JPH07263022A - ナトリウム−硫黄電池及びその製法 - Google Patents

ナトリウム−硫黄電池及びその製法

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JPH07263022A
JPH07263022A JP6048240A JP4824094A JPH07263022A JP H07263022 A JPH07263022 A JP H07263022A JP 6048240 A JP6048240 A JP 6048240A JP 4824094 A JP4824094 A JP 4824094A JP H07263022 A JPH07263022 A JP H07263022A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ナトリウム−硫黄電池に使用される固体電解質
のセラミックス管と絶縁体のセラミックスリングとを接
着するにあたって、その接着層の耐ナトリウム性と接着
強度を改善することにより、長期信頼性に優れたナトリ
ウム−硫黄電池を提供する。 【構成】固体電解質のセラミックス管1と絶縁体のセラ
ミックスリング2との接着層3が、1200℃以下で形
成され、少なくともAl23換算で20〜45wt.% の
酸化アルミニウム及びSiO2 換算で30〜55wt.%
の酸化珪素を含むアルミノ硼珪酸塩系ガラス又はガラス
セラミックスから構成される。なお、好ましくは前記組
成にErやPrの希土類酸化物が含まれることが望まし
い。更に、接着層3の厚みが60μm以下で、しかもそ
の接着層中の気泡残留量が10vol% 未満であることが
好ましい。 【効果】本発明は、接着層3の耐ナトリウム性と接着強
度を改善することができ、ナトリウム−硫黄電池の長期
信頼性を向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電力貯蔵システムの電
池ユニットに使用されるナトリウム−硫黄電池に係り、
長期信頼性に優れたナトリウム−硫黄電池及びその製法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ナトリウム−硫黄電池は約350℃で作
動する高温型の二次電池であり、金属容器内にナトリウ
ムイオン伝導性をもつ固体電解質のセラミックス管を配
し、陰極活物質として溶融ナトリウム,陽極活物質とし
て溶融硫黄又は多硫化ナトリウムが使用される。固体電
解質のセラミックス管は、陰陽極の絶縁を図るために絶
縁体のセラミックスリングと気密に接着する必要があ
る。通常、固体電解質のセラミックス管にはベータアル
ミナ管,絶縁体のセラミックスリングにはアルファーア
ルミナリングが使用され、ガラスを用いてベータアルミ
ナ管の耐熱温度以下、すなわち1200℃以下で気密に
接着される。しかし、このガラス接着に従来の珪酸塩ガ
ラスや硼珪酸塩ガラスを用いた場合には、ガラス接着部
が溶融ナトリウムやナトリウム蒸気によって侵食され、
電池の寿命が著しく低下するといった大きな問題があっ
た。この問題に対し、特開平1−54672号では、接着用ガ
ラスとしてアルカリ土類金属酸化物を1wt.% 以下に抑
え、SiO2を65〜75wt.%,B23を10〜25w
t.% ,残部をAl23とアルカリ金属酸化物としたア
ルミノ硼珪酸塩ガラスを用いることによって、ガラス接
着部の耐ナトリウム性を向上させた。更に、このアルミ
ノ硼珪酸塩ガラスは接着時の気密性と強度が高く、しか
も作動温度での接着部の耐熱衝撃性が高いことから、電
池としての信頼性を高めた。また、特開平4−175271 号
では、接着用ガラスとしてSiO2を10wt.%未満また
は実質的に含まず、B23を30〜80wt.% ,Na2
O を30wt.%以下,残部をAl23,MgO,TiO
2,ZrO2,Ta25及び希土類酸化物のうちの一種以
上としたアルミノ硼酸塩ガラスを用いることによって、
ガラス接着部の耐ナトリウム性をアルミノ硼珪酸塩ガラ
スを用いた場合より更に向上させた。
【0003】一方、ナトリウム−硫黄電池における固体
電解質のセラミックス管と絶縁体のセラミックスリング
とのガラス接着方法としては、特開平1−54672号,特開
平4−162344号,特開平4−175271 号及び特開平5−8584
4号記載のように接着部にすき間を設け、そのすき間の
上にガラスリング等のバルクガラスを置き、加熱するこ
とにより溶融させ、すき間にガラスを流し込むことによ
って接着するといった方法が主に取られている。この接
着方法はその他の方法、すなわちガラス粉末を上記すき
間に入れ、加熱することによって接着する方法、又は上
記のようなすき間を与えず、ガラスペーストを接着部に
塗って固体電解質のセラミックス管と絶縁体のセラミッ
クスリングとの接着部を合わせ、加熱することによって
接着する方法に比べ、接着時の気泡が非常に少ないこと
から、気密性に優れた接着層が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、長期
信頼性に優れたナトリウム−硫黄電池を得るには不十分
な点があった。特開平1−54672号では、ガラス接着部の
気密性,強度及び耐熱衝撃性に優れるが、十分な耐ナト
リウム性を有するまでには至っていなかった。一方、特
開平4−175271 号では、特開平1−54672号で用いたアル
ミノ硼珪酸塩ガラスより耐ナトリウム性を向上したアル
ミノ硼酸塩ガラスを使用したが、ガラス接着部の気密
性,強度及び耐熱衝撃性に関しては不十分であった。こ
のため、両者とも長期的に十分な信頼性を確保した電池
が得られにくい状況にあった。
【0005】また、接着方法に関しては、特開平1−546
72号,特開平4−162344 号,特開平4−175271 号及び特
開平5−85844号記載のような接着部のすき間にガラスリ
ング等のバルクガラスを流し込む方法では、確かに気密
性が高いガラス接着層が得られるが、その接着層の厚み
が100〜500μmと大きく、更なる接着部の高強度
化並びに耐ナトリウム性の向上、すなわち長期信頼性の
向上を図るためには、接着層の厚みを薄くしてやること
が好ましい。
【0006】本発明の目的は上述した不十分な点を改善
し、長期信頼性に優れたナトリウム−硫黄電池を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のナトリウム−硫黄電池は固体電解質のセラ
ミックス管と絶縁体のセラミックスリングとの接着層
が、1200℃以下で形成され、少なくともAl23
算で20〜45wt.% の酸化アルミニウム及びSiO2
換算で30〜55wt.% の酸化珪素を含むアルミノ硼珪
酸塩系ガラスまたはガラスセラミックスからなることを
特徴とするものである。ここで、前記ガラスまたはガラ
スセラミックスは、更にErやPrの希土類酸化物を含
むことが好ましい。また、前記接着層の厚みが60μm
以下、及び接着層中の気泡残留量が10vol% 未満であ
ることが好ましい。上記接着層は前記固体電解質のセラ
ミックス管にべータアルミナ管、及び前記絶縁体のセラ
ミックスリングにアルファーアルミナリングを用いた場
合に特に有効である。
【0008】また、本発明はナトリウム−硫黄電池に使
用される固体電解質のセラミックス管と絶縁体のセラミ
ックスリングとの接着に当たって、ガラスの粉末と耐ナ
トリウム性物質の粉末をバインダーとともに配合,混合
したペーストを固体電解質のセラミックス管または絶縁
体のセラミックスリングの少なくとも一方の接着面に塗
布し、前記ガラスの軟化点(粘度:1076poise)から
焼結点(粘度:106poise )の間の温度で焼付け、そ
の後固体電解質のセラミックス管と絶縁体のセラミック
スリングの接着面を合わせ、前記ガラスの作業点以上
(粘度:104poise 以下)1200℃以下の温度で接
着することを特徴とするものである。ここで、前記ガラ
スの粉末が硼珪酸塩系ガラスまたはアルミノ硼珪酸塩系
ガラスの粉末であること、及び前記耐ナトリウム性物質
の粉末がAl23粉末であることが有効である。更に、
前記固体電解質のセラミックス管がべータアルミナ管、
及び前記絶縁体のセラミックスリングがアルファーアル
ミナリングであることが好ましい。
【0009】また、本発明は、固体電解質のセラミック
ス管と絶縁体のセラミックスリングとの接着層が、12
00℃以下で形成され、少なくともAl23換算で20
〜45wt.% の酸化アルミニウム及びSiO2 換算で3
0〜55wt.% の酸化珪素を含むアルミノ硼珪酸塩系ガ
ラスまたはガラスセラミックスからなるナトリウム−硫
黄電池を多数個備えたモジュールから構成される電池ユ
ニットと、直交変換器と、を少なくとも備えることを特
徴とする電力貯蔵システムである。前記電力貯蔵システ
ムにおいて、前記ナトリウム−硫黄電池の固体電解質の
セラミックス管がべータアルミナ管、及び絶縁体のセラ
ミックスリングがアルファーアルミナリングであること
が好ましい。
【0010】
【作用】各種ガラスの強度と耐ナトリウム性を調べた結
果、SiO2 とAl23を多く含むガラスにおいて強度
が高く、耐ナトリウム性が良好であることが分かった。
しかし、この種のガラスは軟化点,焼結点,作業点等の
特性温度が高すぎ、1200℃以下では十分な接着が不可能
であるため、ナトリウム−硫黄電池の作製における固体
電解質のセラミックス管と絶縁体のセラミックスリング
との接着には不向きであった。ガラスの特性温度は特に
Al23の含有量に依存し、その含有量の増加ととも
に、著しく上昇した。そこで、Al23を取り除き、又
はその量を少なくし、ナトリウム−硫黄電池に十分使用
できるほどの温度特性をもつ接着用のガラスを作製し
た。そして、このガラス粉末とAl23粉末とを配合,
混合し、ガラスの作業点以上(粘度:104poise以下)1
200℃以下の温度に加熱した結果、ナトリウム−硫黄
電池の作製における固体電解質のセラミックス管と絶縁
体のセラミックスリングとの接着が可能な流動性を持
ち、しかもSiO2とAl23を多く含むガラスと同程度
の強度と耐ナトリウム性を持つことが分かった。この方
法によれば、固体電解質のセラミックス管と絶縁体のセ
ラミックスリングとの接着層を信頼性の高いものに換え
られ、ナトリウム−硫黄電池の安全性と長寿命化に貢献
できる。このようなナトリウム−硫黄電池に適した接着
層としては、1200℃以下で接着可能で、少なくとも
Al23換算で20〜45wt.% の酸化アルミニウム及
びSiO2換算で30〜55wt.%の酸化珪素を含むアル
ミノ硼珪酸塩系ガラスまたはガラスセラミックスからな
ることが挙げられる。Al23含有量を20〜45wt.
% と限定したのは、20wt.% 未満であると接着層の
耐ナトリウム性が不十分であり、45wt.% を超えると
十分な接着が不可能なためである。また、SiO2 含有
量を30〜55wt.% と限定したのは、Al23含有量
が20〜45wt.%の範囲のときにSiO2含有量が、3
0wt.% 未満及び55wt.% を超えると良好な接着強度
が得られないためである。更に、ErやPrの希土類酸
化物が接着層に含まれることによって、Al23,固体
電解質のセラミックス管,絶縁体のセラミックスリング
との反応性が促進され、接着強度が向上する。また、接
着層の厚みが60μm以下、及び接着層中の気泡残留量
が10vol% 未満であると更に接着強度が向上する。接
着層の厚み及び接着層中の気泡残留量のどちらか一方で
も満足しないと接着強度は低下する。上記接着層は固体
電解質のセラミックス管にべータアルミナ管、及び絶縁
体のセラミックスリングにアルファーアルミナリングを
用いたときに、特に良好な接着強度を示す。また、上記
のような接着層を得るためには、ガラスの粉末と、耐ナ
トリウム性物質の粉末をバインダーとともに配合,混合
したペーストを固体電解質のセラミックス管または絶縁
体のセラミックスリングの少なくとも一方の接着面に塗
布し、前記ガラスの軟化点(粘度:1076poise)から
焼結点(粘度:106poise)の間の温度で焼付け、その
後固体電解質のセラミックス管と絶縁体のセラミックス
リングの接着面を合わせ、前記ガラスの作業点以上(粘
度:104poise以下)1200℃以下の温度で接着する
方法が好適である。ここで、ペーストの焼付け温度を軟
化点(粘度:1076poise)から焼結点(粘度:106p
oise)の間と限定したのは、軟化点未満ではしっかりと
した焼付けが不可能であり、固体電解質のセラミックス
管を絶縁体のセラミックスリングにセッティングする際
に焼付け層が割れてしまったり、また脱バインダーが不
完全なために実際の接着で気泡が多発してしまうためで
ある。一方、焼結点を超えると焼付け層が波を打った状
況となり、固体電解質のセラミックス管を絶縁体のセラ
ミックスリングに正確にセッティングできないためであ
る。また、固体電解質のセラミックス管と絶縁体のセラ
ミックスリングの接着温度を使用するガラスの作業点以
上(粘度:104poise 以下)1200℃以下と限定し
たのは、作業点未満ではガラスと耐ナトリウム性物質,
固体電解質のセラミックス管,絶縁体のセラミックスリ
ングとの反応が不十分であり、耐ナトリウム性及び接着
強度が良好な接着層が得られないためである。一方、1
200℃を超えると固体電解質のセラミックス管からイ
オン伝導体であるナトリウムイオンが抜け、大きな性能
劣化を来す。更に、上記接着方法において、前記ガラス
の粉末に硼珪酸塩系ガラスまたはアルミノ硼珪酸塩系ガ
ラスの粉末,前記耐ナトリウム性物質の粉末にAl23
粉末,固体電解質のセラミックス管にべータアルミナ
管、及び絶縁体のセラミックスリングにアルファーアル
ミナリングを用いることによって、更に良好な耐ナトリ
ウム性と接着強度を持つ接着層が得られる。
【0011】図1に代表的なナトリウム−硫黄電池の構
造例を示す。図1はナトリウム−硫黄電池の断面図を示
しており、1は固体電解質のセラミックス管、2は絶縁
体のセラミックスリング、3は1と2との接着層に固定
するためのガラス接着層、4は陽極となる金属容器、5
は陽極、6は陽極端子、7は陰極、8は陰極端子、9は
ナトリウム、10は硫黄又は多硫化ナトリウムである。
一般に、ナトリウム−硫黄電池の製法は、用意した固体
電解質のセラミックス管1と絶縁体のセラミックスリン
グ2を図2に示すように厚みtでガラス接着し、次に絶
縁体のセラミックスリング2の上下面に陽極5と陰極7
を熱圧接し、これを金属容器4にナトリウム9と、硫黄
又は多硫化ナトリウム10を供給するとともにセット,
密閉し電池を得ている。ガラス接着部は固体電解質のセ
ラミックス管1と絶縁体のセラミックスリング2の接着
面にテーパを施して接着してもよい。通常は固体電解質
のセラミックス管1にベータアルミナ管,絶縁体のセラ
ミックスリング2にアルファーアルミナリングを用い
る。また、これらのガラス接着はベータアルミナ管の耐
熱温度が1200℃程度であるため、この温度以下で行
う。この温度を超えてガラス接着すると、ベータアルミ
ナ管からナトリウムが抜け、大きな性能劣化を来す。
【0012】
【実施例】本発明を実施例により説明する。
【0013】(実施例1)ベータアルミナ管とアルファ
ーアルミナリングとの接着部の耐ナトリウム性を調べる
ために、図3に示すような模擬試験片を作製した。ここ
で、11は長さ100mm,外形20mm,肉厚3mmの両端
が円筒状のベータアルミナ管、12は一辺30mm,厚さ
3mmのアルファーアルミナ板、13は11と12の接着
層、14はナトリウムである。ベータアルミナ管11と
アルファーアルミナ板12との接着は、先ずガラスの粉
末と耐ナトリウム性物質の粉末をバインダーとともに配
合,混合したペーストをベータアルミナ管11の接着部
に一定量塗布し、ガラスの軟化点(粘度:1076pois
e)から焼結点(粘度:106poise)の間の温度で焼付
け、次にこれをアルファーアルミナ板12の上に置き9
00〜1200℃の温度まで加熱して行った。上記接着
用のペーストには、ガラスの粉末として平均粒径5μm
の表1のガラス粉末,耐ナトリウム性物質の粉末として
平均粒径0.5μmのAl23粉末、及びバインダーと
してエチルセルロース,ブチルカルビトール,酢酸ブチ
ルから構成されるものを用いた。表1のガラスA〜Dは
SiO2を主成分とする硼珪酸塩系又はアルミノ硼珪酸
塩系、ガラスEはB23を主成分とするアルミノ硼珪酸
塩系である。
【0014】
【表1】
【0015】ガラスA〜Eはどのガラスも軟化点が70
0℃前後であり、900〜1200℃の温度範囲で十分
なほどの流動性を持つ。また、どのガラスの熱膨張係数
も65〜70×10-7/℃の範囲にあり、ベータアルミ
ナ管やアルファーアルミナリングの熱膨張係数とのマッ
チングが良い。なお、表1で示したガラス組成は化学分
析によるAl23,SiO2 ,B23及びNa2O の換
算組成である。接着層13の耐ナトリウム性の評価は溶
融ナトリウム中への浸漬前後の接着強度試験によった。
接着層13の溶融ナトリウム中への浸漬方法及び条件
は、図3の模擬試験片内に15g程度のナトリウム14
を入れ、Ar雰囲気中350℃で1ヵ月間放置した後、
ナトリウム14をエタノールで除去し、浸漬後の試料を
得た。接着強度は図4に示すように模擬試験片のアルフ
ァーアルミナ板部12を治具により固定し、ベータアル
ミナ管11の端部に荷重Pをかけ、破壊荷重を測定し
た。表2に上記検討に用いたペーストのガラスの種類と
ガラス100重量部に対するAl23量、及び得られた
接着層の組成を示す。表中の接着層の組成は化学分析に
よるAl23,SiO2 ,B23及びNa2O の換算組
成である。各ガラスにおける接着層のAl23含有量に
対する接着強度(破壊荷重)を図5〜図9に示す。な
お、プロット上の数値は表2の試料No.である。SiO
2 を主成分とする硼珪酸塩系又はアルミノ硼珪酸塩系ガ
ラスA〜Dを用いた場合には、図5〜図8に示すように
Al23含有量20wt.% 未満ではナトリウム浸漬後の
強度の劣化が大きく、一方45wt.% を超える範囲では
浸漬後の強度の劣化が少ないが、大きな接着強度が得ら
れなかった。Al23含有量20〜45wt.% の範囲の
接着層はベータアルミナとアルファーアルミナとの接着
強度が高く、しかもナトリウム浸漬後の強度の劣化が少
ないことから、ナトリウム−硫黄電池に好適なものであ
る。なお、Al23含有量が約30wt.% 以上の接着層
では、ガラス中に溶け込めなかったAl23粒子が分散
したガラスセラミックスの状態となっていた。
【0016】これに対し、B23を主成分とするアルミ
ノ硼珪酸塩系ガラスEを用いた場合には、図9に示すよ
うにAl23含有量20wt.% 未満でもナトリウム浸漬
後の強度の劣化が少なかった。しかし、上記SiO2
主成分とする硼珪酸塩系又はアルミノ硼珪酸塩系ガラス
を用いた場合に比べ、接着強度が低く、半分程度しか得
られなかった。ガラスEのようなB23を主成分とする
アルミノ硼珪酸塩系ガラスはSiO2 含有量が少ないの
で、ナトリウムの侵食を受けにくいが、一方ガラス骨格
のほとんどがB23より形成されているため、機械的に
もろいという弱点がある。この機械的もろさを改善する
には、表2の実施例No.14の結果より接着層のSiO
2 含有量が少なくとも30wt.% 以上必要である。
【0017】
【表2】
【0018】更に、接着層のナトリウムの侵食抑制、す
なわちAl23含有量の増加をも考慮すると、実施例N
o.15の結果より接着層のSiO2 含有量が55wt.%
以下であることが適している。
【0019】以上より、ナトリウム−硫黄電池における
ベータアルミナ管とアルファーアルミナリングとの接着
層は、1200℃以下で形成され、少なくともAl23
換算で20〜45wt.% の酸化アルミニウム及びSiO
2 換算で30〜55wt.% の酸化珪素を含むアルミノ硼
珪酸塩系ガラス又はガラスセラミックスから構成される
ことが適している。
【0020】(実施例2)図1に示すような実際のナト
リウム−硫黄電池に使用する長さ330mm,内径38m
m,肉厚2mmのベータアルミナ管と外径60mm,高さ1
0mmのアルファーアルミナリングとを接着し、その接着
強度を測定した。ベータアルミナ管とアルファーアルミ
ナリングの接着は、先ずガラスの粉末と耐ナトリウム性
物質の粉末をバインダーとともに配合,混合したペース
トをアルファーアルミナリング内面の接着部に一定量塗
布し、ガラスの軟化点(粘度:1076poise)から焼結
点(粘度:106poise)の間の温度で焼付け、次にベー
タアルミナ管を差し込み、900〜1200℃の温度まで
加熱して行った。上記接着用のペーストには、ガラスの
粉末として平均粒径5μmの表3のガラス粉末,耐ナト
リウム性物質の粉末として平均粒径0.5μm のAl2
3粉末、及びバインダーとしてエチルセルロース,ブ
チルカルビトール,酢酸ブチルから構成されるものを用
いた。
【0021】
【表3】
【0022】表3のガラスA1〜4はErまたはPrの
希土類酸化物を含むアルミノ硼珪酸塩系であり、表1の
ガラスAをベースに作製したものである。これらのガラ
スはガラスAと同様に軟化点が700℃前後であり、9
00〜1200℃の温度範囲で十分な流動性を持つ。ま
た、熱膨張係数もガラスAと同様に65〜70×10-7
℃の範囲にあり、ベータアルミナ管やアルファーアルミ
ナリングの熱膨張係数とのマッチングも良い。なお、表
3で示したガラス組成は化学分析によるAl2O3,Si
2 ,B23,Na2O ,Er23及びPr23の換算
組成である。耐ナトリウム性物質の粉末として用いたA
23粉末の含有量は、前記実施例1の結果より接着層
が好ましい組成範囲になるように、表2の実施例No.1
の組成をもとに、上記ガラス粉末100重量部に対し2
4重量部と一定にした。ベータアルミナ管とアルファー
アルミナリングとの接着強度の測定は、図4と同様にア
ルファーアルミナリングを治具によって固定し、ベータ
アルミナ管の接着部から300mmの位置に荷重Pをか
け、破壊荷重を測定した。
【0023】表4に上記検討に用いたペーストのガラス
の種類、得られた接着層の組成、及び接着強度(破壊荷
重)を示す。
【0024】
【表4】
【0025】なお、表中の接着層の組成は化学分析によ
るAl23,SiO2 ,B23,Na2O ,Er23
びPr23の換算組成である。得られた接着層No.1〜
5の組成は、どの接着層においても前記実施例1の結果
による好ましい組成範囲に属していた。すなわち、接着
層No.1〜5は強度と耐ナトリウム性の両方に優れる。
中でも希土類酸化物を含む接着層No.2〜5は、含まな
い接着層No.1に比べ、接着強度(破壊荷重)が更に大
きくなった。これはガラス中に希土類酸化物が含まれる
ことによって、耐ナトリウム性物質として用いたAl2
3粉末,ベータアルミナ管,アルファーアルミナリン
グとのそれぞれの反応が促進され、接着層の強度が向上
したものと考えられる。
【0026】以上より、ナトリウム−硫黄電池における
ベータアルミナ管とアルファーアルミナリングとの接着
層は、1200℃以下で形成され、実施例1の結果より
少なくともAl23換算で20〜45wt.% の酸化アル
ミニウム及びSiO2 換算で30〜55wt.% の酸化珪
素を含むアルミノ硼珪酸塩系ガラス又はガラスセラミッ
クスから構成され、そして更に好ましくは本実施例のよ
うに希土類酸化物を含むことが望ましい。
【0027】(実施例3)図1に示すような実際のナト
リウム−硫黄電池に使用する長さ330mm,内径38m
m,肉厚2mmのベータアルミナ管と外径60mm,高さ1
0mm、接着部内径が異なるアルファーアルミナリングと
を下記(a)〜(c)の方法によって接着し、接着層の
厚みt及び気泡残留量がその接着強度に及ぼす影響を調
べた。なお、(a)の接着方法は実施例1及び2で用い
たものである。接着強度の測定方法は、実施例2と同様
に行った。
【0028】(a):ガラスの粉末と耐ナトリウム性物
質の粉末をバインダーとともに配合,混合したペースト
をベータアルミナ管又は内径の小さめのアルファーアル
ミナリングの接着面に塗布し、前記ガラスの軟化点(粘
度:1076 poise )から焼結点(粘度:106poise)
の間の温度で焼付け、その後ベータアルミナ管と内径の
小さめのアルファーアルミナリングの接着面を合わせ、
前記ガラスの作業点以上(粘度:104poise以下)12
00℃以下の温度で接着する方法。
【0029】(b):ガラスの粉末と耐ナトリウム性物
質の粉末をバインダーとともに配合,混合したペースト
をベータアルミナ管又は内径の小さめのアルファーアル
ミナリングの接着面に塗布し、そしてベータアルミナ管
と内径の小さめのアルファーアルミナリングの接着面を
合わせ、前記ガラスの作業点以上(粘度:104poise以
下)1200℃以下の温度で接着する方法。 (c):ガラスの粉末と耐ナトリウム性物質の粉末を配
合,混合し、少量のバインダーとともに成形したリング
を前記ガラスの焼結点(粘度:106poise )付近の温
度で焼成し、その後このリングをベータアルミナ管と内
径が大きめのアルファーアルミナリングとの接着面の間
に置き、前記ガラスの作業点以上(粘度:104poise以
下)1200℃以下の温度で接着する方法。
【0030】(a)〜(c)の接着方法ともガラスの粉
末には平均粒径5μmの表1のガラスA,耐ナトリウム
性物質の粉末にはAl23,バインダーにはエチルセル
ロース,ブチルカルビトール,酢酸ブチルから構成され
るものを用いた。本実施例に用いたガラスAの特性は軟
化点が690℃,焼結点が760℃,作業点が860
℃、及び熱膨張係数が69×10-7/℃である。耐ナト
リウム性物質として用いたAl23粉末は、平均粒径
0.5μm ,2.2μm 及び4.5μm の3種類を使い
分けた。ガラス粉末とAl23粉末の配合比は前記実施
例1の結果による好ましい組成範囲に入るように、Al
23の含有量をガラス100重量部に対し30重量部と
した。なお、この配合割合は表2の実施例No.2に相当
する。そして、使用したガラスAの作業点以上の温度9
00〜1200℃で接着した。
【0031】表5に接着方法,接着層の厚みt,気泡残
留量及び接着強度(破壊荷重)を示す。なお、気泡残留
量は、接着部の断面より測定した。
【0032】
【表5】
【0033】(a)及び(b)の接着方法でペーストを
ベータアルミナ管とアルファーアルミナリングのどちら
に塗布しても結果は同様であった。接着層の厚みtは4
0μm以下の場合には平均粒径0.5μm のAl23
末,60〜150μmの場合には平均粒径2.2μm の
Al23粉末,300μm以上の場合には平均粒径4.
5μm のAl23粉末を使用した。(a)の接着方法
は実施例1及び2で用いたものであり、接着層の厚みt
が60μm以下と(c)の接着方法に比べ非常に小さ
く、しかも気泡残留量が10vol% 未満と少なかった。
これに対し、(b)の接着方法は同様に接着層の厚みtは
(a)の接着方法と同様に小さいが、気泡残留量が40
vol% 以上と非常に多かった。また、(c)の接着方法
は(a)の接着方法と同様に気泡残留量が10vol% 未
満と少ないが、接着層の厚みtが大きい。(a)の接着
方法による接着強度(破壊荷重)は、接着層の厚みtに
より多少異なるが、35〜37kgfとほぼ一定であり、
しかも大きめな値が得られた。これに対し、(b)と
(c)の接着方法では気泡残留量が多かったり、また接
着層の厚みtが大きかったりして、大きな接着強度(破
壊荷重)は得られなかった。したがって、ナトリウム−
硫黄電池に使用するベータアルミナ管とアルファーアル
ミナリングとの接着は、接着層の厚みtが小さく、しか
もその接着層中の気泡残留量が少ない(a)のような接着
方法が有効である。更に、具体的には接着層の厚みが6
0μm以下、気泡残留量が10vol% 未満であることが
好ましい。 (実施例4)表4のNo.2で示したと同様なベータアル
ミナ管とアルファーアルミナリングとの接着体を新たに
作製し、図1で示したナトリウム−硫黄電池に組み込ん
だ。なお、この接着体は表3のガラスA1の粉末とAl
23粉末とを用い、実施例3の(a)の方法で接着した
ものである。また、この接着層は厚み20μm,気泡残
留量3vol% 程度であった。この試料はナトリウム−硫
黄電池として従来より優れた耐久性を持っていた。
【0034】なお、図10に前記ナトリウム−硫黄電池
を備えた電力貯蔵システムの概略構成図を示す。電力貯
蔵システムは、多数個の単電池21(ナトリウム−硫黄
電池)を備えたモジュール22を更にいくつか組み合わ
せた電池ユニット23と、直交変換器24から構成され
る。充電時には、交流を直交変換器24を通して直流に
変換し、電池ユニット23に電力を貯蔵する。放電時に
は、電力を貯蔵した電池ユニット23から直流として放
電し、その直流を直交変換器24を通して交流に変換す
る。この電力貯蔵システムは、一般に発電所と需要家の
間に設置される変電設備に接続され、ピーク発電設備の
節約や総合発電効率の向上を図ることができる。本発明
のナトリウム−硫黄電池を電力貯蔵システムに採用する
ことによって、電力貯蔵システムの性能,安全性を長期
的に安定に維持することができる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、ナトリウム−硫黄電池
における固体電解質のセラミックス管と絶縁体のセラミ
ックスリングとを接着するにあたって、耐ナトリウム性
と接着強度が良好な接着層が得られることから、長期信
頼性に優れたナトリウム−硫黄電池を提供することがで
きる。また、前記ナトリウム−硫黄電池を備えた電力貯
蔵システムにおいても、長期信頼性の向上を図ることが
できる。なお、本発明はナトリウム−硫黄電池と同様な
状況で使用される他のナトリウム電池やナトリウム熱電
変換装置等にも有効に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】代表的なナトリウム−硫黄電池の断面構造図で
ある。
【図2】図1における固体電解質のセラミックス管と絶
縁体のセラミックスリングとの断面接着部の拡大図であ
る。
【図3】耐ナトリウム性強度試験を実施した模擬試験体
の断面図である。
【図4】強度試験方法を説明するための断面図である。
【図5】ナトリウム浸漬前後における模擬試験体の破壊
荷重と接着層中のAl23含有量との関係を示した図で
ある。
【図6】ナトリウム浸漬前後における模擬試験体の破壊
荷重と接着層中のAl23含有量との関係を示した図で
ある。
【図7】ナトリウム浸漬前後における模擬試験体の破壊
荷重と接着層中のAl23含有量との関係を示した図で
ある。
【図8】ナトリウム浸漬前後における模擬試験体の破壊
荷重と接着層中のAl23含有量との関係を示した図で
ある。
【図9】ナトリウム浸漬前後における模擬試験体の破壊
荷重と接着層中のAl23含有量との関係を示した図で
ある。
【図10】ナトリウム−硫黄電池を備えた電力貯蔵シス
テムの概略構成図である。
【符号の説明】
1…固体電解質のセラミックス管、2…絶縁体のセラミ
ックスリング、3…固体電解質のセラミックス管1と絶
縁体のセラミックスリング2との接着層、4…陽極とな
る金属容器、5…陽極、6…陽極端子、7…陰極、8…
陰極端子、9…ナトリウム、10…硫黄又は多硫化ナト
リウム、22…単電池21(ナトリウム−硫黄電池)を
備えたモジュール、23…モジュール22をいくつか組
み合わせた電池ユニット、24…直交変換器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 浩貴 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 坂元 耕三 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 草刈 浩介 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 坂本 広志 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 三吉 忠彦 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 波東 久光 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 大島 正明 東京都千代田区神田神保町二丁目2番30号 東京電力株式会社開発研究所内 (72)発明者 丸山 正 東京都千代田区神田神保町二丁目2番30号 東京電力株式会社開発研究所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体電解質のセラミックス管と絶縁体のセ
    ラミックスリングとの接着層が、1200℃以下で形成
    され、少なくともAl23換算で20〜45wt.% の酸
    化アルミニウム及びSiO2 換算で30〜55wt.% の
    酸化珪素を含むアルミノ硼珪酸塩系ガラスまたはガラス
    セラミックスからなることを特徴とするナトリウム−硫
    黄電池。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記ガラスまたはガラ
    スセラミックスが、更に希土類酸化物を含むことを特徴
    とするナトリウム−硫黄電池。
  3. 【請求項3】請求項2において、前記希土類酸化物がE
    rまたはPrの酸化物であることを特徴とするナトリウ
    ム−硫黄電池。
  4. 【請求項4】請求項1〜3において、前記接着層の厚み
    が60μm以下、及び接着層中の気泡残留量が10vol
    % 未満であることを特徴とするナトリウム−硫黄電
    池。
  5. 【請求項5】請求項1〜4において、前記固体電解質の
    セラミックス管がべータアルミナ管、及び前記絶縁体の
    セラミックスリングがアルファーアルミナリングである
    ことを特徴とするナトリウム−硫黄電池。
  6. 【請求項6】ガラスの粉末と耐ナトリウム性物質の粉末
    をバインダーとともに配合する工程と、該材料を混合し
    たペーストを固体電解質のセラミックス管または絶縁体
    のセラミックスリングの少なくとも一方の接着面に塗布
    する工程と、前記ガラスの軟化点から焼結点の間の温度
    で焼付ける工程と、該焼付け工程後に固体電解質のセラ
    ミックス管と絶縁体のセラミックスリングの接着面を接
    着する工程とを含むことを特徴とするナトリウム−硫黄
    電池の製法。
  7. 【請求項7】請求項6において、前記ガラスの粉末が硼
    珪酸塩系ガラスまたはアルミノ硼珪酸塩系ガラスの粉末
    であり、前記耐ナトリウム性物質の粉末がAl23粉末
    であることを特徴とするナトリウム−硫黄電池の製法。
  8. 【請求項8】請求項6及び7において、前記固体電解質
    のセラミックス管がべータアルミナ管、及び前記絶縁体
    のセラミックスリングがアルファーアルミナリングであ
    ることを特徴とするナトリウム−硫黄電池の製法。
  9. 【請求項9】固体電解質のセラミックス管と絶縁体のセ
    ラミックスリングとの接着層が、1200℃以下で形成
    され、少なくともAl23換算で20〜45wt.% の酸
    化アルミニウム及びSiO2 換算で30〜55wt.% の
    酸化珪素を含むアルミノ硼珪酸塩系ガラスまたはガラス
    セラミックスからなるナトリウム−硫黄電池を多数個備
    えたモジュールから構成される電池ユニットと、直交変
    換器と、を少なくとも備えることを特徴とする電力貯蔵
    システム。
  10. 【請求項10】請求項9の電力貯蔵システムにおいて、
    前記ナトリウム−硫黄電池の固体電解質のセラミックス
    管がべータアルミナ管、及び絶縁体のセラミックスリン
    グがアルファーアルミナリングであることを特徴とする
    電力貯蔵システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017141145A (ja) * 2013-11-26 2017-08-17 ショット アクチエンゲゼルシャフトSchott AG ナトリウム耐性の接合ガラス及びその使用

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