JPH0724885Y2 - ガス絶縁電気機器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） 本考案は変流器の取付けを改良したガス絶縁電気機器に
関する。

（従来の技術） 一般に、ガス絶縁電気機器は電流を測定するための変流
器を具備している。

従来、変流器は第３図及び第４図に示すように取付けら
れていた。つまり、変流器本体１は各相の導体２の周囲
に装着される。このため、変流器本体１を収納する容器
３は中央が外側に突出し二分割された第１及び第２容器
4,5から形成されている。

そして、第１の容器４の小径側端は外フランジ６が固着
されている。この外フランジ６には導体２を支持する絶
縁スペーサ７を介して断路器等の機器が接続されてい
る。

また、第１の容器４の大径側端及び第２の容器５の大径
側端には外フランジ8,9が夫々固着されている。そし
て、両外フランジ8,9間を接続することで、容器３が形
成されている。

さらに、第２の容器５の小径側端は外フランジ10が固着
されている。この外フランジ10には絶縁スペーサ11を介
して断路器を12の管台13が接続されている。

ところで、第３図に示す如く、変流器を並設した場合、
二つの変流器間隔Ｄは最大径を有する外フランジ8,9の
外径により決定されることになる。

これにより、管台13間を短縮した小形の遮断器12を提供
することができず、ひいてはガス絶縁電気機器全体の小
形化を図ることができない。

（考案が解決しようとする課題） このように従来のガス絶縁電気機器にあっては、変流器
を並設する場合最大径を有する外フランジが小形の防げ
となっていた。

本考案は上記の点を考慮して成されたもので、変流器を
並設した場合でも、小形化が可能なガス絶縁電気機器を
提供することを目的とする。

［考案の構成］ （課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために本考案においては、変流器本
体を収納する容器を両端に外フランジを固着し軸方向長
が異なる第１及び第２の容器に分割し、それらの容器を
相互に逆向きにして並設している。

（作用） このように構成することにより、並設した容器中央部の
外フランジが軸方向に一致することがなく、並設容器間
隔を小さくすることができる。

（実施例） 以下本考案の一実施例を第１図を参照して説明する。初
めに、第１図中上方の変流器の構成について説明する。
各相の変流器本体１は各相の導体２の周囲に装着されて
いる。

そして、変流器本体１を収納する容器３は二分割され両
端で径が異なる第１及び第２の容器4,5から形成されて
いる。この第１の容器４の軸方向長は、第２の容器５の
軸方向長より長くしている。また、第１及び第２の容器
4,5の対向端の径は夫々、他端の径に比べて大きくして
いる。

さらに、第１の容器４の両端には夫々外フランジ6,8が
固着されている。この外フランジ６には導体２を一側を
絶縁支持する絶縁スペーサ７を介して断路器、接地装置
等の機器が接続されている。

他方、第２の容器５の両端にも夫々外フランジ9,10が固
着されている。この外フランジ10にはさらに導体２の他
側を絶縁支持する絶縁スペーサ11を介して遮断器12の管
台13が接続されている。

また、外フランジ6,10の外径は同径とし、外フランジ8,
9の外径も同径としている。

尚、変流器本体１は外フランジ８に固着した変流器取付
フランジ14にて支持している。

一方、第１図中下方の変流器は上方の変流器と逆向きに
配設している。即ち、第１の容器４と第２の容器５とが
入替られている。

本実施例においては、変流器本体１を収納する容器３を
第１の容器４及び第２の容器５の二分割としたので、変
流器本体１の収納が容易となる。

また、第１の容器４及び第２の容器５に固着するフラン
ジを全て外フランジとしたので、容器３の容積を最小と
することができ、材料の節減及び内部に封入する絶縁ガ
スの節減が可能となる。

さらに、上下の変流器の容器３を相互に逆向きとし、第
１の容器４と第２の容器５の軸方向長を異ならせたの
で、容器３の中央部の外フランジ8,9が軸方向に一致す
ることがなく、並設時の間隔D₁を小さくすることができ
る。これにより、ガス絶縁電気機器の小形化を図ること
ができる。

次に本発明の他の実施例を第２図に示す。本実施例では
変流器取付フランジ14を外フランジ8,9間に間挿してい
る。これにより、変流器本体１の容器３への取付が容易
となる。

尚、以上の実施例において三相機器について説明した
が、これに限定されず単相機器にも適用することができ
る。

［考案の効果］ 以上説明したように本考案においては、変流器本体を収
納する容器を両端に外フランジを固着し軸方向長が異な
る第１及び第２の容器に分割し、これらの容器を相互に
逆向きにして並設したので、並設した容器中央部の外フ
ランジが軸方向に一致することがないため、並設容器間
隔を小さくすることが可能となり、部品数を増やすこと
なく、組立作業性が良い小形化可能なガス絶縁電気機器
を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示すガス絶縁電気機器の断
面図、第２図は本考案の他の実施例を示すガス絶縁電気
機器の断面図、第３図は従来のガス絶縁電気機器を示す
断面図、第４図は第３図に示すガス絶縁電気機器の横断
面図である。 １…変流器本体、３…導体、３…容器、４…第１の容
器、５…第２の容器、６…外フランジ、７…絶縁スペー
サ、8,9,10…外フランジ、11…絶縁スペーサ、12…遮断
器、13…管台、14…変流器取付フランジ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】変流器本体を収納した容器を複数並設して
   なるものにおいて、前記容器を両端に夫々外フランジを
   固着した第１の容器と第２の容器とに分割し、この第１
   の容器及び第２の容器の対向端径を夫々の他端径より大
   きくし、前記第１の容器及び第２の容器の夫々の軸方向
   長を異ならせてなり、前記並設された容器は相互に第１
   の容器と第２の容器を逆向きに入替えてなるガス絶縁電
   気機器。