JPH06104691B2 - α−オレフイン重合用触媒成分の製造法 - Google Patents

α−オレフイン重合用触媒成分の製造法

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JPH06104691B2
JPH06104691B2 JP60131241A JP13124185A JPH06104691B2 JP H06104691 B2 JPH06104691 B2 JP H06104691B2 JP 60131241 A JP60131241 A JP 60131241A JP 13124185 A JP13124185 A JP 13124185A JP H06104691 B2 JPH06104691 B2 JP H06104691B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、α−オレフイン重合用触媒成分の製造法に関
するものである。さらに詳しくは、本発明は、立体規則
性を有するα−オレフイン重合体製造のための高度の立
体規制重合能と活性を有する、いわゆる担体型チタン含
有固体触媒成分の製造法に関するものである。本発明に
よる担体型チタン含有固体接触成分は、さらに有機アル
ミニウム化合物と組み合せて、α−オレフインの重合用
触媒として用いられる。
先行技術 チタン担持型接触系に関しては、重合体の立体規則性を
向上させることを目的として触媒系に各種の電子供与性
化合物を添加することは古くから知られており(J.Poly
mer Science,Polymer Letters,,855(1965)、特にチ
タン担持固体触媒成分中に電子供与性化合物を含有させ
る多くの触媒製造法が提案されている。エステル、アミ
ン、ケトン、エーテルなどの電子供与性化合物のうちで
も、エステル、特に特定の構造を有するポリカルボン酸
のエステルや、特定の構造のアルキル基を有するモノカ
ルボン酸のエステルなど、が立体規則性重合体を得るに
は優れた効果を発揮することが示されている(特開昭54
−94590号、特開昭57−63310号、特開昭57−63311号、
および特開昭58−145707号各公報)。
発明の概要 本発明者らは、先に特開昭60−130607号公報において特
定の構造を有する電子供与性化合物〔成分(B)〕を使
用すると、優れたα−オレフイン重合用固体触媒成分が
製造できることを明らかにした。
本発明者らは、上記先願で使用したものと同じ電子供与
性化合物及び特定の性質を有する液状成分〔成分
(C)〕とを用いてチタン含有固体触媒成分を製造する
と、更にα−オレフイン立体規則性重合触媒成分として
の性能が高められることを見い出し本発明を完成した。
即ち、本発明は、 成分(A):ハロゲン化マグネシウム含有固体、 成分(B): で示される電子供与性化合物(但し、RはC1-12の炭化
水素残基または で示される構造部位を有するC2-12の有機残基、R1およ
びR2はそれぞれC1-12の、アルキル基、アリール基、ア
ルキル置換アリール基、またはアリール置換アルキル
基、である)、 成分(C):4価のチタンのハロゲン化合物、及び、 成分(D):誘電率(ε)≧2(20℃)の液状のハロゲ
ン化炭化水素、を相互接触させることを特徴とするα−
オレフイン重合用触媒成分の製造法を提供するものであ
る。
発明の効果 固体チタン触媒成分中に導入すべき電子供与性化合物と
して有機カルボン酸モノエステルを使用することは周知
であり、特にα−オレフインの立体規則性重合におい
て、有機アルミニウム化合物とSi−O−C結合を有する
ケイ素化合物からなる助触媒と固体チタン触媒成分とを
組み合せてチーグラー型触媒を形成する際に、固体チタ
ン触媒成分に含まれる有機カルボン酸モノエステルとし
ては、芳香族カルボン酸エステル(特開昭54−94590号
公報)や (R,R′の少なくとも1ケが炭素数3〜20の飽和もしく
は不飽和の分枝鎖状炭化水素残基)(特開昭57−63310
号公報)が効果的であることが公知である。
ところが、今までその効果が全く知られていなかつた本
発明で定義されている電子供与性化合物〔成分(B)〕
及び誘電率(ε)≧2(20℃条件下)の液状のハロゲン
化炭化水素〔成分(D)〕を用いて、成分(A)、成分
(B)、成分(C)及び成分(D)を相互接触させるこ
とにより、得られるチタン含有固体触媒成分が優れた活
性及び立体規則性重合性能を発現する。
発明の具体的説明 本発明のチタン含有固体触媒成分は、成分(A)、成分
(B)、成分(C)及び成分(D)を相互接触させるこ
とにより製造される。
〔成分(A)〕
成分(A)は、ハロゲン化マグネシウム含有固体であ
る。ハロゲンとしてはフツ素、塩素、臭素およびヨウ素
が用いられうるが、このうち塩素が好ましい。
ここで、「ハロゲン化マグネシウム含有固体」というこ
とは、ハロゲン化マグネシウムそのもの自体、ハロゲン
化マグネシウムを成分(B)以外の別の電子供与性化合
物で変性処理したもの、あるいはハロゲン化マグネシウ
ムの溶解剤(たとえば、テトラブチルチタネート、エー
テル、リン酸エステル)を含む炭化水素溶液から公知の
方法(たとえば、メチルハイドロジエンポリシロキサ
ン、四塩化チタンの添加)により析出処理して得られる
固体成物などの固体化合物も包含するものである。
〔成分(B)〕
成分(B)は、下式で示される電子供与性化合物であ
る。
ここで、Rは炭素数1〜12(C1-12)の炭化水素残基、
または 構造部位を有する炭素数2〜12(C2-12)の有機残基で
ある。さらに、Rは炭素数1〜4の比較的短鎖の非分岐
炭化水素残基が好ましく、また の炭素は非分岐炭素原子であることが好ましい。そし
て、この化合物は、一般に上記の特定の構造以外の部分
においてO,SおよびNのような極性原子を持たないもの
が用いられる。R1およびR2はそれぞれ炭素数1ないし12
の、アルキル基、アリール基、アルキル置換アリール
基、またはアリール置換アルキル基を示す。この式
(B′)で示される化合物のうち特に好ましいものは、
低級脂肪族モノカルボン酸(R1が炭素数1〜12程度のも
の)または安息香酸(R1がフエニル基)のエチレンオキ
シドまたはプロピレンオキシド付加物(1モル)のエー
テル、特に低級(C1〜C12)アルキルまたはフエニルな
いしトリルエーテル、である。
このような電子供与性化合物の具体例を挙げれば、たと
えば、2−メトキシエチル=アセテート(CH3CO2CH2CH2
OCH3)、2−エトキシエチル=アセテート(CH3CO2CH2C
H2OC2H5)、2−ブトキシエチル=アセテート(CH3CO2C
H2CH2OC4H9)、3−メトキシブチル=アセテート(CH3C
O2(CH2)2CH(OCH3)CH3)、2−(2−エトキシエトキ
シ)エチル=アセテート(CH3CO2CH2CH2OCH2CH2OC
2H5)、2−p−トリロキシエチル=アセテート(CH3CO
2CH2CH2OC6H4(CH3))、エトキシルメチル=アセテート
(CH3CO2CH2OC2H5)、3−エトキシプロピル=アセテー
ト(CH3CO2CH2CH2CH2OC2H5)、4−エトキシブチル=ア
セテート(CH3CO2CH2CH2CH2CH2OC2H5)、n−ブチルカ
ルビトール=アセテート(CH3CO2(CH2CH2O)2C4H9)、2
−ブトキシエチル=プロピオネート(CH3CH2CO2CH2CH2C
O4H9)、2−イソブトキシエチル=プロピオネート(CH
3CH2CO2CH2CH2OCH2CH(CH3)2)、2−エトキシエチル=
n−ブチレート(C4H9CO2CH2CH2OC2H5)、2−エトキシ
エチル=イソブチレート((CH3)2CHCO2CH2CH2OC2H5)、
2−エトキシエチル=ベンゾエート(C6H5CO2CH2CH2OC2
H5)、2−イソプロポキシエチル=ベンゾエート(C6H5
CO2CH2CH2OCH(CH3)2)、p−メトキシベンジル=アセテ
ート(CH3CO2CH2-C6H4OCH3)、4′−エトキシフエニル
=4−n−ブチルベンゾエート(CH3(CH2)3C6H4CO2C6H4
OC2H4)、テトラヒドロフルフリル=n−ブチレート(C
H3(CH2)2CO2CH2(C4H7O))などがある。これらのうちで
は、2−エトキシエチル=アセテートや2−メトキシエ
チル=アセテートなどが好ましい。
〔成分(C)〕
成分(C)は、4価のチタンのハロゲン化合物である。
ハロゲンとしては、塩素が好ましい。好ましいチタンハ
ロゲン化合物は、一般的Ti(OR′)nCl4-n(R′はC1〜C6
の炭化水素残基)で示される化合物のうち、n=0また
は1のものである。具体的には、四塩化チタン、トリク
ロロブトキシチタンなどが挙げられる。
〔成分(D)〕
成分(D)は、20℃における誘電率が2以上の値を有す
る液状のハロゲン化炭化水素である。具体的には、クロ
ロベンゼン、ブロモベンゼン、ヨウ化ベンゼン、O−ジ
クロロベンゼン、塩化エチル、塩化n−プロピル、塩化
n−ブチル、塩化イソブチル、塩化tert−ブチル、塩化
n−アミル、塩化イソアミル、臭化エチル、臭化n−プ
ロピル、臭化イソプロピル、臭化n−ブチル、臭化イソ
ブチル、臭化tert−ブチル、1,2−ジクロロエタン、1,
1,2−トリクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエチレ
ン、ヘキサクロロエタン、1,2−ジブロモエタン、1,1,2
−トリブロモエタン、1,1,2,2−テトラブロモエタン、
フエニルトリクロロメタン等に代表されるハロゲン化炭
化水素、等が例示される。
これらの中でも特に、1,2−ジクロロエタン、O−ジク
ロロベンゼンを用いるのが好ましい。
上記液状成分は、単独でも2種以上を混合して使用する
こともできる。
〔量比〕
四成分(A)〜(D)の成分比は、本発明の効果が認め
られる限り任意であって限界的なものではない。
一般的には、成分(B)は、成分(A)中に存在するマ
グネシウムハロゲン化合物に対する電子供与性化合物成
分(B)のモル比〔成分(B)/Mg〕が0.001〜6、好ま
しくは0.001〜0.6、の割合で使用される。
成分(C)は広範囲の割合で使用できるが、一般に各種
の方法で製造したチタン含有固体触媒成分中に含まれる
チタン原子の量が0.5〜15重量%、好ましくは0.5〜10重
量%、の範囲内になるように調節することが好ましい。
成分(D)も広範囲の割合で使用できるが、一般には成
分(A)中のマグネシウムハロゲン化合物に対して成分
(D)のモル比〔成分(D)/Mg〕が0.5以上、好ましく
は2以上で使用される。
〔チタン含有固体触媒成分の調製〕
本発明のチタン含有固体触媒成分は、成分(A)、成分
(B)、成分(C)及び成分(D)を相互接触させる
が、通常構成成分(A)、成分(B)および(C)を一
括ないし段階的にあるいは一回ないし複数回接触させて
なるチタン含有固体成分と成分(D)とを接触処理する
ことにより得られるが、成分(A)、成分(B)及び成
分(C)を接触する段階で成分(D)を共存させる方法
もとり得る。
また、成分(D)を接触処理した後、さらに成分
(B)、成分(C)を再接触することも可能であり、種
々の調製法で得ることができる。具体的な調製法のいく
つかを示せば、下記の通りである。
).MgX2(ハロゲン化マグネシウム)と成分(B)と
を混合粉砕し、得られた粉砕処理物と成分(C)及び成
分(D)の混合物を液相で接触させる。
).成分(A)、成分(B)および成分(C)を混合
粉砕し、得られた粉砕処理物と成分(D)を液相で接触
処理する。
).MgX2をアルコール、エーテル、チタンのアルコキ
サイド、リン酸トリアルキルなどの溶解剤を用いてMgX2
を含む炭化水素溶液を調製し、この溶液とチタンやケイ
素のハロゲン化剤と接触させて固体を析出させ(成分
(A)の形成)、この析出固体と成分(B)および成分
(C)とを液相中で逐次的あるいは同時に接触させ、さ
らに成分(D)と接触処理させる。
).)の方法において、得られるMgX2を含む炭化水
素溶液に成分(B)を添加し、この溶液とハロゲン化剤
とを接触させて固体の析出させ(成分(A)と成分
(B)との接触処理物)、この析出固体と成分(C)と
を液相中で接触し、さらに成分(C)と成分(D)の混
合物で接触処理する。
).MgX2をブチルチタネートを用いて炭化水素溶媒に
溶解し、メチルハイドロジエンポリシロキサンと反応さ
せて固体を析出させ、このMgX2を含む析出固体と成分
(B)を接触させ、さらに成分(C)、成分(D)を逐
次的あるいは同時に接触させる。
なお、本発明の特徴は、特異的分子構造を有する電子供
与性化合物を使用し、さらに誘電率が20℃条件下で2以
上の液状のハロゲン化炭化水素と接触処理するところに
あり、この両成分を使用する限り、他の各種のチタン含
有固体触媒成分の調製法においてもその効果は発現され
る。従つて、本発明のチタン含有固体触媒成分の製造法
は、上記に例示した方法に限定されるものではない。
〔α−オレフインの重合〕
本発明のチタン含有固体触媒成分は、有機アルミニウム
化合物と組み合せることにより、α−オレフインの重合
に使用することができる。
有機アルミニウム化合物は、一般式AlRnX3-n(ただし、
Rは炭素数1〜12の炭化水素残基、Xはハロゲン、nは
0<n≦3を示す)で表わされる化合物である。
このような有機アルミニウム化合物は、具体的には、た
とえば、トリエチルアルミニウム、トリn−プロピルア
ルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリイソ
ブチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウ
ム、トリイソヘキシルアルミニウム、トリオクチルアル
ミニウム、ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソ
ブチルアルミニウムハイドライド、ジエチルアルミニウ
ムモノクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライ
ドなどがある。勿論、これらのアルミニウム化合物を2
種以上併用することもできる。
これらの中でもトリアルキルアルミニウムが好ましく、
特にトリエチルアルミニウムが好ましいものである。
炭素数3以上のα−オレフインの重合反応を行なう場合
に、生成重合体の立体規則性を向上させることを目的と
して、本発明によるチタン含有固体触媒成分および有機
アルミニウム化合物からなる接触系に、これまでチーグ
ラー重合触媒に使用することが提案されて立体規則性に
効果を有する多くの化合物をさらに添加することができ
る。このような目的で使用される化合物としては、芳香
族モノカルボン酸エステル、 結合を有する有機ケイ素化合物およびアルキル置換基を
有する窒素または酸素の複素環化合物などが挙げられ
る。具体的には、たとえば、安息香酸エチル、p−トル
イル酸エチル、p−アニス酸エチル、フエニルトリメト
キシシラン、フエニルトリエトキシシラン、ジフエニル
ジメトキシシラン、ジフエニルジエトキシシラン、t−
ブチルメチルジメトキシシラン、テトラエチルシリケー
ト、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、2,2,6,6−テト
ラメチルピランなどである。
チタン含有固体触媒成分と有機アルミニウム化合物の使
用比率は広範囲に変えることができるが、一般に、固体
触媒成分中に含まれるチタン原子当り1〜1000、好まし
くは10〜500(モル比)、の割合で有機アルミニウム化
合物を使用することができる。
α−オレフイン重合体の立体規則性を向上させることを
目的として使用される前述の立体規制向上剤の量は、本
発明のチタン含有固体触媒成分を使用すると、非常に少
量でもその目的は達成されるのであるが、通常、有機ア
ルミニウム化合物1モルに対して0.001〜1モル、好ま
しくは0.01〜0.5モル、の比率で使用される。
チタン含有固体触媒成分、有機アルミニウム化合物およ
び立体規制向上剤の接触ないし混合順序ないし回数は任
意である。
また、本発明によるチタン含有固体触媒成分はα−オレ
フインの重合に先立つて、有機アルミニウム化合物との
共存下、少量のオレフインでもつて予備接触処理(いわ
ゆる予備重合処理)を行うこともできる。予備重合処理
に使用できるオレフイン類は重合に使用するのと同一の
α−オレフインであつてもよいし、異なるα−オレフイ
ンであつてもよい。
重合に用いるオレフインとしては、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチルペンテン−
1などがあり、これらは単独重合だけではなく、これら
相互のランダム共重合、ブロツク共重合を行なうことが
できる。また、共重合に関しては共役ジエンや非共役ジ
エンのような多不飽和化合物も共重合オレフインとして
用いることができる。
重合法としては、ヘキサン、ヘプタン等の不活性炭化水
素を溶媒とするいわゆるスラリー重合法、液化モノマー
を溶媒とする液相重合法あるいはモノマーがガス相とし
て存在する気相重合法などが可能である。
重合温度は一般に20〜150℃程度、好ましくは40〜100℃
程度、重合圧力は大気圧〜100気圧程度、好ましくは大
気圧〜50気圧程度である。重合体の分子量調節は、主と
して水素を用いる方法により実施される。
実験例 実施例1(チタン含有固体触媒成分の製造) 充分に窒素置換した300mlフラスコに、脱水および脱酸
素したn−ヘプタン50mlを導入し、次いでMgCl2(塩化
マグネシウム)を0.1モル、Ti(OBu)4(テトラブトキシ
チタン)を0.2モル導入後、90℃にて2時間反応させ
て、MgCl2の炭化水素溶液を調製した。次いで、メチル
ハイドロジエンポリシロキサン(20cps)を12ml加えて4
0℃で3時間反応させたところ、約40gの灰白色の固体が
析出した。この析出固体をn−ヘプタンで充分洗浄して
分析したところ、この析出固体には12.1重量%のMgCl2
が含まれていた。
この析出固体から20g(MgCl2=2.42g)をサンプリング
し、n−ヘプタン80mlに希釈し、20−エトキンエチルア
セテートを0.37ml(CH3CO2CH2CH2OC2H5/Mg=0.11モル
比)を添加し、n−ヘプタン50mlに希釈したTiCl41.0ml
を添加し室温下1時間反応させる。反応終了後、生成物
をn−ヘプタンで洗浄する。次に、TiCl4を1.7mlを加
え、50℃で1時間反応させる。生成物をn−ヘプタンで
洗浄する。次に、TiCl4を25ml加え、70℃で1時間反応
させる。生成物をn−ヘプタンで洗浄しチタン含有固体
成分を得る。
得られたチタン含有固体成分に、1,2−ジクロロエタン5
0mlを加え、80℃で1時間接触処理する。上澄み除去
後、TiCl425mlを加えて80℃で2時間反応させる。上澄
みを除去し、さらにTiCl4を25ml加えて80℃で2時間反
応させる。反応終了後、デカンテーシヨンにより固体を
洗浄して(n−ヘプタン200mlで5回)、目的とするチ
タン含有固体触媒成分スラリーを得た。このスラリーの
一部をサンプリングしてn−ヘプタンを蒸発乾固後に分
析したところ、固体中には3.37重量%のチタンが含まれ
ていることが判つた。
(プロピレンの重合) (イ)重合−1 内容積1リツトルの撹拌装置を備えたオートクレープ
に、乾燥および脱気したn−ヘプタン500ml、ジフエニ
ルジメトキシシラン107mg、トリエチルアルミニウム250
mg(Si/Al=0.2モル比)および上記実施例1で得たチタ
ン含有固体触媒成分スラリーよりTi原子換算で0.5mgを
プロピレン雰囲気下でこの順序で導入し、水素150mlを
加えて重合を開始した。重合は、プロピレン圧力7kg/cm
2G、70℃/3時間の条件で行なつた。重合終了後、残存
モノマーをパージし、ポリマースラリーを別して、粉
体ポリマーの乾燥および液の濃縮によりそれぞれの生
成ポリマー量を求めた。
この粉体ポリマーの立体規則性(以下製品IIという)
は、沸騰n−ヘプタン抽出試験により求めた。また、全
II(全生成ポリマー量に対する沸騰n−ヘプタン不溶性
ポリマー量の割合)は、全II=粉体ポリマー量×製品II
/(粉体ポリマー量+液濃縮ポリマー量)なる関係式
で求めた。これらの結果を表−1に記す。
(ロ)重合−2 重合−2は、プロピレン重合条件を7kg/cm2G、70℃/8
時間にし、チタン含有固体触媒成分スラリーをTi原子換
算で0.3mgにする以外はすべて重合−1と全く同じ条件
で実施したものである。これらの結果を表−1に記す。
(ハ)重合−3 重合−3は、ジフエニルジメトキシシランのかわりにte
rt−ブチルメチルジメトキシシラン7.28mg(Si/Al=0.2
モル比)にする以外はすべて重合−1と全く同じ条件で
実施するものである。これらの結果を表−1に記す。
実施例2 実施例1と同様の方法で得られるチタン含有固体成分を
TiCl425mlを用いて80℃で2時間接触処理する操作を2
回繰り返し、上澄みを除去、デカンテーシヨンによる固
体のヘプタン洗浄を行つた後、1,2−ジクロロエタンを5
0ml加えて75℃1時間接触処理を行つた(チタン含有固
体成分と成分(D)との接触処理)。反応終了後、デカ
ンテーシヨンにより固体を洗浄して目的とするチタン含
有固体触媒成分スラリーを得た。(Ti含量3.30重量%) 得られたチタン含有固体触媒成分を用いて実施例1の重
合−1と同様の方法によりプロピレンの重合を行つた。
その結果は下記に示す。
活性 29.4×104(gpp/gTi) 9,700(gpp/g固体触媒) アタクチツク生成率 0.53 (%) 製品II 98.5 (%) 全II 98.0 (%) MFR 1.73(g/10分) BD 0.43(g/c.c.) 実施例3〜6 チタン含有固体触媒成分の製造に際して、成分(D)で
定義されている液状成分の種類および接触処理温度を表
−2に示した通りに変える以外は実施例−1と同一条
件、方法にてチタン含有固体触媒成分を製造した。
上記で得られたチタン含有固体触媒成分をそれぞれ用い
たこと以外は重合−1と同様の条件でプロピレンの重合
を行なつた。これらの結果を表−2に記す。
実施例7 チタン含有固体触媒成分の製造に際して、実施例1で得
られたチタン含有固体成分を、1,2−ジクロロエタン25m
lとTiCl425mlを混合して加えて80℃で2時間処理する。
上澄み除去後、さらにTiCl425mlを加えて80℃で2時間
処理を行なつた。この処理後、デカンテーシヨンにより
固体を洗浄して(n−ヘプタン200mlで5回)、目的と
するチタン含有固体触媒成分スラリーを得た。プロピレ
ンの重合はこのチタン含有固体触媒成分を用いた以外重
合−1と同様の条件で行なつた。この結果を表−2に記
す。
比較例−1 チタン含有固体触媒成分の製造に際して、成分(D)で
定義される液状成分のかわりに、誘電率が1.92であるn
−ヘプタン50mlを加えて90℃で1時間処理する以外は実
施例−1と同一条件、方法にてチタン含有固体触媒成分
を製造した。
この触媒成分を用いたこと以外は重合−1と同様にプロ
ピレンの重合を行つた。この結果を表−3に記す。
比較例−2 チタン含有固体触媒成分の製造に際して、成分(B)で
定義される電子供与性化合物のかわりに、公知のエチル
ベンゾエート0.40ml(C6H5CO2C2H5/Mg=0.11モル比)を
加える以外は比較例−1と同一条件、方法にてチタン含
有固体触媒成分を製造した。
この触媒成分を用いたこと以外は重合−1と同様にプロ
ピレンの重合を行つた。
比較例−3 チタン含有固体触媒成分の製造に際して、成分(B)で
定義される電子供与性化合物のかわりに、公知のエチル
ベンゾエート0.40ml(C6H5CO2C2H5/Mg=0.11モル比)を
加える以外は実施例−1と同一条件、方法にてチタン含
有固体触媒成分を製造した。
この触媒成分を用いたこと以外は重合−1と同様にプロ
ピレンの重合を行つた。この結果を表−3に記す。
実施例8(チタン含有固体触媒成分および、その予備重
合処理触媒の製造) 実施例2の方法および条件でチタン含有固体触媒成分を
製造し、予備重合処理を実施した。予備重合処理は、チ
タン含有固体触媒成分3g(Ti含量3.30wt%)を用いてn
−ヘプタンスラリーを調製し(30g固体触媒/lスラリ
ー)、10℃の温度でトリエチルアルミニウム0.47g(Al/
Ti(モル比)=2)を加えた後、プロピレン6gを20分間
に渡つて導入接触して実施した。
こうして得られた本発明の予備重合処理触媒を用い、70
℃の温度条件下各触媒成分を導入して実施例−1の重合
−1と同様にプロピレンの重合を行なつた。
得られた結果を以下に示す。
活性 27.3×104(gpp/gTi) 9.000(gpp/g固体触媒) アタクチツク生成率 0.40(%) 製品II 98.6(%) 全II 98.2(%) MFR 1.23(g/10分) BD 0.45(g/c.c.)
【図面の簡単な説明】
第1図は、チーグラー触媒に関する本発明の技術内容の
理解を助けるためのものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】成分(A):ハロゲン化マグネシウム含有
    固体、 成分(B): で示される電子供与性化合物(但し、 RはC1-12の炭化水素残基または で示される構造部位を有する C2-12の有機残基、R1およびR2はそれぞれC1-12の、アル
    キル基、アリール基、アルキル置換アリール基、または
    アリール置換アルキル基、である)、 成分(C):4価のチタンのハロゲン化合物、及び、 成分(D):誘電率(ε)≧2(20℃)の液状のハロゲ
    ン化炭化水素、 を相互接触させることを特徴とするα−オレフィン重合
    用触媒成分の製造法。
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