JP3396914B2 - 共重合体ゴム及びその製造方法 - Google Patents

共重合体ゴム及びその製造方法

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JP3396914B2 JP18515293A JP18515293A JP3396914B2 JP 3396914 B2 JP3396914 B2 JP 3396914B2 JP 18515293 A JP18515293 A JP 18515293A JP 18515293 A JP18515293 A JP 18515293A JP 3396914 B2 JP3396914 B2 JP 3396914B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐燃料油透過性、機械
的強度の改良された耐油耐寒性共重合体ゴムに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】現在、地球的規模で話題となっている環
境問題の中で、自動車が及ぼす影響は極めて大きい。そ
のため自動車の燃費向上、排気ガス抑制に関する開発が
精力的に行われている。その結果、エンジンルーム内は
ますます高温になる傾向にあり、使用されるゴム材料の
耐熱性、耐オゾン性においては更に優れた性能が要求さ
れてきている。また耐油性に関しては、燃料油系ホース
を例にとれば、環境問題の観点から耐燃料油透過性が特
に重要視されてきている。
【0003】現在、耐油性の優れるゴム材料として、ア
クリルゴム、ニトリルゴム、水素添加ニトリルゴム、ヒ
ドリンゴム、フッ素ゴム等が知られている。これらの
内、フッ素ゴムは耐油性、耐燃料油性、及び耐熱性にお
いて最も優れているが、耐寒性に劣り、且つ極めて高価
であるという問題を有する。その他はフッ素ゴムと比較
すると耐油性、耐燃料油性、及び耐熱性がかなり劣る。
【0004】また、下記一般式(II)で表されるシア
ノ基含有アクリル酸エステルの重合体は、比較的安価な
原料から容易に製造することが可能であり、耐油性、耐
寒性に優れるゴムとなることが知られている(米国特許
2,687,402及び2、720、512号)。
【0005】
【化3】
【0006】しかしながら、これらの重合体は耐油性、
耐寒性に優れる反面、機械的強度が極めて低く実用に耐
え得るものではなかった。米国特許2,839,511
号には一般式(II)のシアノ基含有アクリル酸エステ
ルに少量の不飽和カルボン酸を共重合することで機械的
強度が改良されることが記載されているが、満足な加硫
物を得るには加硫に非常な高温を必要とする問題点があ
った。
【0007】本発明者らは、一般式(I)のシアノ基含
有アクリル酸エステルに、架橋点として活性ハロゲン基
またはエポキシ基を有する単量体等を共重合することに
より得られる共重合体が、容易に加硫可能で、ニトリル
ゴム、水素添加ニトリルゴム、ヒドリンゴムよりも耐油
性の優れた耐油耐寒性ゴムとなることを見出だした。し
かしながら、耐燃料油透過性においてはフッ素ゴムには
及ばなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、フッ
素ゴムに近い極めて優れた耐燃料油透過性を有し、且つ
機械的強度が改良された耐油耐寒性共重合体ゴムを提供
することにある。
【0009】本発明者らは、一般式(I)のシアノ基含
有アクリル酸エステルに、架橋点として活性ハロゲン
基、エポキシ基等の官能基を有する単量体を、これに更
に(メタ)アクリロニトリル等のα、β−不飽和ニトリ
ルを共重合することにより得られる共重合体が、容易に
加硫可能で、耐燃料油透過性、並びに機械的強度の改良
された耐油耐寒性ゴムとなることを見出だし本発明に至
った。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、 (1)(A)一般式(I)で表されるシアノ基含有アク
リル酸エステル70〜99 重量%
【0011】
【化4】
【0012】(式中、R1は炭素数2〜6のアルキレン
基または、−CH2CH2OCH2CH2−を表す。) (B)α、β−不飽和ニトリル1〜30重量%、及び (C)下記の単量体から選ばれる少なくとも一種の単量
体、0〜10重量%a)カルボキシル基含有単量体 b)ジエン化合物 c)側鎖にエチレン性不飽和結合を有する(メタ)アク
リル酸エステル、及び、 (D)上記(A)、(B)、(C)のいずれとも共重合
可能な他のエチレン性不飽和単量体0〜15重量% の組成を有し、ムーニー粘度(ML1+4(100℃))
が5以上である共重合体ゴム及び (2)(A)一般式(i)で表わされるシアノ基含有ア
クリル酸エステル70〜99重量%
【0013】
【化5】
【0014】(式中、R1は炭素数2〜6のアルキレン
基または、−CH2CH2OCH2CH2−を表す。) (B)α、β−不飽和ニトリル1〜30重量%、及び (C)下記の単量体から選ばれる少なくとも一種の単量
体、0〜10重量%a)カルボキシル基含有単量体 b)ジエン化合物 c)側鎖にエチレン性不飽和結合を有する(メタ)アク
リル酸エステル、及び、 (D)上記(A)、(B)、(C)のいずれとも共重合
可能な他のエチレン性不飽和単量体0〜15重量% からなる単量体混合物をラジカル開始剤の存在下で共重
合することを特徴とする共重合体ゴムの製造方法に関す
る。
【0015】上記共重合体ゴム中の成分(A)は、一般
式(I)で表されるシアノ基含有アクリル酸エステル類
である。アクリル酸2−(2−シアノエトキシ)エチ
ル、アクリル酸3−(2−シアノエトキシ)プロピル、
アクリル酸4−(2−シアノエトキシ)ブチル、アクリ
ル酸5−(2−シアノエトキシ)ペンチル、アクリル酸
6−(2−シアノエトキシ)ヘキシル、アクリル酸2−
[2−(2−シアノエトキシ)エトキシ]エチルが挙げ
られる。
【0016】上記共重合体ゴム中の成分(B)は、α、
β−不飽和ニトリルであり、アクリロニトリル、メタク
リロニトリル、エタクリロニトリル、α−クロロアクリ
ロニトリル等が例示される。好ましくはアクリロニトリ
ル、メタクリロニトリルであるが、アクリロニトリルが
特に好ましい。
【0017】
【0018】
【0019】上記共重合体ゴム中の成分(C)の内、カ
ルボキシル基を有する単量体としては、アクリル酸、メ
タクリル酸等の不飽和カルボン酸類、マレイン酸、フタ
ル酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸類のモノアル
キルエステル類が例示される。
【0020】上記共重合体ゴム中の成分(C)のジエン
化合物としては、アルキリデンノルボルネン、アルケニ
ルノルボルネン、ジシクロペンタジエン、メチルシクロ
ペンタジエン及びそのダイマー等の非共役ジエン類、ブ
タジエン、イソプレン等の共役ジエン類が挙げられる
が、好ましくはアルキリデンノルボルネンである。
【0021】上記共重合体ゴム中の成分(C)の側鎖に
エチレン性不飽和結合を有する(メタ)アクリル酸エス
テルとしてジヒドロジシクロペンタジエニル(メタ)ア
クリレート、ジヒドロジシクロペンタジエニルオキシエ
チル(メタ)アクリレート、テトラヒドロベンジル(メ
タ)アクリレート、アルキリデンノルボルニル(メタ)
アクリレートが挙げられる。
【0022】上記共重合体ゴム中の成分(D)として必
要に応じて、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、メトキシエチルアクリレート、ブト
キシエチルアクリレート等の(メタ)アクリル酸エステ
ル、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)
アクリルアミド、N−アルコキシ(メタ)アクリルアミ
ド等のビニルアミド、スチレン、メチルスチレン、クロ
ロスチレン等の芳香族ビニル化合物、塩化ビニル、塩化
ビニリデン等を共重合成分として用いることができる。
【0023】本発明の共重合体ゴムにおける(A)、
(B)、(C)、(D)成分の比率は、(A)成分70
〜99重量%、(B)成分1〜30重量%、(C)成分
0〜10重量%、(D)成分0〜15重量%である。
【0024】上記(A)成分が70重量%未満では耐寒
性が損なわれ好ましくない。
【0025】上記(B)成分が30重量%を越えると耐
燃料油透過性、機械的強度は向上するが、耐寒性が低下
し好ましくなく、1重量%未満では、耐燃料油透過性、
機械的強度が低下し好ましくない。好ましくは7〜14
重量%である。
【0026】上記(C)成分が0.5重量%未満では加
硫が十分に行えず、また10重量%を越えると加硫が過
度に進行して満足な加硫物を得ることができない。好ま
しくは0.5〜5重量%である。但し、(C)成分が
0.5重量%未満であっても、有機過酸化物を用いて加
硫することが可能である。
【0027】上記(D)成分は、本発明の共重合体の特
徴である耐燃料油性、耐寒性を損なわない程度に、耐熱
性、加工性等の改良を目的とし必要に応じて用いること
ができるが、多くとも15重量%未満であり、好ましく
は10重量%以下である。
【0028】本発明の共重合体ゴムは、上記単量体成分
(A)、(B)、(C)、及び(D)の混合物を無機あ
るいは有機の過酸化物、アゾ化合物、レドックス系開始
剤等のラジカル開始剤の存在下でラジカル共重合するこ
とにより合成される。重合の方法としては塊状重合、溶
液重合、懸濁重合、乳化重合等の公知の方法が可能であ
るが、乳化重合が特に好ましい。
【0029】例えば乳化重合の場合、本発明の共重合体
ゴムは、以下の方法で製造される。上記単量体成分
(A)、(B)、(C)、及び(D)の混合物、並びに
必要であれば分子量調節剤との混合物を乳化剤水溶液と
混合して乳化する。この乳化液に開始剤を添加して重合
することにより共重合体ゴムのラテックスが得られる。
分子量調節剤としては通常、n−ドデシルメルカプタ
ン、tert−ドデシルメルカプタンオクチルメルカプ
タン等のアルキルメルカプタン類が使用される。
【0030】乳化剤としては、アルキル硫酸アルカリ金
属塩、アルキルベンゼンスルホン酸アルカリ金属塩、ポ
リオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸アルカ
リ金属塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ルリン酸アルカリ金属塩等のアニオン系、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキル
フェニルエーテル等のノニオン系いずれの乳化剤も使用
可能である。
【0031】開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸
アンモニウム、パラメンタンハイドロパーオキサイド、
クメンハイドロパーオキサイド、tert−ブチルハイ
ドロパーオキサイド等の無機あるいは有機の過酸化物、
又は上記過酸化物と硫酸第一鉄等の還元剤を併用したレ
ドックス系が使用される。
【0032】重合は0〜80℃、好ましくは5〜60℃
の温度で行われる。重合時の発熱が大きく温度の制御が
困難な場合は、乳化剤水溶液に単量体混合物を少量ずつ
分割あるいは連続で添加しながら重合することができ
る。重合終了後、乳化液を塩化ナトリウム、塩化カルシ
ウム、塩化マグネシウム等の無機塩の水溶液に投入し
て、ポリマーを析出せしめ、水洗、乾燥することにより
目的とする共重合体ゴムを得ることができる。
【0033】本発明の共重合体ゴムは、通常知られてい
るアクリルゴムと同様の方法で加硫することが可能であ
る。本発明の共重合体ゴムの加硫は、単量体成分(C)
の種類により選択される加硫剤を使用し、必要に応じて
加硫促進剤、補強剤、充填材、可塑剤、老化防止剤、安
定剤等を配合して行われる。
【0034】
【0035】共重合体ゴムの(C)成分としてカルボキ
シル基を有する単量体が含まれる場合に使用される加硫
剤としては、ポリエポキシ化合物と四級アンモニウム塩
または/及び四級ホスホニウム塩との併用系等が例示さ
れる。
【0036】共重合体ゴムの(C)成分としてジエン化
合物、または/及び側鎖に不飽和結合を有する(メタ)
アクリル酸エステル類が含まれる場合に使用される加硫
剤としては、イオウ、チウラム系化合物、有機過酸化物
等が例示される。
【0037】共重合体ゴムの(C)成分が0.5重量%
未満の場合、若しくは(C)成分としてジエン化合物、
または/及び側鎖に不飽和結合を有する(メタ)アクリ
ル酸エステル類が0.5重量%以上含まれる場合には、
加硫剤として有機過酸化物を用いることができる。有機
過酸化物としては、アクリルゴム、及びその他のゴムに
通常用いられるものは全て使用できるが、具体的には、
メチルエチルケトンパーオキサイド、クメンハイドロパ
ーオキサイド、ジ−t−ブチルクミルパーオキサイド、
ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−
ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン、
1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベ
ンゼン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン、ベンゾイルパーオ
キサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブ
チルパーオキシイソプロピルカーボネート等が例示され
る。配合される有機過酸化物の量は0.01〜10重量
部である。0.01重量部未満では十分なゴム弾性が得
られず、10重量部を越えると架橋密度が高過ぎる。好
ましくは0.5〜5重量部である。
【0038】また、有機過酸化物加硫においては、架橋
効率を高めるために、必要に応じて不飽和多官能化合物
等の架橋助剤もしくは共架橋剤を用いることができる
が、例えば、パラキノンジオキシム、エチレングリコー
ルジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタク
リレート、トリメチロールプロパントリメタクリレー
ト、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、ト
リアリルイソシアヌレート、N,N−m−フェニレンビ
スマレイミド、ジビニルベンゼン等が挙げられる。これ
ら共架橋剤の量は、共重合体ゴム100重量部当たり、
1〜10重量部、好ましくは2〜5重量部である。共架
橋剤の量が10重量部を越えるか、若しくは1重量部未
満の場合、架橋効率は低下する。
【0039】本発明の共重合体ゴムは加硫により、機械
的強度、耐油性、耐寒性に優れた加硫物を得ることがで
き、自動車用燃料ホース、シール材等の高い耐油性が要
求される各種の用途に使用することができる。
【0040】
【実施例】以下の記述において、部は重量部を表す。共
重合体ゴムの組成は元素分析、酸素フラスコ燃焼法によ
る共重合体中の窒素、炭素、水素、塩素の定量、JIS
K7236に従って測定したエポキシ当量、ヨウ素価滴
定法による二重結合の定量により決定した。ムーニー粘
度はJIS K6300、加硫ゴム物性はJISK63
01に従って評価した。耐燃料油性は加硫ゴムを燃料油
C中に50℃で3日浸漬後の体積変化率を測定すること
により評価した。燃料油透過性試験は、図1に示す方法
で行った。即ち、約300gの燃料油Cをアルミ性容器
に精秤し、1ミリ厚の加硫ゴムシートで素早く密閉し
た。図1に示す状態で25℃、9日間静置した後の重量
変化を測定し、燃料油Cの透過量(燃料油Cに接触した
ゴムシート100cm2 当りの透過量)を算出した。ま
たガラス転移温度は試料として未加硫ゴムを使用し、セ
イコー電子社製示差走査熱量計(DSC)により毎分1
0℃の昇温速度で測定した。尚、組成分析及びDSC測
定には、塩析、乾燥後の共重合体ゴムをアセトン/メタ
ノール、及びアセトン/純水で再沈精製したものを用い
た。
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】
【0052】実施例1、2 ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナトリ
ウム4部、リン酸水素二ナトリウム0.87部、リン酸
二水素ナトリウム0.13部および蒸留水200部から
なる乳化剤水溶液を15℃に保持し十分に窒素置換した
後、硫酸第一鉄0.07部、エチレンジアミン四酢酸三
ナトリウム0.14部を添加した。これに予め十分窒素
置換した表1に示す組成のモノマー混合物100部とn
−ドデシルメルカプタン0.026部の混合物を3時間
かけて連続的に添加した。これと同時にtert−ブチ
ルハイドロパーオキサイド0.12重量%水溶液を毎時
1.6部の速度で滴下して重合を行った。単量体を全て
添加し、更に3時間重合を継続した後、2,2−メチレ
ンビス−(4−メチル−6−ter−ブチルフェノー
ル)を0.2部添加して重合を終了した。ラテックスの
固形分から算出した単量体の転化率は96〜98%であ
った。得られた重合体ラテックスを85℃の1%塩化カ
ルシウム水溶液に投入して重合体を単離し、十分洗浄し
た後、90℃で4時間乾燥することにより、生ゴムムー
ニー粘度ML 1+4 (100℃)が26〜27の重合体が
得られた。比較例1に示すように、側鎖が嵩高く、ガラ
ス転移点が低いアクリル酸4−(2−シアノエトキシ)
ブチル単独重合体では生ゴムムーニー粘度ML 1+4 (1
00℃)を26〜27まで高めることは難しい。 また、
これらの重合体についてDSC測定を行ったところ、こ
れらを構成する単量体の単独重合体のものとは全く異な
る単一のガラス転移温度を示した。加えて組成分析よ
り、これらの重合体は表1に示す組成のランダム共重合
体であることが認められた。
【0053】得られた共重合体ゴムを、表4に示す配合
に従ってロール混練し170℃で20分プレス加硫を行
うことにより加硫ゴムシートを作製した。更にこれをギ
アオーブン中150℃で4時間、後加硫したのち評価を
行った。表1に物性評価の結果を示す。
【0054】実施例3〜7 表1 に示す組成のモノマー混合物を、リン酸水素二ナト
リウム0.7部、リン酸二水素ナトリウム0.3部を用
いたこと以外は全て実施例1,2と同じ方法で共重合す
ることにより、96〜98%の転化率で重合体が得られ
た。これらの重合体についてDSC測定を行ったとこ
ろ、これらを構成する単量体の単独重合体のものとは全
く異なる単一のガラス転移温度を示した。加えて組成分
析結果より、これらの重合体は表1に示す組成のランダ
ム共重合体であることが認められた。
【0055】得られた共重合体ゴムを、表5に示す配合
に従ってロール混練し150℃で10分プレス加硫を行
うことにより加硫ゴムシートを作製した。更にこれをギ
アオーブン中150℃で4時間、後加硫したのち評価を
行った。表1に物性評価の結果を示す。
【0056】実施例8〜13 表2 に示す組成のモノマー混合物を、実施例3〜7と同
じ方法で重合することにより、96〜99%の転化率で
重合体が得られた。これらの重合体についてDSC測定
を行ったところ、これらを構成する単量体の単独重合体
のものとは全く異なる単一のガラス転移温度を示した。
加えて組成分析結果より、これらの重合体は表2に示す
組成のランダム共重合体であることが認められた。
【0057】得られた共重合体ゴムを、表6に示す配合
に従ってロール混練し、170℃で20分プレス加硫を
行うことにより加硫ゴムシートを作製した。更にこれを
ギアオーブン中150℃で4時間、後加硫したのち評価
を行った。表2に物性評価の結果を示す。
【0058】比較例1ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート4部、ラ
ウリル硫酸ナトリウム2部、リン酸水素二ナトリウム
0.7部、リン酸二水素ナトリウム0.3部および蒸留
水200部からなる乳化剤水溶液を15℃に保持し十分
に窒素置換した後、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム
鉄(II)0.005部、エチレンジアミン四酢酸四ナ
トリウム0.02部、ロンガリット0.02部及びハイ
ドロサルファイトナトリウム0.02部を添加した。こ
れに予め十分窒素置換した表2に示す組成のモノマー混
合物100部とn−ドデシルメルカプタン0.019部
の混合物を3時間かけて連続的に添加した。これと同時
にtert−ブチルハイドロパーオキサイド0.025
重量%水溶液を毎時1.6部の速度で滴下して重合を行
った。単量体を全て添加し、更に1時間重合を継続した
後、2,2−メチレンビス−(4−メチル−6−ter
t−ブチルフェノール)を0.2部添加して重合を終了
した。ラテックスの固形分から算出した単量体の転化率
は98%であった。得られた重合体ラテックスを85℃
の1%塩化カルシウム水溶液に投入して重合体を単離
し、十分洗浄した後、90℃で4時間乾燥することによ
り、生ゴムムーニー粘度ML 1+4 (100℃)が9の重
合体が得られた。また、これらの重合体についてDSC
測定を行ったところ −46.0℃にガラス転移点を有
し、且つ元素分析結果より、表2に示す組成の共重合体
であることが認められた。
【0059】得られた共重合体ゴムを表3に示す配合に
従ってロール混練し170℃で20分プレス加硫を行う
ことにより加硫ゴムシートを作製した。更にこれをギア
オーブン中150℃で4時間、後加硫したのち評価を行
った。その結果を表2に示す。
【0060】比較例2〜5表7 に示す種々のゴムを用いて表7の配合及び加硫条件
に従って加硫ゴムシートを作製し、物性評価を行った。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】
【表3】
【0064】
【表4】
【0065】
【表5】
【0066】
【表6】
【0067】
【0068】
【0069】
【0070】
【0071】
【表7】
【0072】
【発明の効果】以上の結果より、本発明により耐燃料油
性、機械的強度が改良された耐油耐寒性共重合体ゴムが
与えられることが明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の実施例1〜13、比較例1〜5で
行った燃料油透過性試験の模式図である。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)一般式(I)で表されるシアノ基含
    有アクリル酸エステル70〜99重量% 【化1】 (式中、R1は炭素数2〜6のアルキレン基または、−
    CH2CH2OCH2CH2−を表す。) (B)α、β−不飽和ニトリル1〜30重量%、及び (C)下記の単量体から選ばれる少なくとも一種の単量
    体、0〜10重量%a)カルボキシル基含有単量体 b)ジエン化合物 c)側鎖にエチレン性不飽和結合を有する(メタ)アク
    リル酸エステル及び、 (D)上記(A)、(B)、(C)のいずれとも共重合
    可能な他のエチレン性不飽和単量体0〜15重量% の組成を有し、ムーニー粘度(ML1+4(100℃))
    が5以上である共重合体ゴム。
  2. 【請求項2】上記(B)のα、β−不飽和ニトリルが、
    アクリロニトリルまたは/及びメタクリロニトリルであ
    る請求項1の共重合体ゴム。
  3. 【請求項3】上記(C)のカルボキシル基含有単量体が
    アクリル酸、メタクリル酸である請求項1の共重合体ゴ
    ム。
  4. 【請求項4】上記(C)のジエン化合物がエチリデンノ
    ルボルネンである請求項1の共重合体ゴム。
  5. 【請求項5】上記(C)の側鎖に不飽和結合を有する
    (メタ)アクリル酸エステルが、テトラヒドロベンジル
    (メタ)アクリレート、ジヒドロジシクロペンテニル
    (メタ)アクリレート、ジヒドロジシクロペンテニルオ
    キシエチル(メタ)アクリレートである請求項1の共重
    合体ゴム。
  6. 【請求項6】(A)一般式(i)で表わされるシアノ基
    含有アクリル酸エステル70〜99重量% 【化2】 (式中、R 1 は炭素数2〜6のアルキレン基または、−
    CH 2 CH 2 OCH 2 CH 2 −を表す。) (B)α、β−不飽和ニトリル1〜30重量%、及び (C)下記の単量体から選ばれる少なくとも一種の単量
    体、0〜10重量% a)カルボキシル基含有単量体 b)ジエン化合物 c)側鎖にエチレン性不飽和結合を有する(メタ)アク
    リル酸エステル、及び、 (D)上記(A)、(B)、(C)のいずれとも共重合
    可能な他のエチレン性 不飽和単量体0〜15重量% からなる単量体混合物をラジカル開始剤の存在下で共重
    合することを特徴とする共重合体ゴムの製造方法。
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