なくとも一つ
持つカルボン酸モノ無水物を反応させて得られるイミド
オリゴマ型耐熱性樹脂組成物において、ジアミン化合物
の全部または一部に、一般式〔1〕 【化1】 (式中、R1 〜R6 は水素原子又は炭素数1〜4のアル
キル基を示し、R1 〜R6 のうち少なくとも一つは炭素
数1〜4のアルキル基であり、互いに同じであっても異
なっていてもよい。nは1〜3の整数を示す。)で表さ
れるアルキレン結合型芳香族ジアミンを単独あるいは複
数以上用いることを特徴とするイミドオリゴマ型耐熱性
樹脂組成物。 - 【請求項2】 テトラカルボン酸二無水物の全部または
一部に、一般式〔2〕 【化2】 (式中、X1 、X2 は、−O−、−CO−、−SO
2 −、−C(CH3 )2 −から選ばれる二価基あるいは
芳香環同士の直接結合を示し、互いに同じであっても異
なっていてもよい。nは0〜3の整数を示す。)で表さ
れるテトラカルボン酸二無水物の単独あるいは混合物で
ある請求項1記載のイミドオリゴマ型耐熱性樹脂組成
物。 - 【請求項3】 一般式〔1〕で示されるジアミン化が
3,3′,5,5′−テトライソプロピル−4,4′−
ジアミノジフェニルメタンである請求項1記載のイミド
オリゴマ型耐熱性樹脂組成物。 - 【請求項4】 一般式〔1〕で示されるジアミン化合物
がα,α′−ビス(4−アミノフェニル)−p−ジイソ
プロピルベンゼンである請求項1記載のイミドオリゴマ
型耐熱性樹脂組成物。 - 【請求項5】 一般式〔1〕で示されるジアミン化合物
がα,α′−ビス(4−アミノフェニル)−m−ジイソ
プロピルベンゼンである請求項1記載のイミドオリゴマ
型耐熱性樹脂組成物。 - 【請求項6】 一般式〔2〕で示されるテトラカルボン
酸二無水物が3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカ
ルボン酸二無水物である請求項2記載のイミドオリゴマ
型耐熱性樹脂組成物。 - 【請求項7】 一般式〔2〕で示されるテトラカルボン
酸二無水物がオキシジフタル酸二無水物である請求項2
記載のイミドオリゴマ型耐熱性樹脂組成物。 - 【請求項8】 一般式〔2〕で示されるテトラカルボン
酸二無水物が3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸二無水物である請求項2記載のイミドオリ
ゴマ型耐熱性樹脂組成物。 - 【請求項9】 一般式〔2〕で示されるテトラカルボン
酸二無水物がジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無
水物である請求項2記載のイミドオリゴマ型耐熱性樹脂
組成物。 - 【請求項10】 一般式〔2〕で示されるテトラカルボ
ン酸二無水物が1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフ
ェノキシ)ベンゼン二無水物である請求項2記載のイミ
ドオリゴマ型耐熱性樹脂組成物。 - 【請求項11】 一般式〔2〕で示されるテトラカルボ
ン酸二無水物が2,2−ビス〔4−(3,4−ジカルボ
キシフェノキシ)フェニル〕イソプロピリデン二無水物
である請求項2記載のイミドオリゴマ型耐熱性樹脂組成
物。 - 【請求項12】 反応性炭素−炭素二重結合を少なくと
も一つ持つカルボン酸モノ無水物が無水マレイン酸であ
る請求項1記載のイミドオリゴマ型耐熱性樹脂組成物。 - 【請求項13】 a)一般式〔1〕 【化3】 (式中、R1 〜R6 は水素原子又は炭素数1〜4のアル
キル基を示し、R1 〜R6 のうち少なくとも一つは炭素
数1〜4のアルキル基であり、互いに同じであっても異
なっていてもよい。nは1〜3の整数を示す。)で表さ
れるアルキレン結合型芳香族ジアミンと b)一般式〔2〕 【化4】 (式中、X1 、X2 は、−O−、−CO−、−SO
2 −、−C(CH3 )2 −から選ばれる二価基あるいは
芳香環同士の直接結合を示し、互いに同じであっても異
なっていてもよい。nは0〜3の整数を示す。)で表さ
れるテトラカルボン酸二無水物と c)反応性炭素−炭素二重結合を少なくとも一つ持つカ
ルボン酸モノ無水物とを、それぞれa:b:c=1.
1:0.1〜0.9:0.3〜2.7のモル比で反応さ
せることを特徴とするイミドオリゴマ型耐熱性樹脂組成
物の製造方法。 - 【請求項14】 一般式〔1〕で表されるa)ジアミン
化合物1.0モルと一般式〔2〕で表されるb)テトラ
カルボン酸二無水物0.1〜0.9モルを極性溶媒中で
反応させ末端にアミノ基を有するポリアミド酸とし、つ
いでc)反応性炭素−炭素二重結合を少なくとも一つ持
つカルボン酸モノ無水物0.3〜2.7モルを添加し、
必要により脱水化剤および/または触媒の存在下100
〜300℃でイミド化を行うことを特徴とする請求項1
3記載のイミドオリゴマ型耐熱性樹脂組成物の製造方
法。 - 【請求項15】 一般式〔1〕で表されるa)ジアミン
化合物1.0モルと一般式〔2〕で表されるb)テトラ
カルボン酸二無水物0.1〜0.9モルを極性溶媒中で
反応させ末端にアミノ基を有するポリアミド酸とし、つ
いで水と共沸する有機溶剤を添加し、必要によりアミン
系触媒を加えて共沸脱水反応を行うことにより両末端ジ
アミンオリゴマとなし、その後前記有機溶媒を除去した
後、c)反応性炭素−炭素二重結合を少なくとも一つ持
つカルボン酸モノ無水物0.3〜2.7モルを添加し、
必要により脱水化剤および/または触媒の存在下100
〜300℃でイミド化を行うことを特徴とする請求項1
3記載のイミドオリゴマ型耐熱性樹脂組成物の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4068692A JPH05271411A (ja) | 1992-03-26 | 1992-03-26 | イミドオリゴマ型耐熱性樹脂組成物およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4068692A JPH05271411A (ja) | 1992-03-26 | 1992-03-26 | イミドオリゴマ型耐熱性樹脂組成物およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05271411A true JPH05271411A (ja) | 1993-10-19 |
Family
ID=13381072
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4068692A Pending JPH05271411A (ja) | 1992-03-26 | 1992-03-26 | イミドオリゴマ型耐熱性樹脂組成物およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05271411A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007154077A (ja) * | 2005-12-06 | 2007-06-21 | Nitta Ind Corp | ポリイミド合成用組成物及びポリイミドの製造方法 |
WO2015008643A1 (ja) * | 2013-07-16 | 2015-01-22 | ソマール株式会社 | 透明ポリイミド共重合体、ポリイミド樹脂組成物及び成形体、並びにこの共重合体の製造方法 |
WO2016114286A1 (ja) * | 2015-01-13 | 2016-07-21 | 日立化成株式会社 | 樹脂組成物、樹脂層付き支持体、プリプレグ、積層板、多層プリント配線板及びミリ波レーダー用プリント配線板 |
JP2018012764A (ja) * | 2016-07-20 | 2018-01-25 | 日立化成株式会社 | 樹脂組成物、樹脂層付き支持体、プリプレグ、積層板、多層プリント配線板及びミリ波レーダー用プリント配線板 |
-
1992
- 1992-03-26 JP JP4068692A patent/JPH05271411A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007154077A (ja) * | 2005-12-06 | 2007-06-21 | Nitta Ind Corp | ポリイミド合成用組成物及びポリイミドの製造方法 |
WO2015008643A1 (ja) * | 2013-07-16 | 2015-01-22 | ソマール株式会社 | 透明ポリイミド共重合体、ポリイミド樹脂組成物及び成形体、並びにこの共重合体の製造方法 |
JP2015021022A (ja) * | 2013-07-16 | 2015-02-02 | ソマール株式会社 | 透明ポリイミド共重合体、ポリイミド樹脂組成物及び成形体、並びにこの共重合体の製造方法 |
KR20160032181A (ko) * | 2013-07-16 | 2016-03-23 | 소마아루 가부시끼가이샤 | 투명 폴리이미드 공중합체, 폴리이미드 수지 조성물 및 성형체, 및 이 공중합체의 제조 방법 |
US20160168328A1 (en) | 2013-07-16 | 2016-06-16 | Somar Corporation | Transparent polyimide copolymer, polyimide resin composition and molded article, and production method of said copolymer |
US10189949B2 (en) | 2013-07-16 | 2019-01-29 | Somar Corporation | Transparent polyimide copolymer, polyimide resin composition and molded article, and production method of said copolymer |
WO2016114286A1 (ja) * | 2015-01-13 | 2016-07-21 | 日立化成株式会社 | 樹脂組成物、樹脂層付き支持体、プリプレグ、積層板、多層プリント配線板及びミリ波レーダー用プリント配線板 |
JPWO2016114286A1 (ja) * | 2015-01-13 | 2017-11-02 | 日立化成株式会社 | 樹脂組成物、樹脂層付き支持体、プリプレグ、積層板、多層プリント配線板及びミリ波レーダー用プリント配線板 |
US11286346B2 (en) | 2015-01-13 | 2022-03-29 | Showa Denko Materials Co., Ltd. | Resin composition, support with resin layer, prepreg, laminate, multilayered printed wiring board, and printed wiring board for millimeter-wave radar |
JP2018012764A (ja) * | 2016-07-20 | 2018-01-25 | 日立化成株式会社 | 樹脂組成物、樹脂層付き支持体、プリプレグ、積層板、多層プリント配線板及びミリ波レーダー用プリント配線板 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4316843A (en) | Polyimide derivatives having terminal unsaturated amides | |
JPH01178522A (ja) | 低融点ポリイミド共重合体 | |
JP2008239820A (ja) | ポリアミック酸のイミド化重合体絶縁膜および膜形成組成物とその製造方法 | |
WO2005066242A1 (ja) | 芳香族ポリアミド酸及びポリイミド | |
JPS6136859B2 (ja) | ||
JPH0292535A (ja) | 金属とポリイミドの複合成形体 | |
US5239049A (en) | Selected poly(dianhydrides) compounds, selected poly(amic acid) compounds, and selected poly(imide) compounds | |
JPH05271411A (ja) | イミドオリゴマ型耐熱性樹脂組成物およびその製造方法 | |
JPH03177428A (ja) | 耐溶剤性ポリイミドシロキサン | |
JPH036228A (ja) | ジオキシジフタル酸無水物をベースとするポリイミド及びコポリイミド | |
JPH04325562A (ja) | ポリイミドフィルムの製造方法 | |
JPS6128526A (ja) | 有機溶媒可溶性ポリイミド化合物の製法 | |
JPH04114035A (ja) | 熱硬化性樹脂組成物 | |
JPH0413724A (ja) | 可溶性ポリイミド、その製造法及び液晶配向膜用塗布液 | |
JPS59199720A (ja) | 可溶性ポリイミド化合物の製造方法 | |
JPH0562893B2 (ja) | ||
JPS62185715A (ja) | 無色ポリイミドフイルム | |
US4377536A (en) | Polyamide derivatives having unsaturated terminal amic acid groups | |
KR0134886B1 (ko) | 불포화 디카복실산 이미드 화합물의 제조방법 | |
JP2603927B2 (ja) | 新規なポリイミド樹脂の製造方法 | |
JP2005314630A (ja) | 芳香族ポリアミド酸及びポリイミド | |
JP2977324B2 (ja) | 熱硬化性樹脂組成物 | |
US4320217A (en) | Polymerization products of polyimide derivatives having acetylenic terminal amide groups | |
KR100721812B1 (ko) | 아미노벤조퀴논 화합물 및 이를 이용하여 제조된폴리이미드 | |
JPH01282218A (ja) | 芳香族ポリイミド共重合体の製造法 |