JPH07247714A - 立体式駐車装置 - Google Patents

立体式駐車装置

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JPH07247714A
JPH07247714A JP6678294A JP6678294A JPH07247714A JP H07247714 A JPH07247714 A JP H07247714A JP 6678294 A JP6678294 A JP 6678294A JP 6678294 A JP6678294 A JP 6678294A JP H07247714 A JPH07247714 A JP H07247714A
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JP
Japan
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pallet
dimensional parking
parking apparatus
base
cylinder device
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JP6678294A
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Kozo Tsuda
幸三 津田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 装置全体の横幅を抑え、シリンダ装置を効率
よく使用し、このシリンダ装置によって装置の美観が損
なわれないようにする。 【構成】 この立体式駐車装置は、地面に設置するベー
ス1と、ベース1の後部の上面に垂直に設けられた支柱
2と、支柱2に沿って後部を摺動自在に連結されたパレ
ット3と、ベース1とパレット3とを連結するリンク機
構4と、リンク機構4を駆動してパレット3を昇降駆動
するシリンダ装置7とを備えている。そして、この設置
された立体式駐車装置を真上から見たとき、ベース1と
支柱2とシリンダ装置7との横幅方向における同じ側の
外側縁を略同一直線上に位置するように構成している。
また、パレット3が上昇位置にあるときシリンダ装置7
は伸長した状態であり、パレット3が下降位置にあると
きシリンダ装置7は短縮した状態になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、駐車している自動車
の上又は下に別の自動車を駐車させることができる立体
式駐車装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の立体式駐車装置には、エンドレス
チェーンを使用してパレットを吊り下げ、このパレット
を立体式駐車装置の四隅に垂直に起立する4本の支柱に
沿って昇降させる4柱式のものがある。この立体式駐車
装置に自動車を駐車するときは、まず、パレットを下降
位置に移動させて、このパレット上に自動車を乗り入れ
る。そして、この自動車を載せたパレットを上昇位置に
移動させて、このパレットの下方スペースに別の自動車
を移動させる。これによって、2台の自動車を1台のス
ペースに駐車させることができる。
【0003】しかし、上記立体式駐車装置では、前側と
後側との左右に各々支柱が起立しており、自動車を出し
入れする際、特に前側の左右に起立している支柱に車体
を接触させないよう注意して運転する必要がある。つま
り、自動車の出し入れのためにハンドル操作を行う際に
は内輪差等の影響があるため、自動車を出すときは車体
の大部分が支柱よりも前方に出るまで直進してからハン
ドルを切らなければならず、また自動車を駐車するとき
は早い時点で車体を立体式駐車装置に対して真っ直ぐな
状態にしなければならない。これによって、立体式駐車
装置の前方に広いスペースを必要とすると共に、自動車
の運転に比較的高度な技術を必要とするという問題があ
る。
【0004】また、上記立体式駐車装置では、パレット
が下降位置に移動している状態であっても、4本もの支
柱が地面に対して垂直に起立しており、この支柱が立体
式駐車装置の美観を損ねるという問題がある。
【0005】そこで、上記問題を解決するために、図1
4から図16に示すような、支柱を後側に2本だけ設け
た立体式駐車装置が発明されている。各図に示すよう
に、この立体式駐車装置は、地面20に設置されている
ベース101、101と、ベース101、101の後部
に垂直に設けられている支柱102、102と、支柱1
02、102に沿って後部を摺動自在に連結された自動
車を載せるためのパレット103と、パレット103と
ベース101、101とを連結するリンク機構104、
104と、このリンク機構104、104を駆動してパ
レット103を昇降駆動するシリンダ装置107、10
7と、このシリンダ装置107、107を作動させる油
圧ユニット(図示せず)と、を備えている。なお、図1
4はパレット103が上昇位置にある状態を示す右側面
図、図15はパレット103が下降位置にある状態を示
す右側面図、図16はパレット103が上昇位置にある
状態を示す平面図である。また、この立体式駐車装置
は、図16に示すように左右(図16の左右)対称の構
造を有している。
【0006】ベース101、101は、図16に示すよ
うに、所定の間隔を隔てて互いに平行した状態で前後方
向(図16の上下方向)に伸延しており、このベース1
01、101の後部(図16の上側)は連結材101b
を介して相互に連結されている。また、各ベース101
の前部(図16の下側)には、この立体式駐車装置を地
面20に設置する際にそれを固定するためのアンカーボ
ルトを挿入するボルト用貫通孔101aが穿設されてい
る。
【0007】支柱102、102は、図14及び図15
に示すように、ベース101、101の後部(図14及
び図15の右側)に垂直に、かつ図16に示すように、
ベース101、101の内側に設けられている。また、
この支柱102、102には、鉛直レール102a、1
02aが所定の間隔を隔てて上下方向に平行して内設さ
れている。更に、図14及び図15に示すように、支柱
102の前側(図14及び図15の左側)の上部に上側
支持部102dが、また下部に下側支持部102bが各
々設けられている。
【0008】パレット103は、図16に示すように、
前後方向に長い矩形型の板で形成された自動車を載せる
ための板状体103cと、この板状体103cの両端に
沿って設けられているローラ案内部103f、103f
と、板状体103cの前側(図16の下側)に設けられ
ている乗り入れ部103aと、この乗り入れ部103a
とは反対側に位置する後側車輪止め板103bと、から
構成されている。そして、このパレット103は、その
長手方向がベース101、101に平行した状態で、2
本の支柱102、102の間、即ち2本のベース10
1、101の間に介在している。また、このパレット1
03のローラ案内部103f、103fの後部にはロー
ラシャフト103d、103dを介して摺動ローラ10
3e、103eが各々配置されている。そして、各摺動
ローラ103eは、支柱102に設けられている上記鉛
直レール102a、102aの間に嵌入してパレット1
03が前後方向(図14の左右方向)に移動しないよう
に保持すると共に、鉛直レール102a、102aに沿
って摺動自在に設けられている。
【0009】リンク機構104は、図14及び図16に
示すように、メインアーム105とサブアーム106と
によって構成されている。メインアーム105は、その
一端が支柱102の下部に設けられている下側支持部1
02bに固定ピン102cによって回動自在に設けられ
ており、他端の内側には摺動ローラ108がパレット1
03のローラ案内部103fの底面に当接した状態でそ
の底面に沿って摺動自在に設けられている。なお、この
メインアーム105、105は、パレット103を支持
するために比較的大きな強度を必要とするため、断面が
矩形の角パイプ材で形成されており、更に長さ方向に沿
って補強板104b、104bが設けられている。ま
た、図16に示す108aは補強部材であり、この補強
部材108aは左右両側のメインアーム105、105
を連結している。
【0010】また、サブアーム106は、図14に示す
ように、その一端が補強板104bにリンクピン104
aによって回動自在に連結されており、その連結されて
いる場所はメインアーム105の長さ方向の略中央に位
置している。一方、他端は、図16に示すように、支柱
102とパレット103との間に介在した状態でローラ
シャフト103dに回動自在に設けられている。なお、
このサブアーム106は、メインアーム105を吊り下
げるように作用するために比較的大きな強度を必要とし
ないので平板で形成されている。
【0011】シリンダ装置107、107は、油圧式で
あり、図16に示すように、左右のリンク機構に各々1
台ずつ設けられている。そして、この2台のシリンダ装
置107、107は、強固に機械的に同期して作動され
る。このシリンダ装置107、107は、図14に示す
ように、シリンダ本体107aの基端部が支柱102の
上側支持部102dに固定ピン102eによって回動自
在に設けられている。また、ピストンロッド107bの
先端部は、メインアーム105の長さ方向の中央よりも
少し下方位置、即ちリンクピン104aが設けられてい
る位置よりも少し下方位置に設けられている中間支持部
105bにピン105aによって回動自在に連結されて
いる。
【0012】次に、上記立体式駐車装置の動作について
図14及び図15を参照して説明する。まず、パレット
103が下降位置にある状態においては、図15に示す
ように、シリンダ装置107は伸長状態にある。そし
て、油圧ユニットによってシリンダ装置107を短縮さ
せる方向に作動させると、メインアーム105が梃子に
なって上方へ持ち上げられる。このとき、固定ピン10
2cによる連結部分が支点、シリンダ装置107のピス
トンロッド107bとの連結部分が力点、摺動ローラ1
08の設けられている部分が作用点になる。これによっ
て、メインアーム105に設けられている摺動ローラ1
08がパレット103のローラ案内部103fの下面に
沿って後方に摺動すると共に、パレット103のローラ
案内部103fの後部に設けられている摺動ローラ10
3eが支柱102の鉛直レール102a、102aに沿
って上方向に摺動し、その結果、パレット103が図1
4に示すように上昇位置に移動する。
【0013】なお、この図14に示す状態において、パ
レット103及び自動車110の重量は、主としてリン
ク機構104によって支持されている。また、パレット
103が前後方向に移動しようとする力や、パレット1
03がローラ案内部103fと摺動ローラ108との当
接部分を中心として回転しようとする回転モーメント
は、パレット103の後部に設けられている摺動ローラ
103eが支柱102の鉛直レール102a、102a
の間に嵌入していることによって、支柱102で抑えら
れている。
【0014】上記の立体式駐車装置は、支柱102を後
側に2本だけ設け、前側には支柱を設けていない構造で
あるので、4柱式の立体式駐車装置よりも容易に自動車
の出し入れを行うことができる。そして、自動車の出し
入れに必要な前方のスペースについても、4柱式の立体
式駐車装置ほど広いスペースを必要とすることもない。
また、支柱102は、比較的目立たない後側に設けられ
ているので、この支柱が4柱式の立体式駐車装置ほど美
観を損ねるということはない。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の立
体式駐車装置においては、図16に示すように、ベース
101及び101が支柱102及び102の外側に設け
られているため、この立体式駐車装置全体の横幅がベー
ス101及び101の横幅の分だけ広くなってしまう。
このベース101及び101は、支柱102及び102
と共に立体式駐車装置の基盤となる部分で比較的大きい
強度を必要とするため、比較的横幅の広い形状になって
しまう。従って、上記立体式駐車装置の構造では、この
比較的広いベース101及び101の横幅によって、こ
の立体式駐車装置全体の横幅を広げる構成となってしま
うという問題がある。つまり、立体式駐車装置全体の横
幅を或る一定の寸法に設計する必要がある場合、パレッ
ト103の横幅、及び下段スペース115の横幅が狭く
なってしまい、自動車を駐車するために必要な横幅を確
保することができない場合がある。
【0016】また、この立体式駐車装置においては、図
14及び図15に示すように、シリンダ装置107を伸
長状態から短縮状態に作動させることによって、パレッ
ト103を上昇させるように構成されている。つまり、
図には示さないが、シリンダ装置107に設けられてい
るピストンヘッドのピストンロッド107bが連結して
いる側の面に圧油を供給してパレット103を上昇させ
る構造である。従って、ピストンヘッドの有効油圧面積
が、ピストンロッド107bの断面積の分だけ狭められ
る。その結果、この従来例のように、ピストンヘッドの
ピストンロッド107bが連結している側の面に圧油を
供給してパレット103を上昇させる方式では、ピスト
ンヘッドのピストンロッド107bが連結している側と
反対側の面に圧油を供給してパレット103を上昇させ
る方式と比較して、ピストンヘッドの直径を大きくする
か、若しくは油圧ユニットの出力を大きくする必要があ
り、これによって、シリンダ装置107及び油圧ユニッ
トのコストが上がってしまうという問題がある。
【0017】更に、この立体式駐車装置は、パレット1
03が下降位置に移動している状態であるときに支柱1
02が比較的目立たないようにするため、支柱102を
後側に2本だけ立設した構造にしているにも係わらず、
図15に示すように、シリンダ装置107が伸長した状
態で斜めに起立している。従って、パレット103が下
降位置に移動している状態であるとき、この伸長状態の
シリンダ装置107が立体式駐車装置の美観を損ねると
いう問題がある。
【0018】本発明は、立体式駐車装置全体の横幅を抑
え、またシリンダ装置107の出力を効率よく使用する
ことができるようにし、更にこのシリンダ装置107に
よって美観が損なわれることがないようにした立体式駐
車装置を提供することを目的とする。また、本発明に係
る立体式駐車装置は、パレット103に載っている自動
車の底部を点検することができるようにすることも目的
の一つである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本第1の発明の立体式駐
車装置は、地面に設置するベースと、該ベースの後部に
垂直に設けられた支柱と、該支柱に沿って後端部が摺動
自在に連結された自動車を載せるためのパレットと、上
記ベースと上記パレットとを連結するリンク機構と、該
リンク機構を駆動して上記パレットを昇降駆動する駆動
部とを備えた立体式駐車装置において、設置された上記
立体式駐車装置を真上から見たとき、上記ベースと上記
支柱と上記駆動部との横幅方向における同じ側の外側縁
を略同一直線上に位置する状態に設けたことを特徴とす
るものである。
【0020】本第2の発明の立体式駐車装置は、第1の
発明の立体式駐車装置において、上記リンク機構を構成
する各リンクを所定の厚さを有する平板によって形成
し、上記平板の面を地面に対して垂直に設けると共に、
上記平板状のリンクの横幅方向における外側面に補強部
を設け、該補強部の上記横幅方向の先端部が、上記ベー
スと上記支柱と上記駆動部との上記横幅方向の各外側縁
のうち最も外側にあるものよりも内側に位置する形状と
したことを特徴とするものである。
【0021】本第3の発明の立体式駐車装置は、第1又
は第2の発明の立体式駐車装置において、上記駆動部が
シリンダ装置で構成されており、上記シリンダ装置が短
縮状態のとき上記パレットが下降位置に移動した状態に
なり、上記シリンダ装置が伸長状態のとき上記パレット
が上昇位置に移動した状態になるように構成したことを
特徴とするものである。
【0022】本第4の発明の立体式駐車装置は、第1、
第2又は第3の発明の立体式駐車装置において、上記パ
レットに自動車の点検用貫通孔を穿設したことを特徴と
するものである。
【0023】
【作用】第1の発明によれば、設置された立体式駐車装
置を真上から見たとき、ベースと支柱と駆動部との横幅
方向における同じ側の外側縁を略同一直線上に位置する
状態に設けているので、これらのベースと支柱と駆動部
とが立体式駐車装置全体の横幅に対して占有する横幅寸
法は、これらのベースと支柱と駆動部との各々の横幅を
単に加算した寸法よりも小さくなる。なお、これらのベ
ースと支柱と駆動部とは、比較的に大きい強度を必要と
する部分であるため、比較的横幅の広い形状を有してい
る。
【0024】第2の発明によれば、リンク機構を構成す
る各リンクを所定の厚さを有する平板によって形成し、
この平板の面を地面に対して垂直に設けているので、こ
のリンク機構が立体式駐車装置全体の横幅に対して占有
する横幅寸法は、各リンクを形成している平板の厚さよ
りも大きくなることはない。ここで、この各リンクを形
成している平板の所定の厚さとは、この平板がパレット
及びこのパレットに載せられる自動車の重量を支持し、
かつ、この平板に作用する曲げに対する力に対しても十
分耐え得る強度を得るために必要な厚さのことを示す。
そして、この平板状のリンクの横幅方向における外側面
に補強部を設けているので、このリンクの曲げに対する
強度が向上する。また、この補強部の横幅方向の先端部
が、ベースと支柱と駆動部との横幅方向の各外側縁のう
ち最も外側にあるものよりも内側に位置する形状となっ
ているので、この補強部を設けることによって立体式駐
車装置全体の横幅が広がることはない。
【0025】第3の発明によれば、駆動部であるシリン
ダ装置が短縮状態のときパレットは下降位置に移動した
状態にあり、このシリンダ装置を短縮状態から伸長させ
る方向に作動させることによってパレットが上昇する。
そして、このシリンダ装置が伸長状態になるとパレット
が上昇位置に移動した状態になる。また、このシリンダ
装置を伸長状態から短縮させる方向に作動させることに
よってパレットが下降する。
【0026】第4の発明によれば、パレットに自動車の
点検用貫通孔を穿設しているので、このパレットに自動
車を載せた状態でパレットを上昇位置に移動させること
によって、このパレットに載せた自動車の底部を立体式
駐車装置の下段スペースの位置から貫通孔を通して点検
することができる。
【0027】
【実施例】本発明に係る立体式駐車装置の第1実施例を
図1から図10を参照して説明する。各図に示す1はベ
ース、2は支柱、3はパレット、4はリンク機構、7は
シリンダ装置である。なお、図1は従来例を示す図14
と同様にパレット3が上昇位置にある状態を示す右側面
図、図2は図15と同様にパレット3が下降位置にある
状態を示す左側面図、図3は図16と同様にパレット3
が上昇位置にある状態を示す平面図である。また、この
立体式駐車装置は、図3から図8に示すように左右(図
3から図8の左右)対称の構造を有している。
【0028】ベース1は、図3及び図4に示すように、
所定の間隔を隔てて互いに平行した状態で前後方向(図
3及び図4の上下方向)に伸延している。また、このベ
ース1は、立体式駐車装置の土台となる部分であり比較
的高い強度を必要とするため、図8に示すように、H鋼
材で形成されている。そして、このベース1の後部(図
3及び図4の上側)は、図9に示すL型の断面を有する
連結材9を介して相互に連結されており、更にこのベー
ス1の前部(図3及び図4の下側)は、平板で形成され
た連結材8を介して相互に連結されている。
【0029】このように、左右2つのベース1は、連結
材8、9によって前後とも相互に連結されているので、
この2つのベース1の相対的な位置関係に歪みが生じる
ことはない。また、この立体式駐車装置の設置の際に
は、これらのベース1と連結材8、9とが地面に接触す
るため、地面と接触する部分は従来のものよりも多くな
る。従って、これらの立体式駐車装置の設置安定度は従
来のものよりも向上するので、設置場所が例えば3度程
度の小さい勾配を有しているとしても、従来のようにア
ンカーボルトを固設する等の基礎工事を行うことなく立
体式駐車装置を設置することができる。なお、連結材
8、9には、各々ボルト用貫通孔8a、9aが穿設され
ており、設置場所が傾斜面であるなどによって立体式駐
車装置の設置安定度が十分得られない場合にはアンカー
ボルトを挿入することができるような構造になってい
る。また、連結材9は、図5、図6及び図9に示すよう
に、L型の一辺がベース1の下面よりも上に突出するよ
うに設けられているので、下段スペース15に駐車する
自動車の後側車輪止めとしての作用も備えている。
【0030】支柱2は、図1及び図2に示すようにベー
ス1の後部(図1及び図2の右側)に垂直に、かつ図3
から図7に示すようにベース1の上面に設けられてお
り、さらに補強部2fによって補強されている。また、
この支柱2には、図9及び図10に示すように、鉛直レ
ール2a、2aが所定の間隔を隔てて上下方向に平行し
て内設されている。更に、図3及び図10に示すよう
に、支柱2の上部の内側には、2本の鉛直レール2a、
2aのうち後側(図10の右側)に位置する鉛直レール
2aに沿ってストッパ装置12が設けられている。この
ストッパ装置12は、ストッパ12aと、このストッパ
12aよりも上の位置にリミットスイッチ(図示せず)
とを備えており、これらは図7及び図10に示すよう
に、ストッパ12aとリミットスイッチのアーム12b
とがこのストッパ装置12の前面から突出するように設
けられている。なお、ストッパ12aは、通常、バネに
よってストッパ装置12の前面に突出するように付勢さ
れており、電磁コイル(図示せず)を作動させることに
よって、ストッパ装置12の内部に収納することができ
るように構成されている。
【0031】パレット3は、図3及び図4に示すよう
に、自動車を載せるための板状体23と、この板状体2
3の両端に沿って設けられているローラ案内部33と、
この2つのローラ案内部33を相互に連結すると共に板
状体23を支持する支持棒43と、板状態23の前側
(図3及び図4の下側)に設けられている乗り入れ部1
3と、この乗り入れ部13とは反対側に位置する後側車
輪止め板53と、から構成されている。そして、このパ
レット3は、図3及び図4に示すように、その長手方向
がベース1に平行した状態で2つのベース1の間に介在
している。
【0032】板状体23は、図3に示すように、乗り入
れ部13との結合部分から後側車輪止め板53の少し手
前に亘って前後方向に長い矩形型の板であり、図3及び
図8に示すように、中央前後方向に貫通孔23bが穿設
されている。そして、この貫通孔23bの内周縁には、
車輪案内用の案内部材23aが設けられている。この案
内部材23aは、板状体23の上面から上方に突出して
おり、自動車が板状体23の略中央に移動することがで
きるように車輪を案内する機能を有している。
【0033】ローラ案内部33は、図8に示すように、
H鋼材で形成されており、図3に示すように、板状体2
3の長手方向の両側の各側縁に沿って設けられている。
また、図4及び図8に示すように、このローラ案内部3
3の底面の長さ方向の略中央部分にはレール33cが設
けられている。このローラ案内部33は、図1に示すよ
うに、このレール33cに後述するリンク機構4のメイ
ンアーム5の上端部に設けられている摺動ローラ14を
当接させた状態で、この摺動ローラ14を案内する機能
を備えている。また、レール33cは、摺動ローラ14
が当接することによってローラ案内部33自体の底面が
磨耗してしまうことを防ぐ機能を備えている。
【0034】更に、図9及び図10に示すように、この
ローラ案内部33の後部の上面には上方に突出した状態
で突起部33aが設けられており、図3に示すように、
この突起部33aにはローラシャフト33eを介して摺
動ローラ33fが配置されている。この摺動ローラ33
fは、支柱2の鉛直レール2a、2aの間に嵌入してパ
レット3が前後方向に移動しないように保持すると共
に、鉛直レール2a、2aに沿って摺動自在に設けられ
ている。また、図3及び図8に示すように、ローラ案内
部33の外側にはカバー33bが覆設されている。この
カバー33bは、ローラ案内部33、ひいてはパレット
3の美観を保つと共に、ローラ案内部33と突起部33
aとの結合力を補強する機能を備えている。
【0035】支持棒43は、図9及び図10に示すよう
に、ローラ案内部33の長さ方向に所定の間隔を隔てた
状態でローラ案内部33の底面に複数設けられており、
図4に示すように、左右2つのローラ案内部33の相互
に対向した部分を各々連結している。この支持棒43
は、この2つのローラ案内部33を連結して相互に固定
すると共に、板状体23及び案内部材23aを支持する
機能を備えている。
【0036】乗り入れ部13は、図2に示すように、地
面20と板状体23の前側縁とを略連続的に接続する機
能を備えるものであり、図9及び図10に示すように、
結合部材13aと傾斜板13bと補強部材13cとによ
って構成されている。結合部材13aは、細長い平板か
ら成り、図4、図9及び図10に示すように、片方のロ
ーラ案内部33の横幅方向の略中央から他方のローラ案
内部33の横幅方向の略中央に亘って板状体23の前側
縁の下面に沿って設けられているコ字状の断面を有する
結合部材33gに、ボルト13dとナット33hとによ
って強固に固定されている。そして、傾斜板13bは、
図3に示すように、長方形の形状をしており、図3、図
9及び図10に示すように、結合部材13aの上側縁に
沿って板状体23と略連続する状態に設けられている。
また、補強部材13cは、図4、図9及び図10に示す
ように、結合部材13aの前面と傾斜板13bの下面と
に当接した状態で設けられている。なお、板状体23の
前側縁の地面20からの高さは約80mm程度であり、
この乗り入れ部13を設けることによって、自動車をパ
レット3の板状体23の上に載せ易くすることができ
る。
【0037】更に、2つのローラ案内部33の底面に
は、図4、図9及び図10に示すように、結合部材13
aからレール33cの前側縁に亘って補強部材33dが
設けられている。この補強部材33dは、結合部材33
gが乗り入れ部13を支持するための支持力を補強する
と共に、図1及び図9に示すように、ローラ案内部33
の前側に設けられた支持棒43と結合部材33gとが側
面から見えないようすることによってパレット3の美観
を保つという機能を備えている。
【0038】後側車輪止め板53は、図3及び図9に示
すように、2つのローラ案内部33の後端縁を連結する
ように設けられている。この後側車輪止め板53は、図
1に示すように、板状体23の上面から上方に突出して
おり、パレット3上の自動車10が後方へ移動したとき
に、車輪と当接して後方に移動することを防止する機能
を備えている。更に、図3に示すように、この後側車輪
止め板53と板状体23の後側縁との間には間隔が開い
ており、これによって貫通孔23cが設けられた状態に
なっている。この貫通孔23cは、自動車10の車輪を
少し落とし込ませる機能を備えており、これによって後
側車輪止め板53の機能をより高めることができる。
【0039】リンク機構4は、メインアーム5とサブア
ーム6とによって構成されている。このメインアーム5
とサブアーム6とが、特許請求の範囲に記載のリンクで
ある。メインアーム5は、図5及び図9に示すように、
その一端がベース1の後部の内側に設けられている支持
部1cに固定ピン1dによって回動自在に設けられてお
り、他端の内側には摺動ローラ14がパレット3のロー
ラ案内部33の底面に設けられたレール33cに当接し
た状態でこのレール33cに沿って摺動自在に設けられ
ている。なお、このメインアーム5は、平板で形成され
ており、また、パレット3及びこのパレット3に載せら
れる自動車を支持し、かつ曲げ(図5の左右方向)に対
する力に対しても十分耐え得る厚さを有している。ま
た、図4及び図9に示す14aは補強部材であり、この
補強部材14aは左右両側のメインアーム5を連結して
いる。
【0040】また、サブアーム6は、メインアーム5の
さらに内側に設けられており、一端がメインアーム5の
長さ方向の略中央にリンクピン4aによって回動自在に
連結されており、他端は支柱2とパレット3とを連結し
ているローラシャフト33eに回動自在に設けられてい
る。なお、このサブアーム6は、メインアーム5を吊り
下げるように作用するため、比較的大きな強度を必要と
しないので平板で形成されている。
【0041】シリンダ装置7は、油圧式であり、図3及
び図5に示すように左右のリンク機構4に各々1台ずつ
設けられている。そして、この2台のシリンダ装置7
は、強固に機械的に同期して作動する。このシリンダ装
置7は、図1に示すように、シリンダ本体7aの基端部
がベース1の上面に設けられている支持部1aに固定ピ
ン1bによって回動自在に設けられている。また、ピス
トンロッド7bの先端部は、図1に示すように、メイン
アーム5のリンクピン4aと固定ピン1dとの間で、こ
のリンクピン4aと固定ピン1dとを結んだ線よりも少
し上方に設けられている支持部5bにピン5aによって
回動自在に連結されている。
【0042】次に、この立体式駐車装置の動作について
説明する。まず、パレット3が下降位置にある状態にお
いては、図2に示すように、シリンダ装置7は短縮状態
にある。そして、油圧ユニットによってシリンダ装置7
を伸長させる方向に作動させると、メインアーム5が梃
子になって上方に持ち上げられる。このとき、メインア
ーム5の固定ピン1dで連結された部分が支点、シリン
ダ装置7のピストンロッド7bとの連結部分、即ち支持
部5bが力点、摺動ローラ14の設けられている部分が
作用点になる。これによって、メインアーム5に設けら
れている摺動ローラ14がパレット3のローラ案内部3
3の底面に設けられているレール33cに沿って後方に
摺動すると共に、パレット3のローラ案内部33の突起
部33aに設けられている摺動ローラ33fが支柱2の
鉛直レール2a、2aに沿って上方向に摺動する。そし
て、パレット3が図1に示すように上昇位置に移動した
状態になると、図10に示すストッパ装置12に内設さ
れているリミットスイッチのアーム12bがローラシャ
フト33eによって上方に押し上げられて、これによっ
てシリンダ装置7の動作がストップする。
【0043】なお、この図1に示す状態において、パレ
ット3は前部から後部に向かうに従って少しの下り勾
配、例えば5度ぐらいの勾配を有するように構成されて
おり、また後部には後側車輪止め板53及び貫通孔23
cが設けられているので、自動車10が不意に移動して
パレット3上から落下することはない。また、この状態
において、パレット3及び自動車10の重量は、主とし
てリンク機構4によって支持されている。そして、パレ
ット3が前後方向に移動しようとする力や、パレット3
が摺動ローラ14との当接部分を中心として回転しよう
とする回転モーメントは、パレット3のローラ案内部3
3の突起部33aにローラシャフト33eを介して設け
られている摺動ローラ33fが支柱2の鉛直レール2
a、2aの間に嵌入していることによって、支柱2に抑
えられている。更に、ローラシャフト33eの少し下方
には、ストッパ装置12のストッパ12aがローラシャ
フト33eを支持する状態に突出している。従って、不
意に、またはシリンダ装置7の油漏れによってパレット
3が下方に移動しようとしても、ローラシャフト33e
がストッパ12aによって支持されるので、パレット3
はこのストッパ12aの位置よりも下方に移動すること
はない。なお、このストッパ12aは、ストッパ装置1
2の前面から突出するようにバネによって付勢されてお
り、ローラシャフト33eが下方から上方に移動すると
きにのみ、ローラシャフト33eによってストッパ装置
12内に自然に押し戻されるように構成されている。
【0044】また、図1に示す状態から、図2に示す状
態に戻すときは、油圧ユニットによってシリンダ装置7
を短縮させる方向に作動させる。このシリンダ装置7の
作動と同時に、ストッパ12aが電磁コイルの作用によ
りストッパ装置12の内部に自動的に収納される。な
お、電磁コイルは、リミットスイッチのアーム12bが
ローラシャフト33eによって上方に押し上げられてい
る場合にのみ、ストッパ12aをストッパ12に収納す
るように作用するように構成されている。なぜなら、ロ
ーラシャフト33eがストッパ12aに支持されている
状態になっている場合、ストッパ12aはストッパ装置
12から突出したままの状態でローラシャフト33eに
よって固定されてしまい、この固定されたストッパ12
aを電磁コイルの作用によってストッパ装置12内に収
納しようとすると電磁コイルが過負荷状態になり、この
過負荷状態を続けると電磁コイルを焼損してしまうから
である。従って、ローラシャフト33eによってリミッ
トスイッチのアーム12bが上方に押し上げられている
状態であるとき、ローラシャフト33eはストッパ12
に支持されていない状態であるため、この状態のときに
のみストッパ12aがストッパ装置12に収納されるよ
うに構成されている。
【0045】そして、シリンダ装置7が短縮する方向に
作動することによって、メインアーム5に設けられてい
る摺動ローラ14がパレット3のローラ案内部33の底
面に設けられているレール33cに沿って前方に摺動す
ると共に、パレット3のローラ案内部33の突起部33
aに設けられている摺動ローラ33fが支柱2の鉛直レ
ール2a、2aに沿って下方向に摺動する。そして、シ
リンダ装置7が短縮状態になると、図2に示すように、
パレット3は下降位置に移動した状態になる。
【0046】この立体式駐車装置は、図3の平面図に示
すように上から見た場合、ベース1と支柱2とシリンダ
装置7との横幅方向における同じ側の外側縁を略同一直
線上に位置するように構成されている。このように構成
することによって、立体式駐車装置全体の横幅に対し
て、比較的横幅の大きいベース1と支柱2とシリンダ装
置7とによって占有される横幅寸法を小さくすることが
できる。従って、立体式駐車装置全体の横幅を狭くする
ことができ、ひいては立体式駐車装置全体の横幅に対し
てパレット3及び下段スペース15の幅を大きくするこ
とができる。
【0047】更に、リンク機構4を平板で形成し、リン
ク機構4の面が地面に対して垂直に設けているので、立
体式駐車装置全体の横幅に対してこのリンク機構4が占
有する横幅寸法を平板の厚さにすることができる。ま
た、リンク機構4は、平板の組み合わせで形成されてい
るので、機械加工が簡単で加工工程数が少なくて済み、
これによってリンク機構4のコストを下げることができ
る。
【0048】また、この立体式駐車装置は、図1に示す
ように、シリンダ装置7を短縮状態から伸長状態に作動
させることによって、パレット3を上昇させるように構
成されている。つまり、図には示さないが、シリンダ装
置7に設けられているピストンヘッドのピストンロッド
7bが連結している側と反対側の面に圧油を供給してパ
レット3を上昇させる構造である。このような構造であ
るので、このピストンヘッドの全面積がピストンヘッド
の有効油圧面積となる。従って、ピストンヘッドのピス
トンロッド7bが連結している側と反対側の面に圧油を
供給してパレット3を上昇させるというこの方式では、
ピストンヘッドのピストンロッドが連結している側の面
に圧油を供給してパレット3を上昇させる方式と比較し
て、ピストンヘッドの直径を小さくすることができ、ひ
いては出力の小さい油圧ユニットを使用することができ
るという効果がある。その結果、従来よりもシリンダ装
置7及び油圧ユニットのコストを下げることができる。
【0049】そして、シリンダ装置7は、図1及び図2
に示すように、パレット3を上昇させるためにリンク機
構4を押し上げるように構成されているので、シリンダ
本体7aの基端部はベース1に設けられている。これに
よって、パレット3が下降位置の状態にあるとき、シリ
ンダ装置7は、この立体式駐車装置の下部、即ちベース
1に近接した場所に略横たわった状態で位置している。
従って、パレット3が下降位置の状態にあるとき、この
シリンダ装置7が立体式駐車装置の美観を損ねてしまう
ようなことはない。
【0050】更に、この立体式駐車装置は、パレット3
の板状体23の中央前後方向に貫通孔23bを穿設して
いる。従って、このパレット3に自動車を載せた状態で
パレット3を上昇位置に移動させることによって、この
パレット3に載せた自動車の底部を立体式駐車装置の下
段スペース15の位置から貫通孔23bを通して点検し
たり、またオイル交換等の軽作業を行うことができる。
【0051】なお、本第1実施例では、パレット3上に
1台の自動車を載せることができる構造としたが、2台
以上の自動車を載せることができる構造としてもよい。
そして、パレット3上に2台以上の自動車を載せること
ができる構造にした場合は、パレット3の下方の下段ス
ペース15には、2台以上の自動車を駐車することがで
きるスペースが得られる。また、図3及び図4に示すよ
うに、リンク機構4をベース1とパレット3との間に介
在させた状態に設けているが、ベース1の外側に設けて
もよい。
【0052】次に、この発明に係る立体式駐車装置の第
2実施例を図11から図13を参照して説明する。な
お、この第2実施例の立体式駐車装置は、上記第1実施
例の立体式駐車装置に対して、リンク機構4を構成する
メインアーム5に替えて、リンク機構41を構成するメ
インアーム51のみを変更したものなので、同等部分に
は同一符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0053】このメインアーム51は、図11から図1
3に示すように、第1実施例におけるメインアーム5よ
りも少し幅を広げ、かつメインアーム51のシリンダ装
置7側に面した面上に補強部材51cを設けたものであ
る。この補強部材51cは、パレット3を支持するメイ
ンアーム51の曲げ(図13の左右に作用する力)に対
する強度を向上させる機能を備えている。従って、この
第2実施例の立体式駐車装置のメインアーム51、ひい
てはこの立体式駐車装置自体の強度が、第1実施例より
も向上する。また、この補強部51cを設けることによ
ってメインアーム51の曲げに対する強度が向上するの
で、このメインアーム51を形成している平板自体の厚
さを薄くすることができる。
【0054】また、この補強部材51cは、図13に示
すように、この立体式駐車装置を上から見た状態で、こ
の補強部材51cの輪郭がベース1、支柱2、及びシリ
ンダ装置7の輪郭よりも立体式駐車装置の外側にはみ出
さないように設けられている。従って、この補強部材5
1cを設けたことによって、立体式駐車装置全体の横幅
が広がることはない。
【0055】更に、この補強部材51cは、図11に示
すように、パレット3が上昇位置にある状態において
は、支柱2と接触しないように、また図12に示すよう
に、パレット3が下降位置にある状態においては、ベー
ス1や支持部1aやシリンダ装置7に接触しないように
設けられている。従って、パレット3の昇降動作の際、
この補強部51cが立体式駐車装置を構成しているいず
れかの構成品に接触してパレット3の昇降動作が妨げら
れてしまうということはない。
【0056】なお、本第2実施例では、図13に示すよ
うに、リンク機構41をベース1とパレット3との間に
介在させた状態に設けているが、ベース1の外側に設け
てもよい。この場合、補強部51aはメインアーム51
の内側に設け、この補強部51cの横幅方向の先端部
が、ベース1と支柱2とシリンダ装置7との横幅方向の
各内側縁のうち最も内側にあるものよりも外側に位置す
るように構成しなければならない。
【0057】
【発明の効果】第1の発明の立体式駐車装置は、設置さ
れた立体式駐車装置を真上から見たとき、ベースと支柱
と駆動部との横幅方向における同じ側の外側縁を略同一
直線上に位置する状態に設けたことにより、図16に示
す従来の立体式駐車装置のベース、支柱及び駆動部と同
じ横幅のものを使用した場合、2本の支柱の横幅分だけ
この立体式駐車装置の横幅を狭くすることができるとい
う効果がある。つまり、立体式駐車装置全体の横幅を或
る一定の寸法に設計する必要がある場合、パレットの横
幅、及び下段スペースの横幅を従来よりも広くすること
ができるという効果がある。
【0058】第2の発明の立体式駐車装置は、リンク機
構を構成する各リンクを所定の厚さを有する平板によっ
て形成し、この平板の面を地面に対して垂直に設けてい
るので、このリンク機構が立体式駐車装置全体の横幅に
対して占有する横幅寸法が、各リンクを形成している平
板の厚さよりも大きくなることはない。なお、このリン
クを形成している平板の厚さは、立体式駐車装置の土台
となるベースの横幅寸法よりも小さいので、図16に示
す従来例よりも立体式駐車装置全体の横幅を狭くするこ
とができる。そして、この平板状のリンクの横幅方向に
おける外側面に補強部を設け、この補強部の横幅方向の
先端部が、ベースと支柱と駆動部との横幅方向の各外側
縁のうち最も外側にあるものよりも内側に位置する形状
としている。従って、この補強部を設けることによって
立体式駐車装置全体の横幅を広げることなく、リンクの
曲げに対する強度、ひいては立体式駐車装置の強度を向
上させることができるという効果がある。
【0059】第3の発明の立体式駐車装置は、駆動部で
あるシリンダ装置を短縮状態から伸長状態に作動させる
ことによって、パレットを上昇させるように構成されて
いる。つまり、シリンダ装置に設けられているピストン
ヘッドのピストンロッドが連結している側と反対側の面
に圧油を供給してパレットを上昇させる構造である。こ
のような構造であるので、このピストンヘッドの全面積
がピストンヘッドの有効油圧面積となる。従って、ピス
トンヘッドのピストンロッドが連結している側と反対側
の面に圧油を供給してパレットを上昇させるというこの
方式では、ピストンヘッドのピストンロッドが連結して
いる側の面に圧油を供給してパレットを上昇させるとい
う従来の方式と比較して、ピストンヘッドの直径を小さ
くすることができ、ひいては出力の小さい油圧ユニット
を使用することができるという効果がある。その結果、
従来よりもシリンダ装置及び油圧ユニットのコストを下
げることができるという効果がある。
【0060】また、このシリンダ装置は、パレットが下
降位置の状態にあるとき短縮状態になるように構成され
ている。従って、パレットが下降位置に移動した状態で
あるとき、図15に示す従来の立体式駐車装置のよう
に、このシリンダ装置によって立体式駐車装置の美観が
損なわれてしまうということはない。これによって、パ
レットが下降位置に移動している状態であるとき支柱が
比較的目立たないようにするために支柱を後側に2本だ
け立設したという、この立体式駐車装置の本来の目的を
達成することができるという効果がある。なお、シリン
ダ装置が伸長状態であるときは、パレットが上昇位置に
移動した状態であり、またこの状態においては通常はこ
のパレットに自動車が駐車されている状態でもあるの
で、伸長状態にあるシリンダ装置が目立ち過ぎて、これ
によって立体式駐車装置の外観が見苦しくなってしまう
ということはない。
【0061】第4の発明の立体式駐車装置は、パレット
の自動車を載せる位置の中央前後方向に点検用貫通孔を
穿設しているので、このパレットに自動車を載せた状態
でパレットを上昇位置に移動させることによって、この
パレットに載せた自動車の底部を立体式駐車装置の下側
スペースの位置から貫通孔を通して点検することができ
る。従って、わざわざジャッキ等を使用することなく、
自動車の底部を点検したりオイル交換等の軽作業を行う
ことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例に係る立体式駐車装置の
パレットが上昇位置にある状態を示す右側面図である。
【図2】同実施例に係る立体式駐車装置のパレットが下
降位置にある状態を示す右側面図である。
【図3】同実施例に係る立体式駐車装置のパレットが上
昇位置にある状態を示す平面図である。
【図4】同実施例に係る立体式駐車装置のパレットが上
昇位置にある状態を示す底面図である。
【図5】同実施例に係る立体式駐車装置のパレットが上
昇位置にある状態を示す正面図である。
【図6】同実施例に係る立体式駐車装置のパレットが上
昇位置にある状態を示す背面図である。
【図7】同実施例に係る立体式駐車装置のパレットが下
降位置にある状態を示す正面図である。
【図8】同実施例に係る立体式駐車装置のパレットが上
昇位置にある状態を図1のA−A方向から見た端面図で
ある。
【図9】同実施例に係る立体式駐車装置のパレットが上
昇位置にある状態を図5のB−B方向から見た断面図で
ある。
【図10】同実施例に係る立体式駐車装置のパレットが
下降位置にある状態を図7のC−C方向から見た断面図
である。
【図11】この発明の第2実施例に係る立体式駐車装置
のパレットが上昇位置にある状態を示す右側面図であ
る。
【図12】同実施例に係る立体式駐車装置のパレットが
下降位置にある状態を示す右側面図である。
【図13】同実施例に係る立体式駐車装置のパレットが
上昇位置にある状態を示す平面図である。
【図14】従来の立体式駐車装置のパレットが上昇位置
にある状態を示す右側面図である。
【図15】同従来の立体式駐車装置のパレットが下降位
置にある状態を示す右側面図である。
【図16】同従来の立体式駐車装置のパレットが上昇位
置にある状態を示す平面図である。
【符号の説明】
1 ベース 2 支柱 3 パレット 4 リンク機構 5 メインアーム 6 サブアーム 7 シリンダ装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地面に設置するベースと、該ベースの後
    部に垂直に設けられた支柱と、該支柱に沿って後端部が
    摺動自在に連結された自動車を載せるためのパレット
    と、上記ベースと上記パレットとを連結するリンク機構
    と、該リンク機構を駆動して上記パレットを昇降駆動す
    る駆動部とを備えた立体式駐車装置において、設置され
    た上記立体式駐車装置を真上から見たとき、上記ベース
    と上記支柱と上記駆動部との横幅方向における同じ側の
    外側縁を略同一直線上に位置する状態に設けたことを特
    徴とする立体式駐車装置。
  2. 【請求項2】 上記リンク機構を構成する各リンクを所
    定の厚さを有する平板によって形成し、上記平板の面を
    地面に対して垂直に設けると共に、上記平板状のリンク
    の横幅方向における外側面に補強部を設け、該補強部の
    上記横幅方向の先端部が、上記ベースと上記支柱と上記
    駆動部との上記横幅方向の各外側縁のうち最も外側にあ
    るものよりも内側に位置する形状としたことを特徴とす
    る請求項1に記載の立体式駐車装置。
  3. 【請求項3】 上記駆動部がシリンダ装置で構成されて
    おり、上記シリンダ装置が短縮状態のとき上記パレット
    が下降位置に移動した状態になり、上記シリンダ装置が
    伸長状態のとき上記パレットが上昇位置に移動した状態
    になるように構成したことを特徴とする請求項1又は2
    に記載の立体式駐車装置。
  4. 【請求項4】 上記パレットに自動車の点検用貫通孔を
    穿設したことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の
    立体式駐車装置。
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