JPH07261386A - 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント及びめっきレジストの製造法 - Google Patents

感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント及びめっきレジストの製造法

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JPH07261386A
JPH07261386A JP7016568A JP1656895A JPH07261386A JP H07261386 A JPH07261386 A JP H07261386A JP 7016568 A JP7016568 A JP 7016568A JP 1656895 A JP1656895 A JP 1656895A JP H07261386 A JPH07261386 A JP H07261386A
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photosensitive resin
photosensitive
layer
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JP7016568A
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Shinji Tsuchikawa
信次 土川
Toshiaki Ishimaru
敏明 石丸
Fumihiko Ota
文彦 太田
Takeshi Nojiri
剛 野尻
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Showa Denko Materials Co Ltd
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 無電解銅めっき用フォトレジストとして好適
な感光性樹脂組成物、該組成物の層と該層を支持する支
持体フィルムとからなる感光性エレメント及びめっきレ
ジストの製造法。 【構成】 (A)一般式(I) 〔式中、R1は2価の飽和脂肪族炭化水素基、R2及びR
3は炭素原子数1〜4のアルキル基等、x及びyは0〜
4の整数である〕で示される繰り返し単位を有するポリ
ヒドロキシエーテル樹脂中の水酸基に対して、エチレン
性不飽和基及びイソシアネート基をそれぞれ1個有する
化合物と、飽和又は不飽和の多塩基酸無水物を、反応さ
せて得られるカルボキシル基含有不飽和ポリヒドロキシ
エーテル樹脂化合物、(B)末端にエチレン性不飽和基
を少なくとも1個含有する光重合性不飽和化合物及び
(C)活性光により遊離ラジカルを生成する光開始剤を
含有する感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメ
ント及びめっきレジストの製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感光性樹脂組成物、こ
れを用いた感光性エレメント及びめっきレジストの製造
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、印刷配線板の製造は、スルホール
導通部を無電解薄付けめっきと電解めっきとを併用して
形成し、配線パターン部をエッチングで形成するサブト
ラクティブ法により主に行われている。一方、スルホー
ル導通部および配線パターン部を無電解めっきで形成す
るアディティブ法が実用化されており、微細配線や小径
スルホールに適するため、今後の高密度印刷配線板の製
造法として注目されている。
【0003】このアディティブ法においては、高アルカ
リ性(通常pH11〜13.5)、高温度(通常60〜8
0℃)の無電解めっき液に長時間(通常4〜50時間)
耐える無電解めっき用レジストが必要であり、また通
常、150μm(線幅及び間隔)の微細配線を形成する
ためには、スクリーン印刷用レジストでは困難でありフ
ォトレジストが適用される。
【0004】アディティブ法用のフォトレジストの提案
が、特開昭50−43468号公報、特開昭54−77
0号公報、特開昭58−100490号公報、特開昭5
8−199341号公報、特開昭59−12434号公
報、特開昭60−101532号公報等でなされてい
る。また、無電解銅めっき液の汚染が少なく、量産性に
優れたフォトレジストが特開昭63−18692号公報
でなされている。しかしながら、これらの提案されたフ
ォトレジストは、いずれも現像液に1,1,1−トリク
ロロエタン等の有機溶剤を用いており、作業環境や処理
コストの面で問題があった。さらに、最近の環境汚染の
問題からハロゲン系有機溶剤の使用は規制される方向に
あり、アディティブ法でも作業環境が良好であり、また
環境汚染の問題がない、すなわちハロゲン系有機溶剤を
使用しない現像液を用いたフォトレジストが求められて
いた。
【0005】アルカリ水溶液で現像可能な、無電解銅め
っき用フォトレジストとして、特開平2−166452
号公報には、無水マレイン酸とビニル基を有する芳香族
炭化水素との共重合体にヒドロキシアルキレン(メタ)
アクリレートを付加させた化合物と、カルボキシル基含
有のエポキシアクリレートとを併せて含有するアルカリ
現像型の樹脂組成物が開示されている。
【0006】特開平2−230154号公報には、アル
カリ水溶液で現像可能な銅のめっきレジスト材料とし
て、スチレン及びマレイン酸モノ−iso−プロピルの2
元共重合体にグリシジルメタクリレートを付加した化合
物に代表される重合体並びにベンジルメタクリレート、
メタクリル酸−2−ヒドロキシブチル及びメタクリル酸
の3元共重合体に代表される重合体とを併せて含有する
光重合性組成物が開示されている。
【0007】特開平5−72735号公報には、アルカ
リ水溶液で現像可能な無電解めっき用フォトレジストと
して、親水性基を有するモノマーの重合体を枝ポリマー
とするグラフトポリマーと、アルカリ水溶液に可溶又は
膨潤するバインダーポリマーとを含有する感光性樹脂組
成物が開示されている。
【0008】特開平5−107760号公報には、アル
カリ水溶液で現像可能な無電解めっき用フォトレジスト
として、アルカリ水溶液に可溶又は膨潤するバインダー
ポリマーと、活性エネルギー線の照射により強酸を発生
する化合物と、メチロール(メタ)アクリルアミド誘導
体の共重合体とを含有する感光性樹脂組成物が開示され
ている。
【0009】しかしながら、これらの提案されたフォト
レジストは、耐無電解銅めっき性の裕度が低く、めっき
液のpHが高くなったり、めっき時間が長くなるとレジス
トのふくれやはく離が生じるなどの問題があり実用プロ
セスでの使用が難しい。さらに、これらのレジスト中に
は多量のカルボン酸が残存しているため、pH12〜13
のめっき液中でレジストが吸水膨潤する。この状態でめ
っき銅が析出した後、乾燥工程でレジストが乾燥収縮す
るとレジストとめっき銅との間に間隙が発生するとい
う。
【0010】1〜50vol%の有機溶剤を含有するアル
カリ水溶液を現像液とするフォトレジストとして、特公
昭47−39895号公報にはメタクリル酸及びメタク
リル酸メチル共重合体、メタクリル酸メチル及びイタコ
ン酸共重合体、又はスチレン及びイタコン酸共重合体を
含有する感光性樹脂組成物が開示され、また同様の現像
液を用いるものとして特願昭59−66289号公報に
は、メタクリル酸含有量が4〜12モル%、炭素数が3
〜8のアルキル(メタ)アクリレートを共重合したポリ
マを含有した感光性樹脂組成物が開示されている。これ
らの樹脂組成物について調べたところ、メタクリル酸含
有量を多くした場合には耐無電解銅めっき性が低下して
レジストの一部が剥離したり、又めっき液を汚染してめ
っき速度が低下したり、あるいは析出しためっき銅の物
性が低下し、メタクリル酸含有量が少ない場合には現像
残りが生じたり、解像度が低下する等、メタクリル酸含
有量の適正範囲が極めて狭いことが分かった。さらに永
久レジストとして使用する場合の電気絶縁性やはんだ耐
熱性等が不足するという問題のあることが分かった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
技術の問題点を解消し、作業環境の良好な現像液を用い
て、解像度及び耐めっき液性等に優れ、めっき銅の異常
析出やめっき液汚染がなく、また永久レジストとして使
用する場合には、はんだ耐熱性、電気絶縁性、耐電食性
等に優れた無電解銅めっき用フォトレジストとして好適
な感光性樹脂組成物、この組成物の層とこの層を支持す
る支持体フィルムとからなる感光性エレメント及びめっ
きレジストの製造法を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)一般式
(I)
【化2】 〔式中、R1は2価の飽和脂肪族炭化水素基を表し、R2
及びR3はそれぞれ独立に炭素原子数1〜4のアルキル
基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基又はハロゲン原子
を表し、x及びyはそれぞれ独立に0〜4の整数であ
る〕で示される繰り返し単位を有するポリヒドロキシエ
ーテル樹脂中の水酸基に対して、エチレン性不飽和基及
びイソシアネート基をそれぞれ1個有する化合物と、飽
和又は不飽和の多塩基酸無水物を、当量比(イソシアネ
ート基/水酸基)=0.01〜0.5及び当量比(酸無
水物/水酸基)=0.15〜0.8の範囲として反応さ
せて得られるカルボキシル基含有不飽和ポリヒドロキシ
エーテル樹脂化合物20〜90重量部、(B)末端にエ
チレン性不飽和基を少なくとも1個含有する光重合性不
飽和化合物80〜10重量部及び(C)活性光により遊
離ラジカルを生成する光開始剤0.01〜20重量部
(ただし、(A)成分及び(B)成分の総量を100重
量部とする)を含有する感光性樹脂組成物、並びにこの
感光性樹脂組成物の層と該層を支持する支持体フィルム
とからなる感光性エレメントに関する。
【0013】本発明は、さらに、上記感光性樹脂組成物
の溶液を基板上に塗布し、乾燥するか、又は上記感光性
エレメントの感光性樹脂組成物の層を基板に積層した
後、像的に露光し、次いで現像を行うことを特徴とする
めっきレジストの製造法に関する。
【0014】以下、本発明の感光性樹脂組成物について
詳細に説明する。まず、本発明の感光性樹脂組成物にお
いて(a)成分を構成する上記一般式(I)で示される
単位を有するポリヒドロキシエーテル樹脂は、例えばエ
ピハロヒドリン約0.985〜約1.015モルと二価
多核フェノール1モルとを、水酸化アルカリ金属、例え
ば、水酸化ナトリウムあるいは水酸化カリウム約0.6
〜1.5モルと共に、通常、水性媒体中、温度10〜5
0℃、エピハロヒドリンの少なくとも約60モル%が消
費されるまで混合することにより製造できる。
【0015】ここで用いられる二価多核フェノールとし
ては、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカン、例えば、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,4′−ジヒドロキシジフェニルメタン、ビス(2−
ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,6−ジメ
チル−3−メトキシフェニル)メタン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシ−2−クロロフェニル)エタン、1,1−ビス
(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,
3−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン、2,2−ビス(3−イソプロピル−
4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(2
−イソプロピル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシナフチル)プロパン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、
3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキシルメタン、
1,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,2−ビ
ス(フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)−1−フェニルプロパンなどが好ましい。
【0016】特に好ましいポリヒドロキシエーテル樹脂
としては、下記の構造式を有する2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン及びエピクロロヒドリンか
ら誘導される縮合ポリマが挙げられる。このポリヒドロ
キシエーテル樹脂は、ユニオンカーバイド社からフェノ
キシ樹脂(商品名 UCAR Phenoxy PKHH、PKHJ又はPKFE)
として市販されている。
【化3】 〔Pは50以上の整数を表す〕
【0017】次に、上記ポリヒドロキシエーテル樹脂を
テトラヒドロフラン、モノグライム、ジメチルホルムア
ミド等の可溶性有機溶媒に溶解させ、必要によりジブチ
ルチンジラウレート等の触媒を用い、温度40〜115
℃でエチレン性不飽和基及びイソシアネート基をそれぞ
れ1個有する化合物をウレタン化反応により付加反応す
ることにより、不飽和ポリヒドロキシエーテル樹脂化合
物が得られる。一般式(I)で示されるポリヒドロキシ
エーテル樹脂中の水酸基に対してエチレン性不飽和基及
びイソシアネート基をそれぞれ1個有する化合物を当量
比(イソシアネート基/水酸基)0.01〜0.5の範
囲となるように反応させることが必要であり、0.1〜
0.5の範囲が好ましい。この当量比が0.01未満で
は、感度、解像度、耐めっき液性およびはんだ耐熱性が
低下し、この当量比が0.5を超えると、製造中にゲル
化する。上記のポリヒドロキシエーテル樹脂中の水酸基
に反応させるエチレン性不飽和基及びイソシアネート基
をそれぞれ1個有する化合物の例としては、(メタ)ア
クリル酸イソシアネート、(メタ)アクリル酸エチルイ
ソシアネート等が挙げられる。
【0018】カルボキシル基含有ポリヒドロキシエーテ
ル樹脂化合物は、上記のポリヒドロキシエーテル樹脂化
合物をテトラヒドロフラン、モノグライム、ジメチルホ
ルムアミド等の可溶性有機溶媒に溶解させ、必要により
トリエチルアミン、トリエチレンジアミン等の触媒を用
い、温度60〜115℃で飽和又は不飽和の多塩基酸無
水物を付加反応することにより得られる。一般式(I)
で示されるポリヒドロキシエーテル樹脂中の水酸基に対
して飽和又は不飽和の多塩基酸無水物を当量比(酸無水
物/水酸基)0.15〜0.8の範囲となるように反応
させることが必要である。この当量比が0.15未満で
は、現像残りが生じ、この当量比が0.8を超えると耐
めっき液性が低下する。上記のポリヒドロキシエーテル
樹脂中の水酸基に反応させる飽和又は不飽和の多塩基酸
無水物の例としては、無水フタル酸、無水テトラヒドロ
フタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルテト
ラヒドロフタル酸、無水メチル2置換ブテニルテトラヒ
ドロフタル酸、無水イタコン酸、無水コハク酸、無水シ
トラコン酸、無水アルケニル酸、無水ドデセニルコハク
酸、無水トリカルバリル酸、無水マレイン酸、無水マレ
イン酸のリノレイン酸付加物、無水クロレンド酸、メチ
ルシクロペンタジエンの無水マレイン酸付加物、無水ア
ルキル化エンドアルキレンテトラヒドロフタル酸、無水
トリメリット酸などを挙げることができる。ここで、エ
チレン性不飽和基と、イソシアネート基をそれぞれ1個
有する化合物の付加反応と、飽和又は不飽和の多塩基酸
無水物の付加反応は、どちらが先でもかまわない。これ
らの付加反応を行なうことにより、カルボキシル基含有
不飽和ポリヒドロキシエーテル樹脂化合物を得ることが
できる。
【0019】このようにして得られた(A)成分の使用
量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に
対して、20〜90重量部とする必要がある。(A)成
分の使用量が20重量部未満では、現像性、はんだ耐熱
性が不良となる。また、90重量部を超えると、光感度
や解像度、耐めっき液性が低下する。
【0020】本発明の感光性樹脂組成物を構成する末端
にエチレン性不飽和基を少なくとも1個有する光重合性
不飽和化合物である(B)成分としては、例えば、ジシ
クロペンテニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフ
ルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アク
リレート等、例えば、多価アルコールにα,β−不飽和
カルボン酸を反応させて得られる化合物、例えば、ポリ
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート(エチレン
基の数が2〜14のもの)、トリメチロールプロパンジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキ
シトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン
プロポキシトリ(メタ)アクリレート、テトラメチロー
ルメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロール
メタンテトラ(メタ)アクリレート、ポリプロピレング
リコールジ(メタ)アクリレート(プロピレン基の数が
2〜14のもの)、ジペンタエリスリトールペンタ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メ
タ)アクリレート等、ビスフェノールAポリオキシエチ
レンジ(メタ)アクリレート、例えば、ビスフェノール
Aジオキシエチレンジ(メタ)アクリレート、ビスフェ
ノールAトリオキシエチレンジ(メタ)アクリレート、
ビスフェノールAデカオキシエチレンジ(メタ)アクリ
レート等、グリシジル基含有化合物にα,β−不飽和カ
ルボン酸を付加して得られる化合物、例えば、トリメチ
ロールプロパントリグリシジルエーテルトリアクリレー
ト、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジアクリレ
ート等、多価カルボン酸、例えば、無水フタル酸等と水
酸基及びエチレン性不飽和基を有する物質、例えば、β
−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等とのエステ
ル化物、アクリル酸若しくはメタクリル酸のアルキルエ
ステル、例えば、(メタ)アクリル酸メチルエステル、
(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル
酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキ
シルエステル、トリレンジイソシアネートと2−ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリル酸エステルとの反応物やト
リメチルヘキサメチレンジイソシアネートとシクロヘキ
サンジメタノールと2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リル酸エステルとの反応物等のウレタン(メタ)アクリ
レートなどを挙げることができる。
【0021】光重合性不飽和化合物の分子内に水素原子
と直接共有結合した窒素原子を有するものは、めっきに
より析出させる銅の物性の低下を生じる場合が多いの
で、上記(B)成分において特に好ましい例としては、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジ
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジ
ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ビ
スフェノールAポリオキシエチレンジメタクリレート等
の分子内に水素原子と直接共有結合した窒素原子を有し
ない化合物があげられる。これらの化合物は単独で又は
2種以上を組み合わせて用いられる。
【0022】(B)成分の使用量は、(A)成分及び
(B)成分の総量100重量部に対して、10〜80重
量部とする必要があり、10重量部未満では、光感度や
解像度、耐めっき液性が低下する。また、80重量部を
超えると、現像性、はんだ耐熱性が不良となる。
【0023】本発明で使用する感光性樹脂組成物は、上
記(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対
し、活性光により遊離ラジカルを生成する光開始剤
((C)成分)を0.01〜20重量部含有する。光開
始剤が0.01重量部未満では光感度が低く、20重量
部を超えると形成されるネガティブパターンの形状が悪
くなる。
【0024】使用できる光開始剤としては、例えば、ベ
ンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、
ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエ
ーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエ
ーテル類、ベンゾフェノン、N,N′−テトラメチル−
4,4′−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケト
ン)、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベ
ンゾフェノン等のベンゾフェノン類、ベンジルジメチル
ケタール(チバ・ガイギー社製、イルガキュア65
1)、ベンジルジエチルケタール等のベンジルケタール
類、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノ
ン、p−tert−ブチルジクロロアセトフェノン、p−ジ
メチルアミノアセトフェノン等のアセトフェノン類、
2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジイソプロ
ピルチオキサントン等のキサントン類、あるいはヒドロ
キシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・ガイギー社
製、イルガキュア184)、1−(4−イソプロピルフ
ェニル)−2−ビトロキシ−2−メチルプロパン−1−
オン(メルク社製、ダロキュア1116)、2−ヒドロ
キシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン
(メルク社製、ダロキュア1173)等が挙げられ、こ
れらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
【0025】また、(C)成分として使用しうる光開始
剤としては、例えば、2,4,5−トリアリルイミダゾ
ール二量体と2−メルカプトベンゾオキサゾール、ロイ
コクリスタルバイオレット、トリス(4−ジエチルアミ
ノ−2−メチルフェニル)メタン等との組み合わせも挙
げられる。また、それ自体では光開始性はないが、前記
物質と組み合わせて用いることにより全体として光開始
性能のより良好な増感剤系となるような添加剤、例え
ば、ベンゾフェノンに対するトリエタノールアミン等の
三級アミンを用いることができる。
【0026】さらに、本発明の感光性樹脂組成物は、さ
らに他の副次的成分を含有してもよい。そのような副次
的成分としては、例えば、熱重合防止剤、染料、顔料、
塗工性向上剤、密着性向上剤などが挙げられ、これらの
選択は、通常の感光性樹脂組成物と同様の考慮の下に行
われる。副次的成分として、本発明の目的を損なわない
範囲で少量のエポキシ樹脂を含有することもできる。
【0027】次に、本発明の感光性エレメントについて
詳細に説明する。本発明の感光性エレメントは、支持体
フィルム上に前記感光性樹脂組成物の層を積層して形成
することにより得られる。支持体フィルム上への感光性
樹脂組成物層の形成は、常法により行うことができる。
例えば、感光性樹脂組成物をメチルエチルケトン、塩化
メチレン等の有機溶剤に均一に溶解させ、この溶液を該
支持体フィルム上にナイフコート法、ロールコート法、
スプレーコート法、スピンコート法等で塗布し、乾燥す
ることにより行われる。感光層中の残存溶剤量は、特性
保持のために2重量%以下に抑えることが好ましい。
【0028】本発明に用いられる支持体フィルムは、感
光性エレメントの製造時に必要な耐熱性、耐溶剤性を有
していることが好ましいが、テフロンフィルム、離型紙
等の離型性フィルムを一時的な支持体フィルムとし、こ
の上に感光性樹脂組成物の層を形成した後、この層の上
に耐熱性あるいは耐溶剤性の低いフィルムをラミネート
し、該一時的な支持体フィルムを剥離して耐熱性あるい
は耐溶剤性の低い支持体フィルムを有する感光性エレメ
ントを製造することもできる。また、支持体フィルム
は、活性光に対して透明であっても不透明であってもよ
い。使用しうる支持体フィルムの例として、ポリエステ
ルフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドイミドフ
ィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィル
ムなど、公知のフィルムを挙げることができる。
【0029】長尺の感光性エレメントを製造する場合に
は、製造の最終段階で該エレメントをロール状に巻き取
る。この場合、感圧性粘着テープ等で公知の方法を用
い、背面処理した支持体フィルムを用いることにより、
ロール状に巻き取ったときの感光性樹脂組成物の層の支
持体フィルム背面への転着を防ぐことができる。同じ目
的、さらに塵の付着を防ぐ目的で、該エレメントの感光
性樹脂組成物の層の上に剥離可能なカバーフィルムを積
層することが好ましい。
【0030】剥離可能なカバーフィルムの具体例として
は、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、
テフロンフィルム、表面処理した紙などがあり、カバー
フィルムを剥離するときに感光性樹脂組成物の層と支持
体フィルムとの接着力よりも感光性樹脂組成物の層とカ
バーフィルムとの接着力がより小さいものであればよ
い。
【0031】本発明の感光性エレメントを構成する感光
性樹脂組成物の層の厚さは、無電解めっきにより析出さ
せるめっき銅の厚さによってことなるが、通常10〜1
00μmとされる。
【0032】本発明における感光性樹脂組成物を溶液と
して、基板上に塗布し、乾燥後あるいは感光性エレメン
トとして、その感光性樹脂組成物の層を基板上に積層し
た後、像的に露光し、現像してめっきレジストが製造さ
れる。
【0033】次に、本発明の感光性エレメントの使用方
法について説明する。本発明の感光性エレメントの印刷
配線基板上への積層は容易である。すなわち、カバーフ
ィルムのない場合はそのまま、カバーフィルムのある場
合はカバーフィルムを剥離して又は剥離しながら、加
熱、加圧積層する。加熱、加圧積層は、印刷配線板製造
業者では周知の常圧ラミネータを用いて行うことができ
る。基板が、導体配線ラインの形成された印刷配線板の
ように10μm以上の凹凸のあるものの場合には、減圧
下又は真空下で積層することが好ましい。
【0034】このための装置としては、特公昭53−3
1670号公報、特公昭55−13341号公報等に記
載されている積層装置などがある。
【0035】アディティブ法では、基板として、通常絶
縁性基板が用いられる。絶縁性基板としては、紙フェノ
ール、ガラスエポキシ等の積層板、鉄ホウロウ基板、ア
ルミ板等の両面にエポキシ樹脂絶縁層を形成した基板等
の金属芯入り基板などを使用することができる。これら
の基板は、穴あけ後にめっき触媒を含む溶液に浸漬さ
れ、スルーホール内壁にめっき触媒をつけることもでき
る。このようなめっき触媒溶液としては、日立化成工業
(株)製増感剤HS−101B等が使用できる。基板の
表面には、めっき触媒の付着を良好とするためあるいは
析出する無電解めっき銅の基板に対する密着性を良好と
するため等に接着剤層を塗布することが好ましい。
【0036】接着剤としては、フェノール変性ニトリル
ゴム系接着剤等のアディティブ法用接着剤として知られ
ているものが使用できる。電食性及び耐熱性に優れる点
で特開昭61−276875号公報に示されているエポ
キシ樹脂、エポキシ変性ポリイミド樹脂、ポリイミド樹
脂、フェノール樹脂等の未硬化耐熱性樹脂中に、エポキ
シ樹脂、ポリエステル樹脂、ビスマレイミド−トリアジ
ン樹脂等の硬化処理された耐熱性樹脂の微粉末を分散し
た接着剤の使用も好ましい。また、基板自体の表面に微
細な凹凸を形成することにより、めっき銅の基板に対す
る密着性を確保する方法もあり、この場合には接着剤層
を特に必要としない。
【0037】内部にPd化合物等の無電解銅めっきの触
媒となる化合物を分散させた積層板もスルーホール内壁
に無電解めっき銅を析出させる場合などに好ましい基板
である。めっき触媒を内部に含んだガラスエポキシ積層
板の表面にめっき触媒を含んだ接着剤を形成した基板と
して、日立化成工業(株)製積層板ACL−E−161
などがある。このような基板を使用する場合には、新た
にめっき触媒を付着させる工程は不要になる。めっき触
媒の付着性を良好とするため、あるいは析出する無電解
めっき銅の密着性を良好とするため、無電解めっき処理
の前に接着剤層表面を粗化することが好ましい。粗化方
法としては、重クロム酸ナトリウム又はクロム酸などを
含む酸性溶液などに浸漬する方法があるが、公知の通
り、粗化工程は無電解銅めっき工程の前であれば、感光
性エレメントを積層する前であっても、後で述べるめっ
きレジストパターンの形成後であってもかまわない。
【0038】積層後の露光及び現像処理は、常法により
行いうる。すなわち、支持体フィルムが活性光に不透明
である場合は、支持体フィルムを剥離した後、高圧水銀
灯、超高圧水銀灯等の光源を用い、ネガマスクを通して
像的に露光する。露光前後の50〜100℃での加熱処
理は、基板と感光性樹脂層との密着性を向上するために
好ましい。
【0039】現像処理に用いられる現像液としては、1
〜90容積%の有機溶剤を含有するアルカリ水溶液を現
像液として、像的に活性光の照射された基板を浸漬する
か、または現像液をスプレーする等して行える。
【0040】このようにしてめっきレジストパターンを
形成した後、高圧水銀灯、超高圧水銀灯等の光源を用い
て、活性光を再照射することが好ましく、めっきレジス
トの耐薬品性が向上する。
【0041】また、本発明の感光性樹脂組成物の溶液を
ディップコート法、フローコート法等の方法で基板に直
接塗布し、溶剤を乾燥後、直接あるいはポリエステルフ
ィルム等の活性光に透明なフィルムを積層後、前記の感
光性エレメントの場合と同様にして、ネガマスクを通し
て像的に露光し、現像し、さらに好ましくは活性光の露
光をすることによっても前記と同様に特性の優れためっ
きレジストが形成できる。
【0042】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれによって制限されるものでは
ない。なお、実施例及び比較例中の「部」は、特に断わ
らない限り、「重量部」を示す。
【0043】合成例1
【表1】
【0044】温度計、撹拌装置、冷却管、乾燥空気導入
管及び滴下器の付いた、加熱及び冷却可能な容積約1リ
ットルの反応容器に表1のAを入れ、75℃に昇温し、
反応温度を73〜75℃に保ちながら、0.5時間かけ
て均一にBを滴下した。Bの滴下後75℃で約4時間反
応を続けた。次いで、反応系を100℃に昇温し、C及
びDを添加した。C及びDの添加後100℃で約15時
間反応せさた後、室温に冷却してカルボキシル基含有ポ
リヒドロキシエーテル樹脂化合物(A−1)の溶液を得
た。なお、合成の際反応の当量比は、(イソシアネート
基/水酸基)=0.25、また(酸無水物/水酸基)=
0.25である。
【0045】合成例2
【表2】
【0046】温度計、撹拌装置、冷却管、乾燥空気導入
管及び滴下器の付いた、加熱及び冷却可能な容積約1リ
ットルの反応容器に表2のAを入れ、115℃に昇温
し、反応温度を114〜116℃に保ちながら、B及び
Cを添加した。B及びCの添加後115℃で約15時間
反応せさた。次いで、反応系を75℃に降温し、0.5
時間かけて均一にDを滴下した。Dの滴下後75℃で約
4時間反応を続けた後、室温に冷却してカルボキシル基
含有ポリヒドロキシエーテル樹脂化合物(A−2)の溶
液を得た。なお、合成の際反応の当量比は、(イソシア
ネート基/水酸基)=0.25、また(酸無水物/水酸
基)=0.18である。
【0047】合成例1において、Dを無水コハク酸1
0.9部に代えて反応を行った以外は、合成例1と同様
に操作することによりカルボキシル基含有ポリヒドロキ
シエーテル樹脂化合物(A−3)の溶液を得た。なお、
合成の際反応の当量比は、(イソシアネート基/水酸
基)=0.25、また(酸無水物/水酸基)=0.31
である。
【0048】比較合成例1
【表3】
【0049】温度計、撹拌装置、冷却管、乾燥空気導入
管及び滴下器の付いた、加熱及び冷却可能な容積約1リ
ットルの反応容器に表3のAを入れ、100℃に昇温
し、B及びCを添加した。B及びCの添加後100℃で
約15時間反応せさた後、室温に冷却してカルボキシル
基含有ポリヒドロキシエーテル樹脂化合物(A−4)の
溶液を得た。なお、合成の際反応の当量比は、(酸無水
物/水酸基)=0.25である。
【0050】比較合成例2
【表4】
【0051】温度計、撹拌装置、冷却管、乾燥空気導入
管及び滴下器の付いた、加熱及び冷却可能な容積約1リ
ットルの反応容器に表4のAを入れ、75℃に昇温し、
反応温度を73〜75℃に保ちながら、0.5時間かけ
て均一にBを滴下した。Bの滴下後75℃で約4時間反
応を続けた後、室温に冷却して不飽和ポリヒドロキシエ
ーテル樹脂化合物(A−5)の溶液を得た。なお、合成
の際反応の当量比は、(イソシアネート基/水酸基)=
0.25である。
【0052】実施例1〜6、比較例1〜3 合成例1〜3及び比較合成例1〜2で得られた(A)成
分、(B)成分並びに(C)成分、塗料及び有機溶剤
を、それぞれ表5の配合及び表6に示した配合割合(重
量部)で混合して感光性樹脂組成物の溶液を得た。
【0053】
【表5】
【0054】次に、図1で示す装置を用いて上記配合の
感光性樹脂組成物の溶液6を25μmの厚さのポリエチ
レンテレフタレートフィルム12上に均一に塗布し、8
0〜100℃の熱風対流式乾燥機7で約10分間乾燥し
た。感光性樹脂組成物の層の乾燥後の厚さは、約35μ
mであった。感光性樹脂組成物の層の上には、さらに図
1に示したようにして厚さ約25μmのポリエチレンフ
ィルム13をカバーフィルムとして張り合わせ、感光性
エレメントを得た。なお、図1において1はポリエチレ
ンテレフタレートフィルムくり出しロール、2、3及び
4はロール、5はナイフ、8はポリエチレンフィルムく
り出しロール、9及び10はロール並びに11は感光性
エレメント巻き取りロールを示す。
【0055】得られた感光性エレメントについて、現像
性、レジスト形成後の耐無電解銅めっき性、無電解めっ
き後のレジストとめっき銅との間隙幅及びはんだ耐熱性
について以下の方法で試験した。その結果を表6に示し
た。
【0056】(1)現像性 日立化成工業社製アディティブ法用基板ACL−E−1
68(Pd系めっき触媒含有ガラスエポキシ積層板の両
面に、めっき触媒を含有するフェノール変性ニトリルゴ
ム系接着剤を約30μmの厚さに塗布した基板)を住友
スリーエム社製スコッチブライトで研磨し、水洗し、8
0℃で15分乾燥した。この試験基板の両面に上記で得
られた感光性エレメントを曙産業社製A−500型ラミ
ネータを用いてポリエチレンのカバーフィルムをはがし
ながら積層した。次に、ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムをはがした後、ジエチレングリコールモノ−n−
ブチルエーテル500ml/リットル、Na247・1
0H2O 8g/リットルの溶液を現像液に用いて40
℃で70秒間スプレー現像した。現像後、30倍に拡大
して残存する樹脂を目視で現像性を評価した。評価の基
準は次のとおりである。 ○:現像性の良好なもの(基板表面上に樹脂が全く残ら
ないもの) ×:現像性の不良なもの(基板表面上に樹脂が少し残る
もの)
【0057】(2)耐無電解銅めっき性 前述の日立化成工業社製アディティブ法用基板ACL−
E−168にNCドリルで直径0.8mmのスルホールを
2.54mm間隔であけた試験基板を住友スリーエム社製
スコッチブライトで研磨し、水洗し、80℃で15分加
熱乾燥した。この試験基板の両面に得られた感光性エレ
メントを曙産業社製A−500型ラミネータを用いてポ
リエチレンカバーフィルムを剥しながら積層した後、図
2に示す試験用ネガマスクをポリエチレンテレフタレー
トフィルムの上から密着させ、オーク製作所社製HMW
−590型露光機を使用し、ステップタブレット段数7
段が得られるように露光した。露光後、ネガマスクを剥
離した後80℃で5分間加熱した。なお、図2におい
て、14はネガマクスの不透明部分、15はネガマスク
の透明部分を示す。
【0058】次に、ジエチレングリコールモノ−n−ブ
チルエーテル500ml/リットル、Na247・10
2O 8g/リットルの溶液を現像液に用いて40℃
で70秒間スプレー現像した。現像後、80℃で10分
間加熱乾燥し、東芝電材社製紫外線照射装置を用いて1
J/cm2の量で紫外線を再照射した。
【0059】このようにしてレジスト像を形成した試験
基板を42重量%のホウフッ化水素酸水溶液1リットル
に重クロム酸ナトリウム20gを溶かした40℃の溶液
に15分間浸漬し、接着剤層の露出部分を粗化し、水洗
後、濃度3規定の塩酸に5分間浸漬し、水洗した。この
試験基板をCuSO4・5H2O 15g/リットル、エ
チレンジアミン四酢酸30g/リットル、37重量%H
CHO水溶液10ml/リットル及びシアン化ナトリウム
25mg/リットルを含み、水酸化ナトリウムでpH12.
5に調製した無電解銅めっき液に72℃で24時間浸漬
し、水洗後80℃で10分間乾燥した。このような操作
を行った後、レジスト像を30倍に拡大してレジストの
クラックの有無を評価した。評価基準は、次のとおりで
ある。 ○:耐無電解銅めっき性が良好なもの(レジストにクラ
ックや浮き、ハガレの発生が全く無いもの) △:耐無電解銅めっき性がやや不良なもの(レジストの
一部に浮き、ハガレの発生したもの) ×:耐無電解銅めっき性が不良なもの(レジスト全面に
クラックや浮き、ハガレの発生したもの)
【0060】(3)はんだ耐熱性 無電解銅めっきを行って、回路パターンを形成した基板
表面にロジン系フラックスA−226(田村化研社製)
を塗布し、260℃のはんだ浴に180秒間浸漬し、そ
の後25℃のトリクレンに20秒間浸漬してフラックス
を除去した。このような操作を行なった後、レジストの
外観を評価した。評価基準は次のとおりである。 ○:はんだ耐熱性が良好なもの(レジストにクラックや
浮き、ハガレの発生が全く無いもの) ×:はんだ耐熱性が不良なもの(レジストにクラックや
浮き、ハガレの発生するもの)
【0061】
【表6】
【0062】
【発明の効果】本発明の感光性樹脂組成物及びこれを用
いた感光性エレメントは、作業環境の良好な現像液を用
いて現像でき、解像度や耐めっき液性に優れ、また永久
レジストとして使用する場合には、はんだ耐熱性に優れ
るなど無電解銅めっき用のレジストとして好適である。
また、本発明の感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光
性エレメントは、耐熱性に優れるため、多層印刷配線板
の層間絶縁膜として好適である。また、本発明の感光性
樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメントは、耐薬
品性に優れるためエッチングレジスト、電気メッキ用レ
ジストとしても好適に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例及び比較例で用いた感光性エレメントの
製造装置の略図。
【図2】実施例及び比較例で用いた試験用ネガマスクを
示す図。
【符号の説明】
1 ポリエチレンテレフタレートフィルムくり出しロー
ル 2、3、4 ロール 5 ナイフ 6 感光性樹脂組成物の溶液 7 乾燥機 8 ポリエチレンフィルムくり出しロール 9、10 ロール 11 感光性エレメント巻き取りロール 12 ポリエチレンフィルム 13 ポリエチレンテレフタレートフィルム 14 ネガマスクの不透明部分 15 ネガマスクの透明部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05K 3/06 H 3/18 D 7511−4E (72)発明者 野尻 剛 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)一般式(I) 【化1】 〔式中、R1は2価の飽和脂肪族炭化水素基を表し、R2
    及びR3はそれぞれ独立に炭素原子数1〜4のアルキル
    基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基又はハロゲン原子
    を表し、x及びyはそれぞれ独立に0〜4の整数であ
    る〕で示される繰り返し単位を有するポリヒドロキシエ
    ーテル樹脂中の水酸基に対して、エチレン性不飽和基及
    びイソシアネート基をそれぞれ1個有する化合物と、飽
    和又は不飽和の多塩基酸無水物を、当量比(イソシアネ
    ート基/水酸基)=0.01〜0.5及び当量比(酸無
    水物/水酸基)=0.15〜0.8の範囲として反応さ
    せて得られるカルボキシル基含有不飽和ポリヒドロキシ
    エーテル樹脂化合物20〜90重量部、(B)末端にエ
    チレン性不飽和基を少なくとも1個含有する光重合性不
    飽和化合物80〜10重量部及び(C)活性光により遊
    離ラジカルを生成する光開始剤0.01〜20重量部
    (ただし、(A)成分及び(B)成分の総量を100重
    量部とする)を含有する感光性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の感光性樹脂組成物の層と
    この層を支持する支持体フィルムとからなる感光性エレ
    メント。
  3. 【請求項3】 剥離可能なカバーフィルムを感光性樹脂
    組成物の層上に積層してなる請求項2記載の感光性エレ
    メント。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の感光性樹脂組成物の溶液
    を基板上に塗布し、乾燥後、像的に露光し、次いで現像
    を行うことを特徴とするめっきレジストの製造法。
  5. 【請求項5】 請求項2又は3記載の感光性エレメント
    を用い、その感光性樹脂組成物の層を基板に積層し、像
    的に露光し、次いで現像を行うことを特徴とするめっき
    レジストの製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007108351A1 (ja) * 2006-03-23 2007-09-27 Kimoto Co., Ltd. 無電解メッキ形成材料、およびこれを用いた無電解メッキの形成方法

Cited By (3)

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WO2007108351A1 (ja) * 2006-03-23 2007-09-27 Kimoto Co., Ltd. 無電解メッキ形成材料、およびこれを用いた無電解メッキの形成方法
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JP5058973B2 (ja) * 2006-03-23 2012-10-24 株式会社きもと 無電解メッキ形成材料、およびこれを用いた無電解メッキの形成方法

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