JP3192488B2 - 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント及びめっきレジストの製造法 - Google Patents

感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント及びめっきレジストの製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感光性樹脂組成物、こ
れを用いた感光性エレメント及びめっきレジストの製造
法に関する。更に詳しくは、印刷配線板等の製造の際
に、無電解めっき用レジストとして使用し得る優れた特
性を有するアルカリ現像型の感光性樹脂組成物、該組成
物の層と該層を支持する支持体フィルムとからなる感光
性エレメント及びめっきレジストの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、印刷配線板の製造は、スルホール
導通部を無電解薄付けめっきと電解めっきとを併用して
形成し、配線パターン部をエッチングで形成するサブト
ラクティブ法により主に行われている。一方、スルホー
ル導通部および配線パターン部を無電解めっきで形成す
るアディティブ法が実用化されており、微細配線や小径
スルホールに適するため、今後の高密度印刷配線板製造
法として注目されている。
【0003】このアディティブ法においては、高アルカ
リ性(通常pH11〜13.5)、高温度(通常60〜
80℃)の無電解めっき液に長時間(通常4〜50時
間)耐える無電解めっき用レジストが必要であり、また
通常、150μm(線幅及び間隔)の微細配線を形成す
るためには、スクリーン印刷用レジストでは困難であり
フォトレジストが適用される。
【0004】アディティブ法用のフォトレジストの提案
が、特開昭50−43468号公報、特開昭54−77
0号公報、特開昭58−100490号公報、特開昭5
8−199341号公報、特開昭59−12434号公
報、特開昭60−101532号公報等でなされてい
る。また、無電解銅めっき液の汚染が少なく、量産性に
優れたフォトレジストが特開昭63−18692号公報
でなされている。しかしながら、これらの提案されたフ
ォトレジストは、いずれも現像液に1,1,1−トリク
ロロエタン等の有機溶剤を用いており、作業環境や処理
コストの面で問題があった。さらに、最近の環境汚染の
問題からハロゲン系有機溶剤の使用は規制される方向に
あり、アディティブ法でもアルカリ水溶液で現像可能な
フォトレジストが求められていた。
【0005】アルカリ現像型のフォトレジストとして、
特開昭62−158710号公報、特開昭62−285
903号公報及び特開昭63−11930号公報には、
無水マレイン酸と不飽和炭化水素化合物もしくは無水マ
レイン酸とスチレンとの共重合体にヒドロキシアルキレ
ン(メタ)アクリレートを開環付加したものをベースポ
リマーとする樹脂組成物が開示されている。この樹脂組
成物を用いて形成しためっきレジストは、無電解銅めっ
き工程では、時間と共にめっきレジストの一部が剥離し
たり、めっき液を汚染して、銅の析出速度が低下すると
いう問題があった。
【0006】アルカリ水溶液で現像可能な、無電解銅め
っき用フォトレジストとして、特開平2−166452
号公報には、無水マレイン酸とビニル基を有する芳香族
炭化水素との共重合体にヒドロキシアルキレン(メタ)
アクリレートを付加させた化合物と、カルボキシル基含
有のエポキシアクリレートとを併せて含有するアルカリ
現像型の樹脂組成物が開示されている。この樹脂組成物
を用いて形成しためっきレジストは、可とう性が低いた
め無電解銅めっきの際にクラックが発生したり、感光性
エレメントとして用いた場合、カッター等で切断すると
切断部周囲の感光層が飛び散ったり(飛び散った破片
は、所望しない場所に付着して不良を起こす)、また、
めっき液を汚染して、銅の析出速度が低下するという問
題があった。
【0007】アルカリ水溶液で現像可能でかつ、アルカ
リエッチャントに耐性を有するフォトレジストとして、
特開昭62−153308号公報には、末端基がフェノ
キシ基であるポリエチレングリコールを側鎖に有するポ
リマを用いた光重合硬化樹脂組成物が開示されている。
この樹脂組成物を用いて形成しためっきレジストは、ア
ルカリエッチング工程(一例としてpH8〜9、温度5
0℃、1〜3分)では比較的良好な耐性を示すが、無電
解銅めっき工程では、時間と共にめっきレジストの一部
が剥離したり、めっき液を汚染して銅の析出速度が低下
するという問題があった。
【0008】特開平2−230154号公報には、アル
カリ水溶液で現像可能な銅のめっきレジスト材料とし
て、スチレン及びマレイン酸モノ−iso−プロピルの
2元共重合体にグリシジルメタクリレートを付加した化
合物に代表される重合体並びにベンジルメタクリレー
ト、メタクリル酸−2−ヒドロキシブチル及びメタクリ
ル酸の3元共重合体に代表される重合体とを併せて含有
する光重合性組成物が開示されている。この樹脂組成物
を用いて形成しためっきレジストは、比較的良好な基板
密着性を示すが、無電解銅めっきプロセスでは、めっき
レジストの一部が剥離する問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
技術の問題点を解決しようとするものであって、アルカ
リ水溶液による良好な現像性を有し、光感度、解像度、
耐めっき性等に優れ、めっき銅の異常析出やめっき液汚
染がなく、また永久レジストとして用いる場合には電気
絶縁性、耐電食性等に優れた無電解銅めっき用のフォト
レジストとして好適な感光性樹脂組成物、該組成物の層
と該層を支持する支持体フィルムとを有する感光性エレ
メント及びめっきレジストの製造法を提供するものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、 (A)(a)一般式(I)で示されるビニル単量体10
〜90重量部と
【化3】 (式中R1は水素原子又はメチル基を示し、R2、R3
びR4は、それぞれ独立して水素原子、炭素数1〜4の
アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基又はカル
ボキシル基からなる群より選ばれる基を示す) (b)無水マレイン酸10〜90重量部とを、(a)及
び(b)成分の総和が100重量部となる量で共重合し
て得られる高分子化合物に、(c)下記一般式(II)で
示される化合物
【化4】 (式中R5、R6及びR7は、それぞれ独立して水素原子
又はメチル基を示し、R8は炭素数1〜8のアルキレン
基又はベンゼン環を示す)を、水酸基当量/酸無水物当
量比を0.1〜1.2の範囲として反応させて得られる
不飽和高分子化合物、 (B)末端にエチレン基を少なくとも2個有する光重合
性不飽和化合物及び (C)活性光の照射により遊離ラジカルを生成する光開
始剤を含有してなる感光性樹脂組成物、その感光性樹脂
組成物の層と該層を支持する支持体フィルムを有する感
光性エレメント、前記感光性樹脂組成物の溶液を基板上
に塗布し、乾燥後、像的に露光しついで現像を行うこと
を特徴とするめっきレジストの製造法並びに前記感光性
エレメントの感光性樹脂組成物の層を基板に積層し、像
的に露光しついで現像を行うことを特徴とするめっきレ
ジストの製造法に関する。
【0011】本発明の感光性樹脂組成物について以下に
詳細に説明する。本発明の感光性樹脂組成物は、上記の
不飽和高分子化合物を必須成分〔(A)成分〕として含
有する。このような不飽和高分子化合物は、上記の
(a)及び(b)成分を共重合して得られる高分子化合
物に、(c)成分を反応させることにより容易に製造で
きる。(a)成分の一般式(I)で示されるビニル単量
体において、R1は水素原子又はメチル基を示し、特に
水素原子が好ましい、また、R2、R3及びR4はそれぞ
れ独立して水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、ハロ
ゲン原子、水酸基、アミノ基又はカルボキシル基を示
し、水素原子及び水酸基が好ましい。(a)成分の一般
式(I)で示されるビニル単量体としては、例えばスチ
レン、α−メチルスチレン、p−ビニルフェノール、p
−ビニルトルエン、p−ビニルアニリン、p−ビニル安
息香酸等を挙げることができ、スチレン及びp−ビニル
フェノールが好ましい。(b)成分は無水マレイン酸で
ある。他の酸無水物では、共重合性が劣る。
【0012】本発明に用いられる(A)成分の不飽和高
分子化合物は、上記の(a)及び(b)成分の総和が1
00重量部となるように配合して共重合させることによ
って得られる。(a)成分の使用量は10〜90重量部
とされ、好ましくは30〜70重量部とされる。(a)
成分の使用量が10重量部未満では耐無電解銅めっき性
が低下する。また90重量部を越えるとアルカリ現像性
が低下する。(b)成分の使用量は10〜90重量部と
され、好ましくは30〜70重量部とされる。(b)成
分の使用量が10重量部未満では、アルカリ現像性が低
下し、90重量部を越えると耐無電解銅めっき性が低下
する。
【0013】次に(c)成分の一般式(II)で示される
化合物において、R5、R6及びR7は、それぞれ独立し
て水素原子又はメチル基を示す。R8は、炭素数1〜8
のアルキレン基もしくはベンゼン環を示し、炭素数が8
を越えるものは入手が困難である。(c)成分の一般式
(II)で示される化合物は、下記一般式(III)
【化5】 (式中R5、R6及びR8は、一般式(II)におけると同
意義である)で示されるカルボキシル基含有ビニル単量
体と、下記一般式(IV)
【化6】 (式中R7は、一般式(II)におけると同意義である)
で示されるオキシラン環含有ビニル単量体とを反応させ
ることによって得られる。一般式(III)で示される化
合物としては、例えば、β−(メタ)アクリロイルオキ
シエチルハイドロジェンサクシネート、β−(メタ)ア
クリロイルオキシエチルハイドロジェンフタレート等を
挙げることができる。なお、一般式(III)で示される
化合物は、新中村化学工業社等から、商業的に入手でき
る。一般式(IV)で示される化合物としては、グリシジ
ル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0014】これらの一般式(III)で示される化合
物と、一般式(IV)で示される化合物とを反応させる
ことにより、(c)成分が得られる。例えば、一般式
(III)で示される化合物と、一般式(IV)で示さ
れる化合物とをケトン系溶剤、セロソルブアセテート系
溶剤、エーテル系溶剤、非極性溶剤等の不活性有機溶剤
に溶解し、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミ
ン、ジエチルシクロヘキシルアミン、トリエチレンジア
ミン等の三級アミン、塩化ベンジルトリメチルアンモニ
ウム、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム等の四級ア
ンモニウム塩などの触媒を添加し、重合禁止剤としてハ
イドロキノン、p−メトキシフェノール等を添加して、
酸素の存在下にこれらの化合物を65〜115℃で反応
させることにより、(c)成分を得ることができる。
【0015】これらの化合物〔(c)成分〕と、前期の
高分子化合物とを反応させることにより、(A)成分の
不飽和高分子化合物が得られる。例えば、前記高分子化
合物をケトン系溶剤、セロソルブアセテート系溶剤、エ
ーテル系溶剤、非極性溶剤等の不活性有機溶剤に溶解
し、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、ジエ
チルシクロヘキシルアミン、トリエチレンジアミン等の
三級アミン、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム、塩
化ベンジルトリエチルアンモニウム等の四級アンモニウ
ム塩などの触媒を添加し、重合禁止剤としてハイドロキ
ノン、p−メトキシフェノール等を添加して、酸素の存
在下にこれらの化合物を65〜115℃で反応させるこ
とにより、(A)成分の不飽和高分子化合物を得ること
ができる。
【0016】ここで、高分子化合物と(c)成分とを、
水酸基当量/酸無水物当量比を0.1〜1.2の範囲と
して反応させる。この当量比が0.1未満では、耐無電
解銅めっき性が低下し、この当量比が1.2を越えると
製造中にゲル化を起こしたり、アルカリ現像性が低下す
る。
【0017】上記のようにして得られた(A)成分の使
用量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部
に対して20〜90重量部とすることが好ましく、30
〜80重量部とすることがより好ましい。(A)成分の
使用量が少なすぎると、感光性エレメントとした場合の
感光層の流動によるエッジフュージョンが発生する傾向
がある。また(A)成分が多すぎると。感度や耐無電解
銅めっき性が低下する傾向がある。
【0018】本発明に用いられる(B)成分である末端
エチレン基を少なくとも2個有する光重合性不飽和化合
物としては、従来、光重合性多官能モノマーとして知ら
れているものを用いることができる。例えば、ポリエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート(エチレン基の
数が2〜14のもの)、トリメチロールプロパンジ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシト
リ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンプロ
ポキシトリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメ
タントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタ
ンテトラ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート(プロピレン基の数が2〜
14のもの)、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)
アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)
アクリレート等の多価アルコールにα、β−不飽和カル
ボン酸を反応させて得られる化合物、ビスフェノールA
ジオキシエチレンジ(メタ)アクリレート、ビズフェノ
ールAトリオキシエチレンジ(メタ)アクリレート、ビ
スフェノールAデカオキシエチレンジ(メタ)アクリレ
ート等のビスフェノールAポリオキシエチレンジ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリグリシ
ジルエーテルトリアクリレート、ビスフェノールAジグ
リシジルエーテルジアクリレート等のグリシジル基含有
化合物にα、β−不飽和カルボン酸を付加して得られる
化合物、多価カルボン酸(無水フタル酸等)と水酸基及
びエチレン性不飽和基を有する物質(β−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート等)とのエステル化物、(メ
タ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エ
チルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、
(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルエステル等のア
クリル酸若しくはメタクリル酸のアルキルエステル、ト
リレンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリル酸エステルとの反応物、トリメチルヘキサ
メチレンジイソシアネートとシクロヘキサンジメタノー
ルと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリル酸エステル
との反応物等のウレタン(メタ)アクリレートなどを挙
げることができ、これらのなかでビスフェノールAポリ
オキシエチレンジメタクリレートが好ましい。
【0019】また、(B)成分の光重合性不飽和化合物
として、酸無水物変性エポキシアクリレートを用いても
よく、この酸無水物変性エポキシアクリレートとして
は、例えば、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹
脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂及びハロゲン
化フェノールノボラック型エポキシ樹脂からなる群から
選ばれる少なくとも1種のノボラック型エポキシ樹脂と
不飽和カルボン酸とを、カルボキシル基当量/エポキシ
基当量比を0.5〜1.05の範囲として付加反応させ
て得られる不飽和化合物に飽和又は不飽和の多塩基酸無
水物を反応させて得られる化合物を挙げることができ
る。光重合性不飽和化合物として、これらの酸無水物変
性エポキシアクリレートを用いると、特に良好な耐無電
解銅めっき性を示す。これら(B)成分の化合物は、単
独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0020】(B)成分の使用量は、(A)成分及び
(B)成分の総量100重量部に対して、10〜80重
量部とすることが好ましく、20〜70重量部とするこ
とが、より好ましい。(B)成分の使用量が少なすぎる
と、感度や耐無電解銅めっき性が低下する傾向があり、
多すぎると感光性樹脂組成物の粘度が低下し、エッジフ
ュージョンが発生する傾向がある。
【0021】本発明に用いられる(C)成分の光開始剤
としては、例えば、ベンゾフェノン、N,N′−テトラ
メチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラー
ケトン)、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミ
ノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミ
ノベンゾフェノン、2−エチルアントラキノン、フェナ
ントレンキノン等の芳香族ケトン、ベンゾインメチルエ
ーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニ
ルエーテル等のベンゾインエーテル、ベンジルジメチル
ケータル、ベンジルジエチルケタール等のベンジルケタ
ール、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾ
イン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニ
ルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−
4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール二量
体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニ
ルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)
−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−ジ(p
−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾー
ル二量体、2,4−ジ(p−メトキシフェニル)−5−
フェニルイミダゾール二量体、2−(2,4−ジメトキ
シフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量
体、2−(p−メチルメルカプトフェニル)−4,5−
ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリア
リールイミダゾール二量体などが挙げられる。これらは
単独で又は2種以上組み合わせて用いることができ、そ
の使用量は(A)成分及び(B)成分の総量100重量
部に対し、0.01〜20重量部とすることが好まし
く、0.05〜10重量部とすることがより好ましい。
この使用量が少なすぎると、十分な光感度が得られない
傾向があり、多すぎると露光の際に組成物の表面での光
吸収が増加して内部の光硬化があ不十分となる傾向があ
る。
【0022】本発明の感光性樹脂組成物はさらに他の副
次的成分を含有することができる。副次的成分としては
熱重合防止剤、染料、顔料、塗工性向上剤等であり、こ
れらの選択は通常の感光性樹脂組成物と同様の考慮のも
とに行われる。副次的成分として、本発明の目的を損な
わない範囲で少量のエポキシ樹脂を含有することも可能
である。
【0023】次に本発明の感光性エレメントについて以
下に詳細に説明する。本発明の提案する感光性エレメン
トは支持体フィルム上に上記感光性樹脂組成物の層を形
成することにより得られる。支持体フィルム上への感光
性樹脂組成物の層の形成は常法により行うことができ
る。例えば感光性樹脂組成物をメチルエチルケトン、ト
ルエン、塩化メチレン等の有機溶剤に均一に溶解させ、
この溶液を該支持体フィルム上にナイフコート法、ロー
ルコート法等で塗布し、乾燥して行われる。感光層中の
残存溶剤量は特性保持のために2重量%以下におさえる
ことが好ましい。
【0024】本発明に用いられる支持体フィルムは感光
性エレメントの製造時に必要な耐熱性、耐溶剤性を有し
ていることが好ましいが。テフロンフィルム、離型紙等
の離型性フィルムを一時的な支持体フィルムとし、この
上に感光性樹脂組成物の層を形成した後、この層の上に
耐熱性あるいは耐溶剤性の低いフィルムをラミネート
し、該一時的な支持体フィルムを剥離して耐熱性あるい
は耐溶剤性の低い支持体フィルムを有する感光性エレメ
ントを製造することもできる。また支持体フィルムは活
性光に対し透明であっても不透明であってもよい。使用
できる支持体フィルムの例として、ポリエステルフィル
ム、ポリイミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム、
ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム等の公
知のフィルムを挙げることができる。
【0025】長尺の感光性エレメントを製造する場合
は、製造の最終段階で該エレメントをロール状に巻き取
る。この場合、感圧性粘着テープ等で公知の方法を用
い、背面処理した支持体フィルムを用いることにより、
ロール状に巻き取ったときの感光性樹脂組成物の層の支
持体フィルム背面への転着を防ぐことが可能である。同
じ目的、塵の付着を防ぐ目的等で該エレメントの感光性
樹脂組成物の層上に剥離可能なカバーフィルムを積層す
ることが好ましい。
【0026】剥離可能なカバーフィルムの例としては、
ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、テフ
ロンフィルム、表面処理をした紙等があり、カバーフィ
ルムを剥離するときに感光性樹脂組成物の層と支持体フ
ィルムとの接着力よりも、感光性樹脂組成物の層とカバ
ーフィルムとの接着力がより小さいものであればよい。
【0027】本発明の感光性エレメントを構成する感光
性樹脂組成物の層の厚さは、無電解めっきにより析出さ
せるめっき銅の厚さにより異なるが、通常10〜100
μmとされる。
【0028】本発明における感光性樹脂組成物を溶液と
して、基板上に塗布乾燥後あるいは感光性エレメントと
して、その感光性樹脂組成物の層を基板上に積層後、像
的に露光しついで現像を行ってめっきレジストが製造さ
れる。
【0029】次に、本発明の感光性エレメントの使用方
法の例について説明する。本発明の提案する感光性エレ
メントの基板上への積層は容易である。すなわち、カバ
ーフィルムのない場合はそのまま、カバーフィルムのあ
る場合はカバーフィルムを剥離して又は剥離しながら、
感光性樹脂組成物の層を基板側として加熱、加圧積層す
る。加熱、加圧積層は印刷配線板製造業者では周知の常
圧ラミネータを用いて行うことができる。基板が、導体
配線ラインの形成された印刷配線板のように10μm以
上の凹凸のあるものの場合は、減圧下又は真空下で積層
することが好ましい。このための装置としては特公昭5
3−31670号公報又は特公昭55−13341号公
報に記載される積層装置等がある。
【0030】アディティブ法では、基板として通常、絶
縁性基板が用いられる。絶縁性基板としては紙フェノー
ル、ガラスエポキシ等の積層板、鉄ホウロウ基板、アル
ミ板等の両面にエポキシ樹脂絶縁層を形成した基板等の
金属芯入り基板などが使用できる。これらの基板は、穴
あけ後にめっき触媒を含む溶液に浸漬され、スルホール
内壁にめっき触媒をつけることもできる。このようなめ
っき触媒溶液としては、日立化成工業社製の増感剤HS
−101B等が使用できる。基板の表面にはめっき触媒
の付着を良好とするため、あるいは析出する無電解めっ
き銅の基板に対する密着性を良好とするため等のために
接着剤層を塗布することが好ましい。
【0031】接着剤としては、フェノール変性ニトリル
ゴム系接着剤等のアディティブ法用接着剤として知られ
ているものが使用できる。電食性及び耐熱性に優れる点
で特開昭61−276875号公報に示されるエポキシ
樹脂、エポキシ変性ポリイミド樹脂、ポリイミド樹脂、
フェノール樹脂等の未硬化耐熱性樹脂中に、エポキシ樹
脂、ポリエステル樹脂、ビスマレイミド−トリアジン樹
脂などの硬化処理された耐熱性樹脂の微粉末を分散した
接着剤の使用が好ましい。また、基板自体の表面に微細
な凹凸を形成することで、めっき銅の基板に対する密着
性を確保する方法もあり、この場合には接着剤層を特に
必要としない。
【0032】内部にPd化合物等の無電解銅めっきの触
媒となる化合物を分散させた積層板は、スルーホール内
壁に無電解めっき銅を析出させる場合等に好ましい基板
である。めっき触媒を内部に含んだガラスエポキシ積層
板の表面にめっき触媒を含んだ接着剤層を形成した基板
として、日立化成工業社製積層板ACL−E−161等
がある。このような基板を使用する場合は、あらたにめ
っき触媒を付着させる工程は不要になる。めっき触媒の
付着性を良好とするため、あるいは析出する無電解めっ
き銅の密着性を良好とするため、無電解めっき処理の前
に接着剤層表面を粗化することが好ましい。粗化方法と
しては重クロム酸ソーダまたはクロム酸等を含む酸性溶
液等に浸漬する方法があるが、公知の通り、粗化工程は
無電解銅めっき工程の前であれば、感光性エレメントを
積層する前であってもめっきレジストパターンの形成後
であってもかまわない。
【0033】積層後の露光および現像処理は常法により
行い得る。すなわち、支持体フィルムが活性光に不透明
である場合は支持体フィルムを剥離した後、高圧水銀
灯、超高圧水銀灯等の光源を用い、ネガマスクを通して
像的に露光する。露光前後の50℃〜100℃での加熱
処理は基板と感光性樹脂層との密着性を高めるために好
ましい。
【0034】現像処理に用いられる現像液としては、例
えば、アルカリ金属の水酸化物の水溶液、アルカリ金属
リン酸塩の水溶液、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属炭
酸塩の水溶液などのアルカリ水溶液が挙げられる。これ
らのうち炭酸ナトリウムの水溶液が好ましい。
【0035】本発明の樹脂組成物のアルカリ現像は、現
像液温度10〜50℃、好ましくは20〜40℃の温度
で、市販の現像機を用いて行うことができる。
【0036】このようにして、めっきレジストパターン
を形成した後、高圧水銀灯や超高圧水銀灯等の光源を用
い、活性光を再照射することが、めっきレジストの耐薬
品性向上の点からが好ましい。さらに、活性光の再照射
後、加熱処理を施すことが耐無電解めっき性の向上の点
から好ましい。加熱温度、加熱時間としては、例えば、
それぞれ、140〜160℃、40分〜90分が挙げら
れる。
【0037】また、本発明の提案する感光性樹脂組成物
の溶液をディップコート法、フローコート法等で基板に
直接塗布し、溶剤乾燥後、直接あるいはポリエステルフ
ィルム等の活性光に透明なフィルムを積層後、前期の感
光性エレメントの場合と同様にして、ネガマスクを通し
て像的に露光し、現像し、さらに好ましくは活性光の露
光をすることによっても前記と同様に特性の優れためっ
きレジストが形成できる。
【0038】
【実施例】次に本発明を実施例によって詳しく説明す
る。なお、実施例中及び比較例中の「部」は重量部を示
す。
【0039】合成例1 不飽和化合物(a−1)の合成 A. β−アクリロイルオキシエチルハイドロジエンサクシネート 184.8部 塩化ベンジルトリメチルアンモニウム 0.36部 ハイドロキノン 0.1部 プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶剤) 257部 B. グリシジルメタクリレート 121.6部 プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶剤) 50部 上記Aを温度計、撹拌装置、冷却管、乾燥空気導入管及
び滴下器を備えた、加熱及び冷却可能な容積約1lの反
応器に加え、115℃に昇温し、0.5時間かけて均一
にBを滴下した。Bの滴下後、115℃で約20時間撹
拌を続けた後、室温に冷却し、不飽和化合物(a−1)
を得た。なお、エポキシ基当量/カルボキシル基当量比
は1.0である。
【0040】合成例2 不飽和化合物(a−2)の合成 合成例1で、A及びBの成分を以下に示すものに変更し
た。 A. β−アクリロイルオキシエチルハイドロジエンフタレート 226部 塩化ベンジルトリメチルアンモニウム 0.36部 ハイドロキノン 0.1部 プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶剤) 257部 B. グリシジルメタクリレート 121.6部 プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶剤) 50部 上記A及びBを用いて、合成例1と同様に操作すること
により、不飽和化合物(a−2)を得た。なお、エポキ
シ基当量/カルボキシル基当量比は1.0である。
【0041】合成例3 不飽和高分子化合物(A−1)の合成 A. スチレン/無水マレイン酸共重合体(日本モンサント社製 RPC−1022) 100部 ジオキサン(溶剤) 356部 B. 合成例1で合成した不飽和化合物(a−1)(固形分) 141.7部 トリエチレンジアミン 0.11部 ハイドロキノン 0.1部 プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶剤) 208部 上記Aを温度計、撹拌装置、冷却管、乾燥空気導入管及
び滴下器を備えた、加熱及び冷却可能な容積約2lの反
応器に加え、100℃に昇温し、0.5時間かけて均一
にBを滴下した。Bの滴下後、100℃で約20時間撹
拌を続けた後、室温に冷却し、不飽和高分子化合物(A
−1)を得た。なお、水酸基当量/酸無水物当量比は
0.8である。
【0042】合成例4 不飽和高分子化合物(A−2)の合成 A. スチレン/無水マレイン酸共重合体(日本モンサント社製 RPC−1022) 100部 ジオキサン(溶剤) 356部 B. 合成例2で合成した不飽和化合物(a−2)(固形分) 160.7部 トリエチレンジアミン 0.11部 ハイドロキノン 0.1部 プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶剤) 253部 上記A及びBを用いて、合成例1と同様に操作すること
により、不飽和高分子化合物(A−2)を得た。なお、
水酸基当量/酸無水物当量比は0.8である。
【0043】比較合成例1 合成例1で、A及びBの成分を、以下に示すものに変更
した。 A. スチレン/無水マレイン酸共重合体(日本モンサント社製 RPC−1022) 100部 ジオキサン(溶剤) 356部 B. ヒドロキシエチルアクリレート 45.9部 トリエチレンジアミン 0.11部 ハイドロキノン 0.1部 プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶剤) 92部 上記A及びBを用いて、合成例1と同様に操作すること
により、不飽和高分子化合物(A−3)を得た。なお、
水酸基当量/酸無水物当量比は0.8である。
【0044】合成例5 酸無水物変性エポキシアクリレート樹脂の合成 A. フェノールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製EPPN−201) 741部 プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 800部 B. アクリル酸 298部 パラベンゾキノン 1.7部 塩化ベンジルトリメチルアンモニウム塩 1.25部 C. テトラヒドロ無水フタル酸 234部 上記Aを温度計、撹拌装置、冷却管、乾燥空気導入管及
び滴下器を備えた、加熱及び冷却可能な容積約5リット
ルの反応器の加え、115℃に昇温し、反応温度を11
0〜120℃に保ちながら、0.5時間かけて均一にB
を滴下した。Bの滴下後、115℃で約20時間撹拌を
続け、反応系の酸価を13以下にした後、65℃に冷却
し、Cを添加した。Cの添加後反応系を65℃に保ち約
6時間撹拌を続け、反応系の酸価を75にし、酸無水物
変性エポキシアクリレートの樹脂を得た。なお、エポキ
シ基当量/カルボキシル基当量比は1.0である。
【0045】実施例1〜3、比較例1〜2 合成例3〜5及び比較合成例1で得られた(A)成分、
並びに(B)成分、(C)成分、染料及び有機溶剤を、
それぞれ下記配合及び表1に示した配合割合(重量部)
で混合して感光性樹脂組成物の溶液を得た。
【0046】
【表1】
【0047】次に、図1で示す装置を用いて上記配合の
感光性樹脂組成物の溶液6を25μmの厚さのポリエチ
レンテレフタレートフィルム12上に均一に塗布し、8
0〜100℃の熱風対流式乾燥機7で約10分間乾燥し
た。感光性樹脂組成物の層の乾燥後の厚さは、約35μ
mであった。感光性樹脂組成物の層の上には、さらに図
1に示したようにして厚さ約25μmのポリエチレンフ
ィルム13をカバーフィルムとして張り合わせ、感光性
エレメントを得た。なお、図1において1はポリエチレ
ンテレフタレートフィルムくり出しロール、2、3及び
4はロール、5はナイフ、8はポリエチレンフィルムく
り出しロール、9及び10はロール並びに11は感光性
エレメント巻き取りロールを示す。
【0048】得られた感光性エレメントについて、アル
カリ水溶液に対する現像性、露光感度、飛び散り性、保
存安定性、レジスト形成後の耐無電解銅めっき性につい
て以下の方法で試験した。その結果を表1に示した。
【0049】(1)アルカリ水溶液に対する現像性 日立化成工業社製アディティブ法用基板ACL−E−1
68(Pd系めっき触媒含有ガラスエポキシ積層板の両
面に、めっき触媒を含有するフェノール変性ニトリルゴ
ム系接着剤を約30μmの厚さに塗布した基板)を住友
スリーエム社製スコッチブライトで研磨し、水洗し、8
0℃で15分乾燥した。この試験基板の両面に上記で得
られた感光性エレメントを曙産業社製A−500型ラミ
ネータを用いてポリエチレンのカバーフィルムをはがし
ながら積層した。次に、ポリエチレントレフタレートフ
ィルムをはがした後、1重量%炭酸ナトリウム水溶液を
用いて30℃で70秒間スプレー現像した。現像後、3
0倍に拡大して残存する樹脂を目視でアルカリ現像性を
評価した。評価の基準は次のとおりである。 ○:現像性の良好なもの(基板表面上に樹脂が全く残ら
ないもの) ×:現像性の不良なもの(基板表面上に樹脂が少し残る
もの)
【0050】(2)露光感度 (1)と同様にして感光性エレメントを試験基板に積層
した後、コダックステップタブレットNo.2(イース
トマンコダック社製、21段ステップタブレット)をポ
リエチレンテレフタレートフィルムの上から感光層に密
着させ、オーク制作所社製HMW−590型露光機を使
用し、ステップタブレット段数7段を得るために必要な
露光量(mJ/cm2)を求めた。
【0051】(3)保存安定性 ロール状に巻き取られた長さ90mの感光性エレメント
を温度23℃、湿度60%で保管しロール側面からの感
光層のしみ出しの様子を6カ月間にわたって目視で評価
した。評価基準は次のとおりである。 ○:保存安定性が良好なもの(6カ月でも感光層のしみ
出しがないもの) ×:保存安定性が不良なもの(6カ月の間で感光層のし
み出しが発生したもの)
【0052】(4)耐無電解銅めっき性 前述の日立化成工業社製アディティブ法用基板ACL−
E−168にNCドリルで直径0.8mmのスルーホー
ルを2.54mm間隔であけた試験基板を住友スリーエ
ム社製スコッチブライトで研磨し、水洗し、80℃で1
5分加熱乾燥した。この試験基板の両面に得られた感光
性エレメントを曙産業社製A−500型ラミネータを用
いてポリエチレンカバーフィルムを剥しながら積層した
後、図2に示す試験用ネガマスクをポリエチレンテレフ
タレートフィルムの上から密着させ、オーク制作所社製
HMW−590型露光機を使用し、ステップタブレット
段数7段が得られるように露光した。露光後、ネガマス
クを剥離した後80℃で5分間加熱した。14はネガマ
スクの不透明部分、15はネガマスクの透明部分を示
す。次に、1重量%炭酸ナトリウム水溶液を用いて30
℃で70秒間スプレー現像した。現像後、80℃で10
分間加熱乾燥し、東芝電材社製紫外線照射装置を用いて
3J/cm2の量で紫外線を再照射した。さらに、15
0℃で1時間加熱した。このようにしてレジスト像を形
成した試験基板を42%のホウフッ化水素酸水溶液1リ
ットルに重クロム酸ナトリウム20gを溶かした40℃
の溶液に15分間漬浸し、接着剤層の露出部分を粗化
し、水洗後、濃度3規定の塩酸に5分間浸漬し、水洗し
た。この試験基板をCuSO4・5H2O15g/l、エ
チレンジアミン四酢酸30g/l、37%HCHO水溶
液10ml/l及びシアン化ナトリウム25mg/lを
含み、水酸化ナトリウムでpH12.5に調製した無電
解銅めっき液に72℃で24時間浸漬し、水洗後80℃
で10分間乾燥した。このような操作を行った後、レジ
スト像を30倍に拡大してレジストのクラック評価基準
は、次のとおりである。 ○:耐無電解銅めっき性が良好なもの(レジストにクラ
ックや浮き、ハガレの発生が全く無いもの) △:耐無電解銅めっき性がやや不良なもの(レジストの
一部に浮き、ハガレの発生したもの) ×:耐無電解銅めっき性が不良なもの(レジスト全面に
クラックや浮き、ハガレが発生したもの)
【0053】(5)めっき液汚染性 無電解銅めっきによって形成された銅パターンの銅厚を
測定することにより、めっき液の汚染による銅の析出速
度への影響を調べた。
【0054】(6)飛び散り性 感光性エレメントを温度23℃、湿度60%で24時間
保管した後、ポリエチレンカバーフィルムをはがしてカ
ッターナイフで一定速度で切断し、切断部の感光層の飛
び散りの状態を目視で評価した。評価基準は次のとおり
である。 ○:飛び散り性が良好なもの(感光層のカケが全く無い
もの) △:飛び散り性がやや不良なもの(感光層のカケがやや
有るもの) ×:飛び散り性が不良なもの(感光層のカケが著しく有
るもの)
【0055】
【表2】 (注)(A)成分及び(B)成分ともに固形分の部数で
ある。
【0056】
【発明の効果】本発明の感光性樹脂組成物及びこれを用
いた感光性エレメントは、良好なアルカリ現像性を示
し、解像度に優れ、またこれらによって形成されるめっ
きレジストは、めっき銅の異常析出やめっき液の汚染が
なく、耐めっき性に優れるため、無電解銅めっき用のめ
っきレジストとして好適である。また、本発明になる感
光性エレメントは、切断時に飛び散りが発生しないた
め、作業性に優れ、印刷配線板等の歩留まりも向上でき
る。また、本発明の感光性樹脂組成物及びこれを用いた
感光性エレメントは、良好な耐薬品性を示すので、エッ
チング用レジスト、電気めっき用レジストとしても好適
に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例および比較例で用いた感光性エレメント
の製造装置の略図。
【図2】実施例および比較例で用いた試験用ネガマスク
を示す図。
【符号の説明】
1…ポリエチレンテレフタレートフィルムくり出しロー
ル 2、3、4…ロール 5…ナイフ 6…感光性樹脂組成物の溶液 7…乾燥機 8…ポリエチレンフィルムくり出しロール 9、10…ロール 11…感光性エレメント巻き取りロール 12…ポリエチレンテレフタレートフィルム 13…ポリエチレンフィルム 14…ネガマスクの不透明部分 15…ネガマスクの透明部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野尻 剛 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立 化成工業株式会社 茨城研究所内 (56)参考文献 特開 平2−47657(JP,A) 特開 昭63−11930(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/027 G03F 7/033 G03F 7/038

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)(a)一般式(I)で示されるビ
    ニル単量体10〜90重量部と 【化1】 (式中R1は水素原子又はメチル基を示し、R2、R3
    びR4は、それぞれ独立して水素原子、炭素数1〜4の
    アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基又はカル
    ボキシル基からなる群より選ばれる基を示す) (b)無水マレイン酸10〜90重量部とを、(a)及
    び(b)成分の総和が100重量部となる量で共重合し
    て得られる高分子化合物に、(c)下記一般式(II)で
    示される化合物 【化2】 (式中R5、R6及びR7は、それぞれ独立して水素原子
    又はメチル基を示し、R8は炭素数1〜8のアルキレン
    基又はベンゼン環を示す)を、水酸基当量/酸無水物当
    量比を、0.1〜1.2の範囲として反応させて得られ
    る不飽和高分子化合物、 (B)末端にエチレン基を少なくとも2個含有する光重
    合性不飽和化合物及び (C)活性光の照射により遊離ラジカルを生成する光開
    始剤を含有してなる感光性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (A)不飽和高分子化合物 20〜90
    重量部、(B)末端にエチレン基を少なくとも2個含有
    する光重合性不飽和化合物 10〜80重量部((A)
    +(B)=100重量部)及び(C)活性光の照射によ
    り遊離ラジカルを生成する光開始剤0.01〜20重量
    部((A)+(B)=100重量部に対して)を含有し
    てなる請求項1記載の感光性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の感光性樹脂組成物
    の層と該層を支持する支持体フィルムとを有する感光性
    エレメント。
  4. 【請求項4】 さらに、剥離可能なカバーフィルムを感
    光性樹脂組成物の層上に積層してなる請求項3記載の感
    光性エレメント。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2記載の感光性樹脂組成物
    の溶液を基板上に塗布し、乾燥後、像的に露光しついで
    現像を行うことを特徴とするめっきレジストの製造法。
  6. 【請求項6】 請求項3又は4記載の感光性エレメント
    の感光性樹脂組成物の層を基板に積層し、像的に露光し
    ついで現像を行うことを特徴とするめっきレジストの製
    造法。
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