JPH0728322Y2 - 仮囲いユニット - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は建築の際の仮設工作物、詳しくは仮囲いを行
うときに用いる仮囲いユニットに関するものである。

（従来の技術） 建築現場においては、事故防止、環境保全等の目的の
為、仮囲いが行われる。

仮囲いは主パイプを垂直に地面上に所望間隔で立設し、
これらパイプ間を筋違い金物及び水平に渡したパイプで
連結補強すると共に主パイプ上部から斜め下方に控え柱
を取付け、この控え柱の下端を地面中に埋設し、水平に
渡したパイプを使って鉄板等の板材を取付けて囲いとす
るものである。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、これら工事は現場において鳶職が適当な
長さの単管パイプを手作業で組合せて行っており、鳶職
の不足している現状ではコスト及び時間がかかり、工事
全体の進捗にも大きな影響を与えていた。この考案は工
事現場におけるこの仮囲いに関する問題点を解決するこ
とを目的とするものであり、仮囲いの主要構成部分をあ
らかじめユニット化することにより鳶職でなくても、い
かなる地形のところでも簡単に仮囲いができる様にした
仮囲いユニットを提供せんとするものである。

（課題を解決するための手段） 接地圧を低下させる為の円板状の接地パッド19を有する
固定ベース２を下端に取付けた鋼管製の主柱１、前記主
柱１の上部から斜め下方に向かって延設され、下端が垂
直パイプ部９となっている鋼管製の支柱４、前記主柱１
及び支柱４とを連結する鋼管製の水平腕材5,6、とから
鋼管溶接構造体18を構成し、前記支柱４の垂直パイプ部
９には地面に打ち込んだ杭８と支柱４とを結束する自在
クランプ７を取付け、複数のこれら鋼管溶接構造体18同
志を等間隔で並列させ、単管パイプ14及び筋違い金物13
により連結して仮囲い枠体を構成し、単管パイプ14を利
用して板材15を取付ける仮囲いを構成することにより、
上記課題を解決せんとするものである。

（作用） 支柱４下端に設けられた自在クランプ７を地面16に打込
んだ杭８の適宜箇所に締め付け固定することにより主柱
１が垂直となる様に鋼管溶接構造体18を地面16上に立設
せしめる。

この様にして所定間隔で立設せしめた同型をした鋼管溶
接構造体18同志を筋違い金物13及び単管パイプ14で相互
連結して仮囲い枠体を構成し、単管パイプ14を利用して
鉄板等の板材19をすきまなく取付けて仮囲いを完成させ
る。

水平腕材5,6間には鋼管足場17等を渡して資材棚として
利用することができる。

なお、設置場所に凹凸があっても自在クランプ７により
杭８への支柱４の固定位置を調整することにより主柱１
は常に垂直に保持されるので、凹凸があったり、傾斜し
た場合にも何ら支障なく設置することができる。

又、固定ベース２には接地圧を低下させる円板状をした
接地パッド19が設けられているので、軟弱地等地盤の悪
い場所にも安定して設置することができる。

（実施例） 第１図はこの考案に係る仮囲いユニットの実施例の斜視
図、第２図はその正面図、第３図はその側面図である。
図中18は本考案の主要部をなす鋼管溶接構造体であり、
１はその一部をなす主柱であり、十分な強度を有する鋼
管を用い、その下端には第４図に示す様に地面16上に載
置される円板状をした接地パッド19を有する固定ベース
２が差し込める様になっており、その側面の２箇所には
筋違い金物取付用アンカー3,3が取付けられている。

なお、接地パッド２は接地圧を低下させる為のものであ
る。

そして、この主柱１の上部からは斜め下方に向って主柱
１より短い鋼管製の支柱４が延設されており、この支柱
４の下端と主柱１の下部との間には水平腕材５が取付け
られており、主柱１、支柱４及び水平腕材５により三角
形が形成されている。６は主柱１及び支柱４の中央付近
に渡された水平腕材である。支柱４は主柱１より短く形
成されており、主柱１を地面16上に直立されたとき地面
16との間に適当な空隙（この実施例においては200mm）
が残る様になっている。

又、支柱４の下端は垂直に立下った垂直パイプ部９とな
っており、該垂直パイプ部９には結束手段として自在ク
ランプ７が取付けられており、地面16に打込んだ杭８の
適当位置に支柱４の下部を締め付け固定できるようにな
っている。第３図中17は水平腕材６に渡された鉄製足場
である。

なお、第５図に示す様に垂直パイプ９中にジャッキベー
ス10の上部を挿入し、地面16と支柱４との間にジャッキ
ベース10を介在させる様にしても良い。

又、上記実施例においては支柱４の上端部、水腕材5,6
はいずれも支柱１に溶接により固定されている。

次に、この仮囲いユニットの使用方法を説明する。

まず、仮囲いを行うべき場所の境界の内側に所定間隔で
固定ベース２を置くと共にその後方の適宜位置に杭８を
打ち込む。そして、固定ベース２に主柱１の下端を挿入
すると共に主柱１が垂直になる様に支柱４の垂直パイプ
部９を自在クランプ７にて杭８に締め付け固定する。こ
の様にして立設せしめた各鋼管溶接構造体18相互を筋違
い金物13及び単管パイプ14で連結して仮囲い用枠体を構
築し、単管パイプ14を利用して鉄板等の板体15をすきま
なくこれに取付け、仮囲いを完成させる。

なお、第４図に示す実施例においては、地面16の高低に
合わせてジャッキベース10を上下させ、主柱１が垂直に
なる様にして杭８への締め付け固定を行う。

この実施例においては、支柱４はジャッキベース10によ
って支持されているので大きな荷重に耐えることがで
き、強度上有利である。

（考案の効果） この考案にかかる仮囲いユニットは上述の通りの構成を
有するものであり、主要構成部分があらかじめユニット
化されているのでだれでも簡単に堅牢な仮囲いを構築す
ることができる。

又、支柱４の長さに工夫をこらしているので地面の高さ
が一定しない凹凸のある場所にも無理なく仮囲いを行う
ことができる。更に、固定ベース12には接地圧を低下さ
せる接地パッド19が取付けられているので軟弱地等地盤
の悪い場所にも安定して設置できる。

等のすぐれた実用上の効果を有し、仮設工事の合理化に
寄与し得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る仮囲いユニットの一実施例の斜
視図、第２図はその正面図、第３図はその側面図、第４
図はその要部の拡大正面図、第５図は他の実施例の要部
の側面図。 １……主柱 ２……固定ベース ３……筋違い金物取付け用アンカー ４……支柱 ５……水平腕材 ６……水平腕材 ７……自在クランプ ８……杭 ９……垂直パイプ部 10……ジャッキベース 13……筋違い金物 14……単管パイプ 15……板材 16……地面 17……鉄製足場 18……鋼管溶接構造体 19……接地パッド

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】接地圧を低下させる為の円板状の接地パッ
   ド19を有する固定ベース２を下端に取付けた鋼管製の主
   柱１、前記主柱１の上部から斜め下方に向かって延設さ
   れ、下端が垂直パイプ部９となっている鋼管製の支柱
   ４、前記主柱１及び支柱４とを連結する鋼管製の水平腕
   材5,6、とから鋼管溶接構造体18を構成し、前記支柱４
   の垂直パイプ部９には地面に打ち込んだ杭８と支柱４と
   を結束する自在クランプ７を取付け、複数のこれら鋼管
   溶接構造体18同志を等間隔で並列させ、単管パイプ14及
   び筋違い金物13により連結して仮囲い枠体を構成し、単
   管パイプ14を利用して板材15を取付ける様にしたことを
   特徴とする仮囲いユニット。