JP3016302U - プレストレス軸ボルト接合金物 - Google Patents

プレストレス軸ボルト接合金物

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JP3016302U
JP3016302U JP1995004071U JP407195U JP3016302U JP 3016302 U JP3016302 U JP 3016302U JP 1995004071 U JP1995004071 U JP 1995004071U JP 407195 U JP407195 U JP 407195U JP 3016302 U JP3016302 U JP 3016302U
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bolt
timber
wood
joint
nut
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JP1995004071U
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Inventor
重義 黒田
Original Assignee
井爪 喜久子
重義 黒田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】従来の偏心金物やせん断・曲げボルトによる接
合法ではプレストレス効果がまったくないだけでなく、
従来の六角ナットを用いる軸ボルト接合法でも充分なプ
レストレス効果が得られなかったため、木同士を完全に
引きつけて締めることが出来ず、接合部にガタ付きや隙
間が生じていた。接合部にプレストレスを与える金物を
用いることによって、剛性の高い強い接合部を造ること
を目的としている。 【構成】本考案は、ボルトの引っ張り力と同等の圧縮力
が得られる縦繊維の長さと断面を、所定の面積分圧縮で
きる圧縮板と、ボルトと同等の引っ張り力が出せるナッ
トを兼用する金物であり、木材内に固定し、木材の軸に
通したボルトの方を回して締めることで、木材が軸方向
に圧縮され、プレストレス効果が出せるように構成され
ている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、木造軸組のプレストレス軸ボルト接合金物に関するものであ る。
【0002】
【従来の技術】
従来の軸ボルトは、両ねじボルトを用い、部材に大きな孔を掘り、その 孔の中で、六角ナットと座金を使ってボルトを締めなくてはならなかっ たために、木材の断面欠損が大きくなって強度的に問題を生じやすくな るだけでなく、孔を深くすることにも限界が生じ、ボルトを木材の軸芯 に近づけることが難しく、偏心接合になる欠点があった。
【0003】 また、座金がボルトの引っ張りを受けて、木材の軸に詰まっている縦繊 維を圧縮するとき、極限では薄い鋼板の座金面が抗しきれずに変形して 木材にめり込み、充分な強度を出すことが出来ないばかりでなく、さら に、六角ボルトが振動を受けると空回りしてボルトが緩むなどの欠点が あり、充分なプレストレス効果が得られなかった。
【0004】 従来、木造軸組に広く使われていた羽子板ボルトやホールダウン金物は 、ボルトを木材の軸と直角方向に抵抗させるせん断と曲げに使い、かつ 完全な偏心接合になっているため、木材同士を引きつけて締めるプレス トレス効果はなく、接合部にガタ付きや隙間が出来る弱い接合部になっ ていた。また、金物が出っ張り、筋違や仕上材の取りつけに邪魔になっ ていた。
【0005】 従来の接合部に使われてきた、木材に薄い鋼板をあてがい、せん断や曲 げボルトを用いて締める仕組みになったさまざまな形状の金物は、すべ て木材強度が出る軸方向に木材を圧縮して木同士を引きつけて締めるプ レストレス効果が完全になかったため、木が乾燥してやせると、ガタ付 きや隙間が出来ていた。 また、自然災害時に極限の力を受けると、木材の軸と直角に入れてある 細いボルトが刃物のようになって、軸方向の縦繊維を裂いてしまうため 、安全な強度が出せない欠点があった。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
従来の偏心金物や、せん断・曲げボルトによる接合法ではプレストレス 効果がなく、木材同士を引きつけて締めることが出来ないため、ガタ付 きや隙間が生じる変形しやすい弱い接合部になっていた。また、六角ナ ットを使う従来の軸ボルトもプレストレス効果が少なかった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
ボルトの引っ張り力と同等の圧縮力の出せる木材の縦繊維断面を、所定 面積分圧縮できる圧縮材と、同等の引っ張りを出せるナットとを兼用す る金物を木材内に固定し、ボルトを回して締めることでプレストレス効 果を高める。
【0008】
【作用】
本考案を用いて軸ボルトを締めると、圧縮板の面に接している丈夫な木 材の縦繊維が軸方向に強く引き寄せられて、接合部にプレストレスが与 えられ、木材同士が強く引きつけられるため、変形しにくい剛性が出て きてガタ付きや隙間の生じない強力な接合部が造れる。また、ナットは 、木材内に埋め込まれているため空回りをしない。
【0009】 本考案は、鉄が最も有利である引っ張り強度にボルトが活用でき、逆に 木が最も有利になる縦軸繊維の圧縮強度には、圧縮板の活用によって、 必要な繊維の断面積と長さが適切に得られるなど、鉄と木が一体になっ て同時に働く合理的な金物になっている。
【0010】
【実施例】
【図1】 本考案と付属品を含むボルトの斜視図
【図2】 本考案を使用した骨組みの実施例斜視図
【0011】 (イ) 柱に登り梁を接合する際は、柱の軸と直角方向に孔をあけて本考 案を埋め込み、登り梁の方から挿入した片ねじボルトの先端を、 柱の小口よりねじ孔へ接続し、登り梁の側からボルトを回して締 めると取り付けが完了する。 (ロ) 桁梁あるいは胴差梁などの横材と柱との接合は、横材の軸と直角 方向に本考案をあらかじめ埋め込んでおく。 (ハ) 隅柱に横材を取り付ける場合は、柱の側から片ねじボルトを挿入 して、横材にあらかじめ埋め込まれている本考案にボルトの先端 を接続し、柱の側よりボルトを回して締めると、接合は完了する 。 梁材のほか、土台も同じ方法で取り付けられる。 (ニ) 中柱に横材を取り付ける際には、横材にあらかじめ埋め込まれて いる本考案のねじ孔に、それぞれ両ねじボルトを接続し、両方の 両ねじボルトを中柱の中で長ナットを用いて締め、1本の軸ボル ト状に緊結する。 中柱には、接合する両横材のほかにも、直交する横材を受けとめ るためのほぞ孔があけられているため、この孔を利用して長ナッ トを締めることが出来る。 (ホ) 片ねじや両ねじのボルト及びボルトにセットされる座金や長ナッ トは市販品が使用出来る。
【0012】
【考案の効果】
本考案は、以上のような構成であるから、本考案に市販のボルトを組み 合せることによって、従来にない高い圧縮力のプレストレスが与えられ 、変形しにくい強い接合部を造ることが出来る。 本考案は、埋める位置により必要な縦繊維の長さを確保することができ 、圧縮板の面積で所定の圧縮力に必要な縦繊維の断面が得られ、ボルト の引っ張り強度に合わせたナットを木材の軸内に固定できるため、ボル トの引っ張り強度と木材の圧縮強度をバランスよく、かつ有効に活用し て、接合部内にプレストレス効果を与えることが出来るため、従来の金 物ではなくすことが出来なかったガタ付きや隙間の発生を防止し、剛性 を高めることが可能になった。
【0013】 本考案を利用した場合のプレストレス効果を確認できる接合部の引っ張 り強度は、実験でも実証されており、従来のせん断・曲げボルトよりは るかに強い引っ張り強度が期待できるほか、偏心が許されないトラス構 造には最も適しており、従来の木造の弱点になっていた引っ張り接合部 の安全性を大きく向上させる効果がある。また、本考案を大径材におい ては複数使用して一層効果をあげることもできる。
【0014】 本考案を使用すると、金物が部材の中に隠れるため、見た目にも美しく 、かつ軸組に筋違を取り付けたり、仕上げ材を張り付ける際にも金物が 邪魔になることがない。
【0015】 本考案は、ボルトと共に内蔵される金物であるため、金属に燃えしろ分 の木材を被覆する必要がある準耐火構造の接合部には最も適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案と付属品を含むボルトの斜視図
【図2】本考案を使用した骨組みの斜視図
【符号の説明】
1 プレストレス軸ボルト接合金物 2 片ねじボルト 2’ 両ねじボルト 3 座金 4 長ナット 5 隅柱 5’ 中柱 6 登り梁 7 桁梁あるいは胴差梁

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ボルトの引っ張り力によって、木材縦軸繊
    維の断面を所定の面積分圧縮できる圧縮板と、ボルトと
    同等の力の出せるねじの数をもつナットとを兼用した厚
    板長方形状の金物で、木材内に固定し、木材の軸に挿入
    したボルトの方を回してナットに貫通させ、圧縮板をね
    じの回転で軸方向に移動できるようにした木造軸組のプ
    レストレス軸ボルト接合金物
JP1995004071U 1995-03-28 1995-03-28 プレストレス軸ボルト接合金物 Expired - Lifetime JP3016302U (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020007797A (ja) * 2018-07-09 2020-01-16 三井住友建設株式会社 柱と木造梁との接合構造
JP2020007798A (ja) * 2018-07-09 2020-01-16 三井住友建設株式会社 木造柱と木造梁との接合構造

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JP2020007797A (ja) * 2018-07-09 2020-01-16 三井住友建設株式会社 柱と木造梁との接合構造
JP2020007798A (ja) * 2018-07-09 2020-01-16 三井住友建設株式会社 木造柱と木造梁との接合構造
JP7058190B2 (ja) 2018-07-09 2022-04-21 三井住友建設株式会社 木造柱と木造梁との接合構造
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