JPH0325135B2 - - Google Patents

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JPH0325135B2
JPH0325135B2 JP61288678A JP28867886A JPH0325135B2 JP H0325135 B2 JPH0325135 B2 JP H0325135B2 JP 61288678 A JP61288678 A JP 61288678A JP 28867886 A JP28867886 A JP 28867886A JP H0325135 B2 JPH0325135 B2 JP H0325135B2
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JP
Japan
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electrode
fishing net
fishing
biofouling
seawater
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP61288678A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63141528A (ja
Inventor
Yasuyuki Taniguchi
Yutaka Oowada
Shinobu Saeki
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Ichi High Frequency Co Ltd
Original Assignee
Dai Ichi High Frequency Co Ltd
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Publication date
Application filed by Dai Ichi High Frequency Co Ltd filed Critical Dai Ichi High Frequency Co Ltd
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Publication of JPH0325135B2 publication Critical patent/JPH0325135B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、海洋養殖などの為に海中に配置した
漁網に対し生物の付着を防止する生物付着防止装
置に関する。
〔従来の技術〕
従来より海中に漁網により囲いを作り、その囲
いの中で魚を養殖することが広く行われている。
このように海水中に長期間設置される漁網には、
フジツボや貝類など各種生物が付着するので、そ
の防止が重大な課題となつている。
従来、一般に行われている漁網への生物付着防
止方法は、漁網を有機錫化合物や亜酸化銅などの
防汚薬剤を含有する塗料や液剤で処理する方法で
ある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、かかる従来方法では、防汚処理剤中の
有機金属等の有害物質が海水中に溶け出し、海洋
環境を汚染するという重大な問題があるため、処
理を軽度に留める傾向にあつた。従つて、また、
上記のような処理を施しても、通常3ケ月位で防
汚効果がなくなるので、養殖中の魚を一旦他の場
所に移し、漁網を引き上げて付着生物の除去及び
防汚再処理を行わねばならず、大変な作業量を必
要とすると共に、その間は養殖魚に対する給餌を
中断することがあるため、成長が遅れるという問
題もあつた。このため、有機金属を溶出するよう
な防汚処理剤を用いず、かつ長期間に渡つて有効
な生物付着防止方法が望まれている。
海洋生物付着防止は、漁網のみならず、船底、
石油掘削リグ、海水通水路などにも必要であり、
これらに対しては、銅系金属による被覆或いはシ
リコン樹脂などによる低表面エネルギー型塗料の
塗装などが採用され始めている。しかし、両者
共、長年に亘る実績を得る迄には到つておらず、
また、漁網には適用しにくい面があり、漁網の生
物付着防止には適当とは言えない。
また、船底、海水管等に対しては、生物付着を
防止すべき部分に塩素ガスを注入する方法、或い
は塩素ガス注入の代わりに、海水を電気分解して
次亜塩素酸ナトリウムを含んだ海水を作り、これ
を注入する方法がしばしば行われており、従つ
て、この方法を漁網に適用することが考えられ
る。しかしながら、広い漁網全体に上記注入法を
適用するには、複雑な装置を必要とし、しかも多
量の塩素等を必要とし、やはり海洋環境汚染の原
因となる。
本発明は、かかる問題点に鑑みて為されたもの
で、海洋環境防染を生じることなく、また、複
雑、高価な設備を使用することなく、効果的に且
つ長期間に渡つて漁網への生物付着防止を行うこ
とのできる漁網の生物付着防止装置を提供するこ
とを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは上記の問題点を解決すべく鋭意検
討の使用、塩素系の処理は急性障害がない程度に
条件が緩和されれば、飲料水の例に見る通り生体
内畜積が懸念されるものでなく、従つて微量の使
用で効果があれば環境汚染は生じないこと、塩素
処理における次亜塩素酸頼の効果は、次亜塩素酸
ソーダに変形した形よりも、発生直後でしかもPH
の低い場所近傍にある低イオン化状態の方が大き
いことを着目し、漁網位置に陽極を設け、直接海
水を電気分解して次亜塩素酸を発生させることに
より、極微量の次亜塩素酸で良好に漁網の生物付
着を防止しうることを見出し、本発明を達成する
に到つたものである。
すなわち、本発明は、海中に配置される漁網に
第一電極を設け、且つ前記漁網に近接して第二電
極を配置し、第一電極を陽極、第二電極を陰極と
して海水中に於いて両者の間に通電を行うように
構成したことを特徴とする漁網の生物付着防止装
置をその要旨とする。
本発明において、漁網とは海中において魚を囲
うために使用する資材を意味し、可撓性の網状の
ものに限らず、可撓性及び剛性の篭状のものをも
含むものである。
第一電極及び第二電極間の通電は、上述のよう
に第一電極を陽極として行うものであるが、通電
は連続的である必要はなく、海洋生物幼生の付着
を防ぐに必要な最小のタイミングで行えばよい。
従つて、上記通電の合間に極性を切り換えて通電
を行うことにより第二電極への生物付着防止を図
ることもできる。電源は、送電、局地発電、電池
などいずれによつてもよいが、海洋での使用であ
ることから、太陽電池の使用も推奨される。
漁網に設ける第一電極は、プラスチツク等の非
導電性線材によつて製網された漁網に対して適当
な手段によつて取り付けた導電性の線材、棒材、
管、板材等で構成することもできるし、或いは漁
網自体を構成する線材の全部もしくは一部を導電
性とし、その導電性線材を第一電極とすることも
できる。第一電極を構成する導電性線材或いは板
材等は、海中に設置した漁網のうち、生物付着の
多い漁網側面部の全域に渡つて海水の電気分解を
行うことができるよう、漁網側面全域に分布させ
ておく。ここで使用される導電性線材或いは板材
等は、海水中で陽極として長期に耐久するもので
あることが望ましく、具体的には、チタン、ニツ
ケル、銅、タングステン、モリブデン或いはこれ
らを含む合金類等の金属の繊維や線材、板材等、
導電性樹脂、導電性セラミツク等の繊維や線材、
板材等、炭素繊維等が単体で、或いは異種導電材
や非導電材(化繊等)との複合体で使用される。
たま、チタンなどのように電解分極の大な金属に
ついては電力効率を改善するために、表面に過電
圧を低減する処置を施すことが望ましい。これに
は白金などの薄層を表面付けする方法が公知であ
るが、その他の方法として、実表面積の大な炭素
繊維の集束材や編組材をチタン等の電解分極の大
な金属の線材或いは板材にかぶせるなどして使用
することもできる。
漁網に近接して配置する第二電極にも第一電極
と同様の材料を使用できるが、一方向通電の場
合、陰極防食される傾向となるので他の性能を本
位とすることができる。この場合、陰極には防汚
効果を生じにくいので、銅系金属など防汚性のあ
る材料が好適である。
〔作用〕
上記構成の装置において、第一電極及び第二電
極間に電源を接続し、第一電極側を陽極として両
者間に海水中で通電を行うと、この通電により、
海水が電気分解され、陽極では 2Cl-→Cl2+2e Cl2+H2O→HClO+HCl Cl-+2OH-→ClO-+H2O+2e ClO-+H2O→HClO+OH- の反応により、イオン化度の低い次亜塩素酸が生
じる。この時、陽極となる第一電極は漁網に設け
てあるので、電気分解により生成した次亜塩素酸
が漁網位置に集中しており、微量の次亜塩素酸に
よりきわめて効率良く漁網への生物付着を防止す
ることができる。
なお、次亜塩素酸類に弱い魚類を養殖するよう
な場合には、海水の電気分解を行う時だけ、漁網
の内側に、ポリエチレン製などのカーテンを挿入
し魚類を保護することもできる。
〔実施例〕
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。第1図において、1は海中に設置された漁網
であつて、20mm網目のチタン線材からなる3m正
方、2m深さの篭体である。これの側面部には、
電気分極を減ずる目的で炭素繊維の筒形編組をか
ぶせたチタン線材を、高さ方向の300mm毎に使用
しており、主としてこの部分が第一電極となる。
2は65Aの純銅管からなる第二電極であり、上記
篭体1に近接して全外周り亘り中央部の高さに設
置している。3は直流電源である。
上記の系を和歌山県白浜湾の岸近くに1月に設
置し、篭体1を陽極、第二電極2を陰極として、
極間電圧約4Vの通電を間欠的に続けた。ここで、
通電の切り換えは、篭体の近傍の次亜塩素酸濃度
が0.1ppmに上昇すると通電を停止し、濃度が
0.01ppmまで下降すると通電を再開するという態
様によつた。
12ケ月後に観察を行つたところ篭体1への生物
の付着は皆無であつた。また、試験期間中篭体の
内部にて飼育したはまちの幼魚は健全に成育し、
給餌の中断がない分だけ、良好な成長ぶりを示し
た。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明は漁網に第一電極を
配置し、漁網に近傍配置した第二電極との間に海
水中で通電する構成としたので、第一電極を陽極
とすることにより、海水の電気分解によつて漁網
位置に直接次亜塩素酸を発生させることができ、
微量の次亜塩素酸によつて漁網への生物付着を防
止することができる。
従つて、本発明装置の採用によつて、漁網への
薬剤処理が不要となり、また保守頻度も大幅に低
減して効率の良い養殖が可能となる。しかも、本
発明装置によつて新たな環境問題が生ずる恐れも
無いことから、今後拡大に向かう養殖漁業等への
貢献は絶大なものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す概略斜視図で
ある。 1……篭体(漁網)、2……第二電極、3……
蓄電池。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 海中に配置される漁網に第一電極を設け、且
    つ前記漁網に近接して第二電極を配置し、第一電
    極を陽極、第二電極を陰極として海水中に於いて
    両者の間に通電を行うように構成したことを特徴
    とする漁網の生物付着防止装置。 2 前記漁網を構成する線材の全部もしくは一部
    に導電性線材を用い、この導電性線材を前記第一
    電極としたことを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載の漁網の生物付着防止装置。
JP61288678A 1986-12-05 1986-12-05 漁網の生物付着防止装置 Granted JPS63141528A (ja)

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JP61288678A JPS63141528A (ja) 1986-12-05 1986-12-05 漁網の生物付着防止装置

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JPS63141528A JPS63141528A (ja) 1988-06-14
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JPS63141528A (ja) 1988-06-14

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