JPH0725402Y2

JPH0725402Y2 - トイレシャワールーム

Info

Publication number: JPH0725402Y2
Application number: JP15157389U
Authority: JP
Inventors: 清古橋
Original assignee: 株式会社イナックス
Priority date: 1989-12-31
Filing date: 1989-12-31
Publication date: 1995-06-07
Anticipated expiration: 2004-12-31
Also published as: JPH0392263U

Description

【考案の詳細な説明】 A.産業上の利用分野本考案は、トイレルームとシャワールームとが各々隣接
して設けられているトイレシャワールームに関する。

B.従来の技術従来、トイレルームとシャワールームとが各々隣接して
設けられてなるトイレシャワールームは、四方が側パネ
ル等により囲まれたユニットルーム内を、床面から突出
して形成された突条部とこの突条部に対応した位置に取
り付けられたカーテン等により区画し、一方をトイレル
ーム，他方をシャワールームとして、便器，シャワー設
備等を設けたものが知られている。

そして、上記シャワールームの床面には排水口が設けら
れ、このシャワールームからの排水を外部に排出し得る
ようになされている。

C.考案が解決しようとする課題しかしながら、上述した従来のトイレシャワールームで
は、トイレルーム内に排水口が設けられていないため
に、シャワールームからトイレルーム内に跳んだ湯水や
使用者の体から流れ落ちた湯水が、該トイレルームから
外部に排出されず該トイレルームの床面が水浸しになっ
てしまい、後にトイレルームを使用する際足が濡れてし
まう等の不都合を有するばかりか、水で流す等してトイ
レルーム内を掃除することも困難であり極めて使い勝手
が悪い。

そこで、このような不都合を解消するために、トイレル
ーム内に、上記シャワールームに配設された排水口とは
別個の排水口を設けることが提案されている。

しかしながら、シャワールームとは別個の排水口を設け
るようにすると、従来のトイレシャワールームの施工工
程に対して、新たにトイレルームからの排水を図るため
の排水管の取り付け工程が必要となり、施工時間の短縮
化が妨げられるのみならず施工費用が割高とならざるを
得ない。

さらに、上記配管の設置位置に建築物の梁や床版等が突
出して設けられ配管スペースが十分確保されていない場
合には、上記排水管を取付けることができない。

また、上記従来のトイレシャワールームが配設されてい
るワンルームのマンションやアパート等に、例えば流し
台を配設しようとする場合、上記従来のトイレシャワー
ルームでは、該ルーム全体の平面が長方形状をなしてい
るので、上記流し台等を配設する特別のスペースが必要
となって、上記マンションやアパート等の居住空間を広
く活用することができない。

そこで、本考案は、上述した従来のトイレシャワールー
ムが有する種々の課題を解決するために提案されたもの
であって、新たな施工工程を必要とせず簡易且つ安価に
トイレルームの排水を排出することができるとともに、
例えば流し台等を設置した場合においても居住空間を制
限することがないトイレシャワールームを提供すること
を目的とするものである。

D.課題を解決するための手段本考案は、上記目的を達成するために提案されたもので
あって、トイレルームと、このトイレルームに隣接され
てな排水口が設けられてなるシャワールームと、床面に
一体成形されてなるとともに上記トイレルームとシャワ
ールームとを区画してなる突条部と、この突条部の上方
に配設されてなるカーテンと、上記トイレルームの床面
に形成されてなり、このトイレルームの出入口から該出
入口と対向する側壁に亘って徐々に低くなるよう傾斜し
てなる第１の傾斜面部と、上記トイレルームの床面の上
記側壁側に形成されてなり、トイレルームからシャワー
ルームに亘って徐々に低くなるよう傾斜してなる第２の
傾斜面部と、前記突条部の上記壁面側に形成されるとと
もに上記第２の傾斜面部と連続し、トイレルームとシャ
ワールームとを連通する溝部と、を内部に備えてなると
ともに、シャワールームを構成する一側壁とトイレルー
ムを構成する一側壁とは鉤状に連結されてなることを特
徴とするものである。

E.作用本考案に係るトイレシャワールームによれば、シャワー
ルームの排水は、突条部とカーテンとによりトイレルー
ム内へ流入することが防止され、また、トイレルームの
排水は、第１の傾斜面部により出入口と対向する壁面方
向に流れた後、さらに、第２の傾斜面部及び溝部を通っ
てシャワールーム内に流入し、上記シャワールーム内に
設けられた排水口内に流入し外部に排出される。

また、このトイレシャワールームの外部には、このトイ
レシャワールームが設置される空間の壁面と共働して凹
部を形成する空間部が設けられているので、この空間部
内に例えば流し台等を設置することができる。

F.実施例以下、本考案の具体的な実施例を図面を参照しながら詳
細に説明する。

本考案が適用されてなるトイレシャワールーム１は、例
えばワンルームマンション等に簡単に設置し得るように
ユニット化されてなるものであり、第１図に示すよう
に、角部が切り欠かれて全体形状が略Ｌ字状をなしてい
る。そして、このトイレシャワールーム１は、周囲が第
１から第６の側パネル2,3,4,5,6,7により囲まれてい
る。

上記第1,第５及び第６の側パネル2,6,7は、第１図中一
点鎖線で示すマンションの居住空間とこのトイレシャワ
ールーム１とを区画するものである。なお、上記第５の
側パネル６と第６の側パネル７とは、Ｌ字状に取り付け
られており、内側面はこのトイレシャワールーム１内に
面しているとともに、外側面はマンションの壁面８と共
働して凹部を形成する空間部９が設けられ、この空間部
９と上記壁面８との間に例えば第１図中点線で示す流し
台等を設置できるようになされている。

そして、上記トイレシャワールーム１は、第１図及び第
２図に示すように、床面1aに形成されてなる突条部11
と、このルーム１の図示しない天井に掛止されてなるカ
ーテン12とにより、トイレルーム13とシャワールーム14
とに区画されている。

上記突条部11は、第１図及び第３図に示すように、床面
1aを構成する防水パン15と一体形成されてなるととも
に、該床面1aから天井方向に突出している。そして、上
記突条部11は、前記第６の側パネル７が載置固定される
上記防水パン15の水切端15aの壁面から、前記第２の側
パネル３方向に形成され、中途において前記第３の側パ
ネル４方向に湾曲し、上記第３の側パネル４が載置され
る防水パン15の水切端15aの壁面よりやや手前に亘って
形成されている。そして、上記第３の側パネル４が載置
される防水パン15の水切端15aとこの突条部11とによっ
て、トイレルーム13内からの排水をシャワールーム14内
に流入させる溝部10を形成している。

また、上記カーテン12は、上記突条部11の形成位置と対
応するように、図示しない天井に配設されたカーテンレ
ールに支持され上述のようにトイレルーム13とシャワー
ルーム14とを区画している。

そして、上記突条部11及びカーテン12により区画された
上記トイレルーム13には、このトイレルーム13への出入
口となる開口部16が設けられている。この開口部16は、
上記第１の側パネル２に形成されており、この開口部16
には、該開口部16を開閉するドア17が取り付けられ、一
側端に設けられた図示しないヒンジ部材によりトイレル
ーム13の外方に回動自在に支持され、他側側の両面には
回動操作するための把手18,19が取り付けられている。
また、このトイレルーム13内には、上記第１の側パネル
２方向を向くとともに第３の側パネル４を背にして使用
される洋式便器20が配設されている。この便器20の上面
には、図示しない凹部を閉塞する開閉蓋21が回動自在に
取り付けられ、後部には便器20内を洗浄する洗浄水を貯
溜するタンク22が設けられている。このタンク22は、前
記第３の側パネル４に支持されてなるとともに、側面に
は洗浄水を便器20内に供給するための操作金具23が配設
され、上部には、底面には透孔24が設けられてなり皿状
となされた蓋体25が載置されている。そして、この蓋体
25には、この蓋体25から上方に突出するとともに中途部
において湾曲され先端が上記透孔24方向に臨んでなる給
水金具26が配設され、上記操作金具23の操作によりこの
給水金具26から水が出るようにされている。したがっ
て、使用者はこの給水金具26から供給される水により手
を洗うことができる。なお、この給水金具26の基端は第
３の側パネル４内を通って外部接続されてなる給水管27
と連続している。また、このトイレルーム13内であって
上記便器20の近傍には、ロールペーパーが保持されるホ
ルダー29とタオル掛け30とが、前記第２の側パネル３に
支持されて設けられている。

一方、前記シャワールーム14には、第４の側パネル５に
支持されてなるシャワー設備32が設けられている。この
シャワー設備32は、給湯用操作摘み33,給水用操作摘み3
4と、これらの摘み33,34を支持する支持金具35と、基端
がこの支持金具35に取り付けられ先端にはシャワーヘッ
ド36が設けられてなるシャワーホース37とからなる。こ
のシャワールーム14内であって、前記第５の側パネル６
には、例えば洗髪剤や石鹸等を載置する網棚39が取り付
けられている。

次に、このように構成されたトイレシャワールーム１を
構成するトイレルーム13とシャワールーム14との床面1a
の構成について、第３図を参照しながら詳細に説明す
る。なお、第３図に示した数字は、トイレルーム13の第
１の側パネル２側を基準とした場合の高低を示すもので
ある。

上記トイレルーム13とシャワールーム14との床面1aに
は、それぞれ四角形状の凸部1bが多数形成されている。

そして、上記トイレルーム13の床面1aは第３図に示すよ
うに、このトイレシャワールーム１の出入口である開口
部16が形成された第１の側パネル２側から、この第１の
側パネル２と対向する第３の側パネル４方向に亘って徐
々に低くなるよう傾斜してなる第１の傾斜面部39が形成
されている。さらに、上記第３の側パネル４側の床面1a
は、第２の傾斜面部として、前記第２の側パネル３側か
ら前記第４の側パネル５側に向かって徐々に低くなるよ
うに傾斜してなる流水溝40が形成されている。

すなわち、上記床面1aの上記第１の側パネル２側を基準
（０）とすると、上記流水溝40の前記第２の側パネル３
側近傍と該流水溝40の前記突条部11近傍はそれぞれ（−
10）となされるとともに、上記流水溝40の第２の側パネ
ル３側は（−12）とされ、さらにこの流水溝40の溝部10
の底面は（−20）となされている。

一方、前記シャワールーム14の床面1aは、前記突条部11
側から前記第４の側パネル５方向に向かって徐々に傾斜
してなるとともに、該第４の側パネル５側には、前記第
３の側パネル４側から第５の側パネル６側に凹状溝41が
形成され、この凹状溝41の中心には排水口42が開設され
ている。すなわち、このシャワールーム14の床面1aの上
記突条部11側は、前記溝部10の底面と同じように（−2
0）となされ、上記凹状溝41近傍は（−40）となされて
いる。そして、上記凹状溝41の両端はそれぞれ（−45）
とされるとともに上記排水口42の近傍は（−50）となさ
れ該排水口42は（−60）となされている。なお、この床
面1aを構成する前記防水パン15の下方には、上記排水口
42に流入した排水を外部に排出する図示しない排水管が
設けられている。

したがって、上述のように構成されたトイレシャワール
ーム１によれば、トイレルーム13内の排水は、床面1a上
に形成された第１の傾斜面部39の上面から、前記第３の
側パネル４側に形成された第２の傾斜面部である流水溝
40内に流入し、この流水溝40内に流入した排水は、前記
溝部10を通過してシャワールーム14内に流入する。そし
て、上記シャワールーム14内に流入した排水は、第４の
側パネル側に形成された凹状溝41内に流入し、さらにこ
の凹状溝41内に流入した排水は、該凹状溝41の中心部に
開設された前記排水口42内に流入しこのトイレシャワー
ルーム１外方に排出される。

このように、本実施例に係るトイレシャワールーム１に
よれば、トイレルーム13内の排水は、シャワールーム14
に開設された排水口42内に流入し排出されるようになさ
れているので、トイレルーム13の排水のみを排出する配
管を必要としない。

さらに、本実施例に係るトイレシャワールーム１には、
前述のように、第１図中点線で示すマンションの壁面８
と共働して凹部を形成する空間部９が形成され、この空
間部９内に例えば流し台等を設置できるようになされて
いるので、例えば流し台等の設置スペースを特別に設け
る必要がなく、したがって、居住空間を広く使用するこ
とができる。

G.考案の効果上記各実施例の説明からも明らかなように、本考案に係
るトイレシャワールームによれば、トイレルームの排水
は、第１の傾斜面部により出入口と対向する壁面方向に
流れた後に、第２の傾斜面部を流れ、さらに溝部を通っ
てシャワールーム内に流入し、上記シャワールーム内に
設けられた排水口内に流入し外部に排出される。

したがって、従来のトイレシャワールームのように、ト
イレルーム内の排水を排出するための配管設備を必要と
しないので、施工時間の短縮化が妨げられることなく、
また、施工費用が割高となることもない。

また、上記トイレルーム内の排水は、配管を介して排出
されるものではないので、特別の配管スペースを必要と
せず、したがって、建物の梁や床板等が突出して設けら
れている場合においても設置することが可能となる。

さらに、本考案に係るトイレシャワールームの外部に
は、このトイレシャワールームが設置される空間の壁面
と共働して凹部を形成する空間部が設けられてなるの
で、例えば流し台等の設置スペースを特別に設ける必要
がなく、したがって、居住空間も広く使用することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案が適用されたトイレシャワールームのレ
イアウトを示す平面図、第２図は突条部の形成状態を示
す断面図、第３図はトイレルーム及びシャワールームの
床面の傾斜状態を示す平面図である。１……トイレシャワールーム 1a……床面４……第３の側パネル 11……突条部 12……カーテン 13……トイレルーム 14……シャワールーム 39……第１の傾斜面部 40……流水溝 42……排水口

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】トイレルームと、このトイレルームに隣接されてな排水口が設けられてな
るシャワールームと、床面に一体成形されてなるとともに上記トイレルームと
シャワールームとを区画してなる突条部と、この突条部の上方に配設されてなるカーテンと、上記トイレルームの床面に形成されてなり、このトイレ
ルームの出入口から該出入口と対向する側壁に亘って徐
々に低くなるよう傾斜してなる第１の傾斜面部と、上記トイレルームの床面の上記側壁側に形成されてな
り、トイレルームからシャワールームに亘って徐々に低
くなるよう傾斜してなる第２の傾斜面部と、前記突条部の上記壁面側に形成されるとともに上記第２
の傾斜面部と連続し、トイレルームとシャワールームと
を連通する溝部と、を内部に備えてなるとともに、シャワールームを構成する一側壁とトイレルームを構成
する一側壁とは鉤状に連結されてなることを特徴とする
トイレシャワールーム。