JPH07279450A - 衛生設備室 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】洗面器を衛生設備室の内部もしくは外部に臨ま
せて使用する。 【構成】衛生設備室１を構成する一の壁パネル３Ａに開
口部３１を形成し、この開口部３１に洗面器８をヒンジ
Ｈを介して垂直軸線回りに回動自在に軸支した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、衛生設備室に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、集合住宅などにおいては、浴
室用設備、トイレ用設備や洗面用設備などのサニタリ機
器を一体に組み込んだユニットタイプの衛生設備室を設
置することが行われている。具体的には、図２に示すよ
うに、衛生設備室１は、防水パン２と、この防水パン２
の周縁部に立設した複数枚の壁パネル３と、これらの壁
パネル３によって形成される上方開口部を覆う天井パネ
ル４と、これらの防水パン２、壁パネル３および天井パ
ネル４で形成される空間に配設されたサニタリ機器、例
えば、防水パン２と一体に形成された、もしくは、防水
パン２上に据え付けられた浴槽５と、ロータンク６を備
えて防水パン２上に設置された便器７と、一の壁パネル
３Ａにおける浴槽５の上方に位置して取り付けられた洗
面器８とから構成されている。

【０００３】このような衛生設備室１において、図３に
示すように、洗面器８が取り付けられた一の壁パネル３
Ａに開口部３１を形成するとともに、この開口部３１を
開閉する扉９を設け、洗面器８を衛生設備室１の外方、
すなわち、衛生設備室１に隣接する居室側からも使用で
きるように構成することが提案されている（例えば、実
開平１−１５９７８９号公報参照）。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た洗面器８は、衛生設備室１を構成する一の壁パネル３
Ａの内面に取り付けられて衛生設備室１の内方に突出し
ていることから、衛生設備室１の内部空間を著しく狭め
る他、洗面器８を居室側で使用する際には、一の壁パネ
ル３Ａに形成された開口部３１を通して衛生設備室１の
内部に身を乗り出さなければならず、使い勝手が悪いと
いう問題があった。

【０００５】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので、洗面器を衛生設備室の内部もしくは外部に
選択的に臨ませて使用することができるとともに、洗面
器を衛生設備室の外部に臨ませてその内部空間を確保す
ることのできる衛生設備室を提供するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、防水パンと、
この防水パンの周縁部に立設された複数枚の壁パネル
と、これらの壁パネルの上方開口部を覆う天井パネル
と、これらの防水パン、壁パネルおよび天井パネルで区
画された空間内に配設された１個もしくは複数個のサニ
タリ機器とよりなり、前記一の壁パネルに開口部を形成
するとともに、この開口部に洗面器をヒンジを介して垂
直軸線回りに回動自在に軸支したことを特徴とするもの
である。

【０００７】

【作用】洗面器を衛生設備室の内部に臨む位置とその外
部に臨む位置とにヒンジを介して回動させることができ
る。

【０００８】この結果、衛生設備室の内部もしくは外部
において、自然な姿勢で洗面器を使用することができる
他、洗面器を衛生設備室の外部に臨ませることにより、
衛生設備室の内部空間を確保することができる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。

【００１０】なお、説明の便宜上、図２および図３に示
した従来例の部材と同一の部材には同一の符号を用いる
他、それらの詳細な説明は重複するため省略する。

【００１１】図１には、本発明の衛生設備室１が記載さ
れており、この衛生設備室１を構成する一の壁パネル３
Ａにおける浴槽５の上方には、洗面器８の横幅および高
さよりも大きな縦横長さを有する開口部３１が形成され
ており、この開口部３１には、開閉扉１０がヒンジＨを
介して垂直軸線回りに回動自在に軸支されている。この
開閉扉１０は、開口部３１に一致する大きさの扉本体１
０１，１０１を上方より見て略直角に連結して構成さ
れ、その扉本体１０１，１０１を投影して形成される空
間内には、上方より見て略扇形の洗面器８が取り付けら
れている。また、開閉扉１０の各扉本体１０１の外面に
は、図示しない把手が固定されている。

【００１２】この結果、把手を介して開閉扉１０をヒン
ジＨ回りに９０度回動させることにより、それぞれ扉本
体１０１，１０１で開口部３１を選択的に閉鎖すること
ができ、その際、洗面器８を一の壁パネル３Ａの内面側
に臨む位置と、その背面側に臨む位置とに回動させるこ
とができる。

【００１３】なお、洗面器８には、水栓金具８１および
蛇口８２が取り付けられており、図示しない可撓性配管
を介して給水給湯でき、また、排水できるようになって
いる。

【００１４】さらに、詳細には図示しないが、衛生設備
室１を区画する躯体壁にも、前述した一の壁パネル３Ａ
の開口部３１に対応する開口部が形成されており、洗面
器８を一の壁パネル３Ａの内面側、すなわち、衛生設備
室１側に臨む位置からその背面側にヒンジＨを介して９
０度回動させた場合、躯体壁の開口部を通して衛生設備
室１に隣接する居室側に臨ませることができるようにな
っている。

【００１５】したがって、衛生設備室１側に臨んでいる
洗面器８を居室側で使用する場合は、開閉扉１０の把手
を把握して手前側に引き込むことにより、開閉扉１０に
取り付けられた洗面器８をヒンジＨを介して回動させ、
居室側に臨ませることができ（図１実線位置）、居室側
で洗面することが可能となる。この際、一の壁パネル３
Ａの開口部３１は、一方の扉本体１０１で閉鎖されてい
る。さらに、入浴する場合においても、洗面器８を居室
側に同様に引き出すことにより、衛生設備室１の空間か
ら洗面器８を除去することができ、壁面に突起物のない
衛生設備室１で入浴することができると同時に、一の壁
パネル３Ａの開口部３１は、他方の扉本体１０１で閉鎖
される結果、入浴に支障を生じることはない。

【００１６】居室側での洗面が終了すれば、あるいは、
入浴が終了すれば、開閉扉１０を押し込むことにより、
洗面器８をヒンジＨ回りに回動させて衛生設備室１側に
臨ませることができ（図１鎖線位置）、その際には、他
方の扉本体１０１が一の壁パネル３Ａの開口部３１を閉
鎖することになる。この結果、トイレ設備の使用時など
において、衛生設備室１内で洗面器８を使用することが
できる。

【００１７】なお、開口部３１の、一の壁パネル３Ａと
隣接する他の壁パネル３Ｂで形成されたコーナ部分に近
接する縦辺側にヒンジＨを取り付けることにより、洗面
器８を衛生設備室１側もしくは居室側に臨ませた際、洗
面器８を衛生設備室１もしくは居室側のコーナー部に位
置させることができ、それぞれの空間を有効に活用する
ことができる利点がある。

【００１８】また、詳細には図示しないが、サニタリ機
器は、シャワーノズルを設けたシャワー設備や熱源機器
を備えたサウナ設備などであってもよく、特に限定する
ものではない。

【００１９】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、衛生設備
室を構成する一の壁パネルに開口部を形成するととも
に、この開口部に洗面器をヒンジを介して垂直軸線回り
に回動自在に軸支したことにより、洗面器を一の壁パネ
ルの内面側である衛生設備室側もしくはその背面側であ
る居室側に選択的に臨ませて自然な姿勢で洗面すること
ができる。しかも、洗面器を居室側に臨ませた場合、衛
生設備室の空間を拡大することができるとともに、洗面
器を衛生設備室側に臨ませた場合、居室の空間を拡大す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の衛生設備室を一部破断して示す斜視図
である。

【図２】従来の衛生設備室を一部省略して示す斜視図で
ある。

【図３】従来の衛生設備室の変形例を示す横断面図であ
る。

【符号の説明】

１ 衛生設備室 ２ 防水パン ３，３Ａ，３Ｂ 壁パネル ３１ 開口部 ４ 天井パネル ５ 浴槽 ８ 洗面器 １０ 開閉扉 １０１ 扉本体 Ｈ ヒンジ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 防水パンと、この防水パンの周縁部に立
   設された複数枚の壁パネルと、これらの壁パネルの上方
   開口部を覆う天井パネルと、これらの防水パン、壁パネ
   ルおよび天井パネルで区画された空間内に配設された１
   個もしくは複数個のサニタリ機器とよりなり、前記一の
   壁パネルに開口部を形成するとともに、この開口部に洗
   面器をヒンジを介して垂直軸線回りに回動自在に軸支し
   たことを特徴とする衛生設備室。