JPH0823179B2 - 木材の接合部の構造及び接合金物 - Google Patents

木材の接合部の構造及び接合金物

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JPH0823179B2
JPH0823179B2 JP63001989A JP198988A JPH0823179B2 JP H0823179 B2 JPH0823179 B2 JP H0823179B2 JP 63001989 A JP63001989 A JP 63001989A JP 198988 A JP198988 A JP 198988A JP H0823179 B2 JPH0823179 B2 JP H0823179B2
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博夫 富永
利行 山田
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、木構造における構成木材の接合部の構造
と、その接合部に使用される接合金物に係り、詳しく
は、一点に会合する複数の木材の接合部の構造と接合部
に使用される接合金物に関するものである。
[従来の技術] 一般の木構造の建築物において、躯体用の木材を接合
するときの接合部の構造は、第7図(1)の(a)立面
図、(b)平面図でそれぞれ示すように、柱材1の両側
から梁2、2を接合する場合、同図(2)の(a)立面
図、(b)平面図でそれぞれ示されているように、柱材
1の四方から梁2、2…を接合する場合、更に同図
(3)の(a)立面図、(b)平面図でそれぞれ示され
ているように、梁2同志を突き付けて接合する場合等
に、対象となる各部材にわたって、接合部材3a、3b、3c
等を添わせ、締め付けボルト4を使用して結合する。こ
の場合には、各部材に穿設するボルトの挿通用の孔の相
互の間隔と端部の位置と、使用するボルトの耐力とが定
められ、剪断耐力に従った設計が採用される。
一方、接合される木材が一直線上になく、多数の方向
から一点に会合するような接合部においては、古来の木
工技術によって、特殊な接合方法があり、中心の束部材
に四方から放射状の梁を架設して寄棟造の屋根を構成す
る例も知られているが、近代的な大規模の建築物に適用
することができるような技術としては開発されていな
い。
[発明が解決しようとする問題点] ところで、従来の接合部の構造では、木材自体に作り
出した「ほぞ」や切欠き部による結合には、ことに張力
に対して限度があるため、各種の接合金物を使用するこ
とで、強度を補っていたが、各木材の部材に穿設される
ボルト孔が、ボルトの径に対して挿通孔として一回り大
きい寸法になり、その遊びの分だけ構成木材と接合部材
との間に滑りを生じ、繰返し荷重がかかると、この部分
の各部材の残留歪が大きくなる欠点がある。
一方、建築用の木材は天産品であるために、その幾多
の特性にも拘らず、資源の面や物性面で制約を受けるこ
とから、比較的良質材を得やすい小寸法の材料を組合せ
て、より大きな断面の木材とすることが行われ、とくに
接着剤の発達に伴って、このような集成材の利用が多く
なっている。しかし、木材として集成材を使用しても、
上記の欠点は定性的には改善されない。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、上記のような問題点に対処し、従来の欠点
を一掃して、木構造における接合部の構造を改善する目
的をもって開発されたものであり、木材の接合部の軸線
上に金属製の接合部材を介在させ、各構成木材を個々に
接合部材に接合することによって、全体として一体の接
合部を形成することを要旨としている。そして、本発明
の木材の接合部の構造は、接合される各木材には、その
端面から長手方向に沿って所定長さの締め付けボルト用
の挿入孔が穿設され、上記各木材の端面を、接合部に設
けた金属製接合部材の外面に形成した各接合面に当接す
ると共に、該接合部材の内空部側から上記挿入孔内に、
外径が挿入孔より大きい耐張力ボルトを螺入し、その締
め付け反力によって複数の木材の接合部を構成したこと
を特徴とするものである。そして、本発明は、この構成
によって、木構造の力学的性質が改善され、とくに、大
断面の集成材を使用し、剛接合を必要とするような、大
スパンの木造建築物の可能性を拡大することに成功した
ものである。
[実施例] 本発明の木材の接合部の構造を、好適な実施例を示す
図面に基づいて詳細に説明する。第1図は本発明を採用
した建築物の斜視図であって、比較的大スパンを必要と
する浴場建築物を例にしてある。図において、柱材は鉄
骨鉄筋コンクリート造であり、妻側では柱10とし、桁行
方向の柱11は側柱とバットレスとからなっている。12は
基礎、13は基礎梁である。建築物の躯体部の梁は鉄筋コ
ンクリート造であり、妻側では緩いアーチ形の梁20と
し、桁梁21は水平の幅を広くしてある。屋根5の梁材は
木造であって、集成材を使用し、主梁22は緩いアーチ形
の両端部をY字形に形成して、2つの分岐部分の分岐梁
23、23の外端部を、側柱11の上部で、桁梁21上に固定し
てある。主梁22と妻梁20の間、および主梁同志の間に
は、小梁24を架設してあり、小梁24も集成材を使用して
いる。主梁22は建築物の特殊な設計条件に対応して、分
岐梁23を含んで架設されており、単材で構成することが
できないので、その分岐部に接合部25を設けて、接合構
造にしてある。屋根5の全体は、繊維材で補強した合成
樹脂製の膜51で覆ってある。
次に本発明の接合部25の構造の詳細を第2図ないし第
5図によって説明する。第2図は接合部25の平面図、第
3図は第2図のA−A線に沿う断面図、第4図は第2図
のB−B線に沿う断面図である。図において、主梁22と
2本の分岐部分23とは、水平面では3方向からY字形に
接合部25で会合し、垂直面では屋根勾配に従って傾斜し
ている。そこで本発明では、それらの部材の軸心の交差
点に、接合部材30を配し、この接合部材30の外面には、
少なくとも主梁22と分岐梁23が接合される3面が垂直の
接合面31として形成され、各梁材22、23の端部の接合面
26をこの接合面31に当接する。27は各梁材の端部から長
手方向に沿って穿設した締め付けボルト用の挿入孔であ
る。さらに、接合部材30は、内空部32を有する筒状体で
あり、その側壁33は、屋根5の勾配に従って主梁22側が
高く、分岐梁23側が低くなっている。側壁33の上部と下
部とには、ボルト挿通孔として多数の透孔34が、接合さ
れる各部材の方向に穿設されている。このような条件か
ら、この接合部材30は、通常は鋳鉄製とするのが好まし
い。
次に、第5図には、従来の締め付けボルト4に対応し
て、本発明の固定ボルト40の詳細を示してある。固定ボ
ルト40は、螺入側の先端部41と、主体部分42と、突出部
43とからなり、全体の材質はS45Cであり、主体部42には
軸径を定めて、スクリュー44を螺刻し、突出部43の先端
部にはナット用の普通ねじ45が螺刻してある。この締め
付けボルト40の突出部43は、前記挿入孔27が短く、接合
部材30の内空部32の寸法が大きいときには、普通ねじ45
の部分に頭部を持つ形式にしてもよい。
第6図(a),(b)は接合部材30の他の実施例を示
すものであって、この例では、各接合面31に、接合され
る部材の端部に係着する耐剪断補強板35が取付けられて
いる。この耐剪断補強板35は、従来の技術の接合部材3
a.3b,3cと同様に、締め付けボルト4によって各部材を
結合するようにしたものである。
[作 用] 本発明の木材の接合部の構造の作用を、接合部の組み
立て施工の工程に基づいて説明する。
複数の方向から一点に会合する部材としての梁材は、
集成材として比較的自由な寸法の部材として入手が可能
であり、大スパン用の主梁22はアーチ形に形成してあ
る。次に、接合される各梁材22、23の接合面26には、固
定ボルト40のスクリュー44に対応して、その軸径より太
い径の挿入孔27を穿設しておき、固定ボルト40をその先
端部41の方から螺入したとき、この主体部42をアンカー
として、耐張力ボルトを形成し、残りの突出部43が梁材
の接合部となる。このように準備した梁材22、23の接合
面26を接合部材30の接合面31に当接させ、前記透孔34に
突出部43を嵌入し、座金46を当てたのち、ナット47で締
め付ければ、接合部材30の各接合面31と主梁22、分岐梁
23の各接合面26とが接合し、両側の梁22と23とは、接合
部材30を介在させた状態で、屋根5の勾配方向に一体に
接合され、接合部25が形成される。この場合、従来の剪
断ボルトとして使用するときのように、多くの締め付け
ボルト4が露出することもなく、側方の遊びがないか
ら、初期剛性が低下することがなく、残留歪の問題も解
消している。
また、接合部材30は鋳造品として得られるから、主梁
22と分岐梁23の構造設計に対して、その屋根勾配に容易
に追随するばかりでなく、それらの接合面26に対応した
接合面31を有する部材に形成することができ、ことに、
接合される部材の軸心方向に合致する接合面31を、任意
の会合方向の梁材の接合面26に適応させる自由度が大き
い。さらに、この接合部材30を筒状体として構成し、内
空部32が、固定ボルト40の最終固定に際して、ナット47
の緊締作業に絶好の空間を与え、各方向からの接合が極
めて容易である。
次に、固定ボルト40は主として耐張力用であるから、
集成材の接合構造において、主体部をアンカーとする定
着力が大きく、接合部材30との結合も、当接する接合面
が常に安定しており、接合部25は軸心上の力が釣り合っ
て、複雑な接合部分を合理的に一体化させている。しか
も、剪断力に対する補強が、耐剪断補強板の採用だけ
で、従来の技術と同様に容易に実施できる。
[発明の効果] これを要するに本発明は、一点に会合する複数の木材
の接合部の構造において、接合される各木材には、その
端面から長手方向に沿って所定長さの締め付けボルト用
の挿入孔が穿設され、上記各木材の端面を、接合部に設
けた金属製接合部材の外面に形成した各接合面に当接す
ると共に、該接合部材の内空部側から上記挿入孔内に、
外径が挿入孔より大きい耐張力ボルトを螺入し、その締
め付け反力によって複数の木材の接合部を構成したもの
であるから、木材の接合部の軸線上に金属製の接合部材
を介在させるのみで、各構成木材を個々に接合部材に結
合することによって、全体として一体の接合部を構成す
ることができ、しかも、各木材の軸力を軸心のみを介し
て伝達するばかりでなく、接合部材の力の伝達も任意の
方向に円滑に対応できるので、木構造の力学的性質が改
善され、特に大断面の集成材を使用し、剛接合を必要と
するような、大スパンの木造建築物における木材の接合
に寄与するところが極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の木材の接合部の構造を実施例に基づいて
説明するものであり、第1図は適用例の建築物の全体を
示す斜視図、第2図は本発明の接合部材の平面図、第3
図は第2図のA−A線に沿う断面図、第4図は第2図の
B−B線に沿う断面図、第5図は耐張力ボルトの側面図
であり、第6図は接合部材の他の実施例を示すものであ
って、(a)図は平面図、(b)図は側面図である。第
7図の(1)、(2)、(3)図は、従来の接合部構造
の説明図であって(a)は立面図、(b)は平面図につ
いて説明する図面である。 1……柱材、2……梁、3……接合部材、4……締め付
けボルト、5……屋根、10、11……柱、20……妻柱、21
……側柱、22……主梁、23……分岐部分の梁、25……接
合部、26……接合面、27……挿入孔、30……接合部材、
31……接合面、32……内空部、33……側壁、34……透
孔、35……耐剪断補強板、40……固定ボルト、耐張力ボ
ルト、41……先端部、42……主体部、43……突出部、44
……スクリュー、45……普通ねじ、46……座金、47……
ナット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 二巳穂 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水建 設株式会社内 (72)発明者 上田 博 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水建 設株式会社内 (56)参考文献 実開 昭54−35505(JP,U)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一点に会合する複数の木材の接合部の構造
    において、接合される各木材には、その端面から長手方
    向に沿って所定長さの締め付けボルト用の挿入孔が穿設
    され、上記各木材の端面を、接合部に設けた金属製接合
    部材の外面に形成した各接合面に当接すると共に、該接
    合部材の内空部側から上記挿入孔内に、外径が挿入孔よ
    り大きい耐張力ボルトを螺入し、その締め付け反力によ
    って複数の木材の接合部を構成したことを特徴とする木
    材の接合部の構造。
  2. 【請求項2】各木材の端面が当接する接合部材の接合面
    には、木材の端部の固着を補強する剪断補強板が、木材
    の接合方向に突設されていることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の木材の接合部に使用される接合金
    物。
JP63001989A 1988-01-08 1988-01-08 木材の接合部の構造及び接合金物 Expired - Lifetime JPH0823179B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008101357A (ja) * 2006-10-17 2008-05-01 Nippon Steel Corp 既設構造物の補強構造

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