JPH07253121A

JPH07253121A - ボール式同期回転継手

Info

Publication number: JPH07253121A
Application number: JP6333737A
Authority: JP
Inventors: Werner Krude; ヴェルナー・クルーデ; Peter Harz; ペーター・ハルツ; Bruno Feichter; ブルーノ・フェイヒター
Original assignee: GKN Automotive GmbH; GKN Birfield SpA
Current assignee: GKN Driveline International GmbH; GKN Birfield SpA
Priority date: 1993-12-17
Filing date: 1994-12-19
Publication date: 1995-10-03
Anticipated expiration: 2015-01-24
Also published as: IT1268212B1; ITMI932661A0; US5616081A; JP3002950B2; DE4403591C1; ITMI932661A1

Abstract

(57)【要約】【目的】組立てが簡単で、ケージの強度が改善されて
いる継手を準備する。【構成】アウタ・レース、インナ・レース及びケージ
内に保持されたトルクを伝達するボールから成るボール
式同期回転継手において、ボールケージ４，３４の球状
の外側案内面１３，４３及び球状の内側案内面１４，４
４の曲率中心点Ｍ１，Ｍ２が、窓１２，４２の周方向で
延びる中心線Ｌｍによって限定された中心平面Ｅに対し
て軸方向にずらされており、外側案内面１３，４３の曲
率中心点Ｍ１が、アウタ・レース２，３２における開口
８，３８に向かって位置しており、内側案内面１４，４
４の曲率中心点Ｍ２が、アウタ・レースの、開口とは軸
方向で反対の側に向かって位置しており、アウタ・レー
スの開口に向かって位置する、ボールケージの内側開口
１５，４５の直径が、インナ・レース３，３３の表面１
９，４９の最大外径より大きい。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、縦方向で延びていてそ
の内部で周方向に分配されて位置している第１のボール
軌道を有するアウタ・レースと、縦方向で延びていてそ
の表面で周方向に分配して構成された第２のボール軌道
を有するインナ・レースと、それぞれ１つの第１のボー
ル軌道及び第２のボール軌道内に案内されているトルク
を伝達するボールと、アウタ・レースとインナ・レース
との間の環状室内に位置するリング状のボールケージと
を備えているボール式同期回転継手であって、それぞれ
１つの第１のボール軌道第２のボール軌道とが半径方向
で向かい合っており、前記アウタ・レースが少なくと
も、インナ・レースのための駆動側に開口を有してお
り、前記ボールケージは、周方向で分配された窓を有し
ていて、これらの窓内にそれぞれ１つのボールを軸方向
で保持されており、さらにボールケージは、ボール全部
を一平面内に保持しかつアウタ・レースの軸とインナ・
レースの軸との間で座屈が生じる際には両軸の角度を半
分にする平面上に案内するようになっており、さらにボ
ールケージが、アウタ・レースに所属の案内面に対して
案内接触する球状の外側案内面と、インナ・レースの表
面に対して案内接触する球状の内側案内面とを有してい
る形式のものに関する。

【０００２】

【従来の技術】前述の形式の継手は、ドイツ連邦共和国
特許第２２５２８２７号明細書により公知である。この
場合、一般的には、アウタ・レースはインナ・レースの
ための駆動側とは軸方向で反対の被駆動側において一体
に成形された底によって閉鎖されている。さらに、アウ
タ・レースにおけるこのような底が狭い意味で溶接され
ている構成も公知である。普通、底には軸ピンが一体成
形されており、又は取り付けられている。継手は、軸方
向でアンダーカットされないボール軌道を有するＵＦ−
継手（アンダーカットされない継手）として構成される
ことも、あるいは中心平面に対して両側へ湾曲されたボ
ール軌道を有するルゼファ（Ｒｚｅｐｐａ）−継手とし
て構成されることもできる。

【０００３】互いにほぼ垂直な軸の場合に、まず、ケー
ジ内へのインナ・レースの複雑な導入が必要であり、か
つやはり互いにほぼ垂直にクロスする軸を有するアウタ
・レース内へのケージのやはり複雑な導入が必要である
組立ては、前述の形式の継手においては煩雑であり、か
つ不都合である。この場合、ケージの部材はインナ・レ
ースの軌道内に嵌まる。相応して、アウタ・レースの部
材はケージの窓内に嵌まる。

【０００４】インナ・レースと、ケージと、アウタ・レ
ースとが互いに内外に配置され、かつ互いにほぼ同軸的
に配置された後に始めて、ボールの組立てが行われ、こ
の場合、インナ・レースと、ケージと、アウタ・レース
とは、それぞれのボールのためにその都度アングル位置
にもたらされ、その結果、ボールはアウタ・レースから
離れるケージの窓内に半径方向で導入されることができ
る。継手の正常運転中は必要ない、かつ許されもしない
座屈を表わすアングル位置を可能にするために、ケージ
の窓は、やはり正常運転のためには必要でない規定の周
方向長さを有していなければならない。これによって、
ケージはその強度において弱くされる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】このことから、本発明
の課題は、組立てが簡単であり、かつケージの強度が改
善されているような冒頭で述べた形式の継手を準備する
ことである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに講じた本発明の手段では、ボールケージの球状の外
側案内面及び球状の内側案内面の曲率中心点Ｍ１，Ｍ２
が、ボールケージの窓の周方向で延びる中心線Ｌｍによ
って限定された中心平面Ｅに対して軸方向にずらされて
おり、さらに球状の外側案内面の曲率中心点Ｍ１が、ア
ウタ・レースにおける開口に向かって位置しており、か
つ球状の内側案内面の曲率中心点Ｍ２が、アウタ・レー
スの、開口とは軸方向で反対の側に向かって位置してお
り、さらに、アウタ・レースの開口に向かって位置す
る、ボールケージの内側開口が、直径において、インナ
・レースの表面の最大外径より大きくなっている。

【０００７】

【作用】このような形式で、ボール軌道又はケージの窓
内に相互に嵌めることによる旋回運動が必要とされるこ
となしに、インナ・レースが同軸的にボールケージ内に
導入されることができる継手が提出される。これによっ
て、このような動作は手動でも、自動でも、簡単に実施
される。自動化は、このような形式において初めて採算
の取れる費用で可能である。さらに、アンダーカット
されない内側ケージ面に関しては、ボールケージの製造
が簡略化され、その結果、このケージ面の切削加工なし
の成形が簡単に可能になる。ボールケージの本発明に
よる構成によって、片側で拡大された内側開口にも拘ら
ず、強度はたいして影響されず、これは、ボールケージ
の壁厚が、ボールケージの表面の曲率中心点のずれによ
って過度には減少されないからである。

【０００８】さらに、アウタ・レースの内側案内面が、
開口から見て軸方向でアンダーカットされておらず、さ
らにボールケージのための第１の案内面が、ボールケー
ジ内で開口とは反対の側において形成されており、かつ
ボールケージのための第２の案内面が、開口に向かって
位置する側において、それぞれアウタ・レースと結合し
ている単数又は複数の別個の安全部材に形成されている
ような有利な構成によって、別の組立て利点及び製造利
点を得ることができる。

【０００９】さらに、アウタ・レースの内側案内面が、
開口から見て軸方向でアンダーカットされておらず、か
つ開口とは反対の側においてボールケージの球状の外側
案内面に対して間隔を置いて位置しており、さらにボー
ルがボール軌道及びボールケージの窓と接触しており、
さらに、ボールケージのための案内面が、開口に向かっ
て位置する側において、それぞれアウタ・レースと結合
している単数又は複数の別個の安全部材に形成されてい
るような別の構成によって、同様の組立て利点及び製造
利点を得ることができる。これによって、両方の場合
に、その組立てが既に本発明により改善されているボー
ルケージとインナ・レースとから成る予め組み立てられ
たユニットを同軸的にアウタ・レース内に嵌め込むこと
ができ、かつこの純粋な軸方向の組立ての後に、やはり
軸方向で嵌め込まれる少なくとも１つの、あるいは複数
の安全部材によって安全にすることができる。安全部材
は、アウタ・レースと溶接され、あるいは締め付けら
れ、あるいはかしめられることができる。

【００１０】ボール軌道が軸方向でもアンダーカットさ
れていないと、ボールケージとインナ・レースとから成
る予め組み立てられたユニットは、ケージの窓及び第２
のボール軌道内に既に嵌め込まれているボールと一緒に
組み立てられることができる。このような組立て動作
も、従来の一般的な組立て順序に比べて著しく簡単であ
り、かつ手動でも、自動でも簡単に実施される。自動化
は、このような形式で初めて採算の取れる費用で可能に
なる。予め組み立てられたユニットの軸方向の導入
は、第１の構成によれば、ボールケージの球状の外側案
内面がアウタ・レースの内側案内面と接触することによ
って制限されており、この場合、前記の案内面の相互の
衝突後に安全部材はアウタ・レース内に嵌め込まれるこ
とができ、かつ安全部材の案内面によってボールケージ
の球状の外側案内面と衝突されることができる。このよ
うな位置で、安全部材はアウタ・レースと結合される。
これとは異なり、ボールケージの球状の外側案内面が
アウタ・レースの内側案内面と衝突する前に、ボールは
第１のボール軌道及び第２のボール軌道と接触し、かつ
この場合、ボールケージの窓の側面に支持されることも
できる。次いで、またもや、安全部材はアウタ・レース
内に嵌め込まれ、及び安全部材の案内面によってボール
ケージの球状の外側案内面と衝突されることができる。
このような位置で、安全部材はアウタ・レースと結合さ
れる。

【００１１】安全部材とアウタ・レースとの結合が遊び
なしの位置で行われる前述の記載に対して、この遊びな
しの位置を基準位置としてのみ利用し、かつこの基準位
置が達成された後に、継手内に所定の遊びを得るために
インナ・レースが安全部材とアウタ・レースとの結合前
に固定的な所定の寸法だけアウタ・レースから再び引出
されることもできる。この寸法は、所定の組立て動作に
基づいて、製造誤差とは無関係に個々の構成部材におい
てそれぞれ同じ大きさである。これは、集められた構成
部材において実際に生じる遊びなしの位置に関連してい
るからである。このような限定された均一な遊び位置
は、継手の耐用寿命に関して極めて有利である。

【００１２】アウタ・レースの内側案内面と、安全部材
の、ボールケージと接触する面部分とが、曲率半径にお
いて、ボールケージの外側案内面の曲率半径に相応して
いる。しかし、前記面の曲率半径を大きくすることもで
き、この場合、この面を特に円錐面に変化させることが
できる。

【００１３】別の有利な構成によれば、アウタ・レース
の軸方向でアンダーカットされない内側案内面が、継手
を組み立てる際に、ボールケージの中心平面から僅かに
開口に向かって円筒状に延びている。このことは、例え
ば、組み立てる際に安全部材の純粋な軸方向の接近を可
能にし、これは自動化のために有利である。

【００１４】別の構成によれば、アウタ・レースのアン
ダーカットされない内側案内面が、継手を組み立てる際
に、ボールを通る中心平面から開口に向かって円錐状に
拡大されることができる。これは、例えば、切削加工な
しの変形によるアウタ・レースの製造を簡単にする。
別の有利な構成によれば、駆動軸がインナ・レースに一
体に成形されている。この場合には、本発明により可能
である組立てに基づいて、駆動軸の直径は、ボールの組
立てのために組立て座屈角度によって制限されているの
ではなく、運転座屈角度によってのみ限定されている。
すなわち、個々のボールをボールケージの窓内に導入す
るために継手の座屈をもはや必要としない純粋な軸方向
の組立ての際に、軸を相応して厚く選ぶことができる。

【００１５】さらに有利な構成においては、ボールケー
ジの窓がその周方向長さにおいて継手の運転角度のため
に必要な寸法に制限されている。この場合も、継手を座
屈させる組立てを考慮する必要はなく、かつアウタ・レ
ースから離れるボールケージの窓による組立てを考慮す
る必要がある。むしろ、ボールケージの強度を、窓の縮
小によって周方向で高めることができる。

【００１６】

【実施例】本発明の有利な実施例を以下に図面を用いて
説明する。図１のａは、アウタ・レース２と、インナ・
レース３と、図示しない環状室内で両方のレースの間に
配置されたボールケージ４と、周面に分配された複数の
ボール５とから成るボール式同期回転継手１を示してい
る。アウタ・レース２は、片側で底６によって鉢状に閉
鎖されており、この場合、中空ピン７がこの底に接続さ
れている。アウタ・レースはインナ・レース３の駆動側
に開口８を有している。インナ・レース３には、駆動軸
９が一体に接続されている。開口８から見て軸方向でア
ンダーカットされていない第１のボール軌道１０がアウ
タ・レース２内に設けられている。同じ形式で開口８か
ら見て軸方向でアンダーカットされていない第２のボー
ル軌道１１は、インナ・レース３を有している。それぞ
れ一対の半径方向で向かい合う第１のボール軌道１０及
び第２のボール軌道１１内に、トルクを伝達するボール
５が受容されている。ボール５はそれぞれ、ボールケー
ジ４の窓１２内に軸方向で保持されている。ボールケー
ジ４は、アウタ・レース２と接触する球状の外側案内面
１３と、インナ・レース３と接触する球状の内側案内面
１４とを有している。ボールケージ４の、インナ・レー
ス３の駆動側に向かって位置する内側開口１５は、イン
ナ・レース３の最大直径より大きいか、あるいはそれと
同じである。ボールケージ４は、アウタ・レース２にお
ける球状の内側案内面１６に支持されており、この内側
案内面は、少なくとも、ボール中心を通るボールケージ
４の中心平面Ｅから開口８に向かってアンダーカットさ
れずに延びている。内側の案内面１８を有する安全部材
１７は、ボールケージ４を軸方向で安全にするためにア
ウタ・レース２内に嵌め込まれている。ボールケージ４
は球状の内側案内面１４を有しており、この内側案内面
にインナ・レース３が支持されている。少なくとも、ボ
ールケージ４の窓の縦中心線Ｌｍを通る中心平面から、
この内側案内面１４も、インナ・レース３の駆動側から
見てアンダーカットされていない。符号２０は、アウタ
・レース２におけるアンダーカットされていない僅かに
円錐状の区分を示しており；符号２１は、ボールケージ
４の内側におけるアンダーカットされていない内側円筒
状の区分を示している。

【００１７】図１のｂの実施例では、図１のａの実施例
に相応する部材に同じ符号が付けられており、しかし、
符号にダッシュが付けられている。部材を詳しく説明し
ない限りでは、図１のａの記載が引用される。図１のａ
の実施例と異なり、ボールケージの球状の外側案内面１
３′とアウタ・レースの内側案内面１６′との間に、底
６′に向かって位置する側に間隙２３が存在している。
ボールケージは、底６′に向かう方向で窓１２′を介し
てボール５′に支持され、かつボールはアウタ・レース
２′における第１のボール軌道１０′のベースに支持さ
れる。これに対して、球状の外側案内面１３′は、駆動
軸９′に向かって安全部材１７′の案内面１８′と接触
している。

【００１８】図１のｃの実施例では、図１のａの実施例
に相応する部材に同じ符号が付けられており、しかし、
符号にツーダッシュが付けられている。部材を詳しく説
明しない限りでは、図１のａの記載が引用される。図１
のａの実施例と同様に、ボールケージ４″の球状の外側
案内面１３″は、アウタ・レース２″の球状の内側案内
面１６″と接触している。構成の変化は、薄板部材とし
て構成されていてかつボール軌道１０″の領域で輪郭が
同じ打ち抜き成形部２５を有する唯１つのリング状の安
全部材２４にある。この実施例でも、安全部材２４は、
駆動軸９″に向かう方向でボールケージ４″の球状の外
側案内面１３″と支持接触されている案内面１８″から
形成されている。

【００１９】図２〜図４の実施例では、図１の実施例に
相応する部材に同じ符号が付けられている。部材を詳し
く説明しない限りでは、内容的に図１の記載が引用され
る。図２において、左側にはアウタ・レース２が部分品
として縦断面図で示されており、右側にはインナ・レー
ス３と、ボールケージ４と、ボール５とから成る予め組
み立てられたユニット２２が示されている。内側開口１
５の大きさ並びにボールケージ４における内側円筒状面
２１の構成に基づいて、インナ・レース３は、このイン
ナ・レース３の球状の表面１９がボールケージ４の球状
の内側案内面１４に当接するまでボールケージ４内に同
軸的に導入されることができる。この場合、両方の部材
は、同軸的に、かつ旋回運動なしに互いに内外に導入さ
れることができる。次いで初めて、ボール５が半径方向
で外側からケージの窓１２内に導入される。アウタ・レ
ース２が有利な構成で示されており、この場合、内側案
内面１６は開口８から見て軸方向でアンダーカットされ
ていない。矢印によって示すように、右側に示す予め組
み立てられたユニット２２をアウタ・レース２内にまっ
すぐに軸方向で導入させることができる。このような軸
方向の導入は、設計に応じて、ボールケージ４の球状の
外側案内面１３が内側案内面１６に当接すること、ある
いはケージの窓１２を介して連行されたボール５が第１
のボール軌道１０及び第２のボール軌道１１内に同時に
当接することによって制限されており、この場合、ボー
ルケージ４への軸方向の圧力は、インナ・レース３の表
面１９とボールケージ４の球状の内側案内面１４との間
の接触を介して生ぜしめられる。図１に示された実施例
によれば、ここではボールケージ４の外側案内面１３と
アウタ・レース２の内側案内面１６との直接的な接触が
行われる。

【００２０】図３には、周方向で区分された複数の窓１
２が、ボールケージ４を断面した半部において見えてお
り、この場合、周方向で延びる中心線Ｌｍも示されてお
り、この中心線は、窓１２に対して同じ間隔を軸方向で
制限する側面を有しておりかつボールケージ４の中心平
面Ｅを限定している。前述の図面に補足して、さらに、
外側案内面１３の曲率半径Ｒ１の中心点Ｍ１及び内側案
内面１４の曲率半径Ｒ２の中心点Ｍ２が示されている。
両方の中心点Ｍ１，Ｍ２は、中心平面Ｅに対してそれぞ
れ反対側に軸方向でずらされており、この場合、その軸
方向の間隔は寸法ｄによって示されている。

【００２１】図４においては、図２により既に示された
インナ・レース３及びボールケージ４から成る予め組み
立てられたユニット２２が示されており、しかしこの場
合、ボールはまだ組み立てられていない。

【００２２】図５は、アウタ・レース３２と、インナ・
レース３３と、図示しない環状室内で両方のレースの間
に配置されたボールケージ３４と、周面に分配された複
数のボール３５とから成るＵＦ−ボール式同期回転継手
１を示している。アウタ・レース３２は、片側で底３６
によって鉢状に閉鎖されており、この場合、中空ピン３
７がこの底に接続されている。アウタ・レースはインナ
・レース３３の駆動側に開口３８を有している。インナ
・レース３３は、駆動軸のための歯を付けられた差し込
み開口３９を有している。開口３８から見て軸方向でア
ンダーカットされていない第１のボール軌道４０がアウ
タ・レース３２内に設けられている。同じ形式で開口３
８から見て軸方向でアンダーカットされていない第２の
ボール軌道４１は、インナ・レース３３を有している。
それぞれ一対の半径方向で向かい合う第１のボール軌道
４０及び第２のボール軌道４１内に、トルクを伝達する
ボール３５が受容されている。ボール３５はそれぞれ、
ボールケージ３４の窓４２内に軸方向で保持されてい
る。ボールケージ３４は、アウタ・レース３２と接触す
る球状の外側案内面４３と、インナ・レース３３と接触
する球状の内側案内面４４とを有している。ボールケー
ジ３４の、インナ・レース３３の駆動側に向かって位置
する内側開口４５は、インナ・レース３３の最大直径よ
り大きいか、あるいはそれと同じである。ボールケージ
３４は、両方の軸方向でアウタ・レース３２における球
状の内側案内面４６に支持されており、この内側案内面
は、ボール中心を通るボールケージ３４の中心平面Ｅに
対して非対称的に開口３８に向かってずらされて位置し
ている。ボールケージ３４は球状の内側案内面４４を有
しており、この内側案内面にインナ・レース３３が支持
されている。この内側案内面は、ボール中心を通るボー
ルケージ３４の中心平面Ｅに対して非対称的に底３６に
向かってずらされている。少なくとも、ボールケージ３
４の窓４２の縦中心線Ｌｍによって限定された中心平面
から、この内側案内面４４は、インナ・レース３３の駆
動側から見てアンダーカットされていない。符号５１
は、ボールケージ３４の内側におけるアンダーカットさ
れていない内側円筒状の区分を示している。

【００２３】図６〜図９の実施例では、図５の実施例に
相応する部材に同じ符号が付けられている。部材を詳し
く説明しない限りでは、図５の記載が引用される。図６
には、アウタ・レース３２及びボールケージ３４がそれ
ぞれ部分品として示されており、しかしアウタ・レース
は縦断面図で、かつボールケージは図平面に対して垂直
に位置する軸線における平面図で示す。図１の実施例と
異なる点は、この実施例で示されるアウタ・レース３２
が、開口３８から見てアンダーカットなしではなく構成
された球状の内側案内面４６を有していることであり、
この内側案内面は、アウタ・レース３２における横断面
を減少された狭窄部５５に基づいてボールケージ３４の
同軸的な導入を阻止する。それどころか、ボールケージ
３４は図示の位置で矢印の方向でアウタ・レース３２内
に導入されており、この場合、狭窄部５５は窓４２内に
入らなければならない。図７には、図６に示された部
材の配置が前進した組立て段階で示されている。この場
合、開口３８の自由横断面は、ボールケージ３４におけ
る窓４２によって形成される僅かな直径減少にも拘ら
ず、ボールケージ３４をアウタ・レース３２の軸線に沿
って直線的に導入するために極めて小さいことが明らか
である。それどころか、ボールケージ３４は、その軸線
がアウタ・レース３２の縦軸線に対して僅かにずらされ
てこのアウタ・レース内に入れられなければならず、一
方では狭窄部５５が所属の窓４２内に係合しなければな
らない。このため、ボールケージ３４はその縦軸線を中
心にして僅かに回転運動する必要があり、この場合、こ
のボールケージは同時にアウタ・レース３２の縦軸線に
おいて旋回する。

【００２４】図８では、アウタ・レース３２及びボール
ケージ３４から成るユニットが、９０°だけボールケー
ジ軸線を旋回することによって同軸的なほぼ所定の目的
の位置にどのようにもたらされるかを示している。同時
に、インナ・レース３３は、これに対して同軸的な整合
で部分品として示されている。ボールケージ３４の構成
に基づいて、矢印によって示すように、インナ・レース
３３は組立てにおいて簡単な形式で同軸的に導入される
ことができる。ボールケージ３４は、その本質的な部分
品において、図３に示された実施例に相応している。特
に、ボールケージ３４の球状の外側案内面４３及び内側
案内面４４の曲率半径の中心点Ｍ１及びＭ２は、窓４２
の縦軸線Ｌｍによって限定された中心平面Ｅに対してず
らされている。

【００２５】図９では、ボールケージ３４及びインナ・
レース３３から成るユニットが、第１のボール３５を半
径方向で窓４２内に導入するためにアウタ・レース３２
に対して旋回されて示されている。このような動作は、
個々の全てのボールのために繰り返されており、この場
合、旋回運動はそれぞれ順次に、他方のボール軌道４
０，４１を通る縦中心平面内で行われる。第２のボール
が導入される際に既に、強制的にボールケージ３４に対
するインナ・レース３３の旋回も実現される。この場
合、ボールケージ３４の中心平面Ｅは、その都度、アウ
タ・レース３２及びインナ・レース３３の交差する縦軸
線の間の角度を半分にする平面を占める。アウタ・レー
ス３２における球状の内側案内面４６を有する図示の実
施例では、このような形式の組立てを断念することはで
きない。図１０は、ボール軌道の形状を除いて図５に示
す継手とほぼ一致するＲＦ−ボール式同期回転継手６１
を示す。このボール式同期回転継手は、アウタ・レース
６２と、インナ・レース６３と、図示しない環状室内で
両方のレースの間に配置されたボールケージ６４と、周
面に分配された複数のボール６５とから成っている。ア
ウタ・レース６２は、片側で底６６によって鉢状に閉鎖
されており、この場合、中空ピン６７がこの底に接続さ
れている。アウタ・レースはインナ・レース６３の駆動
側に開口６８を有している。インナ・レース６３は、駆
動軸のための歯を付けられた差し込み開口６９を有して
いる。中心平面Ｅに関して両方向へ湾曲されている第１
のボール軌道７０がアウタ・レース６２内に設けられて
いる。同様に中心平面Ｅに関して両方向へ軸方向に湾曲
されている第２のボール軌道７１はインナ・レース６３
を有している。

【００２６】それぞれ一対の半径方向で向かい合う第１
のボール軌道７０及び第２のボール軌道７１内に、トル
クを伝達するボール６５が受容されている。ボール６５
はそれぞれ、ボールケージ６４の窓７２内に軸方向で保
持されている。ボールケージ６４は、アウタ・レース６
２と接触する球状の外側案内面７３と、インナ・レース
６３と接触する球状の内側案内面７４とを有している。
ボールケージ６４の、インナ・レース６３の駆動側に向
かって位置する内側開口７５は、インナ・レース６３の
最大直径より大きいか、あるいはそれと同じである。ボ
ールケージ６４は、両方の軸方向でアウタ・レース６２
における球状の内側案内面７６に支持されており、この
内側案内面は、ボール中心を通るボールケージ６４の中
心平面Ｅに対して非対称的に開口６８に向かってずらさ
れて位置している。ボールケージ６４は球状の内側案内
面７４を有しており、この内側案内面にインナ・レース
６３が支持されている。少なくとも、ボールケージ６４
の中心平面Ｅから、この内側案内面は、インナ・レース
６３の駆動側から見てアンダーカットされていない。符
号８１は、ボールケージ６４の内側におけるアンダーカ
ットされていない内側円筒状の区分を示している。図
１１及び図１２では、図１０の実施例に相応する部材に
は同じ符号が付けられている。部材を詳しく説明しない
限りでは、図１０の記載が引用される。

【００２７】図１１においては、アウタ・レース６２及
びボールケージ６４が組立て位置で示されており、この
場合、組立ては図７に示されかつ記載された形式に類似
して図８に示された効果を有して行われる。アウタ・レ
ース６２及びボールケージ６４から成るユニットは、同
軸的なほぼ所定の目的の位置にもたらされている。同時
に、インナ・レース６３はこれに対して同軸的に整合さ
れて部分品として示されている。ボールケージ６４の構
成に基づいて、矢印によって示すようにインナ・レース
６３は組立てにおいて簡単な形式で同軸的に導入される
ことができる。ボールケージ６４は、その本質的な部分
品において図３に示された実施例に相応する。特に、ボ
ールケージ６４の球状の外側案内面７３及び内側案内面
７４の曲率半径の中心点Ｍ１及びＭ２は、窓７２の縦軸
線Ｌｍによって限定された中心平面Ｅに対してずらされ
ている。

【００２８】図１２では、ボールケージ６４及びインナ
・レース６３から成るユニットが、第１のボール６５を
半径方向で窓７２内に導入するためにアウタ・レース６
２に対して旋回されて示されている。このような動作
は、個々の全てのボールのために繰り返されており、こ
の場合、旋回運動はそれぞれ順次に、他方のボール軌道
７０，７１を通る縦中心平面内で行われる。第２のボー
ルが導入される際に既に、強制的にボールケージ６４に
対するインナ・レース６３の旋回も実現される。この場
合、ボールケージ６４の中心平面Ｅは、その都度、アウ
タ・レース６２及びインナ・レース６３の交差する縦軸
線の間の角度を半分にする平面を占める。アウタ・レー
ス６２における球状の内側案内面７６を有する図示の実
施例では、このような形式の組立てを断念することはで
きない。以下に、本発明の好適な実施態様を例示する。

【００２９】１．縦方向で延びていてその内部で周方
向に分配されて位置している第１のボール軌道（１０，
４０）を有するアウタ・レース（２，３２）と、縦方向
で延びていてその表面で周方向に分配して構成された第
２のボール軌道（１１，４１）を有するインナ・レース
（３，３３）と、それぞれ１つの第１のボール軌道及び
第２のボール軌道内に案内されているトルクを伝達する
ボール（５，３５）と、前記アウタ・レース（２，３
２）と前記インナ・レース（３，３３）との間の環状室
内に位置するリング状のボールケージ（４，３４）とを
備えているボール式同期回転継手であって、それぞれ１
つの前記第１のボール軌道（１０，４０）と前記第２の
ボール軌道（１１，４１）とが半径方向で向かい合って
おり、前記アウタ・レース（２，３２）が少なくとも、
前記インナ・レース（３，３３）のための駆動側に開口
（８，３８）を有しており、前記ボールケージは、周方
向で分配された窓（１２，４２）を有していて、これら
の窓内にそれぞれ１つのボール（５，３５）が軸方向で
保持されており、さらにボールケージは、前記ボール
（５，３５）全部を一平面（Ｅ）内に保持しかつ前記ア
ウタ・レース（２，３２）の軸線と前記インナ・レース
（３，３３）の軸線との間で座屈が生じる際には両軸の
角度を半分にする平面上に案内するようになっており、
さらにボールケージが、アウタ・レース（２，３２）に
所属の案内面（１６，４６；１８，４８）に対して案内
接触する球状の外側案内面（１３，４３）と、インナ・
レース（３，３３）の表面（１９，４９）に対して案内
接触する球状の内側案内面（１４，４４）とを有してい
る形式のものにおいて、ボールケージ（４，３４）の球
状の外側案内面（１３，４３）及び球状の内側案内面
（１４，４４）の曲率中心点（Ｍ１，Ｍ２）が、ボール
ケージの窓（１２，４２）の周方向で延びる中心線（Ｌ
ｍ）によって限定された中心平面（Ｅ）に対して軸方向
にずらされており、さらに球状の外側案内面（１３，４
３）の曲率中心点（Ｍ１）が、アウタ・レース（２，３
２）における開口（８，３８）に向かって位置してお
り、かつ球状の内側案内面（１４，４４）の曲率中心点
（Ｍ２）が、アウタ・レース（２，３２）の、開口（３
８）とは軸方向で反対の側に向かって位置しており、さ
らに、アウタ・レース（２，３２）の開口（８，３８）
に向かって位置する、ボールケージ（４，３４）の内側
開口（１５，４５）が、直径において、インナ・レース
（３，３３）の表面（１９，４９）の最大外径より大き
くなっている、ことを特徴とするボール式同期回転継
手。

【００３０】２．アウタ・レース（２，３２）の内側
案内面（１４，４６）が、開口（８，３８）から見て軸
方向でアンダーカットされておらず、さらにボールケー
ジ（４，３４）のための第１の案内面が、ボールケージ
内で開口（８，３８）とは反対の側において形成されて
おり、かつボールケージのための第２の案内面（１８，
４８）が、開口（８，３８）に向かって位置する側にお
いて、それぞれアウタ・レース（２，３２）と結合して
いる単数又は複数の別個の安全部材（１７，２５，４
７）に形成されていることを特徴とする上記１に記載の
継手。

【００３１】３．アウタ・レース（２，３２）の内側
案内面（１４，４６）が、開口（８，３８）から見て軸
方向でアンダーカットされておらず、かつ開口（８，３
８）とは反対の側においてボールケージの球状の外側案
内面（１３，４３）に対して間隔を置いて位置してお
り、さらにボール（５，３５）がボール軌道（１０，１
１；４０，４１）及びボールケージの窓（１２，４２）
と接触しており、さらに、ボールケージ（４，３４）の
ための案内面（１８，４８）が、開口（８，３８）に向
かって位置する側において、それぞれアウタ・レース
（２，３２）と結合している単数又は複数の別個の安全
部材（１７，２５，４７）に形成されていることを特徴
とする上記１に記載の継手。

【００３２】４．アウタ・レース（２，３２）の内側
案内面（１６，３６）と、安全部材（１７，２５，４
７）の、ボールケージ（４，３４）と接触する案内面
（１８，４８）とが、ボールケージ（４，３４）の球状
の外側案内面（１３，４３）の曲率半径より大きい、又
はそれと同じ曲率半径を有していることを特徴とする上
記１から３までのいずれか１つに記載の継手。

【００３３】５．アウタ・レース（２，３２）の軸方
向でアンダーカットされない内側案内面（１６，４６）
が、継手を組み立てる際に、ボールケージの窓（１２，
４２）の中心平面から僅かに開口（８，３８）に向かっ
て円筒状に延びていることを特徴とする上記１から４ま
でのいずれか１つに記載の継手。

【００３４】６．アウタ・レース（２，３２）の軸方
向でアンダーカットされない内側案内面（１６，４６）
が、継手を組み立てる際に、ボールケージの窓（１２，
４２）の中心平面から僅かに開口（８，３８）に向かっ
て円錐状に延びていることを特徴とする上記１から４ま
でのいずれか１つに記載の継手。

【００３５】７．駆動軸（９）がインナ・レース
（３）に一体に成形されていることを特徴とする上記２
から６までのいずれか１つに記載の継手。

【００３６】８．ボールケージの窓（１２，４２）の
周方向長さが、所定の目的の運転角度のために必要な寸
法に制限されていることを特徴とする上記２から７まで
のいずれか１つに記載の継手。

【００３７】

【発明の効果】このような形式で、ボール軌道又はケー
ジの窓内に相互に嵌めることによる旋回運動が必要とさ
れることなしに、インナ・レースが同軸的にボールケー
ジ内に導入されることができる継手が提出される。これ
によって、このような動作は手動でも、自動でも、簡単
に実施される。自動化は、このような形式において初め
て採算の取れる費用で可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】ａは完成して組み立てられた本発明によるボー
ル式同期回転継手（ＵＦ−継手）の第１実施例の縦断面
図、ｂは図１のａの変化第１実施例の縦断面図、ｃは図
１のａの変化第２実施例の縦断面図である。

【図２】インナ・レースと、ボールケージと、ボールと
から成るユニットをアウタ・レースに組み立てる前で示
す、図１による継手の縦断面図である。

【図３】本発明による継手のボールケージを示す断面図
である。

【図４】図１及び図２による本発明による継手のボール
ケージとインナ・レースとから成る組立て前のユニット
を示す縦断面図である。

【図５】完成して組み立てられた本発明によるボール式
同期回転継手（ＵＦ−継手）の第２実施例の縦断面図で
ある。

【図６】図５による継手のアウタ・レース及びボールケ
ージを組立て前の状態で示す図である。

【図７】図５による継手のアウタ・レース及びボールケ
ージを組立て中の状態で示す図である。

【図８】図５による継手の、アウタ・レース及びボール
ケージから成る予め組み立てられたユニット並びにイン
ナ・レースを組立て前で示す縦断面図である。

【図９】図５による継手をボール組立ての際に部分的に
組み立てた状態で示す縦断面図である。

【図１０】完成して組み立てられた本発明によるボール
式同期回転継手（ＲＦ−継手）の第３実施例の縦断面図
である。

【図１１】図１０による継手の、アウタ・レース及びボ
ールケージから成る予め組み立てられたユニット並びに
インナ・レースを組立て前で示す縦断面図である。

【図１２】図１０による継手をボール組立ての際に部分
的に組み立てた状態で示す縦断面図である。

【符号の説明】

１継手２アウタ・レース３インナ・レース４ボールケージ５ボール６底７中空ピン８開口９駆動軸１０アウタ・レースの第１のボール軌道１１インナ・レースの第２のボール軌道１２窓、１３ボールケージの球状の外側案内面１４ボールケージの球状の内側案内面１５ボールケージの内側開口１６アウタ・レースの内側案内面１７安全部材１８安全部材の案内面１９インナ・レースの表面２０アウタ・レースの円錐状面２１ボールケージの内側円筒状面２２組立てユニット２３間隙２４リング状の安全部材２５打ち抜き成形部３１継手３２アウタ・レース３３インナ・レース３４ボールケージ３５ボール３６底３７中空ピン３８開口３９差し込み開口４０アウタ・レースの第１のボール軌道４１インナ・レースの第２のボール軌道４２窓４３ボールケージの球状の外側案内面４４ボールケージの球状の内側案内面４５ボールケージの内側開口４６アウタ・レースの内側案内面４７安全部材４８安全部材の案内面４９インナ・レースの表面５１ボールケージの内側円筒状面５２組立てユニット５５狭窄部６１継手６２アウタ・レース６３インナ・レース６４ボールケージ６５ボール６６底６７中空ピン６８開口６９差し込み開口７０アウタ・レースの第１のボール軌道７１インナ・レースの第２のボール軌道７２窓７３ボールケージの球状の外側案内面７４ボールケージの球状の内側案内面７５ボールケージの内側開口７６アウタ・レースの内側案内面７７安全部材７８安全部材の案内面７９インナ・レースの表面８１ボールケージの内側円筒状面

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 595008836 ジー・ケー・エヌ・ビルフェルト・ソシエタ・ペル・アチオニＧＫＮＢｉｒｆｉｅｌｄＳｐＡイタリア国ブルネック、リエンツフェルトシュトラーセ８ (72)発明者ヴェルナー・クルーデドイツ連邦共和国ノイルキルヒェン、プファラー−スタウフ−シュトラーセ 32 (72)発明者ペーター・ハルツドイツ連邦共和国ヘネフ、シュタインブルハ−シュトラーセ 14 (72)発明者ブルーノ・フェイヒターイタリア国ブルネック、アン・ダー・カイザー−ヴァルテ 20

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】縦方向で延びていてその内部で周方向に
分配されて位置している第１のボール軌道（１０，４
０）を有するアウタ・レース（２，３２）と、縦方向で
延びていてその表面で周方向に分配して構成された第２
のボール軌道（１１，４１）を有するインナ・レース
（３，３３）と、それぞれ１つの第１のボール軌道及び
第２のボール軌道内に案内されているトルクを伝達する
ボール（５，３５）と、前記アウタ・レース（２，３
２）と前記インナ・レース（３，３３）との間の環状室
内に位置するリング状のボールケージ（４，３４）とを
備えているボール式同期回転継手であって、それぞれ１
つの前記第１のボール軌道（１０，４０）と前記第２の
ボール軌道（１１，４１）とが半径方向で向かい合って
おり、前記アウタ・レース（２，３２）が少なくとも、
前記インナ・レース（３，３３）のための駆動側に開口
（８，３８）を有しており、前記ボールケージは、周方
向で分配された窓（１２，４２）を有していて、これら
の窓内にそれぞれ１つのボール（５，３５）が軸方向で
保持されており、さらにボールケージは、前記ボール
（５，３５）全部を一平面（Ｅ）内に保持しかつ前記ア
ウタ・レース（２，３２）の軸線と前記インナ・レース
（３，３３）の軸線との間で座屈が生じる際には両軸の
角度を半分にする平面上に案内するようになっており、
さらにボールケージが、アウタ・レース（２，３２）に
所属の案内面（１６，４６；１８，４８）に対して案内
接触する球状の外側案内面（１３，４３）と、インナ・
レース（３，３３）の表面（１９，４９）に対して案内
接触する球状の内側案内面（１４，４４）とを有してい
る形式のものにおいて、ボールケージ（４，３４）の球状の外側案内面（１３，
４３）及び球状の内側案内面（１４，４４）の曲率中心
点（Ｍ１，Ｍ２）が、ボールケージの窓（１２，４２）
の周方向で延びる中心線（Ｌｍ）によって限定された中
心平面（Ｅ）に対して軸方向にずらされており、さらに
球状の外側案内面（１３，４３）の曲率中心点（Ｍ１）
が、アウタ・レース（２，３２）における開口（８，３
８）に向かって位置しており、かつ球状の内側案内面
（１４，４４）の曲率中心点（Ｍ２）が、アウタ・レー
ス（２，３２）の、開口（３８）とは軸方向で反対の側
に向かって位置しており、さらに、アウタ・レース（２，３２）の開口（８，３
８）に向かって位置する、ボールケージ（４，３４）の
内側開口（１５，４５）が、直径において、インナ・レ
ース（３，３３）の表面（１９，４９）の最大外径より
大きくなっている、ことを特徴とするボール式同期回転
継手。