JP2764286B2 - オレフイン類重合用固体触媒成分及び触媒 - Google Patents

オレフイン類重合用固体触媒成分及び触媒

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はオレフイン類の重合に供した後、高活性に作
用し、しかも立体規則性重合体を高収率で得ることので
きる高性能固体触媒成分およびこれを用いるオレフイン
類重合用触媒に係るものである。
〔背景技術〕
近年、オレフイン類重合用触媒の固体触媒成分とし
て、塩化マグネシウム担体とし、これにチタン化合物等
の遷移金属化合物を担持させたものが広く用いられてい
るが、このような固体触媒成分の使用においては、ハロ
ゲン元素の存在が、生成重合体に悪影響を及ぼし、ある
いはまた、装置の腐蝕の原因となるなど解決すべき課題
が存在していた。
一方、ジアルコキシマグネシウムと四塩化チタンおよ
び電子供与性化合物とから導かれるオレフイン類重合用
固体触媒成分または該固体触媒成分を用いる触媒も種々
開発され提案されている。
例えば特開昭55−152710号においてはそれまでの触媒
において、触媒の高活性を得る為には重合時の多量の有
機アルミニウム化合物を用いなければならないこと、お
よび生成重合体の分子量を制御する為に水素を添加、使
用した場合に生成重合体を立体規則性が低下することの
欠点を改善することを目的として特定の操作によって得
られたジアルコキシマグネシウムをハロゲン化炭化水素
と電子供与性化合物の存在下で四価のチタンハロゲン化
物と接触させて触媒成分を得る方法が開示されている。
さらに特開昭52−98076号、特開昭53−2580号、特開
昭57−63309号、特開昭61−197607号などにも固体触媒
成分の調製にあたり、アルコキシマグネシウムを電子供
与性化合物やチタン化合物などと組合せて用いる方法が
開示されている。
ところで、これらの従来技術においては、このような
固体触媒成分あるいはそれを利用した触媒に対し、当該
産業技術分野において現に要求されている下記〜の
諸特性に関しては、それらのすべてを充分に満足してい
るのは見出すことができない。
重合活性が高いこと 高立体規則性が得られること 重合時に添加する電子供与性化合物により、生成重
合体にエステル臭が付与されないこと 触媒の重合活性が重合時間の経過に伴い低下しない
こと 生成重合体の嵩比重が大きいこと 本発明者等は、先に特開昭61−108611号において、ジ
アルコキシマグネシウムと芳香族ジカルボン酸のジエス
テルをハロゲン化炭化水素に加えて懸濁状態で処理し、
しかる後に該懸濁液をチタンハロゲン化物に加えて反応
させて得られる固体触媒成分、ピペリジン誘導体および
有機アルミニウム化合物よりなるオレフイン類重合用触
媒を開発し、これにより、極めて高い活性およびその持
続性の点において優れた特性を得ることに成功したが、
さらに研究をすすめた結果、本発明により、前記〜
の諸特性を備えた固体触媒成分ならびに該成分を用いた
触媒を提供することに成功した。
〔発明の開示〕
本発明はジエトキシマグネシウム(a)をアルキルベ
ンゼン(b)中に懸濁させた後に該アルキルベンゼン
(b)に対して容量比で1以下の量の四塩化チタン
(c)と接触させて得られた反応生成物に、80℃〜125
℃の温度域でフタル酸ジクロライド(d)を加えて反応
させ、得られる固体物質を分離してアルキルベンゼンで
洗浄し、該固体物質にさらにアルキルベンゼン(b)の
存在下で該アルキルベンゼン(b)に対して容量比で1
以下の量の四塩化チタン(c)を反応させて得られるこ
とを特徴とするオレフイン類重合用固体触媒成分並びに
該固体触媒成分と、 一般式 SiRm(OR′)4-m(式中Rはアルキル基、シ
クロアルキル基、アリール基またはビニル基から選ばれ
る基であり、m個のRは異なった基の組合わせでもよ
く、R′はアルキル基である。Rがアルキル基である場
合はそのアルキル基はR′と同一であっても異なってい
てもよい。mは0≦m≦3である。)で表わされるケイ
素化合物および 一般式RnAlX3-n(式中、Rは炭素数1〜4のアルキル
基、Xは水素、塩素、臭素、ヨウ素のいずれかであり、
nは0<n≦3である。)で表わされる有機アルミニウ
ム化合物(以下単に「有機アルミニウム化合物」という
ことがある。)よりなることを特徴とするオレフイン類
重合用触媒 を提供するものである。
本発明においては、固体触媒成分を調製する際に使用
する、特定された反応成分の種類、溶媒の種類、それら
の使用量の割合、反応又は接触における使用物質の添加
の順序ならびに特定の温度範囲等の各要件は、発明の特
徴的な要件であって、極めて重要である。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の固体触媒成分の調製においてジエトキシマグ
ネシウム(a)を懸濁させるために使用されるアルキル
ベンゼン(b)としてはトルエン、キシレン、エチルベ
ンゼン、プロピルベンゼン、トリメチルベンゼン等があ
げられる。このアルキルベンゼン(b)はジエトキシマ
グネシウム(a)の懸濁液を形成し得る量を用いること
が必要である。
上記のアルキルベンゼン(b)中に懸濁させたジエト
キシマグネシウム(a)に接触させる四塩化チタン
(c)の使用量はジエトキシマグネシウム(a)1.0gに
対して1.0g以上で、かつアルキルベンゼン(b)に対す
る容量比で1以下の量である。
ジエトキシマグネシウム(a)のアルキルベンゼン
(b)への懸濁を室温付近で行なうことは操作が容易で
かつ簡便な装置で行なえるので好ましい。
上記のフタル酸ジクロライド(d)の使用量比はジエ
トキシマグネシウム(a)1.0gに対して0.1〜0.5mlの範
囲である。このフタル酸ジクロライド(d)の添加によ
る80℃〜125℃の温度域での反応は通常10分〜10時間の
範囲で行なわれる。この反応により得られる固体物質の
洗浄に用いるアルキルベンゼンは、前記アルキルベンゼ
ン(b)と同一であっても異なっていても良い。洗浄の
際の温度は特に限定されるものではない。洗浄に用いる
アルキルベンゼンの例としては前述のアルキルベンゼン
(b)の例示において列挙したものがあげられる。
このアルキルベンゼンによる洗浄に先だち、該アルキ
ルベンゼン以外の有機溶媒を用いた洗浄を行なうことも
妨げない。
次いでこの洗浄を行なった後の固体物質を、さらにア
ルキルベンゼン(b)の存在下で該アルキルベンゼン
(b)に対する容量比で1以下の量の四塩化チタン
(c)と反応させる。
この際の温度は特に限定されるものではないが、好ま
しくは80℃〜125℃の範囲であり、この反応は通常10分
ないし10時間の範囲で行なわれる。上記の各反応におけ
る好適な温度範囲は使用するアルキルベンゼン(b)の
種類に応じて適宜定められる。
以上の反応は通常撹拌機を具備した容器を用いて撹拌
下に行なわれる。
かくの如くして得られた固体触媒成分は、必要に応じ
n−ペプタン等の有機溶媒で洗浄することも可能であ
る。この固体触媒成分は洗浄後そのままの状態で、ある
いは洗浄後乾燥して、オレフイン類の重合用触媒に用い
ることができる。
次に上記固体触媒成分を用いた本発明のオレフイン類
重合用触媒について説明する。
本発明の触媒において使用される前記(B)の一般式
SiRm(OR′)4-m(式中Rはアルキル基、シクロアル
キル基、アリール基またはビニル基から選ばれる基であ
り、m個のRは異なった基の組合せでもよく、R′はア
ルキル基である。Rがアルキル基である場合はそのアル
キル基はR′と同一であっても異なっていてもよい。m
は0≦m≦3である。)で表わされるケイ素化合物とし
てはフェニルアルコキシシラン、アルキルアルコキシシ
ラン、フエニルアルキルアルコキシシラン、シクロアル
キルアルコキシシランおよびシクロアルキルアルキルア
ルコキシシランなどをあげることができる。さらにフエ
ニルアルコキシシランの例として、フエニルトリメトキ
シシラン、フエニルトリエトキシシラン、フエニルトリ
プロポキシシラン、フエニルトリイソプロポキシシラ
ン、ジフエニルドジメトキシシラン、ジフエニルジエト
キシシランなどをあげることができ、アルキルアルコキ
シシランの例として、テトラメトキシシラン、テトラエ
トキシシラン、トリメトキシエチルシラン、トリメトキ
シメチルシラン、トリエトキシメチルシラン、エチルト
リエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシランな
どをあげることができる。
本発明の触媒において用いられる前記(C)の有機ア
ルミニウム化合物としては、トリアルキルアルミニウ
ム、ジアルキルアルミニウムハライド、アルキルアルミ
ニウムジハライド、およびこれらの混合物があげられ
る。
本発明の触媒において使用される前記(C)の有機ア
ルミニウム化合物は前記(A)の固体触媒成分中のチタ
ン原子のモル当りモル比で1〜1000、前記(B)のケイ
素化合物は該有機アルミニウム化合物のモル当りモル比
で0.01〜0.5の範囲で用いられる。
重合は有機溶媒の存在下でも或いは不存在下でも行な
うことができ、またオレフイン単量体は気体および液体
のいずれの状態でも用いることができる。重合温度は20
0℃以下、好ましくは100℃以下であり、重合圧力は100k
g/cm2・G以下、好ましくは50kg/cm2・G以下である。
本発明に係る触媒を用いて単独重合または共重合され
るオレフイン類の例としてはエチレン、プロピレン、1
−ブテン、4−メチル−1−ぺンテン等があげられる。
本発明に係るオレフイン類重合用触媒を用いて、オレ
フイン類の重合を行なった場合、生成重合体は極めて高
い立体規則性を有する。
また、本発明に係る触媒によれば固体触媒成分調製時
および該固体触媒成分を用いた重合時に有機カルボン酸
エステルや、窒素化合物を添加しないことにより生成重
合体に対する臭気の付着という大きな問題をも完全に解
決することができる。
工業的なポリオレフインの製造においては重合装置の
能力、後処理工程の能力などの上から生成重合体の嵩比
重が非常に大きな問題となるが、本発明に係る触媒はこ
の点においても極めて優れた特性を有する。
さらに本発明の固体触媒成分の調製において使用する
四塩化チタンは、従来技術に比較して格別に少量である
ことが特徴である。四塩化チタンは空気中では酸素や水
分と反応して塩酸ガスとなり、白煙や強烈な刺激臭を発
するなど取扱い困難な物質であるため、この使用量を減
少し得たことはコストの低下、操作の容易さおよび公害
発生源の防止など固体触媒成分の製造においては大きな
利益をもたらすものである。
さらに、本発明に係る触媒は従来予期し得ない程の高
い活性を示すため生成重合体中に存在する触媒残渣量を
極めて低くおさえることができ、従って生成重合体中の
残留塩素量も脱灰工程を全く必要としない程度にまで低
減することができる。
さらに、従来、触媒の単位時間当りの活性が、重合の
経過に伴なって大幅に低下するという、いわゆる高活性
担持型触媒における共通の欠点が存在したが、本発明に
係る触媒においては、重合時間の経過に伴なう活性の低
下が、従来公知の触媒に比較し、極めて小さいため、共
重合等重合時間をより長くする場合にも極めて有用であ
る。
さらに付言すると、工業的なオレフイン重合体の製造
においては重合時に水素を共存させることがMI制御など
の点から一般的とされているが、従来の塩化マグネシウ
ムを担体とし、有機モノカルボン酸エステルを用いた触
媒は水素共存下では活性および立体規則性が大幅に低下
するという欠点を有していた。しかし、本発明に係る触
媒を用いて水素共存下にオレフインの重合を行なった場
合、生成重合体のMIが極めて高い場合においても、活性
および立体規則性は低下しない。かかる効果は、当業者
にとって強く望まれていたものであった。
以下に本発明を実施例及び比較例により具体的に説明
する。
実施例1 〔固体触媒成分の調製〕 窒素ガスで充分に置換され、撹拌機を具備した容量50
0mlの丸底フラスコにジエトキシマグネシウム10gおよび
トルエン60mlを装入して懸濁状態とし、次いでこの懸濁
液にTiCl4 40mlを加え、90℃に昇温してフタル酸ジクロ
ライド2.0mlを加える。その後、115℃に昇温して2時間
撹拌しながら反応させた。反応終了後90℃のトルエン20
0mlで2回洗浄し、新たにトルエン60mlおよびTicl4 40m
lを加えて115℃で2時間撹拌しながら反応させた。反応
終了後反応生成物を40℃のn−ヘプタン200mlで10回洗
浄した。斯くの如くして得られた固体触媒成分中のチタ
ン含有率を測定したところ3.59重量%であった。
〔重 合〕
内容積2.0の撹拌装置付オートクレーブにトリエチ
ルアルミニウム200mg、ジフエニルジメトキシシラン45m
g、および前記固体触媒成分を5.0mg装入した。その後水
素ガス1.8、液化プロピレン1.4を装入し、70℃で30
分間の重合を行なった。重合終了後得られた重合体を80
℃で減圧乾燥し、得られた量を(A)とする。このもの
を沸騰n−ヘプタンで6時間抽出しn−ヘプタンに不溶
解の重合体を得、この量を(B)とする。
使用した固体触媒成分当りの重合活性(C)を式 で表わす。
また全結晶性重合体の収率(D)を式 で表わす。
さらに生成重合体中の残留塩素量を(E)、生成重合
体のMIを(F)、嵩比重を(G)で表わす。得られた結
果は、第1表に示す通りである。
実施例2 重合時間を1時間にした以外は実施例1と同様にして
実験を行なった。得られた結果は、第1表に示す通りで
ある。
実施例3 〔固体触媒成分の調製〕 窒素ガスで充分に置換され、撹拌機を具備した容量50
0mlの丸底フラスコにジエトキシマグネシウム10gおよび
トルエン80mlを装入して懸濁状態とし、次いでこの懸濁
液にTiCl4 20mlを加え、90℃に昇温してフタル酸ジクロ
ライド2.0mlを加える。その後、115℃に昇温して2時間
撹拌しながら反応させた。反応終了後90℃のトルエン20
0mlで2回洗浄し、新たにトルエン80mlおよびTiCl4 20m
lを加えて115℃で2時間撹拌しながら反応させた、反応
終了後反応生成物を40℃のn−ヘプタン200mlで10回洗
浄した。斯くの如くして得られた固体触媒成分中のチタ
ン含有率を測定したところ3.75重量%であった。
〔重 合〕
重合に関しては上記で得られた固体触媒成分を使用し
て実施例1と同様にして実験を行なった。得られた結果
は第1表に示す通りである。
実施例4 〔固体触媒成分の調製〕 窒素ガスで充分に置換され、撹拌機を具備した容量50
0mlの丸底フラスコにジエトキシマグネシウム10gおよび
トルエン60mlを装入して懸濁状態とし、次いでこの懸濁
液にTiCl4 40mlを加え、90℃に昇温してフタル酸ジクロ
ライド2.5mlを加える。その後、115℃に昇温して2時間
撹拌しながら反応させた。反応終了後90℃のトルエン20
0mlで2回洗浄し、新たにトルエン60mlおよびTiCl4 40m
lを加えて115℃で2時間撹拌しながら反応させた。反応
終了後反応生成物を40℃のn−ヘプタン200mlで10回洗
浄した。斯くの如くして得られた固体触媒成分中のチタ
ン含有率を測定したところ3.71重量%であった。
〔重 合〕
重合に関しては上記で得られた固体触媒成分を使用し
て実施例1と同様にして実験を行なった。得られた結果
は第1表に示す通りである。
実施例5 〔固体触媒成分の調製〕 窒素ガスで充分に置換され、撹拌機を具備した容量50
0mlの丸底フラスコにジエトキシマグネシウム10gおよび
キシレン60mlを装入して懸濁状態とし、次いでこの懸濁
液にTiCl4 40mlを加え、90℃に昇温してフタル酸ジクロ
ライド2.0mlを加える。その後、115℃に上温して2時間
撹拌しながら反応させた。反応終了後90℃のキシレン20
0mlで2回洗浄し、新たにキシレン60mlおよびTiCl4 40m
lを加えて115℃で2時間撹拌しながら反応させた。反応
終了後反応生成物を40℃のn−ヘプタン200mlで10回洗
浄した。斯くの如くして得られた固体触媒成分中のチタ
ン含有率を測定したところ3.50重量%であった。
〔重 合〕
重合に関しては上記で得られた固体触媒成分を使用し
て実施例1と同様にして実験を行なった。得られた結果
は第1表に示す通りである。
実施例6 〔固体触媒成分の調製〕 窒素ガスで充分に置換され、撹拌機を具備した容量50
0mlの丸底フラスコにジエトキシマグネシウム10gおよび
トルエン600mlを装入して懸濁状態とし、次いでこの懸
濁液にTiCl4 40mlを加え、90℃に昇温してフタル酸ジク
ロライド2.5mlを加える。その後115℃に昇温して2時間
撹拌しながら反応させた。反応終了後トルエン200mlを
加えて還流下で2回洗浄し、新たにトルエン60mlおよび
TiCl4 40mlを加えて115℃で2時間撹拌しながら反応さ
せた。反応終了後反応生成物を40℃のn−ヘプタン200m
lで10回洗浄した。斯くの如くして得られた固体触媒成
分中のチタン含有量を測定したところ2.20重量%であっ
た。
〔重 合〕
内容積2.0の撹拌装置付オートクレーブにトリエチ
ルアルミニウム200mg、ジフエニルジメトキシシラン40m
g、および前記固体触媒成分を5.0mg装入した。その後水
素ガス1.8、液化プロピレン1.4を装入し、70℃で30
分間の重合を行なった。重合終了後得られた重合体を80
℃で減圧乾燥し、得られた量を(A)とする。このもの
を沸騰n−ヘプタンで6時間抽出しn−ヘプタンに不溶
解の重合体を得、この量を(B)とする。
使用した固体触媒成分当りの重合活性(C)を式 で表わす。
また全結晶性重合体の収率(D)を式 で表わす。
さらに生成重合体中の残留塩素量を(E)、生成重合
体のMIを(F)、嵩比重を(G)で表わす。得られた結
果は、第1表に示す通りである。
実施例7 重合時間を1時間にした以外は実施例6と同様にして
実験を行なった。得られた結果は第1表に示す通りであ
る。
実施例8 〔固体触媒成分の調製〕 窒素ガスで充分に置換され、撹拌機を具備した容量50
0mlの丸底フラスコにジエトキシマグネシウム10gおよび
トルエン70mlを装入して懸濁状態とし、次いでこの懸濁
液にTiCl4 30mlを加え、90℃に昇温してフタル酸ジクロ
ライド2.5mlを加える。その後、115℃に昇温して2時間
撹拌しながら反応させた。反応終了後トルエン200mlを
加えて還流下で2回洗浄し、新たにトルエン70mlおよび
TiCl4 30mlを加えて115℃で2時間撹拌しながら反応さ
せた。反応終了後反応生成物を40℃のn−ヘプタン200m
lで10回洗浄した。斯くの如くして得られた固体触媒成
分中のチタン含有率を測定したところ2.26重量%であっ
た。
〔重 合〕 重合に関しては上記で得られた固体触媒成分を使用し
て実施例6と同様にして実験を行なった。得られた結果
は第1表に示す通りである。
実施例9 〔固体触媒成分の調製〕 窒素ガスで充分に置換され、撹拌機を具備した容量50
0mlの丸底フラスコにジエトキシマグネシウム10gおよび
トルエン60mlを装入して懸濁状態とし、次いでこの懸濁
液にTiCl4 40mlを加え、90℃に昇温してフタル酸ジクロ
ライド2.2mlを加える。その後、115℃に昇温して2時間
撹拌しながら反応させた。反応終了後トルエン200mlを
加えて還流下で2回洗浄し、新たにトルエン60mlおよび
TiCl4 40mlを加えて115℃で2時間撹拌しながら反応さ
せた。反応終了後反応生成物を40℃のn−ヘプタン200m
lで10回洗浄した。斯くの如くして得られた固体触媒成
分中のチタン含有率を測定したところ2.16重量%であっ
た。
〔重 合〕
重合に関しては上記で得られた固体触媒成分を用いて
実施例6と同様にして実験を行なった。得られた結果は
第1表に示す通りである。
実施例10 〔固体触媒成分の調製〕 窒素ガスで充分に置換され、撹拌機で具備した容量50
0mlの丸底フラスコにジエトキシマグネシウム10gおよび
キシレン60mlを装入して懸濁状態とし、次いでこの懸濁
液にTiCl4 40mlを加え、90℃に昇温してフタル酸ジクロ
ライド2.5mlを加える。その後、115℃に昇温して2時間
撹拌しながら反応させた。反応終了後キシレン200mlを
加えて還流下で2回洗浄し、新たにキシレン60mlおよび
TiCl4 40mlを加えて115℃で2時間撹拌しながら反応さ
せた。反応終了後反応生成物を40℃のn−ヘプタン200m
lで10回洗浄した。斯くの如くして得られた固体触媒成
分中のチタン含有率を測定したところ2.17重量%であっ
た。
〔重 合〕
重合に関しては上記で得られた固体触媒成分を用いて
実施例6と同様にして実験を行なった。得られた結果は
第1表に示す通りである。
比較例1 この比較例では、実施例1においてジエトキシマグネ
シウムの代わりに同量の塩化マグネシウムを用い、他は
実施例1と同様にして実験が行なわれた。
〔固体触媒成分の調製〕
窒素ガスで充分に置換され、撹拌機を具備した容量50
0mlの丸底フラスコに塩化マグネシウム10gおよびトルエ
ン60mlを装入して懸濁状態とし、次いでこの懸濁液にTi
Cl4 40mlを加え、90℃に昇温してフタル酸ジクロライド
2.0mlを加える。その後、115℃に昇温して2時間撹拌し
ながら反応させた。反応終了後90℃のトルエン200mlで
2回洗浄し、新たにトルエン60mlおよびTiCl4 40mlを加
えて115℃で2時間撹拌しながら反応させた。反応終了
後反応生成物を40℃のn−ヘプタン200mlで10回洗浄し
た。斯くの如くして得られた固体触媒成分中のチタン含
有率を測定したところ0.72重量%であった。
〔重 合〕
重合に関しては上記で得られた固体触媒成分を30mg使
用して実施例1と同様にして実験を行なった。得られた
結果は第1表に示す通りである。
比較例2 この比較例では、実施例6において使用するTiCl4
よびフタル酸ジクロライドの使用順序を入れ替え、他は
実施例6と同様にして実験が行なわれた。
〔固体触媒成分の調製〕
窒素ガスで充分に置換され、撹拌機を具備した容量50
0mlの丸底フラスコにジエトキシマグネシウム10gおよび
トルエン60mlを装入して懸濁状態とし、次いでこの懸濁
液にフタル酸ジクロライド2.5mlを加え、90℃に昇温し
てTiCl4 40mlを加える。その後、115℃に昇温して2時
間撹拌しながら反応させた。反応終了後トルエン200ml
を加えて還流下で2回洗浄し、新たにトルエン60mlおよ
びTiCl4 40mlを加えて115℃で2時間撹拌しながら反応
させた。反応終了後反応生成物を40℃のn−ヘプタン20
0mlで10回洗浄した。斯くの如くして得られた固体触媒
成分中のチタン含有率を測定したところ2.29重量%であ
った。
〔重 合〕
重合に関しては上記で得られた固体触媒成分を用いて
実施例6と同様にして実験を行なった。得られた結果は
第1表に示す通りである。
比較例3 この比較例では、実施例6において使用したTiCl4
替え、SiCl4を用いて、他は実施例6と同様にして実験
が行なわれた。
〔固体触媒成分の調製〕
窒素ガスで充分に置換され、撹拌機を具備した容量50
0mlの丸底フラスコにジエトキシマグネシウム10gおよび
トルエン60mlを装入して懸濁状態とし、次いでこの懸濁
液にSiCl4 40mlを加え、82℃に昇温してフタル酸ジクロ
ライド2.5mlを加える。その後、上記温度を保持して2
時間撹拌しながら反応させた。反応終了後トルエン200m
lを加えて還流下で2回洗浄し、新たにトルエン60mlお
よびTiCl4 40mlを加えて115℃で2時間撹拌しながら反
応させた。反応終了後反応生成物を40℃のn−ヘプタン
200mlで10回洗浄した。斯くの如くして得られた固体触
媒成分中のチタン含有率を測定したところ0.73重量%で
あった。
〔重 合〕
重合に関しては上記で得られた固体触媒成分を30mg使
用し、他は実施例6と同様にして実験を行なった。得ら
れた結果は第1表に示す通りである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の理解を助けるための模式的図面であ
る。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジエトキシマグネシウム(a)をアルキル
    ベンゼン(b)中に懸濁させた後に該アルキルベンゼン
    (b)に対する容量比で1以下の量の四塩化チタン
    (c)と接触させて得られた反応生成物に、80℃〜125
    ℃の温度域でフタル酸ジクロライド(d)を加えて反応
    させ、得られる固体物質をアルキルベンゼンで洗浄し、
    該固体物質に対し、さらにアルキルベンゼン(b)の存
    在下で該アルキルベンゼン(b)に対する容量比で1以
    下の量の四塩化チタン(c)を反応させて得られること
    を特徴とするオレフイン類重合用固体触媒成分。
  2. 【請求項2】(A)ジエトキシマグネシウム(a)をア
    ルキルベンゼン(b)中に懸濁させた後に該アルキルベ
    ンゼン(b)に対する容量比で1以下の量の四塩化チタ
    ン(c)と接触させて得られた反応生成物に、80℃〜12
    5℃の温度域でフタル酸ジクロライド(d)を加えて反
    応させ、得られる固体物質をアルキルベンゼンで洗浄
    し、該固体物質に対し、さらにアルキルベンゼン(b)
    の存在下で該アルキルベンゼンに対する容量比で1以下
    の量の四塩化チタン(c)を反応させて得られることを
    特徴とするオレフイン類重合用固体触媒成分; (B)一般式SiRm(OR′)4-m(式中Rはアルキル基、
    シクロアルキル基、アリール基またはビニル基から選ば
    れる基であり、m個のRは異なった基の組合わせでもよ
    く、R′はアルキル基である。Rがアルキル基である場
    合はそのアルキル基はR′と同一であっても異なってい
    てもよい。mは0≦m≦3である。)で表わされるケイ
    素化合物; および (C)一般式RnAlX3-n(式中、Rは炭素数1〜4のアル
    キル基、Xは水素、塩素、臭素、ヨウ素のいずれかであ
    り、nは0<n≦3である。)で表わされる有機アルミ
    ニウム化合物 よりなることを特徴とするオレフイン類重合用触媒。
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