JPH0882609A - 海洋環境監視用センサシステムおよびその制御方法 - Google Patents

海洋環境監視用センサシステムおよびその制御方法

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JPH0882609A
JPH0882609A JP6311690A JP31169094A JPH0882609A JP H0882609 A JPH0882609 A JP H0882609A JP 6311690 A JP6311690 A JP 6311690A JP 31169094 A JP31169094 A JP 31169094A JP H0882609 A JPH0882609 A JP H0882609A
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恭子 万丸
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 海洋環境監視用センサシステムにおいて、水
圏の環境を汚染せず、省電力・小型で、かつ長期間にわ
たってセンサ測定値に誤差を生じさせずに、センサ検知
部の生物付着を防止する。 【構成】 センサ8の検知部分をチャンバー本体1内部
に収納し、チャンバー本体1の海水出口10側に設置し
たポンプ2を駆動させることにより、チャンバー本体1
内部に海水を流通させる。チャンバー本体1の海水取入
口9側にフィルター11およびその外側に電極12を具
備し、直流電源装置3を駆動させることにより電極12
で海水を電気分解し防汚物質を発生させる。ポンプ2を
駆動させることにより、電極12で発生された防汚物質
をフィルター11、チャンバー本体1およびその内部に
設置されたセンサ検知部分等に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、海洋の環境モニタリン
グ用センサのシステムにおける生物の付着防止の技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】電気伝導度、溶存酸素等の海洋環境モニ
タリング用センサは、長期間海水中に設置すると、生物
付着等の汚れにより測定値に誤差を生じる。これら海水
と接するセンサの生物付着防止法としては、センサをチ
ャンバー内に収納し、チャンバー内部および海水出入口
のフィルターを銅イオンを溶出する構造とし、銅イオン
により生物の付着を防止する方法がある。
【0003】一方、陸上プラントの海水使用機器や船舶
等の海洋構造物において、海水中に直流電流を流して海
水を電気分解して発生する塩素、次亜塩素酸等の防汚物
質により海洋生物付着が防止されている。これらの防汚
物質は、銅イオンとは異なり、海水中の他の物質や日光
等により分解されるため海中に蓄積されることがない。
海水の電気分解による上述の構造物の生物付着防止方法
としては、対象物体に塗布した導電塗膜に電流を流して
対象物体の表層に防汚物質を発生させる方法(特開平3
−125690号公報)や、電解槽で海水を電気分解し
て防汚物質を含む海水を防汚対象物体の近傍に流す方法
(特開平4−148313号公報)がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】海洋の環境をモニタリ
ングするセンサの生物付着防止を行うには、環境汚染の
おそれがなく、安価で、維持が容易であることが望まし
い。しかし、従来のセンサチャンバーに銅イオンを溶出
するように処理する方法は、効果が弱く、海水出入口の
フィルターが生物により閉塞するため少なくとも1、2
カ月に1度はフィルター交換が必要になる。その上、完
全に無害とは言えない銅イオンを海中に溶出し続けるた
め、環境汚染のおそれがある。
【0005】海水中に直流電流を流して海水を電気分解
して発生する防汚物質により海洋生物付着を防止する方
法は、海洋構造物に対しては行われているが、海洋の環
境モニタリング用センサのシステムに適用した例はな
い。対象物体に塗布した導電塗膜に電流を流して対象物
体の表層に防汚物質を発生させる方法を海洋環境用セン
サシステムに適用した場合、導電塗膜または電流により
センサそのものの機能を損なう可能性が大きい。
【0006】電解槽で海水を電気分解して防汚物質を含
む海水を防汚対象物体の近傍に流す方法では、防汚物質
は完全な開放系に流されるため、波により拡散してしま
い、防汚対象物体付近で一定濃度を保持するためには、
防汚物質を常に発生させなければならない。その場合、
大量の電力が消費され、その上、電気分解用装置が大型
になる、あるいは電極等が損傷・腐食により劣化する等
の問題が生じる。電解槽を特に設置せずセンサ付近に電
極を配置しても、ほぼ同様の問題が生じる。また、測定
項目によっては防汚物質が存在するとセンサの測定値に
誤差を生じるものもあり、そのようなセンサには適用で
きないという問題点があった。
【0007】また、海洋の建築物や船舶から離れたとこ
ろにセンサシステムを配置し、長期測定を行う海洋環境
監視センサシステムのような場合には、全体の大きさや
使用可能な電力量が限られるため、装置の小型化、省電
力、長期間のメンテナンスフリーが望まれる。
【0008】本発明は上記従来技術の問題点に対処した
もので、その目的とするところは、水圏の環境汚染のお
それがなく、省電力型で、かつ長期間にわたってセンサ
測定値に誤差が生じないようセンサシステムの生物付着
防止対策を施した海洋環境監視センサシステムおよびそ
の方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の発明である海洋環境監視センサシス
テムは、少なくとも1つのセンサを具備する海洋環境監
視用センサシステムであって、センサの検知部分がセン
サチャンバー内部に収納され、センサチャンバーが、チ
ャンバー本体と、チャンバー本体の内部に海水を流通さ
せるための海水出入口とポンプと、海水を電気分解し防
汚物質を発生させるための電極および電極に電流を供給
するための電源装置から構成されることを特徴とする。
【0010】第2の発明は、前記電極を前記海水出入口
の少なくとも入口側には設置し、海水を流通させること
により電極で発生した防汚物質をセンサチャンバー内部
全体に導入可能な構造を有することを特徴とする第1の
発明に記載の海洋環境監視用センサシステムである。
【0011】第3の発明は、前記海水出入口のうち少な
くとも入口側にはフィルターを具備し、前記フィルター
の少なくとも一部分が前記電極であるか、またはフィル
ターに防汚物質を供給できるように前記電極を配置する
構造を有することを特徴とする第1の発明に記載の海洋
環境監視用センサシステムである。
【0012】第4の発明は、前記海水出入口の少なくと
も入口を海中の任意の位置に設置可能である構造とする
ことを特徴とする第1の発明または第2の発明または第
3の発明に記載の海洋環境監視用センサシステムであ
る。
【0013】第5の発明は、前記ポンプと前記センサと
前記電源装置とを連動して制御する手段であるシステム
制御装置を具備することを特徴とする第1の発明または
第2の発明または第3の発明または第4の発明に記載の
海洋環境監視用センサシステムである。
【0014】第6の発明は、前記センサチャンバー内部
に導入された防汚物質の濃度を計測するための防汚物質
濃度計を備え、前記システム制御装置が、防汚物質濃度
計の出力に基づいて、防汚物質の濃度があらかじめ設定
された濃度範囲にあるように前記ポンプおよび前記電源
装置を同期させて、駆動および停止する機能を有するこ
とを特徴とする第5の発明に記載の海洋環境監視用セン
サシステムである。
【0015】第7の発明は、前記センサチャンバー近傍
または前記センサチャンバー内部の海水温度を検出する
水温計を具備し、前記システム制御装置が、前記水温計
の出力に基づいて防汚物質の濃度範囲を設定する機能を
有することを特徴とする第5の発明または第6の発明に
記載の海洋環境監視用センサシステムである。
【0016】第8の発明は、前記電極に、前記電源装置
の陽極と陰極とを交換可能に接続させる接続交換手段を
設けたことを特徴とする第1の発明または第2の発明ま
たは第3の発明または第4の発明または第5の発明また
は第6の発明または第7の発明に記載の海洋環境監視用
センサシステムである。
【0017】第9の発明は、第1の発明または第2の発
明または第3の発明または第4の発明または第5の発明
または第6の発明または第7の発明または第8の発明に
記載の海洋環境監視用センサシステムの制御方法であっ
て、前記センサのうち少なくとも1台は測定を間欠的に
行い、前記センサによる1回の測定終了後に前記電極に
より海水の電気分解を行い、前記電気分解により発生さ
れる防汚物質を含む海水を前記ポンプにより前記チャン
バー内部に導入する工程と、前記防汚物質の導入工程後
で少なくとも前記センサによる次回測定前に、前記電源
装置は停止し、前記ポンプは駆動し、前記チャンバー内
部の防汚物質を除去する工程と、前記除去工程後に、前
記ポンプを駆動した状態あるいは停止した状態で前記ポ
ンプによる次回測定を行う工程からなることを特徴とす
る海洋環境監視用センサシステムの制御方法である。
【0018】第10の発明は、前記防汚物質の導入行程
と前記防汚物質の除去行程の間に、前記電源装置と前記
ポンプを停止する行程、または前記電源装置と前記ポン
プを駆動する行程、または前記停止行程および前記駆動
行程を交互に行う期間を設けることを特徴とする第9の
発明に記載の海洋環境監視用センサシステムの制御方法
である。
【0019】
【作用】防汚物質は、防汚対象物体近傍においてある一
定濃度以上になったときに生物に対する忌避効果を発揮
し、生物付着を防止することができる。しかし、海水中
では、防汚物質は波によって拡散し、さらに他の物質や
日光によって分解されることによりその濃度が減少す
る。センサをチャンバーに収納し、チャンバー入口で発
生させた防汚物質をチャンバー内部に取り込むことによ
り、拡散や分解を低減することができる。すなわち、拡
散や分解の程度に応じて電気分解を行うことにより、必
要な濃度を保ちつつ、消費電力量および電極等の損傷・
腐食を削減することができる。
【0020】また、電極の通電を停止して、暫時防汚物
質濃度が低下しても、その間に付着した生物は後に発生
させた防汚物質を嫌って離れるため、常時この濃度を保
つ必要はない。従って、間欠的に電気分解を行うことに
よっても、同様の生物付着防止効果を達成でき、かつ消
費電力量および電極等の損傷・腐食を削減することがで
きる。
【0021】特に、防汚物質により測定値に誤差を生じ
るセンサを使用する場合には、測定の前に電気分解を停
止し、チャンバー外部より海水を導入して測定中のみ防
汚物質濃度を低下させることにより、効果的に防汚しつ
つ、測定への影響をなくすことができる。
【0022】海水入口の近傍に電極を配置することによ
り海水出入口の生物付着はよく防止されることになる。
出入口そのものを電極とすればさらに完全な防汚が可能
になる。出入口近傍を浮遊している海洋生物は、海水の
電気分解により電極から発生する防汚物質および電極と
接触する際の電気ショックを嫌うので、生物による出入
口の閉塞(目詰まり)を防止できる。
【0023】出入口がフィルターを備えている場合、フ
ィルターのメッシュ以上の大きさの生物はフィルターで
除去されるため、フィルターと防汚物質の作用により防
汚を行うことができる。電極をフィルター状にすれば閉
塞の防止と電気ショックの効果の作用をより大きくする
ことができる。
【0024】水温及び海域の水質に応じた電流で電気分
解を行うことで、消費電力量および電極等の損傷・腐食
を低減することができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を用い
て説明する。
【0026】図1は本発明の海洋環境監視用センサシス
テムの第1の実施例の構成を示す図である。本実施例の
海洋環境監視用センサシステムは、チャンバー本体1、
ポンプ2、直流電源装置3およびシステム制御装置4か
ら構成されるセンサチャンバー5と、変換器6およびデ
ータ処理装置7から構成される。当該システムは2つの
センサ8a、8bを有し、当該センサの検知部分はチャ
ンバー本体1内部に収納されており、測定データは変換
器6を経て、データ処理部7へ伝送される。チャンバー
本体1は海水入口9と海水出口10を有し、海水出口1
0側に設置したポンプ2を駆動させることにより内部に
海水を流通させることができる。また、海水入口9側に
フィルター11およびその外側に電極12を有してい
る。直流電源装置3を駆動することにより電極12では
海水が電気分解され、塩素、次亜塩素酸等の防汚物質が
発生する。ポンプ2を駆動させることにより、電極12
で発生した防汚物質はフィルター11、チャンバー本体
1およびチャンバー本体1の内部に設置されたセンサ8
の検知部分等に供給され、当該部分への生物付着を抑制
できる。また、フィルター11のメッシュ以上の大きさ
の物体はフィルター11で除去される。防汚物質とフィ
ルター11の作用により、長期にわたりセンサシステム
を連続運転できかつ高信頼性のデータが取得できる。
【0027】防汚物質は、一定濃度以上で防汚作用を示
し、かつ寿命が長いため、直流電源装置3およびポンプ
2を連続的に駆動する必要はない。事前に、駆動時間と
防汚効果との関係を調べておき、防汚効果が低減した場
合にのみ一定時間駆動させることにより、電力の消費量
を大幅に削減できる。
【0028】センサによっては、防汚物質の存在により
測定が妨害されたり、ある程度以上の海水の流れがない
と正確な測定が行えない場合がある。そのようなセンサ
がある場合には、当該センサでの測定を間欠的に行い、
測定時にはポンプ2を駆動、直流電源装置3を停止させ
てチャンバー本体1内部に新鮮な海水を流通させ、測定
時以外には、上記に述べた方法により防汚物質をチャン
バー本体1内部に供給する。一時的に防汚物質の供給を
停止しても、その間に付着した生物はその後に供給した
防汚物質を忌避して付着した箇所から離れるため、供給
停止時間が短時間であれば間欠的な供給でも特に問題は
生じない。
【0029】ポンプ2、直流電源装置3およびセンサ8
の駆動と停止は、システム制御装置4で制御される。
【0030】チャンバー本体1、センサ8、ポンプ2、
電極12およびフィルター11の構造と配置は、防汚機
能とセンサ8での測定が要求性能を満足できるものであ
ればよい。
【0031】図2〜図4は、電極形状の別の実施例を示
す図である。第1の実施例で示した図1のように、電極
12は棒状でもよいが、図2aに示すような櫛形とし、
図2bのように櫛の歯の部分が接触しないように同一平
面上に並べることができる。電極間距離が狭くなること
により電気分解の効率が向上し、電気ショックの効果を
大きくすることができる。図3のようなメッシュ状、図
4のような格子戸状などでもよい。図3、4の場合には
両極が接触しないように隙間を持たせて重ねればよい。
【0032】図5〜図7は、フィルター11と電極12
の配置の別の実施例を示す図である。第1の実施例で示
した図1のように、チャンバー本体1外壁のフィルター
11の周囲に電極12を配置してもよいが、図2〜図4
のような形状の電極の場合には、図5のように両電極1
2a、bをフィルター11のチャンバー本体1外部側全
体をカバーするように配置することができる。このよう
にフィルター11全体を覆うように電極12を配置する
ことにより、防汚物質を効率よく供給することができ
る。図6のように1組の電極12a、bでフィルター1
1を挟み込む構造とすることもできる。また、図7のよ
うに2組の両電極12をフィルター11の両側にそれぞ
れ配置することもできる。
【0033】図8は本発明の海洋環境監視用センサシス
テムの第2の実施例の構成を示す図である。本実施例の
海洋環境監視用センサシステムでは、海水入口9のみ
を、測定対象の海水の存在する場所に設置し、管13を
通して海水をセンサ8のある位置まで吸い上げる。従っ
て、センサ8は海上に設置することができる。管13を
フレキシブルにすることにより海水入口9の水深を自由
に変えることが出来るので、いろいろな水深の海水の測
定が容易になる。海水出口10は、海上でも海中でも良
い。センサ8が海上付近にあれば、特に何も引き上げず
にセンサ8のメンテナンスができる。チャンバー本体1
に海水を満たしたままでセンサ8を海上から目視可能な
構造にした場合、通常の運転中にも特別な作業を行わな
ずに目視でセンサ8を点検できる。また、全体のメンテ
ナンスを行う際には管13が接続されたフィルター11
や電極12だけを引き上げれば良い。従って、センサ8
が重い場合にも、メンテナンス作業を容易に行うことが
出来る。
【0034】図9は本発明の海洋環境監視用センサシス
テムの第3の実施例の構成を示す図である。第1の実施
例で示した図1の装置に、防汚物質濃度計14、水温計
15および極性切換装置16が付加されている。
【0035】第1の実施例で述べたように、防汚物質の
濃度は一定濃度以上であればよく、直流電源装置3とポ
ンプ2の駆動を間欠的に行うことにより電力消費量を大
幅に低減できる。第3の実施例のシステム制御装置4
は、防汚物質濃度計14で計測した防汚物質濃度を管理
し、あらかじめ設定された防汚物質の濃度範囲になるよ
うに直流電源装置3およびポンプ2の駆動・停止、なら
びに電流値を制御する機能を有している。このことによ
り、生物付着の抑制および電力消費量の低減を効果的か
つ効率的に行うことができる。
【0036】生物活動量とそれに対応する生物付着現象
は、水温に影響される。従って、生物付着防止に必要な
防汚物質濃度は水温によって変動する。本実施例のシス
テム制御装置4は、水温計15のデータに基づいて、生
物付着防止に必要な防汚物質濃度の設定値を水温に対応
して変更し、前記設定値に応じて直流電源装置3とポン
プ2の駆動を制御する機能を有している。このことによ
り、生物付着の抑制および電力消費量の低減を効果的か
つ効率的に行うことができる。
【0037】本実施例の装置は、電極12と直流電源装
置3の間に極性切換装置16を具備する。電極12a、
bはそれぞれ、陽極、陰極として稼働するが、長期にわ
たって同一の極性で使用すると、陰極に水酸化マグネシ
ウムや炭酸カルシウムが析出し、電極の機能が阻害され
る。本実施例の装置は極性切換装置16で数時間の間隔
で電極の極性を切り換えることができるため、それらの
析出を抑制できる。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、海洋環境監視用センサ
システムにおいて、センサ検知部分をセンサチャンバー
内に収納し、海水の電気分解により発生させた防汚物質
をセンサチャンバー内に供給することにより、水圏の環
境を汚染することなく、省電力型で、かつ長期間にわた
ってセンサ測定値に誤差を生じないようにしつつ、セン
サ検知部および海水出入口の生物付着を防止することが
できる。
【0039】また、本発明においては、防汚物質が開放
系で供給されて波により拡散されるようなことがないた
め、大型の電気分解装置は不要であり、また電極が設け
られた一つのチャンバー内に複数のセンサの検知部分を
収納できるため、装置の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセンサシステムの一実施例を示す構成
図である。
【図2】本発明の電極形状の一実施例を示す構成図であ
る。
【図3】本発明の電極形状の別の一実施例を示す構成図
である。
【図4】本発明の電極形状の他の一実施例を示す構成図
である。
【図5】本発明のフィルターと電極の配置の一実施例を
示す構成図である。
【図6】本発明のフィルターと電極の配置の別の一実施
例を示す構成図である。
【図7】本発明のフィルターと電極の配置の他の一実施
例を示す構成図である。
【図8】本発明のセンサシステムの別の一実施例を示す
構成図である。
【図9】本発明のセンサシステムの別の一実施例を示す
構成図である。
【符号の説明】
1 チャンバー本体 2 ポンプ 3 直流電源装置 4 システム制御装置 5 センサチャンバー 6 変換器 7 データ処理装置 8 センサ 9 海水入口 10 海水出口 11 フィルター 12 電極 13 管 14 防汚物質濃度計 15 温度計 16 極性切換装置

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1つのセンサを具備する海洋環
    境監視用センサシステムであって、当該センサの検知部
    分がセンサチャンバー内部に収納され、当該センサチャ
    ンバーが、チャンバー本体と、前記チャンバー本体の内
    部に海水を流通させるための海水出入口とポンプと、海
    水を電気分解し防汚物質を発生させるための電極および
    前記電極に電流を供給するための電源装置から構成され
    ることを特徴とする海洋環境監視用センサシステム。
  2. 【請求項2】前記電極を前記海水出入口の少なくとも入
    口側には設置し、海水を流通させることにより前記電極
    で発生した防汚物質を前記センサチャンバー内部全体に
    導入可能な構造を有することを特徴とする請求項1記載
    の海洋環境監視用センサシステム。
  3. 【請求項3】前記海水出入口のうち少なくとも入口側に
    はフィルターを具備し、前記フィルターの少なくとも一
    部分が前記電極であるか、または前記フィルターに防汚
    物質を供給できるように前記電極を配置する構造を有す
    ることを特徴とする請求項1記載の海洋環境監視用セン
    サシステム。
  4. 【請求項4】前記海水出入口の少なくとも入口を海中の
    任意の位置に設置可能である構造とすることを特徴とす
    る請求項1または請求項2または請求項3記載の海洋環
    境監視用センサシステム。
  5. 【請求項5】前記ポンプと前記センサと前記電源装置と
    を連動して制御する手段であるシステム制御装置を具備
    することを特徴とする請求項1または請求項2または請
    求項3または請求項4記載の海洋環境監視用センサシス
    テム。
  6. 【請求項6】前記センサチャンバー内部に導入された防
    汚物質の濃度を計測するための防汚物質濃度計を備え、
    前記システム制御装置が、前記防汚物質濃度計の出力に
    基づいて、前記防汚物質の濃度があらかじめ設定された
    濃度範囲にあるように前記ポンプおよび前記電源装置を
    同期させて、駆動および停止する機能を有することを特
    徴とする請求項5記載の海洋環境監視用センサシステ
    ム。
  7. 【請求項7】前記センサチャンバー近傍または前記セン
    サチャンバー内部の海水温度を検出する水温計を具備
    し、前記システム制御装置が、前記水温計の出力に基づ
    いて前記防汚物質の濃度範囲を設定する機能を有するこ
    とを特徴とする請求項5または請求項6記載の海洋環境
    監視用センサシステム。
  8. 【請求項8】前記電極に、前記電源装置の陽極と陰極と
    を交換可能に接続させる接続交換手段を設けたことを特
    徴とする請求項1または請求項2または請求項3または
    請求項4または請求項5または請求項6または請求項7
    記載の海洋環境監視用センサシステム。
  9. 【請求項9】請求項1または請求項2または請求項3ま
    たは請求項4または請求項5または請求項6または請求
    項7または請求項8記載の海洋環境監視用センサシステ
    ムの制御方法であって、 前記センサのうち少なくとも1台は測定を間欠的に行
    い、前記センサによる1回の測定終了後に前記電極によ
    り海水の電気分解を行い、前記電気分解により発生され
    る防汚物質を含む海水を前記ポンプにより前記チャンバ
    ー内部に導入する工程と、 前記防汚物質の導入工程後で少なくとも前記センサによ
    る次回測定前に、前記電源装置は停止し、前記ポンプは
    駆動し、前記チャンバー内部の防汚物質を除去する工程
    と、 前記除去工程後に、前記ポンプを駆動した状態あるいは
    停止した状態で前記ポンプによる次回測定を行う工程か
    らなることを特徴とする海洋環境監視用センサシステム
    の制御方法。
  10. 【請求項10】前記防汚物質の導入行程と前記防汚物質
    の除去行程の間に、前記電源装置と前記ポンプを停止す
    る行程、または前記電源装置と前記ポンプを駆動する行
    程、または前記停止行程および前記駆動行程を交互に行
    う期間を設けることを特徴とする請求項9記載の海洋環
    境監視用センサシステムの制御方法。
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