JP3306986B2 - 液晶装置の製造方法 - Google Patents

液晶装置の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はMIM型非線形素子及び
その製造方法に関し、特に、そのMIM型非線形素子を
低コストで作製できる製造方法および素子間の配線膜の
低抵抗化に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、アクティブマトリクス方式の液
晶表示装置においては、画素領域ごとに非線形素子を設
けてマトリクスアレイを形成した一方側の基板と、カラ
ーフィルタが形成された他方側の基板との間に液晶を充
填しておき、各画素領域ごとの液晶の配向状態を制御し
て、所定の情報を表示する。ここで、非線形素子として
薄膜トランジスタ(TFT)などの3端子素子または金
属−絶縁体−金属(MIM)型非線形素子などの2端子
素子を用いるが、液晶表示素子に対する画面の大型化お
よび低コスト化などの要求に対応するにはMIM型非線
形素子を用いた方式が製造工程が短いために有利であ
る。しかも、MIM型非線形素子を用いた場合には、マ
トリクスアレイを形成した一方側の基板に走査線を設
け、他方側の基板には信号線を設けることができるの
で、3端子素子の不良の大きな原因となっている走査線
と信号線のクロスオーバー短絡が発生しないというメリ
ットもある。
【0003】このようなMIM型非線形素子を用いたア
クティブマトリクス方式の液晶表示パネルにおいては、
図4に示すように、各画素領域2で各走査線4と各信号
線5との間にMIM型非線形素子1(図中、バリスタの
符号で示す。)と液晶表示素子3(図中、コンデンサの
符号で示す。)が直列接続された構成として表され、走
査線4および信号線5に印加された信号に基づいて、液
晶表示素子3を表示状態および非表示状態あるいはその
中間状態に切り換えて表示動作を制御する。
【0004】このようなMIM型非線形素子の一般的な
構造を断面図の図5(d)を用いて述べる。MIM型非
線形素子1は、透明基板51の表面側に形成されて、走
査線4を介して走査回路側に導電接続するTa原子を主
成分としTa原子以外の不純物原子を含んだ金属膜52
と、その表面側の金属酸化膜53と、その表面側に形成
されて画素電極55に導電接続するCr膜54とから構
成されている。金属酸化膜53は、Ta膜の表面に膜厚
が均一で、しかもピンホールがない状態で形成されるよ
うに、金属膜52に対する陽極酸化によって形成され
る。
【0005】この構造を実現する一般的なプロセス例は
以下のようになる。
【0006】1.ガラス基板上に、Ta膜をスパッタリ
ングで堆積し、熱酸化をすることで、約1000ÅのT
25膜を形成する工程と、 2.次に、図5(a)に示すように、コスパッタリング
法や電子ビーム蒸着法でTa原子を主成分としTa原子
以外の不純物原子を含んだ第一の金属膜を約5000Å
堆積し、パターニングする工程と、 3.次に、図5(b)に示すように、例えばクエン酸の
希薄水溶液を化成液とし30Vで陽極酸化し、第一の金
属膜の表面側に酸化膜を形成する工程と、 4.次に、図5(b)の状態の基板を真空中で400〜
600℃の温度で1〜2時間熱処理する工程と、 5.次に、図5(c)に示すように、第二の金属膜とな
るCr膜を1500Å程スパッタリング法で堆積し、パ
ターニングする工程と、 6.次に、画素電極となる透明導電膜の1つであるIT
O膜をスパッタリング法で約2000Å堆積し、パター
ニングする工程から従来はなっていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、MIM
型非線形素子を用いた液晶表示装置の製造工程において
は、第一の金属膜,第二の金属膜及び画素電極と3つの
膜それぞれにレジストを塗布して加工する必要がある。
アクティブマトリクス方式の液晶表示装置は、TFT方
式とMIM方式に大別されるが、MIM方式は素子基板
の対向基板側にも膜の加工が1回必要であるために、歩
留まりを低下させスループットを落とすレジストの露光
工程が3回もあると、露光工程が5回程度であるTFT
方式に対して圧倒的に安くアクティブマトリクス基板を
提供することが難しい。そこで、MIM型非線形素子の
電気的特性を劣化させることなく素子基板のレジスト露
光工程を2回にすることが望まれる。
【0008】レジスト露光工程を2回にする方法の1つ
として特開昭61−250676に示されているよう
に、シリコン膜の上にITO膜を形成して不活性ガス中
でアニールするとシリコン膜とITO膜の界面に酸化膜
が形成されるので、露光の回数はシリコン膜とITO膜
の2回でMIM型非線形素子が完了するというものであ
る。ところが、シリコン−二酸化シリコン−ITOのM
IM型非線形素子では液晶表示装置を駆動するのに適し
た電気特性は得られないばかりでなく、シリコン膜の配
線抵抗は金属膜に比べてかなり高いので画面全面を表示
するには不適当である。
【0009】もう1つの方法として特開昭60−164
724に示されているように、第二の金属膜を100Å
程度に薄くして画素電極膜と同時に加工するというもの
である。ところが、金属膜と画素電極膜が重なっている
のでMIM型非線形素子を形成した基板の透過率が悪く
なるために、液晶表示装置の表示輝度が得られなくな
る。また、電気特性が第二の金属膜の膜厚に敏感なため
に画面内での均一性が得られないという問題点がある。
【0010】上記問題点の他に、MIM型非線形素子を
用いた液晶表示素子は第一の金属膜が走査線にもなりう
るので、走査信号の遅延を起こさないように配線抵抗は
低いことが望まれるが、従来のようなTa膜では薄膜状
態の比抵抗が180μΩ・cmと非常に高いために画素
ムラ,クロストークのない満足できる画質の大型パネル
を表示させることが難しかった。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明において
は以下のような製造方法を提供する。
【0012】基板上に金属−絶縁膜−金属型非線形素子
が形成される液晶装置の製造方法において、前記基板の
表面側にアルミニウム原子を含む第一の金属膜Aを堆積
する工程と、前記第一の金属膜Aの表面側にタンタル原
子を含む第一の金属膜Bを堆積する工程と、前記第一の
金属膜の表面を酸化して第一の金属酸化膜を堆積する工
程と、前記基板を150℃以上の温度で熱処理する工程
と、第二の金属膜を堆積する工程と、前記第一の金属膜
Aと前記第一の金属膜Bと前記第一の金属酸化膜と前記
第二の金属膜を一度のレジスト露光で所定の形状に加工
する工程と、前記第一の金属膜の側面を酸化し第二の金
属酸化膜を堆積する工程と、透明導電膜を堆積して、所
定の形状に加工する工程と、前記透明導電膜をエッチン
グマスクとして、前記第二の金属膜を加工する工程とを
含んでなることを特徴とする。
【0013】
【実施例】以下、本発明について、実施例に基づき詳細
に説明する。
【0014】図1には、本発明の液晶表示素子の上面図
を示す。MIM型非線形素子1は、走査線4上の一部に
作られており、4はMIM型非線形素子の第一の金属膜
と同じ材料で形成されている走査線であり、画素電極は
16で示してある。
【0015】図1に於いて、MIM型非線形素子が作ら
れていないAA´及びMIM型非線形素子が作られてい
るBB´線上での断面図をそれぞれ図2(a),(b)
に示す。11はガラスや石英などの透明基板であり、1
1aはスパッタリング法で堆積したりタンタル(Ta)
膜を熱酸化して堆積したタンタル酸化膜(TaOX)で
あり、12aはAl膜またはAl原子を主成分とする陽
極酸化が可能な合金膜で、12bはTa膜またはTa原
子を主成分とする陽極酸化が可能な合金膜である。13
は金属膜12を陽極酸化して作製した第一の金属酸化膜
であり、14は金属膜でその種類はどのようなプロセス
を採用するかで決定される。15は金属膜12の側面に
作られた第二の金属酸化膜であり、16は画素電極であ
る。
【0016】図3には、図2の構造を実現するためのプ
ロセスを示す。
【0017】図3(a)は、表面にTaOX膜が形成さ
れた透明基板の表面側に第一の金属膜12a及び12b
を堆積し、その表面を陽極酸化して第一の酸化膜13を
形成し150℃以上の熱処理を施し、第二の金属膜14
を堆積したところである。ここで、詳細は後述するがT
a原子を主成分とする第一の金属膜12bの膜厚は、前
記の陽極酸化処理によって第一の金属酸化膜13となり
うる厚さ以上であることが望ましい。例えば、Ta膜を
陽極酸化するとその膜厚の2倍の厚さの酸化膜が形成さ
れるので、第一の金属酸化膜13の膜厚を約800Åに
したければ、第一の金属膜12aの膜厚を400Å以上
にすればよい。
【0018】第一の金属膜A,Bは、おのおの主にAl
およびTa原子からなり、不純物を添加した合金膜を使
用する際でも陽極酸化が可能な程度の不純物添加量にす
べきである。前記陽極酸化をするときには、第一の金属
膜12で形成される走査線4への外部信号を入れる端子
部分は酸化されるべきではない。そこで、MIM型非線
形素子を形成した出来上がり基板は、図6のように走査
線4が一列に並びその両側に外部信号入力端子61があ
る構成になっている。従って、特開昭58−70555
に示されているように端子61部分は陽極酸化工程で酸
化されないように、ディスペンサー等の装置を用いてレ
ジストなどの有機膜を62の部分に塗布してやればよ
い。その後、酸化工程が終了後レジストなどを剥離す
る。
【0019】さらに、第二の金属膜14の堆積は、第一
の金属膜12と導電接続がなされないようにすべきであ
る。つまり、2回目の陽極酸化工程において、基板内で
化成液に浸されていない第一の金属膜12部分と第二の
金属膜14と電気的接続があると、第一の金属膜12と
陰極の間に電圧がかからず、第二の金属酸化膜15が成
長しなくなるからである。
【0020】次に、所定の形状に加工したレジストをマ
スクにして第一の金属膜12aおよびb,第一の金属酸
化膜13,第二の金属膜14を図3(b)に示すように
一度に加工する。第一の金属膜12bの主成分はTaで
あり、第一の金属酸化膜13のそれはTaOxであり、
両方の膜をエッチングできる材料としてはフッ素系の材
料のみであるので、第二の金属膜14もMo,Ti,W
などフッ素系の材料でエッチングされる金属にすると一
度に3層膜を加工できるのでスループットが上がり低コ
スト化に対して好ましい。その後、主成分がAlである
第一の金属膜aをエッチング可能な材料を用いて加工す
る。例えば、リン酸系のエッチング液を用いれば、T
a,TaOX,Mo,W,Tiなどはエッチングされな
いので、第一の金属膜12b,第一の金属酸化膜13,
第二の金属膜14と同じ形状に、第一の金属膜12aを
加工することができる。
【0021】次に、図3(c)のように第一の金属膜1
2の側面を陽極酸化して第二の金属酸化膜15を形成す
る。このとき、Taを主成分とする第一の金属膜Bの一
部は陽極酸化によって第一の金属酸化膜になっているの
で、第一の金属膜12の側面の大部分はAlとなるか
ら、第二の金属酸化膜15は酸化アルミニウムとなり絶
縁性の高い膜が形成される。
【0022】ところで、図2(b)に示されているよう
に、液晶の配向状態を制御するMIM型非線形素子1
は、第一の金属膜−第一の金属酸化膜−第二の金属膜か
らなる第一のMIM型非線形素子21と第一の金属膜−
第二の金属酸化膜−ITO膜で形成されている画素電極
からなる第二のMIM型非線形素子22が並列に配置さ
れている。ITO膜が電極になると電圧−電流特性が不
安定になり好ましくないが、第二の金属酸化膜は主成分
が酸化アルミニウムであるから第一の金属酸化膜よりも
絶縁性が大きくなり、MIM型非線形素子1に流れる電
流の大部分は、第一のMIM型非線形素子21を流れる
ことになる。ここで、第二の金属酸化膜にTaOX膜が
含まれると絶縁性が低下してしまうことになる。また、
第一の金属酸化膜中に酸化アルミニウムが含まれると、
第一のMIM型非線形素子21に流れる電流値が少なく
なり液晶を駆動できなくなる。つまり、Ta原子を主成
分とする第一の金属膜Bの膜厚は、陽極酸化法によって
すべてが第一の金属酸化膜13になるのが好ましい。
【0023】次に、図3(d)に示すように第二の金属
膜14と導電接続させた画素電極となるITO膜などの
透明導電膜16を堆積し、この上にレジストを所定の形
状に加工しマスクにしてITO膜をエッチングする。こ
こで、ITO膜のエッチング液は、下地膜に金属膜が使
われている部分があるので、金属膜をエッチングしにく
い臭化水素酸水溶液を用いるのが望ましい。この段階で
MIM型非線形素子は完成したが、図1の走査線4上に
第二の金属膜14が残っていて同一走査線上の素子が短
絡した状態になっている。従って、ITO膜のエッチン
グ後は加工されたITO膜をマスクにして走査線4上に
あってMIM型非線形素子1を形成していない部分6の
第二の金属膜をエッチングする。以上のようにレジスト
の露光工程が2工程で液晶駆動用のMIM型非線形素子
が完成する。
【0024】この工程を経て作製されたMIM型非線形
素子を用いた基板が図1であるが、素子が走査線の上に
形成されているので開口率が大きくでき明るい液晶表示
装置ともなり得る。また、図2のようなMIM型非線形
素子は、主に電流が流れる部分が21となり第一の金属
膜12の表面側だけを使用するものであり側面を使用し
ないので基板内で均一な電気特性になる。
【0025】特開昭61−250676では第二の金属
膜14と画素電極16の機能をITO膜だけにして、レ
ジストの露光工程が2工程でできる図1のような構造の
表示パネルを提案しているが、ITO膜が第二の金属膜
となるMIM型非線形素子では、第一の金属膜にプラス
電圧を印加した場合とマイナス電圧を印加した場合で電
圧−電流特性が異なる,電圧印加時の経時変化が大きく
なる,低温及び高温での特性の変化が大きい等の問題点
があり、液晶駆動素子として用いるのは不適当である。
【0026】もう1つのレジスト露光工程が2工程でで
きる構造として、特開昭60−164724で示されて
いるように第二の金属膜の膜厚を100Å程度にして、
第二の金属膜とITO膜を同時に加工する方法が提案さ
れている。しかし、画素部分の透過率が低下する,電圧
印加時の経時変化が大きくなるなどの問題をかかえてい
るため本発明の構造よりも液晶表示素子としての性能が
低くなっている。
【0027】次に、走査線ともなりうる第一の金属膜1
2の抵抗値が低くなったときの効果を説明する。図4の
ように、直列につながれたMIM型非線形素子1と液晶
表示素子3には、図7(a)のような信号電圧が走査回
路と信号供給回路から加えられている。このときMIM
型非線形素子1にかかる電圧は図7(b)に示すように
なるので、液晶表示素子3には図7(c)の如く電圧が
かかることになり光のスイッチング動作を制御すること
になる。ここで”T”で記した領域がある画素の選択期
間であり、他の領域は非選択期間である。図7は、選択
期間でMIM型非線形素子1をオン状態にしたものを記
してある。
【0028】さて、図7(a)のような信号電圧は、走
査回路と信号供給回路に近い画素(図4のA画素)に
は、ほぼ印加波形と同じ波形が加えられる。ところが、
通常走査線4はMIM型非線形素子1の第一の金属層1
2で形成されるので、第一の金属膜12の抵抗値が高い
と信号遅延を起こし走査回路から離れている画素領域は
波形がかなりなまってしまう。例えば、図4のように走
査回路と信号供給回路が配置されたパネルにおいて、1
行目の一番左の画素(図4のA画素)と一番右の画素
(図4のB画素)に印加される電圧波形を比べてみる。
尚、1行目の画素を選んだ理由は、1つの画素に印加さ
れる電圧は信号供給回路から与えられる電圧と走査回路
から与えられる電圧の差で決まるので、信号線5の信号
遅延を無視するためである。従って、n行目では信号線
の遅延も問題になってくる。ここで、この走査線4の信
号遅延が問題になるのは、電圧値の変動が激しい画素の
選択期間にあるのでこの場合に限って説明する。
【0029】図8(a),(b),(c)は図4のA画
素にかかる電圧で、(d),(e),(f)はB画素に
かかる電圧の選択期間の前後の波形であり、同じ信号を
入力した場合のものである。(a)と(d),(b)と
(e),(c)と(f)は、それぞれ画素領域2に印加
される電圧波形,MIM型非線形素子1に印加される電
圧波形,液晶表示素子3に印加される電圧波形を示す。
【0030】図4のA画素には、図8(a)の電圧がか
かるのが、B画素には走査線4の信号遅延のために、図
8(d)のような波形のなまりが生じる。その結果、A
画素のMIM型非線形素子1に図8(b)に示すような
電圧が印加されるのに、B画素では図7(e)のように
なり、MIM型非線形素子1に印加される電圧が△VM
だけ低下するので、液晶表示素子3の書き込み電圧に△
Lの電圧差が生じる。走査線4の配線抵抗が十分低く
この電圧差△VLが一階調分に達しないときには、△VL
がディスプレイとして絵を表示させても、人間の目では
違いを感知できない。ところが、画面が大きくなった
り、多階調表示になると、配線抵抗が無視できなくなり
絵を表示したときに△VLに起因する画面のムラが認識
されるようになってくる。また、MIM型非線形素子を
用いた液晶表示素子では、図4に示すように素子と液晶
が直列につながれているので、△VLが大きいとクロス
トーク発生の原因にもなっている。このとき従来のよう
に第一の金属膜12の抵抗値が高いために、△VLの大
きさが問題となるときでも、図2に示すように第一の金
属層をAlを主成分とする第一の金属膜12aとTaを
主成分とする第一の金属膜12bの2層膜にすれば、抵
抗値は1桁以上低下させることができるので、△VL
1/10以下になり画面のムラが人間の目で感知しにく
くなる。
【0031】
【発明の効果】以上のとおり本発明において、MIM型
非線形素子を図2のような構造にすることで、2回のレ
ジスト露光工程を行うだけで素子が完成するので、電圧
−電流特性を劣化させることなく、低コストなアクティ
ブマトリクス型の液晶表示装置を提供できる。また、走
査線となりうる第一の金属膜の配線抵抗を低下させれる
ので、大画面化,微細化したときに顕著に表れるクロス
トーク,画素ムラなどをかなり低減し、見やすく綺麗な
液晶表示素子を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のMIM型非線形素子の上面図。
【図2】本発面のMIM型非線形素子の断面図。
【図3】本発面のMIM型非線形素子の製造工程を表す
図。
【図4】アクティブマトリクス方式の液晶表示装置の等
価回路図。
【図5】従来のMIM型非線形素子の製造工程を表す
図。
【図6】本発明のMIM型非線形素子の製造工程におい
て、選択陽極酸化の方法を示す図。
【図7】 MIM型非線形素子を用いたマトリクスアレ
イを駆動する電圧波形図。
【図8】 MIM型非線形素子の選択期間に印加する電
圧波形図。
【符号の説明】
1 MIM型非線形素子 2 画素領域 3 液晶表示素子 4 走査線 5 信号線 6 MIM型非線形素子のない走査線領域 11,51 透明基板 11a,51a TaOX膜 12,52 第一の金属膜 12a 第一の金属膜A 12b 第一の金属膜B 13,53 第一の金属酸化膜 14,54 第二の金属膜 15 第二の金属酸化膜 16,55 画素電極 21 第一のMIM型非線形素子 22 第二のMIM型非線形素子 61 外部信号入力端子 62 陽極酸化工程の際に有機膜を塗布する
領域
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1365

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に金属−絶縁膜−金属型非線形素子
    が形成される液晶装置の製造方法において、 前記基板の表面側にアルミニウム原子を含む第一の金属
    膜Aを堆積する工程と、 前記第一の金属膜Aの表面側にタンタル原子を含む第一
    の金属膜Bを堆積する工程と、 前記第一の金属膜の表面を酸化して第一の金属酸化膜を
    堆積する工程と、 前記基板を150℃以上の温度で熱処理する工程と、 第二の金属膜を堆積する工程と、 前記第一の金属膜Aと前記第一の金属膜Bと前記第一の
    金属酸化膜と前記第二の金属膜を一度のレジスト露光で
    所定の形状に加工する工程と、 前記第一の金属膜の側面を酸化し第二の金属酸化膜を堆
    積する工程と、 透明導電膜を堆積して、所定の形状に加工する工程と、 前記透明導電膜をエッチングマスクとして、前記第二の
    金属膜を加工する工程とを含んでなることを特徴とする
    液晶装置の製造方法。
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