JP3014778B2 - オレフィン類重合用触媒 - Google Patents
オレフィン類重合用触媒Info
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- JP3014778B2 JP3014778B2 JP3016890A JP1689091A JP3014778B2 JP 3014778 B2 JP3014778 B2 JP 3014778B2 JP 3016890 A JP3016890 A JP 3016890A JP 1689091 A JP1689091 A JP 1689091A JP 3014778 B2 JP3014778 B2 JP 3014778B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オレフィン類の重合用
触媒の成分として使用した際、著しい高活性を示し、し
かも立体規則性重合体を高収率で得ることのできる高性
能固体触媒成分およびこれを用いるオレフィン類重合用
触媒に係るものである。
触媒の成分として使用した際、著しい高活性を示し、し
かも立体規則性重合体を高収率で得ることのできる高性
能固体触媒成分およびこれを用いるオレフィン類重合用
触媒に係るものである。
【0002】
【従来技術】従来、ジアルコキシマグネシウムと四塩化
チタンおよび電子供与性化合物とからなるオレフィン類
重合用触媒については多くのものが提案されている。
チタンおよび電子供与性化合物とからなるオレフィン類
重合用触媒については多くのものが提案されている。
【0003】例えばこのような触媒は、特開昭55-15271
0号公報(USP 4,414,132)、特開昭55-98076号公報、特
開昭53-2580号公報、特開昭57-63309号公報および特開
昭61-197607号公報などをはじめ多くの特許文献に記載
されている。
0号公報(USP 4,414,132)、特開昭55-98076号公報、特
開昭53-2580号公報、特開昭57-63309号公報および特開
昭61-197607号公報などをはじめ多くの特許文献に記載
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの刊行
物に示された方法で調製された触媒は、オレフィンの重
合に使用した際の重合活性の点、立体規則性重合体
の収率の点および活性の持続性の点のすべてを満足する
に足る充分な性能を示すものとはいえなかった。
物に示された方法で調製された触媒は、オレフィンの重
合に使用した際の重合活性の点、立体規則性重合体
の収率の点および活性の持続性の点のすべてを満足する
に足る充分な性能を示すものとはいえなかった。
【0005】本発明者等は先に、特開平1-315406号公報
において、ジエトキシマグネシウムをアルキルベンゼン
中に懸濁させた後に該アルキルベンゼンに体する容量比
で1以下の四塩化チタンと接触させて得られた反応生成
物に、80〜125 ℃の温度域でフタル酸ジクロライドを加
えて反応混合物とし、得られる固体物質に対し、さらに
アルキルベンゼンの存在下で該アルキルベンゼンに対す
る容量比で1以下の四塩化チタンを反応させて得られる
固体触媒成分とケイ素化合物および有機アルミニウム化
合物よりなる触媒を提案して高い重合活性とその持続性
ならびに立体規則性重合体の収率を得るという点におい
て優れた特性を有する固体触媒を提供することに成功し
た。しかしながら、当業界においては生成重合体中の立
体規則性重合体の高収率を維持しつつ、さらに高い重合
活性を有する触媒が要望されている。
において、ジエトキシマグネシウムをアルキルベンゼン
中に懸濁させた後に該アルキルベンゼンに体する容量比
で1以下の四塩化チタンと接触させて得られた反応生成
物に、80〜125 ℃の温度域でフタル酸ジクロライドを加
えて反応混合物とし、得られる固体物質に対し、さらに
アルキルベンゼンの存在下で該アルキルベンゼンに対す
る容量比で1以下の四塩化チタンを反応させて得られる
固体触媒成分とケイ素化合物および有機アルミニウム化
合物よりなる触媒を提案して高い重合活性とその持続性
ならびに立体規則性重合体の収率を得るという点におい
て優れた特性を有する固体触媒を提供することに成功し
た。しかしながら、当業界においては生成重合体中の立
体規則性重合体の高収率を維持しつつ、さらに高い重合
活性を有する触媒が要望されている。
【0006】
【課題を解決するための手段】ここに本発明者らによ
り、上記の要望に応え得る優れた性能を有する触媒が提
供されるに至った。
り、上記の要望に応え得る優れた性能を有する触媒が提
供されるに至った。
【0007】すなわち、本発明は、下記〜の操作に
より製造される新規なオレフィン類重合用触媒を提供す
るものである。 (A)ジエトキシマグネシウム(a)をアルキルベン
ゼン(b)中に懸濁させ、得られた懸濁液と該アルキ
ルベンゼン(b)に対する容量比で1以下の四塩化チタ
ン(c)とを接触させ、得られた混合物に80〜125 ℃
の温度域でフタル酸ジクロライド(d)を加えて反応さ
せることによって反応混合物とし、該反応混合物を撹
拌下に10分ないし10時間、上記の温度域に保持し、該
反応混合物より液状物質を可及的に除去することにより
固体生成物を得、該固体生成物をアルキルベンゼンで
洗浄した後、アルキルベンゼン(b)中に懸濁させ、
得られた懸濁液をアルキルベンゼン(b)に対する容量
比で1以下の四塩化チタン(c)と接触反応させ、該
反応後、液状物質を可及的に除去して固体物質を得、
該固体物質に対し、下記(イ)、(ロ)、(ハ)、
(ニ)のプロセスを2〜4回繰り返す。(イ)アルキル
ベンゼンで洗浄する(ロ)アルキルベンゼン(b)中に
懸濁させる(ハ)得られた懸濁液を、アルキルベンゼン
(b)に対する容量比で1以下の四塩化チタン(c)と
接触させて反応混合物とする(ニ)得られた反応混合物
より液状物質を可及的に除去して固体物質を得る。上記
〜の操作の結果得られる固体触媒成分と、 (B)一般式、SiRm(OR’)4-m (式中Rはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基
またはビニル基から選ばれる基であり、m個のRは異な
った基の組合せでもよく、R’はアルキル基である。R
がアルキル基である場合はそのアルキル基はR’と同一
であっても異なっていてもよい。mは、0≦m≦3であ
る。)で表される化合物 (C)エポキシパラメンタン化合物および (D)有機アルミニウム化合物よりなることを特徴とす
るオレフィン類重合用触媒を提供するものである。
より製造される新規なオレフィン類重合用触媒を提供す
るものである。 (A)ジエトキシマグネシウム(a)をアルキルベン
ゼン(b)中に懸濁させ、得られた懸濁液と該アルキ
ルベンゼン(b)に対する容量比で1以下の四塩化チタ
ン(c)とを接触させ、得られた混合物に80〜125 ℃
の温度域でフタル酸ジクロライド(d)を加えて反応さ
せることによって反応混合物とし、該反応混合物を撹
拌下に10分ないし10時間、上記の温度域に保持し、該
反応混合物より液状物質を可及的に除去することにより
固体生成物を得、該固体生成物をアルキルベンゼンで
洗浄した後、アルキルベンゼン(b)中に懸濁させ、
得られた懸濁液をアルキルベンゼン(b)に対する容量
比で1以下の四塩化チタン(c)と接触反応させ、該
反応後、液状物質を可及的に除去して固体物質を得、
該固体物質に対し、下記(イ)、(ロ)、(ハ)、
(ニ)のプロセスを2〜4回繰り返す。(イ)アルキル
ベンゼンで洗浄する(ロ)アルキルベンゼン(b)中に
懸濁させる(ハ)得られた懸濁液を、アルキルベンゼン
(b)に対する容量比で1以下の四塩化チタン(c)と
接触させて反応混合物とする(ニ)得られた反応混合物
より液状物質を可及的に除去して固体物質を得る。上記
〜の操作の結果得られる固体触媒成分と、 (B)一般式、SiRm(OR’)4-m (式中Rはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基
またはビニル基から選ばれる基であり、m個のRは異な
った基の組合せでもよく、R’はアルキル基である。R
がアルキル基である場合はそのアルキル基はR’と同一
であっても異なっていてもよい。mは、0≦m≦3であ
る。)で表される化合物 (C)エポキシパラメンタン化合物および (D)有機アルミニウム化合物よりなることを特徴とす
るオレフィン類重合用触媒を提供するものである。
【0008】以下に、本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明に係る上記の固体触媒成分の調製に
おいてジエトキシマグネシウム(a)(以下、場合によ
り、単に(a)物質という)を懸濁させるために使用さ
れるアルキルベンゼン(b)(以下、場合により、単に
(b)物質という)の例としてはトルエン、キシレン、
エチルベンゼン、プロピルベンゼン、トリメチルベンゼ
ン等があげられる。
おいてジエトキシマグネシウム(a)(以下、場合によ
り、単に(a)物質という)を懸濁させるために使用さ
れるアルキルベンゼン(b)(以下、場合により、単に
(b)物質という)の例としてはトルエン、キシレン、
エチルベンゼン、プロピルベンゼン、トリメチルベンゼ
ン等があげられる。
【0010】本発明に係る固体触媒成分の調製において
使用されるフタル酸ジクロライド(d)(以下、場合に
より、単に(d)物質という)の使用量比は、通常
(a)物質1.0 gに対して0.01〜0.5 mlの範囲である。
また、四塩化チタン(c)(以下、場合により、単に
(c)物質という)は(a)物質1.0 gに対して1.0 g
以上でかつ(b)物質に対する容量比で1以下の量であ
る。
使用されるフタル酸ジクロライド(d)(以下、場合に
より、単に(d)物質という)の使用量比は、通常
(a)物質1.0 gに対して0.01〜0.5 mlの範囲である。
また、四塩化チタン(c)(以下、場合により、単に
(c)物質という)は(a)物質1.0 gに対して1.0 g
以上でかつ(b)物質に対する容量比で1以下の量であ
る。
【0011】本発明の固体触媒成分は、次に述べる操作
により製造される。(a)物質を(b)物質中に懸濁さ
せた後に、その懸濁液を該(b)物質に対する容量比で
1以下の(c)物質と接触させ、得られた混合物に、次
いで80〜125 ℃の温度域で(d)物質を加えて反応混合
物とし、その反応混合物を撹拌下に10分ないし10時間、
上記の温度域に保持し、その反応混合物より液状物質を
可及的に除去して固体物質を得、得られた固体物質をア
ルキルベンゼンで洗浄する。この洗浄に用いるアルキル
ベンゼンは、前述のアルキルベンゼン(b)と必ずしも
同一の種類のものである必要はない。本明細書中で、
「アルキルベンゼン(b)」あるいは「(b)物質」と
表示した場合は、これらはすべて同一の種類のアルキル
ベンゼンを意味している。
により製造される。(a)物質を(b)物質中に懸濁さ
せた後に、その懸濁液を該(b)物質に対する容量比で
1以下の(c)物質と接触させ、得られた混合物に、次
いで80〜125 ℃の温度域で(d)物質を加えて反応混合
物とし、その反応混合物を撹拌下に10分ないし10時間、
上記の温度域に保持し、その反応混合物より液状物質を
可及的に除去して固体物質を得、得られた固体物質をア
ルキルベンゼンで洗浄する。この洗浄に用いるアルキル
ベンゼンは、前述のアルキルベンゼン(b)と必ずしも
同一の種類のものである必要はない。本明細書中で、
「アルキルベンゼン(b)」あるいは「(b)物質」と
表示した場合は、これらはすべて同一の種類のアルキル
ベンゼンを意味している。
【0012】上記の洗浄後に得られた固体物質を、次い
でアルキルベンゼン(b)に懸濁させ、得られた懸濁液
を、このアルキルベンゼン(b)に対する容量比で1以
下の(c)物質と接触させて反応混合物とし、この反応
混合物を可及的に除去して、固体物質を得る。この固体
物質に対し、さらに、下記(イ)、(ロ)、(ハ)、
(ニ)のプロセスを2〜4回繰り返す。(イ)アルキル
ベンゼンで洗浄する(ロ)アルキルベンゼン(b)中に
懸濁させる(ハ)得られた懸濁液を、アルキルベンゼン
(b)に対する容量比で1以下の四塩化チタン(c)と
接触させて反応混合物とする(ニ)得られた反応混合物
より液状物質を可及的に除去して固体物質を得る。
でアルキルベンゼン(b)に懸濁させ、得られた懸濁液
を、このアルキルベンゼン(b)に対する容量比で1以
下の(c)物質と接触させて反応混合物とし、この反応
混合物を可及的に除去して、固体物質を得る。この固体
物質に対し、さらに、下記(イ)、(ロ)、(ハ)、
(ニ)のプロセスを2〜4回繰り返す。(イ)アルキル
ベンゼンで洗浄する(ロ)アルキルベンゼン(b)中に
懸濁させる(ハ)得られた懸濁液を、アルキルベンゼン
(b)に対する容量比で1以下の四塩化チタン(c)と
接触させて反応混合物とする(ニ)得られた反応混合物
より液状物質を可及的に除去して固体物質を得る。
【0013】上記の(イ)〜(ニ)のプロセスを2〜4
回繰り返して行った場合と全然行わなかった場合ならび
にこのプロセスを1回行った場合とを比較すると重合活
性は、本願発明に係る上記の2〜4回の繰り返しにより
得られる固体触媒成分を用いた触媒の場合は、格別に著
しく高められていることが認められる。また、このプロ
セスを5回以上繰り返し行ってもより以上の効果は期待
されないことが認められ、むしろ、逆に触媒性能が低下
する恐れすら生ずることが判明した。
回繰り返して行った場合と全然行わなかった場合ならび
にこのプロセスを1回行った場合とを比較すると重合活
性は、本願発明に係る上記の2〜4回の繰り返しにより
得られる固体触媒成分を用いた触媒の場合は、格別に著
しく高められていることが認められる。また、このプロ
セスを5回以上繰り返し行ってもより以上の効果は期待
されないことが認められ、むしろ、逆に触媒性能が低下
する恐れすら生ずることが判明した。
【0014】上記の80〜125 ℃の温度域での反応は通常
10分〜10時間の範囲で行われる。また、前述したとお
り、上記の洗浄に用いるアルキルベンゼンは、前記
(b)物質と同一であっても異なってもよい。この洗浄
の際の温度は特に限定されないが、90℃以上、用いられ
るアルキルベンゼンの沸点までの温度範囲が好ましい。
洗浄に用いるアルキルベンゼンの例としては、前述の
(b)物質の例示において列挙したものがあげられる。
10分〜10時間の範囲で行われる。また、前述したとお
り、上記の洗浄に用いるアルキルベンゼンは、前記
(b)物質と同一であっても異なってもよい。この洗浄
の際の温度は特に限定されないが、90℃以上、用いられ
るアルキルベンゼンの沸点までの温度範囲が好ましい。
洗浄に用いるアルキルベンゼンの例としては、前述の
(b)物質の例示において列挙したものがあげられる。
【0015】なお、このアルキルベンゼンによる洗浄に
先立ち、該アルキルベンゼン以外の有機溶媒を用いて洗
浄することもできる。
先立ち、該アルキルベンゼン以外の有機溶媒を用いて洗
浄することもできる。
【0016】次いでこの洗浄を行った後の固体物質を、
さらに(b)物質中に懸濁させ、その懸濁液を、その
(b)物質に対する容量比で1以下の(c)物質と接触
させて、反応混合物を調製する。
さらに(b)物質中に懸濁させ、その懸濁液を、その
(b)物質に対する容量比で1以下の(c)物質と接触
させて、反応混合物を調製する。
【0017】この際の温度は特に限定されるものではな
いが、好ましくは80〜125 ℃の範囲であり、この反応は
通常10分ないし10時間の範囲で行われる。上記の各処理
工程における好適な温度範囲を使用する(b)物質の種
類に応じて適宜定められる。
いが、好ましくは80〜125 ℃の範囲であり、この反応は
通常10分ないし10時間の範囲で行われる。上記の各処理
工程における好適な温度範囲を使用する(b)物質の種
類に応じて適宜定められる。
【0018】以上の処理工程は、通常撹拌機を具備した
容器を用いて撹拌下に行われる。
容器を用いて撹拌下に行われる。
【0019】(a)物質の(b)物質への懸濁を行う場
合の温度は、必ずしも室温付近である必要はないが、操
作が容易でかつ簡便な装置で行えるので通常は室温付近
で行うのが好ましい。
合の温度は、必ずしも室温付近である必要はないが、操
作が容易でかつ簡便な装置で行えるので通常は室温付近
で行うのが好ましい。
【0020】最終的に得られた固体触媒成分は、必要に
応じn−ヘプタン等の有機溶媒で洗浄することもでき
る。この固体触媒成分は洗浄後、そのままの状態で、あ
るいは洗浄後乾燥してオレフィン類の重合用触媒に用い
る。
応じn−ヘプタン等の有機溶媒で洗浄することもでき
る。この固体触媒成分は洗浄後、そのままの状態で、あ
るいは洗浄後乾燥してオレフィン類の重合用触媒に用い
る。
【0021】次に上記固体触媒成分を使用する本発明の
オレフィン類重合用触媒について説明する。
オレフィン類重合用触媒について説明する。
【0022】本発明の触媒において使用される前記
(B)の一般式SiRm(OR’)4-m(式中Rはアル
キル基、シクロアルキル基、アリール基またはビニル基
から選ばれる基でも、また、異なった基の組合せでもよ
く、R’はアルキル基である。Rがアルキル基である場
合は、そのアルキル基はR’と同一であっても異なって
いてもよい。mは0≦m≦3である。)で表されるケイ
素化合物の例としては、フェニルアルコキシシラン、ア
ルキルアルコキシシラン、フェニルアルキルアルコキシ
シラン、シクロアルキルアルコキシシランおよびシクロ
アルキルアルキルアルコキシシランなどをあげることが
できる。具体的にはフェニルトリメトキシシラン、フェ
ニルトリエトキシシラン、フェニルトリプロポキシシラ
ン、フェニルトリイソプロポキシシラン、ジフェニルジ
メトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、テトラ
メトキシシラン、テトラエトキシシラン、トリメトキシ
エチルシラン、トリメトキシメチルシラン、トリエトキ
シメチルシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルト
リイソプロポキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシ
シラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシランなどを
あげることができる。
(B)の一般式SiRm(OR’)4-m(式中Rはアル
キル基、シクロアルキル基、アリール基またはビニル基
から選ばれる基でも、また、異なった基の組合せでもよ
く、R’はアルキル基である。Rがアルキル基である場
合は、そのアルキル基はR’と同一であっても異なって
いてもよい。mは0≦m≦3である。)で表されるケイ
素化合物の例としては、フェニルアルコキシシラン、ア
ルキルアルコキシシラン、フェニルアルキルアルコキシ
シラン、シクロアルキルアルコキシシランおよびシクロ
アルキルアルキルアルコキシシランなどをあげることが
できる。具体的にはフェニルトリメトキシシラン、フェ
ニルトリエトキシシラン、フェニルトリプロポキシシラ
ン、フェニルトリイソプロポキシシラン、ジフェニルジ
メトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、テトラ
メトキシシラン、テトラエトキシシラン、トリメトキシ
エチルシラン、トリメトキシメチルシラン、トリエトキ
シメチルシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルト
リイソプロポキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシ
シラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシランなどを
あげることができる。
【0023】本発明の触媒において使用される前記
(C)のエポキシパラメンタン化合物としては、1,4 −
エポキシパラメンタン化合物または1,8−エポキシパラ
メンタン化合物が好ましいが、これらの化合物にアルキ
ル基やハロゲンなどの置換基のついたものを用いること
も可能である。
(C)のエポキシパラメンタン化合物としては、1,4 −
エポキシパラメンタン化合物または1,8−エポキシパラ
メンタン化合物が好ましいが、これらの化合物にアルキ
ル基やハロゲンなどの置換基のついたものを用いること
も可能である。
【0024】本発明の触媒において用いられる前記
(D)の有機アルミニウム化合物の例としては、トリア
ルキルアルミニウム、ジアルキルアルミニウムハライ
ド、アルキルアルミニウムジハライドおよびこれらの混
合物があげられる。
(D)の有機アルミニウム化合物の例としては、トリア
ルキルアルミニウム、ジアルキルアルミニウムハライ
ド、アルキルアルミニウムジハライドおよびこれらの混
合物があげられる。
【0025】本発明の触媒において使用される前記
(D)の有機アルミニウム化合物は前記(A)の固体触
媒成分中のチタン原子のモル当りモル比で1〜1000、前
記(B)のケイ素化合物および前記(C)のエポキシパ
ラメンタン化合物は、該有機アルミニウム化合物のモル
当りモル比で合計0.01〜0.5 の範囲で用いられる。
(D)の有機アルミニウム化合物は前記(A)の固体触
媒成分中のチタン原子のモル当りモル比で1〜1000、前
記(B)のケイ素化合物および前記(C)のエポキシパ
ラメンタン化合物は、該有機アルミニウム化合物のモル
当りモル比で合計0.01〜0.5 の範囲で用いられる。
【0026】重合は、有機溶媒の存在下でも或いは不存
在下でも行うことができ、またオレフィン単量体は、気
体および液体のいずれの状態でも用いることができる。
重合温度は、200 ℃以下好ましくは100 ℃以下であり、
重合圧力は100kg/cm2 ・G 以下好ましくは50kg/cm2・G
以下である。
在下でも行うことができ、またオレフィン単量体は、気
体および液体のいずれの状態でも用いることができる。
重合温度は、200 ℃以下好ましくは100 ℃以下であり、
重合圧力は100kg/cm2 ・G 以下好ましくは50kg/cm2・G
以下である。
【0027】本発明に係る触媒を用いて単独重合または
共重合されるオレフィン類はエチレン、プロピレン、1
−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等である。
共重合されるオレフィン類はエチレン、プロピレン、1
−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等である。
【0028】
【発明の作用と効果】本発明の触媒を用いてオレフィン
類の重合を行った場合、従来技術からは、到底予期し得
ない程の高い活性を示す。その結果、生成重合体中に存
在する触媒残渣量を極めて低い量に押さえることがで
き、従って生成重合体中の残留塩素量も脱灰工程を全く
必要としない程度にまで低減することができる。
類の重合を行った場合、従来技術からは、到底予期し得
ない程の高い活性を示す。その結果、生成重合体中に存
在する触媒残渣量を極めて低い量に押さえることがで
き、従って生成重合体中の残留塩素量も脱灰工程を全く
必要としない程度にまで低減することができる。
【0029】また、本発明の触媒を用いてオレフィン類
の重合を行った場合、生成重合体における立体規則性重
合体の収率は極めて高い。
の重合を行った場合、生成重合体における立体規則性重
合体の収率は極めて高い。
【0030】さらに、工業的なポリオレフィンの製造に
おいては重合装置の能力、後処理工程の能力などの上か
ら生成重合体の嵩比重は、非常に大きな問題とされる
が、本発明に係る触媒はこの点においても極めて優れた
特性を有する。
おいては重合装置の能力、後処理工程の能力などの上か
ら生成重合体の嵩比重は、非常に大きな問題とされる
が、本発明に係る触媒はこの点においても極めて優れた
特性を有する。
【0031】本発明に係る触媒においては、重合時間の
経過に伴う活性の低下が従来の触媒に比較して極めて小
さい。
経過に伴う活性の低下が従来の触媒に比較して極めて小
さい。
【0032】さらに付言すると、工業的なオレフィン重
合体の製造においては重合時に水素を共存させることが
MI制御などの点から一般的とされているが、本発明に
係る触媒を用いて水素共存下にオレフィンの重合を行っ
た場合、生成重合体のMIが極めて高い場合において
も、活性および立体規則性重合体の収率は低下しない。
合体の製造においては重合時に水素を共存させることが
MI制御などの点から一般的とされているが、本発明に
係る触媒を用いて水素共存下にオレフィンの重合を行っ
た場合、生成重合体のMIが極めて高い場合において
も、活性および立体規則性重合体の収率は低下しない。
【0033】
【実施例】以下本発明を実施例により具体的に説明す
る。
る。
【0034】実施例1 <固体触媒成分の調製> 窒素ガスで充分置換され、撹拌機を具備した容量500ml
の丸底フラスコにジエトキシマグネシウム10g および
トルエン60mlを装入して懸濁状態とし、次いでこの懸
濁液にTiCl4 40mlを加え、次いで、90℃に昇温し
てフタル酸ジクロライド2.0ml を加える。その後、11
5 ℃に昇温して2時間撹拌しながら反応させた。反応終
了後、固体分を沈降させて上澄液を除去し、得られ
た固体物質を200ml のトルエンで還流下において2回洗
浄し、これに、新たにトルエン60mlを加えて懸濁液と
し、この懸濁液にTiCl4 40mlを加えて115 ℃で2
時間撹拌しながら反応させ、得られた混合物中の固体
分を沈降させて上澄液を除去する。次いで、上記と
同じく200ml のトルエンを用いて同様に洗浄した後、ト
ルエン60mlを加えて懸濁液を調製し、上記、、にお
ける操作と同様にTiCl4 を加えて、撹拌反応させ、
混合物中の固体分を沈降させて上澄液を除去するという
操作を2回繰り返した。その後、得られた固体物質を40
℃のn−ヘプタン200ml で10回洗浄した。斯くの如くし
て得られた固体触媒成分のチタン含有率を測定したとこ
ろ2.00重量%であった。
の丸底フラスコにジエトキシマグネシウム10g および
トルエン60mlを装入して懸濁状態とし、次いでこの懸
濁液にTiCl4 40mlを加え、次いで、90℃に昇温し
てフタル酸ジクロライド2.0ml を加える。その後、11
5 ℃に昇温して2時間撹拌しながら反応させた。反応終
了後、固体分を沈降させて上澄液を除去し、得られ
た固体物質を200ml のトルエンで還流下において2回洗
浄し、これに、新たにトルエン60mlを加えて懸濁液と
し、この懸濁液にTiCl4 40mlを加えて115 ℃で2
時間撹拌しながら反応させ、得られた混合物中の固体
分を沈降させて上澄液を除去する。次いで、上記と
同じく200ml のトルエンを用いて同様に洗浄した後、ト
ルエン60mlを加えて懸濁液を調製し、上記、、にお
ける操作と同様にTiCl4 を加えて、撹拌反応させ、
混合物中の固体分を沈降させて上澄液を除去するという
操作を2回繰り返した。その後、得られた固体物質を40
℃のn−ヘプタン200ml で10回洗浄した。斯くの如くし
て得られた固体触媒成分のチタン含有率を測定したとこ
ろ2.00重量%であった。
【0035】<重合>窒素ガスで充分に置換された内容
積2.0 l の撹拌装置付オ−トクレ−ブにトリエチルアル
ミニウム 200mg、シクロヘキシルメチルジメトキシシラ
ン15mg、1,8−エポキシパラメンタン45mgおよび前記で
得られた固体触媒成分を 3.0mg装入した。その後水素ガ
ス 1.8 l、液化プロピレン 1.4 lを装入し、70℃で30分
間の重合を行った。重合終了後、得られた重合体を80℃
で減圧乾燥し、得られた量(g)を(A)として表す。
また、これを沸騰n−ヘプタンで6時間抽出し、n−ヘ
プタンに不溶解の重合体を得、この量(g)を(B)と
して表す。
積2.0 l の撹拌装置付オ−トクレ−ブにトリエチルアル
ミニウム 200mg、シクロヘキシルメチルジメトキシシラ
ン15mg、1,8−エポキシパラメンタン45mgおよび前記で
得られた固体触媒成分を 3.0mg装入した。その後水素ガ
ス 1.8 l、液化プロピレン 1.4 lを装入し、70℃で30分
間の重合を行った。重合終了後、得られた重合体を80℃
で減圧乾燥し、得られた量(g)を(A)として表す。
また、これを沸騰n−ヘプタンで6時間抽出し、n−ヘ
プタンに不溶解の重合体を得、この量(g)を(B)と
して表す。
【0036】使用した固体触媒成分当りの重合活性
(C)は、式 で表す。
(C)は、式 で表す。
【0036】また全結晶性重合体の収率(D)は、式 で表す。生成重合体のMIを(E)、嵩比重を(F)で
表す。得られた結果は、第1表に示す通りである。
表す。得られた結果は、第1表に示す通りである。
【0037】実施例2 フタル酸ジクロライドを2.5 ml用いた以外は実施例1の
操作にならい、同様にして、固体触媒成分の調製を行
い、重合に関しても同様に反応を行った。得られた結果
は第1表に示す通りである。
操作にならい、同様にして、固体触媒成分の調製を行
い、重合に関しても同様に反応を行った。得られた結果
は第1表に示す通りである。
【0038】実施例3 実施例1において記載したにおける繰り返し操作を3
回に繰り返した以外は実施例1と同様にして固体触媒成
分の調製を行った。
回に繰り返した以外は実施例1と同様にして固体触媒成
分の調製を行った。
【0039】重合に関しては、実施例1の操作にならい
同様にして反応を行った。得られた結果は第1表に示す
通りである。
同様にして反応を行った。得られた結果は第1表に示す
通りである。
【図1】本発明の構成を例示した模式的フロ−チャ−ト
である。
である。
【表1】 第 1 表 実 施 例 1 2 3 全重合体量 211.5 209.1 213.6 (A)g 沸騰n−ヘプタンに不溶解の 208.3 206.2 210.2 重合体量 (B)g 固体触媒成分当りの重合活性 70500 69700 71200 (C) 全結晶性重合体の収率 98.5 98.6 98.4 (D)% 生成重合体のMI 2.8 2.6 3.6 (E) 生成重合体の嵩比重 0.41 0.41 0.43 (F)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 4/64 - 4/658
Claims (1)
- 【請求項1】(A)ジエトキシマグネシウム(a)を
アルキルベンゼン(b)中に懸濁させ、得られた懸濁
液と該アルキルベンゼン(b)に対する容量比で1以下
の四塩化チタン(c)とを接触させ、得られた混合物
に80〜125℃の温度域でフタル酸ジクロライド(d)を
加えて反応させることによって反応混合物とし、該反
応混合物を撹拌下に10分ないし10時間、上記の温度域に
保持し、該反応混合物より液状物質を可及的に除去す
ることにより固体生成物を得、該固体生成物をアルキ
ルベンゼンで洗浄した後、アルキルベンゼン(b)中に
懸濁させ、得られた懸濁液をアルキルベンゼン(b)
に対する容量比で1以下の四塩化チタン(c)と接触反
応させ、該反応後、液状物質を可及的に除去して固体
物質を得、該固体物質に対し、下記(イ)、(ロ)、
(ハ)、(ニ)のプロセスを2〜4回繰り返す。(イ)
アルキルベンゼンで洗浄する(ロ)アルキルベンゼン
(b)中に懸濁させる(ハ)得られた懸濁液を、アルキ
ルベンゼン(b)に対する容量比で1以下の四塩化チタ
ン(c)と接触させて反応混合物とする(ニ)得られた
反応混合物より液状物質を可及的に除去して固体物質を
得る。上記〜の操作の結果得られるオレフィン類重
合用固体触媒成分。 (B)一般式、SiRm(OR’)4-m (式中Rはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基
またはビニル基から選ばれる基であり、m個のRは異な
った基の組合せでもよく、R’はアルキル基である。R
がアルキル基である場合はそのアルキル基はR’と同一
であっても異なっていてもよい。mは、0≦m≦3であ
る。)で表される化合物 (C)エポキシパラメンタン化合物および (D)有機アルミニウム化合物よりなることを特徴とす
るオレフィン類重合用触媒。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3016890A JP3014778B2 (ja) | 1991-01-18 | 1991-01-18 | オレフィン類重合用触媒 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3016890A JP3014778B2 (ja) | 1991-01-18 | 1991-01-18 | オレフィン類重合用触媒 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04236206A JPH04236206A (ja) | 1992-08-25 |
JP3014778B2 true JP3014778B2 (ja) | 2000-02-28 |
Family
ID=11928762
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3016890A Expired - Fee Related JP3014778B2 (ja) | 1991-01-18 | 1991-01-18 | オレフィン類重合用触媒 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3014778B2 (ja) |
-
1991
- 1991-01-18 JP JP3016890A patent/JP3014778B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04236206A (ja) | 1992-08-25 |
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