JPH0724822B2 - 防汚方法および防汚装置 - Google Patents

防汚方法および防汚装置

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JPH0724822B2
JPH0724822B2 JP2194257A JP19425790A JPH0724822B2 JP H0724822 B2 JPH0724822 B2 JP H0724822B2 JP 2194257 A JP2194257 A JP 2194257A JP 19425790 A JP19425790 A JP 19425790A JP H0724822 B2 JPH0724822 B2 JP H0724822B2
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嘉造 高木
成興 中村
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B08CLEANING
    • B08BCLEANING IN GENERAL; PREVENTION OF FOULING IN GENERAL
    • B08B17/00Methods preventing fouling
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B08CLEANING
    • B08BCLEANING IN GENERAL; PREVENTION OF FOULING IN GENERAL
    • B08B17/00Methods preventing fouling
    • B08B17/02Preventing deposition of fouling or of dust
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B63SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
    • B63BSHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; EQUIPMENT FOR SHIPPING 
    • B63B59/00Hull protection specially adapted for vessels; Cleaning devices specially adapted for vessels
    • B63B59/04Preventing hull fouling

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、海洋構造物、船舶、海水輸送用の配管または
水路、魚網やいけす網、あるいは海水取水口のスクリー
ンに生物が付着して汚染することを防止する防汚方法に
関し、その方法を実施するための装置をも包含する。
【従来の技術】
たとえば発電所の冷却水用の海水を輸送する配管や海水
取水口のスクリーン、船の舷側、桟橋、浮き台、橋脚な
どの海洋構造物において常に海水に接している部分に
は、種々の海草やフジツボそのほかの貝のような海洋生
物が付着し、それによって取水量の減少や船舶の航行速
度低下などの問題が生じる。このため、付着した海洋生
物を定期的に取り除かなければならないが、これは困難
な作業である。 海洋生物の付着のメカニズムは、まず赤潮菌などの微生
物が付着して生物皮膜が形成され、それにフジツボなど
の大型生物の幼生が付着するという順序に従う。従っ
て、微生物の付着を防止して、大型生物の幼生が付着し
成長するのを防止することが上記の問題の効果的な解決
策であり、そのための手法が種々提案されている。 その第一は、海水に接する面を平滑にすることである。
たしかに平滑面には生物が付着しにくいが、その効果は
最初のうちだけで、結局は付着を免れず、あまり持続的
な対策とはいえない。 船の防汚によく使用されているのは、有機スズ化合物を
含む塗料である。防汚塗料の塗膜から有機スズ化合物が
海水に溶出し、それが周囲の細菌を死滅させることによ
り、海洋生物の付着が防止できる。防汚塗料の効果は一
般に2年程度しか持続しないから、定期的な再塗装が必
要であり、船を乾ドックに入れなければならない。従っ
てこの手法は構造物などには適用できないし、環境を汚
染するため、防汚塗料の使用は規制されつつある。 海水輸送用の配管の防汚方法として、管内に塩素を注入
する方法がある。塩素は有害であるから、その取り扱い
には別の問題が出てくる。 銅または銅合金を電極とし、被防汚体に近接して配置し
て陽極とし、直流電流を通電して銅イオンを発生させる
方法がある(特開昭61-136689号、同61-221382号、同61
-221383号、同61-221384号、同63-142109号など)。ま
た、不溶性電極を使用し、海水を電気分解して塩素イオ
ンを発生させる方法もある(特開昭63-101464号、同63-
103789号、同64-87791号、特開平1-168224号)。これら
の方法は、電気化学反応により発生した殺菌性の物質が
被防汚体の周囲を覆うことによって防汚を行なう。この
ため、海水の流れが速い所には適用しにくい。それに加
え、生体に対し有害な物質を発生させることは好ましく
ない。
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、環境を汚染することなく、かつ比較的
低額の設備費とわずかなランニングコストとをもって、
効果的に防汚を行なう方法、およびその方法を実施する
ための装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】 本発明の防汚方法は、海水に接触する構造物、船舶また
は配管への海洋生物の付着による汚染を防止する方法で
あって、基本的には被防汚体の防汚を必要とする部分に
導電性のシートを直接、すなわち絶縁材を介さずにライ
ニングし、この導電性シートと接触しないように海水中
に電極材と照合電極を配置し、導電性シートを陽極、電
極材を陰極として直流電圧を印加し、照合電極と陽極と
の電位差を測定してそれが0.5〜1.5V(SCE電極基準)の
範囲であって塩素の生成しない電位差の範囲にあるよう
に制御しながら微弱な電流を流し、導電性シートに触れ
た微生物に電気的なショックを与えて、その付着を防止
することからなる。 直流電流の通電は、防汚を行なうべき環境の条件によっ
て異なるが、上記のように陽極電位が0.5〜1.5V(対SC
E)の範囲となるようにすればよく、通常この範囲内で
あれば微生物の付着を防止できるし、海水の電気分解に
よる塩素の生成も認められない。 この方法を実施する本発明の防汚装置は、一例として台
船の例を第1図に示したように、被防汚体(1)の海水
(9)に接触し防汚を必要とする部分にライニングした
導電性シート(3)、この導電性シートと接触しないよ
うに海水中に配置した電極材(4)、照合電極(5)お
よび直流電源(6)から本質的に構成され、直流電源が
照合電極と陽極との電位差を0.5〜1.5V(SCE電極基準)
の範囲であって塩素の生成しない電位差の範囲に制御す
る機能を有し、導電性シートを陽極、電極材を陰極とす
るよう、それぞれを直流電源に接続してなる。 導電性シートを被防汚体に設ける簡単な方法は、ゴムに
不溶性の導電性物質を混練しシートにしたものを貼りつ
ける、ゴムライニング法である。 ゴムとしては、たとえばクロロプレンゴム、ブチルゴ
ム、エチレンプロピレンゴム、フッ素ゴム、クロロスル
ホン化ポリエチレンゴムなどが好適である。 ゴムに代えて熱可塑性樹脂たとえばポリ塩化ビニル、ポ
リエチレン、ポリアミドなどを使用し、それらの粉末と
導電性物質の粉末との混合物を用意し、粉体ライニング
の方法で導電性シートにしてもよい。 不溶性の導電性物質の例をあげれば、Ti,Ni,Taなどバル
ブメタル、白金族の金属またはその酸化物、PbO2,MnO2,
Fe2O3などの金属酸化物、グラファイトやカーボンブラ
ックなどの炭素系材料、銀鉛合金である。 ゴムまたは熱可塑性樹脂と導電性物質との配合例を示せ
ば、つぎのとおりである。 導電性シートの厚さは、耐久性をもたせるために500μ
m以上、とくに3mm以上が好ましい。シートを厚くすれ
ばそれだけ長い年月使用できるが、そのぶん高価になる
ので、10mmまで、好ましくは5mm以下にするとよい。 電極材には、チタン基材に貴金属をメッキしたものや、
貴金属の酸化物をコーティングしたもの、あるいは銀鉛
合金や炭素系材料の棒状体が適している。電極材と導電
性シートとが直接接触しないように両者を配置する必要
があり、これには電極材を絶縁材のチューブなどで被覆
しておくとよい。 直流電流には、市販の整流器を使用すればよい。 本発明の防汚方法および防汚装置は、被防汚体の種類に
応じて多くの態様が可能である。 たとえば被防汚体が網である場合、第2図に示すよう
に、被防汚体(1)である網に導電性被膜(3A)を形成
し、この被膜を陽極として利用する。 本発明では、導電性シートを絶縁材を介さず直接被防汚
体にライニングしているので、被防汚体が電気の良導体
である場合、第1図ないし第3図または第7図に示すよ
うに、被防汚体(1)を給電体として利用することがで
きる。 被防汚体がコンクリート製の構造体のように、直接導電
性シートをライニングできないものである場合、または
被防汚体に導電性シートをライニングすることが適当で
ない場合は、第4図ないし第6図に示すように、被防汚
体(1)に近接して導電性の支持構造体として給電体
(2)設け、その上に陽極とする導電性シート(3)を
ライニングするという手法をとることができる。給電体
には、鋼やステンレス鋼をはじめとする金属の板や網を
使用すればよい。 給電体の取付けは、被防汚体の構造に応じて適宜の手段
をえらべばよく、たとえば被防汚体に支持部材を設けて
それにネジ止めしてもよいし、ワイヤーで吊り下げても
よい。給電体は被防汚体に密着するように取付けること
が好ましいが、両者の間に多少の隙間があってもさしつ
かえない。 導電性シート(3)と電極材(4)の極性を時折入れ換
えてもよい。通電は、必要であれば連続的に行なうが、
必要がなければ間欠的に行なってもよいことはもちろん
である。これらの態様は、直流電源装置にそのような機
能をもたせておけば実施できる。 被防汚体が長尺または大型の物である場合は、被防汚体
を適当な区分に分割し、それぞれの区分ごとに防汚する
ことが好ましい。
【作用】
本発明の防汚方法および防汚装置は、導電性シートを被
防汚体上に、または被防汚体に近接して配置した給電体
にライニングし、それに一定の電位をもたせたことによ
り、導電性シートに触れた微生物および大型生物の幼生
に電気的なショックを与え、微生物や大型生物の幼生が
そこに付着することを防止する。前述のように、微生物
が付着しなければ生物皮膜は形成されず、従って海草が
生えたり、フジツボやムラサキ貝などの幼生が付着し成
長することもない。塩素イオンや銅イオンのような有害
物質の発生を伴わないので、環境汚染の心配もない。 照合電極を配置して電位差を制御しているので、何らか
の原因で電圧が過度に貴になって海水を電解し塩素を発
生するようなことは、未然に防止できる。 陽極と陰極の極性を変換する態様や、通電を間欠的に行
なう態様によると、導電性シートおよび電極材の電極寿
命を延ばすことができる。極性変換が可能であれば、導
電性シートの一部が剥落して防汚体や給電体が露出した
場合に、それらを陰極に切換えて電食を受けることを防
止できる。照合電極を利用して上記のような事故をいち
早く検知し、自動的に極性変換できるようにしておけ
ば、安全性が高まる。 もっとも、本発明の装置は導電性シートを使用している
ので、導電性塗料の塗膜を使用する在来の防汚装置にく
らべて、耐久性が高い。いうまでもなく、塗膜のような
薄い被膜の場合には、海水中の砂、石、貝殻によって欠
損が生じやすく、この問題は配管など、流速が速い分野
において顕著である。
【実施例1】 両端にフランジを有する鋼管(口径「100A」長さ1m)を
10本用意した。それぞれの内面に、クロロプレンゴム10
0重量部にカーボンブラック30重量部およびグラファイ
ト40重量部を混練して押し出した導電性ゴムシートを、
ライニングした。加硫後のシートの厚さは5mm。鋼管の
フランジ面や外周面など、導電性シートのライニングの
ないすべての部分を、絶縁材で被覆した。 銀の円柱を、その先端面の一部が露出するように絶縁材
で被覆し、後端にリードを接続した照合電極を用意し
た。被覆鋼管それぞれの中ほどに孔をあけ、そこにこの
照合電極を挿入し、先端が管内部にわずか突き出るよう
に固定した。 フランジ部分と同じ形状寸法の面をもつチタン製のドー
ナツ状板に白金をメッキして、電極材とした。 上記の鋼管を、第3図に示すように、電極材(4)をは
さんでフランジ接合して、試験用の配管とした。直流電
源(6)の陽極端子、陰極端子および照合電極端子は、
各鋼管に設けた接続端子、電極材、照合電極(5)と接
続ケーブルで配線した。第3図において、(8)は絶縁
材である。 この配管に、海水を0.5m/secの流速で流した。鋼管1本
あたり40〜100mAの直流電流を通電し、陽極と照合電極
(SCE)との電位差が0.8〜1.2Vの範囲となるように制御
しつつ、配管の防汚を行なった。 1年後に配管内部を調べたところ、海洋生物の付着がま
ばらに付着しただけであった。 比較のため、同じ口径のポリ塩化ビニルパイプの配管
に、上記と同様に海水を流した。この配管内部には海洋
生物が付着し、1年後にはその厚さが10mmに達してい
た。
【実施例2】 第4図に示すようにして、海水が0.3m/secの速さで流れ
ている、コンクリート水路の防汚試験を行なった。 縦1m、横1m、厚さ3mmのステンレス板を給電体(2)と
し、その一方の面にクロロプレンゴム100重量部に代え
てブチルゴム100重量部を使用したほかは実施例1と同
様な導電性シート(3)をライニングし、他の部分を絶
縁材(8)で被覆した防汚壁を用意した。 水路側面に防汚壁を、導電性シートの側が海水に向くよ
うに配置し、防汚壁と対向する位置に白金メッキしたチ
タン棒の電極材(4)を、それぞれ水路側面に設けた支
持部材で固定した。直流電源(6)の陽極端子と陰極端
子を、それぞれ給電体、電極材を配線した。 直流電源と接続してある照合電極(5)を水路に投げ込
んで、陽極との電位差が0.8〜1.2Vの範囲となるように
制御しながら、150〜600mAの直流電流を通電した。1年
経過後も、防汚壁の表面に海洋生物の付着はみられなか
った。 同じ大きさのステンレス板の一方の面にポリ塩化ビニル
で被覆を施し他方の面に塗装を施したものを、水路の同
様な位置に浸漬しておいたところ、そこに海洋生物が付
着して、1年後には厚さが約15mmに達するほど成長して
いた。しかも、ポリ塩化ビニルとの継ぎ目付近の塗装が
剥離していた。
【実施例3】 縦1m、横1m、高さ1mの立方体形をした試験用台船(鋼
製)を用意した。台船の上面だけを絶縁材で被覆し、他
の5面をクロロプレンゴム100重量部に代えてエチレン
プロピレンゴム100重量部を使用したほかは、実施例1
と同様な導電性シートでライニングした。 白金メッキしたチタンの棒状の電極材と、台船に設けた
支持部材に取付けた。 直流電源の陽極端子と導電性シート、陰極端子と電極材
を、それぞれ接続し、照合電極端子と接続した照合電極
を配置して、第1図に示すような防汚装置とした。 1日に10時間程度、電位差が0.8〜1.2Vの範囲となるよ
うに通電した。1年経過後も、台船に海洋生物がまばら
に付着しただけであった。 比較のために設置した、ポリ塩化ビニルを被覆した台船
には海洋生物が付着し、その厚さは最大10mmに達してい
た。
【実施例4】 第5図に示すようにして、舷側の防汚試験をした。 給電体(2)とする長さ2m、幅1m、厚さ3mmの鋼板の一
方の面に、クロロプレンゴム100重量部に代えてフッ素
ゴム100重量部を使用したほかは、実施例1と同様な導
電性シート(3)をライニングした。他の部分を絶縁材
(8)で被覆して、防汚壁を用意した。給電体(2)と
直流電源(6)の陽極端子を接続し、上記の防汚壁を吃
水線付近から下方に、船舶と密着するように取付けた。 白金メッキしたチタンの丸棒の側面を絶縁性のチューブ
で覆ったものを電極材(4)とし、銀の丸棒の側面を絶
縁性のチューブで覆ったものを照合電極(5)として用
意し、それぞれ直流電源の陰極端子、照合電極端子とを
接続した。 停泊時は電極材および照合電極を海水中に投げ込み、照
合電極と陽極との電位の差が0.8〜1.2Vの範囲となるよ
うに通電し、航海時はそれらを引き上げておいた。 防汚壁を設けた部分には、1年経過後も海洋生物がまば
らに付着しただけであった。それ以外の部分には付着
し、成長して6ヶ月後には約10mmの厚さになっていた。
【実施例5】 第6図に示すようにして、橋脚の防汚を行なった。 給電体(2)とする鋼板の一方の面に、クロロプレンゴ
ム100重量部に代えてクロロスルホン化ポリエチレンゴ
ム100重量部を使用したほかは実施例1と同様な導電性
シート(3)をライニングし、他の部分に絶縁材(8)
をライニングしてなる防汚壁を、4枚用意した。これら
を、海面のすぐ下で、被防汚体(1)である橋脚を囲む
位置に、導電性シート(3)を外側に向けて固定し、給
電体(2)と直流電源(6)の陽極端子とを接続した。 弧状の白金メッキチタン棒を、それぞれの防汚壁の前に
1本ずつ配置してリング状の電極材(4)とし、直流電
源の陰極端子と接続した。 海水中に照合電極(5)を投入して、導電性シート
(3)との電位差が0.8〜1.2Vの範囲となるように通電
した。 1年後に海洋生物の付着状況を調べたところ、この橋脚
への付着はほとんどなかったが、他の橋脚には1年前に
掃除をしたにもかかわらず、フジツボなどが約15mmの厚
さで付着していた。
【実施例6】 波力で発電し点灯するブイの防汚を行なった。 第7図に示すように、波のエネルギーを取込む脚部の中
途にフランジを設け、それに、パッキンおよびドーナツ
板状の電極材(4)をはさんで、実施例1と同様な被覆
鋼管を接合した。 実施例1と同じ条件で通電した。1年後にも脚部内面に
海洋生物の付着はほとんどなく、発電能力の低下はみら
れなかった。 防汚処理をしていない他のブイは、脚部内面にも海洋生
物が付着して、波のエネルギーを十分に取込むことがで
きなくなっていた。
【実施例7】 開口部が30mm×30mmの金網に、ナイロン100重量部、カ
ーボンブラック10重量部およびグラファイト10重量部か
らなる混合粉末を用い、ホットディップ法で粉体ライニ
ングして、導電性被膜を形成した。 第2図に示すように、この金網で四方を囲んでいけすを
形成した。 いけすの三方を囲んでコの字形の絶縁材(8)を配置
し、それに棒状の電極材(4)を取付けた。照合電極
(5)はいけすの内側に配置した。直流電源(6)の陽
極端子、陰極端子および照合電極端子を、それぞれ金
網、電極材および照合電極に接続した。 導電性被膜と照合電極との電位差が0.8〜1.2Vの範囲と
なるように、1年間通電した。 網への海洋生物の付着はあまりみられなかった。同じ大
きさの開口部をもつナイロン製の魚網は、1ヶ月で網目
が閉塞した。
【発明の効果】
本発明の防汚方法によれば、海洋生物の付着を防止でき
る。付着した海洋生物の除去は困難な作業であり、危険
が伴う場合も少なくないが、本発明の方法を実施すれば
このような作業は不要となる。しかも、生物に有害な物
質を発生させることによって防汚を行なう従来法とは異
なり、本発明の方法は環境汚染の心配がない。 本発明の防汚装置は、上記の方法の実施に好適である。
この装置は、陽極にシート状物を用いているので、流れ
の速いところや波の荒いところでも使用できる。 本発明の防汚技術は、上述の各例のほか、海洋生物の付
着が問題となるすべての分野に適用でき、安全かつ確実
な解決手段である。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第7図は、いずれも本発明の防汚方法およ
び防汚装置の実施例を説明するための図であって、 第1図は台船に適用した例を、 第2図は網に適用した例を、 第3図は配管に適用した例を、 第4図はコンクリートの水路に適用した例を、 第5図は船舶に適用した例を、 第6図は橋脚に適用した例を、 第7図はブイに適用した例を、 それぞれ示す。 1……被防汚体、2……給電体 3……導電性シート、3A……導電性被膜 4……電極材、5……照合電極 6……直流電源、8……絶縁材 9……海水

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】海水に接触する構造物、船舶または配管へ
    の海洋生物の付着による汚染を防止する方法であって、
    導電性の物質からなる被防汚体の、防汚を必要とする部
    分に導電性のシートを直接ライニングし、この導電性シ
    ートと接触しないように海水中に電極材と照合電極を配
    置し、導電性シートを陽極、電極材を陰極とし、導電性
    の被防汚体を給電体として利用して直流電圧を印加し、
    照合電極と陽極との電位差を測定してそれが0.5〜1.5V
    (SCE電極基準)の範囲であって塩素の生成しない電位
    差の範囲にあるように制御しながら微弱な電流を流し、
    導電性シートに触れた微生物に電気的なショックを与え
    てその付着を防止することからなる防汚方法。
  2. 【請求項2】海水に接触する網への海洋生物の付着によ
    る汚染を防止する防汚方法であって、導電性の物質から
    なる、被防汚体である網に導電性被膜を形成し、この導
    電性被膜と接触しないように海水中に電極材と照合電極
    を配置し、導電性被膜を陽極、電極材を陰極とし、導電
    性の被防汚体を陽極への給電体として利用して直流電圧
    を印加し、照合電極と陽極との電位差を測定してそれが
    0.5〜1.5V(SCE電極基準)の範囲であって塩素の生成し
    ない電位差の範囲にあるように制御しながら微弱な電流
    を流し、導電性被膜に触れた微生物に電気的なショック
    を与えて、その付着を防止することからなる防汚方法。
  3. 【請求項3】海水に接触する構造物、船舶または配管へ
    の海洋生物の付着による汚染を防止する方法であって、
    被防汚体の防汚を必要とする部分に近接して、導電性の
    シートをライニングした給電体または導電性の被膜でお
    おわれた給電体を配置し、この導電性シートまたは導電
    性被膜と接触しないように海水中に電極材と照合電極を
    配置し、導電性シートまたは導電性被膜を陽極、電極材
    を陰極とし、陽極へは給電体を通して直流電圧を印加
    し、照合電極と陽極との電位差を測定してそれが0.5〜
    1.5V(SCE電極基準)の範囲であって塩素の生成しない
    電位差の範囲にあるように制御しながら微弱な電流を流
    し、導電性シートに触れた微生物に電気的なショックを
    与えて、その付着を防止することからなる防汚方法。
  4. 【請求項4】導電性シートまたは被膜と電極材の極性を
    時々入れ換えて実施する請求項1ないし3のいずれかの
    防汚方法。
  5. 【請求項5】海水に接触する構造物、船舶または配管へ
    の生物の付着による汚染を防止する防汚装置であって、
    導電性の物質からなる被防汚体の、防汚を必要とする部
    分に直接ライニングした導電性シート、この導電性シー
    トと接触しないように海水中に配置した電極材、照合電
    極および直流電源から本質的に構成され、直流電源は照
    合電極と陽極との電位差を0.5〜1.5V(SCE電極基準)の
    範囲であって塩素の生成しない電位差の範囲に制御する
    機能を有し、導電性シートを陽極、電極材を陰極とする
    よう、導電性の被防汚体を陽極の給電体として利用して
    直流電源に接続してなる防汚装置。
  6. 【請求項6】海水に接触する網への海洋生物の付着によ
    る汚染を防止する防汚装置であって、導電性の物質から
    なる、被防汚体である網を被覆した導電性の被膜、この
    導電性被膜と接触しないように海水中に配置した電極
    材、照合電極および直流電源から本質的に構成され、直
    流電源が照合電極と陽極との電位差を0.5〜1.5V(SCE電
    極基準)の範囲であって塩素の生成しない電位差の範囲
    に制御する機能を有し、導電性被膜を陽極、電極材を陰
    極とするよう、導電性の被防汚体を陽極の給電体として
    利用して直流電源に接続してなる防汚装置。
  7. 【請求項7】海水に接触する構造物、船舶または配管へ
    の海洋生物の付着による汚染を防止する装置であって、
    被防汚体の防汚を必要とする部分に近接して配置した給
    電体、この給電体の表面にライニングした導電性シート
    または被膜形成した導電性被膜、この導電性シートまた
    は導電性被膜と接触しないように海水中に配置した電極
    材、照合電極および直流電源から本質的に構成され、直
    流電源が照合電極と陽極との電位差を0.5〜1.5V(SCE電
    極基準)の範囲であって塩素の生成しない電位差の範囲
    に制御する機能を有し、導電性シートを陽極、電極材を
    陰極とするよう、陽極へは給電体を通じて直流電源に接
    続してなる防汚装置。
  8. 【請求項8】直流電源が、陽極および陰極の極性を変換
    できるものである請求項5ないし7のいずれかの防汚装
    置。
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