JPH07274208A - 時間軸補正回路 - Google Patents

時間軸補正回路

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Publication number
JPH07274208A
JPH07274208A JP6087884A JP8788494A JPH07274208A JP H07274208 A JPH07274208 A JP H07274208A JP 6087884 A JP6087884 A JP 6087884A JP 8788494 A JP8788494 A JP 8788494A JP H07274208 A JPH07274208 A JP H07274208A
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JP
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signal
clock
phase
memory
video signal
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Application number
JP6087884A
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English (en)
Inventor
Seiichi Tanaka
誠一 田中
Kazumasa Ikeda
一雅 池田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】回路規模を縮小して、低コスト化すると共に、
チップ面積を低減する。 【構成】TBCメモリ7は、入力映像信号の低域ジッタ
に追従する書込みクロックWCKを用いて入力映像信号
を書込み、固定周波数の読出しクロックRCKを用いて
読出しを行って低域ジッタを除去する。また、TBCメ
モリ7の読出しは書込みから1H期間後に行う。位相検
波器21は水平周期のWH信号と水平同期信号HDとの位
相誤差を求め、更に1H期間前後の位相誤差の差分をL
PF14によって積分して、高域残留ジッタに基づく1次
ホールド信号を発生する。位相シフタ9はTBCメモリ
7からの映像信号を1次ホールド信号に基づいて位相シ
フトして高域残留ジッタを除去する。位相検出器21の位
相誤差の検出から1次ホールド信号が作成されるまでの
時間と、TBCメモリ7による遅延時間とが一致するの
で、TBCメモリ7の出力をそのまま位相シフタ9に与
えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】[発明の目的]
【産業上の利用分野】本発明は、ビデオテープレコーダ
の低域ジッタ及び高域ジッタを除去するものに好適な時
間軸補正回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、VTR(磁気記録再生装置)の再
生時には、ジッタ等の影響を除去するために、時間軸補
正回路(TBC[Time Base Corret]回路)が採用され
ることがある。時間軸補正回路は、再生信号を記憶する
メモリを有しており、このメモリの書込みには再生信号
のジッタと同一のジッタを有するクロックを用い、読出
しにはジッタの無いクロックを用いる。書込みクロック
は再生信号の水平同期信号に追従させて作成するので、
水平同期信号よりも高い周波数のジッタに追従すること
はできない。そこで、TBC回路では除去することがで
きない高い周波数のジッタを除去する速度補正(フィー
ドフォワードTBC:FFTBC)回路を採用すること
もある。
【0003】図11はTBC回路にFFTBC回路が組
込まれた従来の時間軸補正回路を示すブロック図であ
る。また、図12はその動作を説明するためのグラフで
ある。
【0004】再生信号等の入力映像信号はA/D変換器
6によってディジタル信号に変換してTBCメモリ7に
供給する。また、入力映像信号は同期分離回路1にも与
えて水平同期信号HDを分離する。水平同期信号HDは
PLL回路2に与える。PLL回路2は、図示しない位
相検波器を有しており、水平同期信号HDを用いて、周
波数が910fH (fH=水平走査周波数)の書込みク
ロックWCKを発生する。A/D変換器6はこの書込み
クロックWCKを用いてアナログ/ディジタル変換を行
う。
【0005】書込みクロックWCKは書込み制御回路3
にも与え、書込み制御回路3は書込みクロックWCKを
910分周して周波数がfH のWH信号を発生してPL
L回路2の位相検波器に帰還する。PLL回路2は位相
検波器によって水平同期信号HDとWH信号との位相差
を求め、位相差を0にするような書込みクロックWCK
を発生する。これにより、書込みクロックWCKは水平
同期信号HDに追従し、入力信号の低域ジッタと同一の
低域ジッタを有する。また、書込み制御回路3は周期が
2Hの書込みリセットパルスWRSTを発生してTBC
メモリ7に出力する。
【0006】TBCメモリ7は、書込みリセットパルス
WRSTによって書込みアドレスがリセットされ、書込
みクロックWCKを用いてA/D変換器6からの入力信
号を書込む。なお、TBCメモリ7はメモリ長が2H
(910×2=1820段)のFIFO(first-in fir
st-out)メモリである。こうして、TBCメモリ7には
入力信号と同一の低域ジッタを有する書込みクロックW
CKによって書込みが行われる。
【0007】一方、読出しには固定発振回路4の出力が
用いられる。固定発振回路4は周波数が4fsc(fscは
色副搬送波周波数で4fsc=910fH =14.318
18MHz (NTSC方式))でジッタの無い読出しク
ロックRCKを発生してTBCメモリ7及び読出し制御
回路5に出力する。読出し制御回路5は読出しクロック
RCKを分周して、周期が2Hの読出しリセットパルス
RRSTをTBCメモリ7に出力する。TBCメモリ7
は、読出しリセットパルスRRSTによって読出しアド
レスがリセットされて、読出しクロックRCKを用いて
TBCメモリ7に書込まれている映像信号を読出す。
【0008】こうして、TBCメモリ7からの読出し時
にはジッタの無いクロックRCKで読出しが行われる。
これによりTBCメモリ7からは低域ジッタが除去され
た映像信号が出力される。
【0009】図12は横軸に時間をとり縦軸にジッタ量
をとって、ジッタの発生状態を示している。図12中の
実線は入力映像信号のジッタの変化を示し、○印は水平
同期信号が存在する時刻を示している。また、破線は書
込みクロックWCKのジッタを示し、一点鎖線は1次ホ
ールド信号の変化を示している。一般的には図12に示
すようにジッタは正弦波状に変化する。
【0010】上述したように、書込みクロックWCK
は、PLL回路2が水平同期信号HDを用いて発生させ
ている。従って、○印で示す水平同期信号が存在する時
刻…,k−3,…,k,…,k+3,…で書込みクロッ
クWCKは入力映像信号のジッタ変動に追従する。即
ち、書込みクロックWCKのジッタは水平同期信号HD
を用いて検出することから、書込みクロックWCKのジ
ッタ変動は、図12の破線に示すように段階的に変化す
る。
【0011】このように、書込みクロックWCKには水
平走査周期の低域ジッタのみが含まれ、高域ジッタは含
まれていない。入力映像信号のジッタと書込みクロック
WCKのジッタとの誤差によって、TBCメモリ7の出
力に高域ジッタが残留する。この高域残留ジッタを低減
するためにFFTBC回路を採用する。
【0012】FFTBC回路は、遅延回路8、位相シフ
タ9、位相検波回路11、遅延回路12、減算器13及びロー
パスフィルタ(以下、LPFという)14によって構成さ
れる。位相検波回路11は、読出し制御回路5が読出しク
ロックRCKを分周して作成した水平走査周期のパルス
RHとTBCメモリ7から読出した映像信号の水平同期
信号とが与えられて、両者の位相誤差を検出する。即
ち、位相検波回路11によってTBCメモリ7からの映像
信号の残留ジッタが検出される。位相検波回路11からの
位相誤差は、図12の時刻…,k−3,…,k,…のジ
ッタ量を示している。
【0013】遅延回路12は位相検波回路11からの位相誤
差を1H期間遅延させて減算器13に与える。減算器13は
位相検波回路11の出力も与えられて、両者の差を求め
る。即ち、減算器13は1H期間前後のジッタ量の差を求
める。例えば、時刻k+1の時点では、時刻k+1のジ
ッタ量と1H期間前の時刻kのジッタ量との差を求め
る。減算器13からの位相誤差差分値はLPF14に与えて
積分し1次ホールド信号として出力する。即ち、1次ホ
ールド信号は図12の一点鎖線に示すものとなり、水平
同期信号相互間の位相誤差を直線補間したものとなる。
図12に示すように、1次ホールド信号は、入力映像信
号のジッタ変動との誤差が破線で示す書込みクロックW
CKのジッタ変動よりも小さい。
【0014】LPF14からの1次ホールド信号によって
TBCメモリ7の出力を位相シフトすることで、TBC
回路の高域残留ジッタを除去する。ところで、1次ホー
ルド信号は、1H期間前後の位相誤差の差分を積分した
ものであるので、TBCメモリ7からの映像信号に対し
て1Hだけ遅延したタイミングで発生する。例えば、時
刻kにおける位相誤差の1次ホールド信号は、時刻k+
1において求められる。この理由から、時間合わせのた
めに、TBCメモリ7から読出した映像信号を遅延回路
8によって1H期間遅延させた後位相シフタ9に出力す
る。
【0015】位相シフタ9は1次ホールド信号に基づい
て映像信号を位相シフトさせることにより、高域残留ジ
ッタを除去してD/A変換器10に出力する。D/A変換
器10は入力された映像信号をアナログ信号に戻して出力
する。
【0016】このように、TBC回路によって入力映像
信号の低域ジッタを除去し、高域残留ジッタをFFTB
C回路によって除去することにより、映像信号のジッタ
を高精度に除去する。
【0017】ところで、上述したように、TBCメモリ
7から読出した映像信号は、時間合わせのために遅延回
路8によって1H期間遅延させた後位相シフタ9に与え
なければならない。遅延回路12は位相誤差という1デー
タを1H期間保持すればよいので、サンプルホールド回
路を用いた小規模の回路で構成することができる。しか
しながら、TBCメモリ7から読出した映像信号を1H
期間遅延させるための遅延回路8は、1H期間の910
個のデータを保持しなければならず、メモリ又はシフト
レジスタ等を採用する必要があり、回路規模が極めて大
きくなって、コスト増を招来するという問題がある。更
に、1チップのIC(集積回路)によって構成する場合
には、遅延回路8によってチップ面積が著しく増大して
しまう。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】このように、上述した
従来の時間軸補正回路においては、映像信号の高域残留
ジッタを除去するために、映像信号を1水平走査期間遅
延させる必要があり、回路規模が増大すると共に、コス
ト増を招来するという問題点があった。また、IC化す
る場合においては、チップ面積が大きいという問題点も
あった。
【0019】本発明は、高域残留ジッタ除去用の遅延回
路と低域ジッタ除去用のメモリとを兼用することによ
り、回路規模を縮小すると共にコスト増を抑制し、更に
IC化を容易にすることができる時間軸補正回路を提供
することを目的とする。
【0020】また、本発明は、入力色信号の色副搬送波
の低域ジッタ及び高域残留ジッタを除去する場合の回路
規模を、メモリを共用化することにより縮小することが
できる時間軸補正回路を提供することを目的とする。
【0021】[発明の構成]
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
時間軸補正回路は、入力映像信号の低域ジッタに追従す
る第1のクロックを発生する第1のクロック発生手段
と、ジッタの無い第2のクロックを発生する第2のクロ
ック発生手段と、前記第1のクロックを書込みクロック
として用いて前記入力映像信号を記憶すると共に、前記
第2のクロックを読出しクロックとして用いて記憶した
映像信号を出力するメモリと、前記第1のクロックを分
周して得た水平走査周期の信号と前記入力映像信号の水
平同期信号との位相誤差を検出する位相検出手段と、所
定期間前後の前記位相誤差の差分を積分して1次ホール
ド信号を出力する1次ホールド手段と、前記メモリの書
込みと読出しとを前記所定期間だけずらす制御手段と、
前記メモリから読出した映像信号を前記1次ホールド信
号に基づいて位相シフトする位相シフト手段とを具備し
たものであり、本発明の請求項5に係る時間軸補正回路
は、入力映像信号の低域ジッタに追従する第1のクロッ
クを発生する第1のクロック発生手段と、ジッタの無い
第2のクロックを発生する第2のクロック発生手段と、
前記入力映像信号をディジタル信号に変換するアナログ
/ディジタル変換手段と、前記第1のクロックを書込み
クロックとして用いて前記入力映像信号を記憶すると共
に、前記第2のクロックを読出しクロックとして用いて
記憶した映像信号を出力するメモリと、前記第1のクロ
ックを分周して得た水平走査周期の信号と前記入力映像
信号の水平同期信号との位相誤差を検出する位相検出手
段と、所定期間前後の前記位相誤差の差分を積分して1
次ホールド信号を出力する1次ホールド手段と、前記メ
モリの書込みと読出しとを前記所定期間だけずらす制御
手段と、前記メモリから読出した映像信号をアナログ信
号に変換するディジタル/アナログ変換手段と、前記1
次ホールド信号に基づいて前記第2のクロックを位相シ
フトして前記ディジタル/アナログ変換手段のクロック
として与える位相シフト手段とを具備したものであり、
本発明の請求項7に係る時間軸補正回路は、入力色信号
の低域ジッタに追従する第1のクロックを発生する第1
のクロック発生手段と、ジッタの無い第2のクロックを
発生する第2のクロック発生手段と、前記入力色信号を
復調して復調出力を出力する復調手段と、前記第1のク
ロックを書込みクロックとして用いて前記復調出力を記
憶すると共に、前記第2のクロックを読出しクロックと
して用いて記憶した復調出力を出力するメモリと、前記
復調手段が復調に用いた色副搬送波と前記入力色信号の
カラーバースト信号との位相誤差を検出する位相検出手
段と、所定期間前後の前記位相誤差の差分を積分して1
次ホールド信号を出力する1次ホールド手段と、前記メ
モリの書込みと読出しとを前記所定期間だけずらす制御
手段と、前記メモリから読出した復調出力を前記1次ホ
ールド信号に基づいて位相シフトする位相シフト手段と
を具備したものである。
【0022】
【作用】本発明の請求項1において、メモリには入力映
像信号の低域ジッタに追従する第1のクロックを用いて
書込みを行い、ジッタの無い第2のクロックを用いて読
出す。これにより、入力映像信号の低域ジッタを除去す
る。位相検出手段は、第1のクロックを分周して得た水
平走査周期の信号と水平同期信号との位相誤差を求め
る。1次ホールド手段は、所定期間前後の位相誤差の差
分を積分して、高域残留ジッタに対応する1次ホールド
信号を発生して位相シフト手段に与える。即ち、位相誤
差の検出から1次ホールド信号が作成されるまでには所
定期間を要する。一方、メモリの読出しは書込みに対し
て所定期間ずれており、メモリからの映像信号と1次ホ
ールド信号との時間軸は一致する。位相シフト手段は、
1次ホールド信号を用いて映像信号の高域残留ジッタを
除去する。
【0023】本発明の請求項5においては、メモリから
の映像信号は直接ディジタル/アナログ変換手段に与え
る。位相シフト手段は、1次ホールド信号によって第2
のクロックを位相シフトしてディジタル/アナログ変換
手段に与える。ディジタル/アナログ変換手段が位相シ
フト手段からのクロックを用いて映像信号をアナログ信
号に変換することにより、映像信号は位相シフトし、高
域残留ジッタが除去される。
【0024】本発明の請求項7においては、第1のクロ
ック及び第2のクロックを用いて入力色信号をメモリに
書込むと共に読出すことにより、入力色信号の色副搬送
波の低域ジッタに基づく位相誤差を補正する。また、復
調時に用いた色副搬送波と入力色信号のカラーバースト
信号との位相誤差を求めて所定期間前後で差分をとるこ
とにより、1次ホールド信号を得て、位相シフト手段に
与える。位相検出手段による位相誤差の検出から1次ホ
ールド信号が作成されるまでの時間と、メモリの書込み
と読出しとの時間ずれとが一致するので、メモリからの
復調出力はそのまま位相シフト手段に与える。位相シフ
ト手段は、1次ホールド信号に基づいて復調出力の高域
残留ジッタに基づく位相誤差を補正する。
【0025】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1は本発明に係る時間軸補正回路の一実
施例を示すブロック図である。図1において図11と同
一の構成要素には同一符号を付してある。
【0026】再生信号等の入力映像信号は同期分離回路
1及びA/D変換器6に与える。同期分離回路1は入力
映像信号から水平同期信号HDを分離してPLL回路2
に供給する。PLL回路2は位相検波器21、ループフィ
ルタ22及びVCO23によって構成している。VCO23の
出力は書込み制御回路3に与え、書込み制御回路3はV
CO23の出力を910分周したWH信号を位相検波器21
に出力する。位相検波器21は水平同期信号とWH信号と
の位相差に基づく信号をループフィルタ22を介してVC
O23に出力する。ループフィルタ22によって位相誤差の
低域成分を抽出し、VCO23は水平同期信号とWH信号
との位相誤差が0になるような発振周波数の発振出力を
出力する。こうして、VCO23は水平同期信号HDの低
域ジッタに追従した書込みクロックWCK(周波数は9
10fH )を発生する。なお、NTSC方式では水平走
査周波数fH は15.734KHzであるので、VCO
23の中心周波数は910fH =15.734KHz×9
10=14.318MHzに設定する。
【0027】VCO23からの書込みクロックWCKはA
/D変換器6及びTBCメモリ7に与える。A/D変換
器6は書込みクロックWCKを用いて、入力映像信号を
ディジタル信号に変換してTBCメモリ7に出力する。
書込み制御回路3は、周期が2Hの書込みリセットパル
スWRSTを発生してTBCメモリ7に出力する。TB
Cメモリ7は書込みリセットパルスWRSTによって書
込みアドレスがリセットされ、書込みクロックWCKに
よって書込みアドレスが指定されて、A/D変換器6か
らの入力映像信号を記憶する。
【0028】なお、TBCメモリ7はFIFO(first-
in first-out)メモリであり、ジッタの変動量を考慮し
てメモリ長を2H(910×2=1820段)にしてい
る。なお、メモリ長は必ずしも2Hでなくてもよい。こ
うして、TBCメモリ7には入力信号と同一の低域ジッ
タを有する書込みクロックWCKによって書込みが行わ
れるようになっている。
【0029】一方、読出しには固定発振回路4の出力を
用いる。固定発振回路4は周波数が4fsc(fscは色副
搬送波周波数)でジッタの無い読出しクロックRCKを
発生してTBCメモリ7に与える。なお、固定発振器4
の発振周波数は4fsc=3.579545MHz×4=
14.318MHzである。NTSC方式においては、
4fsc=910fH であり、書込みクロックWCKの中
心周波数と読出しクロックRCKの周波数とは等しい。
読出し制御回路5は、固定発振回路4からの読出しクロ
ックRCKが与えられ、分周することにより周期が2H
の読出しリセットパルスRRSTを発生してTBCメモ
リ7に出力するようになっている。
【0030】TBCメモリ7は、読出しリセットパルス
RRSTによって読出しアドレスがリセットされ、読出
しクロックRCKによって読出しアドレスが指定され
て、記憶している映像信号を順次出力する。なお、TB
Cメモリ7のメモリ長が2Hであり、また、ジッタの向
きが正負いずれにも発生することを考慮して、読出しリ
セットパルスRRSTをジッタがない場合の書込みリセ
ットパルスWRSTに対して1H期間遅らせて発生する
ようになっている。こうして、TBCメモリ7からの読
出し時にはジッタの無いクロックRCKで読出しを行っ
て、低域ジッタを除去した映像信号を出力するようにな
っている。なお、TBCメモリ7のメモリ長が2Hであ
り、読出しリセットパルスRRSTが書込みリセットパ
ルスWRSTに対して1H期間遅れて発生しているの
で、本実施例では、正及び負方向に1Hのジッタを補正
することができる。本実施例においては、TBCメモリ
7から読出した映像信号は直接位相シフタ9に与えるよ
うになっている。
【0031】また、本実施例においては、TBCメモリ
7からの映像信号に含まれる高域残留ジッタを除去する
ための位相誤差の検出は、PLL回路2の位相検波器21
によって行うようになっている。位相検波器21は入力映
像信号から分離した水平同期信号HDと水平走査周期の
WH信号との位相誤差を検出して、遅延回路12及び減算
器13に出力する。遅延回路12は入力された位相誤差を1
H期間遅延させて減算器13に出力する。減算器13は1H
期間前後の位相誤差の差分をLPF14に出力する。LP
F14は位相誤差の差分を積分することにより、残留高域
ジッタ成分を抽出して、1次ホールド信号として位相シ
フタ9に出力するようになっている。
【0032】図2は図1中の位相シフタの具体的な構成
を示すブロック図である。
【0033】位相シフタ9は、遅延回路31,32、セレク
タ33、絶対値回路36、係数器34,35及び加算器37によっ
て構成している。入力映像信号は遅延回路31を介して遅
延回路32に与える。遅延回路31,32は入力された信号を
読出しクロックRCKの1クロック期間遅延させて出力
する。遅延回路31の入力及び遅延回路31,32の出力は連
続した3ポイントの映像信号である。遅延回路31の出力
は係数器34に出力する。遅延回路31の入力及び遅延回路
32の出力はセレクタ33に与える。セレクタ33はLPF14
からの1次ホールド信号の符号に基づいて入力された信
号の一方を選択して係数器35に出力する。
【0034】1次ホールド信号は絶対値回路36にも与
え、絶対値回路36は1次ホールド信号mの絶対値Mを求
めて係数器34,35に出力する。係数器34は入力された信
号に(1−M)を乗算して加算器37に与え、係数器35は
入力された信号にMを乗算して加算器37に与える。加算
器37は2入力を加算して出力するようになっている。
【0035】加算器37の出力は位相シフタ9の出力とし
てD/A変換器10に与える。D/A変換器10は入力され
た信号をアナログ信号に変換して出力するようになって
いる。
【0036】なお、遅延回路31,32の遅延量は、位相シ
フト量等に基づいて決定すればよい。しかし、位相シフ
タ9は入力された信号に対してローパスフィルタとして
作用するので、位相シフト量を大きくすると映像信号の
高域成分の劣化も大きくなることから、遅延回路31,32
の遅延量は読出しクロックRCKの1〜2クロックが望
ましい。
【0037】次に、このように構成された実施例の動作
について図3の説明図を参照して説明する。図3は位相
シフタによる高域残留ジッタの除去を説明するためのも
のであり、横方向は時間に対応し、縦方向は信号レベル
に対応している。
【0038】入力映像信号はA/D変換器6に与える。
同期分離回路1は入力映像信号から水平同期信号HDを
分離してPLL回路2に与え、PLL回路2は、水平同
期信号HDに追従した書込みクロックWCKを作成して
A/D変換器6及びTBCメモリ7に出力する。A/D
変換器6は書込みクロックWCKを用いて入力映像信号
をアナログ信号に変換してTBCメモリ7に供給する。
【0039】書込み制御回路3はPLL回路2の出力を
分周して周期が2HのパルスWRSTもTBCメモリ7
に与えている。TBCメモリ7はパルスWRSTによっ
てアドレスがリセットされて、水平同期信号HDに追従
した書込みクロックWCKによってアドレスが指定され
て入力映像信号の書込みを行う。これにより、入力映像
信号の低域ジッタに応じた書込みが行われる。
【0040】一方、固定発振回路4は周波数が4fscの
発振出力を読出しクロックRCKとしてTBCメモリ7
及び読出し制御回路5に与えている。読出し制御回路5
は読出しクロックRCKを分周して周期が2Hの読出し
リセットパルスRRSTを発生する。TBCメモリ7は
パルスRRSTによってアドレスがリセットされて、固
定周期の読出しクロックRCKによってアドレスが指定
されて、書込まれている映像信号を読出す。
【0041】即ち、TBCメモリ7には、入力映像信号
と同一の低域ジッタを有する書込みクロックWCKで書
込みを行い、固定周波数の読出しクロックRCKを用い
て読出しを行う。これにより、入力映像信号から低域ジ
ッタを除去する。
【0042】一方、PLL回路2の位相検波器21は、水
平同期信号HDと書込み制御回路3出力のWH信号との
位相誤差を求めて、TBCメモリ7の出力に含まれる残
留高域ジッタを検出する。位相検波器21からの位相誤差
は、減算器13に与えると共に、遅延回路12によって1H
期間遅延させて減算器13に与える。減算器13は1H期間
前後の位相誤差の差分を求め、LPF14は減算器13の出
力を積分することにより、高域残留ジッタに対応した1
次ホールド信号を得る。
【0043】位相シフタ9は、1次ホールド信号を用い
て、TBCメモリ7の出力から高域残留ジッタを除去す
る。本実施例においては、ジッタ量(位相誤差)の検出
から1次ホールド信号を求めるまでの時間は、PLL回
路2の出力の時間を基準とすると、1H期間後である。
一方、TBCメモリ7の読出しは、書込みに対して1H
期間遅らせているので、この時間基準に対して、ジッタ
が存在しない場合におけるTBCメモリ7の出力の時間
遅れも1Hである。従って、位相シフタ9によって高域
残留ジッタを除去する場合において、TBCメモリ7の
出力の時間軸と、1次ホールド信号の時間軸とは一致
し、TBCメモリ7の出力を遅延させる必要はない。
【0044】いま、位相シフタ9の遅延回路31に入力さ
れる映像信号をaとし、遅延回路31,32の出力映像信号
を夫々b,cとする。映像信号a,b,cは、読出しク
ロックRCKの1クロック期間ずつずれたタイミングの
信号であり、図3の実線に示すように変化するものとす
る。
【0045】ここで、図3の映像信号bの高域残留ジッ
タを補正するものとする。1次ホールド信号が図3の期
間において正の例えば0.5であるものとする。セレク
タ33は映像信号cを選択して係数器35に与える。絶対値
回路36は0.5を係数器34,35に出力する。係数器34,
35は夫々映像信号b,cに0.5を乗算して加算器37に
与え、加算器37は2入力を加算して出力する。即ち、1
次ホールド信号の絶対値をMとすると、加算器37の出力
Yは下記式(1)で与えられる。
【0046】 Y=(1−M)b+Mc …(1) この(1)式を映像信号a,cにも適用すると、図3の
黒丸印の値が得られ、位相シフタ9からは破線にて示す
映像信号、即ち、TBCメモリ7の出力に対して位相が
進んだ映像信号が出力される。
【0047】なお、1次ホールド信号が負である場合に
は、映像信号bに対して下記式(2)に示す演算が行わ
れることになる。
【0048】 Y=(1−M)b+Ma …(2) こうして、位相シフタ9はTBCメモリ7から読出した
映像信号の高域残留ジッタを除去してD/A変換器10に
出力する。D/A変換器10は入力された信号をアナログ
信号に戻して出力する。
【0049】このように、本実施例においては、TBC
メモリの書込みと読出しとを1H期間ずらすと共に、T
BCメモリの入力を時間基準にして高域残留ジッタを求
めているので、高域残留ジッタを除去するための映像信
号の遅延回路をTBCメモリで兼用することができ、回
路規模を著しく縮小することができる。このため、コス
トを低減させることができ、IC化する場合にもチップ
面積の増大を防止することができる。更に、高域残留ジ
ッタを検出するための位相検波器を低域ジッタ検出のた
めの位相検波器と兼用しているので、回路規模は一層削
減される。
【0050】なお、低域ジッタを検出するための位相検
波器と高域残留ジッタを検出するための位相検波器とを
別々に構成してもよい。この場合には、低域ジッタと高
域残留ジッタとの検出に夫々最適な検波特性の設定が可
能である。
【0051】図4は本発明の他の実施例を示すブロック
図である。図4において図1と同一の構成要素には同一
符号を付して説明を省略する。本実施例はTBCメモリ
からの読出しクロックを色副搬送波に基づいて作成する
と共に、輝度信号と色信号とに時間軸補正処理をするよ
うにした例である。
【0052】入力輝度信号はA/D変換器6及び同期分
離回路1に与える。また、入力色信号はバーストPLL
回路41及び復調回路42に与える。バーストPLL回路41
は、図示しない位相検波器、ループフィルタ、VCXO
(可変水晶発振器)及び分周器を有しており、入力色信
号からカラーバースト信号を抽出して、入力カラーバー
スト信号に位相同期した周波数が4fscの読出しクロッ
クRCKを発生するようになっている。
【0053】本実施例においては、バーストPLL回路
41からの読出しクロックRCKを読出し制御回路5、T
BCメモリ7、位相シフタ9及びD/A変換器10に与え
るようになっている。
【0054】復調回路42はバーストPLL回路41から色
副搬送波が与えられて色復調を行い、R−Y,B−Yの
色差信号を発生してA/D変換器43,44に出力する。A
/D変換器43,44はPLL回路2からの書込みクロック
WCKを用いて入力された色差信号をディジタル信号に
変換して夫々TBCメモリ45,46に出力する。TBCメ
モリ45,46は、書込み制御回路3からの書込みリセット
パルスWRSTによってアドレスがリセットされて、書
込みクロックWCKを用いて色差信号を書込む。TBC
メモリ45,46はバーストPLL回路41からの読出しクロ
ックRCKを用いて読出しを行って、夫々位相シフタ4
7,48に出力する。
【0055】TBCメモリ45,46の出力は低域ジッタが
除去された色差信号R−Y,B−Yである。位相シフタ
47,48はLPF14から1次ホールド信号が与えられて、
夫々TBCメモリ45,46出力の高域残留ジッタを除去し
てD/A変換器49,50に出力する。D/A変換器49,50
は入力された信号をアナログ信号に戻して変調回路51に
出力する。変調回路51はバーストPLL回路41からの色
副搬送波を用いて、色差信号R−Y,B−Yを変調して
出力色信号を出力するようになっている。なお、位相シ
フタ47,48及びD/A変換器49,50にはバーストPLL
回路41からの読出しクロックRCKが与えられる。
【0056】次に、このように構成された実施例の動作
について説明する。
【0057】バーストPLL回路41は、入力カラーバー
ストに位相同期した周波数が4fscの読出しクロックR
CKを発生すると共に、読出しクロックRCKを4分周
した色副搬送波を出力する。
【0058】輝度信号系については、バーストPLL回
路41からの読出しクロックRCKを用いる点が図1の実
施例と異なるのみであり、低域ジッタを含む書込みクロ
ックWCKを用いてTBCメモリ7に書込みを行い、固
定周波数の読出しクロックRCKを用いて読出しを行う
ことで、低域ジッタを除去する。また、PLL回路2の
位相検波器21によって位相誤差を検出し、1H期間前後
の位相誤差の差分をLPF14によって積分して1次ホー
ルド信号を得る。位相シフタ9がTBCメモリ7の出力
を1次ホールド信号に基づいて位相シフトさせて高域残
留ジッタを除去する。
【0059】一方、色信号系においては、復調回路42に
よって入力色信号から色差信号を得る。2つの色差信号
はA/D変換器43,44によって夫々ディジタル化された
後、輝度信号系と同様に、TBCメモリ45,46の書込み
及び読出し時に低域ジッタを除去する。次に、位相シフ
タ47,48によって、1次ホールド信号に基づいて高域残
留ジッタを除去し、アナログ信号に戻した後、変調回路
51によって色信号に変調する。
【0060】このように、本実施例においては、固定発
振回路によって読出しクロックRCKを発生するのでは
なく、入力カラーバーストに位相同期した信号から読出
しクロックRCKを発生している。家庭用VTRにおい
ても色副搬送波周波数を信号処理の基準としており、本
実施例は家庭用VTRへの適用が容易であるという利点
がある。
【0061】図5は本発明の他の実施例を示すブロック
図である。図5において図1と同一の構成要素には同一
符号を付して説明を省略する。
【0062】本実施例はTBCメモリ7の出力を直接D
/A変換器10に与えると共に、位相シフタ9に代えて位
相シフタ61を用いて、D/A変換器10を位相シフタ61か
らのクロックDACKによって制御する点が図1の実施
例と異なる。
【0063】図6は図5中の位相シフタの具体的な構成
を示すブロック図である。
【0064】図6において、遅延回路T1 乃至Tn は縦
続接続されている。固定発振回路4からの読出しクロッ
クRCKは遅延回路T1 に与え、遅延回路T1 乃至Tn
によって順次遅延させる。遅延回路T1 乃至Tn の遅延
量をτとすると、遅延回路T1 乃至Tn からは夫々τ,
2τ,…,nτの遅延量の読出しクロックRCKが得ら
れる。固定発振回路4からの読出しクロックRCK及び
遅延回路T1 乃至Tnによって遅延された読出しクロッ
クRCKはセレクタ62に与える。セレクタ62は1次ホー
ルド信号に基づいて読出しクロックRCKの1つを選択
してD/A変換器10のクロックDACKとして出力する
ようになっている。
【0065】このように構成された実施例においては、
位相シフタ61は、1次ホールド信号に基づいて読出しク
ロックRCKの遅延量を制御して位相をシフトさせる。
位相シフタ61からのクロックDACKによってD/A変
換器10のサンプルリングを制御する。D/A変換器10に
供給されるクロックDACKが位相シフトするので、D
/A変換器10からの出力映像信号も位相シフトする。こ
うして、高域残留ジッタを除去する。
【0066】このように、本実施例においては、映像信
号を位相シフトするのではなく、D/A変換器のクロッ
クを位相シフトすることにより、高域残留ジッタを除去
している。位相シフタを図1の実施例よりも簡単な回路
で構成することができる。しかも、図1の位相シフタは
ローパスフィルタ特性を有しているので、映像信号が帯
域制限されるのに対し、本実施例においてはD/A変換
器のクロックを位相シフトさせているので、映像信号が
帯域制限によって劣化することはない。
【0067】図7は本発明の他の実施例を示すブロック
図である。図8において図4と同一の構成要素には同一
符号を付して説明を省略する。本実施例は家庭用VTR
に適用したものであり、色副搬送波の高域ジッタを除去
可能にしたものである。
【0068】家庭用VTRにおいては、色信号を低い周
波数の低域変換色信号に変換して記録する。再生時には
低域変換色信号を元の色副搬送波周波数の色信号に戻
す。この場合には、低域変換色信号がジッタを含んでい
るので、元に戻した入力色信号をバーストPLL回路41
に与えることにより、ジッタを除去した色副搬送波を再
生する。しかし、APCループを構成するバーストPL
L回路41が1水平走査周期で挿入されたカラーバースト
信号を用いて色副搬送波を再生しているので、低域ジッ
タは除去可能であるが、高域ジッタ(APC高域残留ジ
ッタ)は残留する。本実施例は、この色信号に含まれる
APC高域残留ジッタもフィードフォワードAPC回路
によって除去するものである。
【0069】即ち、入力色信号はバーストPLL回路41
に与える。バーストPLL回路41は位相検波器71、ルー
プフィルタ72、VCXO73及び分周器74によって構成し
ており、入力カラーバーストと分周器74の出力との位相
差を0にするように、VCXO73から周波数が4fscの
読出しクロックRCKを発生する。VCXO43の出力は
分周器74に与え、分周器74は読出しクロックRCKを分
周して色副搬送波を再生する。
【0070】本実施例においては、位相検波器71からの
バースト位相誤差を減算器76にそのまま与えると共に、
遅延回路75を介して減算器76に与える。遅延回路75はバ
ースト位相誤差を1H期間遅延させて減算器76に出力す
る。減算器76は1H期間前後のバースト位相誤差の差分
を求めてLPF77に出力する。LPF77は減算器76の出
力を積分して位相補正回路70に出力する。LPF77の出
力は色信号に残留した高域ジッタに対応したバースト位
相誤差1次ホールド信号である。
【0071】図8は図7中の位相補正回路70の具体的な
構成を示すブロック図である。
【0072】位相補正回路70には位相シフタ47,48から
色差信号r−y,b−yを入力する。位相シフタ47から
の色差信号r−yは乗算器81,82に与え、位相シフタ48
からの色差信号b−yは乗算器83,84に与える。また、
LPF77からのバースト位相誤差1次ホールド信号はR
OM85に与える。ROM85はバースト位相誤差1次ホー
ルド信号をsin関数及びcos関数に変換して夫々、
乗算器82,83及び乗算器81,84に出力する。
【0073】乗算器81は位相シフタ47の出力にROM85
からのcos関数を乗算して加算器86に与え、乗算器82
は位相シフタ47の出力にROM85からのsin関数を乗
算して加算器87に与える。また、乗算器83は位相シフタ
48の出力にROM85からのsin関数を乗算して加算器
86に与え、乗算器84は位相シフタ48の出力にROM85か
らのcos関数を乗算して加算器87に与える。加算器86
は2入力を加算して色差信号R−Yを出力し、加算器87
は乗算器84の出力から乗算器82の出力を減算して色差信
号B−Yを出力する。即ち、バースト位相誤差1次ホー
ルド信号をθとすると、加算器86,87からの色差信号R
−Y,B−Yは夫々下記式(3),(4)で表わすこと
ができる。
【0074】 R−Y=(r−y)cosθ+(b−y)sinθ …(3) B−Y=一(r−y)sinθ+(b−y)cosθ …(4) 加算器86,87の出力は位相補正回路70の出力として夫々
D/A変換器49,50に供給する。
【0075】次に、このように構成された実施例の動作
について図9の説明図を参照して説明する。
【0076】輝度信号系の動作及び色信号系の位相シフ
タ47,48による位相シフトまでの動作は図4の実施例と
同様である。
【0077】バーストPLL回路41の位相検波器71は、
入力カラーバーストと分周器74からの再生色副搬送波と
のバースト位相誤差を求める。遅延回路75はバースト位
相誤差を1H期間遅延させて減算器76に与え、減算器76
はバースト位相誤差の1H期間前後の差分を求める。こ
の差分はLPF77によって積分し、APC高域残留ジッ
タを示すバースト位相誤差1次ホールド信号として位相
補正回路70に出力する。
【0078】いま、位相シフタ47,48から夫々出力され
る色差信号r−y,b−yが図9に示すものであるもの
とする。これらの色差信号r−y,b−yはAPC高域
残留ジッタによる位相誤差がθである。バースト位相誤
差1次ホールド信号θは位相補正回路70のROM85に与
えて、sinθ及びcosθに変換する。更に、位相補
正回路70は乗算器81乃至84及び加算器86,87を用いて、
上記(3),(4)式の演算を行う。図9に示すよう
に、これらの演算によって、色差信号R−Y,B−Yの
位相誤差を除去することができる。こうして、位相補正
回路70からはAPC高域残留ジッタに基づく位相誤差が
除去された色差信号R−Y,B−YがD/A変換器49,
50に出力される。
【0079】このように、本実施例においては、APC
ループによって再生した色副搬送波に残留する高域ジッ
タに基づく位相誤差を位相補正回路70によって補正す
る。高域残留ジッタを除去するためのバースト位相誤差
1次ホールド信号は、バーストPLL回路41の位相検波
器71の出力から求めており、位相検波器71の出力を時間
基準として1H期間後にバースト位相誤差1次ホールド
信号を得ている。従って、本実施例においても、TBC
メモリ45,46を位相補正回路70までの時間合わせ用のメ
モリとして兼用することができる。
【0080】図10は本発明の他の実施例を示すブロッ
ク図である。図10において図1と同一の構成要素には
同一符号を付して説明を省略する。
【0081】本実施例はメモリ長が(m+1)H(m=
1以上の整数)のTBCメモリ91を採用すると共に、L
PF14からの1次ホールド信号を遅延時間[{(m+
1)/2}−1]Hだけ遅延させる遅延回路92を付加し
た点が図1の実施例と異なる。例えば、TBCメモリ91
のメモリ長を4Hとすると、遅延回路92の遅延時間は
[{(3+1)/2}−1]H=1Hとなる。
【0082】なお、本実施例においては、正又は負方向
のいずれのジッタも同様に除去することを考慮して、T
BCメモリの書込みリセットパルスWRSTに対して読
出し制御回路5からの読出しリセットパルスRRSTを
メモリ長の1/2である{(m+1)/2}Hだけ遅延
させるようになっている。また、遅延回路92は1次ホー
ルド信号を[{(m+1)/2}−1]H期間だけ遅延
させて位相シフタ9に出力する。
【0083】このように構成された実施例においては、
TBCメモリ91には低域ジッタを含む書込みクロックW
CKを用いて書込みを行い、読出しには読出しクロック
RCKを用いる。これにより、入力映像信号の低域ジッ
タを除去する。本実施例においては、TBCメモリ91か
らの読出しは、書込みから{(m+1)/2}H期間だ
け遅延して行う。
【0084】一方、ジッタ量(位相誤差)の検出から1
次ホールド信号を求めるまでの時間は、PLL回路2の
出力の時間を基準とすると、1H期間後である。従っ
て、TBCメモリ91の出力映像信号の時間軸に対して、
LPF14からの1次ホールド信号の時間軸は[{(m+
1)/2}−1]H期間だけ進んでいる。そこで、LP
F14の出力を遅延回路92に与えて時間軸を一致させた
後、位相シフタ9に与える。これにより、位相シフタ9
に入力される1次ホールド信号はTBCメモリ91からの
映像信号と時間軸が一致する。
【0085】このように、本実施例においては、TBC
メモリのメモリ長が2H以外であっても、FFTBC回
路又は図7のFFAPC回路で用いる1H遅延回路をT
BCメモリによって兼用することができる。
【0086】なお、遅延回路92はTBCメモリ91による
遅延時間と、位相検波器から1次ホールド信号の算出ま
での遅延時間を一致させることが目的であるので、遅延
回路92を位相検波器21の出力端又は減算器13の出力端等
に接続してもよいことは明らかである。
【0087】また、上記各実施例では、NTSC方式の
映像信号を例に説明したが、PAL方式等、他のいずれ
の方式の映像信号処理回路にも適用することができるこ
とは明らかである。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1,
5によれば、高域残留ジッタ除去用の遅延回路と低域ジ
ッタ除去用のメモリとを兼用することにより、回路規模
を縮小すると共にコスト増を抑制し、更にIC化を容易
にすることができるという効果を有する。
【0089】また、本発明の請求項6によれば、入力色
信号の色副搬送波の低域ジッタ及び高域残留ジッタを除
去する場合の回路規模を、メモリを共用化することによ
り縮小することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る時間軸補正回路の一実施例を示す
ブロック図。
【図2】図1中の位相シフタの具体的な構成を示すブロ
ック図。
【図3】実施例の動作を説明するための説明図。
【図4】本発明の他の実施例を示すブロック図。
【図5】本発明の他の実施例を示すブロック図。
【図6】図5中の位相シフタの具体的な構成を示すブロ
ック図。
【図7】本発明の他の実施例を示すブロック図。
【図8】図7中の位相補正回路の具体的な構成を示すブ
ロック図。
【図9】図7の実施例の動作を説明するための説明図。
【図10】本発明の他の実施例を示すブロック図。
【図11】従来の時間軸補正回路を示すブロック図。
【図12】従来例の動作を説明するためのグラフ。
【符号の説明】
2…PLL回路、3…書込み制御回路、4…固定発振回
路、5…読出し制御回路、7…TBCメモリ、9…位相
シフタ、12…遅延回路、13…減算器、14…LPF、21…
位相検波器

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力映像信号の低域ジッタに追従する第
    1のクロックを発生する第1のクロック発生手段と、 ジッタの無い第2のクロックを発生する第2のクロック
    発生手段と、 前記第1のクロックを書込みクロックとして用いて前記
    入力映像信号を記憶すると共に、前記第2のクロックを
    読出しクロックとして用いて記憶した映像信号を出力す
    るメモリと、 前記第1のクロックを分周して得た水平走査周期の信号
    と前記入力映像信号の水平同期信号との位相誤差を検出
    する位相検出手段と、 所定期間前後の前記位相誤差の差分を積分して1次ホー
    ルド信号を出力する1次ホールド手段と、 前記メモリの書込みと読出しとを前記所定期間だけずら
    す制御手段と、 前記メモリから読出した映像信号を前記1次ホールド信
    号に基づいて位相シフトする位相シフト手段とを具備し
    たことを特徴とする時間軸補正回路。
  2. 【請求項2】 前記メモリはメモリ長が2水平走査期間
    で、前記所定期間は1水平走査期間であることを特徴と
    する請求項1に記載の時間軸補正回路。
  3. 【請求項3】 前記第1のクロック発生手段は、位相検
    波器を有する位相固定ループによって構成し、前記位相
    検出手段は前記位相検波器と共用することを特徴とする
    請求項1に記載の時間軸補正回路。
  4. 【請求項4】 前記第2のクロックは、前記入力映像信
    号のカラーバースト信号に位相同期したクロックである
    ことを特徴とする請求項1に記載の時間軸補正回路。
  5. 【請求項5】 入力映像信号の低域ジッタに追従する第
    1のクロックを発生する第1のクロック発生手段と、 ジッタの無い第2のクロックを発生する第2のクロック
    発生手段と、 前記入力映像信号をディジタル信号に変換するアナログ
    /ディジタル変換手段と、 前記第1のクロックを書込みクロックとして用いて前記
    入力映像信号を記憶すると共に、前記第2のクロックを
    読出しクロックとして用いて記憶した映像信号を出力す
    るメモリと、 前記第1のクロックを分周して得た水平走査周期の信号
    と前記入力映像信号の水平同期信号との位相誤差を検出
    する位相検出手段と、 所定期間前後の前記位相誤差の差分を積分して1次ホー
    ルド信号を出力する1次ホールド手段と、 前記メモリの書込みと読出しとを前記所定期間だけずら
    す制御手段と、 前記メモリから読出した映像信号をアナログ信号に変換
    するディジタル/アナログ変換手段と、 前記1次ホールド信号に基づいて前記第2のクロックを
    位相シフトして前記ディジタル/アナログ変換手段のク
    ロックとして与える位相シフト手段とを具備したことを
    特徴とする時間軸補正回路。
  6. 【請求項6】 前記メモリはメモリ長が2水平走査期間
    で、前記所定期間は1水平走査期間であることを特徴と
    する請求項5に記載の時間軸補正回路。
  7. 【請求項7】 入力色信号の低域ジッタに追従する第1
    のクロックを発生する第1のクロック発生手段と、 ジッタの無い第2のクロックを発生する第2のクロック
    発生手段と、 前記入力色信号を復調して復調出力を出力する復調手段
    と、 前記第1のクロックを書込みクロックとして用いて前記
    復調出力を記憶すると共に、前記第2のクロックを読出
    しクロックとして用いて記憶した復調出力を出力するメ
    モリと、 前記復調手段が復調に用いた色副搬送波と前記入力色信
    号のカラーバースト信号との位相誤差を検出する位相検
    出手段と、 所定期間前後の前記位相誤差の差分を積分して1次ホー
    ルド信号を出力する1次ホールド手段と、 前記メモリの書込みと読出しとを前記所定期間だけずら
    す制御手段と、 前記メモリから読出した復調出力を前記1次ホールド信
    号に基づいて位相シフトする位相シフト手段とを具備し
    たことを特徴とする時間軸補正回路。
  8. 【請求項8】 前記メモリはメモリ長が2水平走査期間
    で、前記所定期間は1水平走査期間であることを特徴と
    する請求項7に記載の時間軸補正回路。
  9. 【請求項9】 前記第2のクロックは、前記入力映像信
    号のカラーバースト信号に位相同期したクロックである
    ことを特徴とする請求項7に記載の時間軸補正回路。
  10. 【請求項10】 前記復調手段が復調に用いた色副搬送
    波は、前記入力色信号が入力される位相検波器を有する
    位相固定ループによって発生させると共に、前記位相検
    出手段は、前記位相検波器と共用することを特徴とする
    請求項7に記載の時間軸補正回路。
  11. 【請求項11】 前記メモリは、メモリ長を(m+1)
    水平走査期間に設定すると共に、前記1次ホールド信号
    を[{(m+1)/2}−1]水平走査期間だけ遅延さ
    せて前記位相シフト手段に与える遅延手段を付加したこ
    とを特徴とする請求項1,5,7のいずれか1つに記載
    の時間軸補正回路。
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