JPH05155922A - オレフィン重合体の製造方法 - Google Patents

オレフィン重合体の製造方法

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JPH05155922A
JPH05155922A JP31921491A JP31921491A JPH05155922A JP H05155922 A JPH05155922 A JP H05155922A JP 31921491 A JP31921491 A JP 31921491A JP 31921491 A JP31921491 A JP 31921491A JP H05155922 A JPH05155922 A JP H05155922A
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JP
Japan
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component
ether
olefin
catalyst
olefin polymer
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JP31921491A
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English (en)
Inventor
Hideo Sakurai
井 秀 雄 桜
Yoshiharu Yamamoto
本 義 治 山
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高立体規則性重合体を高収率で得ることによ
って、触媒コストの低減、や結晶性の高い、高剛性の用
途に適したオレフィン重合体を製造する。 【構成】 オレフィン重合触媒の存在下にオレフィンを
重合させてオレフィン重合体を製造する方法において、
前記オレフィン重合触媒として (A) 四塩化チタンを有機アルミニウム化合物で還元し
て得られる三塩化チタン組成物を、エーテル及び電子受
容体で処理して得られる固体触媒成分、(B) 有機アル
ミニウム化合物、及び(C) 一般式 R1 2 C(OR
3 2 (式中のR1 はアリール基或いはシクロアルキル基であ
り、R2 はアルキル基、アリール基又はシクロアルキル
基であり、R3アルキル基を示す。)にて表わされるエ
ーテル化合物を組み合わせてなる触媒を用いることを特
徴とする、オレフィン重合体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオレフィン重合体の製造
方法に関する。更に詳しくは、本発明は特定なオレフィ
ン重合触媒の存在下にオレフィンの重合を行なうことに
よって、高立体規則性重合体を高収率で得ることができ
るオレフィン重合体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、プロピレンの重合及び共重合に際
して用いられる触媒としては種々の触媒系の提案がなさ
れており、近年では、脱触工程の省略を目的とした高活
性三塩化チタン触媒系について種々の提案がなされてい
る。具体的には、特開昭47−34478号、特開昭5
0−126590号、特開昭53−111383号、特
開昭54−58788号の各公報に記載の触媒などを挙
げることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の触媒を用いる方法では生成重合体の立体規則性(結晶
性)が十分でなく、無定形重合体がかなり生成するため
に、抽出工程を省略することはできない。一方、抽出工
程の省略を目的として、重合添加剤によって生成重合体
の結晶性を高める方法も種々提案が成されている。具体
的には、特開昭54−118486号、特開昭58−1
04907号、特開平1−254706号の各公報に記
載の方法などを挙げることができる。しかし、これらの
方法では、生成重合体の結晶性は向上するものの、触媒
活性が低下し、脱触工程の省略は困難である。
【0004】
【課題を解決するための手段】
[発明の概要]本発明者らは、上記問題点に鑑みて鋭意
研究を重ねた結果、高活性を保ちながら無定形重合体の
生成を抑制し抽出工程を省略することを目的として、特
定のエーテル化合物を第三成分として用いることによ
り、高結晶性のオレフィン重合体を高収率で得ることが
できるとの知見に基づき本発明を完成するに至ったもの
である。すなわち、本発明のオレフィン重合体の製造方
法は、オレフィン重合触媒の存在下にオレフィンを重合
させてオレフィン重合体を製造する方法において、前記
オレフィン重合触媒として (A) 四塩化チタンを有機アルミニウム化合物で還元し
て得られる三塩化チタン組成物を、エーテル及び電子受
容体で処理して得られる固体触媒成分、(B) 有機アル
ミニウム化合物、及び(C) 一般式 R1 2 C(OR
3 2 (式中のR1 はアリール基或いはシクロアルキル基であ
り、R2 はアルキル基、アリール基又はシクロアルキル
基であり、R3アルキル基を示す。)にて表わされるエ
ーテル化合物を組み合わせてなる触媒を用いること、を
特徴とするものである。
【0005】[発明の具体的説明] [I] オレフィン重合用触媒 本発明のオレフィン重合体の製造方法においては、以下
に示す固体触媒成分(成分(A) )、有機アルミニウム化
合物成分(成分(B) )及びエーテル化合物成分(成分
(C) )を組み合わせてなるオレフィン重合触媒を用い
る。 (1) 固体触媒成分(成分(A) ) 本発明のオレフィン重合体の製造方法において使用され
る固体触媒成分(成分(A) )としては、四塩化チタンを
有機アルミニウム化合物で還元して得られる三塩化チタ
ン組成物を更にエーテル及び電子受容体にて処理して得
られるものである。
【0006】(a) 三塩化チタン組成物 本発明のオレフィン重合体の製造方法において使用され
る固体触媒成分(成分(A) )を調製する際に原料として
用いられる三塩化チタン組成物としては、四塩化チタン
を有機アルミニウム化合物で還元して得られるものであ
る。 還元剤(有機アルミニウム化合物) 上記四塩化チタンを還元する際に用いられる有機アルミ
ニウム化合物としては、例えば、メチルアルミニウムジ
クロリド、エチルアルミニウムジクロリド、n−プロピ
ルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムセスキ
クロリド、ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルア
ルミニウムクロリド、ジ−n−プロピルアルミニウムク
ロリド、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニ
ウム、トリイソブチルアルミニウム、ジエチルアルミニ
ウムハイドライド、ジエチルアルミニウムブロミドなど
を挙げることができる。これらの中でも、ジアルキルア
ルミニウムクロリド類を用いることが好ましく、具体的
にはジエチルアルミニウムクロリド、ジ−n−プロピル
アルミニウムクロリドが実用的である。勿論、これらの
有機アルミニウム化合物は2種以上併用して使用するこ
ともできる。
【0007】 三塩化チタン組成物の調製(還元) 還元された三塩化チタン組成物を得るための有機アルミ
ニウム化合物による還元反応は、一般に−60〜60
℃、好ましくは−30〜30℃の温度範囲で行なわれ
る。上記温度範囲未満の場合は還元反応に長時間を必要
とし、また、上記温度範囲超過の場合は部分的に過還元
が生じるので望ましくない。 還元反応はペンタン、
ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカンの様な不活性炭
化水素溶媒中で行なうのが好ましい。上記有機アルミニ
ウム化合物による還元反応における有機アルミニウム化
合物と四塩化チタンの混合モル比は目的に応じて自由に
変えることができるが、好ましい結果が得られるのは、
四塩化チタン1モル当たりジエチルアルミニウムクロリ
ドの場合0.5〜1.5モル、エチルアルミニウムセス
キクロリドの場合で1.5〜2.5モルであることが望
ましい。
【0008】(b) 固体触媒成分 本発明のオレフィン共重合体の製造方法において使用さ
れる固体触媒成分(成分(A) )は、上記有機アルミニウ
ム化合物による還元反応にによって得られた三塩化チタ
ン組成物を更にエーテル処理及び電子受容体処理を施す
ことが重要である。 処理剤エーテル 前記三塩化チタン組成物のエーテル処理にて用いられる
エーテル類としては、通常、ジエチルエーテル、ジ−n
−プロピルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、ジイソ
アミルエーテル、ジネオペンチルエーテル、ジ−n−ヘ
キシルエーテル、ジ−n−オクチルエーテル、ジ−2−
エチル−ヘキシルエーテル、メチル−n−ブチルエーテ
ル、エチル−イソブチルエーテルなどの炭素数 〜
の鎖状炭化水素のエーテル類を用いることが好ま
しく、これらの中でも特にジ−n−ブチルエーテルを用
いることが好適である。電子受容体 前記三塩化チタン組成物の電子受容体処理にて用いられ
る電子受容体としては、周期律表第III 族〜第VI族及び
第VIII族元素のハロゲン化物が好ましく、具体的には、
四塩化チタン、四塩化珪素、三フッ化硼素、三塩化硼
素、五塩化アンチモン、三塩化ガリウム、三塩化鉄、二
塩化テルル、四塩化錫、四塩化珪素、三塩化燐、五塩化
燐、四塩化バナジウム、四塩化ジルコンなどを挙げるこ
とができる。これらの中で最も好ましいのは四塩化チタ
ンである。
【0009】 固体触媒成分の調製エーテル処理 前記三塩化チタン組成物のエーテル処理は、該三塩化チ
タン組成物と前記エーテル類と接触させることによって
行なわれる。該エーテル類による三塩化チタン組成物の
処理は、希釈剤の存在下で接触させるのが有利である。
このような希釈剤には、ヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン、デカン、ベンゼン、トルエンなどの不活性炭化水素
化合物を使用することが好適である。該エーテル処理に
おける処理温度は0〜100℃であることが好ましい。
処理時間については特に制限することはないが、通常2
0分〜5時間の範囲で行なわれる。エーテル類の使用量
は、三塩化チタン1モル当たり一般に0.05〜3.0
モル、好ましくは0.5〜1.5モルの範囲である。該
エーテル類の使用量が上記範囲未満の場合は、生成重合
体の立体規則性を十分に向上させることができなくなる
ので好ましくない。また、上記範囲超過の場合は、生成
重合体の立体規則性を十分に向上させることができるが
収率が低下してしまうので好ましくない。該エーテル処
理によって、前記三塩化チタン組成物は塩化アルミニウ
ム成分が錯化され、生成重合体の立体規則性を向上させ
ることができる。従って、該エーテル処理を施さない三
塩化チタン組成物は低立体規則性の重合体しか得ること
ができない。
【0010】電子受容体処理 前記三塩化チタン組成物の電子受容体処理は、該三塩化
チタン組成物と前記電子受容体と接触させることによっ
て行なわれる。該電子受容体による三塩化チタン組成物
の処理は、希釈剤の存在下で接触させるのが有利であ
る。このような希釈剤としては、一般に、次に示す脂肪
族炭化水素、脂肪族炭化水素のハロゲン化物、芳香族化
合物が用いられる。上記脂肪族炭化水素としては、n−
ヘプタン、n−オクタン、1−オクタンなどを挙げるこ
とができる。上記脂肪族炭化水素のハロゲン化物として
は、四塩化炭素、ジクロロエタン、トリクロロエチレ
ン、タトラクロロエチレンなどを挙げることができる。
上記芳香族化合物としては、トルエン、キシレン、クロ
ルベンゼン、オルトジクロルベンゼンなどを挙げること
ができる。電子受容体処理における処理温度は、通常室
温〜100℃、好ましくは50〜80℃の範囲にて行な
われる。処理時間は通常30分〜4時間の範囲にて行な
われる。該電子受容体処理における電子受容体の濃度
は、通常10〜80重量%、好ましくは20〜60重量
%の範囲が好適である。該電子受容体処理によって、前
記三塩化チタン組成物から塩化アルミニウム成分が抽出
され、生成重合体の収率を向上させることができる。従
って、該電子受容体処理を施さない三塩化チタン組成物
は高収率で重合体を得ることができない。該電子受容体
処理と前記エーテル処理の順は、好ましくは両者を同時
に行うか、或いはエーテル処理の後に電子受容体処理を
実施することであるが最も好ましくは該電子受容体処理
がエーテル処理の後に行なわれるのが最適である。
【0011】(2) 有機アルミニウム化合物成分(成分
(B) ) 本発明のオレフィン重合体の製造方法において前記固体
触媒成分(成分(A))及び後記エーテル化合物成分(成
分(C) )と組み合わせて使用される有機アルミニウム化
合物(成分(B) )としては、例えば、ジメチルアルミニ
ウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジ−n
−プロピルアルミニウムクロリド、ジイソブチルアルミ
ニウムクロリド、ジエチルアルミニウムブロミド、ジエ
チルアルミニウムアイオダイド、トリエチルアルミニウ
ム、ジエチルアルミニウムエトキシドなどを挙げること
ができる。これらの中でもジエチルアルミニウムクロリ
ドとジ−n−プロピルアルミニウムクロリドが特に好適
に使用することができる。もちろん、これらの有機アル
ミニウム化合物成分は2種以上を併用することもでき
る。
【0012】(3) エーテル化合物成分(成分(C) ) 本発明のオレフィン重合体の製造方法において使用され
るエーテル化合物成分(成分(C) )としては、一般式 R1 2 C(OR3 2 (式中のR1 は炭素数が5〜12、好ましくは6〜10
のアリール基、又はシクロアルキル基を、R2 は炭素数
が1〜12、好ましくは1〜12のアリール基、又はシ
クロアルキル基、鎖状アルキル基を示し、R3 は炭素数
が1〜10、好ましくは1〜4の鎖状アルキル基を示
す。)にて表わされるものである。具体的には、以下に
示すものなどがある。
【0013】
【化1】
【0014】
【化2】
【0015】
【化3】
【0016】
【化4】
【0017】
【化5】
【0018】
【化6】
【0019】
【化7】
【0020】
【化8】
【0021】
【化9】
【0022】
【化10】
【0023】
【化11】
【0024】
【化12】
【0025】(4) オレフィン重合用触媒の調製 (a) 触媒の調製 本発明のオレフィン重合体の製造方法においては、前記
固体触媒成分(成分(A) )、有機アルミニウム化合物成
分(成分(B) )及びエーテル化合物成分(成分(C) )を
接触させることにより組み合わされて形成されるオレフ
ィン重合触媒を用いることが重要である。 (b) 量 比 本発明のオレフィン重合体の製造方法において用いられ
るオレフィン重合用触媒を調製する際の固体触媒成分
(成分(A) )と有機アルミニウム化合物成分(成分(B)
)との使用量比は広範囲にて変更することもできる
が、一般に、重量比で1:1〜20、好ましくは1:2
〜10の範囲であり、また、有機アルミニウム化合物成
分(成分(B) )と第三成分のエーテル化合物成分(成分
(C) )との量比はモル比で通常1:0.01〜1であ
り、好ましくは1:0.05〜0.5の範囲である。
【0026】[II] オレフィンの重合 (1) 原 料 本発明のオレフィン重合体の製造方法において用いられ
るオレフィンとしては、一般式 R−CH=CH2 (式
中のRは水素原子或いは直鎖又は分岐の炭素数1〜10
の炭化水素残基である。)で表わされるものである。具
体的にはエチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン
−1、4−メチルペンテン−1、3−メチルブテン−1
などのα−オレフィン類を挙げることができる。これら
α−オレフィン類の中でも、本発明において用いられる
オレフィン重合触媒は特にプロピレンの重合に最適であ
るが、プロピレンに少量のエチレン或いはブテン−1を
ランダム的に或いはブロック的に共重合させる場合にも
好適に用いることができる。
【0027】(2) 重合条件 本発明において用いられる重合触媒は、通常のスラリー
重合法に適用できるのはもちろんであるが、実質的に溶
媒を用いない液相無溶媒重合法、溶液重合法、又は、気
相重合法にも適用することができる。上記スラリー重合
法において用いられる溶媒としては、ヘキサン、ヘプタ
ン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエンなどの飽和脂
肪族又は芳香族炭化水素の単独或いは混合物が用いられ
る。また、重合様式は回分式でも連続式でも採用し得
る。重合温度は、一般に室温〜200℃程度、好ましく
は50〜150℃、特に好ましくは60〜100℃であ
り、重合圧力は一般に常圧〜50kg/cm2 G、好ま
しくは2〜30kg/cm2 Gの条件下で行なわれる。
該重合の際には分子量調節剤として補助的に水素を
用いることができる。
【0028】
【実施例】本発明のオレフィン共重合体の製造方法につ
いて、更に詳細に説明するため、以下にその実施例及び
比較例を挙げて具体的に説明する。ただし、本発明はこ
れらの実施例などに限定されるものではない。下記の実
施例及び比較例中のMFR、嵩比重などは以下に示す評
価方法により測定したものである。 [I] 評価方法 (1) 全重合体中の無定形重合体の割合(AP派生率) 以下の式により求めた。 (2) 沸騰n−ヘプタン不溶分(P−II) 沸騰n−ヘプタンによるソックスレー抽出を4時間行な
い、その抽出残の割合を沸騰n−ヘプタン不溶分(P−
II)とした。 (3) 固体触媒当たりの重合体収量(CY) 以下の式により求めた。 (4) MFR ASTM−D−1238に準拠して求めた。 (5) 嵩比重 粉末状重合体を円筒形の容器に入れ、その重量を測定す
ることにより求めた。
【0029】[II] 実験例実施例1 (1) 固体触媒成分の調製還 元 窒素置換した内容積が500ミリリットルの
ガラス製三つ口フラスコ(温度計、滴下ロート、攪拌棒
付き)に、144ミリリットルの精製ヘプタンと58ミ
リリットルの四塩化チタンを加えた。また、該滴下ロー
トには120ミリリットルのヘプタンと66ミリリット
ルのジエチルアルミニウムクロリドを仕込んだ。前記フ
ラスコを−10℃の温度に冷却し、120rpmの攪拌
下に3時間かけてジエチルアルミニウムクロリドを滴下
した。更に−10℃の温度で1時間反応させた後、系内
の温度を1時間かけてゆっくりと65℃の温度にまで昇
温させ、該65℃の温度で1時間反応させた。その後、
デカンテーションにより上澄液を分離してから新しい精
製ヘプタン200ミリリットルで5回洗浄して、固体状
の三塩化チタン組成物を得た。
【0030】エーテル処理 この三塩化チタン組成物に、250ミリリットルのヘプ
タンと99ミリリットルのジイソアミルエーテルとの混
合液を添加し、35℃の温度で1時間反応させた。反応
終了後、先の四塩化チタンの還元時と同様に精製ヘプタ
ン200ミリリットルで5回洗浄した。電子受容体処理 この生成した固体に、更に、150ミリリットルのヘプ
タンと116ミリリットルの四塩化チタンとの混合液を
加えて、65℃の温度で2時間反応させた。反応終了
後、精製ヘプタン200ミリリットルで3回洗浄して固
体触媒成分(成分(A) )を得た。
【0031】(2) オレフィン重合体の製造 内容積が3リットルのステンレス製の攪拌式オートクレ
ーブ内を窒素で十分に置換した後、70℃の温度で精製
したヘプタン1.5リットルとジエチルアルミニウムク
ロリド(成分(B) )1.0g、上記固体触媒成分0.1
g及びジフェニルメトキシメタン(成分(C) )0.38
gを仕込み、水素を0.3kg/cm2 の分圧に相当す
る量を仕込んだ。次いで、該オートクレーブを75℃の
温度にまで昇温し、プロピレンを7kg/cm2 の圧力
になるまで加圧供給してプロピレンの重合を開始した。
3時間この圧力に保って、重合を継続させた。その後、
モノマーの導入を止めて、未反応モノマーをパージし
て、ブタノール100ミリリットルを注入して触媒を分
解させた。生成重合体をヘプタンから濾別し、乾燥を行
なったところ、445.6gの粉末状のポリプロピレン
を得た。瀘液からヘプタンを加熱除去したところ、無定
形重合体2.1gが得られた。全重合体中の無定形重合
体の割合(以後「AP派生率」と略記する。)は0.4
7%であった。また、粉末状のポリプロピレンの沸騰n
−ヘプタン不溶分(以後「P−II」と略記する。)は
98.7重量%であった。固体触媒当たりの重合体収量
(以後「CY」と略記する。)は4,477(g−PP
/g−固体触媒成分)であった。更に、MFRは4.9
6で、嵩比重は0.50であった。これらの結果を表1
に示す。
【0032】実施例2〜6 実施例1の重合において、ジフェニルメトキシメタンを
表1に記載の化合物及び使用量に変更する以外は実施例
1と同一の条件で行なった。その結果を表1に示す。
【0033】比較例1 実施例1の重合において、ジフェニルメトキシメタンを
添加しない以外は実施例1と同一の条件で行なった。そ
の結果を表1に示す。
【0034】比較例2 実施例1の重合において、ジフェニルメトキシメタンを
安息香酸エチルに変更する以外は実施例1と同一の条件
で行なった。その結果を表1に示す。
【0035】比較例3 安息香酸エチルの添加量を表1に示す通りに変更する以
外は比較例2と同様に実験を行った。その結果を表1に
示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】このような本発明のオレフィン重合体の
製造方法は、高立体規則性(高結晶性)のプロピレン重
合体を極めて高収率かつ高嵩比重で得ることが可能であ
るため、触媒コストの低減ができ、更に従来の触媒より
も結晶性の高いポリプロピレンを得ることができるの
で、高剛性の用途に適した製品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のオレフィン重合体の製造方法において
用いられるチーグラー型触媒の調製に関するフローチャ
ート図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オレフィン重合触媒の存在下にオレフィン
    を重合させてオレフィン重合体を製造する方法におい
    て、前記オレフィン重合触媒として (A) 四塩化チタンを有機アルミニウム化合物で還元し
    て得られる三塩化チタン組成物を、エーテル及び電子受
    容体で処理して得られる固体触媒成分、(B) 有機アル
    ミニウム化合物、及び(C) 一般式 R1 2 C(OR
    3 2 (式中のR1 はアリール基或いはシクロアルキル基であ
    り、R2 はアルキル基、アリール基又はシクロアルキル
    基であり、R3アルキル基を示す。)にて表わされるエ
    ーテル化合物を組み合わせてなる触媒を用いることを特
    徴とする、オレフィン重合体の製造方法。
JP31921491A 1991-12-03 1991-12-03 オレフィン重合体の製造方法 Pending JPH05155922A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8087979B2 (en) 2003-05-13 2012-01-03 American Power Conversion Corporation Rack enclosure

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