JPH072784B2 - オレフイン重合体の製造法 - Google Patents
オレフイン重合体の製造法Info
- Publication number
- JPH072784B2 JPH072784B2 JP60070778A JP7077885A JPH072784B2 JP H072784 B2 JPH072784 B2 JP H072784B2 JP 60070778 A JP60070778 A JP 60070778A JP 7077885 A JP7077885 A JP 7077885A JP H072784 B2 JPH072784 B2 JP H072784B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- compound
- polymerization
- titanium
- solid catalyst
- halide
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 発明の背景 技術分野 本発明は、オレフィン重合体の製造法に関する。さらに
詳しくは、本発明は、特定の触媒の使用によって炭素数
3以上のα‐オレフィンの重合に適用した場合に高立体
規則性重合体を高収量で得ることのできるオレフィン重
合体の製造法に関する。
詳しくは、本発明は、特定の触媒の使用によって炭素数
3以上のα‐オレフィンの重合に適用した場合に高立体
規則性重合体を高収量で得ることのできるオレフィン重
合体の製造法に関する。
これまで、ハロゲン化マグネシウムにチタン化合物を担
持させた固体触媒成分と有機アルミニウム化合物とから
成る触媒系は、従来の触媒系に比べて重合性が高く、重
合体から触媒残渣を除去する必要が無くなる可能性があ
ると言われてきた。
持させた固体触媒成分と有機アルミニウム化合物とから
成る触媒系は、従来の触媒系に比べて重合性が高く、重
合体から触媒残渣を除去する必要が無くなる可能性があ
ると言われてきた。
先行技術 しかしながら、この担体型触媒は立体規則性が低くて、
抽出工程の省略は不可能とされてきたのであるが、近
年、触媒系の改良によってかなり立体規則性が改善され
てきた。固体触媒成分の調製時にカルボン酸エステルを
用いることにより、ある程度の高活性・高立体規則性重
合が可能であることが知られている(特公昭52-36786
号、特公昭52-36913号、特公昭52-50037号公報など)。
しかし、これらの提案によっても無脱触・無抽出プロセ
スの実現は困難であり、さらに一層の改良が望まれてい
た。
抽出工程の省略は不可能とされてきたのであるが、近
年、触媒系の改良によってかなり立体規則性が改善され
てきた。固体触媒成分の調製時にカルボン酸エステルを
用いることにより、ある程度の高活性・高立体規則性重
合が可能であることが知られている(特公昭52-36786
号、特公昭52-36913号、特公昭52-50037号公報など)。
しかし、これらの提案によっても無脱触・無抽出プロセ
スの実現は困難であり、さらに一層の改良が望まれてい
た。
発明の概要 要旨 そこで本発明者らは、無脱触・無抽出プロセスを実現し
得る程の高活性・高立体規則性触媒を鋭意探索してき
た。その結果、驚くべきことに、固体触媒成分中に芳香
族ジニトロ化合物を存在させることにより、高活性・高
立体規則性重合を実現して、本発明に到達した。
得る程の高活性・高立体規則性触媒を鋭意探索してき
た。その結果、驚くべきことに、固体触媒成分中に芳香
族ジニトロ化合物を存在させることにより、高活性・高
立体規則性重合を実現して、本発明に到達した。
すなわち、本発明によるオレフィン重合体の製造法は、
オレフィン類を、(A)ハロゲン化マグネシウム、ハロ
ゲン化チタンおよび芳香族ジニトロ化合物を必須成分と
する固体触媒成分、(B)有機アルミニウム化合物およ
び(C)アルコキシ基含有有機ケイ素化合物およびエー
テル化合物から選ばれる電子供与性化合物から成る触媒
に接触させて重合させること、を特徴とするものであ
る。
オレフィン類を、(A)ハロゲン化マグネシウム、ハロ
ゲン化チタンおよび芳香族ジニトロ化合物を必須成分と
する固体触媒成分、(B)有機アルミニウム化合物およ
び(C)アルコキシ基含有有機ケイ素化合物およびエー
テル化合物から選ばれる電子供与性化合物から成る触媒
に接触させて重合させること、を特徴とするものであ
る。
効果 本発明触媒によれば、ポリオレフィンを高収率でしかも
高立体規則性のものとして得ることができる。
高立体規則性のものとして得ることができる。
発明の具体的説明 触 媒 本発明による触媒は、特定の三成分、すなわち(A)、
(B)および(C)、からなるものである。各成分内
で、所属の個々の具体的化合物の併用が可能である。
(B)および(C)、からなるものである。各成分内
で、所属の個々の具体的化合物の併用が可能である。
固体触媒成分(A) 本発明に用いられる固体触媒成分(A)は、ハロゲン化
マグネシウム(イ)、ハロゲン化チタン(ロ)およびニ
トロ化合物(ハ)を必須成分として含有するものであ
る。
マグネシウム(イ)、ハロゲン化チタン(ロ)およびニ
トロ化合物(ハ)を必須成分として含有するものであ
る。
(イ) ハロゲン化マグネシウム ハロゲン化マグネシウムとしては、塩化マグネシウム、
臭化マグネシウムおよびヨウ化マグネシウムを用いるこ
とができる。好ましいのは塩化マグネシウムであり、さ
らに実質的に無水であることが望ましい。
臭化マグネシウムおよびヨウ化マグネシウムを用いるこ
とができる。好ましいのは塩化マグネシウムであり、さ
らに実質的に無水であることが望ましい。
(ロ) ハロゲン化チタン ハロゲン化チタンとしては、チタンの塩化物、臭化物お
よびヨウ化物を用いることができる。好ましいのは塩化
物であって、四塩化チタン、三塩化チタンなどを例示す
ることができるが、特に好ましいのは四塩化チタンであ
る。また、一般式Ti(OR)nCl4−n(Rはアルキル基
(炭素数1〜10程度))で表わされるようなアルコキシ
基含有チタン化合物も用いることができる。
よびヨウ化物を用いることができる。好ましいのは塩化
物であって、四塩化チタン、三塩化チタンなどを例示す
ることができるが、特に好ましいのは四塩化チタンであ
る。また、一般式Ti(OR)nCl4−n(Rはアルキル基
(炭素数1〜10程度))で表わされるようなアルコキシ
基含有チタン化合物も用いることができる。
(ハ) 芳香族ジニトロ化合物 芳香族ジニトロ化合物としては、芳香族(アルカリル
(アルキル炭素数1〜15程度)を含み、ニトロ基が結合
している芳香族炭化水素基にニトロ基以外の置換基、た
とえばハロゲン、水酸基、アミノ基、ニトリル基、脂肪
族または芳香族アシル基、アルコキシないしアリールオ
キシ基、その他を有するもの(数は、それぞれ1個がふ
つうである)であってもよい。
(アルキル炭素数1〜15程度)を含み、ニトロ基が結合
している芳香族炭化水素基にニトロ基以外の置換基、た
とえばハロゲン、水酸基、アミノ基、ニトリル基、脂肪
族または芳香族アシル基、アルコキシないしアリールオ
キシ基、その他を有するもの(数は、それぞれ1個がふ
つうである)であってもよい。
適当なニトロ化合物の具体例を挙げれば、芳香族化合物
では、o−ジニトロベンゼン、m-ジニトロベンゼン、p-
ジニトロベンゼン、2,3-ジニトロトルエン、3,4-ジニト
ロトルエン、1,8-ジニトロナフタレン、2,3-ジニトロフ
ナタレン、1,5-ジニトロナフタレンなどを例示すること
ができる。
では、o−ジニトロベンゼン、m-ジニトロベンゼン、p-
ジニトロベンゼン、2,3-ジニトロトルエン、3,4-ジニト
ロトルエン、1,8-ジニトロナフタレン、2,3-ジニトロフ
ナタレン、1,5-ジニトロナフタレンなどを例示すること
ができる。
(ニ) 成分Aの調製 固体触媒成分の調製にあたり、まず塩化マグネシウムの
予備処理を行なうことが望ましい。これは、粉砕あるい
は溶解・析出という手法を用いて実施することができ
る。塩化マグネシウムの粉砕は、ボールミルあるいは振
動ミルを用いて行なうことができる。塩化マグネシウム
の溶解は、溶媒に炭化水素あるいはハロゲン化炭化水素
を用い、溶解促進剤にアルコール、リン酸エステルある
いはチタンアルコキシドなどを用いて実施することがで
きる。溶解した塩化マグネシウムの析出は、貧溶媒、無
機ハロゲン化物、電子供与体(エステル等)あるいはメ
チルハイドロジェンポリシロキサンなどを添加すること
により実施することができる。塩化マグネシウムのこの
ような予備処理の詳細については特開昭53-45688号、同
54-31092号、同57-180612号、同58-5309号および同58-5
310号各公報を参照することができる。
予備処理を行なうことが望ましい。これは、粉砕あるい
は溶解・析出という手法を用いて実施することができ
る。塩化マグネシウムの粉砕は、ボールミルあるいは振
動ミルを用いて行なうことができる。塩化マグネシウム
の溶解は、溶媒に炭化水素あるいはハロゲン化炭化水素
を用い、溶解促進剤にアルコール、リン酸エステルある
いはチタンアルコキシドなどを用いて実施することがで
きる。溶解した塩化マグネシウムの析出は、貧溶媒、無
機ハロゲン化物、電子供与体(エステル等)あるいはメ
チルハイドロジェンポリシロキサンなどを添加すること
により実施することができる。塩化マグネシウムのこの
ような予備処理の詳細については特開昭53-45688号、同
54-31092号、同57-180612号、同58-5309号および同58-5
310号各公報を参照することができる。
予備処理された塩化マグネシウム(イ)とハロゲン化チ
タン(ロ)と芳香族ジニトロ化合物(ハ)との接触の順
序は、ハロゲン化チタンと芳香族ジニトロ化合物の錯体
を形成させてから、この錯体と塩化マグネシウムとを接
触させることによっても、塩化マグネシウムとハロゲン
化チタンを接触させてから芳香族ジニトロ化合物と接触
させることによっても、塩化マグネシウムを芳香族ジニ
トロ化合物とを接触させてからハロゲン化チタンと接触
させることによってもよい。
タン(ロ)と芳香族ジニトロ化合物(ハ)との接触の順
序は、ハロゲン化チタンと芳香族ジニトロ化合物の錯体
を形成させてから、この錯体と塩化マグネシウムとを接
触させることによっても、塩化マグネシウムとハロゲン
化チタンを接触させてから芳香族ジニトロ化合物と接触
させることによっても、塩化マグネシウムを芳香族ジニ
トロ化合物とを接触させてからハロゲン化チタンと接触
させることによってもよい。
接触の方法としては、ボールミル、振動ミルなどの粉砕
接触でもよく、あるいはハロゲン化チタンの液相中に塩
化マグネシウムまたは塩化マグネシウムを芳香族ジニト
ロ化合物で処理したものを添加してもよい。
接触でもよく、あるいはハロゲン化チタンの液相中に塩
化マグネシウムまたは塩化マグネシウムを芳香族ジニト
ロ化合物で処理したものを添加してもよい。
接触時間は、全成分が接触状態となってから10分間〜10
0時間程度であることがふつうである。
0時間程度であることがふつうである。
三成分接触後、あるいは各成分接触の中間段階で、不活
性溶媒による洗浄を行なってもよい。
性溶媒による洗浄を行なってもよい。
このようにして生成した固体触媒成分のハロゲン化チタ
ン含有量は1〜20重量%、芳香族ジニトロ化合物とハロ
ゲン化チタンとのモル比は0.01〜3.0程度である。
ン含有量は1〜20重量%、芳香族ジニトロ化合物とハロ
ゲン化チタンとのモル比は0.01〜3.0程度である。
有機アルミニウム化合物(B) 本発明に用いられる有機アルミニウム化合物(B)とし
ては、トリアルキルアルミニウムが好ましい。トリアル
キルアルミニウムとしては、例えばトリメチルアルミニ
ウム、トリエチルアルミニウム、トリi-ブチルアルミニ
ウム、トリn-ヘキシルアルミニウムなどが挙げられる。
特に好ましいのは、トリエチルアルミニウムである。ま
た、アルキルアルミニウムハライドやアルキルアルミニ
ウムアルコキシドなどの有機アルミニウム化合物を併用
することもできる。
ては、トリアルキルアルミニウムが好ましい。トリアル
キルアルミニウムとしては、例えばトリメチルアルミニ
ウム、トリエチルアルミニウム、トリi-ブチルアルミニ
ウム、トリn-ヘキシルアルミニウムなどが挙げられる。
特に好ましいのは、トリエチルアルミニウムである。ま
た、アルキルアルミニウムハライドやアルキルアルミニ
ウムアルコキシドなどの有機アルミニウム化合物を併用
することもできる。
重合において用いられる有機アルミニウム化合物(B)
と固体触媒(A)中のハロゲン化チタンとのモル比は、
10〜1000の範囲が通常用いられる。
と固体触媒(A)中のハロゲン化チタンとのモル比は、
10〜1000の範囲が通常用いられる。
電子供与性化合物(C) 本発明に用いられる電子供与性化合物(C)としては、
アルコキシ基含有有機ケイ素化合物およびエーテル化合
物から選ばれる化合物である。アルコキシ基含有有機ケ
イ素化合物としては、アルコキシ基をもったものまたは
アルコキシ基およびケイ素原子に結合する炭化水素基と
してフェニル基、シクロアルキル基あるいは分枝鎖状ア
ルキル基を持ったものが好ましく、フェニルトリエトキ
シシラン、ジフェニルジメトキシシラン、2-ノルボルニ
ルトリメトキシシラン、5-エチリデン‐2-ノルボルニル
トリエトキシシラン、第三ブチルトリエトキシシラン、
テトラエトキシシランなどが挙げられる。これらのう
ち、アルコキシ基が2個ないし3個のものが特に好まし
い。
アルコキシ基含有有機ケイ素化合物およびエーテル化合
物から選ばれる化合物である。アルコキシ基含有有機ケ
イ素化合物としては、アルコキシ基をもったものまたは
アルコキシ基およびケイ素原子に結合する炭化水素基と
してフェニル基、シクロアルキル基あるいは分枝鎖状ア
ルキル基を持ったものが好ましく、フェニルトリエトキ
シシラン、ジフェニルジメトキシシラン、2-ノルボルニ
ルトリメトキシシラン、5-エチリデン‐2-ノルボルニル
トリエトキシシラン、第三ブチルトリエトキシシラン、
テトラエトキシシランなどが挙げられる。これらのう
ち、アルコキシ基が2個ないし3個のものが特に好まし
い。
エーテルとしては、一般式 R1R2R3COR4または R1R2C(OR4)2で表わされる化合物が挙げられる。式中
R1は芳香族あるいは環状脂肪族の炭化水素(炭素数1〜
15程度)であり、R2、R3およびR4は炭化水素基(炭素数
1〜10程度)である。具体例としては、α‐クミルメチ
ルエーテル、α‐クミルエチルエーテル、1,1-ジフェニ
ルエチルメチルエーテル、1,1-ジフェニルエチルエチル
エーテル、α‐クミル第三ブチルエーテル、ジα‐クミ
ルエーテル、1,1-ジトリルエチルメチルエーテル、1,1-
ジトリルエチルエチルエーテル、ビス(1,1-ジトリルエ
チル)エーテル、1-トリル‐1-メチルエチルメチルエー
テル、フェニルメチルジメトキシメタン、ジフェニルジ
メトキシメタン、トリルメチルジエトキシメタン、2-ノ
ルボルナンメチルジメトキシメタン、ビス(2-ノルボル
ナン)ジメトキシメタン、5-エチリデン‐2-ノルボルナ
ンメチルジメトキシメタンなどを挙げることができる。
その他のエーテルとしては、1,8-シネオール、1,4-シネ
オール、メタ‐シネオールなどを挙げることができる。
R1は芳香族あるいは環状脂肪族の炭化水素(炭素数1〜
15程度)であり、R2、R3およびR4は炭化水素基(炭素数
1〜10程度)である。具体例としては、α‐クミルメチ
ルエーテル、α‐クミルエチルエーテル、1,1-ジフェニ
ルエチルメチルエーテル、1,1-ジフェニルエチルエチル
エーテル、α‐クミル第三ブチルエーテル、ジα‐クミ
ルエーテル、1,1-ジトリルエチルメチルエーテル、1,1-
ジトリルエチルエチルエーテル、ビス(1,1-ジトリルエ
チル)エーテル、1-トリル‐1-メチルエチルメチルエー
テル、フェニルメチルジメトキシメタン、ジフェニルジ
メトキシメタン、トリルメチルジエトキシメタン、2-ノ
ルボルナンメチルジメトキシメタン、ビス(2-ノルボル
ナン)ジメトキシメタン、5-エチリデン‐2-ノルボルナ
ンメチルジメトキシメタンなどを挙げることができる。
その他のエーテルとしては、1,8-シネオール、1,4-シネ
オール、メタ‐シネオールなどを挙げることができる。
使用させる電子供与性化合物(C)と有機アルミニウム
化合物(B)とのモル比は、通常0.01〜1.0、好ましく
は0.02〜0.5、である。
化合物(B)とのモル比は、通常0.01〜1.0、好ましく
は0.02〜0.5、である。
重 合 本発明の触媒系を用いるオレフィン類の重合は、エチレ
ン、プロピレンおよびブテンの単独重合、あるいはこれ
ら各モノマーを組合せた共重合において好適に行なわれ
る。
ン、プロピレンおよびブテンの単独重合、あるいはこれ
ら各モノマーを組合せた共重合において好適に行なわれ
る。
重合は不活性溶媒の存在下でも、あるいは不存在下すな
わち気相あるいは液相の塊状重合でも、実施できる。重
合様式は、連続式でも回分式でもよい。重合体の分子量
は、重合槽の水素濃度を制御することにより調節され得
る。重合温度は0〜200℃、好ましくは50〜100℃、の範
囲が選ばれる。重合圧力は、1〜100気圧の範囲がふつ
うである。
わち気相あるいは液相の塊状重合でも、実施できる。重
合様式は、連続式でも回分式でもよい。重合体の分子量
は、重合槽の水素濃度を制御することにより調節され得
る。重合温度は0〜200℃、好ましくは50〜100℃、の範
囲が選ばれる。重合圧力は、1〜100気圧の範囲がふつ
うである。
実 験 例 実施例‐1 1) チタン含有固体触媒成分の製造 充分に窒素置換した300mlフラスコに、脱水および脱酸
素したn-ヘプタン50mlを導入し、次いでMgCl2(塩化マ
グネシウム)(イ)を0.1モル、Ti(OBu)4(テトラブ
トキシチタン)を0.2モル導入後、90℃にて2時間反応
させて、MgCl2の炭化水素溶液を調製した。次いで、メ
チルハイドロジエンポリシロキサン(20cps)を12ml加
えて40℃で3時間反応させたところ、約40gの灰白色の
固体が析出した。この析出固体をn-ヘプタンで充分に洗
浄して分析したところ、この析出固体には12.1重量%の
MgCl2が含まれていた。
素したn-ヘプタン50mlを導入し、次いでMgCl2(塩化マ
グネシウム)(イ)を0.1モル、Ti(OBu)4(テトラブ
トキシチタン)を0.2モル導入後、90℃にて2時間反応
させて、MgCl2の炭化水素溶液を調製した。次いで、メ
チルハイドロジエンポリシロキサン(20cps)を12ml加
えて40℃で3時間反応させたところ、約40gの灰白色の
固体が析出した。この析出固体をn-ヘプタンで充分に洗
浄して分析したところ、この析出固体には12.1重量%の
MgCl2が含まれていた。
この析出固体から20g(MgCl2=2.43g)をサンプリング
して、SiCl4(四塩化ケイ素)7.5mlおよびo-ジニトロベ
ンゼン(ハ)0.997gを加えて反応させた(n-ヘプタン70
mlの溶媒中で30℃/1時間、次いで70℃/1時間)。反応終
了後、生成物をn-ヘプタンで洗浄した。得られた固体生
成物のn-ヘプタンスラリー中へTiCl4(四塩化チタン)
(ロ)25mlを加えて90℃にて1時間処理を行ない、上澄
み液を除去後、再び同一条件でのTiCl4との接触処理を
行なった。この処理後、デカンテーションにより固体を
洗浄して(nヘプタン200mlで5回)、目的とするチタ
ン含有固体触媒成分(A)スラリーを得た。このスラリ
ーの一部をサンプリングしてn-ヘプタンを蒸発乾固後に
分析したところ、固体中には4.98重量%のチタンが含ま
れていることが判った。
して、SiCl4(四塩化ケイ素)7.5mlおよびo-ジニトロベ
ンゼン(ハ)0.997gを加えて反応させた(n-ヘプタン70
mlの溶媒中で30℃/1時間、次いで70℃/1時間)。反応終
了後、生成物をn-ヘプタンで洗浄した。得られた固体生
成物のn-ヘプタンスラリー中へTiCl4(四塩化チタン)
(ロ)25mlを加えて90℃にて1時間処理を行ない、上澄
み液を除去後、再び同一条件でのTiCl4との接触処理を
行なった。この処理後、デカンテーションにより固体を
洗浄して(nヘプタン200mlで5回)、目的とするチタ
ン含有固体触媒成分(A)スラリーを得た。このスラリ
ーの一部をサンプリングしてn-ヘプタンを蒸発乾固後に
分析したところ、固体中には4.98重量%のチタンが含ま
れていることが判った。
2) プロピレンの重合 内容積3リットルの攪拌装置を備えたオートクレーブ
に、乾燥および脱気したn-ヘプタン1.5リットル、フェ
ニルトリエトキシシラン(C)320mg、トリエチルアル
ミニウム(B)750mgおよび上記固体触媒成分(A)ス
ラリーより固体触媒成分で50mgをプロピレン雰囲気下で
この順序で導入し、水素200mlを加えて重合を開始し
た。重合は、プロピレン圧力7kg/cm2G、70℃/3時間の条
件で行なった。重合終了後、残存モノマーをパージし、
ポリマースラリーを別して、粉体ポリマーの乾燥およ
び液の濃縮によりそれぞれの生成ポリマー量を求め
た。
に、乾燥および脱気したn-ヘプタン1.5リットル、フェ
ニルトリエトキシシラン(C)320mg、トリエチルアル
ミニウム(B)750mgおよび上記固体触媒成分(A)ス
ラリーより固体触媒成分で50mgをプロピレン雰囲気下で
この順序で導入し、水素200mlを加えて重合を開始し
た。重合は、プロピレン圧力7kg/cm2G、70℃/3時間の条
件で行なった。重合終了後、残存モノマーをパージし、
ポリマースラリーを別して、粉体ポリマーの乾燥およ
び液の濃縮によりそれぞれの生成ポリマー量を求め
た。
この粉体ポリマーの立体規則性(以下、製品IIという)
は、沸謄n-ヘプタン抽出試験により求めた。また、全II
(全生成ポリマー量に対する沸謄n-ヘプタン不溶性ポリ
マー量の割合)は、全II=粉体ポリマー量×製品II/
(粉体ポリマー量+液濃縮ポリマー量)なる関係式で
求めた。MI(メルトフローインデックス)は、 ASTM-D-1238に準じて測定した。得られた結果は、表‐
1に記す通りであった。
は、沸謄n-ヘプタン抽出試験により求めた。また、全II
(全生成ポリマー量に対する沸謄n-ヘプタン不溶性ポリ
マー量の割合)は、全II=粉体ポリマー量×製品II/
(粉体ポリマー量+液濃縮ポリマー量)なる関係式で
求めた。MI(メルトフローインデックス)は、 ASTM-D-1238に準じて測定した。得られた結果は、表‐
1に記す通りであった。
実施例‐2 チタン含有固体触媒成分の製造に際して、成分(A)で
定義されているニトロ化合物(ハ)の種類を変える以外
は実施例‐1と同一の条件、方法にて固体触媒成分を製
造し、プロピレンの重合を行った。得られた結果は、表
‐1に記す通りであった。
定義されているニトロ化合物(ハ)の種類を変える以外
は実施例‐1と同一の条件、方法にて固体触媒成分を製
造し、プロピレンの重合を行った。得られた結果は、表
‐1に記す通りであった。
実施例‐3〜6 実施例1を繰返したが、成分(C)で定義されている電
子供与性化合物をフェニルトリエトキシシランから表‐
2に示されている化合物に変えた。重合試験の結果は、
表‐2に記す通りであった。
子供与性化合物をフェニルトリエトキシシランから表‐
2に示されている化合物に変えた。重合試験の結果は、
表‐2に記す通りであった。
比較例‐1、2 チタン含有固体触媒成分の製造に際して、成分(A)で
定義されているニトロ化合物を全く使用しないかあるい
は公知の電子供与性化合物を用いること以外はすべて実
施例‐1と同一条件、方法にて実験を行った。得られた
結果は、表‐1に記す通りであった。
定義されているニトロ化合物を全く使用しないかあるい
は公知の電子供与性化合物を用いること以外はすべて実
施例‐1と同一条件、方法にて実験を行った。得られた
結果は、表‐1に記す通りであった。
比較例−3 特開昭54−26891号の実施例1の触媒成分(A)の調製
と同様に固体触媒成分製造した。得られた固体中には1.
9重量%のチタンが含まれていた。
と同様に固体触媒成分製造した。得られた固体中には1.
9重量%のチタンが含まれていた。
この固体触媒成分を使用したこと以外は実施例−1と同
様にプロピレンの重合を行った。その結果は、対固体触
媒収率=3,800g-重合体/g-固体触媒、アタクチック生成
率=4.87%、製品II=92.5%、全II=87.6%、MI=6.9g
/10分であった。
様にプロピレンの重合を行った。その結果は、対固体触
媒収率=3,800g-重合体/g-固体触媒、アタクチック生成
率=4.87%、製品II=92.5%、全II=87.6%、MI=6.9g
/10分であった。
第1図は、チーグラー触媒に関する本発明の技術内容の
理解を助けるためのものである。
理解を助けるためのものである。
Claims (1)
- 【請求項1】オレフィン類を、(A)ハロゲン化マグネ
シウム、ハロゲン化チタンおよび芳香族ジニトロ化合物
を必須成分とする固体触媒成分、(B)有機アルミニウ
ム化合物および(C)アルコキシ基含有有機ケイ素化合
物およびエーテル化合物から選ばれる電子供与性化合物
から成る触媒に接触させて重合させることを特徴とす
る、オレフィン重合体の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60070778A JPH072784B2 (ja) | 1985-04-05 | 1985-04-05 | オレフイン重合体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60070778A JPH072784B2 (ja) | 1985-04-05 | 1985-04-05 | オレフイン重合体の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61231006A JPS61231006A (ja) | 1986-10-15 |
JPH072784B2 true JPH072784B2 (ja) | 1995-01-18 |
Family
ID=13441318
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60070778A Expired - Fee Related JPH072784B2 (ja) | 1985-04-05 | 1985-04-05 | オレフイン重合体の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH072784B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107868153B (zh) * | 2016-09-23 | 2020-07-24 | 中国石油化工股份有限公司 | 一种用于烯烃聚合的催化剂组分、催化剂及其应用 |
CN107868154B (zh) * | 2016-09-23 | 2020-07-24 | 中国石油化工股份有限公司 | 一种用于烯烃聚合的催化剂组分、催化剂及其应用 |
CN107868149B (zh) * | 2016-09-23 | 2020-07-24 | 中国石油化工股份有限公司 | 一种用于烯烃聚合的催化剂组分、催化剂及其应用 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5426891A (en) * | 1977-08-02 | 1979-02-28 | Mitsui Petrochem Ind Ltd | Preparation of olefin copolymer |
JPS55145707A (en) * | 1979-04-28 | 1980-11-13 | Mitsubishi Petrochem Co Ltd | Catalyst component for olefin polymerization |
JPS5811513A (ja) * | 1981-07-11 | 1983-01-22 | Mitsubishi Petrochem Co Ltd | エチレン−α−オレフイン共重合体の製造法 |
JPS59149905A (ja) * | 1983-02-17 | 1984-08-28 | Mitsubishi Petrochem Co Ltd | オレフイン重合用触媒成分 |
-
1985
- 1985-04-05 JP JP60070778A patent/JPH072784B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61231006A (ja) | 1986-10-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0177841B1 (en) | Process for production of olefin polymers | |
JPS6338363B2 (ja) | ||
JPS6330328B2 (ja) | ||
JPH0452283B2 (ja) | ||
JPH07651B2 (ja) | オレフイン重合体の製造法 | |
JPH0532403B2 (ja) | ||
JPH072784B2 (ja) | オレフイン重合体の製造法 | |
JPH0723405B2 (ja) | プロピレン重合体の製造法 | |
JPH0686490B2 (ja) | オレフイン重合体の製造法 | |
JPH072785B2 (ja) | オレフイン重合体の製造法 | |
JPH06104691B2 (ja) | α−オレフイン重合用触媒成分の製造法 | |
KR840000917B1 (ko) | α-올레핀의 중합방법과 그 촉매 | |
JPS591405B2 (ja) | α−オレフィンの重合法 | |
JP3301793B2 (ja) | オレフィン類重合用触媒 | |
JP2798667B2 (ja) | オレフィン重合体の製造法 | |
JP2837403B2 (ja) | オレフィン重合体の製造法 | |
JPH05301918A (ja) | オレフィン類重合用触媒及び重合方法 | |
JPH0680092B2 (ja) | オレフイン重合用触媒成分の調製法 | |
JPH06104688B2 (ja) | α−オレフイン重合用触媒成分の製造法 | |
JP3330164B2 (ja) | オレフィン類重合方法 | |
JPS648005B2 (ja) | ||
JPH0713102B2 (ja) | プロピレン重合体の製造法 | |
JP3014778B2 (ja) | オレフィン類重合用触媒 | |
KR810001467B1 (ko) | α-올레핀류의 중합방법 | |
JPH05155922A (ja) | オレフィン重合体の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |