JPH07259193A - 建築用ネジ締め装置 - Google Patents

建築用ネジ締め装置

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JPH07259193A
JPH07259193A JP5377294A JP5377294A JPH07259193A JP H07259193 A JPH07259193 A JP H07259193A JP 5377294 A JP5377294 A JP 5377294A JP 5377294 A JP5377294 A JP 5377294A JP H07259193 A JPH07259193 A JP H07259193A
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building member
nut
building
locking plate
coil
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Mitsuo Kawada
三男 川田
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KAWADA KK
Kawada Co Ltd
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KAWADA KK
Kawada Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 木材の収縮による建築物のガタツキを防止す
る。 【構成】 少なくとも一つが木材からなる建築用部材
1,2同士をネジ棒5及びナット6で締め付ける。ま
た、該ネジ棒5上の所定の箇所にはコイル状バネワッシ
ャ10を介装し、ナット6の締め付けにより、該コイル
状バネワッシャを上記木材の経年変形に伴う収縮量と同
程度又はそれよりも多めに弾性変形により圧縮する。木
材が縮んでも、コイル状バネワッシャが弾性復帰し、締
め付け状態が維持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、柱、梁等の建築用部材
同士を結合するための建築用ネジ締め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、柱、梁等の建築用部材同士の接合
には、ありとあり溝、ほぞとほぞ穴等の接合手段が用い
られ、さらにその接合をより確実にするためハゴ板と呼
ばれる接合具が用いられる。ハゴ板はネジ棒に係止板が
溶接されたもので、例えば梁と梁をあり及びあり溝によ
り接合する場合は、あり溝側の梁に横向きに孔を明け、
該孔にネジ棒を挿通し、係止板をあり側の梁の側面に添
えて釘等で固定し、あり溝側の梁を横向きに貫通したネ
ジ棒にナットを螺合させて梁同士を締め付けるようにし
ている。また、梁を柱に接合する場合は、柱に横向きに
孔を明け、該孔にネジ棒を挿通し、係止板を梁の側面に
添えて釘等で固定し、柱を貫通したネジ棒にナットを螺
合させて梁と柱同士を締め付けるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ようにハゴ板、ボルト等を用いて梁等の建築用部材同士
を接合した場合、木材の経年変形に伴う収縮、例えば乾
燥による収縮により、ボルト等による締め付け力が弱ま
り、建築物の強度が低下するおそれがある。通常、築後
6月〜1年経つと既にガタツキの発生が認められる。ま
た、ハゴ板は通常100〜150本/30建坪の量が使
用され、これらの殆ど全てが緩むと考えられるので、建
築物は鉛直軸まわりの捩じり力に対して脆くなり、地
震、大風等により崩れやすくなる。
【0004】本発明は、そのような問題点を解決するこ
とをその目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、ネジ棒の一端にコイル状バネワッシャを
介して係止板が連結され、該係止板が一方の建築用部材
に係止され、該ネジ棒がそのネジ部及びナットを介して
他方の建築用部材に係止され、該ナットが締め付けられ
ることにより上記一方の建築用部材が上記他方の建築用
部材に固定され、かつ、上記ナットの締め付けにより、
上記コイル状バネワッシャが上記建築用部材の経年変形
に伴う収縮量と同程度又はそれよりも多めに弾性変形せ
しめられた建築用ネジ締め装置の構成を採用し、また、
ネジ棒が案内筒を介して係止板に連結され、該案内筒と
ネジ棒後端の鍔部との間にコイル状バネワッシャが介装
され、該係止板が一方の建築用部材に係止され、該ネジ
棒がそのネジ部及びナットを介して他方の建築用部材に
係止され、該ナットが締め付けられることにより上記一
方の建築用部材が上記他方の建築用部材に固定され、か
つ、上記ナットの締め付けにより、上記コイル状バネワ
ッシャが上記建築用部材の経年変形に伴う収縮量と同程
度又はそれよりも多めに圧縮された建築用ネジ締め装置
の構成を採用し、また、ネジ棒が案内筒を介して係止板
に連結され、該案内筒とネジ棒後端の鍔部との間にコイ
ル状バネワッシャが介装され、該係止板が一方の建築用
部材の側面に係止され、該ネジ棒が上記一方の建築用部
材と交差する他方の建築用部材を貫通してそのネジ部及
びナットを介して該他方の建築用部材に係止され、該ナ
ットが締め付けられることにより上記一方の建築用部材
が上記他方の建築用部材に固定され、かつ、上記ナット
の締め付けにより、上記コイル状バネワッシャが上記建
築用部材の経年変形に伴う収縮量と同程度又はそれより
も多めに圧縮された建築用ネジ締め装置の構成を採用し
ている。
【0006】
【作用】木材からなる建築用部材が経年変形に伴い収縮
しても、その収縮に応じてコイル状バネワッシャが弾性
復帰するので、ネジ棒及びナットによる締め付け力が維
持される。従って、梁と梁同士、梁と柱同士、梁等と係
止板同士、木材とコンクリート同士等建築用部材同士の
締結状態が維持され、建築物の強度が保たれる。
【0007】また、本発明において、ネジ棒が案内筒を
介して係止板に連結され、該案内筒とネジ棒後端の鍔部
との間にコイル状バネワッシャが介装された構成とする
場合には、組み付けに際しナットを回すだけの簡易な操
作で建築用部材を締め付けることができる。また、ネジ
棒が係止板から脱落し難いので、部品の紛失を防止する
ことができる。
【0008】
【実施例】次に、この発明に係る建築用ネジ締め装置の
実施例を図面に基いて説明する。実施例1 図5乃至図6において、符号1,2は夫々建築物の建築
用部材である木材からなる梁を示している。一方の梁1
の端部にはあり3が形成され、他方の梁2の中間部には
あり溝4が形成され、あり3があり溝4内に挿入される
ことにより一方の梁1が他方の梁2に抜け出し不能に接
合されている。
【0009】この接合箇所には、図1乃至図3に示され
るような建築用ネジ締め装置36が装着されている。こ
の建築用ネジ締め装置36は、両端にネジ部5a,5b
が設けられたネジ棒5と、該ネジ棒5が摺動可能に挿通
される案内筒37と、該案内筒37が溶接等により固着
される金属製の係止板8とを有している。案内筒37は
係止板8の一端に固着され、ネジ棒5は係止板8上から
その先端よりも先方にかけて伸びている。符号38は溶
接肉を示している。このネジ棒5の係止板8上に位置す
るネジ部5bの後端には鍔部であるナット39が螺合
し、該ナット39と案内筒37との間にコイル状バネワ
ッシャ10が介装されている。コイル状バネワッシャ1
0は、図4に示されるように、断面四角形の線状バネ材
が複数回巻回されることにより形成され、その両端10
a,10bは該コイル状バネワッシャ10が圧縮状態で
円筒形になるよう薄く形成されている。両端10a,1
0bは案内筒37とナット39との間に挿入しやすいよ
う隣接する巻線部に接触している。線状バネ材の横断面
は四角形に限らず円形等他の形状であってもよい。ネジ
棒5の上記係止板8上から先方に突出した部分のネジ部
5aには他のナット6が螺合している。また、該ナット
6には必要に応じてワッシャ11があてがわれる。上記
係止板8はネジ棒5の後端よりも更に後方に延びてお
り、そこには釘を通す穴40及びボルト9を通す穴41
が設けられている。
【0010】上記梁1,2同士の接合力を高めるため、
この建築用ネジ締め装置36が図5乃至図7に示される
ように装着されている。すなわち、あり溝側の梁2に横
向きに孔7が明けられ、該孔7にネジ棒5が挿通されて
いる。また、係止板8があり側の梁1の側面にあてがわ
れ、ボルト9、釘等で係止されている。ネジ棒5の他端
のネジ部5aはあり溝側の梁2を横向きに貫通し、該梁
2から突出した部分にワッシャ11を介しナット6が螺
合している。
【0011】このナット6の締め付けにより、ネジ棒5
は図2中左方向に引っ張られ、コイル状バネワッシャ1
0は案内筒37と後部のナット39との間で圧縮され、
図7のように弾性変形する。従って、あり3とあり溝4
との係合力が高められ、梁1,2同士が締め付けられ
る。コイル状バネワッシャ10の圧縮変形量は、木材か
らなる梁1,2の経年変形に伴う収縮量と同程度又はそ
れよりも多めであり、例えば3mm〜5mm程度である。こ
れにより、梁1,2が経年変形に伴い収縮しても、その
収縮に応じてコイル状バネワッシャ10が弾性復帰する
ので、ネジ棒5及びナット6による締め付け力が維持さ
れる。従って、あり3とあり溝4との間の隙間も解消さ
れ、梁1,2同士の締結状態が維持され、建築物の強度
が維持されることとなる。
【0012】なお、上記係止板8は釘により梁1に係止
することもできるが、図5乃至図7に示されるように、
梁1に孔13を明け、そこにボルト9を通し、ナット1
4で締め付けるようにしてもよい。そして、ナット14
と梁1の凹陥部34との間にゴム状弾性を有する弾性ワ
ッシャ15と金属製ワッシャ16とを介装し、梁1の乾
燥等による収縮量を見込んでその収縮量と同程度又はそ
れより多めに弾性ワッシャ15を圧縮しておけば、係止
板8の緩みやガタツキを防止することができる。
【0013】また、係止板8に代えてネジ棒5に鉤片を
設け、これを梁1に打ち込むことによりネジ棒5を梁1
に取り付けることもできる。実施例2 図8及び図9において、符号17,18は夫々建築物の
建築用部材である木材からなる梁、柱を示している。梁
17の端部にはほぞ19が形成され、柱18の中間部に
はほぞ穴(図示せず)が形成され、ほぞ19がほぞ穴内
に挿入されることにより梁17が柱18に接合されてい
る。
【0014】この接合箇所に、梁17と柱18同士の接
合力を高めるため、実施例1におけると同様な建築用ネ
ジ締め装置が36が装着されている。すなわち、柱18
に横向きに孔22が明けられ、該孔22にネジ棒5が挿
通されている。そして、係止板8が梁17の側面にあて
がわれ、釘24等で係止されている。ネジ棒5のネジ部
5aは柱18を横向きに貫通し、貫通した箇所にコイル
状バネワッシャ10、金属製ワッシャ11が順に差し込
まれ、最後にナット6が螺合している。
【0015】上記柱18の上記コイル状バネワッシャ1
0等があてがわれる箇所には、コイル状バネワッシャ1
0等を収納する凹陥部27が設けられている。凹陥部2
7は省略することもできる。
【0016】しかして、ネジ部5aに螺合したナット6
が締め付け方向に回されると、ほぞ19とほぞ穴との係
合力が高められ、梁17と柱18同士が締め付けられ
る。締め付けの際、コイル状バネワッシャ10が金属製
ワッシャ11と凹陥部27の底との間で圧縮され弾性変
形するが、この圧縮量は実施例1におけると同程度であ
る。これにより、梁17や柱18が乾燥等により収縮し
ても、その収縮量に応じてコイル状バネワッシャ10が
弾性復帰するので、ネジ棒5及びナット6による締め付
け力が維持される。従って、ほぞ19とほぞ穴との間の
隙間も解消され、梁17と柱18同士の締結状態が維持
され、建築物の強度が維持されることとなる。
【0017】なお、上記係止板8は釘24によるほか、
図1及び図2に示されると同様にしてボルト、ナット、
コイル状バネワッシャ及び金属製ワッシャを用いて梁1
7に固定することもできる。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、木材等からなる建築用
部材が経年変形に伴い収縮しても、その収縮に応じてコ
イル状バネワッシャが弾性復帰するので、ネジ棒及びナ
ットによる締め付け力を維持することができる。従っ
て、梁と梁同士、梁と柱同士、梁等と係止板同士、木材
とコンクリート同士等建築用部材同士の締結状態を維持
し、建築物の強度を長期に亘り保つことができる。ま
た、本発明において、ネジ棒が案内筒を介して係止板に
連結され、該案内筒とネジ棒後端の鍔部との間にコイル
状バネワッシャが介装された構成とする場合には、組み
付けに際しナットを回すだけの簡易な操作で建築用部材
を締め付けることができる。また、ネジ棒が係止板から
脱落し難いので、部品の紛失を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る建築用ネジ締め装置のセット化し
たものの部分切欠平面図である。
【図2】図1中II−II線断面図である。
【図3】図1中 III−III 線断面図である。
【図4】コイル状バネワッシャの一例の斜視図である。
【図5】本発明に係る建築用ネジ締め装置の分解斜視図
である。
【図6】上記建築用ネジ締め装置の組み立て後の斜視図
である。
【図7】図6中 VII−VII 線断面図である。
【図8】本発明に係る建築用ネジ締め装置の他の実施例
の分解斜視図である。
【図9】上記建築用ネジ締め装置の組み立て後の斜視図
である。
【符号の説明】
1,2…梁 5…ネジ棒 5a…ネジ棒のネジ部 6…ナット 8…係止板 9…ボルト 10…コイル状バネワッシャ 14…ナット 15…コイル状バネワッシャ 17…梁 18…柱

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ネジ棒の一端にコイル状バネワッシャを
    介して係止板が連結され、該係止板が一方の建築用部材
    に係止され、該ネジ棒がそのネジ部及びナットを介して
    他方の建築用部材に係止され、該ナットが締め付けられ
    ることにより上記一方の建築用部材が上記他方の建築用
    部材に固定され、かつ、上記ナットの締め付けにより、
    上記コイル状バネワッシャが上記建築用部材の経年変形
    に伴う収縮量と同程度又はそれよりも多めに弾性変形せ
    しめられていることを特徴とする建築用ネジ締め装置。
  2. 【請求項2】 ネジ棒が案内筒を介して係止板に連結さ
    れ、該案内筒とネジ棒後端の鍔部との間にコイル状バネ
    ワッシャが介装され、該係止板が一方の建築用部材に係
    止され、該ネジ棒がそのネジ部及びナットを介して他方
    の建築用部材に係止され、該ナットが締め付けられるこ
    とにより上記一方の建築用部材が上記他方の建築用部材
    に固定され、かつ、上記ナットの締め付けにより、上記
    コイル状バネワッシャが上記建築用部材の経年変形に伴
    う収縮量と同程度又はそれよりも多めに圧縮されている
    ことを特徴とする建築用ネジ締め装置。
  3. 【請求項3】 ネジ棒が案内筒を介して係止板に連結さ
    れ、該案内筒とネジ棒後端の鍔部との間にコイル状バネ
    ワッシャが介装され、該係止板が一方の建築用部材の側
    面に係止され、該ネジ棒が上記一方の建築用部材と交差
    する他方の建築用部材を貫通してそのネジ部及びナット
    を介して該他方の建築用部材に係止され、該ナットが締
    め付けられることにより上記一方の建築用部材が上記他
    方の建築用部材に固定され、かつ、上記ナットの締め付
    けにより、上記コイル状バネワッシャが上記建築用部材
    の経年変形に伴う収縮量と同程度又はそれよりも多めに
    圧縮されていることを特徴とする建築用ネジ締め装置。
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