JP6426230B2 - ボーディングブリッジ - Google Patents
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Description
一方、特許文献2では、支持ロッドが、付勢バネによって、板状床部材から延出する方向に付勢され、かつ、逆方向にも収縮可能とされており、支持ロッドは、内側トンネル(第一トンネル)及び外側トンネル(第二トンネル)それぞれに固定されたガイドレールの壁面に対して、伸縮する。その結果、個々の板状床部材が複雑な構造を有している。
すなわち、本発明の参考例に係るボーディングブリッジは、筒状をした複数の通路体が入れ子式に嵌合され、長手方向に相互に相対移動して伸縮するボーディングブリッジであって、隣り合う前記通路体のうち一方の第一通路体に設けられ、所定の高さ位置に設定された通路位置と、前記通路位置に対して下方に位置する通路外位置との間を移動する通路部と、前記通路部が前記通路位置に設置されるように、前記第一通路体の長手方向に沿って設けられ、前記通路部の幅方向端部を支持でき、かつ、前記通路部の幅方向に移動可能な複数の支持部と、前記支持部を前記通路部の幅方向外側に移動させる突起部を有し、前記突起部によって、前記支持部の支持から外れた前記通路部を前記通路位置と前記通路外位置との間で案内する、隣り合う前記通路体のうち他方の第二通路体に固定された移行レールとを備える。
また、支持部が通路部の幅方向外側に移動することによって、移行レールに沿って上昇してきた通路部を、移行レールから支持部に移動させたり、支持部に載置されている通路部を、支持部から移行レールに移動して、移行レールに沿って通路部を下降させたりすることができる空間が形成される。
その結果、第一通路体が第二通路体に対して長手方向に相対移動する際、第二通路体に固定された移行レールの突起部が、第一通路体に設けられた支持部を順次通路部の幅方向外側に移動させる。したがって、通路部が通路外位置から通路位置へ移動することで、第一通路体における通路部の通行可能な領域が長くなり、反対に通路部が通路位置から通路外位置へ移動することで、第一通路体における通路部の通行可能な領域が短くなる。
通路外位置に設置される通路部は、第一通路体の下面又は第一通路体に固定された部材に載置される。したがって、通路外位置にある通路部は、第二通路体と接触しないため、ボーディングブリッジの伸縮時に第一通路体と第二通路体が相対移動した場合であっても、通路外位置にある通路部は、第二通路体との関係で長手方向の摺動が生じない。
通路部は、長手方向に複数に分割された板状部材が連結していることから、屈曲可能である。また、通路部を支持部に支持するための第一突出部が、板状部材から突出して形成されており、板状部材の一辺の中間部分以外に設けられる。そのため、通路部の板状部材が一辺の中間部分以外(例えば端部又は端部近傍など)で支持されるため、歩行によって板状部材が第一突出部の軸周りに回動することを防止できる。その結果、板状部材が安定化するため、歩行者が通路上を歩き易い。
テンション部は、一端が第一通路体に固定され、他端が通路部の長手方向端部に固定され、通路部を引っ張って、通路部に張力が掛かった状態とする。テンション部は、一端が第一通路体に固定されることから、通路部が通路位置と通路外位置との間を移動する場合でも、テンション部の第一通路体との接続点と通路部の長手方向端部との接続点の間の距離は、ほぼ一定である。そのため、テンション部の一端が第二通路体に固定される場合に比べて、テンション部を簡素な構造とすることができる。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態に係るボーディングブリッジ1について、図1〜図19を用いて説明する。
ボーディングブリッジ1は、空港のターミナルビルと航空機10との間に乗客の通行路を形成して、ターミナルビルと航空機10とを連絡し、乗客の直接の乗り降りを可能にする。
ボーディングブリッジ1は、ターミナルビルへ通じる固定橋11に固定して設けられるロタンダ2と、ロタンダ2に対して水平方向及び垂直方向に回動可能に接続されている基端トンネル3(通路体、第二通路体)と、基端トンネル3の先端側(航空機10側)で、入れ子式に基端トンネル3の外側に嵌合され、移動可能な先端トンネル4(通路体、第一通路体)と、先端トンネル4の先端部に固定されたヘッド5などを備える。
固定通路12は、ロタンダ2の内部に設けられ、固定通路13は、基端トンネル3の内部に、その略全長にわたって設けられる。
開閉通路部17は、基端トンネル3の先端、すなわち先端トンネル4側に設けられる。開閉通路部17は、駆動装置(図示せず。)によって、ボーディングブリッジ1の通路の幅方向に延在する軸線を中心として上下方向に揺動し、先端側が可動通路部14と接触可能である。開閉通路部17は、基端トンネル3の固定通路13を先端トンネル47の通行可能域15に接続し、ボーディングブリッジ1内部に連続した通路を形成する。
可動通路部14は、板状部分を有するステップ18と、ステップ18を支持するスライドプレート23等の支持部22などを備える。
一つのステップ18は、通路の幅方向に長く奥行き方向に短い部材であり、複数のステップ18が連結することによって、可動通路部14が構成される。隣り合うステップ18が連結部分で相対的に回動可能に連結されることによって、可動通路部14は、屈曲可能となる。その結果、可動通路部14は、所定の高さ位置に設定された通路高さH1と、通路高さH1に対して下方に位置する通路外高さH2との間を移動できる。
一つのスライドプレート23は、図6及び図7に示すように、長手方向の長さがステップ18の複数枚分の長さを有しており、両端部でそれぞれ異なるブラケット24に載置されている。
ブラケット24は、先端トンネル4の長手方向に沿って等間隔に設けられる。
コイルばね25は、圧縮ばねであって、スライドプレート23と先端トンネル4のパネル9の内壁面との間に設置される。コイルばね25は、例えばスライドプレート23の端部近傍に1本ずつ設置される。なお、一つのスライドプレート23において、2本のコイルばね25の代わりに1枚の板ばねが設けられてもよい。
移行レール30は、基端トンネル3に固定されている。移行レール30のレール部31は、可動通路部14の通路高さH1と通路外高さH2との間を結ぶ傾斜面を有する。突起部32は、スライドプレート23が設置されている位置とほぼ同一高さに形成される。
また、本発明は、上述した例に限定されず、ステップ18の長手方向の摺動が生じるが、ステップ18を先端トンネル4ではなく、基端トンネル3に載置するようにしてもよい。
突出部19は、図6及び図7に示すように、例えば、ローラ19Aを有する。突出部19は、ステップ18の自重やステップ18にかかる荷重を支持する。
ローラ19Aが設けられる位置は、隣り合うステップ18の連結部分であって、ローラ19Aの中心軸は、二つのステップ18の回動軸と一致する。このように、荷重を支持する突出部19が二つのステップ18の連結部分18Aに設けられることによって、板状のステップ18が端部で支持されるため、歩行によってステップ18がローラの中心軸周りに回動することを防止できる。そのため、ステップ18が安定化するため、歩行者が通路上を歩き易い。
図12〜図15に示すように、突出部19のローラ19A及びピン19Bが設けられる位置は、隣り合うステップ18の連結部分18Aではなく、連結部分18Aの近傍でもよい。このとき、図12及び図13に示すように、ローラ19Aは、1枚のステップ18の1辺に対して、2箇所に設けられてもよいし、図14及び図15に示すように、ローラ19Aは、1枚のステップ18の1辺に対して、1箇所に設けられてもよい。いずれの場合でも、連結部分18Aの近傍に突出部19が設けられることによって、ステップ18の回動を抑制でき、安定化するため、歩行者が通路上を歩き易い。
ボーディングブリッジ1は、先端トンネル4が図1の二点鎖線で示されるように基端トンネル3と大きく嵌合された状態、すなわち収縮された状態で待機している。
航空機10が所定の位置に到着すると、可動脚7を作動させて、先端トンネル4が航空機10に向かって移動する。すなわち、ボーディングブリッジ1全体が伸長されていく。
なお、このとき、開閉通路部17が移動するステップ18をこすって傷付けないように、開閉通路部17は駆動機器によって上方に退避させられている。
可動通路部14は、テンション部36によって適切な張力で引っ張られているので、通行可能域15に位置するステップ18にも長手方向Nに向かう張力が作用し、安定した通路が形成される。
次に、本発明の第2実施形態に係るボーディングブリッジについて、図20〜図25を用いて説明する。
上述した第1実施形態では、一つのスライドプレート23の長手方向の長さがステップ18の複数枚分の長さを有しているとしたが、本実施形態で説明するとおり、本発明は、ステップ18に設けられる一つの突出部19に対して、スライドプレート53を一つずつ設けてもよい。なお、本実施形態において、第1実施形態と重複する構成については説明を省略する。
スライドプレート53は、ブラケット54上に載置されている。ブラケット54は、先端トンネル4の長手方向に沿って等間隔に設けられる。
コイルばね55は、圧縮ばねであって、スライドプレート53と先端トンネル4のパネル9の内壁面との間に設置される。コイルばね55は、例えばスライドプレート53の中央部に1本設置される。なお、コイルばね55の代わりに板ばねが設けられてもよい。
移行レール60は、基端トンネル3に固定されている。移行レール60は、可動通路部14が設置される通路高さH1と通路外高さH2との間を結ぶ傾斜面を有する。突起部62は、スライドプレート53が設置されている位置とほぼ同一高さに形成される。
先端トンネル4が航空機10に向かって移動すると、通路外高さH2に載置されているステップ18は、移行レール60の他端部60bから移行レール60のレール部61に移り、移行レール60上のステップ18は、移行レール60のレール部61の斜面に沿って通路高さH1まで上昇する。通路高さH1では、突起部62と接触したスライドプレート53が、突起部62によって通路の幅方向外側へ移動する。これにより、スライドプレート53とステップ18との間隔が広がるため、ステップ18の突出部19が移行レール60に沿って上昇可能なスペースが生じる。
なお、このとき、開閉通路部17が移動するステップ18をこすって傷付けないように、開閉通路部17は駆動機器によって上方に退避させられている。
この場合、中間トンネルにも、第1実施形態における可動通路部14と略同一構造の可動通路部14が備えられる。中間トンネルの可動通路部14の一端は、先端トンネル4の他端部に近接する位置に固定されている。先端トンネル4の可動通路部14は、他端が中間トンネルの先端部の近傍から通路外位置へ下降する。なお、中間トンネルは、複数備えられてもよい。
3 基端トンネル(通路体、第二通路体)
4 先端トンネル(通路体、第一通路体)
10 航空機
14 可動通路部(通路部)
15 通行可能域
18 ステップ(板状部材)
19 突出部
22 支持部
30 移行レール
31 レール部
32 突起部
35 アンカー部
36 テンション部
Claims (5)
- 筒状をした複数の通路体が入れ子式に嵌合され、長手方向に相互に相対移動して伸縮するボーディングブリッジであって、
隣り合う前記通路体のうち一方の第一通路体に設けられ、所定の高さ位置に設定された通路位置と、前記通路位置に対して下方に位置する通路外位置との間を移動する通路部と、
前記通路部が前記通路位置に設置されるように、前記第一通路体の長手方向に沿って設けられ、前記通路部の幅方向端部を支持する複数の支持部と、
を備え、
前記通路部は、
前記長手方向に複数に分割された板状部材と、
前記板状部材の一辺の中間部分以外にて、前記板状部材から突出して形成され、前記支持部に支持される第一突出部と、
を有し、
前記第一突出部は、隣り合う前記板状部材との連結部分に設けられ、
前記第一突出部は、ローラと、前記ローラを支持するピンとを有し、前記ピンは、隣り合う前記板状部材との連結部分の回動軸となるボーディングブリッジ。 - 筒状をした複数の通路体が入れ子式に嵌合され、長手方向に相互に相対移動して伸縮するボーディングブリッジであって、
隣り合う前記通路体のうち一方の第一通路体に設けられ、所定の高さ位置に設定された通路位置と、前記通路位置に対して下方に位置する通路外位置との間を移動する通路部と、
前記通路部が前記通路位置に設置されるように、前記第一通路体の長手方向に沿って設けられ、前記通路部の幅方向端部を支持する複数の支持部と、
を備え、
前記通路部は、
前記長手方向に複数に分割された板状部材と、
前記板状部材の一辺の中間部分以外にて、前記板状部材から突出して形成され、前記支持部に支持される第一突出部と、
を有し、
前記第一突出部は、隣り合う前記板状部材との連結部分の近傍にて、前記板状部材の一辺に対して1箇所のみ設けられるボーディングブリッジ。 - 前記板状部材の一辺の中間部分にて、前記板状部材から突出して形成され、前記支持部に支持される第二突出部を更に有する請求項1に記載のボーディングブリッジ。
- 前記通路部は、前記第一通路体の下面又は前記第一通路体に固定された部材に載置されて、前記通路外位置に設置される請求項1から3のいずれか1項に記載のボーディングブリッジ。
- 一端が前記第一通路体に固定され、他端が前記通路部の長手方向端部に固定されたテンション部を更に備える請求項1から4のいずれか1項に記載のボーディングブリッジ。
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