JPH0586137A - アクリル系共重合体ゴムの製造方法 - Google Patents

アクリル系共重合体ゴムの製造方法

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JPH0586137A
JPH0586137A JP27185891A JP27185891A JPH0586137A JP H0586137 A JPH0586137 A JP H0586137A JP 27185891 A JP27185891 A JP 27185891A JP 27185891 A JP27185891 A JP 27185891A JP H0586137 A JPH0586137 A JP H0586137A
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rubber
acrylate
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JP27185891A
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Takashi Yamamoto
隆 山本
Mitsuhiro Kamezawa
光博 亀澤
Toshiya Touso
利也 東埜
Shinji Ozoe
眞治 尾添
Seiji Matsumoto
清児 松本
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】下式で示されるシアノ基含有アクリル酸エステ
ル又はメタクリル酸エステル類、5〜70重量%、(式
中、R1 およびR2 は水素又はメチル基、R3 は炭素数
2〜6のアルキレン基又は−CH2 CH2 −O−CH2
CH2 −を表す。)、アクリル酸アルキルエステル類又
はアクリル酸アルコキシアルキルエステル類から選ばれ
る少なくとも一種の単量体、20〜94.5重量%、活
性ハロゲン含有単量体、エポキシ基含有単量体、カルボ
キシル基含有単量体、アクリル酸シアノアルキルエステ
ル類又はメタクリル酸シアノアルキルエステル類、ジエ
ン化合物から選ばれる少なくとも一種の単量体、0.5
〜10重量%、および、上記(A)〜(C)と共重合可
能な少なくとも一種の単量体0〜20重量部からなる単
量体混合物をラジカル開始剤の存在下で共重合すること
を特徴とするアクリル系共重合体ゴムの製造方法。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な共重合体ゴム、
さらに詳しくは耐熱性、耐燃料油性、耐寒性に優れたア
クリル系共重合体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガソリン等の燃料油に対する耐性が優れ
るゴム材料としては、ニトリルゴムが広く使用されてき
た。しかしながら最近、自動車分野において自動車の高
性能化にともなってゴム部品の使用環境がますます高温
となることから、より耐熱性の優れた耐燃料油性ゴム材
料が望まれている。しかしニトリルゴムは耐熱性が劣っ
ており、上記のような高温下では使用することは困難で
ある。
【0003】このためニトリルゴムに代わってフッ素ゴ
ム、ヒドリンゴム、水素添加ニトリルゴム等のより耐熱
性の優れたゴム材料が使用されている。しかしフッ素ゴ
ムは耐熱性、耐燃料油性が非常に優れているが非常に高
価でコスト的に問題があり、ヒドリンゴムや水素添加ニ
トリルゴムは、その耐熱性はニトリルゴムよりは優れる
ものの満足なものではない。
【0004】一方、アクリル酸アルキルを主成分とする
アクリルゴムは、水素添加ニトリルゴムをしのぐ優れた
耐熱性を有しているが、燃料油に対する耐性は極めて劣
っており、燃料油に接触する部分には使用することが不
可能である。
【0005】最近、耐熱性、耐燃料油性に優れたゴムと
してアクリル酸シアノアルキルを一成分とするアクリル
系共重合体ゴムが開示されている。(特開昭60−20
3614号、同60−203615号、同60−203
616号)しかし、アクリル酸シアノアルキルが、アル
キル基の短いアクリル酸シアノメチルやアクリル酸シア
ノエチルの場合、得られる共重合体のガラス転移点が高
くなり耐寒性が損なわれるという問題点があり、一方ア
ルキル基の長いアクリル酸シアノブチル等の場合は得ら
れる共重合体のガラス転移点は低いが、これらのモノマ
ーは合成が容易ではなく、入手が困難であるという問題
点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐燃
料油性、耐寒性に優れ、かつ水素添加ニトリルゴム以上
の優れた耐熱性を有する新規なアクリル系共重合体ゴム
を提供することにある。
【0007】本発明者らは、構成する単量体の一成分と
して、比較的安価な原料から容易に合成できるシアノ基
含有アクリル酸エステル類を使用することによって、耐
熱性、耐燃料油性に優れたアクリル系共重合体ゴムが得
られることを見出だし本発明に至った。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)下式
(I)で表されるシアノ基含有アクリル酸エステル類、
5〜70重量%、
【0009】
【化2】 (式(I)中、R1 およびR2 は水素又はメチル基、R
3 は炭素数2〜6のアルキレン基又は−CH2 CH2
O−CH2 CH2 −を表す。) (B)アクリル酸アルキルエステル類又はアクリル酸ア
ルコキシアルキルエステル類から選ばれる少なくとも一
種の単量体、20〜94.5重量%、 (C)下記の単量体から選ばれる少なくとも一種の単量
体、0.5〜10重量% a)活性ハロゲン含有単量体 b)エポキシ基含有単量体 c)カルボキシル基含有単量体 d)アクリル酸シアノアルキルエステル類又はメタクリ
ル酸シアノアルキルエステル類 e)ジエン化合物 および、(D)上記(A)〜(C)と共重合可能な少な
くとも一種の単量体0〜20重量%、からなる単量体混
合物をラジカル開始剤の存在下で共重合することを特徴
とするアクリル系共重合体ゴムの製造方法である。
【0010】本発明の製造法における単量体成分(A)
は、式(I)で表されるシアノ基含有アクリル酸エステ
ル類である。該共重合体ゴム中のシアノ基含有アクリル
酸エステル類の量は5〜70重量%、好ましくは10〜
60重量%である。シアノ基含有アクリル酸エステル類
の量が少ない場合は耐燃料油性が不足して好ましくな
い。一方、耐燃料油性は該共重合体ゴム中のシアノ基含
有アクリル酸エステル類の量が多くなるにしたがって向
上するが、多くとも70重量%で十分な耐燃料油性を有
する共重合体ゴムを得ることができ、70重量%を越え
るシアノ基含有アクリル酸エステル類を該共重合体ゴム
中に導入することは、むしろコスト面でのデメリットが
大きくなり好ましくない。
【0011】式(I)で表されるシアノ基含有アクリル
酸エステル類としては、2−(2−シアノエトキシ)エ
チルアクリレート、3−(2−シアノエトキシ)プロピ
ルアクリレート、4−(2−シアノエトキシ)ブチルア
クリレート、5−(2−シアノエトキシ)ペンチルアク
リレート、6−(2−シアノエトキシ)ヘキシルアクリ
レート、2−[2−(2−シアノエトキシ)エトキシ]
エチルアクリレート、2−(2−シアノプロポキシ)エ
チルアクリレート、3−(2−シアノプロポキシ)プロ
ピルアクリレート、4−(2−シアノプロポキシ)ブチ
ルアクリレート、5−(2−シアノプロポキシ)ペンチ
ルアクリレート、6−(2−シアノプロポキシ)ヘキシ
ルアクリレート、2−[2−(2−シアノプロポキシ)
エトキシ]エチルアクリレート、2−(2−シアノエト
キシ)エチルメタクリレート、3−(2−シアノエトキ
シ)プロピルメタクリレート、4−(2−シアノエトキ
シ)ブチルメタクリレート、5−(2−シアノエトキ
シ)ペンチルメタクリレート、6−(2−シアノエトキ
シ)ヘキシルメタクリレート、2−[2−(2−シアノ
エトキシ)エトキシ]エチルメタクリレート、2−(2
−シアノプロポキシ)エチルメタクリレート、3−(2
−シアノプロポキシ)プロピルメタクリレート、4−
(2−シアノプロポキシ)ブチルメタクリレート、5−
(2−シアノプロポキシ)ペンチルメタクリレート、6
−(2−シアノプロポキシ)ヘキシルメタクリレート、
2−[2−(2−シアノプロポキシ)エトキシ]エチル
メタクリレート等のシアノ基含有アルコール類のアクリ
ル酸エステルまたはメタクリル酸エステルが例示され
る。これらは、単独あるいは二種以上組合せて使用する
ことが可能である。全単量体における単量体成分(A)
の使用量は、5〜70重量%、好ましくは10〜60重
量%である。
【0012】式(I)のシアノ基含有アクリル酸エステ
ル類は、例えば、式(II)で表されるジオール類とア
クリロニトリルとのシアノエチル化反応により得られる
式(III)の2−シアノエトキシアルコール類と、ア
クリル酸とを反応させる公知の方法により容易に合成す
ることができる。
【0013】
【化3】
【0014】
【化4】 (式(II)および式(III)において、R4 は炭素
数2〜6のアルキレン基又は−CH2 CH2 −O−CH
2 CH2 −を、R5 は水素またはメチル基を表す。)単
量体成分(B)はアクリル酸アルキルエステル類または
アクリル酸アルコキシアルキルエステル類から選ばれる
少なくとも一種の単量体、20〜94.5重量%であ
る。
【0015】単量体成分(B)のアクリル酸アルキルエ
ステル類またはアクリル酸アルコキシアルキルエステル
類としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸
iso−ブチル、アクリル酸2−メトキシエチル、アク
リル酸2−エトキシエチル、アクリル酸4−メトキシブ
チル等が例示される。これらは、単独あるいは二種以上
組合せて使用することが可能である。
【0016】単量体成分(C)は該共重合体ゴムの加硫
の際に架橋点として作用する単位であり、以下のものか
ら選ばれる少なくとも一種の単量体である。 a)活性ハロゲン含有単量体 b)エポキシ基含有単量体 c)カルボキシル基含有単量体 d)アクリル酸シアノアルキルエステル類又はメタクリ
ル酸シアノアルキルエステル類 e)ジエン化合物 上記a)〜d)の具体例としては以下のものがあげられ
る。 a)活性ハロゲン含有単量体:クロル酢酸ビニル、ブロ
ム酢酸ビニル、クロルプロピオン酸ビニル、クロル酢酸
アリル、ブロム酢酸アリル、クロルプロピオン酸アリ
ル、2−クロロエチルビニルエーテル、クロロメチルス
チレン、ブロモメチルスチレン、アクリル酸2−クロロ
エチル、クロル酢酸と不飽和グリシジル化合物との反応
生成物、クロロメチルビニルケトン、2−クロルアセト
キシメチル−5−ノルボルネン等。 b)エポキシ基含有単量体:アクリル酸グリシジル、メ
タクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル、ビ
ニルグリシジルエーテル等。 c)カルボキシル基含有単量体:アクリル酸、メタクリ
ル酸等の不飽和カルボン酸類、マレイン酸、フタル酸、
イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸類または該不飽和ジ
カルボン酸類のモノアルキルエステル類。 d)アクリル酸シアノアルキルエステル類又はメタクリ
ル酸シアノアルキルエステル類:アクリル酸2−シアノ
エチル、メタクリル酸2−シアノエチル等。 e)ジエン化合物:ブタジエン、イソプレン、エチリデ
ンノルボルネン、ジシクロペンタジエン、メチルシクロ
ペンタジエン等。 これらは、単独あるいは二種以上組合せて使用すること
が可能である。
【0017】単量体成分(C)の量は0.5〜10重量
%、好ましくは0.5〜5重量%である。構成単位
(C)の量が少ない場合には、加硫が十分に行えず、ま
た多すぎると加硫が過度に進行して満足な加硫物を得る
ことができない。
【0018】単量体成分(D)は、上記(A)、(B)
および(C)成分と共重合可能な単量体であり、本発明
の効果を損なわない範囲で使用される。全単量体中の単
量体成分(D)の量は、使用する単量体の種類によって
異なるが通常、20重量%以下が好ましい。成分(D)
の具体例としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、
メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリル等のア
ルキル基の炭素数が1〜20のメタクリル酸アルキルエ
ステル:メタクリル酸メトキシメチル、メタクリル酸メ
トキシエチル、メタクリル酸エトキシエチル、メタクリ
ル酸ブトキシエチル、メタクリル酸メトキシエトキシエ
チル等のメタクリル酸アルコキシアルキルエステル:ア
クリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロ
キシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メ
タクリル酸2−ヒドロキシプロピル等のアクリル酸また
はメタクリル酸のヒドロキシアルキルエステル:酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル:スチレ
ン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物:アク
リロニトリル、メタクリロノトリル等のビニルあるいは
ビニリデンニトリル化合物:エチレン、プロピレン等の
α−オレフィン:マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエ
チル、マレイン酸ジn−ブチル、フマル酸ジメチル、フ
マル酸ジエチル、フマル酸ジn−ブチル等のアルキル基
の炭素数が1〜20の不飽和ジカルボン酸のジアルキル
エステル:マレイン酸ジメトキシエチル、フマル酸ジメ
トキシエチル等の不飽和ジカルボン酸のジアルコキシア
ルキルエステル:メチルビニルケトン、エチルビニルケ
トン等のビニルケトンがあげられる。これらは、単独あ
るいは二種以上組合せて使用することが可能である。
【0019】本発明のアクリル系共重合体ゴムは、上記
単量体成分(A)、(B)、(C)および(D)の混合
物を無機あるいは有機の過酸化物、アゾ化合物、レドッ
クス系開始剤等のラジカルの存在下で共重合することに
より合成される。重合の方法としては塊状重合、溶液重
合、懸濁重合、乳化重合等の公知の方法が可能である
が、乳化重合がとくに好ましい。
【0020】例えば乳化重合の場合、本発明の共重合体
ゴムは、以下の方法で製造される。
【0021】上記単量体成分(A)、(B)、(C)、
(D)およびn−ドデシルメルカプタン、tert−ド
デシルメルカプタン等の分子量調節剤との混合物をラウ
リル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオ
キシエチレンノニルフェニルエーテル等の乳化剤の水溶
液と混合、攪拌して乳化せしめ、過硫酸カリウム、過硫
酸アンモニウム、パラメンタンハイドロパーオキサイ
ド、クメンハイドロパーオキサイド、tert−ブチル
ハイドロパーオキサイド等の無機あるいは有機の過酸化
物および場合によっては、硫酸第一鉄等の第一鉄塩、ハ
イドロサルファイトナトリウム、ナトリウムホルムアル
デヒドスルホキシレート(ロンガリット)等の還元剤を
添加して重合を開始する。通常重合は0〜90℃、好ま
しくは0〜60℃の温度で行われる。重合時の発熱が大
きく温度の制御が困難な場合は全単量体の一部を乳化し
て重合を開始した後、残りの単量体を分割あるいは連続
して添加する方法により重合を行ってもよい。重合終了
後、乳化液を塩化ナトリウム、塩化カルシウム等の無機
塩の水溶液に投入して、ポリマーを凝固せしめ、水洗、
乾燥することにより目的とする共重合体ゴムが得られ
る。
【0022】本発明のアクリル系共重合体ゴムは、通常
知られているアクリルゴムと同様の方法で加硫すること
が可能である。本発明のアクリル系共重合体ゴムの加硫
は、単量体成分(C)の種類により選択される加硫剤を
使用し、必要に応じて加硫促進剤、補強剤、充填材、可
塑剤、老化防止剤、安定剤等を配合して行われる。
【0023】加硫剤としては以下のものが例示される。 a)活性ハロゲン含有単量体を用いた場合 ポリアミン、ポリアミン塩、金属石鹸と硫黄または硫黄
供与化合物との併用系、有機カルボン酸アンモニウム
塩、トリメルカプトトリアジンとジチオカルバミン酸塩
の併用系。 b)エポキシ基含有単量体を用いた場合 ポリアミン、ポリアミン塩、ジチオカルバミン酸塩、有
機カルボン酸アンモニウム塩、金属石鹸と硫黄または硫
黄供与化合物との併用系、ポリカルボキシ化合物あるい
はカルボン酸無水物と第四級アンモニウム塩または第四
級ホスホニウム塩の併用系、イミダゾール化合物とアル
キル硫酸塩との併用系、グアニジンあるいはグアニジン
誘導体と硫黄または硫黄供与化合物等。 c)カルボキシル基含有単量体を用いた場合 分子中にエポキシ基をにこ以上含有するポリエポキシ化
合物と第四級アンモニウム塩または第四級ホスホニウム
塩との併用系等。 d)アクリル酸シアノアルキルエステル類又はメタクリ
ル酸シアノアルキルエステル類を用いた場合 分子中にエポキシ基をにこ以上含有するポリエポキシ化
合物と第四級アンモニウム塩または第四級ホスホニウム
塩との併用系等。 e)ジエン化合物を用いた場合 硫黄、チウラム系化合物、有機過酸化物等。
【0024】また構成単位(C)としてエポキシ基含有
単量体とカルボキシル基含有単量体を併用して得られる
共重合体ゴムおよびエポキシ基含有単量体とアクリル酸
シアノアルキルエステル類又はメタクリル酸シアノアル
キルエステル類を併用して得られる共重合体ゴムは、第
四級アンモニウム塩または第四級ホスホニウム塩により
加硫することが可能である。
【0025】本発明のアクリル系共重合体ゴムは加硫に
より、耐燃料油性、耐熱性、耐オゾン性にすぐれた加硫
物を得ることができ、自動車のホース、シール材等の燃
料油系部品をはじめとして、耐燃料油性および耐熱性を
要求される各種の用途に使用することができる。
【0026】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
る。
【0027】以下の実施例においてムーニー粘度はJI
S K6300、加硫ゴム物性はJIS K6301に
従って評価した。耐燃料油性は加硫ゴムを燃料油C中に
50℃で3日浸漬後の体積変化率を測定することにより
評価した。またガラス転移温度は試料として未加硫ゴム
を使用し、示差走査熱量計(DSC)により毎分10℃
の昇温速度で測定した。
【0028】実施例1〜6、比較例1、2 表1に示す組成のモノマー混合物と適量のn−ドデシル
メルカプタンの混合物のうち5分の1をポリオキシエチ
レンラウリルエーテル1重量部、ラウリル硫酸ナトリウ
ム4重量部、リン酸水素二ナトリウム0.7重量部、リ
ン酸二水素ナトリウム0.3重量部および蒸留水200
重量部からなる乳化剤水溶液のうちの2分の1と混合攪
拌して乳化した。この乳化液を15℃とし、エチレンジ
アミン四酢酸ナトリウム鉄(II)0.005重量部、
エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム0.02重量部、
ロンガリット0.02重量部およびハイドロサルファイ
トナトリウム0.02重量部を添加した後、tert−
ブチルハイドロパーオキサイド0.2重量%水溶液を毎
時1.5部の速度で滴下して重合を開始した。
【0029】その後温度を15℃に保持し、残りのモノ
マーおよびn−ドデシルメルカプタンの混合物と乳化剤
水溶液からなる乳化液を3時間で滴下した。乳化剤の滴
下終了後さらに1時間重合を継続した後、2,2−メチ
レンビス−(4−メチル−6−tert−ブチルフェノ
ール)を0.2部添加して重合を終了した。ラテックス
の固形分から算出したモノマーの転化率は96〜99%
であった。得られた共重合体ラテックスを85℃の塩化
カルシウム水溶液に投入して共重合体を単離し、十分洗
浄した後乾燥を行い目的とする共重合体ゴムを得た。
【0030】得られた共重合体ゴムを表2に示す配合に
従ってロール混練し170℃で20分プレス加硫を行う
ことにより加硫ゴムシートを作成した。さらにこれをギ
アオーブン中150℃で4時間、後加硫したのち評価を
行った。表1に実施例1〜6および比較例1、2の未加
硫ゴム物性および加硫ゴム物性の評価結果を示す。
【0031】比較例3 アクリルゴムAR−72LS(日本ゼオン社製)を用い
て実施例1と同様の方法により加硫ゴムを作成し、物性
評価を行った。表1に未加硫ゴム物性および加硫ゴム物
性の評価結果を示す。
【0032】比較例4 水素添加ニトリルゴムであるゼットポール1020(日
本ゼオン社製)表5に示す配合に従ってロール混練し1
60℃で20分プレス加硫を行うことにより加硫ゴムシ
ートを作成し、加硫ゴムの物性評価を行った。表1に未
加硫ゴム物性および加硫ゴム物性の評価結果を示す。
【0033】実施例7〜10、比較例5 表3に示す組成のモノマー混合物を用いた他は、実施例
1と同様の方法により共重合体ゴムを得た。
【0034】得られた共重合体ゴムを表4に示す配合に
従ってロール混練し170℃で20分プレス加硫を行う
ことにより加硫ゴムシートを作成した。さらにこれをギ
アオーブン中150℃で8時間、後加硫したのち評価を
行った。表3に未加硫ゴム物性および加硫ゴム物性の評
価結果を示す。
【0035】比較例6 アクリルゴムAR−32(日本ゼオン社製)を用いて実
施例7と同様の方法により加硫ゴムを作成し、物性評価
を行った。表3に未加硫ゴム物性および加硫ゴム物性の
評価結果を示す。
【0036】実施例11〜15 表6に示す組成のモノマー混合物を用いた他は、実施例
1と同様の方法により共重合体ゴムを得た。
【0037】得られた共重合体ゴムから実施例1と同様
の方法により加硫ゴムを作成し、物性評価を行った。表
6に未加硫ゴム物性および加硫ゴム物性の評価結果を示
す。
【0038】実施例16〜19 表7に示す組成のモノマー混合物を用いた他は、実施例
7と同様の方法により共重合体ゴムを得た。
【0039】得られた共重合体ゴムから実施例7と同様
の方法により加硫ゴムを作成し、物性評価を行った。表
7に未加硫ゴム物性および加硫ゴム物性の評価結果を示
す。
【0040】実施例20〜26 表8に示す組成のモノマー混合物を用いた他は、実施例
1と同様の方法により共重合体ゴムを得た。
【0041】得られた共重合体ゴムから実施例1と同様
の方法により加硫ゴムを作成し、物性評価を行った。表
8に未加硫ゴム物性および加硫ゴム物性の評価結果を示
す。
【0042】実施例27〜36 表9に示す組成のモノマー混合物を用いた他は、実施例
7と同様の方法により共重合体ゴムを得た。
【0043】得られた共重合体ゴムから実施例7と同様
の方法により加硫ゴムを作成し、物性評価を行った。表
9に未加硫ゴム物性および加硫ゴム物性の評価結果を示
す。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】
【表5】
【0049】
【表6】
【0050】
【表7】
【0051】
【表8】
【0052】
【表9】
【0053】
【発明の効果】以上の結果より、本発明により耐燃料油
性、耐寒性、耐熱性に優れたアクリル系共重合体ゴムが
与えられることが明らかである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下式(I)で示されるシアノ基含有アクリル酸エ
    ステル又はメタクリル酸エステル類、5〜70重量%、 【化1】 (式(I)中、R1 およびR2 は水素又はメチル基、R
    3 は炭素数2〜6のアルキレン基又は−CH2 CH2
    O−CH2 CH2 −を表す。) (B)アクリル酸アルキルエステル類又はアクリル酸ア
    ルコキシアルキルエステル類から選ばれる少なくとも一
    種の単量体、20〜94.5重量%、 (C)下記の単量体から選ばれる少なくとも一種の単量
    体、0.5〜10重量% a)活性ハロゲン含有単量体 b)エポキシ基含有単量体 c)カルボキシル基含有単量体 d)アクリル酸シアノアルキルエステル類又はメタクリ
    ル酸シアノアルキルエステル類 e)ジエン化合物 および、 (D)上記(A)〜(C)と共重合可能な少なくとも一
    種の単量体0〜20重量部、 からなる単量体混合物をラジカル開始剤の存在下で共重
    合することを特徴とするアクリル系共重合体ゴムの製造
    方法。
JP27185891A 1991-09-25 1991-09-25 アクリル系共重合体ゴムの製造方法 Pending JPH0586137A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005082960A1 (ja) * 2004-02-27 2005-09-09 Zeon Corporation アクリルゴム及び架橋性アクリルゴム組成物

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