JPH07256317A - 多段圧延機のロール組替方法及びこれに用いるロール組替装置並びに多段圧延機 - Google Patents

多段圧延機のロール組替方法及びこれに用いるロール組替装置並びに多段圧延機

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JPH07256317A
JPH07256317A JP4921394A JP4921394A JPH07256317A JP H07256317 A JPH07256317 A JP H07256317A JP 4921394 A JP4921394 A JP 4921394A JP 4921394 A JP4921394 A JP 4921394A JP H07256317 A JPH07256317 A JP H07256317A
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rolls
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    • B21B31/00Rolling stand structures; Mounting, adjusting, or interchanging rolls, roll mountings, or stand frames
    • B21B31/08Interchanging rolls, roll mountings, or stand frames, e.g. using C-hooks; Replacing roll chocks on roll shafts
    • B21B31/10Interchanging rolls, roll mountings, or stand frames, e.g. using C-hooks; Replacing roll chocks on roll shafts by horizontally displacing, i.e. horizontal roll changing
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B13/00Metal-rolling stands, i.e. an assembly composed of a stand frame, rolls, and accessories
    • B21B13/14Metal-rolling stands, i.e. an assembly composed of a stand frame, rolls, and accessories having counter-pressure devices acting on rolls to inhibit deflection of same under load; Back-up rolls
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多段圧延機2に対して効率のよいロール組替
が行えるようにする。 【構成】 多段圧延機2の側方に設けられたトラバース
装置3と、この更に側方にパスラインPと直交するよう
に敷設されたガイドレール4と、トラバース装置3乃至
ガイドレール4上を走行可能な台車9又は10と、これ
ら台車9,10に搭載されたロール脱着装置11,12
と、ガイドレール4の沿線部に設置されるロール収納装
置5A,5B〜8A,8B等とから成る。ロール脱着装
置11や12は、ロールをすくい上げ又は両端クランプ
した状態で保持しつつ、多段圧延機2に対する抜き出し
や差し込みを行う構造となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多段圧延機が装備する
ワークロール、第1,第2の中間ロール、バックアップ
ロール等のロールを組み替えする際の、組替方法及びこ
れに用いる組替装置並びにこれらの実施に適した多段圧
延機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図39はロール数を20段とする多段圧
延機Mの側面図であって、下ハウジングDHには下部ワ
ークロールDWRを核としてその周部に2本の下部第1
中間ロールDMR(1) 、3本の下部第2中間ロールDM
R(2) 、4本の下部バックアップロールDBRが設けら
れており、また上ハウジングUHには上部ワークロール
UWRを核としてその周部に2本の上部第1中間ロール
UMR(1) 、3本の上部第2中間ロールUMR(2) 、4
本の上部バックアップロールUBRが設けられている。
Pはパスラインであって、このパスラインPに沿う方向
(図39の左右方向であって、以下これを多段圧延機M
における前後方向と言う)で上下のワークロールUW
R,DWRの両側となる位置には、圧延材料(図示略)
を誘導する上下のストリップガイドSGが設けられてい
る。
【0003】この種多段圧延機Mに備えられる上下のバ
ックアップロールUBR,DBRには、一般に、複数の
ベアリング部と、径方向に扇形の突出部を有してベアリ
ング部相互間に介設されるサドルSDとを支持軸で串刺
しして成るものが用いられている。なお以下では、上下
のワークロールUWR,DWRの有効長さ(ロール面長
さ)では800mmを、上下の第1中間ロールUMR
(1) ,DMR(1) 又は上下の第2中間ロールUMR(2)
,DMR(2) の有効長さでは1000mmを、また上
下のバックアップロールUBR,DBRの有効長さでは
1150mmを一応の基準として、これらより短いもの
を「標準型」、またこれらを超えるものを「大型」と呼
んで両者を区別する。
【0004】ところで、標準型の多段圧延機Mにおい
て、上部第1中間ロールUMR(1) 及び上部第2中間ロ
ールUMR(2) は、図示は省略するが、その両端側枢軸
部にそれぞれ軸受具が嵌められ、これら軸受具が、上ハ
ウジングUHに沿ってコイルスプリングにより吊り上げ
付勢されるかたちで保持されるようになっているのが一
般的である。これにより各々のロールバランス(上ハウ
ジングUHを上昇させた場合の脱落防止と水平度の保
持)を行うようにしてある。また、上部ワークロールU
WRは、下部ワークロールDWR上に載せられただけの
状態にあり、上ハウジングUHを上昇させた場合には、
上部側で対を成すストリップガイドSGによりすくい上
げられるようになっている。
【0005】従来、このような多段圧延機Mに対するロ
ール組替方法には、ポータバー方式と台車方式とがあ
る。ポータバー方式は、クレーンによりワイヤーロープ
等を介して水平状に吊り下げたポータバーを多段圧延機
Mの作業側へ搬送し、このポータバーの一端部を所定ロ
ールの枢軸部とねじ連結すると共に、ポータバーの他端
側にロール重量と釣り合うバランスウエイトを設け、こ
の状態でクレーンを作動させてロールを多段圧延機Mか
ら抜き出したり又は反対に差し込んだりするものであ
る。このポータバー方式をバックアップロールUBRや
DBRに対して実施した例として実開昭60−3860
4号に記載のロール組替治具がある。
【0006】このポータバー方式では、ポータバーの吊
下げ作業や重量釣り合わせ作業等において作業能率が極
端に悪く、またこのような吊下げ状態ではふらつきが生
じ易い関係上、危険性も高いという欠点があった。特に
交換頻度の高いワークロールUWR,DWRに対して
は、不適であった。一方、台車方式は、ポータバー方式
の欠点を解消するために開発されたものであって、多段
圧延機Mの作業側に、パスラインPと直交して走行可能
な台車を設け、この台車上に所定ロールの枢軸部とねじ
連結可能なロール保持装置を設けることにより、台車の
走行等を利用して(台車上に設けたスライドテーブルを
進退させるものもある)、ロール保持装置で保持した所
定ロールを多段圧延機Mから抜き出したり又は反対に差
し込んだりするものである。この台車方式を比較的軽量
であるワークロールUWR,DWRや、第1中間ロール
UMR(1) ,DMR(1) 等に対して実施した例として実
開昭61−190304号に記載のロール組替装置があ
る。
【0007】ところが、このような台車方式にも次のよ
うな欠点があった。即ち、ロール保持装置と所定ロール
とを直接的にねじ連結するものであったため、作業能率
が悪く、しかもこの作業中に生じる振動や衝撃により、
ロール面に傷を付けるおそれがあった(この点はポータ
バー方式にも存していたが、台車方式の開発時に解消さ
れることはなかった)。また台車には、ロール保持装置
を昇降させる昇降手段が設けられており、抜き出し又は
差し込み最中の保持ロールが、多段圧延機M内の他のロ
ール等とぶつかって傷付くのを防止していたが、この昇
降手段には、台車が走行する関係上、長い昇降ストロー
クを持たせることができなかった。従って、この台車方
式を、例えばバックアップロールUBR,DBR等、多
段圧延機Mにセットされる配置範囲が上下に広くなるロ
ールに対して実施することは困難であった。
【0008】そこで本出願人は、先に、これらの欠点を
全て解消するロール組替装置を開発し、特許出願してい
る(特開平5−317932号)。この先願に係るロー
ル組替装置は、多段圧延機Mの作業側の基礎(床面)に
凹設したホール部内に、立ち姿勢となるように設けた長
大ストロークを有する昇降シリンダと、この昇降シリン
ダの上向きとなるロッド端部に設けられた水平旋回可能
なターンテーブルと、このターンテーブル上で進退可能
に設けられたスライドテーブルと、このスライドテーブ
ル上に設けられた三ツ爪チャック等のロールチャッキン
グ装置とを有したものである。上記ターンテーブルは、
多段圧延機Mの作業側でパスラインPと平行状に設けら
れたロール収納台に対して、抜き出したロールを預け置
くようにするうえで必要とされるものである。
【0009】なお、スライドテーブルの進退やロールチ
ャッキング装置のチャッキング動作等は、手回しハンド
ルにより操作する構成となっていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】先願に係るロール組替
装置において、ロールチャッキング装置はロールの枢軸
部を掴む構造であるため、宿命的にその径方向寸法が大
型化する嫌いがあるが、多段圧延機Mの側面に設けられ
る各種付属機器等や、各種ロールの組み合わせに応じた
枢軸部配列等との干渉を避ける必要があるため、設計上
厳しい制限を受けている。殊に、バックアップロールU
BR,DBRの枢軸部を掴むようにした場合、上ハウジ
ングUHや下ハウジングDHに形成されたサドル収納凹
部(SD参照)との位置的干渉をも考慮する必要が生じ
る。
【0011】このようなことから、ロールチャッキング
装置には、機能的及び強度的に十分なゆとりを持たせる
ことが困難であった。そのため、この種ロールチャッキ
ング装置では、標準型の多段圧延機Mが備える各種ロー
ルを保持させるのが限界で、もしこれを超える(即ち、
大型の多段圧延機用の)各種ロールを保持させた場合に
は、ロールチャッキング装置自体の撓みを招来させるこ
とは必定であり、甚だしい場合にはロールの落下、ロー
ルチャッキング装置の破損等を誘発させることとなって
いた。
【0012】結局のところ、大型の多段圧延機ではポー
タバー方式を実施せざるを得ず、重量的に重たい分だけ
益々危険性が高くなっていた。また、長大ストロークを
有した昇降シリンダを備える構成であったので、基礎に
深いホール部を凹設しなければならず、大がかりな工事
を必要とする難点があった。なお、このホール部がある
ため、ターンテーブルの水平旋回やスライドテーブルの
進退時に、これらの動きに伴ってホール部上部を塞ぐよ
うにするスライド床板を設ける必要が生じるが、このよ
うなスライド床板は頻繁に作動するため、作業者の歩行
範囲を狭めるばかりでなく、足場を不安定化させる原因
となっていた。
【0013】また、ターンテーブルを備える構成であっ
たので、例えば台車方式等に比べるとその作動時間がや
や長くなるという難点もあった。ところで、ポータバー
方式であれ台車方式であれ、また先願に係るロール組替
装置でも、各ロールをその一端側の枢軸部のみで片持ち
状に保持するようになっているため、ロールにはその保
持部分に応力が集中し、場合によっては歪や傷等を発生
させるおそれがあった。このようなことは、上ハウジン
グUHに対する上部ワークロールUWR、上部第1中間
ロールUMR(1) 、上部第2中間ロールUMR(2) の保
持構造に起因したものであり、ロール組替装置サイドで
の改良だけでは解決することができないものであった。
【0014】なぜなら、上ハウジングUHを上昇させた
場合、前記したように上部ワークロールUWRはその下
部を上部ストリップガイドSGで支承されるようになっ
ているし、上部第1中間ロールUMR(1) や上部第2中
間ロールUMR(2) は、その両端側枢軸部を軸受具によ
って保持されている。そのため、上部ストリップガイド
SGや軸受具が邪魔となって、各ロールをその下から受
けるようなことができなかったのである。
【0015】のみならず、多段圧延機Mにおける上記の
ようなロール保持構造は、第一に、圧延開始時等におい
て、圧延材料の先端通板時からの圧延ができず、予め圧
延材料を通板させておかなけれぱならない(未圧延時に
は、上部ワークロールUWRが上部第1中間ロールUM
R(1) と当接していない(両者間にロールギャップに相
当した隙間が発生している)状態にあることから、駆動
力を伝動されないために生じる)という構造的・宿命的
欠点を有していた。
【0016】また第二に、ワークロールUWR,DW
R、第1中間ロールUMR(1) ,DMR(1) 、第2中間
ロールUMR(2) ,DMR(2) に対してロールベンディ
ングを加えることができず(前記したように上ハウジン
グUHや下ハウジングDHには、新たに圧下手段を設け
るようなスペース的余裕がなく、さらに、既存のコイル
スプリング程度で圧下力を期待することは到底無理であ
る。また、仮にコイルスプリングによる圧下が可能であ
ったとしてもそのようなコイルスプリングは強大な弾発
力を有し且つ大型であるから手作業による脱着が不可能
となるために生じる)、圧延形状に不良が発生した場合
の適切な処理ができないという構造的・宿命的欠点を有
していた。
【0017】結局、これら第一、第二の欠点に伴い、結
果的に、歩留りの低下を招来するものであった。本発明
は、上記事情に鑑みてなされたものであって、第一の目
的とするところは、標準型多段圧延機に対してのみなら
ず大型多段圧延機に対する場合であっても、わざわざポ
ータバー方式を実施することなくロール組替を行うこと
ができるようにすると共に、ロール組替乃至ロール搬送
中にロールに傷を付けることなく、安全で、容易且つ迅
速にロール組替が行えるようにするロール組替方法及び
ロール組替装置を提供することにあり、また第二の目的
とするところは、ロール組替装置として大型化の一因と
なるロールチャック装置、長大ストロークを有した昇降
シリンダー、ターンテーブル等を用いない簡潔構造とし
て、それらに起因していた各種欠点を解消したロール組
替装置を提供することにあり、更に第三の目的とすると
ころは、新規ロール組替方法及び新規ロール組替装置の
開発と並行してそれらとの相乗作用が得られるように多
段圧延機を改良することにより、ロール組替に伴うロー
ルへの歪や傷等の徹底した防止を図り、また圧延材料に
対して先端通板時からの圧延を可能とし、更に圧延形状
の不良が生じた際の矯正(ロールベンディング)をも可
能とし、もって歩留りを高め且つ高品質の圧延鋼材が得
られるようにする多段圧延機を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、次の技術的手段を講じた。請求項1記
載のロール組替方法は、ロールを、その軸心方向の重心
位置を中間に挟むようにした両側位置で保持するように
しつつ、多段圧延機内からの抜き出し又は多段圧延機内
への差し込みを行うようにすることを特徴としている。
【0019】請求項2記載のロール組替方法は、上記請
求項1で行うロールの保持を、その下部外周面の支承に
よって行うことを特徴としている。請求項3記載のロー
ル組替方法は、上記請求項1で行うロールの保持を、ロ
ール面の両端側に設けられた枢軸部をクランプすること
で行うことを特徴としている。
【0020】請求項4記載のロール組替方法は、多段圧
延機において上ハウジングを上昇させ、上部ワークロー
ルを上昇させることで上下のワークロール間に隙間を形
成させ、この隙間へ、多段圧延機の作業側からワークロ
ール軸心に沿うように上部ワークロールの下部外周面を
支承する上部フォーク部を進出させ、上ハウジングに対
する上部ワークロールの保持関係を解除することによっ
て上部フォーク部上に上部ワークロールを積載させ、そ
の後上部フォーク部を多段圧延機内から機外へ退出させ
ることで、上部ワークロールの抜き出し、又はこれらの
逆手順を行うことによって上部ワークロールの差し込み
を行うことを特徴としている。
【0021】請求項5記載のロール組替方法は、多段圧
延機において上ハウジングを上昇させると共に、上部ワ
ークロールの上昇又は抜き出しを行った後、下部ワーク
ロールをその両端側の枢軸部を押し上げることで浮上さ
せ、この下部ワークロールの下方に形成された隙間へ、
多段圧延機の作業側からワークロール軸心に沿うように
下部ワークロールの下部外周面を支承する下部フォーク
部を進出させ、下部ワークロールの押し上げを解除する
ことによって下部フォーク部上に下部ワークロールを積
載させ、その後下部フォーク部を多段圧延機内から機外
へ退出させることで、下部ワークロールの抜き出し、又
はこれらの逆手順を行うことによって下部ワークロール
の差し込みを行うことを特徴としている。
【0022】請求項6記載のロール組替方法は、上記請
求項4又は請求項5においてワークロールの抜き出しを
行うに際して、抜き出した旧ワークロールを支承する回
収用フォーク部の側方で、新ワークロールの差し込みを
行う装填用フォーク部を待機させておき、回収用フォー
ク部による旧ワークロールの抜き出しが終了した後、こ
の回収用フォーク部が位置付けられていた作動センタ位
置から当該回収用フォーク部を退避させると共に、この
作動センタ位置に対して装填用フォーク部をセットし、
続いて装填用フォーク部による新ワークロールの差し込
みを行うようにすることを特徴としている。
【0023】請求項7記載のロール組替方法は、多段圧
延機において上ハウジングを上昇させ、この上ハウジン
グから上部ワークロールを抜き出した後、多段圧延機の
作業側から上部ワークロールが抜けた空間へ向けて上部
中間ロールの両端側枢軸部をクランプする一対のクラン
プ手段を装入し、これらクランプ手段により1本又は複
数本の上部中間ロールを保持させた後、両クランプ手段
を多段圧延機の機外へ退出させることで、上部中間ロー
ルの抜き出し、又はこれらの逆手順を行うことによって
上部中間ロールの差し込みを行うことを特徴としてい
る。
【0024】請求項8記載のロール組替方法は、多段圧
延機における上ハウジングの上昇乃至下ハウジングから
の下部ワークロールの抜き出しを行った後、多段圧延機
の作業側から下部ワークロールが抜けた空間へ向けて下
部中間ロールの両端側枢軸部をクランプする一対のクラ
ンプ手段を装入し、これらクランプ手段により1本又は
複数本の下部中間ロールを保持させた後、両クランプ手
段を多段圧延機の機外へ退出させることで、下部中間ロ
ールの抜き出し、又はこれらの逆手順を行うことによっ
て下部中間ロールの差し込みを行うことを特徴としてい
る。
【0025】請求項9記載のロール組替方法は、多段圧
延機において上ハウジングを上昇させ、この上ハウジン
グから上部ワークロール及びこの上部ワークロール回り
の全ての上部中間ロールを抜き出した後、多段圧延機の
作業側から上部ワークロール及び上部中間ロール群が抜
けた空間へ向けて上部バックアップロールの両端側枢軸
部をクランプする一対のクランプ手段を装入し、これら
クランプ手段により上部バックアップロールを保持させ
た後、両クランプ手段を多段圧延機の機外へ退出させる
ことで、上部バックアップロールの抜き出し、又はこれ
らの逆手順を行うことによって上部バックアップロール
の差し込みを行うことを特徴としている。
【0026】請求項10記載のロール組替方法は、多段
圧延機における上ハウジングの上昇乃至下ハウジングか
らの下部ワークロール及びこの下部ワークロール回りの
全ての下部中間ロールの抜き出しを行った後、多段圧延
機の作業側から下部ワークロール及び下部中間ロール群
が抜けた空間へ向けて下部バックアップロールの両端側
枢軸部をクランプする一対のクランプ手段を装入し、こ
れらクランプ手段により下部バックアップロールを保持
させた後、両クランプ手段を多段圧延機の機外へ退出さ
せることで、下部バックアップロールの抜き出し、又は
これらの逆手順を行うことによって下部バックアップロ
ールの差し込みを行うことを特徴としている。
【0027】請求項11記載のロール組替方法は、請求
項9又は請求項10に記載のロール組替方法において、
パスラインの先流側又は後流側で端位置となる上部バッ
クアップロール又は下部バックアップロールから、それ
に隣接するものへと順番に抜き出し又は差し込みを行う
ことを特徴としている。請求項12記載のロール組替方
法は、請求項9乃至請求項11のいずれかに記載のロー
ル組替方法を実施するに際して、バックアップロール
が、複数のベアリング部と各ベアリング部相互間に介設
されるサドルとを支持軸で串刺しして構成されたもので
ある場合に、このバックアップロールをクランプ手段で
保持した後、少なくとも一つのサドルに対してその自在
回転を阻止するサドルガイドを係合させることを特徴と
している。
【0028】請求項13記載のロール組替装置は、多段
圧延機の作業側からそのパスラインと直交する方向へ向
けて敷設されたガイドレールと、このガイドレールに沿
って走行可能な台車と、この台車上に設けられるロール
脱着装置と、上記ガイドレールの沿線部に配設された少
なくとも一つのロール収納装置とから成り、前記ロール
脱着装置は、ロールをその軸心方向の重心位置を中間に
挟むようにした両側位置で保持するロール保持体と、こ
のロール保持体を多段圧延機にセットされるロール軸心
に沿って進出又は退入させる進退機構とを有しており、
前記ロール収納装置は複数のロール支承部と、このロー
ル収納装置に台車が横付けされているときに上記ロール
脱着装置と上記ロール支承部との間でロールの受渡しを
行うロール受渡し装置とを有していることを特徴として
いる。
【0029】請求項14記載のロール組替装置は、請求
項13に記載のロール収納装置としてワークロール専
用、中間ロール専用、バックアップロール専用のものが
それぞれ準備され、ガイドレールの沿線部に対して必要
に応じて配設の有無や順番等が入替え可能になされてい
ることを特徴としている。請求項15記載のロール組替
装置は、請求項13又は請求項14に記載のロール組替
装置に対して、ガイドレールの長手方向適所に、このガ
イドレールより低い位置で当該ガイドレールに直交して
移動可能なトラバース台と、このトラバース台上に敷設
され上記ガイドレールに接続可能な第1短レールと、ト
ラバース台上において第1短レールの側方に平行し上記
ガイドレールに接続可能な第2短レールとを備えた台車
入替え装置が設置されていることを特徴としている。
【0030】請求項16記載のロール組替装置は、多段
圧延機の作業側に所定高さを有して設置される基台部
と、この基台部上に設けられるワークロール用ロール脱
着装置とから成り、このロール脱着装置が、上部ワーク
ロールの下部外周面を支承する上部フォーク部及び下部
ワークロールの下部外周面を支承する下部フォーク部を
有するロール保持体と、このロール保持体を多段圧延機
にセットされるワークロールの軸心に沿って進出又は退
入させる進退機構とを有していることを特徴としてい
る。
【0031】請求項17記載のロール組替装置は、多段
圧延機の作業側に所定高さを有して設置される基台部
と、この基台部上に設けられるワークロール用ロール脱
着装置とから成り、このロール脱着装置が、上部ワーク
ロールの両端側枢軸部をクランプするクランプ手段を備
えた上部ロールホルダー部及び下部ワークロールの両端
側枢軸部をクランプするクランプ手段を備えた下部ロー
ルホルダー部を有するロール保持体と、このロール保持
体を多段圧延機にセットされるワークロールの軸心に沿
って進出又は退入させる進退機構とを有していることを
特徴としている。
【0032】請求項18記載のロール組替装置は、請求
項17に記載のロール脱着装置に対して、ロール保持体
を、上部ロールホルダー部と下部ロールホルダー部との
上下位置関係が入れ替わるように回転させる回転機構が
備えられていることを特徴としている。請求項19記載
のロール組替装置は、請求項16乃至請求項18のいず
れかに記載のロール保持体に対して、上下のフォーク部
又は上下のロールホルダー部における上下間配置を相対
変動可能とした間隔合わせ機構が設けられていることを
特徴としている。
【0033】請求項20記載のロール組替装置は、請求
項16乃至請求項19のいずれかに記載のロール脱着装
置において、上下のフォーク部又は上下のロールホルダ
ー部を有するロール保持体の側方に、それらと同一構成
を有するロール保持体が設けられて成り、いずれか一方
のロール保持体が、抜き出した旧ワークロールを保持す
る回収用とされ、同他方のロール保持体が、差し込もう
とする新ワークロールを保持する装填用とされており、
ロール脱着装置又は基台若しくはこの両者間に、回収用
ロール保持体と装填用ロール保持体とを作動センタ位置
に対して選択的にシフトさせるシフト機構が設けられて
いることを特徴としている。
【0034】請求項21記載のロール組替装置は、多段
圧延機の作業側に所定高さを有して設置される基台部
と、この基台部上に設けられる中間ロール用ロール脱着
装置とから成り、このロール脱着装置が、ロール保持体
と、このロール保持体を多段圧延機にセットされる中間
ロールの軸心に沿って進出又は退入させる進退機構とを
有しており、上記ロール保持体が、多段圧延機内にセッ
トされた中間ロールに沿って長い装入アーム部と、この
装入アーム部の両端寄りに設けられて中間ロールの両端
側枢軸部をクランプするクランプ手段とを有しているこ
とを特徴としている。
【0035】請求項22記載のロール組替装置は、請求
項21に記載のロール脱着装置に対して、ロール保持体
をその装入アーム部を中心として回転可能とすること
で、クランプ手段を上部及び下部の各位置付けとなる中
間ロールに指向させるべく姿勢変更可能にした回転機構
が設けられていることを特徴としている。請求項23記
載のロール組替装置は、請求項16乃至請求項22のい
ずれかに記載のロール脱着装置又は基台部に対してロー
ル保持体用の昇降機構が設けられていることを特徴とし
ている。
【0036】請求項24記載のロール組替装置は、請求
項16乃至請求項23のいずれかに記載のワークロール
用ロール脱着装置及び中間ロール用ロール脱着装置に対
して、それぞれの基台部が互換性を有していることを特
徴としている。請求項25記載のロール組替装置は、多
段圧延機の作業側に所定高さを有して設置される基台部
と、この基台部上に設けられるバックアップロール用ロ
ール脱着装置とから成り、このロール脱着装置が、ロー
ル保持体と、このロール保持体を多段圧延機にセットさ
れるバックアップロールの軸心に沿って進出又は退入さ
せる進退機構とを有しており、上記ロール保持体が多段
圧延機内にセットされたバックアップロールに沿って長
い装入アーム部と、この装入アーム部の両端寄りに設け
られてバックアップロールの両端側枢軸部をクランプす
るクランプ手段と、このクランプ手段により装入アーム
部に沿接保持されたバックアップロールのサドルに係合
してその自在回転を阻止するサドルガイドとを有してい
ることを特徴としている。
【0037】請求項26記載のロール組替装置は、請求
項25に記載のロール脱着装置に対して、ロール保持体
をその装入アーム部を中心として回転可能とすること
で、クランプ手段を上部及び下部の各位置付けとなるバ
ックアップロールに指向させるべく姿勢変更可能にした
回転機構が設けられていることを特徴としている。請求
項27記載のロール組替装置は、請求項16乃至請求項
26のいずれかに記載の基台部が、多段圧延機の作業側
から当該多段圧延機のパスラインと直交する方向に向け
て敷設されたガイドレール上を走行可能な台車とされて
いることを特徴としている。
【0038】請求項28記載の多段圧延機は、上部ワー
クロールの両端側枢軸部に係合する一対の吊上げ片と、
これら吊上げ片を上部ワークロールから離脱させ又は上
部ワークロールを上部中間ロールに圧接する状態に引き
上げる駆動機構とから成る上部ワークロール用吊上げ装
置が設けられていることを特徴としている。請求項29
記載の多段圧延機は、下部ワークロールの両端側枢軸部
に係合又は下から当接する一対の持上げ片と、これら持
上げ片を上下動させる駆動機構とから成る下部ワークロ
ール用ノックアウト装置が設けられていることを特徴と
している。
【0039】請求項30記載の多段圧延機は、上ハウジ
ングが下降位置にあるときに上部ワークロール外周面の
やや斜め下部に当接する押上げローラと、この押上げロ
ーラをパスラインに沿って進退させる駆動機構とから成
る上部ワークロール用押上げ装置が設けられていること
を特徴とする多段圧延機。請求項31記載の多段圧延機
は、下部ワークロール外周面のやや斜め上部に当接する
押下げローラと、この押下げローラをパスラインに沿っ
て進退させる駆動機構とから成る下部ワークロール用押
下げ装置が設けられていることを特徴としている。
【0040】請求項32記載の多段圧延機は、上部ワー
クロールの上部外周面に当接配置される上部第1中間ロ
ールに対しその両端側枢軸部と係合又は下から当接する
一対の支承片と、これら支承片を上部第1中間ロールの
両端側枢軸部に対して係脱動作させる駆動機構とから成
る上部第1中間ロール用脱落防止装置が設けられている
ことを特徴としている。
【0041】請求項33記載の多段圧延機は、上部ワー
クロールの上部外周面に当接配置される上部第1中間ロ
ールに対しその両端側枢軸部に油圧による上向きの圧下
力を加える上部第1中間ロール用圧下装置が設けられて
いることを特徴としている。請求項34記載の多段圧延
機は、下部ワークロールの下部外周面に当接配置される
下部第1中間ロールに対しその両端側枢軸部に油圧によ
る下向きの圧下力を加える下部第1中間ロール用圧下装
置が設けられていることを特徴としている。
【0042】請求項35記載の多段圧延機は、上部第1
中間ロールの上部外周面に当接配置される上部第2中間
ロールに対しその両端側枢軸部をクランプする一対のク
ランプ手段と、これらクランプ手段でクランプ保持され
る上部第2中間ロールをそのベンディング方向に沿って
移動させる油圧駆動部とから成る上部第2中間ロール用
位置決め装置が設けられていることを特徴としている。
【0043】請求項36記載の多段圧延機は、下部第1
中間ロールの下部外周面に当接配置される下部第2中間
ロールに対しその両端側枢軸部をクランプする一対のク
ランプ手段と、これらクランプ手段でクランプ保持され
る下部第2中間ロールをそのベンディング方向に沿って
移動させる油圧駆動部とから成る下部第2中間ロール用
位置決め装置が設けられていることを特徴としている。
【0044】請求項37記載の多段圧延機は、請求項3
5又は請求項36に記載のクランプ手段のうち、少なく
とも作業側に配されたものには、多段圧延機の側方へ向
けて開脚状に揺動させる退避機構が設けられていること
を特徴としている。
【0045】
【作用】請求項1乃至請求項13はロール組替方法に関
するものである。請求項1乃至請求項3では、ロール
を、その軸心方向の重心位置(重量がバランスする位
置)を中間に挟むようにした両側位置で保持する(例え
ばロールの下部外周面を支承したり、両端側枢軸部をク
ランプしたりする)ものであるから、ロールは片持ち状
とはならず、安定する。
【0046】請求項4(又は請求項5)は、上部ワーク
ロール(又は下部ワークロール)を、その下部外周面を
支承することによって保持してロール組替する方法であ
る。請求項6は、請求項4(又は請求項5)に記載の方
法により多段圧延機から上部(又は下部)の旧ワークロ
ールを抜き出した後、その直後に、それらの側方へ待機
させていた上部(又は下部)の新ワークロールを差し込
むようにする方法であって、これにより作業タイムの大
幅短縮を図るようにしている。
【0047】請求項7(又は請求項8)は、上部第1中
間ロールや上部第2中間ロール(又は下部第1中間ロー
ルや下部第2中間ロール)を、それらの両端側枢軸部を
クランプすることにより保持してロール組替する方法で
ある。請求項9(又は請求項10)は、上部バックアッ
プロール(又は下部バックアップロール)を、それらの
両端側枢軸部をクランプすることにより保持してロール
組替する方法である。
【0048】請求項11は、請求項9(又は請求項1
0)に記載の方法により多段圧延機から上部(又は下
部)バックアップロールを抜き出した後、続けてその隣
接するバックアップロールを抜き出したり、この反対に
多段圧延機に対して上部(又は下部)バックアップロー
ルを差し込んだ後、続けてその隣接側へバックアップロ
ールを差し込んだりする方法である。
【0049】請求項12は、上部バックアップロール又
は下部バックアップロールに対して請求項9乃至請求項
11のいずれかに記載のロール保持方法を行う場合にあ
って、バックアップロールの構成とされるサドルが支持
軸回りで自在回転しようとするのを阻止するため、当該
サドルに対してサドルガイドを係合させる方法であっ
て、これにより、サドルが多段圧延機の上ハウジング又
は下ハウジングに形成されたサドル収納凹部と干渉しな
いようにする。
【0050】請求項13乃至請求項27はロール組替装
置に関するものである。請求項13は、全体構成を限定
したものであって、台車が走行するガイドレール沿線部
にロール収納装置を設けるようにしてあるので、台車の
走行により旧ロールの収納と新ロールの供給とが迅速に
行えるようになる。請求項14は、ロール収納装置とし
て、各種ロールに対応させた専用のものを準備しておく
ことを限定したもので、しかもこれらロール収納装置そ
れぞれが、その配置の有無や配置順番等につき必要に応
じて変更できるようにしてあるので、全体として効率の
よいロール組替が行える。
【0051】請求項15は、ガイドレールにおける長手
方向の所定位置に台車入替え装置を設置することを限定
したものであって、この台車入替え装置は、例えば、ト
ラバース台の第1短レール上にワークロールを対象とし
たロール脱着体が搭載された台車を、また第2短レール
上にバックアップロールを対象としたロール脱着体が搭
載された台車を、それぞれ載せておき、トラバース台の
停止位置をガイドレールに対して選択することで、使用
するロール脱着装置の選択が極めて簡単且つ迅速に行え
るようになる。
【0052】請求項16及び請求項17は、ロール脱着
装置がワークロール用のロール保持体を有したものとさ
れるものであるが、このうち請求項16のロール保持体
は、上部ワークロール及び下部ワークロールの下部外周
面を各別に支承する上下のフォーク部を有した構成とな
っていることを限定したものである。また請求項17の
ロール保持体は、上部ワークロール及び下部ワークロー
ルの両端側枢軸部をクランプするクランプ手段を有した
上下のロールホルダー部を具備していることを限定した
ものである。いずれも、ワークロールの軸心方向におけ
る重心位置(重量がバランスする位置(必ずしも長手方
向の中心位置とはならない))を中心として、その両側
の少なくとも2か所を保持できるようになっているの
で、ワークロールに歪や傷を付けることなく、且つ安定
的に保持できる。
【0053】これらのロール保持体は、上下のフォーク
部又は上下のロールホルダー部を有しているので、多段
圧延機に対して、上下のワークロールを一度に抜き出し
たり差し込んだりすることができる。請求項18は、請
求項17に記載のロール脱着装置において、更に、ロー
ル保持体を、上部ロールホルダー部と下部ロールホルダ
ー部との位置付けが上下入れ替わるように回転させる回
転装置をも具備させることを限定したものである。この
回転装置を具備させることにより、例えば、上下のロー
ルホルダー部に対して、ロールクラウンやロール径等が
異なるワークロールを保持させておき、これらを前パス
の圧延結果等に基づいて適切に選択配置又は交換するこ
とができるものである。
【0054】請求項19は、請求項16乃至請求項20
のいずれかに記載のロール保持体において、更に、フォ
ーク部相互の上下間配置又はロールホルダー部相互の上
下間配置を相対変動可能とする間隔合わせ機構を具備さ
せることを限定したものである。このような間隔合わせ
機構を具備させておけば、多段圧延機にセットされる上
下のワークロールにおいて、その直径の異なるものを用
いることによりロール間ピッチが種々変更されるような
場合にも、上下のワークロールの下部外周面を略同時に
支承できるものとなるので、汎用性を拡大できる。
【0055】請求項20は、請求項16乃至請求項19
のいずれかに記載のロール脱着装置において、左右一対
のロール保持体を有して成ることを限定したものであ
る。即ち、上部フォーク部(又は上部ロールホルダー
部)は左右一対であり、下部フォーク部(又は下部ロー
ルホルダー部)もまた左右一対である構成となってい
る。そして、これらロール保持体相互(上部フォーク部
相互及び下部フォーク部相互、又は上部ロールホルダー
部相互及び下部ロールホルダー部相互)は、シフト機構
により、多段圧延機に対する作動センタ位置へ択一的に
位置付け可能となっている。そのため、上下の旧ワーク
ロールを多段圧延機から抜き出した後、引き続き上下の
新ワークロールを多段圧延機へ差し込むようなことがで
きる。
【0056】請求項21は、基台部上に設けられるロー
ル脱着装置が中間ロール(上部第1中間ロール及び/又
は下部第1中間ロール若しくは上部第2中間ロール及び
/又は下部第2中間ロール)用のロール保持体を有した
ものとされ、このロール保持体が、中間ロールの両端側
枢軸部をクランプするクランプ手段を有していることを
限定したものである。
【0057】請求項22は、請求項21に記載のロール
脱着装置に対して、更に、ロール保持体を、クランプ手
段が取り付けてある装入アーム部を中心として回転させ
る回転装置をも具備させることを限定したものである。
この回転装置を具備させることにより、一つのロール保
持体だけで、各配置になる複数本の中間ロール(上下の
第1中間ロール及び/又は上下の第2中間ロール)をロ
ール組替することができる。
【0058】請求項23は、請求項16乃至請求項22
のいずれかに記載のロール脱着装置又は基台部に対し
て、ロール保持体を昇降させる昇降機構を具備させるこ
とを限定したものである。この昇降機構を具備させるこ
とにより、ロール保持レベルを多段圧延機に対して合わ
せ易くなる。従って、基台の共通化(互換性)を図り易
くなる。
【0059】請求項24は、請求項16乃至請求項23
に記載のロール脱着装置に対して、基台部に互換性を持
たせるようにすることを限定したものである。このよう
にすることで、必要に応じて基台部に対するロール脱着
装置の載せ替えを行うような使い方ができ、基台部を共
通化、即ち、基台部の少数化が図れる。請求項25は、
基台部上に設けられるロール脱着装置が上部バックアッ
プロール及び/又は下部バックアップロール用のロール
保持体を有したものとされ、このロール保持体が、上部
バックアップロール及び/又は下部バックアップロール
の両端側枢軸部をクランプするクランプ手段と、バック
アップロールが具備するサドルに係合するサドルガイド
とを有していることを限定したものである。サドルガイ
ドは、バックアップロールの支持軸に対してサドルが自
在回転するのを阻止するようになったものであり、特に
多段圧延機にバックアップロールを差し込む際に、上ハ
ウジングや下ハウジングに設けられたサドル収納凹部と
サドルとが干渉することがなくなる。
【0060】請求項26は、請求項25に記載のロール
脱着装置において、更に、ロール保持体を、クランプ手
段が取り付けてある装入アーム部を中心として回転させ
る回転装置をも具備させることを限定したものである。
この回転装置を具備させることにより、一つのロール保
持体だけで、上部及び下部を含めて複数本のバックアッ
プロールをロール組替することができる。
【0061】請求項27は、請求項16乃至請求項26
に記載の基台部を台車とすることを限定したものであ
る。請求項28乃至請求項37は多段圧延機に関するも
のである。請求項28は、上部ワークロールに対する吊
上げ装置を具備させることを限定したものである。この
吊上げ装置は、上部ワークロールの両端側枢軸部に対し
て必要時に吊上げ片を係合させ、不要時には離脱させる
ようにしたものである。そのため、上ハウジングの上昇
時には、これと一緒に上部ワークロールを吊り上げるこ
とが可能(即ち、上部ストリップガイドで上部ワークロ
ールをすくい上げるような必要はなくなる)となる。
【0062】なお、この吊上げ片は、上部ワークロール
を係合可能な姿勢を保持したまま上下動できるようにし
ておくことで、各種直径のワークロールに対応できるよ
うになると共に、上ハウジングが下降位置にあるとき
(圧延中)には、上部ワークロールに対してロールベン
ディングをかけることもできる。しかも、未圧延時にお
いては、上部ワークロールを上部中間ロール(上部第1
中間ロール)と当接させておくことが可能であるから、
圧延材料の先端通板時から圧延を開始させるようにでき
る。
【0063】請求項29は、下部ワークロールに対する
ノックアウト装置を具備させることを限定したものであ
る。このノックアウト装置は、下部ワークロールの両端
側枢軸部に対して必要時にその下から持上げ片を当接さ
せ、更に上昇させ、また不要時には下方へ退避動させる
ようにしたものである。そのため、上ハウジングを上昇
させた後、下部ワークロールを中間ロール(下部第1中
間ロール)上で浮上保持させることができる。
【0064】請求項30は、上部ワークロールに対する
押上げ装置を具備させることを限定したものであって、
この押上げ装置は、上ハウジングが未だ下降位置にある
ときに、上部ワークロール外周面のやや斜め下部に押上
げローラを当接させ、更にこの押上げローラを上部ワー
クロールへ向けて進出させることができるようになった
もので、このような進出動により楔作用状の押し上げ作
用を生起させることができる。このため、上部ワークロ
ールに上向きの力を加えることができる。従ってこのと
き同期的に上ハウジングを上昇させれば、上部ワークロ
ールも一緒に上昇させることができ、また上ハウジング
を上昇させなければ、上部ワークロールに対してロール
ベンディングをかけることができる。なお、この押上げ
装置は、請求項28に記載の吊上げ装置と置換的に実施
することも可能である。
【0065】この押上げ装置にあっても、未圧延時にお
いて上部ワークロールを上部中間ロール(上部第1中間
ロール)と当接させておくことが可能であるから、圧延
材料の先端通板時から圧延を開始させることができる。
請求項31は、下部ワークロールに対する押下げ装置を
具備させることを限定したものであって、この押下げ装
置は、下部ワークロール外周面のやや斜め上部に押下げ
ローラを当接させ、更にこの押下げローラを下部ワーク
ロールへ向けて進出させることができるようになったも
ので、このような進出動により楔作用状の沈み込み作用
を生起させることができる。このため、下部ワークロー
ルに下向きの力を加えることができ、これによって下部
ワークロールにロールベンディングをかけることができ
る。
【0066】請求項32は、上部第1中間ロールに対す
る脱落防止装置を具備させることを限定したものであっ
て、この脱落防止装置は、上ハウジングを上昇させるに
際して上部第1中間ロールの両端側枢軸部に支承片を係
合させるようになっており、文字通り、その脱落を防止
する。請求項33(又は請求項34)は、上部第1中間
ロール(又は下部第1中間ロール)に対する圧下装置を
具備させることを限定したものであって、この圧下装置
は、上部第1中間ロールの両端側枢軸部に対して油圧に
よる上向きの圧下力(又は下部第1中間ロールの両端側
枢軸部に対して油圧による下向きの圧下力)を加えるよ
うになっている。これにより、必要に応じて上部第1中
間ロール(又は下部第1中間ロール)にロールベンディ
ングを作用させることができる。油圧圧下構造を採用し
ているので小型化が図れる。
【0067】特に、上部第1中間ロールに対する圧下装
置では、これを利用して上部第1中間ロールのロールバ
ランス(上ハウジングが上昇時の脱落防止及び水平度調
節)を行うことも可能である。請求項35(又は請求項
36)は、上部第2中間ロール(又は下部第2中間ロー
ル)に対する位置決め装置を具備させることを限定した
ものである。この位置決め装置は、上部第2中間ロール
(又は下部第2中間ロール)の両端側枢軸部をクランプ
手段によりクランプし、且つこのクランプ保持した上部
第2中間ロール(又は下部第2中間ロール)を、油圧駆
動部により、そのベンディング方向に沿って移動させる
ようになっている。これにより、上部第2中間ロール
(又は下部第2中間ロール)に対してロールベンディン
グをかけることができる。なお、油圧圧下構造を採用し
ているので小型化が図れる。
【0068】特に、上部第2中間ロールに対する位置決
め装置では、これを利用して上部第2中間ロールのロー
ルバランス(上ハウジングが上昇時の脱落防止及び水平
度調節)を行うことも可能である。請求項37は、請求
項35又は請求項36に記載のクランプ手段に対し、多
段圧延機の側方へ開脚状に揺動させる退避機構を具備さ
せることを限定したものである。この退避機構により、
バックアップロール等のロール組替作業に対してクラン
プ手段が邪魔とならないようにしてある。言うまでもな
く、この退避機構は、ロール組替作業を行う側に配され
たクランプ装置にだけ設けておけばよい。
【0069】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。 〔I〕.全体構成 図1は本発明に係るロール組替装置1と、このロール組
替装置1を実施するうえで好適な改良を加えた多段圧延
機2との配置関係を示したものである。
【0070】なお以下では、便宜上、図1下側を
「前」、同上側を「後」とし、また図1左側に当たる圧
延機側を「左」、同右側に当たる作業側を「右」として
説明する。また、各種ロール及び多段圧延機2の各部に
関する符号については、その上下配置等において特に区
別して言う必要がある場合に限り、図39に付したもの
をそのまま用い、その他では省略するものとする。 〔I−1〕.ロール組替装置の全体構成 ロール組替装置1は、多段圧延機2の右側方に設けられ
た台車入替え装置3と、その更に右側方に、多段圧延機
2のパスラインPと直交する方向へ向けて敷設されたガ
イドレール4と、このガイドレール4の沿線部に沿って
前後で対を成すように配設されるロール収納装置5A,
5B〜8A,8Bと、台車入替え装置3乃至ガイドレー
ル4の上部にわたって走行可能な台車9,10と、これ
ら台車9,10上に搭載されるロール脱着装置11,1
2とから成る。 〔I−1−(1) 〕.ロール収納装置 ロール収納装置5A,5B〜8A,8Bにおいて、ガイ
ドレール4の前側配置のもの(符号にAが付くもの)は
新ロールの供給専用とされ、同後側配置のもの(符号に
Bが付くもの)は旧ロールの回収専用とされ、これら両
者は、互いに前後方向の向きを反転させてある点(若干
の構造的反転を含む場合もある)を除き、同一構成とさ
れている。そして、これらロール収納装置5A,5B〜
8A,8Bは、多段圧延機2に近い方から遠い方へ向け
て順に、第1中間ロール専用のもの(5A,5B)、ワ
ークロール専用のもの(6A,6B)、バックアップロ
ール専用のもの(7A,7B)とされており、またこの
バックアップロール専用のロール収納装置7A,7B
は、他の場所に置かれた第2中間ロール専用のロール収
納装置8A,8Bと入れ替え可能となっている。
【0071】なお、これらロール収納装置5A,5B〜
8A,8Bにおける配設の有無や順序は任意に変更でき
るものであり、例えば、ロール組替を頻繁に行わなけれ
ばならないワークロールに対して専用されるロール収納
装置6A,6Bを、多段圧延機2に近い場所に配置した
り、ロール組替を長い周期で行えば足りる第2中間ロー
ルに専用されるロール収納装置8A,8Bやバックアッ
プロールに専用されるロール収納装置7A,7Bを、多
段圧延機2から離れた場所に配置したりすることも可能
である。 〔I−1−(2) 〕.台車入替え装置 台車入替え装置3は、少なくとも2台の台車9,10を
積載し、このうちいずれか1台をガイドレール4上へ向
けて走行可能にしたものである。図面では、台車9が選
択された状態を示してあるが、各台車9,10の上部に
は各々対象ロールを異ならせたロール脱着装置11,1
2が搭載されている。 〔I−2〕.ロール組替装置における動作の概説 いま、台車入替え装置3により選択されている台車9上
にワークロール専用のロール脱着装置11が搭載されて
いるものとして説明する。まず、この台車9がガイドレ
ール4に沿って右方へ走行し、新ワークロールを供給す
るロール収納装置6Aに横付けする位置で停車する。そ
して、ロール収納装置6Aからロール脱着装置11に対
して新ワークロールが供給された後、台車9が今度は左
方へ走行し、再び多段圧延機2の側近(台車入替え装置
3)上で停車する。
【0072】多段圧延機2において上ハウジングUHが
上昇した後、ロール脱着装置11の作動により、まず多
段圧延機2内から旧ワークロールの抜き出しが行われ、
その完了後に、台車9の走行を必要とすることなく引き
続き、上記新ワークロールの差し込みが行われる。そし
て、台車9が右方へ走行して旧ワークロールを回収する
ロール収納装置6Bに横付けする位置で停車し、ロール
収納装置6Bによりロール脱着装置11から旧ワークロ
ールが回収される。
【0073】なお、ワークロールのロール組替と同時
に、その他のロールについてもロール組替を行う場合に
は、上記ロール脱着装置11による旧ワークロールの抜
き出しが終わった後、新ワークロールを差し込むことな
く、この旧ワークロールをロール収納装置6Bへ回収さ
せる。そして、台車入替え装置3上へ台車9が戻ってき
たところで、この台車9に対してロール脱着装置11の
載せ替え(順番としてはまず第1中間ロール専用のロー
ル脱着装置を載せる)を行い、このロール脱着装置によ
る目的ロールの抜き出しを行う。その後、必要であれば
これらの載せ替えや一連のロール抜き出し動作を繰り返
す。
【0074】そして、必要とされる最終の旧ロール抜き
出しと、該当ロールにおける新ロールの差し込みとを行
い、ロール脱着装置の載せ替えや一連のロール差し込み
動作を上記と逆の順番で行うようにする。 〔II〕.ロール組替装置及び多段圧延機の各部構成 〔II−1〕.台車入替え装置 台車入替え装置3は、図2に示すように基礎面GLより
一段下げた凹部13内をガイドレール4(図1参照)と
直交する方向へ移動可能に設けられたトラバース台14
と、このトラバース台14上に敷設された互いに平行な
第1、第2の短レール15,16とを有して成る。第1
短レール15及び第2短レール16は、それらの長手方
向をガイドレール4と同一方向に向け且つ同一高さレベ
ルとなるように設けられており、トラバース台14が前
後方向の一方(例えば後位置)で停止しているときには
第1短レール15とガイドレール4とが接続し、トラバ
ース台14が同他方(前位置)で停止しているときには
第2短レール16とガイドレール4とが接続するように
なっている。
【0075】なお、トラバース台14には、基礎面GL
に開口する凹部13を閉塞するためのスライド床板17
が取り付けられている。この台車入替え装置3の設置位
置は多段圧延機2の側近に限らず、ガイドレール4にお
ける長手方向のうちどこでもよい。例えば、ロール組替
頻度が高いワークロール専用のロール収納装置6A,6
Bを多段圧延機2の側近へ配し、その右隣へ次に頻度が
高い第1中間ロール専用のロール収納装置5A,5Bを
配し、そしてトラバーサ装置3を配し、次にロール組替
頻度が比較的低い第2中間ロール専用のロール収納装置
8A,8Bやバックアップロール専用のロール収納装置
7A,7Bを配するというようなことも可能となる。 〔II−2〕.多段圧延機の改良点(その1) 図3乃至図11に示すようにこの多段圧延機2では、上
下の第2中間ロール及び上下の第1中間ロールを上下の
ハウジングに保持させる構造として、軸受具をコイルス
プリングで付勢するといった従来構造を廃止してあり、
この従来構造に起因して生じていた欠点の解消を図って
ある。そしてそのうえで、上ハウジングUHを上昇させ
たときに、上部第2中間ロールUMR(2) や上部第1中
間ロールUMR(1) は勿論のこと、上部ワークロールU
WRも一緒に上昇し、脱落することがないようになされ
ている。
【0076】すなわち、上部第2中間ロールUMR(2)
は位置決め装置20(図3参照)により保持され、上部
第1中間ロールUMR(1) は脱落防止装置21(図9参
照)により保持され、上部ワークロールUWRは吊上げ
装置22(図6参照)により保持されるようになってい
る。 〔II−2−(1) 〕.上部第2中間ロール用の位置決め
装置 上部第2中間ロールUMR(2) を保持する位置決め装置
20は、当該上部第2中間ロールUMR(2) の両端側枢
軸部23を、図5乃至図7に示すように左右一対のクラ
ンプ手段24によりクランプした状態で、フレーム体2
5を介して上ハウジングUHに保持させるようになった
ものである。このクランプ手段24は、フレーム体25
の突端部に設けられたホルダー部26と、このホルダー
部26に対して枢軸部27aを中心に揺動自在に設けら
れた一対のL型レバー27と、ホルダー部26に対して
これら両レバー27に相互近接・相互離反状のクランプ
動作を起こさせる駆動具28とから成る。
【0077】駆動具28には油圧シリンダ等が用いられ
ており、そのシリンダロッド29の伸縮方向が、それぞ
れの上部第2中間ロールUMR(2) を上部バックアップ
ロールUBRに引き付ける方向、即ち、各々のベンディ
ング方向と一致するように設けられている。また、この
駆動具28は、シリンダロッド29の縮退によりクラン
プ手段24を作動させ、上部第2中間ロールUMR(2)
の両端側枢軸部23を掴むようになった後にも、更にい
くらかの縮退代を残すだけのストロークを有している。
これにより、上部第2中間ロールUMR(2) を上部バッ
クアップロールUBRに圧接させてインクリーズベンデ
ィングをかけることができる。このようなことから、こ
の駆動具26は、レバー27を動作させるストローク相
当分がクランプ手段24としての駆動源とされ、またそ
の後、上部第2中間ロールUMR(2) をベンディング方
向に移動させるストローク相当部がロールベンディング
用の油圧駆動部30としての機能を有していると言うこ
とができる。
【0078】なお、駆動具28において、シリンダロッ
ド29を伸出作動させた場合には、上部第2中間ロール
UMR(2) の両端側枢軸部23をクランプ解除しつつ、
当該上部第2中間ロールUMR(2) を上部バックアップ
ロールUBRから離反させるように押し出す作用が得ら
れるため、後述するロール組替時におけるロール面の保
護ができ、好適である。
【0079】ところで、クランプ手段24の駆動源とし
ての駆動具28と、ロールベンディング用の油圧駆動部
30とを別構成のものとしておけば、上部第2中間ロー
ルUMR(2) にインクリーズベンディングのみならず、
ディクリーズベンディングをもかけることができる他、
上部第2中間ロールUMR(2) のロールバランス(特に
水平度調節)が行えるようになる。
【0080】多段圧延機2の左右両側で対を成す位置決
め装置20のうち、少なくともロール組替を行う側(図
1に示したように本実施例では多段圧延機2の右側方)
に配されるものには、そのフレーム体25に対して退避
機構31が設けられている。この退避機構31は、フレ
ーム体25として、取付フレーム32とこれに対して揺
動軸33を中心に左右揺動自在に保持された揺動フレー
ム34とに分割されたものを有し、取付フレーム32に
は油圧シリンダ等の揺動駆動具35によって直線移動す
るラック36が、また揺動フレーム34にはラック36
に噛合して揺動軸33と一体回動するピニオンギヤ37
が、それぞれ取り付けられて成る。従って揺動駆動具3
5の作動により、図7に示すように揺動フレーム34
(即ち、クランプ手段24)を多段圧延機2の側方へ開
脚状に揺動させることができる。これにより、クランプ
手段24が上部第2中間ロールUMR(2) や上部バック
アップロールUBR等のロール組替時に邪魔とならない
ようにしてある。 〔II−2−(2) 〕.下部第2中間ロール用の位置決め
装置 下部第2中間ロールDMR(2) は下部バックアップロー
ルDBR上に載せられることで下ハウジングDHに対す
る保持がなされるものであるが、この下部第2中間ロー
ルDMR(2) に対しても、図3及び図8に示すように上
記位置決め装置20と同一構成を有した位置決め装置3
8を設けるようにした。従って、下部第2中間ロールD
MR(2) に関しても、上部第2中間ロールUMR(2) に
対する上記の各種作用(ロールベンディングやロールバ
ランス等)と同等なものが得られるようになっている。 〔II−2−(3) 〕.上部第1中間ロール用の脱落防止
装置 上部第1中間ロールUMR(1) を保持する脱落防止装置
21は、当該上部第1中間ロールUMR(1) の両端側枢
軸部40に対して、図9に示すように前方又は後方へ張
り出した下向きの段部面40aを、左右一対の支承片4
1で支承するようになったものである。各支承片41
は、それぞれ油圧シリンダ等を用いた駆動機構42によ
り、必要に応じて段部面40aと係脱できるようになっ
ている。この脱落防止装置21は、上ハウジングUHに
取り付けられた上ロールカバーURC(図39参照)に
対して、その内面側に設けられている。そのため、上部
ワークロールUWRや上部第1中間ロールUMR(1) 等
を抜き出した後、上ロールカバーURCを開けば、この
脱落防止装置21が上部第2中間ロールUMR(2) 等に
対するロール組替に邪魔となることはない。
【0081】多段圧延機2では上部第1中間ロールUM
R(1) が前後2本で一組となされ、これら両者が中間に
キー部材43(図3参照)を介して組み合わされている
ので、脱落防止装置21も、これに合わせて前後で組を
成すようになっている。即ち、支承片41は、左右で対
を成したものが、それぞれ前後でも組を成す(即ち、合
計4個ある)構成となり、従って当然に駆動機構42も
合計4個あり、これら4個の駆動機構42が同期的に
(左右で対を成す支承片41同士を並行させ、且つ前後
で組を成す支承片41同士を相互近接・相互離反させる
べく)作動するようになっている。 〔II−2−(4) 〕.上部ワークロール用の吊上げ装置 上部ワークロールUWRを保持する吊上げ装置22は、
図6に示すように当該上部ワークロールUWRの両端側
枢軸部45に対して、その端面に凹設された係合凹部4
5a内へ左右一対のL字状吊上げ片46を係合させるよ
うになったものである。これら吊上げ片46は、油圧シ
リンダ等を用いた係脱用駆動機構47によって上下揺動
するようになされており、この動きにより、係合凹部4
5aに対する係脱が行われる。また、吊上げ片46は、
油圧シリンダ等を用いた昇降用駆動機構48により、係
脱用駆動機構47と一緒に昇降するようになっている。
49は距離検出用のポテンショメータである。
【0082】このような吊上げ装置22により、上ハウ
ジングUHの上昇時に、上部ワークロールUWRと下部
ワークロールDWRとの間に空間を形成させることがで
きる。この空間が、後述するロール保持体114,11
5(図13参照)や131,132(図19参照)の装
入空間となる。上記したように係脱用駆動機構47と昇
降用駆動機構48とを別個独立させてあるので、上部ワ
ークロールUWRにおいて直径の異なるもの数種に対応
できる。しかも、吊上げ片46によって上部ワークロー
ルUWRを保持した状態のまま当該上部ワークロールU
WRを上部第1中間ロールUMR(1) へ強く圧接するよ
うな使い方もできるので、これによって上部ワークロー
ルUWRに多少のロールベンディングをかけることがで
きる。またこの構造により、上部ワークロールUWRに
おけるロールバランスを調節できるようになるので、圧
延開始時等において圧延材料の先端通板時から圧延が開
始できるという利点をも有する。
【0083】一方、上部ワークロールUWRを多段圧延
機2に対して抜き出したり差し込んだりするに際して
は、当該上部ワークロールUWRの保持レベルを上部第
1中間ロールUMR(1) よりも微量だけ下位置へ移行さ
せるようにして、この上部第1中間ロールUMR(1) 等
と接触しないようにすることができる。これによって上
部ワークロールUWRや上部第1中間ロールUMR(1)
等のロール面に傷が付くのを防止できるものである。
【0084】この吊上げ装置22も、上ハウジングUH
に取り付けられた上ロールカバーURCに対して、その
内面側に設けられている。そのため、上部ワークロール
UWRや上部第1中間ロールUMR(1) 等を抜き出した
後、上ロールカバーURCを開けば、この吊上げ装置2
2が上部第2中間ロールUMR(2) 等に対するロール組
替に邪魔となることはない。 〔II−2−(5) 〕.下部ワークロールのノックアウト
装置 上ハウジングUHの上昇時において、上部ワークロール
UWRは、上記のように吊上げ装置22によってその下
部にロール保持体用の装入空間が形成されるようになっ
ているが、下部ワークロールDWRに対しても下部第1
中間ロールDMR(1) との間にロール保持体用の装入空
間を形成させるため、図8に示すようなノックアウト装
置55を設けてある。
【0085】このノックアウト装置55は、下部ワーク
ロールDWRの両端側枢軸部45にその下から当接可能
となったL字状の持上げ片56と、下部第1中間ロール
DMR(1) より下方へ持上げ片56が退避する状態から
下部ワークロールDWRが下部第1中間ロールDMR
(1) の上方へ浮上する状態までの範囲で、この持上げ片
56を上下動させる油圧シリンダ等の駆動機構57とか
ら成る。この駆動機構57は、下ハウジングDHに取り
付けられた下ロールカバーDRCに対して、その内面側
に設けられている。そのため、下部ワークロールDWR
や下部第1中間ロールDMR(1) 等を抜き出した後、下
ロールカバーDRCを開けば、このノックアウト装置5
5が下部第2中間ロールDMR(2) 等に対するロール組
替に邪魔となることはない。 〔II−2−(6) 〕.吊上げ装置及びノックアウト装置
の別態様 なお、このような吊上げ装置22やノックアウト装置5
5は、多段圧延機2の上ロールカバーURCや下ロール
カバーDRCに取り付けることが限定されるものではな
い。例えば、上下の第1中間ロールは、その両端側枢軸
部40がロール本体との間で相対的に回転自在な構造を
内蔵している(図示略)のが普通であるため、この枢軸
部40を利用して、図11に示すように吊上げ装置22
を上部第1中間ロールUMR(1) の枢軸部40に、また
ノックアウト装置55を下部第1中間ロールDMR(1)
の枢軸部40に、それぞれ設けることが可能である。な
お、この図11に示した吊上げ装置22では、上記した
ような昇降用駆動機構48(図6参照)を具備していな
いため、上ハウジングUHの上昇を利用して、上部ワー
クロールUWRを上部第1中間ロールUMR(1) と一緒
に吊り上げるようになっている。 〔II−3〕.多段圧延機の改良点(その2) ところで、上下の第2中間ロールは位置決め装置20や
38によりロールベンディングやロールバランスが実施
可能であり、また上部ワークロールUWRについても、
吊上げ装置22によりロールベンディングやロールバラ
ンスが実施可能であることは前述した。これらの事情に
鑑みれば、下部ワークロールDWRや上下の第1中間ロ
ールに対してもロールベンディング等を実施できるよう
にしておくことが好ましいことは言うまでもない。
【0086】そこで、上下の第1中間ロールに対しては
圧下装置60,61(図3及び図4参照)を、また下部
ワークロールDWRに対しては押下げ装置62(図4及
び図10参照)を、更に上部ワークロールUWRに対し
ても、より積極的なロールベンディングをかける目的で
押上げ装置63(図4及び図10参照)を設けるように
した。 〔II−3−(1) 〕.門体 これら圧下装置60,61、押下げ装置62、押上げ装
置63を設けるに際しては、それらの取付母体と成すべ
く、図3及び図4に示すように多段圧延機2の左右両側
部に一対の門体65を設けるようにした。
【0087】この門体65は、下ロールカバーDHの内
側で立設保持された前後一対の支柱66と、両支柱66
の間に渡された架設体67とから成る。そして、少なく
とも多段圧延機2に対してロール組替を行う側(図1に
示したように本実施例では右側方)に配される門体65
については、その架設体67が、前部半体68と後部半
体69とに分割され、それぞれ前後の支柱66を中心と
して観音開き状に開閉する構造を有している。これによ
ってワークロール等のロール組替に邪魔とならないよう
にしてある。70は油圧モータ等を用いた前部半体68
及び後部半体69用の開閉駆動具である。 〔II−3−(2) 〕.上部第1中間ロール用の圧下装置 上部第1中間ロールUMR(1) に対する圧下装置60
は、当該上部第1中間ロールUMR(1) の両端側枢軸部
40に設けられた下向きの段部面40aに対して、油圧
シリンダ等の油圧圧下手段75により上向きの圧下を加
えるようになっている。このように油圧圧下手段75を
採用することで、全体を小型化し、それでいて出力の大
きなものが得られるものである。これにより上部第1中
間ロールUMR(1) を上部第2中間ロールUMR(2) に
圧接させてロールベンディングを作用させたり、又はロ
ールバランスを調節したりできるものである。 〔II−3−(3) 〕.下部第1中間ロール用の圧下装置 下部第1中間ロールDMR(1) に対する圧下装置61も
上記と略同様であって、下部第1中間ロールDMR(1)
の両端側枢軸部40に設けられた上向きの段部面40b
に対して、油圧シリンダ等の油圧圧下手段76により下
向きの圧下を加えるようになっている。この場合は、ロ
ールベンディングの作用のみが可能である。
【0088】なお、圧下装置60及び61は左右方向
(即ち、第1中間ロールの軸線方向)に位置ズレさせて
あり(図4参照)、それぞれの昇降ストロークが互いに
干渉することなく、十分な余裕を確保できるようにして
ある。 〔II−3−(4) 〕.下部ワークロール用の押下げ装置 下部ワークロールDWRに対する押下げ装置62は、図
10に示すように下部ワークロールDWRの両端側枢軸
部45に対してそれらの上部外周面に当接可能となる左
右一対の押下げローラ80と、これら左右の押下げロー
ラ80をパスラインP(図39参照)に沿った方向で同
期的に進退させる駆動機構81とから成る。押下げロー
ラ80は回転軸82を中心に回転自在である。また駆動
機構81には油圧シリンダ等が用いられている。
【0089】この押下げ装置63は、図示したように下
部ワークロールDWRの前後両側に対向する状態で設け
るのが好適で、この場合には、前後・左右の4個の駆動
機構81を同期的に(左右で対を成す押下げローラ80
同士を並行させ、且つ前後で組を成す押下げローラ80
同士を相互近接・相互離反させるべく)作動させるよう
にする。
【0090】このような構成であるから、駆動機構81
により押下げローラ80を下部ワークロールDWRに押
し付けた場合、当該下部ワークロールUWRに楔作用状
の沈み込み力を生起させて、これを下部第1中間ロール
DMR(1) に強く圧接させる(即ち、ロールベンディン
グをかける)ことができる。 〔II−3−(5) 〕.上部ワークロール用の押上げ装置 上部ワークロールUWRに対する押上げ装置63は、上
ハウジングUHが下降位置にあるときに、図10に示す
ように上部ワークロールUWRの両端側枢軸部45に対
してそれらの下部外周面に当接可能となる左右一対の押
上げローラ83を有したものであるが、この押上げロー
ラ83は、上記押下げ装置62の押下げローラ80と共
通の回転軸82に嵌められ、また共通する駆動機構81
によって進退するようになっている。このように押上げ
装置63は、上記押下げ装置62と不可分一体的に構成
されている(図4参照)。
【0091】このような構成であるから、上ハウジング
UHが下降位置にあるときに駆動機構82により押上げ
ローラ83を上部ワークロールUWRに押し付けた場
合、当該上部ワークロールUWRに楔作用状の押し上げ
力を生起させることができる。従ってこのとき、上ハウ
ジングUHを上昇させない状態では、上部ワークロール
UWRを上部第1中間ロールUMR(1) に強く圧接させ
る(即ち、ロールベンディングをかける)ことができ
る。また、上部ワークロールUWRのロールバランスを
調節することも勿論可能である。従って、圧延開始時等
において圧延材料の先端通板時から圧延が開始できると
いう利点をも有する。一方、押上げローラ83の押し付
けと同期するように上ハウジングUHを上昇させれば、
上部ワークロールUWRも一緒に(上部第1中間ロール
UMR(1) に当接した状態のまま)上昇させることがで
きる。 〔II−4〕.ロール組替装置で用いられる台車 既に説明したように、台車9,10が走行する沿線部
(ガイドレール4に沿った両側)に設けられるロール収
納装置5A,5B〜8A,8Bはそれぞれ、各種ロール
ごとに専用される各別な構造を有しており、ロール脱着
装置11,12にも、各種ロールに専用される別種のも
の(後述するロール脱着装置85,86を含む)が準備
されている。
【0092】これに対して、一方の台車9は、ワークロ
ール専用のロール脱着装置11(図13参照)、第1中
間ロール専用のロール脱着装置85(図26参照)、第
2中間ロール専用のロール脱着装置86(図32参照)
に対して互換性を有するものであり、他方の台車10
は、バックアップロール専用のロール脱着装置12(図
34参照)に対して専用されるものである。 〔II−4−(1) 〕.互換性を有する台車 この台車9は、図12に示すように形鋼等によって箱組
みされた本体フレーム90と、この本体フレーム90内
に設けられた中枠91と、この中枠91の上部に設けら
れた上枠92と、この上枠92に設けられた、進退片9
3を有するサブ進退装置94とから成る。95はガイド
レール4上を転動する車輪である。
【0093】なお、図示は省略するが、この台車9は、
ロープ伝動やチェーン伝動による遠隔走行駆動手段や走
行用モータを搭載した自走システム等により走行し、多
段圧延機2や各種ロール収納装置(5A,5B等)に対
する所定の停車位置では、例えばアンカーピンを基礎床
へ打ち込む等の位置決め手段(図示略)が採用されてい
る。
【0094】中枠91は、本体フレーム90の四隅部内
部に固定された縦レール96に摺動案内具97を介して
上下動自在に保持されている。中枠91の底部と本体フ
レーム90の底部との間には左右一対のウォームジャッ
キ98が介設されている。一方のウォームジャッキ98
が油圧モータ等の回転具99により駆動され、伝動軸1
00を介して他方のウォームジャッキ98も連動される
ようになっている。このようにして中枠91は、本体フ
レーム90に対して昇降可能となっている。101はロ
ータリエンコーダ等の昇降ストローク検出器である。こ
のような中枠91の昇降構造は、台車9に、後述する各
種ロール脱着装置11等が搭載された場合において、当
該ロール脱着装置11等が有するロール保持体を昇降さ
せるための昇降機構102を構成するものである。
【0095】上枠92は、中枠91の上部に固定された
左右一対の水平レール103に対し、摺動案内具104
を介して前後動自在に保持されており、中枠91に設け
られた油圧シリンダ等の左右一対の前後動駆動具105
(図27参照)により、中枠91に対して前後動可能と
なっている。このような上枠92の前後移動構造は、台
車9に、後述する各種ロール脱着装置11等が搭載され
た場合において、当該ロール脱着装置11等をパスライ
ンPと平行する方向へ位置替えするためのシフト機構1
06を構成するものである。
【0096】サブ進退機構94は、進退片93を左右方
向(多段圧延機2にセットされる各種ロールの軸心方
向)に沿って移動させるようになったもので、本実施例
では進退片93自体をナット部材とするボールネジ機構
を採用した。107は油圧モータ等の回転駆動具であ
る。また上枠92の上面部には、進退片93の進退通路
を挟むようにしてガイドレール108aが設けられてい
る。このガイドレール108aは、後述する各種ロール
脱着装置11,85,86等に設けられる摺動案内具1
08b又は108cとの組み合わせにより、進退ガイド
手段180を構成するものである。なお、このサブ進退
機構94は、台車9に搭載されるロール脱着装置11等
の種類によっては使用されたり使用されなかったりす
る。 〔II−4−(2) 〕.バックアップロール用ロール脱着
装置に専用される台車 バックアップロール用ロール脱着装置12を搭載する台
車10は、図34に示すように本体フレーム109に車
輪95が設けられただけの、簡潔なものである。 〔II−5〕.ワークロール専用のロール脱着装置(そ
の1) 図13乃至図18は、ワークロール専用とされるロール
脱着装置11の第1実施例を示すものである。このロー
ル脱着装置11は、摺動案内具108bを有して台車9
(サブ進退機構94のガイドレール108a)に保持さ
れる基板部110と、左右方向(多段圧延機2にセット
されるワークロールの軸心方向)に長い前後2本のスラ
イドブーム111,112を、上記基板部110に対し
て同方向へ進退させる進退機構113と、各スライドブ
ーム111,112に設けられた前後一対のロール保持
体114及び115とから成る。 〔II−5−(1) 〕.進退機構 進退機構113は、基板110上に設けられたロール組
体116と、基板部110に対して各スライドブーム1
11,112を各別に進退させる進退駆動具117とか
ら成る。ロール組体116は、各スライドブーム11
1,112をその上下面を挟持した状態で摺動自在に保
持するようになっている。進退駆動具117には、ワー
クロールの全長よりも長い進退ストロークを有した油圧
シリンダが用いられている。従ってこの進退駆動具11
7による作動だけで、多段圧延機2に対するワークロー
ルの抜き出し及び差し込みが行えるものであり、サブ進
退機構94の作動を借りる必要はない。 〔II−5−(2) 〕.ロール保持体 ロール保持体114及び115は、いずれも、上部フォ
ーク部118及び下部フォーク部119と、これら両フ
ォーク部118,119の上下間配置を相対変動可能と
した間隔合わせ機構120とから成る。上部フォーク部
118は上部ワークロールUWRを支承し、下部フォー
ク部119は下部ワークロールDWRを支承するように
なっているが、それらの断面構造に関しては、前側配置
のもの(前側のロール保持体114が有するもの)と後
側配置のもの(後側のロール保持体115が有するも
の)とで、互いに前後方向を反転させるようになってい
る。即ち、前側配置の上下両フォーク部118,119
では、その突端寄りの前側辺部(図14の下側)が切除
された如き平面形状を有しているのに対し、後側配置の
上下両フォーク部118,119では、その突端寄りの
後側辺部(図14の上側)が切除された如き平面形状を
有している。
【0097】このような断面構造の違いは、前側のロー
ル保持体114が新ワークロールの装填専用とされ、他
方、後側のロール保持体115が旧ワークロールの回収
専用とされているために生じている。即ち、前側配置の
上下両フォーク部118,119は、ガイドレール4の
前側(図1下側)に配されるロール収納装置6A(供給
専用機)との干渉を回避する(図23参照)ため、また
後側配置の両フォーク118,119は、同後側(図1
上側)に配されるロール収納装置6B(回収専用機)と
の干渉を回避するために、上記断面構造を有しているの
である。
【0098】前側配置の上下両フォーク部118,11
9を例に挙げてその断面構造を説明すれば、その突端寄
りでは、図15(a)に示すようにワークロールの後部
側下面にだけ接触する支承パッド121を有した片側傾
斜構造とされ、中央部では、図15(b)に示すように
ワークロールの前後両下面に接触する支承パッド121
を有し、且つ中心部に切欠部122が形成された「逆ハ
の字」状の両側傾斜構造とされ、その根元部寄りでは、
図15(c)に示すように支承パッド121を有するこ
となく、また切欠部122も及ばない「くの字」状の両
側傾斜構造とされている。
【0099】支承パッド121には、軟質金属材や樹脂
又はゴム等が用いられており、この支承パッド121が
ワークロールの両端寄り、即ち、ワークロールにおける
軸方向の重心位置(おおよそ、長手方向の中心位置であ
る)を中間に挟むようにして複数箇所が当接するように
なっているので、ワークロールに歪や傷を付けることな
く、また安定して保持することができる。
【0100】上部フォーク部118に形成された切欠部
122は、前記多段圧延機2に設けられた上部ワークロ
ールUWR用の吊上げ装置22(図6、図9、図11参
照)との干渉を避けるための措置であり、下部フォーク
部119に形成された切欠部122は、前記多段圧延機
2に設けられた下部ワークロールDWR用のノックアウ
ト装置55(図8、図11参照)との干渉を避けるため
の措置である。
【0101】そして、これらロール保持体114と11
5とは、前記したように台車9に設けられたシフト機構
106(図12及び図27参照)の作動により、多段圧
延機2に対する作動センタ位置(図14のCL参照)へ
択一的に位置付けられるようになっている。従って、多
段圧延機2にセットされている旧ワークロールをロール
保持体115により抜き出した後、シフト機構106の
作動を経てすぐに、ロール保持体114により新ワーク
ロールを多段圧延機2へ差し込むという動作が連続して
行えるようになる。このため、高効率なロール組替が期
待できる。
【0102】間隔合わせ機構120は、図16に示すよ
うにスライドブーム111又は112の突端部に延長固
定された下ブラケット部123と、この下ブラケット部
123に、左側ガイド部124(図17参照)及び右側
ガイド部125(図18参照)を介して上下動自在に保
持された上ブラケット部126と、これら上下のブラケ
ット部126,123相互間に介設されたトグルリンク
機構等を利用したリフト手段127と、このリフト手段
127を作動させる油圧シリンダ等の駆動手段128と
から成る。上ブラケット部126には上部フォーク部1
18が、下ブラケット部125には下部フォーク部11
9が、それぞれ取り付けられている。従って、駆動手段
128の作動により、下部フォーク部119に対する上
部フォーク部118の保持高さを、当該上部フォーク部
118を水平な状態のままで変更させることができる。
【0103】そのため、多段圧延機2にセットされる上
下の各ワークロールにおいて、その直径の異なるものを
用いることによりロール間ピッチ(上ハウジングUHが
上昇し、上部ワークロールUWRが吊上げ措置22に保
持され、下部ワークロールDWRがノックアウト装置5
5に保持されたときの、両ロール間ピッチ)が種々変更
された場合であっても、その都度、間隔合わせ機構12
0による上下両フォーク部118,119のピッチ合わ
せ動作と、台車9に設けられた昇降機構102による全
体的なレベル合わせ動作とを行うことにより、両ワーク
ロールの下部へ形成された空間に対し、上下各フォーク
部118,119を装入可能なレベルで位置付けること
ができる。なお、この空間へ上下各フォーク部118,
119を装入した状態で昇降機構102を作動させるこ
とで、両ワークロールの下部外周面を略同時に支承した
り、又は略同時に支承を解除したりできる。 〔II−6〕.ワークロール専用のロール脱着装置(そ
の2) 図19乃至図21は、ワークロール専用とされるロール
脱着装置11の第2実施例を示すものである。この第2
実施例において上記第1実施例と最も異なるところは、
上下のワークロールを、それらの両端側枢軸部45をク
ランプすることによって保持させる構成となっている点
と、このクランプ保持した上下のワークロールの上下位
置関係を入れ替えることができるようにした点とにあ
る。
【0104】すなわち、このロール脱着装置11は、円
筒体を横に寝かせたような形状を有する回転装置129
を具備して成る。そしてこの回転装置129の中心部に
は、進退機構113によって進退する架設条体130が
水平な串刺し状態で貫設されており、この架設状態13
0の突端寄りにロール保持体131及び132が設けら
れている。 〔II−6−(1) 〕.回転装置 回転装置129は、架設条体130を水平状態のまま回
転させることができるものである。なお、その回転構造
については後述する。この回転装置129は、図20に
示すように台車9に設けられたサブ進退機構94のガイ
ドレール108aに嵌まる摺動案内具108cを有して
いる。従って、第1実施例との間では、ガイドレール1
08aを通じて載せ替えができる。〔II−6−(2) 〕.進退機構 進退機構113は、回転装置129に対し、図19に示
すように架設条体130を進退駆動具117により水平
方向に進退させるようになっている。なお、架設条体1
30の保持構造等については後述する。この進退駆動具
117についても、ワークロールの全長よりも長い進退
ストロークを有した油圧シリンダが用いられている。従
って、この第2実施例のロール脱着装置11でも、サブ
進退機構94の作動を借りる必要はない。
【0105】上記架設条体130はH形鋼等により形成
されたものであって、その作用上、回転装置129内を
進退する根元寄り部分をスライドブーム130Bとし、
ロール保持体131,132が設けられる突端寄り部分
を装入アーム部130Aとして説明する。 〔II−6−(3) 〕.ロール保持体 ロール保持体131,132は、装入アーム部130A
に対し、図20に示すようにH形鋼としてのウエブ13
0aを挟むようなかたちで対称配置されている。これら
ロール保持体131,132は、ウエブ130aの側面
に沿って上下の位置関係を成す一対のロールホルダー部
(説明の便宜上、図20に示した状態で上側配置となっ
ているものを上部ロールホルダー部133と、また下側
配置となっているものを下部ロールホルダー部134と
言う)を有して成る。
【0106】これら上下のロールホルダー部133,1
34は、装入アーム部130Aの長手方向に沿って、ワ
ークロールの両端側枢軸部45に対応した間隔をおいて
設けられた左右一対のクランプ手段135(図21参
照)を有している。これらクランプ手段135は、ワー
クロールの枢軸部45の直径よりも径大に形成された回
動円板135aと、この回動円板135aにおける外周
部の相反する位置に突設された一対のクランプピン13
5bとを有し、この回動円板135aが、油圧シリンダ
等の駆動具136により、リンク機構等の伝動手段13
7を介して90°程度の範囲で回動させられるようにな
ったものである。言うまでもなく、このようなクランプ
手段135は、回転装置129によりロール保持体13
1,132を回転させるに際して、保持状態にあるワー
クロールが脱落したり位置ズレしたりするのを防止する
ためのものである。
【0107】このような構成であるため、例えば上下の
ロールホルダー部133,134に対し、当初、ロール
クラウンやロール径等が異なるワークロールをクランプ
保持させておき、多段圧延機2においてトライ・アンド
・エラーの状況をみながら、上部ワークロールとして適
切なもの又は下部ワークロールとして適切なものを選出
するといった使い方ができるものであり、作業の高効率
化が得られる。 〔II−7〕.ワークロールの供給専用ロール収納装置 図22乃至図25は、ワークロールの供給専用機とされ
るロール収納装置6A(図1参照)を示しており、特
に、第1実施例のロール脱着装置11(図13乃至図1
8参照)に対応させるように構成したものを示してあ
る。このロール収納装置6Aは、図22に示すように形
鋼等によって箱組みされた本体フレーム138に対し、
高さ切換機構139を介してロール受渡し装置140が
設けられて成る。 〔II−7−(1) 〕.高さ切換機構 高さ切換機構139は、本体フレーム138と、この本
体フレーム138の四隅部内部に固定された縦レール1
41に摺動案内具142を介して上下動自在に保持され
た内フレーム143と、この内フレーム143を本体フ
レーム138に対して昇降駆動させる油圧シリンダ等の
昇降具144とから成る。そのため、ロール受渡し装置
140(後述するロール預け片147)の作動レベル
を、ロール脱着装置11における上部フォーク部118
又は下部フォーク部119のいずれかに合わせることが
できるようになっている。 〔II−7−(2) 〕.ロール受渡し装置 ロール受渡し装置140は、内フレーム143の左辺部
及び右辺部に設けられた各々前後一対のガイド装置14
5と、これらガイド装置145によって前後動自在に保
持されるロール送り台146と、このロール送り台14
6の上部に、前後方向に所定間隔をおいて設けられた複
数(図面では4つ)のロール預け片147と、ロール送
り台146を内フレーム143に対して進退駆動させる
油圧シリンダ等の進退具148とから成る。また、内フ
レーム143には、各ロール預け片147の両脇側に左
右一対のロール支承部149が設けられている(図23
参照、なお図22では最もガイドレール4寄りとなるロ
ール支承部149のみを示してある)。
【0108】ガイド装置145は、図24及び図25に
示すように油圧シリンダ等の昇降具152により、ホイ
ル153を回転自在に保持したブラケット154を上下
動させるようになったものである。そしてこのホイル1
53が、ロール送り台146に設けられた左右一対の水
平レール155に嵌められるようになっている。そのた
め、ロール送り台146は、内フレーム143に対して
ガイドレール4へ向けての進退及び昇降が可能であり、
それらの動きを組み合わせることにより、ロール預け片
147に、内フレーム143側での上昇、ガイドレ
ール4側への進出、進出位置での下降、内フレーム
143側への退入、という長方形繰り返し運動を行わせ
ることができる。通常は、各ロール預け片147が各ロ
ール支承部149よりも下となる位置付けで停止され、
各ロール支承部149によって新ワークロールが支承さ
れている状態となっている。
【0109】従って、ロール預け片147の上記〜
の動作により、最もガイドレール4寄りのロール支承部
149で支承されているワークロールを、ロール脱着装
置11の前側(ロール収納装置6A寄り)の上下両フォ
ーク部118,119(シフト機構106の作動によっ
てロール収納装置6Aへ近づけておく)へ供給したり、
ガイドレール4から遠い位置(図22の左側)のロール
支承部149からガイドレール4寄りのロール支承部1
49へと、ワークロールを順送りしたりできるものであ
る。なお、最もガイドレール4寄りとなるロール預け片
147と上下両フォーク部118,119は、図23に
示したように互いに干渉することはない。 〔II−8〕.ワークロールの回収専用ロール収納装置 回収専用とされるロール収納装置6B(図1参照)で
は、その構造が、供給専用ロール収納装置6Aを前後反
転させてある点を除き、略同様であることは前述した。
【0110】ただ、作動状況は逆であり、ロール預け片
147の動きが、下降状態のままでのガイドレール4
側への進出、進出位置での上昇、内フレーム143
側への退入、内フレーム143側での下降、という長
方形繰り返し運動を行うようになっており、これによ
り、ロール脱着装置11における後側(ロール収納装置
6B寄り)の上下両フォーク部118,119(シフト
機構106の作動によってロール収納装置6Bへ近づけ
ておく)から旧ワークロールを回収したり、最もガイド
レール4寄りのロール支承部149から順次、ガイドレ
ール4から遠い位置付けのロール支承部149へワーク
ロールを送り込んだりできるものである。 〔II−9〕.第1中間ロール専用のロール脱着装置
(その1) 図26乃至図29は、第1中間ロール専用とされるロー
ル脱着装置85の第1実施例を示すものである。このロ
ール脱着装置85は、水平な架設条体130を具備する
回転装置129と、この架設条体130の突端寄りとさ
れる装入アーム部130Aに設けられたロール保持体1
60と、上記回転装置129に対し、架設条体130を
水平進退させる進退機構113(進退駆動具117)と
を有して成る。回転装置129及び進退機構113につ
いては、前記ワークロール用ロール脱着装置11の第2
実施例(図19参照)で使用したものと共通化させてあ
り、従って本実施例では、架設条体130において長さ
や構造を若干異ならせたものを差し替えるだけで、台車
9を含めた仕様変更ができるようになっている。
【0111】このロール脱着装置85で用いる架設条体
130は、スライドブーム130Bの部分と装入アーム
部130Aの部分とを各別のH形鋼により形成し、互い
に連結したものとしてある。 〔II−9−(1) 〕.ロール保持体 ロール保持体160は、装入アーム部130Aに対し、
第1中間ロールの両端側枢軸部40に対応した間隔をお
いて設けられた左右一対のクランプ手段161を有して
成る。なお、多段圧延機2の内部において、上部第1中
間ロールUMR(1) の枢軸部40を保持する脱落防止装
置21(図9参照)や上下の圧下装置60,61(図3
参照)との干渉が起こらないようにするため、クランプ
手段161の相互間隔を、やや小さめ(ロール有効長さ
より少し広い程度)にしてある。これらクランプ手段1
61は、図28に示すようにH形鋼としてのウエブ13
0aを挟むようなかたちでその両側に設けられた一対の
爪ブラケット162と、これら爪ブラケット162に揺
動自在に保持された揺動爪片163と、これら揺動爪片
163を各別に駆動する油圧シリンダ等の駆動具164
とから成る。駆動具164各個は、伸出動及び縮退動を
同期的に行って揺動爪片163同士を開閉させるように
なっている。
【0112】なお、第1中間ロールは、それらの中間に
キー部材43を挟んで2本一組とされているため、揺動
爪片163同士を閉じさせたときには、これら両第1中
間ロールをそれらの両外側から抱き寄せるような感じで
クランプ保持する。 〔II−9−(2) 〕.回転装置 回転装置129は、図29に示すように外筒部170
と、この外筒部170内に軸受具171を介して回転自
在に収納された中筒部172と、この中筒部172の両
端部でこれと一体回転すべく取り付けられたブーム保持
板173とを有して成る。外筒部170の外周部上部に
は、軸心を中筒部172の接線方向へ向けた油圧モータ
等の駆動具174(図27参照)が取り付けられ、この
駆動具174の回転軸にはウォーム175が設けられ、
中筒部172の外周面にはこのウォーム175と噛合す
るリング状のラック176が設けられている。
【0113】また、ブーム保持板173には、スライド
ブーム130Aの上下面を挟持した状態で摺動自在に保
持するガイドローラ177が設けられている。このよう
な回転装置129を有するため、ロール保持体160に
おけるクランプ手段161の向き姿勢を、装入アーム部
130Aの下側で下向き姿勢(図28に示す姿勢)にし
たり、反対に装入アーム部130Aの上側で上向き姿勢
(図示略)にしたりすることができる。なお、クランプ
手段161を下向きにしたときと上向きにしたときとで
は、クランプした第1中間ロールの保持レベルと、多段
圧延機2における第1中間ロールのセットレベルとに違
いが生じるので、台車9に設けられた昇降機構102
(図12参照)を作動させてこれを調節するようにす
る。
【0114】このようなことにより、ひとつのロール保
持体160により、上部第1中間ロールUMR(1) の抜
き出し及び差し込みを行うことも、下部第1中間ロール
UMR(2) の抜き出し及び差し込みを行うことも可能で
あるから、装置の小型化を図ることができる。 〔II−9−(3) 〕.進退機構 このロール脱着装置85により第1中間ロールの抜き出
し又は差し込みを行うに際しては、第1中間ロールがワ
ークロールに比して長い分、進退機構113の進退スト
ロークが不足する(装置の長大化を防止するためにワー
クロールに合わせてある)ので、台車9に設けられたサ
ブ進退機構94(図12参照)の作動をも借りるように
する(図26参照)。 〔II−10〕.第1中間ロール専用のロール脱着装置
(その2) 図30は、第1中間ロール専用とされるロール脱着装置
85の第2実施例を示すものである。この第2実施例が
上記第1実施例と最も異なるところは、上部第1中間ロ
ールUMR(1) と下部第1中間ロールDMR(1) との合
計4本を、多段圧延機2に対するそれぞれのセットレベ
ル(上ハウジングUHが上昇している状態でのセットレ
ベル)で、同時にクランプ保持できるようにした点にあ
る。 〔II−10−(1) 〕.ロール保持体 そのための構成として、ロール保持体160は、装入ア
ーム部130Aの上部及び下部の双方に揺動爪片163
を向けるようになったクランプ手段161を具備してい
る。クランプ手段161自体の構造は、上下一対の揺動
爪片163を駆動具164で作動させる点を除き、第1
実施例と略同様(図28参照)であるため、ここでの説
明は省略する。勿論、前記したような回転装置129は
不要であるため、この回転装置129を作動させるため
に要する時間を短縮させることができる。 〔II−10−(2) 〕.進退機構 進退機構113は、取付枠体179と、この取付枠体1
79に設けられたロール組体180と、取付枠179に
対して架設条体130を進退させる油圧シリンダ等の進
退駆動具117とから成る。ロール組体180は、架設
条体130(スライドブーム130B)の上下面を挟持
した状態でこれを摺動自在に保持するようになってい
る。取付枠体179は、台車9(図12参照)に設けら
れたサブ進退機構94のガイドレール108aに対して
摺動自在に嵌まる摺動案内具108dを有している。従
って、このガイドレール108aを通じて他のロール脱
着装置と載せ替えができる。第1中間ロールの抜き出し
又は差し込みを行うに際してはサブ進退機構94の作動
を借りるようにする。 〔II−11〕.第1中間ロールの供給専用ロール収納
装置 図31は、第1中間ロールの供給専用機とされるロール
収納装置5A(図1参照)を示しており、特に、第1実
施例のロール脱着装置85(図26乃至図29参照)に
対応させるように構成したものを示してある。このロー
ル収納装置5Aは、形鋼等によって箱組みされた本体フ
レーム181に対してロール受渡し装置182が設けら
れて成る。 〔II−11−(1) 〕.ロール受渡し装置 ロール受渡し装置182は、本体フレーム181の左辺
部及び右辺部(第1中間ロールの軸線と直交して長い辺
部)に設けられた各々前後一対のガイド装置145と、
これらガイド装置145によって前後動自在に保持され
たロール送り台183と、このロール送り台183を本
体フレーム181に対して進退駆動させる油圧シリンダ
等の進退具184とから成る。また、本体フレーム18
1には、ガイド装置145がロール送り台183を下位
置へ下降させたときに、当該ロール送り台183の左右
両脇側でこれよりも上部へ位置付けられるようになる水
平台状のロール支承部185が設けられている。
【0115】ガイド装置145は、図24及び図25に
示したものと同一構造であるので、ここでの説明は省略
する。なお、186がロール送り台183に設けられた
水平レールである。そのため、ロール送り台183は、
本体フレーム181側での上昇、ガイドレール4側
への進出、進出位置での下降、本体フレーム181
側への退入、という長方形繰り返し運動を行わせること
ができる。通常は、ロール送り台183がロール支承部
185よりも下位置で停止され、ロール支承部185に
よって新第1中間ロールが支承されている状態となって
いる。
【0116】従って、ロール送り台183の上記〜
の動作により、最もガイドレール4寄りで支承されてい
る第1中間ロールを、ロール脱着装置85におけるクラ
ンプ手段161下方へ差し出したり、ロール支承部18
5上の他の第1中間ロール各個を、ガイドレール4へ向
けて順送りしたりできるものである。 〔II−12〕.第1中間ロールの回収専用ロール収納
装置 回収専用とされるロール収納装置5B(図1参照)で
は、その構造が、供給専用ロール収納装置5Aを前後反
転させてある点を除き、略同様であることは前述した。
【0117】ただ、作動状況は逆であり、ロール送り台
183の動きが、下降状態のままでのガイドレール4
側への進出、進出位置での上昇、本体フレーム18
1側への退入、本体フレーム181側での下降、とい
う長方形繰り返し運動を行うようになっており、これに
より、ロール脱着装置85から旧第1中間ロールを回収
したり、最もガイドレール4寄りに支承されている第1
中間ロールを順次、ガイドレール4から遠い方へ送り込
んだりできるものである。 〔II−13〕.第2中間ロール専用のロール脱着装置 図32は、第2中間ロール専用とされるロール脱着装置
86を示すものである。このロール脱着装置86は、前
記した第1中間ロール専用のロール脱着装置85(図2
6参照)と殆ど同一構成を有している。ただ、ロール保
持体187として備えるクランプ手段188の位置付
け、形状及び寸法関係については、当然の如く第2中間
ロールの両端側枢軸部23に対応させる必要があるの
で、本実施例では、ロール保持体187を架設条体13
0ごと、回転装置129及び進退機構113に対して差
し替えるようにしてある。
【0118】なお、多段圧延機2の内部において、第2
中間ロールを保持する位置決め装置20,38(図3及
び図7参照)のクランプ手段24との干渉が起こらない
ようにするため、クランプ手段188の相互間隔を、や
や小さめ(ロール有効長さより少し広い程度)にしてあ
る。クランプ手段188の構造は、図28に示したクラ
ンプ手段161と同様なものでもよいし、図5に示した
クランプ手段24と同様なものでもよい。
【0119】このようにして成るロール脱着装置86に
おいて、多段圧延機2における上部第2中間ロールUM
R(2) や下部第2中間ロールDMR(2) の各配置状況に
対し、回転装置129による回転半径だけではクランプ
手段188が届かないような場合には、台車9に設けら
れた昇降機構102やシフト機構106の作動をも複合
的に行わせるようにして、回転半径の拡大化を図るよう
にする。 〔II−14〕.第2中間ロールの供給専用ロール収納
装置 図33は、第2中間ロールの供給専用機とされるロール
収納装置8A(図1参照)を示してある。このロール収
納装置8Aについても、基本的には、第1中間ロールの
供給専用ロール収納装置6A(図31参照)と同様なも
のである。
【0120】すなわち、本体フレーム190に対して、
ロール送り台191がガイド装置145及び進退具19
2の組み合わせ動作を受けて長方形繰り返し運動を行う
ようになされたロール受渡し装置193を備えて成る。
ただ、このロール受渡し装置193において、ロール送
り台191の上部には、前後方向に所定間隔をおいて複
数(図面では6つ)のロール預け片194が設けられ、
また本体フレーム190には、各ロール預け片194の
両脇側に左右一対のロール支承部195が設けられてい
る。
【0121】そのため、ロール送り台191(各ロール
預け片194)の長方形繰り返し運動により、最もガイ
ドレール4寄りのロール支承部195に支承されている
第2中間ロールを、ロール脱着装置86におけるクラン
プ手段188(回転装置129によりロール収納装置8
A側へ向けられ、また必要に応じて、シフト機構106
によりロール収納装置8A側へ近づけられている)へ差
し出したり、ガイドレール4から遠い位置付けとなるロ
ール支承部195からガイドレール4寄りのロール支承
部195へと、第2中間ロールを順送りさせたりするも
のである。 〔II−15〕.第2中間ロールの回収専用ロール収納
装置 回収専用とされるロール収納装置8B(図1参照)が、
供給専用ロール収納装置8Aを前後反転させた構造を有
している点、及びロール送り台191(各ロール預け片
194)の繰り返し長方形運動が逆方向である点は、第
1中間ロール用ロール収納装置6A,6Bの場合と同様
である。従って、ここでの説明は省略する。 〔II−16〕.バックアップロール専用のロール脱着
装置 図34乃至図37は、バックアップロール専用とされる
ロール脱着装置12を示すものである。このロール脱着
装置12は、台車10に設けられた本体フレーム109
により所定高さに保持された回転装置198と、この回
転装置198に進退機構199を介して設けられたロー
ル保持体200とから成る。 〔II−16−(1) 〕.回転装置 回転装置198は、台車10の本体フレーム90に対し
て水平状態で固定された外筒部201と、この外筒部2
01内へ一端側約半分を挿入させ他端側残り半分を多段
圧延機2側(図34の左側)へ向けて突出させた状態で
設けられた回転筒部202とを有して成る。
【0122】回転筒部202は、図35に示すように軸
受具203により外筒部201に対して回転自在に保持
されている。そして、外筒部201の外周部下部には、
軸心を回転筒部202の接線方向へ向けた油圧モータ等
の駆動具204が取り付けられ、この駆動具204の回
転軸にはウォーム205が設けられ、回転筒部202の
外周面にはこのウォーム205と噛合するリング状のラ
ック206が設けられている。そのため、駆動具204
の作動により、回転筒部202をその中心軸まわりで回
転させることができる。回転方向を逆転させることも勿
論可能である。なお、ウォーム205とラック206と
の噛合による伝動手段を用いてあるため、比較的小型の
駆動具204によっても高トルクを得ることができる。
【0123】この回転筒部202には、外筒部201か
ら突出する部分の略全長にわたり、且つ、回転筒部20
2よりも更に多段圧延機2側(図34の左側)へ突出す
るようになった基枠部210(図37参照)が固定され
ている。このような回転装置198を有するため、回転
筒部202のまわりでロール保持体200を任意の方向
へ指向させることができ、多段圧延機2に対して全ての
上部バックアップロールUBR及び全ての下部バックア
ップロールDBRの抜き出し及び差し込みが行えるよう
になる。従って、一つのロール保持体200を具備すれ
ば充足され、装置の小型化を図ることができる。 〔II−16−(2) 〕.進退機構 進退機構199は、回転筒部202に設けられた基枠部
210に対しその長手方向に沿ってロール保持体200
を進退させるようになったもので、基枠部210にはそ
の全長にわたってガイドレール211が設けられ、後述
するロール保持体200の装入アーム部215には、図
36に示すようにこのガイドレール211に嵌まる摺動
案内具216が設けられている。また、基枠部210の
一端部には、装入アーム部215を進退駆動させる駆動
手段217が設けられている。本実施例では駆動手段2
17としてボールネジ機構を採用した。即ち、218は
油圧モータ等の駆動具であり、この駆動具218から歯
車装置219を介してボールネジ220に回転が与えら
れ、このボールネジ220に螺合されたナット部材22
1と共に装入アーム部215が進退するようになってい
る。ボールネジ220は、ナット部材221(装入アー
ム部215)をバックアップロールの全長より大きく進
退させることができるだけのスパンを有している。 〔II−16−(3) 〕.ロール保持体 ロール保持体200は、左右方向(多段圧延機2にセッ
トされるバックアップロールの軸心方向)に長い装入ア
ーム部215と、この装入アーム部215に対して設け
られた左右一対のクランプ手段223と、基枠部210
における外筒部201寄りの端部に対して回転筒部20
2の径方向外方へ突出するように設けられたサドルガイ
ド224とから成る。
【0124】装入アーム部215は、バックアップロー
ルと略等しい長さを有して形成されており、その両端寄
りに、バックアップロールの両端側枢軸部225に対応
する相互間隔をおいてクランプ手段223を保持するよ
うになっている。クランプ手段223は、図37に示す
ようにバックアップロールの枢軸部225に係合するフ
ック体226と、このフック体226の内部でその内径
を拡縮する方向に沿って移動自在な締付け片227と、
この締付け片227を駆動する油圧シリンダ等の駆動具
228とから成る。
【0125】サドルガイド224は、基枠部210に固
定された支柱230と、この支柱部230の突端部で揺
動自在に接続された抱きアーム231と、支柱230に
設けられ上記抱きアーム231を揺動駆動させる油圧シ
リンダ等の駆動具232と、抱きアーム231の更に突
端部に揺動自在に接続されたフック爪233と、抱きア
ーム231に設けられ上記フック爪233を揺動駆動さ
せる油圧シリンダ等の駆動具234とから成る。
【0126】抱きアーム231は、バックアップロール
が具備するサドルSDに対してその扇形突出部の外周面
に沿って当接可能な彎曲形状を有しており、その彎曲形
状の内側へ向けてフック爪233を揺動させた場合、こ
の扇形突出部分を抱きかかえるような状態でこれと係合
して、サドルSDの自在回転を阻止する。このサドルガ
イド224は、図34に二点鎖線で示すように装入アー
ム部215が回転装置198(外筒部201)側へ引き
込まれている場合であって、且つクランプ手段223が
装入アーム部215に沿接させるようにバックアップロ
ールを保持しているときに、最も回転装置198寄りと
なるサドルSDのみと係合するようになっている。なぜ
なら、図示は省略するがバックアップロールにおいて、
各サドルSDは、当該バックアップロールの支持軸と平
行する回り止め用の連結杆によって互いに連繋されてお
り、そのうちの一つの自在回転さえ止めれば、全サドル
SDの自在回転を阻止できるためである。また、このサ
ドルガイド224は、後述するロール収納装置7Aから
新バックアップロールを受け取った時点から、これを多
段圧延機2へ向けて搬送し、続いて差し込みを開始しよ
うとする直前までの間で使用され、その他のとき(例え
ば多段圧延機2から旧バックアップロールを抜き出す一
連の動作中等)では使用する必要がないためである。
【0127】このようにして成るロール保持体12にお
いて、多段圧延機2から上部バックアップロールUBR
を抜き出す場合を説明すると、まず、回転装置198を
作動させ、クランプ手段223がフック爪232の開口
部を上に向けるような状態で水平指向させておく(図3
7のX1位置)。そして進退機構199を作動させ、ク
ランプ手段223を水平指向のままで、多段圧延機2の
上部ワークロールUWR、上部第1中間ロールUMR
(1) 及び上部第2中間ロールUMR(2) を抜き出した後
の空間へ装入進出させる。そして、回転装置198を少
しだけ作動させ、クランプ手段223のフック爪232
が、最も前側に位置する上部バックアップロールUBR
の枢軸部225に係合する状態(X2位置)にする。次
に、多段圧延機2における当該バックアップロールの保
持解除動作と並行しつつクランプ手段223を作動さ
せ、バックアップロールを装入アーム部215側へ引き
付けるような感じで沿接保持させる。この後は、進退機
構199を上記と逆に作動させ、バックアップロールの
抜き出しを行う。
【0128】その後は、多段圧延機2において、上記の
ようにバックアップロールが抜けた後の空間(例えばX
2位置)に対応してクランプ手段223を指向させるよ
うにしつつ、順次(〜X5位置へ向けて)、隣接するバ
ックアップロールへと抜き出しを続ける。上部バックア
ップロールUBRを差し込む場合はこの逆の(X5位置
からX1位置へ向けて)動作を行うが、上記したよう
に、後述するロール収納装置7Aから新バックアップロ
ールを受け取った時点から、これを多段圧延機2へ差し
込むまでの間は、バックアップロールのサドルSDに対
してサドルガイド224を係合させておき、差し込みの
開始と同時にこれを解除する手順を加える。
【0129】下部バックアップロールDBRの抜き出し
(Y1位置からY5位置へ)や差し込み(Y5位置から
Y1位置へ)については、上記と略同じ手順である。 〔II−17〕.バックアップロールの供給専用ロール
収納装置 図38は、バックアップロールの供給専用機とされるロ
ール収納装置7A(図1参照)を示してある。このロー
ル収納装置7Aは、本体フレーム240に対して、ロー
ル受渡し装置241と、ロール送り装置242とが設け
られて成る。 〔II−17−(1) 〕.ロール受渡し装置 ロール受渡し装置241は、本体フレーム240と、こ
の本体フレーム240上に設けられた前後方向(多段圧
延機2にセットされるバックアップロールの軸心と直交
する方向)に長い水平レール243に対し、摺動案内具
244を介して進退自在に保持された往復動台245
と、この往復動台245を本体フレーム240に対して
進退駆動する油圧シリンダ等の進退具246と、往復動
台245の最もガイドレール4寄りに設けられた左右一
対のロールリフタ247とから成る。ロールリフタ24
7は、油圧シリンダ等の昇降具248によって持上げ片
249を昇降させるようになっている。
【0130】このロール受渡し装置241は、ロールリ
フタ247が持上げ片249を下位置に下げた状態で新
バックアップロールを支承するのを待機状態としてお
り、ロール脱着装置12にバックアップロールを供給す
る際には、往復動台245のガイドレール4へ向けて
の進出、ロールリフタ247による持上げ片249
(バックアップロール)の上昇、バックアップロール
の供給後における持上げ片249の下降、往復台24
5の本体フレーム240側への退入、という動作を行う
ものである。 〔II−17−(2) 〕.ロール送り装置 ロール送り装置242は、往復動台245の左辺部及び
右辺部に設けられた各々前後一対のガイド装置145
(図24及び図25に示したものと略同一)と、これら
ガイド装置145によって前後動自在に保持されるロー
ル送り台253と、このロール送り台253を往復動台
245に対して進退駆動する油圧シリンダ等の進退具2
54とから成る。ロール送り台253には、前後方向に
所定間隔をおいて複数(図面では3つ)のロール預け片
255が設けられ、往復動台245には、各ロール預け
片255の両脇側に左右一対のロール支承部256が設
けられている。
【0131】通常は、ロール預け片255がロール支承
部256よりも下位置で停止され、ロール支承部256
上で新バックアップロールを支承する状態となってい
る。そのため、ロール送り台253は、往復動台24
5側での上昇、ロールリフタ247側へ向けた進出、
進出位置での下降、元位置側への退入、という長方
形繰り返し運動を行って、ロールリフタ247から遠い
位置付けとなるロール支承部256からロールリフタ2
47寄りのロール支承部256へと、バックアップロー
ルを順送りする。 〔II−18〕.バックアップロールの回収専用ロール
収納装置 回収専用とされるロール収納装置7B(図1参照)が、
供給専用ロール収納装置7Aを前後反転させた構造を有
している点、及び往復動台245やロール送り台253
の作動が逆である点は、第1中間ロール用ロール収納装
置6A,6Bや第2中間ロール用ロール収納装置8A,
8B場合と同様である。従って、ここでの説明は省略す
る。 〔III〕.その他 ロール組替装置1において、各実施例では主として油圧
を駆動源としたシリンダやモータを多用しているが、電
動式とすることも可能である。勿論、各種伝動手段や作
用力変換機構等は、歯車装置、リンク機構、ロープ伝
動、チェーン伝動、ボールネジ機構、カム機構等、従来
公知の各種機構に置換可能である。
【0132】台車9や10は、多段圧延機2の側方に固
定された基台部(コンクリート基台や形鋼を組んだ枠組
み体等)とすることも可能である。多段圧延機2は、2
0段圧延機に限定されるものではない。
【0133】
【発明の効果】本発明は、上述の構成を具備するので、
以下の如き効果を奏する。 各種ロールを、その軸線方向の重心位置を中間に挟
むようなかたちで保持しているので、ロールに歪や傷を
発生させることなく、また安定して保持できる。そのた
め、標準型多段圧延機に対してのみならず大型多段圧延
機に対する場合にも実施できる。従って、危険性が高
く、作業効率に劣るポータバー方式を実施する必要はな
く、安全、容易且つ迅速にロール組替が行えるようにな
る。なお、前記した各実施例によれば、ワークロールの
組替だけを行う場合でも1分〜3分の時間短縮が図れる
ものであった。
【0134】 ロール組替装置として、大型化する嫌
いのあるロールチャック装置、長大ストロークを有した
昇降シリンダー、ターンテーブル等を用いない簡潔構造
としているので、それらに起因していた各種欠点を解消
できる。 多段圧延機として、各ロールを保持する機構、装置
を具備しているので、ロール組替に伴うロールへの歪や
傷等の徹底した防止が図れる。また、ロール組替装置と
の組み合わせにおいて自動化が図れ、益々、作業の能率
化が図り易くなっている。のみならず、ワークロール、
第1,第2中間ロール等に対してロールベンディングを
かけることができるので、圧延形状の不良に適正に対処
できる他、圧延材料に対して先端通板時からの圧延が可
能となるため、歩留りを飛躍的に高め且つ高品質の圧延
鋼材が得られるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るロール組替装置と、このロール組
替装置を実施するうえで好適な改良を加えた多段圧延機
との配置関係を示した平面図である。
【図2】図1のA−A線拡大断面図である。
【図3】多段圧延機につき上下のロールカバーを開いた
状態でその主要部を示す側面図である。
【図4】図3のB−B線断面図である。
【図5】上部第2中間ロールに対する位置決め装置を示
す正面図(多段圧延機に対する側面図)である。
【図6】上部第2中間ロールに対する位置決め装置及び
上部ワークロールに対する吊上げ装置を示す、多段圧延
機における正面断面図(図3のC−C線断面対応図)で
ある。
【図7】上部第2中間ロールに対する位置決め装置に設
けられた退避機構の動作状況を示す、多段圧延機におけ
る正面断面図(図3のC−C線断面対応図)である。
【図8】下部第2中間ロールに対する位置決め装置及び
下部ワークロールに対するノックアウト装置を示す、多
段圧延機における正面断面図(図3のC−C線断面対応
図)である。
【図9】上部第1中間ロールに対する脱落防止装置を示
す、多段圧延機における側面図である。
【図10】上部ワークロールに対する押上げ装置及び下
部ワークロールに対する押下げ装置を示す、多段圧延機
における側断面図(図4のE−E線断面対応図)であ
る。
【図11】上部ワークロールに対する吊上げ装置及び下
部ワークロールに対するノックアウト装置の別実施例を
示す、多段圧延機における正面図(図4のD−D線断面
対応図)である。
【図12】台車の側断面図である。
【図13】互換性を有する台車にワークロール専用ロー
ル脱着装置の第1実施例を搭載した状態を示す側面図で
ある。
【図14】図13の平面図である。
【図15】(a)は図14のF−F線断面図であり、
(b)は図14のG−G線断面図であり、(c)は図1
4のH−H線断面図である。
【図16】間隔合わせ機構を拡大して示す側面図であ
る。
【図17】図16のJ−J線に対応する一部破砕矢視図
である。
【図18】図16のK−K線に対応する一部破砕矢視図
である。
【図19】互換性を有する台車にワークロール専用ロー
ル脱着装置の第2実施例を搭載した状態を示す側面図で
ある。
【図20】図19のL−L線拡大矢視図である。
【図21】図19のロール保持体を拡大して示す側面図
である。
【図22】図1のM−M線拡大断面図である。
【図23】図13に示すロール脱着装置と図22に示す
ロール受渡し装置とのロール受渡し状況を示す要部平面
図である。
【図24】ロール受渡し装置に設けられるガイド装置を
示す正面図である。
【図25】図24のN−N線矢視図である。
【図26】互換性を有する台車に第1中間ロール専用ロ
ール脱着装置の第1実施例を搭載した状態を示す側面図
である。
【図27】図26の一部破砕拡大正面図である。
【図28】図26のO−O線拡大断面図である。
【図29】回転装置の側断面図である。
【図30】互換性を有する台車に第1中間ロール専用ロ
ール脱着装置の第2実施例を搭載した状態を示す側面図
である。
【図31】図1のP−P線拡大断面図である。
【図32】互換性を有する台車に第2中間ロール専用ロ
ール脱着装置を搭載した状態を示す側面図である。
【図33】図1のQ−Q線拡大断面図である。
【図34】専用台車にバックアップロール専用ロール脱
着装置を搭載した状態を示す一部破砕側面図である。
【図35】図34のR部を拡大して示す側断面図であ
る。
【図36】図34のS部を拡大して示す側断面図であ
る。
【図37】図34のT−T線矢視に対応した動作説明図
である。
【図38】図1のU−U線拡大断面図である。
【図39】多段圧延機の基本構成を示す側面図である。
【符号の説明】
1 ロール組替装置 2 多段圧延機 3 台車入替え装置 4 ガイドレール 5A,5B 第1中間ロール専用のロール収納装置 6A,6B ワークロール専用のロール収納装置 7A,7B バックアップロール専用のロール収納装置 8A,8B 第2中間ロール専用のロール収納装置 9 互換性を有した台車 10 バックアップロール専用ロール脱着装置の台車 11 ワークロール専用のロール脱着装置 12 バックアップロール専用のロール脱着装置

Claims (37)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多段圧延機のロール組替方法において、
    ロールを、その軸心方向の重心位置を中間に挟むように
    した両側位置で保持するようにしつつ、多段圧延機内か
    らの抜き出し又は多段圧延機内への差し込みを行うよう
    にすることを特徴とする多段圧延機のロール組替方法。
  2. 【請求項2】 ロールの保持を、その下部外周面の支承
    によって行うことを特徴とする請求項1に記載の多段圧
    延機のロール組替方法。
  3. 【請求項3】 ロールの保持を、ロール面の両端側に設
    けられた枢軸部をクランプすることで行うことを特徴と
    する請求項1に記載の多段圧延機のロール組替方法。
  4. 【請求項4】 多段圧延機(2)において上ハウジング
    (UH)を上昇させ、上部ワークロール(UWR)を上
    昇させることで上下のワークロール(UWR及びDW
    R)間に隙間を形成させ、この隙間へ、多段圧延機の作
    業側からワークロール軸心に沿うように上部ワークロー
    ル(UWR)の下部外周面を支承する上部フォーク部
    (118)を進出させ、上ハウジング(UH)に対する
    上部ワークロール(UWR)の保持関係を解除すること
    によって上部フォーク部(118)上に上部ワークロー
    ル(UWR)を積載させ、その後上部フォーク部(11
    8)を多段圧延機内から機外へ退出させることで、上部
    ワークロール(UWR)の抜き出し、又はこれらの逆手
    順を行うことによって上部ワークロール(UWR)の差
    し込みを行うことを特徴とする多段圧延機のロール組替
    方法。
  5. 【請求項5】 多段圧延機(2)において上ハウジング
    (UH)を上昇させると共に、上部ワークロール(UW
    R)の上昇又は抜き出しを行った後、下部ワークロール
    (DWR)をその両端側の枢軸部(45)を押し上げる
    ことで浮上させ、この下部ワークロール(DWR)の下
    方に形成された隙間へ、多段圧延機の作業側からワーク
    ロール軸心に沿うように下部ワークロール(DWR)の
    下部外周面を支承する下部フォーク部(119)を進出
    させ、下部ワークロール(DWR)の押し上げを解除す
    ることによって下部フォーク部(119)上に下部ワー
    クロール(DWR)を積載させ、その後下部フォーク部
    (119)を多段圧延機内から機外へ退出させること
    で、下部ワークロール(DWR)の抜き出し、又はこれ
    らの逆手順を行うことによって下部ワークロール(DW
    R)の差し込みを行うことを特徴とする多段圧延機のロ
    ール組替方法。
  6. 【請求項6】 旧ワークロール(UWR又はDWR)の
    抜き出しを行う回収用フォーク部(118,119)の
    側方で、新ワークロール(UWR又はDWR)の差し込
    みを行う装填用フォーク部(118,119)を待機さ
    せておき、回収用フォーク部(118,119)による
    旧ワークロール(UWR又はDWR)の抜き出しが終了
    した後、この回収用フォーク部(118,119)が位
    置付けられていた作動センタ位置(CL)から当該回収
    用フォーク部(118,119)を退避させると共に、
    この作動センタ位置(CL)に対して装填用フォーク部
    (118,119)をセットし、続いて装填用フォーク
    部(118,119)による新ワークロール(UWR又
    はDWR)の差し込みを行うようにすることを特徴とす
    る請求項4又は請求項5に記載の多段圧延機のロール組
    替方法。
  7. 【請求項7】 多段圧延機(2)において上ハウジング
    (UH)を上昇させ、この上ハウジング(UH)から上
    部ワークロール(UWR)を抜き出した後、多段圧延機
    の作業側から上部ワークロール(UWR)が抜けた空間
    へ向けて上部中間ロール(UMR(1) 又は(2) )の両端
    側枢軸部(40又は23)をクランプする一対のクラン
    プ手段(161又は188)を装入し、これらクランプ
    手段(161又は188)により1本又は複数本の上部
    中間ロール(UMR(1) 又は(2) )を保持させた後、両
    クランプ手段(161又は188)を多段圧延機の機外
    へ退出させることで、上部中間ロール(UMR(1) 又は
    (2) )の抜き出し、又はこれらの逆手順を行うことによ
    って上部中間ロール(UMR(1) 又は(2) )の差し込み
    を行うことを特徴とする多段圧延機のロール組替方法。
  8. 【請求項8】 多段圧延機(2)における上ハウジング
    (UH)の上昇乃至下ハウジング(DH)からの下部ワ
    ークロール(DWR)の抜き出しを行った後、多段圧延
    機の作業側から下部ワークロール(DWR)が抜けた空
    間へ向けて下部中間ロール(DMR(1) 又は(2) )の両
    端側枢軸部(40又は23)をクランプする一対のクラ
    ンプ手段(161又は188)を装入し、これらクラン
    プ手段(161又は188)により1本又は複数本の下
    部中間ロール(DMR(1) 又は(2) )を保持させた後、
    両クランプ手段(161又は188)を多段圧延機の機
    外へ退出させることで、下部中間ロール(DMR(1) 又
    は(2) )の抜き出し、又はこれらの逆手順を行うことに
    よって下部中間ロール(DMR(1) 又は(2) )の差し込
    みを行うことを特徴とする多段圧延機のロール組替方
    法。
  9. 【請求項9】 多段圧延機(2)において上ハウジング
    (UH)を上昇させ、この上ハウジング(UH)から上
    部ワークロール(UWR)及びこの上部ワークロール
    (UWR)回りの全ての上部中間ロール(UMR(1) 及
    び(2) )を抜き出した後、多段圧延機の作業側から上部
    ワークロール(UWR)及び上部中間ロール(UMR
    (1) 及び(2) )群が抜けた空間へ向けて上部バックアッ
    プロール(UBR)の両端側枢軸部(225)をクラン
    プする一対のクランプ手段(223)を装入し、これら
    クランプ手段(223)により上部バックアップロール
    (UBR)を保持させた後、両クランプ手段(223)
    を多段圧延機の機外へ退出させることで、上部バックア
    ップロール(UBR)の抜き出し、又はこれらの逆手順
    を行うことによって上部バックアップロール(UBR)
    の差し込みを行うことを特徴とする多段圧延機のロール
    組替方法。
  10. 【請求項10】 多段圧延機(2)における上ハウジン
    グ(UH)の上昇乃至下ハウジング(DH)からの下部
    ワークロール(DWR)及びこの下部ワークロール(D
    WR)回りの全ての下部中間ロール(DMR(1) 及び
    (2) )の抜き出しを行った後、多段圧延機の作業側から
    下部ワークロール(DWR)及び下部中間ロール(DM
    R(1) 及び(2) )群が抜けた空間へ向けて下部バックア
    ップロール(DBR)の両端側枢軸部(225)をクラ
    ンプする一対のクランプ手段(223)を装入し、これ
    らクランプ手段(223)により下部バックアップロー
    ル(DBR)を保持させた後、両クランプ手段(22
    3)を多段圧延機の機外へ退出させることで、下部バッ
    クアップロール(DBR)の抜き出し、又はこれらの逆
    手順を行うことによって下部バックアップロール(DB
    R)の差し込みを行うことを特徴とする多段圧延機のロ
    ール組替方法。
  11. 【請求項11】 請求項9又は請求項10に記載された
    多段圧延機(2)のロール組替方法において、パスライ
    ン(P)の先流側又は後流側で端位置となる上部バック
    アップロール(UBR)又は下部バックアップロール
    (DBR)から、それに隣接するものへと順番に抜き出
    し又は差し込みを行うことを特徴とする多段圧延機のロ
    ール組替方法。
  12. 【請求項12】 バックアップロール(UBR又はDB
    R)が、複数のベアリング部と各ベアリング部相互間に
    介設されるサドル(SD)とを支持軸で串刺しして構成
    されたものである場合に、このバックアップロール(U
    BR又はDBR)をクランプ手段(223)で保持した
    後、少なくとも一つのサドル(SD)に対してその自在
    回転を阻止するサドルガイド(224)を係合させるこ
    とを特徴とする請求項9乃至請求項11のいずれかに記
    載の多段圧延機のロール組替方法。
  13. 【請求項13】 多段圧延機(2)の作業側からそのパ
    スライン(P)と直交する方向へ向けて敷設されたガイ
    ドレール(4)と、このガイドレール(4)に沿って走
    行可能な台車(9等)と、この台車(9等)上に設けら
    れるロール脱着装置(11等)と、上記ガイドレール
    (4)の沿線部に配設された少なくとも一つのロール収
    納装置(6A等)とから成り、前記ロール脱着装置(1
    1等)は、ロールをその軸心方向の重心位置を中間に挟
    むようにした両側位置で保持するロール保持体(11
    4,115等)と、このロール保持体(114,115
    等)を多段圧延機にセットされるロール軸心に沿って進
    出又は退入させる進退機構(113等)とを有してお
    り、前記ロール収納装置(6A等)は複数のロール支承
    部(149等)と、このロール収納装置(6A等)に台
    車(9等)が横付けされているときに上記ロール脱着装
    置(11等)と上記ロール支承部(149等)との間で
    ロールの受渡しを行うロール受渡し装置(140等)と
    を有していることを特徴とする多段圧延機のロール組替
    装置。
  14. 【請求項14】 前記ロール収納装置には、ワークロー
    ル専用(6A,6B)、中間ロール専用(5A,5B又
    は8A,8B)、バックアップロール専用(7A,7
    B)のものがそれぞれ準備され、ガイドレール(4)の
    沿線部に対して必要に応じて配設の有無や順番等が入替
    え可能になされていることを特徴とする請求項13に記
    載の多段圧延機のロール組替装置。
  15. 【請求項15】 前記ガイドレール(4)の長手方向適
    所には、このガイドレール(4)より低い位置で当該ガ
    イドレール(4)に直交して移動可能なトラバース台
    (14)と、このトラバース台(14)上に敷設され上
    記ガイドレール(4)に接続可能な第1短レール(1
    5)と、トラバース台(14)上において第1短レール
    (15)の側方に平行し上記ガイドレール(4)に接続
    可能な第2短レール(16)とを備えた台車入替え装置
    (3)が設置されていることを特徴とする請求項13又
    は請求項14に記載の多段圧延機のロール組替装置。
  16. 【請求項16】 多段圧延機(2)の作業側に所定高さ
    を有して設置される基台部(台車9等)と、この基台部
    上に設けられるワークロール用ロール脱着装置(11)
    とから成り、このロール脱着装置(11)が、上部ワー
    クロール(UWR)の下部外周面を支承する上部フォー
    ク部(118)及び下部ワークロール(DWR)の下部
    外周面を支承する下部フォーク部(119)を有するロ
    ール保持体(114又は115)と、このロール保持体
    (114又は115)を多段圧延機にセットされるワー
    クロールの軸心に沿って進出又は退入させる進退機構
    (113)とを有していることを特徴とする多段圧延機
    のロール組替装置。
  17. 【請求項17】 多段圧延機(2)の作業側に所定高さ
    を有して設置される基台部(台車9等)と、この基台部
    上に設けられるワークロール用ロール脱着装置(11)
    とから成り、このロール脱着装置(11)が、上部ワー
    クロール(UWR)の両端側枢軸部(45)をクランプ
    するクランプ手段(135)を備えた上部ロールホルダ
    ー部(133)及び下部ワークロール(DWR)の両端
    側枢軸部(45)をクランプするクランプ手段(13
    5)を備えた下部ロールホルダー部(134)を有する
    ロール保持体(131又は132)と、このロール保持
    体(131又は132)を多段圧延機にセットされるワ
    ークロールの軸心に沿って進出又は退入させる進退機構
    (113)とを有していることを特徴とする多段圧延機
    のロール組替装置。
  18. 【請求項18】 前記ロール脱着装置(11)には、ロ
    ール保持体(131又は132)を、上部ロールホルダ
    ー部(133)と下部ロールホルダー部(134)との
    上下位置関係が入れ替わるように回転させる回転機構
    (129)が備えられていることを特徴とする請求項1
    7に記載の多段圧延機のロール組替装置。
  19. 【請求項19】 前記ロール保持体(114,115
    等)には、上下のフォーク部(118,119)又は上
    下のロールホルダー部(133,134)における上下
    間配置を相対変動可能とした間隔合わせ機構(120)
    が設けられていることを特徴とする請求項16乃至請求
    項18のいずれかに記載の多段圧延機のロール組替装
    置。
  20. 【請求項20】 前記ロール脱着装置(11)は、上下
    のフォーク部(118,119)又は上下のロールホル
    ダー部(133,134)を有するロール保持体(11
    4又は133)の側方に、それらと同一構成を有するロ
    ール保持体(115又は134)が設けられ、いずれか
    一方のロール保持体(例えば115又は134)が、抜
    き出した旧ワークロールを保持する回収用とされ、同他
    方のロール保持体(例えば114又は133)が、差し
    込もうとする新ワークロールを保持する装填用とされて
    おり、ロール脱着装置(11)又は基台(台車9等)若
    しくはこの両者間に、回収用ロール保持体(例えば11
    5又は134)と装填用ロール保持体(例えば114又
    は133)とを作動センタ位置(CL)に対して選択的
    にシフトさせるシフト機構(106)が設けられている
    ことを特徴とする請求項16乃至請求項19のいずれか
    に記載の多段圧延機のロール組替装置。
  21. 【請求項21】 多段圧延機(2)の作業側に所定高さ
    を有して設置される基台部(台車9等)と、この基台部
    上に設けられる中間ロール用ロール脱着装置(85又は
    86)とから成り、このロール脱着装置(85又は8
    6)が、ロール保持体(160又は188)と、このロ
    ール保持体(160又は187)を多段圧延機にセット
    される中間ロールの軸心に沿って進出又は退入させる進
    退機構(113)とを有しており、上記ロール保持体
    (160又は187)が、多段圧延機内にセットされた
    中間ロールに沿って長い装入アーム部(130A)と、
    この装入アーム部(130A)の両端寄りに設けられて
    中間ロールの両端側枢軸部(40又は23)をクランプ
    するクランプ手段(161又は188)とを有している
    ことを特徴とする多段圧延機のロール組替装置。
  22. 【請求項22】 前記ロール脱着装置(85又は86)
    には、ロール保持体(160又は187)をその装入ア
    ーム部(130A)を中心として回転可能とすること
    で、クランプ手段(161又は188)を上部及び下部
    の各位置付けとなる中間ロール(UMR(1) 及びDMR
    (1) 、又はUMR(2) 及びDMR(2) )に指向させるべ
    く姿勢変更可能にした回転機構(129)が設けられて
    いることを特徴とする請求項21に記載の多段圧延機の
    ロール組替装置。
  23. 【請求項23】 前記ロール脱着装置(11等)又は基
    台部(台車9等)には、ロール保持体(114,115
    等)用の昇降機構(102)が設けられていることを特
    徴とする請求項16乃至請求項22のいずれかに記載の
    多段圧延機のロール組替装置。
  24. 【請求項24】 ワークロール用のロール脱着装置(1
    1)と中間ロール用のロール脱着装置(85又は86)
    とに対して、それぞれの基台部(台車9等)が互換性を
    有していることを特徴とする請求項16乃至請求項23
    のいずれかに記載の多段圧延機のロール組替装置。
  25. 【請求項25】 多段圧延機(2)の作業側に所定高さ
    を有して設置される基台部(台車10等)と、この基台
    部上に設けられるバックアップロール用ロール脱着装置
    (12)とから成り、このロール脱着装置(12)が、
    ロール保持体(200)と、このロール保持体(20
    0)を多段圧延機にセットされるバックアップロールの
    軸心に沿って進出又は退入させる進退機構(199)と
    を有しており、上記ロール保持体(200)が多段圧延
    機内にセットされたバックアップロールに沿って長い装
    入アーム部(215)と、この装入アーム部(215)
    の両端寄りに設けられてバックアップロールの両端側枢
    軸部(225)をクランプするクランプ手段(223)
    と、このクランプ手段(223)により装入アーム部
    (215)に沿接保持されたバックアップロールのサド
    ル(SD)に係合してその自在回転を阻止するサドルガ
    イド(224)とを有していることを特徴とする多段圧
    延機のロール組替装置。
  26. 【請求項26】 前記ロール脱着装置(12)には、ロ
    ール保持体(200)をその装入アーム部(215)を
    中心として回転可能とすることで、クランプ手段(22
    3)を上部及び下部の各位置付けとなるバックアップロ
    ール(UBR及びDBR)に指向させるべく姿勢変更可
    能にした回転機構(198)が設けられていることを特
    徴とする請求項25に記載の多段圧延機のロール組替装
    置。
  27. 【請求項27】 前記基台部が、多段圧延機(2)の作
    業側から当該多段圧延機のパスライン(P)と直交する
    方向に向けて敷設されたガイドレール(4)上を走行可
    能な台車(9又は10)とされていることを特徴とする
    請求項16乃至請求項26のいずれかに記載の多段圧延
    機のロール組替装置。
  28. 【請求項28】 多段圧延機(2)において、上部ワー
    クロール(UWR)の両端側枢軸部(45)に係合する
    一対の吊上げ片(46)と、これら吊上げ片(46)を
    上部ワークロール(UWR)から離脱させ又は上部ワー
    クロール(UWR)を上部中間ロール(UMR(1) 等)
    に圧接する状態に引き上げる駆動機構(47,48)と
    から成る上部ワークロール用吊上げ装置(22)が設け
    られていることを特徴とする多段圧延機。
  29. 【請求項29】 多段圧延機(2)において、下部ワー
    クロール(DWR)の両端側枢軸部(45)に係合又は
    下から当接する一対の持上げ片(56)と、これら持上
    げ片(56)を上下動させる駆動機構(57)とから成
    る下部ワークロール用ノックアウト装置(55)が設け
    られていることを特徴とする多段圧延機。
  30. 【請求項30】 多段圧延機(2)において、上ハウジ
    ング(UH)が下降位置にあるときに上部ワークロール
    (UWR)外周面のやや斜め下部に当接する押上げロー
    ラ(83)と、この押上げローラ(83)をパスライン
    (P)に沿って進退させる駆動機構(81)とから成る
    上部ワークロール用押上げ装置(63)が設けられてい
    ることを特徴とする多段圧延機。
  31. 【請求項31】 多段圧延機(2)において、下部ワー
    クロール(DWR)外周面のやや斜め上部に当接する押
    下げローラ(80)と、この押下げローラ(80)をパ
    スライン(P)に沿って進退させる駆動機構(81)と
    から成る下部ワークロール用押下げ装置(62)が設け
    られていることを特徴とする多段圧延機。
  32. 【請求項32】 多段圧延機(2)において、上部ワー
    クロール(UWR)の上部外周面に当接配置される上部
    第1中間ロール(UMR(1) )に対しその両端側枢軸部
    (40)と係合又は下から当接する一対の支承片(4
    1)と、これら支承片(41)を上部第1中間ロール
    (UMR(1) )の両端側枢軸部(40)に対して係脱動
    作させる駆動機構(42)とから成る上部第1中間ロー
    ル用脱落防止装置(21)が設けられていることを特徴
    とする多段圧延機。
  33. 【請求項33】 多段圧延機(2)において、上部ワー
    クロール(UWR)の上部外周面に当接配置される上部
    第1中間ロール(UMR(1) )に対しその両端側枢軸部
    (40)に油圧による上向きの圧下力を加える上部第1
    中間ロール用圧下装置(60)が設けられていることを
    特徴とする多段圧延機。
  34. 【請求項34】 多段圧延機(2)において、下部ワー
    クロール(DWR)の下部外周面に当接配置される下部
    第1中間ロール(DMR(1) )に対しその両端側枢軸部
    (40)に油圧による下向きの圧下力を加える下部第1
    中間ロール用圧下装置(61)が設けられていることを
    特徴とする多段圧延機。
  35. 【請求項35】 多段圧延機(2)において、上部第1
    中間ロール(UMR(1) )の上部外周面に当接配置され
    る上部第2中間ロール(UMR(2) )に対しその両端側
    枢軸部(23)をクランプする一対のクランプ手段(2
    4)と、これらクランプ手段(24)でクランプ保持さ
    れた上部第2中間ロール(UMR(2))をそのベンディ
    ング方向に沿って移動させる油圧駆動部(30)とから
    成る上部第2中間ロール用位置決め装置(20)が設け
    られていることを特徴とする多段圧延機。
  36. 【請求項36】 多段圧延機(2)において、下部第1
    中間ロール(DMR(1) )の下部外周面に当接配置され
    る下部第2中間ロール(DMR(2) )に対しその両端側
    枢軸部(23)をクランプする一対のクランプ手段(2
    4)と、これらクランプ手段(24)でクランプ保持さ
    れた下部第2中間ロール(DMR(2))をそのベンディ
    ング方向に沿って移動させる油圧駆動部(30)とから
    成る下部第2中間ロール用位置決め装置(38)が設け
    られていることを特徴とする多段圧延機。
  37. 【請求項37】 前記クランプ手段(24)のうち、少
    なくとも作業側に配されたものには、多段圧延機の側方
    へ向けて開脚状に揺動させる退避機構(31)が設けら
    れていることを特徴とする請求項35又は請求項36に
    記載の多段圧延機。
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