JPH0726098A - エラストマー組成物 - Google Patents

エラストマー組成物

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JPH0726098A
JPH0726098A JP17142893A JP17142893A JPH0726098A JP H0726098 A JPH0726098 A JP H0726098A JP 17142893 A JP17142893 A JP 17142893A JP 17142893 A JP17142893 A JP 17142893A JP H0726098 A JPH0726098 A JP H0726098A
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JP
Japan
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group
monomer
weight
elastomer composition
acrylate
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JP17142893A
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Inventor
Seiji Matsumoto
清児 松本
Shinji Ozoe
真治 尾添
Yoshiaki Fujii
義昭 藤井
Norimasa Yamamoto
典正 山本
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】(A)(イ)下記式で表されるシアノ基含有ア
クリル酸エステル、70〜99重量% 【化1】 (式、R1は−Cn2n−または−CH2CH2−O−CH
2CH2−。nは2〜6。)(ロ)α,β−不飽和ニトリ
ル、1〜30重量%、(ハ)下記の単量体、0〜10重
量%、a)活性塩素基含有単量体、b)エポキシ基含有
単量体、c)カルボキシル基含有単量体、d)ジエン化
合物、e)ジヒドロジシクロペンタジエニル基含有(メ
タ)アクリル酸エステル、(ニ)上記(イ)〜(ハ)と
共重合可能な単量体、0〜15重量%の組成を有するム
ーニー粘度(ML1+4(100℃))が5以上であるア
クリルゴム100重量部に対して、(B)フッ素ゴム、
1〜100重量部を含有してなるエラストマー組成物。 【効果】フッ素ゴムに近い極めて優れた耐油性、フッ素
ゴムとアクリルゴムの中間の耐熱性、およびフッ素ゴム
より優れる耐寒性を合わせ持つエラストマー組成物を提
供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエラストマー組成物、さ
らに詳しくはシアノ基含有アクリルゴムとフッ素ゴムと
のブレンドにより得られる耐油性、耐熱性および耐寒性
に優れるエラストマー組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、耐油性および耐熱性の最も優れる
ゴム材料はフッ素ゴムであるが、耐寒性に劣り、且つ非
常に高価であるという問題点を有している。それに対し
アクリルゴムは耐熱性、耐油性、耐寒性および価格のバ
ランスが優れているため耐熱耐油性エラストマーとして
非常に重要である。しかし耐熱性がフッ素ゴムより劣る
ため、使用部位が制限されている。
【0003】最近、自動車の高性能化に伴いエンジンル
ームはますます高温となる傾向にあり、アクリルゴムの
耐熱性では不十分で、フッ素ゴムとの中間の性能が必要
とされる部分が拡大している。また同時に、サワーガソ
リンへの対応や、環境問題の観点から耐燃料油透過性が
重要視されるなど、さらに高い耐油性が求められてい
る。しかし、これらの要求全てに対しフッ素ゴムを使用
すると大幅なコスト上昇を招くため、アクリルゴムとフ
ッ素ゴムの中間の耐熱性とフッ素ゴムに近い優れた耐油
性を有し、且つフッ素ゴムより安価なゴムが望まれてい
た。これに対してアクリルゴムとフッ素ゴムとをブレン
ドする試みが行われてきたが、アクリルゴム量増加に伴
い耐油性を著しく損なうためその含量に限界があり、大
幅なコスト削減を達成できなかった。
【0004】また本発明者らは、前記一般式(I)で表
されるシアノ基含有アクリル酸エステルおよびα,β−
不飽和ニトリルを含有するアクリルゴムが、フッ素ゴム
に近い優れた耐油性、および優れた耐寒性を有すること
を見出だしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、フッ
素ゴムに近い極めて優れた耐油性、フッ素ゴムとアクリ
ルゴムの中間の耐熱性、およびフッ素ゴムより優れる耐
寒性を合わせ持つエラストマー組成物をフッ素ゴムより
安価で提供することにある。
【0006】本発明者らは前記一般式(I)で表される
シアノ基含有アクリル酸エステルおよびα,β−不飽和
ニトリルを必須成分として含有するアクリルゴムとフッ
素ゴムとをブレンドすることにより得られるエラストマ
ー組成物が、フッ素ゴムに近い極めて優れた耐油性、フ
ッ素ゴムとアクリルゴムの中間の耐熱性、およびフッ素
ゴムより優れる耐寒性を合わせ持つことを見出し本発明
に至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、 (A)(イ)少なくとも1種の下記一般式(I)で表さ
れるシアノ基含有アクリル酸エステル、70〜99重量
【0008】
【化2】
【0009】(式(I)中、R1は−Cn2n−または−
CH2CH2−O−CH2CH2−を表す。ここでnは2〜
6の整数である。) (ロ)少なくとも1種のα,β−不飽和ニトリル、1〜
30重量% (ハ)下記の群より選ばれる少なくとも1種の単量体、
0〜10重量% a)活性塩素基含有単量体 b)エポキシ基含有単量体 c)カルボキシル基含有単量体 d)ジエン化合物 e)ジヒドロジシクロペンタジエニル基含有(メタ)ア
クリル酸エステル (ニ)上記(イ)〜(ハ)と共重合可能な少なくとも1
種の単量体、0〜15重量%の組成を有するムーニー粘
度(ML1+4(100℃))が5以上であるアクリルゴ
ム100重量部に対して、 (B)フッ素ゴム、1〜100重量部 を含有してなるエラストマー組成物に関するものであ
る。
【0010】本発明中のアクリルゴム(A)における単
量体成分(イ)は、少なくとも1種の上記一般式(I)
で表されるシアノ基含有アクリル酸エステルであり、具
体的にはアクリル酸2−(2−シアノエトキシ)エチ
ル、アクリル酸3−(2−シアノエトキシ)プロピル、
アクリル酸4−(2−シアノエトキシ)ブチル、アクリ
ル酸5−(2−シアノエトキシ)アミル、アクリル酸6
−(2−シアノエトキシ)ヘキシル、アクリル酸2−
[2−(2−シアノエトキシ)エトキシ]エチルが挙げ
られ、単独または2種以上を組み合わせて用いることが
できる。これらのうち、特に好ましくはアクリル酸4−
(2−シアノエトキシ)ブチル、またはアクリル酸2−
(2−シアノエトキシ)エチルとアクリル酸4−(2−
シアノエトキシ)ブチルの併用である。アクリルゴム
(A)中におけるシアノ基含有アクリル酸エステルの含
量は70〜99重量%である。シアノ基含有アクリル酸
エステルの含量が70重量%未満の場合はアクリルゴム
(A)の耐油性、耐寒性が低下し好ましくない。
【0011】本発明のアクリルゴム(A)における単量
体成分(ロ)は少なくとも1種のα,β−不飽和ニトリ
ルであり、具体的にはアクリロニトリル、メタクリロニ
トリル、エタクリロニトリル、α−クロロアクリロニト
リル等が挙げられ、単独または2種以上を組み合わせて
用いることができる。これらのうち、特に好ましくはア
クリロニトリル、またはメタクリロニトリルである。ア
クリルゴム(A)中におけるα,β−不飽和ニトリルの
含量は1〜30重量%であり、好ましくは7〜15重量
%である。α,β−不飽和ニトリルの含量が30重量%
を越えるとアクリルゴム(A)の耐寒性が損なわれ、1
重量%未満の場合は耐油性が低下する。
【0012】本発明のアクリルゴム(A)における単量
体成分(ハ)はa)活性塩素基含有単量体、b)エポキ
シ基含有単量体、c)カルボキシル基含有単量体、d)
ジエン化合物、e)ジヒドロジシクロペンタジエニル基
含有(メタ)アクリル酸エステルの群より選ばれる少な
くとも1種の単量体である。
【0013】a)活性塩素基含有単量体の具体例として
はビニルクロロアセテート、ビニルクロロプロピオネー
ト、アリルクロロアセテート、アリルクロロプロピオネ
ート、2−クロロエチルビニルエーテル、クロロメチル
スチレン、2−クロロエチルアクリレート、クロロメチ
ルビニルケトン、2−クロロアセトキシメチル−5−ノ
ルボルネン、クロロ酢酸と不飽和グリシジル化合物との
反応生成物等が挙げられ、これらのうち、ビニルクロロ
アセテート、2−クロロエチルビニルエーテル、2−ク
ロロエチルアクリレートが特に好ましい。
【0014】b)エポキシ基含有単量体の具体例として
は、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレー
ト、アリルグリシジルエーテル、ビニルグリシジルエー
テル等が挙げられ、これらのうち、グリシジルメタクリ
レート、グリシジルアクリレート、アリルグリシジルエ
ーテルが特に好ましい。
【0015】c)カルボキシル基含有単量体の具体例と
しては、アクリル酸、メタクリル酸等の不飽和モノカル
ボン酸類、マレイン酸、フタル酸、イタコン酸等の不飽
和ジカルボン酸類のモノアルキルエステルまたはモノア
ルコキシアルキルエステル類等が挙げられ、これらのう
ち、アクリル酸、メタクリル酸が特に好ましい。
【0016】d)ジエン化合物の具体例としては、アル
キリデンノルボルネン、アルケニルノルボルネン、ジシ
クロペンタジエン、メチルシクロペンタジエンおよびそ
のダイマー等の非共役ジエン類、ブタジエン、イソプレ
ン等の共役ジエン類が挙げられ、これらのうち、アルキ
リデンノルボルネン、ジシクロペンタジエンが特に好ま
しい。
【0017】e)ジヒドロジシクロペンタジエニル基含
有(メタ)アクリル酸エステルの具体例としては、ジヒ
ドロジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、ジ
ヒドロジシクロペンタジエニルオキシエチル(メタ)ア
クリレート等が挙げられ、これらのうち、ジヒドロジシ
クロペンタジエニル(メタ)アクリレートが特に好まし
い。
【0018】アクリルゴム(A)中における上記(ハ)
成分の含量は0〜10重量%であり、特に好ましくは5
重量%以下である。(ハ)の含量が10重量%を越える
と架橋密度が高くなり過ぎ、アクリルゴム(A)のゴム
弾性が損なわれる。
【0019】本発明のアクリルゴム(A)における単量
体成分(ニ)は、上記(イ)〜(ハ)と共重合可能な少
なくとも1種の単量体であり、本発明を損なわない範囲
で使用される。その具体例としてはアクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル
酸n−ブチル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸2
−エチルヘキシル等のアクリル酸アルキルエステル類:
アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸エトキシエチ
ル、アクリル酸ブトキシエチル、アクリル酸メトキシエ
トキシエチル等のアクリル酸アルコキシアルキルエステ
ル類:メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタ
クリル酸n−ヘキシル等のメタクリル酸アルキルエステ
ル類:メタクリル酸メトキシメチル、メタクリル酸メト
キシエチル、メタクリル酸エトキシエチル、メタクリル
酸ブトキシエチル、メタクリル酸メトキシエトキシエチ
ル等のメタクリル酸アルコキシアルキルエステル類:酢
酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類:
スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物
類:マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイ
ン酸ジn−ブチル、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチ
ル、フマル酸ジn−ブチル等の不飽和ジカルボン酸のジ
アルキルエステル類:マレイン酸ジメトキシエチル、フ
マル酸ジメトキシエチル等の不飽和ジカルボン酸のジア
ルコキシアルキルエステル類:アクリルアミド、メタク
リルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチ
ロールメタクリルアミド、N−アルコキシアクリルアミ
ド、N−アルコキシメタクリルアミド等のビニルアミド
類等があげられ、単独あるいは2種以上組合わせて使用
することができる。アクリルゴム(A)中におけるこれ
ら共重合可能な単量体の含量は、0〜15重量%であ
り、使用する単量体の種類によって異なるが通常好まし
くは10重量%以下である。これら共重合可能な単量体
の含量が15重量%を越えるとアクリルゴム(A)の耐
油性と耐寒性のバランスが損なわれる。
【0020】本発明におけるフッ素ゴム(B)は、炭素
原子数2〜8の含フッ素単量体の共重合体であり、具体
的にはフッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、
ペンタフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン、
クロロトリフルオロエチレンおよびアルキル基の炭素原
子数1〜5のパーフルオロアルキルビニルエーテルの群
よりえらばれる少なくとも1種の化合物を必須成分と
し、必要に応じて架橋点となる活性ハロゲン基含有単量
体を共重合してもよい。これらのうち、フッ化ビニリデ
ン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリ
デン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチ
レン共重合体が特に好ましく、一般に市販されているフ
ッ素ゴムを使用することができる。アクリルゴム(A)
100重量部に対するフッ素ゴム配合量は1〜100重
量部であり、好ましくは20〜80重量部である。配合
量が1重量部未満の場合はエラストマー組成物の耐熱性
向上が行えず、100重量部を越えるとコスト面におい
て不利となる。
【0021】本発明の組成物の加硫には、一般的にアク
リルゴムの加硫に用いられる加硫剤を使用することがで
きるが、アクリルゴム(A)とフッ素ゴム(B)との共
加硫が可能な加硫剤を使用することによりさらに好まし
い物性を得ることができる。例えば、アクリルゴム
(A)における単量体成分(ハ)がa)活性塩素基含有
単量体またはc)カルボキシル基含有単量体である場合
には、ポリアミン系またはトリメルカプトトリアジンと
ジチオカルバミン酸塩との併用系が加硫剤として好まし
く、b)エポキシ基含有単量体である場合には、ジアミ
ン系加硫剤が好ましい。また(ハ)がd)ジエン化合物
またはe)ジヒドロジシクロペンタジエニル基含有(メ
タ)アクリル酸エステルである場合および(ハ)の含量
が0.1重量%以下である場合は有機過酸化物が加硫剤
として好ましい。
【0022】本発明のエラストマー組成物は上記の加硫
剤のほか必要に応じて、加硫促進剤、受酸剤、充填剤、
補強材、可塑剤、老化防止剤、安定剤、加工助剤等を配
合して使用される。
【0023】本発明のエラストマー組成物を加硫するこ
とにより得られる加硫物は、フッ素ゴムに近い極めて優
れた耐油性、フッ素ゴムとアクリルゴムの中間の耐熱
性、およびフッ素ゴムより優れる耐寒性を合わせ持ち、
且つフッ素ゴムより安価なため、自動車用燃料ホース、
シール材、被覆材をはじめとする、耐油性、耐熱性、耐
寒性が要求される各種の用途に広く使用することができ
る。
【0024】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0025】以下の記述において部は重量部を表す。ア
クリルゴムの組成は元素分析による共重合体中の窒素、
塩素、炭素、水素の定量、JIS K7236に従って
測定したエポキシ当量、ヨウ素価滴定法による二重結合
の定量により決定した。またアクリルゴムのガラス転移
点は試料として未加硫ゴムを使用し、示差走査熱量計
(DSC)により、毎分10℃の昇温速度で測定した。
ムーニー粘度はJISK6300、加硫ゴム物性はJI
S K6301に従って評価した。耐熱性は加硫物を1
75℃ギアオーブン中で3日間熱老化させた後の各物性
値の変化率を測定することにより評価した。耐油性は体
積膨潤度および透過量により評価した。体積膨潤度は加
硫ゴムを燃料油C中に50℃で3日間浸漬した後の体積
変化率を測定することにより求めた。透過量は、約30
0gの燃料油Cをアルミ製容器に精秤し、1ミリ厚の加
硫ゴムシートで密閉した後、図1に示す状態で25℃、
9日間静置し、その重量変化を測定することにより算出
した。(燃料油Cに接触したゴムシート100cm2
たりの透過量で示す)また耐寒性は低温脆化温度を測定
することにより評価した。
【0026】重合例(アクリルゴムの重合) ラウリル硫酸ナトリウム4部、ポリオキシエチレンモノ
ラウレート2部、リン酸水素二ナトリウム0.7部、リ
ン酸二水素ナトリウム0.3部および蒸留水200部か
らなる乳化剤水溶液を15℃に保持し十分に窒素置換し
た後、これにエチレンジアミン四酢酸ナトリウム鉄(I
II)0.005部、エチレンジアミン四酢酸四ナトリ
ウム0.02部、ロンガリット0.02部およびハイド
ロサルファイトナトリウム0.02部を添加した。これ
に予め十分に窒素置換した表1〜4に示す組成の単量体
混合物100部とn−ドデシルメルカプタン0.025
部の混合物を3時間かけて連続的に添加した。同時にt
ert−ブチルハイドロパーオキサイドの0.15重量
%水溶液を毎時1.5部の速度で滴下し重合を行った。
単量体混合物を全て添加し、さらに2時間重合を継続し
た後、重合を終了した。ラテックスの固形分から算出し
た単量体の転化率はいずれも95%以上であった。得ら
れた共重合体ラテックスを85℃の1重量%塩化カルシ
ウム水溶液に投入して共重合体を単離し、十分水洗した
後、乾燥を行いアクリルゴム(ACM1〜21)を得
た。各アクリルゴムは、構成単位のものとは異なる単一
のガラス転移点を示すことから共重合体である事が確認
された。各アクリルゴムの元素分析などから求めた組成
比、生ゴムムーニー粘度およびガラス転移点をそれぞれ
表1〜4に示す。
【0027】実施例1〜6 表5に示す配合に従いアクリルゴム、フッ素ゴムおよび
配合剤を冷却下の8インチオープンロールにて十分に混
練し組成物を得た。コンパウンドムーニー粘度を測定し
た後、170℃において20分プレス加硫を行うことに
より加硫ゴムシートを作成し、さらにこれを150℃の
ギアオーブン中で後加硫を4時間行い加硫物とした。加
硫ゴム物性、耐熱性、耐油性、耐寒性をそれぞれ測定し
た。評価結果を表5に示す。
【0028】実施例7〜12 表6に示す配合に従い実施例1と同様に組成物を得た。
コンパウンドムーニー粘度測定後、実施例1と同様の操
作により加硫を行い、評価を行った。評価結果を表6に
示す。
【0029】実施例13〜18 表7に示す配合に従い実施例1と同様に組成物を得た。
コンパウンドムーニー粘度測定後、170℃において2
0分プレス加硫を行うことにより加硫ゴムシートを作成
し、さらにこれを150℃のギアオーブン中で後加硫を
4時間行い加硫物とした。加硫ゴム物性、耐熱性、耐油
性、耐寒性をそれぞれ測定した。評価結果を表7に示
す。
【0030】実施例19〜24 表8に示す配合に従い実施例1と同様に組成物を得た。
コンパウンドムーニー粘度測定後、150℃において1
0分プレス加硫を行うことにより加硫ゴムシートを作成
し、さらにこれを150℃のギアオーブン中で後加硫を
4時間行い加硫物とした。加硫ゴム物性、耐熱性、耐油
性、耐寒性をそれぞれ測定した。評価結果を表8に示
す。
【0031】比較例1 表9に示す配合に従いアクリルゴム組成物を得た。コン
パウンドムーニー粘度測定後、実施例1と同様の操作に
より加硫を行い、評価を行った。評価結果を表9に示
す。
【0032】比較例2 表9に示す配合に従いアクリルゴム組成物を得た。コン
パウンドムーニー粘度測定後、実施例13と同様の操作
により加硫を行い、評価を行った。評価結果を表9に示
す。
【0033】比較例3〜5 表9に示す配合に従い実施例1と同様に組成物を得た。
コンパウンドムーニー粘度測定後、実施例1と同様の操
作により加硫を行い、評価を行った。評価結果を表9に
示す。
【0034】比較例6 表9に示す配合に従い実施例1と同様に組成物を得た。
コンパウンドムーニー粘度測定後、実施例13と同様の
操作により加硫を行い、評価を行った。評価結果を表9
に示す。
【0035】比較例7、8 表10に示す配合に従いフッ素ゴム組成物を得た。コン
パウンドムーニー粘度測定後、170℃において20分
プレス加硫を行うことにより加硫ゴムシートを作成し、
さらにこれを200℃のギアオーブン中で後加硫を10
時間行い加硫物とした。加硫ゴム物性、耐熱性、耐油
性、耐寒性をそれぞれ測定した。評価結果を表10に示
す。
【0036】比較例9 表10に示す配合に従いフッ素ゴム組成物を得た。コン
パウンドムーニー粘度測定後、150℃において10分
プレス加硫を行うことにより加硫ゴムシートを作成し、
さらにこれを180℃のギアオーブン中で後加硫を4時
間行い加硫物とした。加硫ゴム物性、耐熱性、耐油性、
耐寒性をそれぞれ測定した。評価結果を表10に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】
【表5】
【0042】
【表6】
【0043】
【表7】
【0044】
【表8】
【0045】
【表9】
【0046】
【表10】
【0047】
【発明の効果】以上の結果から、本発明によりフッ素ゴ
ムに近い極めて優れた耐油性、フッ素ゴムとアクリルゴ
ムの中間の耐熱性、およびフッ素ゴムより優れる耐寒性
を合わせ持つエラストマー組成物をフッ素ゴムより安価
で提供できることが明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1〜24、比較例1〜9で実施
した燃料油C透過性試験の模式図である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)(イ)少なくとも1種の下記一般式
    (I)で表されるシアノ基含有アクリル酸エステル、7
    0〜99重量% 【化1】 (式(I)中、R1は−Cn2n−または−CH2CH2
    O−CH2CH2−を表す。ここでnは2〜6の整数であ
    る。) (ロ)少なくとも1種のα,β−不飽和ニトリル、1〜
    30重量% (ハ)下記の群より選ばれる少なくとも1種の単量体、
    0〜10重量% a)活性塩素基含有単量体 b)エポキシ基含有単量体 c)カルボキシル基含有単量体 d)ジエン化合物 e)ジヒドロジシクロペンタジエニル基含有(メタ)ア
    クリル酸エステル (ニ)上記(イ)〜(ハ)と共重合可能な少なくとも1
    種の単量体、0〜15重量%の組成を有するムーニー粘
    度(ML1+4(100℃))が5以上であるアクリルゴ
    ム100重量部に対して、 (B)フッ素ゴム、1〜100重量部を含有してなるエ
    ラストマー組成物。
  2. 【請求項2】上記(A)(ロ)α,β−不飽和ニトリル
    が、アクリロニトリルまたはメタクリロニトリルである
    請求項1のエラストマー組成物。
  3. 【請求項3】上記(A)(ハ)の活性塩素基含有単量体
    が、ビニルクロロアセテート、2−クロロエチルビニル
    エーテルまたは2−クロロエチルアクリレートである請
    求項1のエラストマー組成物。
  4. 【請求項4】上記(A)(ハ)のエポキシ基含有単量体
    が、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレー
    トまたはアリルグリシジルエーテルである請求項1のエ
    ラストマー組成物。
  5. 【請求項5】上記(A)(ハ)のカルボキシル基含有単
    量体が、アクリル酸またはメタクリル酸である請求項1
    のエラストマー組成物。
  6. 【請求項6】上記(A)(ハ)のジエン化合物が、エチ
    リデンノルボルネンまたはジシクロペンタジエンである
    請求項1のエラストマー組成物。
  7. 【請求項7】上記(A)(ハ)のジヒドロジシクロペン
    タジエニル基含有(メタ)アクリル酸エステルが、ジヒ
    ドロジシクロペンタジエニルアクリレート、またはジヒ
    ドロジシクロペンタジエニルメタクリレートである請求
    項1のエラストマー組成物。
JP17142893A 1993-07-12 1993-07-12 エラストマー組成物 Pending JPH0726098A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5962589A (en) * 1994-12-09 1999-10-05 Daikin Industries, Ltd. Rubber compositions of low compression set
KR20160080260A (ko) * 2014-12-29 2016-07-07 (주)진양오일씰 피스톤 씰용 고무 조성물
CN105778381A (zh) * 2015-07-08 2016-07-20 安徽中鼎密封件股份有限公司 一种丙烯酸酯橡胶材料、制备方法及其应用

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