JPH07245434A - 配線膜の製造方法及び非線形抵抗素子の製造方法及び薄膜トランジスタの製造方法及び半導体装置の製造方法及び配線膜及び非線形抵抗素子及び薄膜トランジスタ及び液晶表示装置及び半導体装置 - Google Patents

配線膜の製造方法及び非線形抵抗素子の製造方法及び薄膜トランジスタの製造方法及び半導体装置の製造方法及び配線膜及び非線形抵抗素子及び薄膜トランジスタ及び液晶表示装置及び半導体装置

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JPH07245434A
JPH07245434A JP3242894A JP3242894A JPH07245434A JP H07245434 A JPH07245434 A JP H07245434A JP 3242894 A JP3242894 A JP 3242894A JP 3242894 A JP3242894 A JP 3242894A JP H07245434 A JPH07245434 A JP H07245434A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】表面に陽極酸化膜を伴う配線膜において、該陽
極酸化膜の電圧−電流特性のばらつきを防止する。 【構成】配線膜の表面を陽極酸化する前に、配線膜の材
料に応じた電解液を用いて電解研摩したのちに陽極酸化
膜を堆積する。こうすることで、陽極酸化膜の電圧−電
流特性のばらつき防止と歩留まりの向上が達成される。
該陽極酸化膜を用いて非線形抵抗素子を作製すると、素
子サイズによる電流密度の変化も解消される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は配線膜の製造方法、特に
陽極酸化法に関し、陽極酸化膜を用いた非線形抵抗素子
や薄膜トランジスタや半導体装置等の電子素子の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属表面上に酸化膜を作製する方法の1
つとしての陽極酸化法は、基板内に均一な膜がスループ
ットよく堆積されることから幅広く用いられている。例
えば、電解コンデンサのキャパシタの作製やアルミニウ
ム膜のメッキなどには古くから使われている技術であ
る。最近では、半導体の容量、薄膜トランジスタ(TF
T)のゲート絶縁膜の一部や、MIM型非線形素子等を
はじめとする非線形抵抗素子の絶縁膜などのマイクロデ
バイス分野にも利用されてきている。薄膜トランジスタ
や非線形抵抗素子を液晶駆動用の能動素子としたアクテ
ィブマトリクス方式の液晶表示パネルは、小さくて軽く
しかも消費電力が少なくきれいなカラー表示ができるデ
ィスプレイとしてさまざまなところで使用されている。
【0003】アクティブマトリクス方式の液晶表示装置
は、画素領域ごとに非線形素子を設けてマトリクスアレ
イを形成した一方側の基板と、カラーフィルタが形成さ
れた他方側の基板との間に液晶を充填しておき、各画素
領域ごとの液晶の配向状態を制御して、所定の情報を表
示するものである。スイッチング素子として薄膜トラン
ジスタなどの3端子素子または非線形抵抗素子などの2
端子素子を用いるが、液晶表示素子に対する画面の大型
化および低コスト化などの要求に対応するには、2端子
の非線形抵抗素子を用いた方式が製造工程が短いために
有利である。しかも、非線形抵抗素子を用いた場合に
は、マトリクスアレイを形成した一方側の基板に走査線
を設け、他方側の基板には信号線を設けることができる
ので、3端子素子の不良の大きな原因となっている走査
線と信号線のクロスオーバー短絡が発生しないというメ
リットもある。
【0004】このような非線形抵抗素子を用いたアクテ
ィブマトリクス方式の液晶表示パネルにおいては、液晶
表示パネルの等価回路である図3に示すように、各画素
領域3で各走査線31と各信号線32との間に非線形抵
抗素子1(図中、バリスタの符号で示す。)と液晶表示
素子2(図中、コンデンサの符号で示す。)が直列接続
された構成として表され、走査線31および信号線32
に印加された信号に基づいて、液晶表示素子2を表示状
態および非表示状態あるいはその中間状態に切り換えて
表示動作を制御する。
【0005】図4(a)に示すように、非線形抵抗素子
1において、非線形抵抗素子の第一の金属膜と第二の金
属膜への印加電圧VNLと前記の2つの金属膜の間を流れ
る電流INLとは非線形性の関係を有している。非線形抵
抗素子1のしきい値電圧をVth、液晶表示素子2のしき
い値電圧をVb、表示状態となる電位を(Vb+△V)と
すると、図4(b)に示すように選択期間では、所定の
画素領域3における走査線31と信号線32との間の電
位差V(単位画素への印加電圧)を(Vb+Vt h)とす
ることによって、液晶表示素子2を非表示状態とする事
ができ、走査線31と信号線32との間の電位差Vを
(Vb+Vth+△V)とすることによって、液晶表示素
子2を表示状態とする事ができる。一方、非選択期間で
は単位画素に印加する電位Vを、液晶表示素子2に残留
した電位に対して概ね近接する様に設定しその差が非線
形抵抗素子のしきい値電圧Vth以下であれば、非選択期
間内で非線形抵抗素子1は常に遮断状態となり、選択期
間に定められた状態をそのまま維持する事になる。
【0006】以上は、非線形抵抗素子の容量が十分小さ
く、電圧−電流特性の非線形性が十分高い理想的な非線
形抵抗素子1を得る事ができ、非線形抵抗素子に信号を
与える配線の抵抗が十分に低くできた場合の最も基本的
な動作例である。
【0007】特開昭52−149090に述べられてい
るような一般的な構造を非線形抵抗素子の平面図である
図2(a)と、AA´の断面図である図2(b)を用い
て述べる。非線形抵抗素子1は、透明基板11の表面側
に形成され、走査線31を介して走査回路側に導電接続
するTa原子を主成分とした第一の金属膜12と、その
表面側の金属酸化膜13と、その表面側に形成されて画
素電極15に導電接続するCrからなる第二の金属膜1
4とから構成されている。金属酸化膜13は、Ta膜の
表面に膜厚が均一で、しかもピンホールがない状態で形
成されるように、第一の金属膜12に対する陽極酸化に
よって形成される。
【0008】このような非線形抵抗素子の製造方法とし
て以下に示す3つの提案がある。第一は、非線形抵抗素
子を構成する3層を連続スパッタで形成するという特開
昭60−30188,第二は、非線形抵抗素子の第二の
金属膜を堆積する前に、図2において絶縁膜13をドラ
イエッチングするという特開昭63−48528,第三
は、非線形抵抗素子の第一の金属膜を陽極酸化して絶縁
膜を堆積する前に、第一の金属膜の表面を化学的にエッ
チングするという特開平3−46633である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
非線形抵抗素子1を用いた液晶表示パネルにおいては、
基板内やウエハー間での非線形抵抗素子の電圧−電流特
性のばらつきが大きいために、パネル内でコントラスト
が異なり表示ムラができるという問題点があった。特開
昭58−192087や特開昭59−86092に示さ
れているようにパネル駆動の方法を工夫すればムラを解
消することも可能であるが、回路が複雑になりパネルコ
ストが高くなったり、重量が重くなったりして液晶パネ
ルのメリットが薄れてしまう。
【0010】基板内および基板間の非線形抵抗素子の電
圧−電流特性のばらつきを防止する方法として、従来か
ら以下に示す3つの提案がなされている。
【0011】第一の方法(特開昭60−30188)で
は、従来プロセスで画素電極を形成しようとすると、図
7(a)に示すように第一の金属膜71と画素電極74
が短絡してしまいアクティブマトリクスアレイを構成で
きなくなる。そこで、素子の側面に絶縁体72よりも2
桁以上抵抗の高い膜を低温で形成する必要があるが、製
造工程が長くなり非線形抵抗素子製造のコストメリット
が損なわれるばかりか、第二の金属膜73と画素電極7
4の接触抵抗が不安定になって、結局素子特性にばらつ
きを生じさせることになる。
【0012】第二の方法(特開昭63−48528)で
は、該特許(公開公報p167の右下3〜15行目)に
記されているようにドライエッチング工程と第二の金属
膜の堆積を連続工程で行うと、出願人の実験によると多
少のばらつき改善はなされたが、それでも10V印加で
0.5桁程度の電流値ばらつきが観察された。また、素
子サイズを小さくすると電流密度が減少するという問題
点は改善されなかった。
【0013】第三の方法(特開平3−46633)は、
出願人が実施した検討では化学エッチングによって電圧
−電流特性のばらつきを低減させるには不十分であっ
た。
【0014】本発明は、上記事情をふまえてなされたも
ので、簡単な工程で欠陥がなく品質のばらつきの少ない
良質な配線膜の製造方法を提供することを目的とする。
【0015】また、本発明は、製造工程を複雑にするこ
となく品質がよく製造歩留まりの高い非線形抵抗素子の
製造方法を提供することを目的とする。
【0016】また、本発明は、製造工程を複雑にするこ
となく品質がよく製造歩留まりの高い薄膜トランジスタ
の製造方法を提供することを目的とする。
【0017】また、本発明は、製造工程を複雑にするこ
となく品質がよく製造歩留まりの高い半導体装置の製造
方法を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
基板上に所定形状の金属層を形成し、更に前記金属層の
表面を陽極酸化してなる配線膜の製造方法であって、前
記金属層を電解研摩処理する第一の工程と、前記金属層
表面に陽極酸化膜を形成する第二の工程とを含むことを
特徴とする。
【0019】請求項2記載の発明は、請求項1における
前記基板上に酸化タンタル薄膜を形成し、前記酸化タン
タル薄膜上に前記金属層を形成することを特徴とする。
【0020】請求項3記載の発明は、請求項1または請
求項2において、酸またはアルカリ溶液を用いて電解研
磨処理を行うことを特徴とする。
【0021】請求項4記載の発明は、請求項1または請
求項2において、金属膜がタンタルを主成分にして構成
されることを特徴とする。
【0022】請求項5記載の発明は、請求項4におい
て、電解研磨処理に用いる電解液は、フッ酸および/ま
たは塩酸を含む溶液であることを特徴とする。
【0023】請求項6記載の発明は、請求項5におい
て、電解研磨処理に用いる電解液は、0.2〜10%の
フッ酸及び20〜40%の塩酸を含む水溶液であること
を特徴とする。
【0024】請求項7記載の発明は、請求項5におい
て、電解研磨処理に用いる電解液は、0.5〜7%のフ
ッ酸及び32〜38%の塩酸を含む水溶液であり、且つ
電解研磨処理は印加電圧40〜60V,電流密度0.1
〜0.2A/cm2で行われることを特徴とする。
【0025】請求項8記載の発明は、請求項4におい
て、電解研磨処理に用いる電解液はフッ酸を含む溶液で
あることを特徴とする。
【0026】請求項9記載の発明は、請求項8におい
て、電解研磨処理に用いる電解液は5〜20%のフッ酸
水溶液であることを特徴とする。
【0027】請求項10記載の発明は、請求項8におい
て、電解研磨処理に用いる電解液は塩酸を含む溶液であ
ることを特徴とする。
【0028】請求項11記載の発明は、請求項1または
請求項2において、金属層がアルミニウム、亜鉛、ジル
コニウムまたはハフニウムを主成分にして構成されるこ
とを特徴とする。
【0029】請求項12記載の発明は、請求項11にお
いて、電解研磨処理に用いる電解液は燐酸を含む溶液で
あることを特徴とする。
【0030】請求項13記載の発明は、請求項11にお
いて、電解研磨処理に用いる電解液は燐酸を含む水溶液
であり、且つ前記電解研磨処理は印加電圧10〜80
V、電流密度0.01〜0.5A/cm2で行われるこ
とを特徴とする。
【0031】請求項14記載の発明は、請求項11にお
いて、電解研磨処理に用いる電解液は過塩素酸を含む溶
液であることを特徴とする。
【0032】請求項15記載の発明は、請求項11にお
いて、電解研磨処理に用いる電解液は硝酸を含む溶液で
あることを特徴とする。
【0033】請求項16記載の発明は、請求項1または
2において、金属層がチタン及びニオブを主成分にして
構成されることを特徴とする。
【0034】請求項17記載の発明は、請求項16にお
いて、電解研磨処理に用いる電解液はフッ酸を含む溶液
であることを特徴とする。
【0035】請求項18記載の発明は、請求項4、請求
項8、請求項11または請求項16記載の方法によって
製造されることを特徴とする。
【0036】請求項19記載の発明は、基板上に配線膜
と非線形抵抗素子とが形成され、前記非線形抵抗素子は
金属層−絶縁層−導電層構造を有し、且つ前記配線膜と
前記金属層とは一体をなし、更に、前記配線膜及び前記
金属層を形成後電解研磨処理する第1の工程と、前記配
線膜及び前記金属層表面に陽極酸化膜を形成する第2の
工程とを有することを特徴とする。
【0037】請求項20記載の発明は、請求項19記載
の非線形抵抗素子の製造方法によって製造されたことを
特徴とする。
【0038】請求項21記載の発明は、第1の絶縁基板
と第2の絶縁基板とが液晶層を介して対向し、前記第1
の絶縁基板上には、第1の信号電極と請求項20記載の
非線形抵抗素子と画素電極とが配置され、前記第2の絶
縁基板上には第2の信号電極が配置されることを特徴と
する。
【0039】請求項22記載の発明は、基板上に配線膜
と逆スタガード構造の薄膜トランジスタとが形成され、
前記配線膜は前記薄膜トランジスタのゲート電極膜と一
体に形成され、且つ、前記配線膜及び前記ゲート電極膜
を形成後電解研摩処理する第一の工程と、前記配線部及
び前記ゲート電極膜表面に陽極酸化膜を形成する第二の
工程とを有することを特徴とする。
【0040】請求項23記載の発明は、請求項22記載
の薄膜トランジスタの製造方法によって製造されたこと
を特徴とする。
【0041】請求項24記載の発明は、第1の絶縁基板
上に信号線及び走査線がマトリクス状に配置され、前記
信号線と前記走査線との交点近傍に請求項23記載の薄
膜トランジスタが形成され、前記信号線及び前記走査線
は前記薄膜トランジスタを介して画素電極に接続されて
なり、且つ、前記第1の絶縁基板は液晶層を介して第2
の絶縁基板と対向することを特徴とする。
【0042】請求項25記載の発明は、半導体基板上に
配線膜が形成され、前記配線膜は、所定形状を有する金
属膜を形成後電解研磨する第1の工程と、前記金属膜表
面に陽極酸化膜を形成する第2の工程とを有し、前記金
属膜及び前記陽極酸化膜は容量素子の一部をなすことを
特徴とする。
【0043】請求項26記載の発明は、請求項25記載
の半導体装置の製造方法によって製造されたことを特徴
とする。
【0044】
【作用】請求項1〜請求項18記載の発明では、金属層
表面に陽極酸化膜を形成するにあたって予め前記金属層
表面を電解研磨処理することにより、陽極酸化膜中の不
純物が少なくなるため、欠陥が少なく品質ばらつきのな
い高品質の配線膜を提供できる。
【0045】請求項19〜請求項20記載の発明では、
非線形抵抗素子における電圧−電流特性のばらつきをな
くし、かつ素子サイズの違いによる電流密度の相違も解
消することができる。
【0046】請求項21記載の発明では、コントラスト
が良くしかも面内の表示状態が均一な液晶表示装置を、
簡単な工程で歩留まり良く製造することができる。
【0047】請求項22〜請求項23記載の発明では、
ゲート絶縁膜の純度を高くできるので、絶縁性が向上
し、従って薄膜トランジスタ自体のスイッチング特性も
向上して、ばらつきが低減される。
【0048】請求項24記載の発明では、線欠陥が減少
し、更に表示も高画質になり、画素ムラも低減する。す
なわち歩留まり向上と液晶表示装置の高画質化を同時に
達成できる。
【0049】請求項25〜請求項26記載の発明では、
絶縁性のばらつきを低下させることができ、従って設計
マージンにも余裕ができるので微細化を進めることが可
能になる。従って、1ウエハーあたりの取り個数が増
し、歩留まりを向上させることができる。
【0050】ここで、上述の効果についてその作用を説
明する。
【0051】電圧−電流特性のばらつきの原因として、
出願人が非線形抵抗素子の製造プロセスを調査した結
果、その原因が非線形抵抗素子を構成する金属酸化膜中
に含まれる不純物元素の量と関連があることを確認し
た。
【0052】配線膜と兼用した非線形抵抗素子の第一の
金属膜には、タンタル(Ta)原子を含んだ膜が利用さ
れている。タンタル(Ta)膜をパターニングする際に
はレジストが用いられるが、このときに図5に示すよう
にTa膜の表面はレジスト中に含まれる炭素(C)や水
素(H)やエッチングガスに含まれるフッ素(F)と反
応した膜厚数nmの層51が生成される。このときの炭
素や水素の量は基板内およびウエハー間でかなりばらつ
きがある。つまり、炭素や水素,フッ素と反応したTa
膜を陽極酸化して堆積された絶縁膜中に含まれる不純物
量が異なるために、非線形抵抗素子の電圧−電流特性が
ばらつくことになる。さらに、これらの不純物を含んだ
絶縁膜は、異なる非線形特性を持つため素子サイズが違
うと該素子を流れる電流密度が変わってしまう。
【0053】Ta膜からなる配線膜とその陽極酸化膜
は、各々薄膜トランジスタのゲート電極およびゲート絶
縁膜に用いられるが、酸化膜中に含まれる炭素や水素の
量が多いと絶縁破壊が生じ易くなり、点欠陥や線欠陥を
誘発することになる。LSIのキャパシタなどに用いる
場合も同様である。Ta膜だけでなく同じようなこと
は、他の金属膜にも当てはまる。
【0054】配線膜となる金属表面の不純物が陽極酸化
膜中に含まれることは、酸化膜形成のメカニズムから説
明される。図5(a)に示される配線膜に陽極酸化膜が
成長している過程を示したものが図5(b)で、配線膜
の表面から酸素イオンが供給されて点線で記された陽極
酸化膜53が成長する。この成長過程は、溶液中にある
酸素イオンが酸化膜と金属膜の界面まで移動して金属と
反応し酸化膜を成長させていく過程のほうが、金属イオ
ンが酸化膜の表面まで移動し酸化膜を堆積する過程より
も支配的になっているので、図5(b)に示すように配
線膜表面の不純物を含む層51はすべて陽極酸化膜中に
取り込まれることになる。
【0055】基板上で露出部を陽極酸化して用いる配線
膜において、陽極酸化膜中に不純物が含まれるのを防止
するために、配線膜の表面層にある不純物を配線膜の成
分ごと除去するために、陽極酸化前に電解研摩処理を行
う。こうすることで、深さ方向に組成が一定である酸化
膜が堆積されることになり、その酸化膜を用いたデバイ
スのばらつきが小さくなる。
【0056】酸化膜の安定性から前記配線膜にタンタル
原子を含む膜がよく用いられるが、このときの電解液に
は、塩酸を含む液にすると配線膜にダメージを与えるこ
と無く不純物を含んだ表面層を除去できる。
【0057】
【実施例】以下、本発明について、実施例に基づき詳細
に説明する。
【0058】図1は請求項1記載の発明に係る配線膜の
製造方法を示す図である。(a)は電解研磨の方法を示
す図、(b)は陽極酸化膜の製造方法を示す図である。
図1(a)のように所定の形状にパターニングされた配
線膜12を陽極にして、陰極10との間に電圧を印加し
て電解研摩処理する。その後、基板11を純水で洗浄し
たのちに水をきって、図1(b)のように陽極酸化可能
な電解液に浸して配線膜12の表面に陽極酸化膜13を
堆積する。前記電解研摩工程で図5のレジストやエッチ
ングガスが含まれた配線膜部分51が除去されて、電気
特性がばらつきのない酸化膜13が作製される。ここ
で、電解研摩による配線膜表面のエッチング効果を高め
るために、電解研摩後は表面層に大気中の成分元素が付
着しないようにできるだけ速く陽極酸化膜を形成するこ
とが望ましい。できることなら、電解研摩後直ちに陽極
酸化膜を形成するのがより望ましい。
【0059】電解研摩の電解液および電解条件について
説明する。今回の発明では電解研摩後に陽極酸化をして
使用する配線膜を対象にしているので、配線膜の材料と
しては、陽極酸化可能なアルミニウム(Al),タンタ
ル(Ta),チタン(Ti),亜鉛(Zn),ニオブ
(Nb),ジルコニウム(Zr),ハフニウム(Hf)
および前記金属を含む化合物が挙げられる。
【0060】〔実施例1〕まず最初に、請求項11記載
の、配線膜がAl,Zn,Zr,Hfを主成分にした元
素で構成されている場合を述べる。製造方法は図1で示
した方法と同様である。電解液は、H3PO4とH2SO4
とH2CrO4からなる燐酸系溶液,HClO4と(CH3
CO)2Oからなる過塩素酸系溶液,HNO3とH3PO4
とCH3COOHからなる硝酸系溶液及びこれらの水溶
液を用いると不純物を含んだ配線膜の表面層が電解研摩
される。過塩素酸系溶液,硝酸系溶液は、研摩速度が速
いために工程のスループットはよくなるとの利点があ
る。一方、燐酸系溶液は、上述した溶液より多少電解研
摩速度が遅くなるが、電解研摩の制御性が良いとの利点
がある。研摩時間は数分なので制御性を優先すると、燐
酸系水溶液で印加電圧10〜80V,電流密度0.01
〜0.5A/cm2の条件で行えば、基板や配線膜にダ
メージを与えることなしに露出部を研摩できる。この条
件のもとで研摩速度を速くするためには、電解液の温度
を40〜50℃にするのがよくこのときの条件は印加電
圧20〜50V,電流密度0.05〜0.2A/cm2
にすればよい。このとき配線膜表面の平滑性は向上す
る。
【0061】〔実施例2〕第二に、請求項4記載の、配
線膜がTaを主成分にした元素で構成されている場合を
述べる。配線膜がTaの場合も、製造方法は図1記載の
方法と同様である。Ta膜は大部分の酸やアルカリ水溶
液では、エッチング速度よりも酸化膜堆積速度が速くな
るので、電解液はフッ酸系水溶液や塩酸系水溶液に限ら
れる。
【0062】フッ酸系水溶液を使用する場合は、20%
程度の濃度の水溶液で、印加電圧30〜60V,電流密
度0.01〜0.5A/cm2で研摩すれば、1〜5n
m/分の割合で研摩され表面も鏡面に仕上がる。表面の
平滑性を優先するならばフッ酸の濃度を5%程度にし
て、2〜3分の上記の研摩条件での処理回数を増加させ
ればよい。基板がガラスなどフッ酸にエッチングされる
場合は、エッチング速度が速いと基板が荒れるばかりか
この影響で配線膜が剥がれたり表面がでこぼこになった
りするので、フッ酸に対する基板のエッチングされる割
合に応じて配線膜に悪影響を与えないように濃度を調整
する必要がある。例えば、一般的な板ガラスでは5%以
下の濃度が望ましく、コーニング社の7059では1〜
10%の濃度が望ましい。このとき研摩速度は低下する
ので、上記の電解研摩条件でその分時間を長くするか短
時間の処理の回数を増加させればよい。
【0063】塩酸系水溶液を使用する場合は、50%程
度の濃度の水溶液で、印加電圧40〜80V,電流密度
0.01〜0.5A/cm2で研摩すれば、0.3〜3
nm/分の割合で研摩される。研摩速度を速くする必要
がある場合は、印加電圧70〜80V,電流密度0.2
〜0.3A/cm2にすればよく、表面の平滑性を良く
するためには、印加電圧40〜60V,電流密度0.0
1〜0.2A/cm2にすればよい。但し、表面の不純
物層に含まれる不純物が重金属などの場合研摩されにく
くなる。この場合は、電解液に3%以下の微量のフッ酸
を添加すると研摩能力は向上する。
【0064】以上のように配線膜がTaを主成分にした
元素の場合は、基板がエッチングされなければフッ酸系
水溶液が好ましい。基板がフッ酸に侵される場合は、塩
酸系水溶液にすればよく、研摩能力が不足している場合
は、基板が侵されない程度の微量のフッ酸を電解液に添
加すればよい。このときの電解液はフッ酸0.2〜10
%,塩酸20〜40%の水溶液で電解条件は印加電圧2
0〜80V,電流密度0.02〜0.3A/cm2で、
好ましくは、フッ酸0.5〜7%,塩酸32〜38%の
水溶液で印加電圧40〜60V,電流密度0.1〜0.
2A/cm2にすればよい。このときのフッ酸添加量は
図5に示されている不純物を含む層51が除去される程
度でできるだけ少ない程よい。言い替えると、フッ酸の
濃度を少なくして塩酸を添加すれば、基板にダメージを
与えることなく研摩能力を落とさずにすますことができ
る。
【0065】基板がフッ酸に侵される場合でも、配線膜
と基板との間にフッ酸に侵されないような酸化タンタル
(TaOx)膜を堆積しておけば、20%以下のフッ酸
を含んだ塩酸系水溶液を用いることができる。また、フ
ッ酸0.5〜7%,塩酸32〜38%の水溶液を用いる
場合でもTaOX膜が堆積されているのが好ましい。T
aOX膜が堆積されていると、Ta膜と基板の密着性が
よくなり、多少基板がエッチングされてもTa膜は剥が
れることはない。さらに、基板に含まれている不純物元
素がTa膜表面に拡散することも防止できるので、電気
特性のばらつきのない陽極酸化膜を形成することができ
る。
【0066】Ta膜は、化成液の種類によって陽極酸化
膜の膜質を変化させることができ、電解研摩処理によっ
てどのような不純物も基板にダメージを与えること無く
除去できるので、表面に酸化膜を伴う配線膜としては最
もプロセス整合性よくなる。
【0067】〔実施例3〕第三に、請求項16記載の配
線膜がTiとNbを主成分にした元素である場合を述べ
る。電解液はフッ酸系水溶液で、20%程度の濃度の水
溶液で、30〜60V,0.01〜0.5A/cm2
研摩すれば、1〜5nm/分の割合で研摩され表面も鏡
面に仕上がる。
【0068】次に、陽極酸化膜を伴う配線膜を用いたデ
バイスへの応用例について説明する。
【0069】〔実施例4〕図2は請求項19に係る非線
形抵抗素子を示す図である。尚、配線膜と一体に形成さ
れる金属層及び導電層の形成方法は図1に示したものと
同様である。
【0070】まず最初に、表面に陽極酸化膜を伴う配線
膜を走査線とし、該陽極酸化膜の一部で非線形抵抗素子
を構成し液晶のスイッチング機能を持たせる場合につい
て、マトリックスアレイ状に並んだ画素の平面図である
図2(a)と素子を横切るAA´の断面図である図2
(b)を用いて述べる。この場合、配線膜は第一の金属
膜を兼ねた12で、電圧−電流特性から膜厚100〜5
00nmのTaを主成分とした材料が用いられ、該第一
の金属膜の表面は陽極酸化されて30〜80nmのTa
Xからなる金属酸化膜13が堆積され、その一部を横
切る形で50〜200nmのCrからなる第二の金属膜
14が堆積され、第一の金属膜と第二の金属膜の交点が
非線形抵抗素子になっている。ここで、第二の金属膜は
ITO膜からなる画素電極15と兼用してもよい。ま
た、ここでは第1の金属膜を走査線として説明している
が、第1の金属膜は信号線として、信号供給回路に接続
することも可能である。なお、この場合には、対向基板
側に配置された電極に走査信号が供給される。
【0071】陽極酸化膜を堆積する前に、第一の金属膜
をパターニング後に何も処理をしないと、同一基板内や
基板間で図6のように素子に10Vの電圧を印加したと
きに1桁程度電流値が異なる。(斜線部の範囲に電圧と
電流の関係が入る。)図6は、素子サイズが4μm角で
絶縁膜の膜厚が60nmの非線形抵抗素子の電圧−電流
特性である。さらに、図3に示すように非線形抵抗素子
は液晶と直列につながれているから液晶の保持期間の電
荷の流出を防ぐために、液晶表示素子2に対して非線形
抵抗素子1の容量をできるだけ小さくすることが望まれ
るので、非線形抵抗素子の素子サイズはできるだけ小さ
くしたい。しかし、従来の製造方法では素子サイズを小
さくすると電流密度が小さくなってしまう。例えば、素
子サイズを4μm角から2μm角にすると、電流密度は
第二の金属膜材料をクロム(Cr)にした場合1桁程小
さくなる。
【0072】第一の金属膜をパターニング後に、上述し
たTaを主成分とした配線膜の電解研摩条件で処理した
のちに、陽極酸化法で金属酸化膜13を堆積すると、基
板内や基板間の電流値や素子サイズによる電流密度の違
いは、パターニング寸法のばらつきによる素子サイズの
誤差の範囲内に収まった。具体的には、非線形抵抗素子
に10Vの電圧を加えたときの電流値のばらつきは0.
1桁以下になり、どのような素子サイズでも電流密度は
同じになった。このときの配線膜の電解研摩条件は、基
板がガラスであるから塩酸系の電解液にするのが好まし
い。この場合は、少し研摩能力が小さいので、基板がエ
ッチングされない程度のフッ酸を含んだ塩酸水溶液を用
いると、特性ばらつきの小さな非線形抵抗素子が作製さ
れる。具体的には、フッ酸0.5〜7%,塩酸32〜3
8%の室温の水溶液で、印加電圧40〜60V,電流密
度0.1〜0.2A/cm2の条件で電解研摩すればよ
い。
【0073】〔実施例5〕次に、表面層に陽極酸化膜を
伴う配線膜を走査線とし該陽極酸化膜の一部で薄膜トラ
ンジスタのゲ−ト絶縁膜を構成し、液晶のスイッチング
機能を持たせる場合を説明する。図8は請求項22に係
る薄膜トランジスタを示す図である。図8(a)はマト
リィクスアレイを構成する1画素の上面図で、(b)は
線分AA´の断面図である。81は基板で、82は金属
膜からなる走査線でその露出部は該金属膜の陽極酸化膜
83で覆われ窒化シリコン膜84とでゲート絶縁膜を構
成する。85は真性シリコンからなる能動層で、86が
トランジスタの電極になり、87は信号線で88は画素
電極である。薄膜トランジスタの場合、陽極酸化膜83
からなるゲート絶縁膜の絶縁性が低下すると、走査線と
信号線の短絡につながりやすく線欠陥が発生して歩留ま
りを低下してしまう。また、線欠陥を防止するためにゲ
ート絶縁膜の膜厚を厚くすると、トランジスタのスイッ
チング特性が悪くなりきれいな表示画像が得られなくな
る。さらに、ゲート酸化膜中の不純物はトランジスタの
電気特性をばらつかせるので、表示画像にムラを発生さ
せる。つまり、ゲート絶縁膜の純度が悪くなると、製品
歩留まりは低下し液晶表示素子の高画質化は難しくな
る。従って、陽極酸化膜83を堆積する前に電解研摩処
理をして、陽極酸化膜の絶縁性のばらつきを少なくする
必要がある。
【0074】〔実施例6〕最後に、シリコン基板上に堆
積した配線膜表面層に形成した酸化膜の一部をキャパシ
タに用いる場合について説明する。図9は請求項25に
係る半導体装置を示す図であり、図9(a)はDRAM
の1素子の等価回路図で、(b)は素子の断面図を表し
ている。91がワードライン,92がビットラインで、
スイッチングトランジスタが93でキャパシタとなる領
域が94である。キャパシタの絶縁膜は金属膜95の陽
極酸化膜96で形成されている。キャパシタ94に同じ
電圧を印加したときに、電流値が1桁も異なると設計の
マージンを大きくとる必要があるから微細化が難しく、
また歩留まりも低下してしまう。従って、この場合も陽
極酸化前に電解研摩処理をすると、絶縁性のばらつきを
低下させられる。
【0075】
【発明の効果】以上の通り、請求項1記載の発明によれ
ば、陽極酸化膜を伴う配線膜において、酸化膜を堆積す
る前に電解研摩処理をすることで、簡単な工程で、また
陽極酸化膜中の不純物が少なくなるために欠陥が少なく
品質ばらつきのない高品質の配線膜を提供できる。この
結果、非線形抵抗素子,薄膜トランジスタ,半導体上の
キャパシタにおいて、ばらつきが解消され歩留まりのよ
い配線膜を提供できる。
【0076】請求項19記載の発明によれば、非線形抵
抗素子において、電圧−電流特性のばらつきを無くし、
かつ素子サイズの違いによる電流密度の相違も解消する
ことができる。このような非線形抵抗素子を用いた液晶
表示素子では、コントラストがよくしかも面内で均一
に、簡単な工程で歩留まりが高く製造できる。
【0077】請求項22記載の発明によれば、薄膜トラ
ンジスタにおいて、ゲート絶縁膜の純度を高くできるの
で、絶縁性が向上し、スイッチング特性がよくなりばら
つきが低減される。このような薄膜トランジスタを用い
た液晶表示素子では、線欠陥が減少し高画質になり画素
ムラが低減する。つまり、歩留まり向上と液晶表示装置
の高画質化を同時に達成できる。
【0078】請求項25記載の発明によれば、半導体基
板上のキャパシタにおいて、絶縁性のばらつきを低下さ
せられるので、設計マージンに余裕ができ微細化を進め
ることが可能になる。従って、1ウエハーあたりの取り
個数が増し歩留まりを高くできる。
【0079】さらに、配線膜をTa原子を含んだ膜にす
ると陽極酸化の制御がよく加工が簡単になる。非線形抵
抗素子の電圧−電流特性をよくすることもできる。この
とき、電解研摩の電解液を塩酸を含んだ溶液にすること
で基板へのダメージをなくすことができガラス基板を使
用できるようになる。さらに、下地の酸化タンタル膜を
用いなくてもよくなり製造工程を簡略化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) 電解研摩の方法を示す図。(b) 陽
極酸化膜の製造方法を示す図。
【図2】(a) 本発明の非線形抵抗素子を用いたマト
リィクスアレイの上面図。(b) 本発面の非線形抵抗
素子の断面図。
【図3】アクティブマトリクス方式の液晶表示装置の等
価回路図。
【図4】(a) 従来の非線形抵抗素子の印加電圧と電
流値の関係を示す図。(b) 液晶表示素子の単位画素
への印加電圧と明るさの関係を示す図。
【図5】非線形抵抗素子の第一の金属膜の膜質を示す
図。
【図6】非線形抵抗素子の電圧−電流特性のばらつきを
表す図。
【図7】従来の非線形抵抗素子の断面図。
【図8】(a) 本発明の薄膜トランジスタを用いたマ
トリィクスアレイの上面図。(b) 本発面の薄膜トラ
ンジスタの断面図。
【図9】(a) DRAM素子の等価回路図。 (b)
DRAM素子の断面図。
【符号の説明】
1 非線形抵抗素子 2 液晶表示素子 3 画素領域 10 陰極 11,81 透明基板 11a TaOX膜 12,71 第一の金属膜 13,72,83,96 金属酸化膜 14,73 第二の金属膜 15,74,88 画素電極 31,82 走査線 32,87 信号線 51 不純物を含んだ第一の金属膜 53 陽極酸化膜 75 絶縁膜 84 ゲート酸化膜 85 能動層 86 n型半導体層 91 ワードライン 92 ビットライン 93 スイッチングトランジスタ 94 キャパシタ 95 金属膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/3063 21/3205 29/786 9056−4M H01L 29/78 311 G (54)【発明の名称】 配線膜の製造方法及び非線形抵抗素子の製造方法及び薄膜トランジスタの製造方法及び半導体装 置の製造方法及び配線膜及び非線形抵抗素子及び薄膜トランジスタ及び液晶表示装置及び半導体 装置

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に所定形状の金属層を形成し、更に
    前記金属層の表面を陽極酸化してなる配線膜の製造方法
    であって、 前記金属層を電解研摩処理する第一の工程と、前記金属
    層表面に陽極酸化膜を形成する第二の工程とを含むこと
    を特徴とする配線膜の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記基板上に酸化タンタル薄膜を形成し、前記酸化タン
    タル薄膜上に前記金属層を形成することを特徴とする配
    線膜の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2において、 酸またはアルカリ溶液を用いて電解研磨処理を行うこと
    を特徴とする配線膜の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1または請求項2において、 金属膜がタンタルを主成分にして構成されることを特徴
    とする配線膜の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項4において、 電解研磨処理に用いる電解液は、フッ酸および/または
    塩酸を含む溶液であることを特徴とする配線膜の製造方
    法。
  6. 【請求項6】請求項5において、 電解研磨処理に用いる電解液は、0.2〜10%のフッ
    酸及び20〜40%の塩酸を含む水溶液であることを特
    徴とする配線膜の製造方法。
  7. 【請求項7】請求項5において、 電解研磨処理に用いる電解液は、0.5〜7%のフッ酸
    及び32〜38%の塩酸を含む水溶液であり、且つ電解
    研磨処理は印加電圧40〜60V,電流密度0.1〜
    0.2A/cm2で行われることを特徴とする配線膜の
    製造方法。
  8. 【請求項8】請求項4において、 電解研磨処理に用いる電解液はフッ酸を含む溶液である
    ことを特徴とする配線膜の製造方法。
  9. 【請求項9】請求項8において、 電解研磨処理に用いる電解液は5〜20%のフッ酸水溶
    液であることを特徴とする配線膜の製造方法。
  10. 【請求項10】請求項8において、 電解研磨処理に用いる電解液は塩酸を含む溶液であるこ
    とを特徴とする配線膜の製造方法。
  11. 【請求項11】請求項1または請求項2において、 金属層がアルミニウム、亜鉛、ジルコニウムまたはハフ
    ニウムを主成分にして構成されることを特徴とする配線
    膜の製造方法。
  12. 【請求項12】請求項11において、 電解研磨処理に用いる電解液は燐酸を含む溶液であるこ
    とを特徴とする配線膜の製造方法。
  13. 【請求項13】請求項11において、 電解研磨処理に用いる電解液は燐酸を含む水溶液であ
    り、且つ前記電解研磨処理は印加電圧10〜80V、電
    流密度0.01〜0.5A/cm2で行われることを特
    徴とする配線膜の製造方法。
  14. 【請求項14】請求項11において、 電解研磨処理に用いる電解液は過塩素酸を含む溶液であ
    ることを特徴とする配線膜の製造方法。
  15. 【請求項15】請求項11において、 電解研磨処理に用いる電解液は硝酸を含む溶液であるこ
    とを特徴とする配線膜の製造方法。
  16. 【請求項16】請求項1または2において、 金属層がチタン及びニオブを主成分にして構成されるこ
    とを特徴とする配線膜の製造方法。
  17. 【請求項17】請求項16において、 電解研磨処理に用いる電解液はフッ酸を含む溶液である
    ことを特徴とする配線膜の製造方法。
  18. 【請求項18】請求項4、請求項8、請求項11または
    請求項16記載の方法によって製造されることを特徴と
    する配線膜。
  19. 【請求項19】基板上に配線膜と非線形抵抗素子とが形
    成され、前記非線形抵抗素子は金属層−絶縁層−導電層
    構造を有し、且つ前記配線膜と前記金属層とは一体をな
    し、更に、前記配線膜及び前記金属層を形成後電解研磨
    処理する第1の工程と、前記配線膜及び前記金属層表面
    に陽極酸化膜を形成する第2の工程とを有することを特
    徴とする非線形抵抗素子の製造方法。
  20. 【請求項20】請求項19記載の非線形抵抗素子の製造
    方法によって製造されたことを特徴とする非線形抵抗素
    子。
  21. 【請求項21】第1の絶縁基板と第2の絶縁基板とが液
    晶層を介して対向し、前記第1の絶縁基板上には、第1
    の信号電極と請求項20記載の非線形抵抗素子と画素電
    極とが配置され、前記第2の絶縁基板上には第2の信号
    電極が配置されることを特徴とする液晶表示装置。
  22. 【請求項22】基板上に配線膜と逆スタガード構造の薄
    膜トランジスタとが形成され、前記配線膜は前記薄膜ト
    ランジスタのゲート電極膜と一体に形成され、且つ、前
    記配線膜及び前記ゲート電極膜を形成後電解研摩処理す
    る第一の工程と、前記配線部及び前記ゲート電極膜表面
    に陽極酸化膜を形成する第二の工程とを有することを特
    徴とする薄膜トランジスタの製造方法。
  23. 【請求項23】請求項22記載の薄膜トランジスタの製
    造方法によって製造されたことを特徴とする薄膜トラン
    ジスタ。
  24. 【請求項24】第1の絶縁基板上に信号線及び走査線が
    マトリクス状に配置され、前記信号線と前記走査線との
    交点近傍に請求項23記載の薄膜トランジスタが形成さ
    れ、前記信号線及び前記走査線は前記薄膜トランジスタ
    を介して画素電極に接続されてなり、且つ、前記第1の
    絶縁基板は液晶層を介して第2の絶縁基板と対向するこ
    とを特徴とする液晶表示装置。
  25. 【請求項25】半導体基板上に配線膜が形成され、前記
    配線膜は、所定形状を有する金属膜を形成後電解研磨す
    る第1の工程と、前記金属膜表面に陽極酸化膜を形成す
    る第2の工程とを有し、前記金属膜及び前記陽極酸化膜
    は容量素子の一部をなすことを特徴とする半導体装置の
    製造方法。
  26. 【請求項26】請求項25記載の半導体装置の製造方法
    によって製造されたことを特徴とする半導体装置。
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