JPH03127927A - 海水浸漬網状構造物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は海水浸漬網状構造物に関する。

〔従来の技術〕

例えば、従来、海中に漁網によりいけすを作り、その中
で魚を養殖することが広く行われているが、その際、海
中に長期間設置される漁網には、フジッボや貝類等が付
着するので、それ等の付着防止が行われている。

従来、一般に行われている手段は漁網を有機錫化合物や
亜酸化鋼等の防汚薬剤を含有する塗料や液剤で処理する
ことである。

しかしながら、このような手段では、防汚処理剤中の有
機金属等の有害物質が海中に溶出し、海洋環境が汚染さ
れるという重大問題があるので、防汚処理を軽度に留め
る傾向にある。

従って、このような処理が漁網に施されても、通常３ケ
月位で防汚効果がなくなるので、養殖中の魚をいけすの
中から一旦他の場所に移し、漁網を引揚げてその付着生
物の除去及び防汚再処理を行わねばならず、大仕事とな
るとともに、その期間は養殖魚に給餌を中断することが
あるので、魚の成長が遅れるという問題もある。そこで
、有機金属を溶出するような防汚処理剤を用いず、かつ
長期間にわたって有効な防汚手段が望まれている。

そこで、本出願人はさきに、ｖＦＨ昭６２−３２７７５
４号をもって、海水中に浸漬された導電性網状構造物を
陽極とし、上記網状構造物の外方の海水中に適宜距離を
存して配置された陰極との間に直流電流を流して、上記
網状構造物の海洋生物付着防止を図るものにおいて、上
記網状構造物を不溶性導電材料で形成したことを特徴と
する海水中防汚魚網を提案した。

このような構成により、導電性網状構造物を陽極として
、海中に上記構造物と対向して設置した鉄、ａＩ又は炭
素等からなる陰極に直流電流を流出させると、　　２Ｃ
＆−−ＣＩ、＋２ｅ　　及び　　Ｃｊｔ−＋２０Ｈ−−
ＣｊＯ−＋ＨｔＯ＋２ｅの反応により導電性網状構造物
の表面は濃い防汚有効成分の膜で覆われて、海洋生物の
付着が防止されることを′ｆｆＩ！！シた。

ところが、これに使用する不溶性導電材料として最も有
望である炭素繊維について長期実験を行ったところ、耐
久性が不十分であることが判明した。

そこで、本出願人は最近、特願昭６３−０５７４５０号
をもって、海水中に浸漬された導電性網状構造物を陽極
とし、上記網状構造物の外方の海水中に適宜距離を存し
て配置された陰極との間に直流電流を流して、上記網状
構造物の海洋生物付着防止を図るものにおいて、上記網
状構造物を導電性フィラーと有機バインダーとで形成さ
れた電気導電性塗料によって塗装又は含浸してなる電気
導電性材料で形成したことを特徴とする海水浸漬網状構
造物を提案した。

しかしながら、これに使用する電気導電性塗料について
長期実験を行ったところ、ｉｔ性が十分でなく、防汚範
囲が狭いことが判明した。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明は、このような事情に鑑みて提案されたもので、
有機錫等の有毒性材料を使用せず、かつ耐久性が大きく
、更に防汚範囲の広い海水浸漬網状構造物を提供するこ
とを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

そのために本発明は海水中に浸漬された導電性網状構造
物を陽極とし、上記網状構造物の外方の海水中に適宜距
離を存して配置された陰極との間に直流電流を流して上
記網状構造物の海洋生物付着防止を図るようにした海水
浸漬網状構造物において、上記網状構造物をＩＩＩ戒す
る網ロープが不溶解性導電網糸と、その上にｔ！！装又
は含浸された導電性フィラー及び有機バインダーで合成
された導電性塗料とで形成されたことを特徴とする。

〔作用〕

海水浸漬網状構造物を陽極とし、かつ上記網状構造物に
対向して陰極を設置するので、海水電解により上記網状
構造物への海洋生物付着防止が可能となる。また上記網
状構造物の綱ロープが不溶解性導電網糸で構成されてい
るので、上記網状構造物の導電性が良好になる。更に上
記網状構造物と陰極との間で海水電解が行われる際、上
記不溶解性導電網糸は導電性塗膜で被覆されているので
、電解しない。

〔実施例〕

本発明の一実施例を図面について説明すると、第１図斜
視図及び第２図部分拡大断面図において、１は海水２中
で魚ｗ４３が竪四角情状に形成されてなるいけす、４は
格子状にｋＪＡ網されて魚に！４３を形成する魚網ロー
プ、５は複数本の単糸６がより合わされて形成する子糸
７が更に複数本より合わされて形成する不溶解性導１綱
糸、８は不溶解性導を網糸５の表面に塗布された導電性
塗膜で、不溶解性導電網糸５と導電性塗膜８とが協働し
て魚網ロープ４を形成する。

本実施例では、不溶解性導電網糸５としては炭素繊維が
使用され、導電性塗膜８としては、ビニール、ウレタン
、エポキシアクリル又はポリエステル系等の樹脂をバイ
ンダーに使用し、カーボン粉（グラファイト、カーボン
ブラック等）、白金粉又はチタン粉等を導電性フィラー
として使用する。

９は交流電流を整流して直流とする直流電源、１０は魚
網３の外方の海水２中に適宜距離壱存して配Ｉされた鉄
、銅又はカーボン等よりなる棒状陰極、１１は魚網ロー
プ４から流出する直流電流である。

このような構造において、陽極である魚網ロープ４から
棒状陰極１０に直流電流１１が流れる際、不溶解性導電
網糸５は導電性塗膜８で被覆されているので、電解作用
を受けることがなく、またｉ電性塗膜８は電解作用によ
り防汚成分を発生するので、そこに海洋生物が付着する
ことを防止する。

また、７μｍの多数本の炭素繊維をより合わせた直径約
１．５ｎの不溶解性感を絹糸を網目２０ｎで２ｍ×２ｍ
の大きさの網に編網し、それをアクリル樹脂中に黒鉛を
３５容積％分散させた塗料で８回塗装したのち、その網
を陽極とし、それから２　ｍ　ＭＬ、て設置した巾３０
４．長さ２ｍの綱板を陰極として、吃水線付近の陽極電
位が１３００ｍＶとなるように電流を流して網の海中浸
漬防汚性及び耐久性を同一形状の炭素繊維で製作した網
、同一形状で材質がポリエチレン製でその上に上記導１
！塗料を８回塗装した網について、それぞれ同一条件の
もとに比較ｈｌ　ｔａ試験を６ケ月にわたって行った。

その結果は、第３図表図に示すように、本発明のものが
防汚性８耐久性それぞれにおいて、優れていることが判
明した。

なお、導電性塗ｌＩ！Ｊ８は不溶解性感１を網糸５の表
面に塗布する代わりに含浸すさせてもよい。

このような構造によれば、下記作用及び効果が奏せられ
る。

（１）　　魚網の海洋生物付着防止が有機錫等の有毒性
材料を使用せず、代わりに海水の電解により行われるの
で、海洋を汚染せず、従って環境保全性が高い。

（２）　　魚網の芯線が不溶解性感１ｉｙ４糸で構成さ
れているので、魚網の導電性が良好で、従って防汚範囲
が広い。

（３）　　魚網と棒状陰極との間で海水電解が行われる
際、不溶解性感を絹糸は導電性塗膜で被覆されているの
で、電解せず、従って減耗せず、耐久性が大きい。

〔発明の効果〕

要するに本発明によれば、海水中に浸漬された導電性網
状構造物を陽極とし、上記網状構造物の外方の海水中に
適宜距離を存して配置された陰極との間に直流電流を流
して上記網状構造物の海洋生物付着防止を図るようにし
た海水浸漬網状構造物において、上記網状構造物を構成
する網ロープが不溶解性導電網糸と、その上に塗装又は
含浸された導電性フィラー及び有機バインダーで台底さ
れた導電性塗料とで形成されたことにより、有機錫等の
有毒性材料を使用せず、かつ耐久性が大きく、更に防汚
範囲の広い海水浸漬網状構造物を得るから、本発明は産
業上極めて有益なものである。

【図面の簡単な説明】 第１図は本発明の一実施例を示す斜視図、第２図は第１
図の■−■に沿った部分拡大断面図、第３図は本発明魚
網の海中浸漬防汚性比較確認試験結果を示す表図である
。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 海水中に浸漬された導電性網状構造物を陽極とし、上記
   網状構造物の外方の海水中に適宜距離を存して配置され
   た陰極との間に直流電流を流して上記網状構造物の海洋
   生物付着防止を図るようにした海水浸漬網状構造物にお
   いて、上記網状構造物を構成する網ロープが不溶解性導
   電網糸と、その上に塗装又は含浸された導電性フィラー
   及び有機バインダーで合成された導電性塗料とで形成さ
   れたことを特徴とする海水浸漬網状構造物。