JPH03117726A - 等速自在継手 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、自動車等の動力伝達軸に用いられる等速自在
継手に関し、特に、駆動軸と従動輪との間で角度変位及
び軸方向変位を可能にした等速自在継手に関するもので
ある。

〔従来の技術〕

この種の等速自在継手は、第２図に示す様に、軸線に平
行な直線状案内溝（１）を設けた円筒状孔（２）を備え
る中空外方部材（３）と、この外方部材（３）の前記溝
（１）と協働してボールトラックを形成する軸線に平行
な直線状案内溝（４）を有し、且つ、部分球面状とした
外表面（５）を備える内方部材（６）と、前記各溝（１
）（４）に配されたトルク伝達ボール（７）と、上記各
ボール（７）を収容するボールポケット（８）を備え、
且つ、前記内方部材（６）の部分球面状外表面（５）及
び前記外方部材（３）の円筒状孔（２）′とで夫々接触
案内され、ボール中心面の両側で・継手軸線方向にずら
せて配置した曲率中心を有する部分球面状の内表面（９
）及び外表面（１０）を備えた保持器（１１）とで構成
されている。

上記保持器（１１）は、外方部材（３）と内方部材（６
）との間に交差角が付与され、かつ、軸方向に摺動しな
がら回転力が負荷された場合トルク伝達ボール（７）を
交差角の三等分面上に維持する役目を果たしている。各
部材相互に相対すべりが発生するため、グリース等の油
脂によって潤滑している。

〔発明が解決しようとする課題〕

上記の等速自在継手は、第３図に示す様に、保持器（１
１）の内表面（９）の曲率半径（Ｒｃ　）と、内方部材
（６）の外表面（５）の曲率半径（Ｒｉ　）とを見掛上
同一に形成されているが、製造公差上のバラツキ等に起
因して保持器（１１）と内方部材（６）との接触位置が
一定しない。

そのため、保持器（１１）と内方部材（６）との接触部
における摺動抵抗の変動、また、経時的変化による摺動
抵抗の変動等があり、しかも、保持器（１１）と内方部
材（６）との接触部間には、僅かな案内隙間しかなく、
潤滑油が十分に保持され難いため、保持器（１１）と内
方部材（６）とのすべりが不円滑となり、継手全体の屈
曲作動性が不円滑となっていた。

〔課題を解決するための手段〕

上記課題を解決するため、本発明は、軸線に平行な直線
状案内溝を設けた円筒状孔を備える中空外方部材と、こ
の外方部材の前記溝と協働してボールトラックを形成す
る軸線に平行な直線状案内溝を有し、且つ、部分球面状
とした外表面を備える内方部材と、前記各溝に配された
トルク伝達ボールと、上記各ボールを収容するボールポ
ケットを備え、且つ、前記外方部材の円筒状孔に接触案
内される部分球面状の外表面及びこの外表面の球面中心
より軸方向にずれた位置で前記内方部材の部分球面状外
表面に接触案内される内表面を備えた保持器とよりなる
等速自在継手において、保持器の内表面と内方部材の外
表面とを、保持器内表面の軸方向中心面から両側へ等角
度離れた二点でアンギュラコンタクトさせたものである
。

〔作用〕

内方部材の外表面は、保持器の内表面の常に一定の位置
でアンギュラコンタクトし、しかも、アンギュラコンタ
クト位置の両側に潤滑剤保持用の楔状空間が確保できる
ため、角度変位をスムーズにすることができ、部材間の
内部摺動抵抗も低く、継手全体として角度変位に対する
抵抗が著しく低減される。

〔実施例〕

第１図は本発明に係る等速自在継手の一実施例を示す要
部の拡大縦断側面図であって、各部材の名称と符号は従
来のものと同一であるため、その重複部分の説明は省略
する。

保持器（１１）の外表面（１０）の曲率中心は（０４）
であり、軸線（Ｘ−’Ｘ）に直交する内表面（９）の軸
方向中心面（・Ｓ’）は、ボール中心面（Ｐ）に対して
（０＋）：とは反対側に等距離軸方向にずらされている
。ｌ体持器（１１）の内表面（９）は、軸方向中心面（
Ｓ）から軸線方向へ等距離（ｊ２１）（ｆｉ）だけ反対
方向にずらせた位置に曲率中心（ｏｉ）（ｏ２）をもち
、且つ、軸線（Ｘ−Ｘ）上に曲率中心（０３）をおく内
方部材（６）の外表面（５）の曲率半径（Ｒｉ　）より
大きい曲率半径（Ｒｅ　）　　（Ｒｅ　）とした２つの
円弧（９ｃ）　　（９ｃ）で形成している。そして、保
持器（１１）の内表面（９）と内方部材（６）の外表面
（５）とは軸方向中心面（Ｓ）から軸方向両側へ等角度
（α）（α）離れた二点（Ｐ□）（Ｐ２）でアンギュラ
コンタクトさせている。

尚、２つの円弧（９ｃ）　　（９ｃ）の間には、第１図
のように軸線に平行な円筒面（９ｄ）を設けている。

また、内方部材（６）の外表面（５）と保持器（１１）
の内表面（９）との接触角（α）（α）は、保持器（１
１）の内表面（９）を軸線方向に約４等分Ｑた位置で接
触する１ように設定するのが好ましｌいが、これに制約
さ、俄ない。

さらに、２つの円弧（９ｃ）　　（９ｃ）の曲率中心（
ＯＸ）（Ｏ□）の中心面（Ｓ）に対する離隔距離（ｆｌ
）（ｆ□）は、２つの円弧（９ｃ）（９ｃ）の曲率半径
（Ｒｅ　）　　（Ｒｃ　）と、前記接触角（α）（α）
によって幾何学的に決定される。

また、２つの円弧（９ｃ）　　（９ｃ）の曲率半径（Ｒ
ｃ　）　　（Ｒｅ　）は、内方部材（６）の外表面（５
）の曲率半径（Ｒｉ　）より大きく設定されており、条
件によっては直線に近づけることも可能である。

本発明の等速自在継手は、以上の構成からなり、次に動
作を説明する。

第１図において、保持器（１１）と内方部材（６）とは
相対的に軸方向変位をすることはない。しかし、外方部
材（３）と内方部材（６）とが自由に角度変位を伴いつ
つ回転するとき、外方部材（３）に対して、内方部材（
６）が保持器（１１）と一体的に軸方向変位することが
可能である。

このような角度変位および／または軸方向変位に際し、
内方部材（６）の外表面（５）は、保持器（１１）の内
表面（９）の常に同じ位置（ｐｔ）（Ｐ２）でアンギュ
ラコンタクトする。従って、外方部材（３）と内方部材
（６）との間で角度変位および／または軸方向変位を伴
いつつ回転トルクを伝達する過程において、保持器（１
１）の内表面（９）と、内方部材（６）の外表面（５）
との接触面間に生ずる内部摺動抵抗が安定し、かつ、接
触部（ＰＩ）（Ｐ２）の両側に形成された楔状空間へグ
リースが誘導され良好な潤滑状態が得られる。従って、
継手全体としての角度変位が極めて円滑となる。

〔発明の効果〕

本発明によれば、内方部材の外表面は、保持器の内表面
の常に一定の位置でアンギュラコンタクトし、しかも、
アンギュラコンタクト位置の両側の楔状空間に潤滑剤を
保持させ得るため、角度変位をスムーズにすることがで
き、部材間の内部摺動抵抗も低く、継手全体として角度
変位に対する抵抗が著しく低減される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る等速自在継手の一実施例を示す要
部の拡大縦断側面図、第２図は、この種等速自在継手の
一般的構成を示す全体の概略側断面図、第３図は従来の
等速自在継手の要部縦断側面図である。 （１−直線状案内溝、（２）　−円筒状孔、（３−外方
部材、　　　（４）・−・−直線状案内溝、（５−外表
面、　　　　（６）　−内方部材、（７・・・トルク伝
達ボール、 （８−ボールポケット、 （９）　−内表面、　　　　（１０）−・外表面、（１
１：ｌ−一保持器、　　　　（９ｃ）　　（９ｃＬ・−
円弧、（Ｓ）・−保持器の内表面の中心面、 （ｐｔ）（Ｐり一・−アンギュラコンタクト位置、（ｏ
ｔ　）　　（０４＞−保持器内表面の曲率中心、（Ｒｃ
　）　　（Ｒｌｃ　）・−保持器内表面の曲率半径、（
Ｒｉ　）・−当方部材外表面の曲率半径、（ｏ３）−−
−’、内方部材外表面み、曲率中心、（０４ ）・−・保持器外表面の曲率中心。 特 許 出 願 人 工ヌ・チー・エヌ 第 １ 図 ２ １ 第２ 図 第３図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）軸線に平行な直線状案内溝を設けた円筒状孔を備
   える中空外方部材と、この外方部材の前記溝と協働して
   ボールトラックを形成する軸線に平行な直線状案内溝を
   有し、且つ、部分球面状とした外表面を備える内方部材
   と、前記各溝に配されたトルク伝達ボールと、上記各ボ
   ールを収容するボールポケットを備え、且つ、前記外方
   部材の円筒状孔に接触案内される部分球面状の外表面及
   びこの外表面の球面中心より軸方向にずれた位置で前記
   内方部材の部分球面状外表面に接触案内される内表面を
   備えた保持器とよりなる等速自在継手において、 保持器の内表面と、内方部材の外表面とを、保持器内表
   面の軸方向中心面から両側へ等角度離れた二点でアンギ
   ュラコンタクトさせたことを特徴とする等速自在継手。