JPH07257298A - 車両フレームのエンドクロスメンバの構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、バンパの取付けに専用のブラケッ
トが不用で、追突の場合後続車が潜り込まないエンドク
ロスメンバの構造を提供することを目的としている。 【構成】 車輌フレームの後端部に設けられ、フレーム
の両サイドメンバ（１） を締結するエンドクロスメン
バ（２）の構造において、板体の上部に設けたフランジ
（４）をコ字状の断面を有する２本のサイドレール
（１、１）の端部の上面フランジ（１ａ）に固設し、前
記板体の平坦部（３）の下部は上方のサイドレール側に
おり曲げて傾斜面（５）を形成し、その端部に締結部
（６）を形成してサイドレール（１）の下面フランジ
（１ｂ）に固設し、前記板体の平坦部（３）の下端にリ
ヤバンパを取付ける取付手段を設けている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、車輌フレームの後端部
に設けられ、フレームの両サイドメンバを締結するエン
ドクロスメンバの構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば、図６を参照して、車輌のフレー
ムの後端部はエンドクロスメンバ２ａで締結され、リア
バンパ９を取付けるためサイドレール１の側面に大きな
ブラケット１３を設け、そのブラケット１３にリアバン
パ９を取付ける技術は知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
技術ではブラケットはバンパの取付けだけのために設け
られ、重量が大となると共に部品数が増加する。

【０００４】また、後続車がバンパを突破って潜り込
み、後続車の乗員の傷害が大となる場合がある。

【０００５】また、実開昭５０−３６２４２号公報の技
術が開示されているが、構造複雑で、重量も増大する。

【０００６】したがって、本発明は、バンパの取付けに
専用のブラケットが不用で、追突された場合後続車が潜
り込まないエンドクロスメンバの構造を提供することを
目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、車輌フ
レームの後端部に設けられ、フレームの両サイドメンバ
を締結するエンドクロスメンバの構造において、板体の
平坦部の上部に設けたフランジをコ字状の断面を有する
２本のサイドレールの端部の上面フランジに固設し、前
記板体の平坦部の下部は上方にサイドレール側に折曲げ
て傾斜面を形成し、その端部に締結部を形成してサイド
レールの下面フランジに固設し、前記板体の平坦部の下
端にリヤバンパを取付ける取付手段を設けている。

【０００８】また、本発明のよれば、前記板体の平坦部
の上部にコ字状断面部を形成し、そのコ字状断面部はフ
ランジの開放端部が後方に向くようサイドレールのコ字
状断面の内側に取付けている。

【０００９】さらに、本発明によれば、板体の締結部は
傾斜面の内側に折込む方向に形成している。

【００１０】

【作用効果の説明】本発明は上記のように構成されてい
るので、バンパの取付けに専用のブラケットを必要とせ
ず、さらに、追突された場合は後方からの衝突の力はエ
ンドクロスメンバ全体で受け、かつ潜り込む方向の力に
は平坦部の下部を上方にサイドレールの方に折曲げて軽
斜面を設けサイドレールに固着しているので、潜り込み
を防止できる。

【００１１】

【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例を説
明する。

【００１２】図において、同じ機能を有する部材には同
じ符号を付して、その都度の説明は省略する。

【００１３】図１において、トラック１０のフレームの
サイドレール１の前部にはキャブ１１が設けられ、その
フレーム１の後端部には全体を符号２で示すエンドクロ
スメンバが固設され、そのエンドクロスメンバ２にはリ
アバンパ９が取付けられている。ここで、符号Ｗは車輪
を示す。

【００１４】そのエンドクロスメンバ２は、図２および
図３を参照して、板体の平坦部３の上部にはフランジ４
が設けられ、平坦部３の下部は上方にサイドレールの方
に折曲げ傾斜部５が形成され、その傾斜部５の端部はサ
イドレールの下部フランジ１ｂに締結される締結部６が
形成されている。

【００１５】また、平坦部３の下部にはバンパの取付手
段である複数の取付孔７が設けられている。

【００１６】そして、サイドレール１の上部ブフランジ
１ａにエンドクロスメンバ２のフランジ４が固設され、
平坦部３はステー８を介してサイドレール１の下部フラ
ンジ１ｂに固設されている。

【００１７】また、平坦部３と傾斜部５とには重量軽減
孔Ｈが開けられている。この軽減孔Ｈはフランジアップ
されればなお好ましい。

【００１８】したがって、バンパ９はエンドクロスメン
バの平坦部３にボルトで容易に取付けられ、後続車追突
の場合はバンパとエンドクロスメンバの平坦部３および
傾斜部５とで潜り込みを防止できる。

【００１９】図４は本発明の別の実施例を示し、平坦部
３の上部にサイドレール１のフランジ１ａと１ｂとの間
に入るようフランジ４と同方向の折曲部４ａを設けてコ
字状断面部を形成し、その下部に平坦部３ｂを設けたこ
と以外第１実施例と同様であり、サイドレールへの取付
けにステーが不用で、部品数が少ない。

【００２０】図５は図４に対し、締結部６ａの折曲げ方
向を逆にした他の実施例を示し、締結部６ａが共締にで
きる利点がある。

【００２１】作用に付いてはいずれも同様である。

【００２２】

【発明の効果】本発明は、上記のように構成されている
ので、以下の優れた効果を奏する。

【００２３】（１） 後続車が追突の場合は、潜り込み
を防止し、追突車乗員の傷害を低減できる。

【００２４】（２） 部品数が減少し、生産およびアフ
ターサービスの部品管理を容易にする。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示すトラックの側面図。

【図２】図１の要部を示す斜視図。

【図３】図１の要部を示す側面図。

【図４】本発明の別の実施例を示す要部の側断面図。

【図５】本発明の他の実施例を示す要部の側断面図。

【図６】従来技術の例を示すフレーム後端の斜視図。

【符号の説明】

１…サイドレール ２…エンドクロスメンバ ３…平坦部 ４…フランジ ５…傾斜部 ６…締結部 ８…ステー ９…バンパ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 車輌フレームの後端部に設けられ、フレ
   ームの両サイドメンバを締結するエンドクロスメンバの
   構造において、板体の平坦部の上部に設けたフランジを
   コ字状の断面を有する２本のサイドレールの端部の上面
   フランジに固設し、前記板体の平坦部の下部は上方にサ
   イドレール側に折曲げて傾斜面を形成し、その端部に締
   結部を形成してサイドレールの下面フランジに固設し、
   前記板体の平坦部の下端にリヤバンパを取付ける取付手
   段を設けたことを特徴とする車輌フレームのエンドクロ
   スメンバの構造。
2. 【請求項２】 前記板体の平坦部の上部にコ字状断面部
   を形成し、そのコ字状断面部はフランジの開放端部が後
   方に向くようサイドレールのコ字状断面の内側に取付け
   た請求項１に記載の車輌フレームのエンドクロスメンバ
   の構造。
3. 【請求項３】 板体の締結部は傾斜面の内側に折込む方
   向に形成した請求項２に記載の車輌フレームのエンドク
   ロスメンバの構造。