JP3166317B2 - 電気装置の製造方法 - Google Patents

電気装置の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示パネルに用い
られる電気装置の製造方法に関し、特にそのMIM型非
線形素子のスイッチング特性の安定化技術に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、アクティブマトリクス方式の液
晶表示パネルにおいては、画素領域毎に非線形素子を設
けてマトリクスアレイを形成した一方側の基板と、カラ
ーフィルタが形成された他方側の基板との間に液晶を充
填しておき、各画素領域毎に液晶の配向状態を制御し
て、所定の情報を表示する。ここで、非線形素子とし
て、TFT(Thin Film Transisto
r)などの3端子素子またはMIM(Metal In
sulator Metal)型非線形素子などの2端
子素子を用いるが、液晶表示パネルに対する画面の大型
化、低コスト化などの要求に対応するには、MIM型非
線形素子を用いた方式が有利である。また、MIM型非
線形素子を用いた場合には、マトリクスアレイを形成し
た一方側の基板に走査線を設け、他方側の基板に信号線
を設けることができるので、走査線と信号線とのクロス
オーバー短絡が発生しないというメリットもある。
【0003】このようなMIM型非線形素子を用いたア
クティブマトリクス方式の液晶表示パネルにおいては、
図1に示すように、各画素領域101毎に各走査線10
2と各信号線104との間にバリスタの記号で示したM
IM型非線形素子103とコンデンサの記号で示した液
晶表示素子105が直列接続された構成としてあらわさ
れ、走査線102および信号線104に印加された信号
に基づいて、液晶表示素子105を選択状態(表示状
態)および非選択状態(非表示状態)に切り換えて表示
動作を制御する。
【0004】ここで、MIM型非線形素子103は図2
に示すように、透明基板206の表面に形成され、走査
線102を介して走査回路(駆動回路)に導電接続する
金属Taよりなる第1の金属電極層201と、その表面
のTa25よりなる陽極酸化膜202と、その表面に形
成されITOよりなる画素電極203に導電接続する金
属Crよりなる第2の金属電極層204から構成されて
いる。また、陽極酸化膜202は、金属Taよりなる第
1の金属電極層201の表面に、膜厚が均一で、ピンホ
ールがない状態で形成されるように、金属Taよりなる
第1の金属電極層201を陽極酸化することによって形
成される。なお、107は、信号供給回路である。
【0005】従来の陽極酸化の工程は図5に示すよう
に、定電流定電圧電源を用いて、まず電流値I1の定電
流条件下で陽極酸化(以下、定電流陽極酸化と称す)を
行い、そのまま所定の膜厚に対応した電圧値V1で、あ
る一定時間だけ定電圧条件下で陽極酸化(以下、定電圧
陽極酸化と称す)を行って、陽極酸化膜を形成してい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】MIM型非線形素子を
用いた液晶表示パネルにおいては、従来より、静止画像
などを表示したあとに残像が発生しやすく、表示性能が
低いという問題点があった。その原因は、MIM型非線
形素子103を構成するTa25膜にあることが確認さ
れている。
【0007】その根本的な原因は、MIM型非線形素子
103において、印加電圧と電流との関係が、初期状態
において図3に実線301で示す関係であったものが、
経時的に破線302で示すような状態にシフトしてしま
うために、表示状態から非表示状態に切り換える際、走
査線102と信号線104の間に生じる電位差を切り換
えても、MIM型非線形素子103を導通状態から遮断
状態に切換、制御することができなくなり、残像などを
発生させてしまう。逆の表示動作、すなわち非表示状態
から表示状態に切り換える場合も同様である。
【0008】このような問題点を解決するために、本発
明は、Ta25膜を形成する際に、内部に複数段階の組
成勾配をもつ層を、それぞれ別の定電圧値を用いて陽極
酸化することで形成し、Ta25よりなる陽極酸化膜2
02を印加電圧と電流の関係が経時的に安定するように
改質を図る構造を提供するものである。
【0009】本発明の目的は、陽極酸化膜の組成勾配の
対称性を向上させることにより、アクティブマトリクス
方式の液晶表示パネルにMIM型非線形素子を用いるこ
とによるコストメリットを確保しながら、印加電圧と電
流の関係を経時的に安定させて、液晶表示パネルの表示
性能を向上させることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の電気装置の製造
方法は、第1の金属電極層と、前記第1の金属電極層表
面に形成された陽極酸化膜と、前記陽極酸化膜の表面に
形成された第2の金属電極層とからなる非線系素子を備
えてなる電気装置の製造方法において、定電流値により
酸化を行う工程と、定電圧値により酸化を行う工程とを
2回以上繰り返すことを特徴とする。
【0011】ここで、第1の金属電極層はタンタル、ア
ルミニウムなど、容易に陽極酸化可能な金属材料が使用
できる。
【0012】
【作用】本発明において、MIM型非線形素子の陽極酸
化膜を、異なる定電圧値を用いて陽極酸化する工程を施
した構造にすると、MIM型非線形素子に対して電圧を
印加した状態に保持しても、図3に示すMIM型非線形
素子における印加電圧Vと電流Iの関係が実線301で
示す関係のまま保持され、従来のMIM型非線形素子の
ように破線302に示すような関係にシフトしてしまう
ことがない。この現象については、以下の通り推定して
いる。
【0013】異なる定電圧値で陽極酸化を施すことによ
り、陽極酸化された膜中に多数の界面が形成され、かつ
マクロ的には膜全体の対称性が増し、酸化膜の状態を安
定させている。かつその界面で膜中に含まれる可動イオ
ンがトラップされ、電気特性のシフト要因が減少する。
【0014】
【実施例】次に、本発明の実施例に係わる液晶表示パネ
ルおよびこれに用いる電気装置の製造方法について説明
する。
【0015】本例に係わるアクティブマトリクス方式の
液晶表示パネルにおいては、図1および図2に示すよう
に、マトリクスアレイの画素領域101毎に、走査線1
02を介して走査回路106に導電接続する、金属Ta
よりなる第1の金属電極層201、該第1の金属電極層
201の表面にTa25よりなる陽極酸化膜202、該
陽極酸化膜202の表面に形成された、ITOからなる
画素電極203に導電接続する金属Crよりなる第2の
金属電極層204とによってMIM型非線形素子103
が構成されている。
【0016】ここでTa25よりなる陽極酸化膜202
は、第1の定電圧値によって陽極酸化された領域202
aと、第2の定電圧値によって陽極酸化された領域20
2bより構成されている。このため本発明のMIM型非
線形素子においては、印加電圧Vと電流Iの関係が、初
期状態において図3に実線301で示す関係であったも
のが、静止画像を表示するために長時間電圧を印加した
後でも、図3に破線302で示すような関係にシフトす
るようなことがない。そのため、走査線102および信
号線104の間に生じる電位差によって、液晶表示素子
105を選択状態(表示状態)と非選択状態(非表示状
態)の間で確実に切り換えて表示動作を制御することが
できる。また、走査線102および信号線104からの
信号の変化に追従して、液晶の配向状態が確実に変化す
るので、液晶表示パネルに残像などの発生がなく、その
表示品質が高くなる。
【0017】このような構成の電気装置の製造方法を以
下に説明する。
【0018】まず、あらかじめTa熱酸化膜205を形
成した透明基板206の表面に金属Ta層をスパッタリ
ング法により形成した後、金属Ta層をパターニングし
て金属Taによる第1の金属電極層201を形成する。
この第1の金属電極層201は、走査線102も形成
し、走査回路106まで延長されている。
【0019】つぎに、金属Taよりなる第1の金属電極
層201に陽極酸化を施して、その表面層をTa25
りなる陽極酸化膜202とする。ここで陽極酸化用電解
液としては、クエン酸水溶液を用いる。そのクエン酸水
溶液に、金属Taよりなる第1の金属電極層201を形
成した透明基板206を浸漬して陽極酸化を行い、陽極
酸化膜202を形成する。
【0020】本発明による陽極酸化は図4に示すよう
に、定電流定電圧電源を用いて、まず電流値I1の定電
流条件下で定電流陽極酸化を行い、そのまま所定の膜厚
に対応する電圧値より低い電圧値V1で、ある一定時間
だけ定電圧条件下で定電圧陽極酸化を行って、第1の陽
極酸化膜202aを形成する。さらに、電流値I1の定
電流条件下で定電流陽極酸化を行い、そのまま所定の膜
厚に対応する電圧値V2で、ある一定時間だけ定電圧条
件下で定電圧陽極酸化を行って、第2の陽極酸化膜20
2bを形成する。
【0021】しかる後に、陽極酸化膜202の表面にC
rをスパッタリング法にて形成後、パターニングして金
属Crよりなる第2の金属電極層204を形成し、金属
Taよりなる第1の金属電極層201、陽極酸化膜20
2および金属Crよりなる第2の金属電極層204によ
って構成されたMIM型非線形素子103を形成する。
【0022】本実施例においては、陽極酸化時の電解液
としてはクエン酸水溶液を用いたが、他の溶液、例えば
ほう酸アンモニウム水溶液、オルソリン酸水溶液、非水
溶媒系のものを用いても同様な効果が得られることは明
かであり、それらも本発明の範疇に属する。また本実施
例では、2値の定電圧値で陽極酸化を行ったが、さらに
多数の電圧値を用いても同様な効果が得られることは明
らかであり、それらも本発明の範疇に属する。
【0023】
【発明の効果】以上の説明の通り、本発明においては、
MIM型非線形素子の陽極酸化膜を形成する工程におい
て、異なる電圧値で陽極酸化を行った陽極酸化膜を有す
る、多層構造の陽極酸化膜を形成することに特徴を有す
る。
【0024】このため本発明によれば、以下の効果を奏
する。
【0025】 MIM型非線形素子の印加電圧と電流
の関係が、経時的に変化しにくくなるので、駆動信号の
変化に液晶の配向状態が確実に追従する。そのため、液
晶表示パネルに静止画像を長時間表示させた後において
も残像が生じないなど、表示品質を向上させることがで
きる。
【0026】 MIM型非線形素子において、印加電
圧に対して流れる電流が大きい。従って、同じ電流値を
得るのに必要な電圧が低くなるので、駆動電圧の低電圧
化を図ることが可能となる。
【0027】また、従来の製造方法により作製された陽
極酸化膜を用いたMIM素子では、印加電圧の極性によ
る電流・電圧特性の非対称性が大きかったのに対し、本
発明による製造方法で作製される陽極酸化膜は、陽極酸
化膜中の組成勾配の対称性が増すことにより、印加電圧
の極性による電流・電圧特性の対称性が向上するという
メリットもある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 MIM型非線形素子を用いたアクティブマト
リクス方式の液晶表示パネルの等価回路図。
【図2】 本発明の実施例に係わる液晶表示パネルのマ
トリクスアレイを構成するMIM型非線形素子の構造を
示す断面図。
【図3】 液晶表示パネルのマトリクスアレイを構成す
るMIM型非線形素子の印加電圧と電流の関係を示すグ
ラフ。
【図4】 本発明の実施例に係わるMIM型非線形素子
の陽極酸化膜を作製する際の印加電圧と電流の関係を示
すグラフ。
【図5】 従来のMIM型非線形素子の陽極酸化膜を作
製する際の印加電圧と電流の関係を示すグラフ。
【符号の説明】
101 画素領域 102 走査線 103 MIM型非線形素子 104 信号線 105 液晶表示素子 106 走査回路 107 信号供給回路 201 金属Taよりなる第1の金属電極層 202 Ta25よりなる陽極酸化膜 202a 第1の電圧値により陽極酸化されたTa25
よりなる陽極酸化膜 202b 第2の電圧値により陽極酸化されたTa25
よりなる陽極酸化膜 203 ITOよりなる画素電極 204 金属Crよりなる第2の金属電極層 205 熱酸化により作製されたTa25薄膜 206 透明基板 301 MIM素子の印加電圧Vと電流Iの関係の初期
状態 302 MIM素子の印加電圧Vと電流Iの関係の経時
変化後の状態

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の金属電極層と、前記第1の金属電
    極層表面に形成された陽極酸化膜と、前記陽極酸化膜の
    表面に形成された第2の金属電極層とからなる非線系素
    子を備えてなる電気装置の製造方法において、 定電流値により酸化を行う工程と、定電圧値により酸化
    を行う工程とを2回以上繰り返すことを特徴とする電気
    装置の製造方法。
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