JPH072661B2 - o−クレゾ−ル2核体のジメチロ−ル化合物の製造法 - Google Patents

o−クレゾ−ル2核体のジメチロ−ル化合物の製造法

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JPH072661B2
JPH072661B2 JP61217915A JP21791586A JPH072661B2 JP H072661 B2 JPH072661 B2 JP H072661B2 JP 61217915 A JP61217915 A JP 61217915A JP 21791586 A JP21791586 A JP 21791586A JP H072661 B2 JPH072661 B2 JP H072661B2
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晋 長尾
利男 高橋
正雄 小牧
博美 森田
富好 石井
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、o−クレゾール2核体のジメチロール化合物
の製造法に関する。
〔従来の技術〕
o−クレゾール2核体のジメチロール化合物は下記に示
す3種の異性体が考えられ、 文献上、(I)及び(III)が記載されている。
(I)はo−クレゾールのジメチロール化物をアルカリ
存在下自己縮合させて40%の収率で得られており(Mgay
aら、Polym.Mater.Sci.Eng.1985 52 565−9)、(II
I)は、o−クレゾールの2核体をアルカリ存在下、ホ
ルムアルデヒドと反応させて得られている(USP343904
7)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしこれらの方法はメチロール化−自己縮合又は二量
化−メチロール化と2段の反応を必要とし、収率の低下
は免れない。
〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らはo−クレゾール2核体のジメチロール化合
物を高収率及び高純度で得ることを目的とした製造法を
種々検討した結果、反応溶媒に水を用い、アルカリ存在
下反応を行い、生成物を固形物として析出させて、生成
物が高分子化するのを防ぎ、反応後過することで高収
率、高純度で一挙にo−クレゾール2核体のジメチロー
ル化合物が得られることを見い出し、本発明に到達し
た。
即ち、本発明は、 o−クレゾールをアルカリの存在下ホルムアルデヒト又
はパラホルムアルデヒドと反応させて、式 で示されるo−クレゾール2核体のジメチロール化合物
を製造するにあたり、o−クレゾール1モルに対してホ
ルムアルデヒド又はパラホルムアルデヒドを1モル以上
3モル未満用い反応溶媒として水を用い、反応により析
出するo−クレゾール2核体のジメチロール化合物を回
収することを特徴とするo−クレゾール2核体のジメチ
ロール化合物の製造法に関する。
本発明の溶媒として水を使用する特徴は、触媒としてア
ルカリを使用しているため反応系が均一であるが、目的
物が水に難溶であるため反応の進行とともに目的物が析
出し、反応が目的物でストップするため高純度のo−ク
レゾール2核体のジメチロール化合物が得られることで
ある。従来、行われている無溶媒又はメタノールを溶媒
に用いると、目的物が反応液中に溶解したままであるた
め、次々と反応が進行し、高分子化合物ができやすく、
収率よく高純度のo−クレーゾル2核体ジメチロール化
合物は得られない。
更に、有機溶媒等を使用すれば回収等の操作が必要なた
め工業的製法として不利であるが、本発明の方法では反
応終了後、目的物を過するだけで、反応後の精製を行
わずとも純度、収率ともに高く、工業的には優れた製造
法である。
本発明で使用する水の量は多すぎると反応が遅くなり容
積効率が悪くなるため不利で少いと目的物が析出しにく
くなる。
通常使用する水の量はo−クレゾールに対して30〜200w
t%であり、好ましくは40〜100wt%の範囲である。
ホルムアルデヒド類としては、パラホルムアルデヒド、
ホルムアルデヒドの水溶液等いずれも使用することがで
きる。その使用量は、o−クレゾール1モルに対して1
モル以上3モル未満、好ましくは2モル前後である。
触媒として使用するアルカリとしては水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等種々のものが
使用出来、特に限定されない。
触媒の使用量はo−クレゾール1モルに対して通常0.00
5〜1.0モル好ましくは0.1〜0.5モルの範囲である。
反応温度は20〜100℃が好ましく、特に好ましくは40〜8
0℃の範囲である。
反応時間は通常3時間から40時間の広範囲にあるが、好
ましくは5時間から15時間である。
反応終了後、触媒として使用したアルカリを中和し、析
出物(沈澱物)を過する。充分水洗した後、減圧で乾
燥することにより目的物が得られる。
本発明で得られるo−クレゾール2核体のジメチロール
化合物はフエノール類ノボラック樹脂の可とう性付与剤
として使用される他、ノボラック樹脂の中間原料として
使用できる。
〔実施例〕
以下に実施例を挙げて説明する。
実施例1. o−クレゾール162g(1.5モル)、パラホルムアルデヒ
ド90g(3モル)及び水100mlを温度計、冷却管、滴下ロ
ート及び撹拌機を付けた1のフラスコに仕込み、窒素
を吹込みながら撹拌した。
室温下、15%水酸化ナトリウム水溶液50g(水酸化ナト
リウムとして0.19モル)を発熱に注意しながら液温が50
℃を越えないようにゆっくり滴下した。
その後油浴上で50℃まで加熱し、10時間反応した。5時
間経過した頃より目的物の結晶が析出した。
反応終了後、水300ml加え室温まで冷却し発熱に注意し
ながら10%塩酸水溶液で中和しその後、析出した結晶を
取した。液のpHが6〜7になるまで洗浄し、減圧下
(10mmHg)50℃で乾燥し、白色結晶(A)197gを得た。
溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を用いて、生成
物(A)をGPCにより分析したところ第1図に示される
分子量分布曲線を得た。
GPC装置:島津製作所 カラム:TSK−G−3000×L(1本)+TSK−G−2000×
L(2本) 溶媒:テトラヒドロフラン 1ml/分 検出:UV(254nm) この分析でのビスフエノールFのリテンションタイムは
24.7分であることより生成物(A)のメインピークはベ
ンゼン核2個有する化合物に相当する。
第1図よりメインピークの組成量はGPCチャートの面積
比から約83%であった。又、生成物(A)をMIBKより再
結晶して得られた白色結晶は融点161〜165℃でマススペ
クトル(FAB−MS)でM+288が得られ、そのGPC分析は、
第1図のメインピークに相当するリテンションタイムに
単一のピークを示した。これらのことより生成物(A)
は、o−クレゾール2核体のジメチロール化合物(分子
量288)が主成分であることがわかった。
実施例2. 実施例1において、パラホルムアルデヒドの代りに37%
のホルムアルデヒド水溶液138g(ホルムアルデヒドとし
て1.69モル)を、又、水酸化ナトリウム水溶液の代りに
30%水酸化カリウム28g(水酸化カリウムとして0.15モ
ル)を用いた同様に反応して白色固体(B)180gを得
た。
生成物(B)のGPC分析では、2核体ジメチロール化合
物の純度は90%であった。
〔発明の効果〕
本発明によれば、反応溶媒に水を用いることにより、目
的物を結晶として析出させ、反応後過等により、目的
物を一挙に高収率、高純度で得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1の生成物(A)の分子量分布曲線であ
る。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−183729(JP,A) 米国特許3439047(US,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】o−クレゾールをアルカリの存在下ホルム
    アルデヒト又はパラホルムアルデヒドと反応させて、式 で示されるo−クレゾール2核体のジメチロール化合物
    を製造するにあたり、o−クレゾール1モルに対してホ
    ルムアルデヒト又はパラホルムアルデヒドを1モル以上
    3モル未満用い、反応溶媒として水を用い、反応により
    析出するo−クレゾール2核体のジメチロール化合物を
    回収することを特徴とするo−クレゾール2核体のジメ
    チロール化合物の製造法。
JP61217915A 1986-09-18 1986-09-18 o−クレゾ−ル2核体のジメチロ−ル化合物の製造法 Expired - Fee Related JPH072661B2 (ja)

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