JP3666378B2 - Mim型非線形素子の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はMIM型非線形素子に関し、特に液晶を駆動することに適した電圧−電流特性を得る事及び基板内に均一な電気特性を持った素子を得る事に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、アクティブマトリクス方式の液晶表示装置においては、画素領域ごとに非線形素子を設けてマトリクスアレイを形成した一方側の基板と、カラーフィルタが形成された他方側の基板との間に液晶を充填しておき、各画素領域ごとの液晶の配向状態を制御して、所定の情報を表示する。ここで、非線形素子として薄膜トランジスタ(TFT)などの3端子素子または金属−絶縁体−金属(MIM)型非線形素子などの2端子素子を用いるが、液晶表示素子に対する画面の大型化および低コスト化などの要求に対応するにはMIM型非線形素子を用いた方式が製造工程が短いために有利である。しかも、MIM型非線形素子を用いた場合には、マトリクスアレイを形成した一方側の基板に走査線を設け、他方側の基板には信号線を設けることができるので、3端子素子の不良の大きな原因となっている走査線と信号線のクロスオーバー短絡が発生しないというメリットもある。
【0003】
このようなMIM型非線形素子を用いたアクティブマトリクス方式の液晶表示パネルにおいては、液晶表示パネルの等価回路である図3に示すように、各画素領域3で各走査線31と各信号線32との間にMIM型非線形素子1(図中、バリスタの符号で示す。)と液晶表示素子2(図中、コンデンサの符号で示す。)が直列接続された構成として表され、走査線31および信号線32に印加された信号に基づいて、液晶表示素子2を表示状態および非表示状態あるいはその中間状態に切り換えて表示動作を制御する。
【0004】
図4(a)の41で示すように、MIM型非線形素子1において、印加電圧VNLと電流INLとは非線形性の関係を有している。MIM型非線形素子1のしきい値電圧をVth、液晶表示素子2のしきい値電圧をVb、表示状態となる電位を(VbΔV)とすると、図4(b)に示すように選択期間では、所定の画素領域3における走査線31と信号線32との間の電位差V(単位画素への印加電圧)を(Vb+Vth)とすることによって、液晶表示素子2を非表示状態とする事ができ、走査線31と信号線32との間の電位差Vを(Vb+VthΔV)とすることによって、液晶表示素子2を表示状態とする事ができる。一方、非選択期間では単位画素に印加する電位Vを、液晶表示素子2に残留した電位に対して概ね近接する様に設定しその差がVth以下であれば、非選択期間内でMIM型非線形素子1は常に遮断状態となり、選択期間に定められた状態をそのまま維持する事になる。
【0005】
以上は、MIM型非線形素子の容量が十分小さく、電圧−電流特性の非線形性が十分高い理想的なMIM型非線形素子1を得る事ができ、MIM型非線形素子に信号を与える配線の抵抗が十分に低くできた場合の最も基本的な動作例である。容量が十分小さく,電圧−電流特性の高い素子として、特開平2−93433に示されているように第一の金属膜をなすTa膜中にシリコンを10原子%以下添加し、該膜を陽極酸化してなる酸化タンタル膜中にシリコンを含ませて作製したMIM型非線形素子1があげられる。また、Ta膜は薄膜状態では正方晶構造となり比抵抗が180μΩ・cmと非常に高いので、他の陽極酸化可能な金属との合金膜や陽極酸化可能な低抵抗金属との2層構造をした膜を用いることが考えられている。
【0006】
このようなMIM型非線形素子の一般的な構造をMIM型非線形素子の平面図である図1(a)のAA´の断面図である図1(b)を用いて述べる。MIM型非線形素子1は、透明基板11の表面側に形成され、走査線31を介して走査回路側に導電接続するTa原子を主成分とした第一の金属膜12と、その表面側の金属酸化膜13と、その表面側に形成されて画素電極15に導電接続するCrからなる第二の金属膜14とから構成されている。金属酸化膜13は、Ta膜の表面に膜厚が均一で、しかもピンホールがない状態で形成されるように、第一の金属膜12に対する陽極酸化によって形成される。
【0007】
この構造を実現する一般的なプロセス例は以下のようになる。
1.ガラス基板上に、Ta膜をスパッタリングで堆積し、熱酸化をすることで、約1000ÅのTa25膜を形成する工程と、
2.次に、図2(a)に示すように、コスパッタリング法や電子ビーム蒸着法でTa原子を主成分としTa原子以外の不純物原子を含んだ第一の金属膜を約5000Å堆積し、パターニングする工程と、
3.次に、図2(b)に示すように、例えばクエン酸の希薄水溶液を化成液とし30Vで陽極酸化し、第一の金属膜の表面側に酸化膜を形成する工程と、
4.次に、図2(b)の状態の基板を真空中で400Å〜600Åの温度で1〜2時間熱処理する工程と、
5.次に、図2(c)に示すように、第二の金属膜となるCr膜を1500Å程スパッタリング法で堆積し、パターニングする工程と、
6.次に、図2(d)に示すように、画素電極となる透明導電膜の1つであるITO膜をスパッタリング法で約2000Å堆積し、パターニングする工程から従来はなっていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、MIM型非線形素子1を用いた液晶表示パネルにおいては、色の階調がきれいにでない,クロストークが目立つ,静止画像などを表示した後に残像が発生しやすいという問題点があった。その原因として、本発明ではマトリクスアレイの各構成要素と表示性能との関係を調査した結果、その原因がMIM型非線形素子1を構成する金属酸化膜13を構成する元素とその組成比に関連があることを確認した。以下に個々の課題について詳細に説明する。
【0009】
第一の課題の色の階調がでないことについて述べる。原因としては、MIM型非線形素子の電圧−電流特性の急峻性が小さいこと,非選択期間でのリーク電流が大きいこと及び素子容量が大きいことである。対策として、金属酸化膜13にシリコン原子等を混入させるとよいが、該膜を第一の金属膜に対する陽極酸化で形成するとシリコンが水溶液中では酸化されにくいので均一な膜形成が難しい。従って、特開平2−93433ではシリコン添加量は10原子%以下にするとよいとの記述がなされている。
【0010】
第二の課題のクロストークの発生原因として、薄膜では抵抗値が高くなるタンタルを主成分とした走査線31をなす第一の金属膜12の配線抵抗が高いこと及びMIM型非線形素子のオフ状態でのリーク電流が大きいことが挙げられる。配線抵抗低下の方法として、第一の金属膜をアルミニウムや銅などの低抵抗金属との2層構造にしたり、前記金属との合金にして抵抗値を低下させる方法があるが、従来から該膜の陽極酸化膜が均一に堆積されないでいた。
【0011】
第三の課題である残像の発生は、電圧−電流特性の経時変化が原因である。MIM型非線形素子の電圧−電流特性が電圧印加によって変化すると、図4(b)に示すように、動作初期段階では、走査線31と信号線32との間の電位差Vを(Vb+Vth)とすることによって液晶表示素子3を非表示状態に、電位差Vを(Vb+VthΔV)とすることによって液晶表示素子3を表示状態に制御できていたものが、MIM型非線形素子1の印加電圧VNLと電流INLが使用履歴によってシフトするので、液晶表示パネルの配向状態が動作初期とは同じように変化しなくなる。それ故、液晶表示パネルに残像などが発生し、その表示品質が低下するなどの問題が生じてしまう。残像現象は液晶表示素子を見にくくするばかりでなく、コントラストの低下やカラー表示の場合は色の純度の低下を招く事になる。
【0012】
【課題を解決するための手段】
基板の表面に形成したMIM型非線形素子において、該絶縁膜をなす金属酸化膜の酸素原子とタンタル原子の原子比をO/Ta<2.5となるようにすれば、電圧−電流特性の急峻性が大きくなる。該絶縁膜は、タンタル原子を含んだ金属膜である第一の金属膜を、アルコール溶液で溶質を溶かした化成液を用いて陽極酸化すると得られるほかに、第一の金属膜に酸化されにくい元素が含まれていても均一膜質かつ基板面内で均一な膜厚である酸化膜が形成される。特に、アルコール溶液のなかでもエチレングリコール溶液はムラなく酸化膜を形成でき、かつ該絶縁膜の比誘電率を22以下にしMIM型非線形素子の電圧−電流特性も向上させることができる。
【0013】
上記の記述よりも液晶を駆動するに適したMIM型非線形素子を得るために、該絶縁膜をタンタルとシリコン原子を含んだ金属膜である第一の金属膜のエチレングリコール溶液で溶質を溶かした化成液を用いた陽極酸化膜とすることで、大量のシリコン原子が含まれていても、基板内で均一な金属酸化膜が堆積でき、電圧−電流特性の急峻性が大きく素子容量の小さなMIM型非線形素子が得られる。さらに、該第一の金属膜にタングステン,レニウム,イリジウム等の周期律表の6,7,8族原子が含まれていると金属酸化膜中に前記元素が取り込まれ電圧印加時の電流値の経時変化が抑えられる。
【0014】
【実施例】
以下、本発明について、実施例に基づき詳細に説明する。
【0015】
今回の発明に共通している製造工程を以下に示す。図1には、本発明の液晶表示素子を用いたアクティブマトリクスの上面図であるa図とAA´線上の断面図であるb図を示す。MIM型非線形素子1は、第一の金属膜からなる走査線12と第二の金属膜14との交点部分に作られており、画素電極は15で示してある。11はガラスや石英などの透明基板であり、11aはスパッタリング法で堆積したタンタル(Ta)膜をすべて熱酸化してあるいはスパッタ法で堆積したタンタル酸化膜(TaOX)であり、12はタンタルを主成分とした金属膜である。
【0016】
11aの酸化タンタル膜は、金属酸化膜13堆積後の熱処理による第一の金属膜12の膜剥がれと基板からの不純物の拡散を防止するためであるので、前記の事柄が問題にならない場合は堆積する必要はない。次に、第一の金属膜12をアルコールを溶媒としこの中に溶質を加えた化成液で陽極酸化することによって、第一の金属膜12に含まれる元素を含んだ金属酸化膜13が形成される。14は第二の金属膜でその種類はどのようなプロセスを採用するかで決定される。15は画素電極であり、ITO膜等の透明導電膜が使われている。また、図11に示すように製造工程を短くするために、第二の金属膜を画素電極であるITO膜等の透明導電膜111で兼用してもよい。
【0017】
上述のとうり製造工程は従来技術と変化はない。今回の発明では、第一の金属膜の構成,金属酸化膜の材質および製造方法について言及している。
【0018】
第一のMIM型非線形素子の急峻性を大きくする方法を述べる。金属酸化膜13に含まれる元素のうちタンタル(Ta)と酸素(O)の原子比は、アルコールを溶媒としこの中に溶質を加えた化成液で第一の金属膜12を陽極酸化するとO/Ta<2.5となり、水を溶媒とした場合のO/Ta>2.5と異なる。このように酸素とタンタルの原子比がO/Ta<2.5の関係になるようにすると、電圧−電流特性の急峻性が大きくなる。一般的には、金属酸化膜中には、TaとO以外の元素も含まれることになるがここで述べているタンタルと酸素の原子比は、金属酸化膜13に含まれている元素中のタンタルと酸素の原子比のことである。さきにO/Ta<2.5にすると電圧−電流特性の急峻性が大きくなると述べたが、具体的にはMIM型非線形素子の電圧−電流特性を横軸に電圧を線形に表し縦軸に電流値を電圧で除した値の対数で表した図5において、水溶液化成の特性51に対してアルコール溶液化成の特性は52のようになることである。つまり、52のほうが51の傾きより大きくなっていることを示している。また、前記の傾きの値を今後β値と呼ぶことにする。
【0019】
さて、アルコール溶液といってもいろいろな種類があるが、今回の発明では液晶表示素子を駆動するMIM型非線形素子を対象に考えているために、該素子の電気特性が1m角程度の大きさの基板上のどこに作製しても均一になることが条件であるが、この点に関してはエチレングリコール溶液が最も優れていた。
【0020】
エチレングリコールを陽極酸化の化成液に用いると、溶質の溶解度が水溶液に比べて小さくなるものが多いことや、陽極酸化終了後に基板に付着した溶液を取り除くために硫酸溶液に浸す必要があるなど、取扱いが複雑になるので溶液をエチレングリコールと水の混合にして、多少のβ値の低下を招くことになるが前記の問題を解決することがある。図6に、エチレングリコールと水の混合液中のエチレングリコールの濃度とβ値の関係を示す。これは、第一の金属膜をタンタルにタングステンを数原子%添加した合金膜にし、陽極酸化の溶質にはクエン酸を用い30Vで化成して作製したMIM型非線形素子の測定データである。エチレングリコール濃度が50%を境にしてβ値が大きく変化しているが、この濃度のときにO/Ta=2.5となっている。つまり、陽極酸化化成液のエチレングリコール溶媒中に水が含まれても、O/Ta<2.5となるような水の含有量であれば比較的大きなβ値が得られる。図6のデータを得たMIM型非線形素子では、β値が急減に変化するエチレングリコール濃度は50%であったが、陽極酸化化成液に用いる溶質や第一の金属膜を構成する元素によって、大きなβ値を得るためのエチレングリコール濃度は異なる。従って、エチレングリコールに加える水の濃度はプロセス条件によって異なり、それぞれに最適化する必要がある。
【0021】
第二にβ値を大きくして、MIM型非線形素子の容量を小さくする必要を述べる。MIM型非線形素子を用いた液晶表示素子は、図3に示すように液晶と直列につながれているので、液晶の保持期間の電荷の流出を防ぐためには、液晶表示素子2に対してMIM型非線形素子1の容量をできるだけ小さくすることが望ましい。容量を小さくする方法としては、従来の方法で作製すると比誘電率が28であるTaOXが主成分である金属酸化膜13中に該膜より比誘電率の小さな材料を添加する方法がとられていたが、1m角の基板に同じような電圧−電流特性を有した素子を作製することは難しかった。以下に比誘電率が22以下の金属酸化膜13を均一に作製する方法を二通り述べる。
【0022】
まず、図2(a)のように第一の金属膜12を周期律表で6,7,8族の元素を10原子%以下含んだタンタル膜とし、該膜をエチレングリコールを溶媒とし適当な溶質を溶かした溶液を用いて陽極酸化し、熱処理のあとに図2(c)のように第2の金属膜14を堆積すればよい。こうして作製されたMIM型非線形素子の比誘電率は22以下且つ原子比がO/Ta<2.5となる。該MIM型非線形素子は従来みられた一定時間の電圧印加前後で電圧−電流特性が異なったり、電流を流す方向変えたときに流れる電流値が変化したりすることはない。さらに、β値も大きくなり液晶駆動に適した素子になっている。溶質の種類によって電気特性が異なり、例えば、燐酸を用いれば比誘電率が18でβ値は30Vの電圧で陽極酸化処理をして5程度になり、クエン酸ではその値がおのおの21,4.5となり特性は悪くなるが、基板内の素子特性の均一性はクエン酸溶質の方が優れている。溶質がエチレングリコールに溶解しずらい場合は、金属酸化膜13の比誘電率が22以下で原子比がO/Ta<2.5になる範囲で水を添加してもよい。
【0023】
第二の方法としては、図2(a)のように第一の金属膜12をタンタルにシリコン原子を15原子%以上含んだ合金膜とし、該膜をエチレングリコールを溶媒とし適当な溶質を溶かした溶液を用いて陽極酸化し、熱処理のあとに図2(c)のように第2の金属膜14を堆積すればよい。水を溶媒とした化成液では、均一な電気特性を持った素子の形成が難しかったが、エチレングリコールを溶媒にすると素子の電気特性がほぼ一定になった。また、シリコン原子の原子比率が半分以上になった第一の金属膜の陽極酸化は難しかったが、エチレングリコールを溶媒にするとシリコン原子が80原子%のタンタル合金膜でもMIM型非線形素子となりうる金属酸化膜の堆積が可能となった。さらに、β値も溶質と陽極酸化の条件を同じにすれば水溶液中で陽極酸化した場合と比較すると20%ほど大きくなった。
【0024】
もし、比誘電率が22以上のMIM型非線形素子を作製すると、β値が小さいので非常に複雑な駆動方法を用いるか開口率を小さくするようなパネル設計を行わなければ液晶表示パネルを動かすことができなかった。しかし、今回の発明で駆動回路を簡素化し開口率を増大しおよび大型パネルでもコントラストのとれるMIM型非線形素子が得られた。
【0025】
第三に、走査線の配線抵抗を低下させ、クロストークを減少させる方法を述べる。図1aに示すように第一の金属膜12は、図3に示されている走査線31も兼ねることになるので液晶表示素子のサイズが大きくなると配線遅延が問題になってくる。ところで、第一の金属膜の主成分がTaであると比抵抗が200μΩ・cmと通常の金属の10倍以上もあるので、図1bのかわりに図7に示すように第一の金属膜12をアルミニウム(Al)からなる12bとTa主成分とする合金膜12aとの2層膜にしたり、第一の金属膜をAlを主成分としTaを含んだ合金膜とする方法がある。ところが、図7に示すようにAl膜12bの側面に陽極酸化膜を堆積する場合、陽極酸化化成液の溶媒を水にするとAl酸化膜が堆積されると共にTa膜との電気反応で水に溶けやすくなり、結局Al膜のサイドには酸化膜が堆積されなくなりMIM型非線形素子の第一の金属膜と第二の金属膜が短絡してしまう。ここで、溶媒をエチレングリコールにすると問題なく酸化膜が堆積される。
【0026】
Alの陽極酸化にエチレングリコールを用いる方法は特開平2−85826に示されているが、本発明ではTa膜とAl膜を一度に酸化し、しかも堆積されるTaとAlの酸化膜で、Alの酸化膜の電気伝導度をTa酸化膜より小さい酸化膜とするためである。つまり、Alの酸化膜はTa酸化膜よりも十分電気伝導度が小さいために同程度の厚さの酸化膜が堆積されれば前記用件を達成できるので、電気反応でのAl酸化膜の溶解をエチレングリコール溶液にして防止している。尚、陽極酸化化成液に水が含まれていても、図6にあるようにβ値が大きくなる濃度領域では十分な膜厚のAl酸化膜が堆積される。
第一の金属膜12をAlとTaの合金膜としても、陽極酸化の化成液をエチレングリコールを溶媒にすると、AlとTaを含んだ金属酸化膜13が基板面内に均一に堆積される。水溶液でAlとTaの合金膜を陽極酸化すると、Al酸化物が安定に堆積されないために基板面内での膜厚のばらつきが大きかった。AlとTaの合金膜を陽極酸化して作製したMIM型非線形素子は、金属酸化膜中のAl酸化物が電気伝導に関与しないために、電流値がAlの含有量に比例して減少するが、電圧−電流特性の急峻性に変化はない。したがって、優れた液晶表示パネルを構成するためには、金属酸化膜13中にAlが含まれていない素子よりも、該膜中のAl含有量に応じてMIM型非線形素子サイズを大きくすれば、電気特性の変わりのない走査線31の配線抵抗が小さい液晶表示パネルを提供できる。
【0027】
第四に残像の発生原因となる電圧−電流特性の経時変化を抑える方法について述べる。第二の方法のところでも述べたが、第一の金属膜をタンタル原子と周期律表の6,7,8族元素の合金膜にし、該膜をエチレングリコール溶媒で陽極酸化して金属酸化膜を堆積することでMIM型非線形素子を作製すると、β値が大きくなることと合わせて、素子に一定時間電圧を加えた前後での電圧−電流特性の変化をなくすこと及び電流が第一の金属膜から第二の金属膜に流れる場合とその逆の場合での電流値の違いをなくすことができる。さらに、第一の金属膜をシリコン原子が15原子%以上含まれたタンタル膜に数原子%のタングステンが含まれた膜とし、該膜をエチレングリコールを溶媒とした化成液を用いて陽極酸化しMIM型非線形素子を作製すると、素子容量が小さく,β値はさらに大きく,素子に電圧を印加しても電圧−電流特性が変化しないという液晶を駆動するに最適の2端子素子を作製することができる。
【0028】
以上が今回の発明で解決した課題であり、第二の金属膜は金属膜,透明導電膜などの導電膜を用いれば同じ結果が得られる。以下に電圧−電流特性の急峻性(β値)が大きくなったとき,及びMIM型非線形素子の容量が小さくなったとき及び走査線の配線抵抗が低下したときの液晶表示素子に与える影響を説明する。
【0029】
電圧−電流特性の急峻性が向上すると、例えば液晶表示素子の駆動にどのような効果がもたらされるかを説明する。マルチプレクス駆動では、選択期間に単位画素を充電する電圧の差によって表示状態を変調するが、信号線上では他の走査線に同期させて書き込むべきデータ電位が絶えず(1水平期間周期で)上下しており、既に選択を終えた単位画素にも選択された画素の印加電圧の変化である外乱量として印加される。つまり、変調の可能なダイナミックレンジと非選択時に単位画素に加わってしまう電圧とは少なくとも正の相関関係にあり、十分なコントラストの表示を得ようとすれば非選択期間に単位画素に加わる電圧を小さくする事はできないことになる。
急峻性が小さい場合、十分な選択期間の電流値を保つならば非選択期間の電流値も大きくなってしまい、非選択期間に加わる電圧によって保持すべき液晶層の電荷がMIM型非線形素子を通じて流出する。逆にこの電荷を保持するために変調の電圧幅を十分にとらない場合には、表示画素においてコントラストを上げられないということになる。更に、電荷流出量が他の部分の表示画像によって異なるためにクロストークが発生する。これらに加え急峻性が小さいということは、選択期間において特に配線遅延などによって印加電圧波形が変わった場合、液晶層に加わる電圧が大きく変わる原因になる。以上のように、急峻性を大きくすると前記の悪影響が現れなくなるので、きれいな液晶表示素子を提供できる。
【0030】
さらに、急峻性が大きくなると、利用できる液晶の選択の範囲が広がる。つまり、上述したことから液晶に印加できる実効値電圧の範囲を広くとることができる。このように液晶に印加できる実効値電圧範囲を高くしかも広くできると、例えば高分子分散型液晶にみられる高電圧印加時でも透過率が徐々に大きくなる電圧−透過率曲線を持つ液晶に対しても、その性能を十分に引きだした利用ができる。
【0031】
次に、MIM型非線形素子の容量(CMIM)が低下したときの効果について説明する。単位画素に印加される電圧(Vap)は、CMIMと液晶層の容量(Clc)とで分割されることになるが、CMIMの値が大きくなるにつれて、Vapの変化分のうちMIM型非線形素子に加わる割合が小さくなっていく。つまり、選択期間開始時と終了時に液晶層電圧の引き上げられる量と押し下げられる量(いわゆるフィールドスルー電圧)が増加する。特に選択期間終了時のフィールドスルー電圧量は、液晶電圧自体を低下させると共にフィールドスルー電圧量が信号の変調度によって異なるため表示画像のダイナミックレンジも低下させることになる。
【0032】
具体的には、信号電圧或いはその変調される電圧幅が同じであっても、CMIMが大きい場合には表示画像として十分なコントラストが得られなくなるという現象である。
【0033】
更に、CMIMは非選択期間においても液晶層電圧に大きな影響を与える。信号線上では、他の走査線に同期させて書き込むべきデータ電位が絶えず(1水平期間周期で)上下しており、既に選択を終えた単位画素にもVapの変化である外乱量として印加される。上述の様に、CMIMが大きければそれだけVap変化分の内液晶層に加わる電圧が大きくなり、保持されるはずの液晶層が外乱を受けるわけであるが、この外乱の量が表示画像によって違う事、それがクロストークという表示装置には致命的な欠陥を誘起する。実際の画像では、表示パターンが薄く尾を引く現象として現れる。
【0034】
クロストークに対しては、充電時間による表示状態のパルス幅変調などを行う事によって外乱量を均一化(表示画像に依らない)しようという試みもなされているが現在のところ十分な効果を得るに至ってはいない。前述したように、配線遅延によるタイミングのずれ,画像の空間周波数の増加,パターンの偶奇数などが原因である。つまり外乱量自体を減少させるしか根本的な解決策はないのである。
【0035】
次に、第一の金属膜12からなる走査線31の配線抵抗が低下したときの効果を説明する。図3のように、直列につながれたMIM型非線形素子1と液晶表示素子3には、図8(a)のような信号電圧が走査回路と信号供給回路から加えられている。このときMIM型非線形素子1にかかる電圧は図8(b)に示すようになるので、液晶表示素子3には図8(c)の如く電圧がかかることになり光のスイッチング動作を制御することになる。ここで”T”で記した領域がある画素の選択期間であり、他の領域は非選択期間である。図8は、選択期間でMIM型非線形素子1をオン状態にしたものを記してある。
【0036】
さて、図8(a)のような信号電圧は、走査回路と信号供給回路に近い画素(図3のA領域)には、ほぼ印加波形と同じ波形が加えられる。ところが、走査線31の抵抗値が高いと信号遅延を起こし走査回路から離れている画素領域2は印加波形がかなりなまってしまう。
【0037】
例えば、図3のように走査回路と信号供給回路が配置されたパネルにおいて、1行目の一番左の画素(図3のA領域)と一番右の画素(図3のB領域)に印加される電圧波形を比べてみる。尚、1行目の画素を選んだ理由は、1つの画素に印加される電圧は信号供給回路から与えられる電圧と走査回路から与えられる電圧の差で決まるので、信号線32の信号遅延を無視するためである。従って、信号供給回路から遠くにあるn行目では、信号線の遅延も問題になってくる。ここで、この走査線31の信号遅延が問題になるのは、電圧値の変動が激しい画素の選択期間にあるのでこの場合に限って説明する。
【0038】
図9(a),(b),(c)は図3のA領域にかかる電圧で、(d),(e),(f)はB領域にかかる電圧の選択期間の前後の波形であり、同じ信号を入力した場合のものである。(a)と(d),(b)と(e),(c)と(f)は、それぞれ画素領域2に印加される電圧波形,MIM型非線形素子1に印加される電圧波形,液晶表示素子3に印加される電圧波形を示す。
【0039】
図3のA領域には、図9(a)の電圧がかかるのが、B領域には走査線31の信号遅延のために、図9(d)のような波形のなまりが生じる。その結果、A領域のMIM型非線形素子1に図9(b)に示すような電圧が印加されるのに、B領域では図9(e)のようになり、MIM型非線形素子1に印加される電圧がVMだけ低下するので、液晶表示素子3の書き込み電圧にVLの電圧差が生じる。この電圧差VLが一階調分に達しないときには、VLがディスプレイとして絵を表示させても、人間の目では違いを感知できない。ところが、画面が大きくなったり、多階調表示になると、絵を表示したときにVLに起因する画面のムラが認識されるようになってくる。このとき第一の金属膜の抵抗値が高いために、VLの大きさが問題となるときでも、例えば抵抗値が1/10になると、VLも1/10になり画面のムラが人間の目で感知しにくくなる。
さらに、前記の議論から走査線31の配線抵抗の低下はクロストークについても低減効果がある。なお、クロストークの低減は、前述したようにMIM型非線形素子の容量を小さくすることによっても効果があるので、走査線の配線抵抗の低下を伴うと効果はさらに上がることになる。横方向に走査線が形成されている液晶表示パネルで、図10に示すように、周囲が白101を表示している中に黒領域102を表示させたとする。このとき、領域103の白レベルは領域104の白レベルより黒っぽくなっている。つまり、クロストークはある走査線にかかる配線抵抗と容量の積で決定されるが、液晶は基板に対して平行にあるとき(液晶が光を遮断している状態)と垂直にあるとき(液晶が光を透過している状態)とで容量が倍程度異なるので、黒領域を通過する走査線105は白領域だけを通過する走査線106より配線抵抗と容量の積が大きくなる。従って、配線抵抗と容量の積が走査線105と106でVLに与える影響が大差ないようにするためには、配線抵抗を低下させればよい。
【0040】
また、走査線31は上述のことから配線にかかる液晶容量を軽くするために、配線長が短くなる方向に設けられていたが、走査線の抵抗が小さくなると2端子素子に顕著にあらわれるクロストークを抑えながら配線長が長くなる方向に形成することができる。そうすると、画素領域を大きくすることができ開口率が向上するので液晶表示パネルを明るくすることができる。
【0041】
【発明の効果】
以上のとおり、MIM型非線形素子の金属酸化膜中のタンタルと酸素の原子比率をO/Ta<2.5とすることでβ値の大きくでき、基板内均一な電気特性を持った素子が作製できる。前記のMIM型非線形素子をえるためには、第一の金属膜をアルコール溶媒に適当な溶質を溶かした溶液に対する陽極酸化で金属酸化膜を作製すればよい。このとき、走査線をもなす第一の金属膜をAlとの2層配線にし低抵抗化しても液晶を駆動できるだけのMIM型非線形素子を提供できる。また、比誘電率が22以下の素子を作製しても同様な効果が得られる。前記MIM型非線形素子は陽極酸化の溶媒をエチレングリコールとすればよい。このとき、金属酸化膜中にタングステン原子が添加されていると、一定時間の電圧印加で生じる特性のシフト及び極性差がなくなるので、残像の無い液晶表示素子を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) 本発明のMIM型非線形素子の上面図。(b) 本発面のMIM型非線形素子の断面図。
【図2】MIM型非線形素子の製造工程を示す断面図。
【図3】アクティブマトリクス方式の液晶表示装置の等価回路図。
【図4】(a) 従来のMIM型非線形素子の印加電圧と電流値の関係を示す図。(b) 液晶表示素子の単位画素への印加電圧と明るさの関係を示す図。
【図5】MIM型非線形素子の印加電圧と電流値の関係を表す図。
【図6】陽極酸化時の溶媒のエチレングリコールと水の濃度とMIM型非線形素子電圧−電流特性のβ値との関係を表す図。
【図7】MIM型非線形素子の断面図。
【図8】液晶表示パネルの駆動電圧波形を示す図。
【図9】液晶表示パネルの両端の駆動電圧波形を示す図。
【図10】クロストークのある液晶表示パネルを示す図。
【図11】(a) 本発明のMIM型非線形素子の上面図。(b) 本発面のMIM型非線形素子の断面図。
【符号の説明】
1 MIM型非線形素子
2 液晶表示素子
3 画素領域
11 透明基板
11a TaOX
12 第一の金属膜
12a タンタルを主成分とする金属膜
12b タンタルよりも抵抗の低い金属膜
13 金属酸化膜
14 第二の金属膜
15 画素電極
31 走査線
32 信号線
41 初期電圧−電流特性
42,43 電圧印加後の電圧−電流特性
51 水溶液溶媒で陽極酸化した電圧−電流特性
52 エチレングリコール溶媒で陽極酸化した電圧−電流特性
101 白領域
102 黒領域
103 黒領域の影響を受けた白領域
104 黒領域の影響を受けない白領域
105 クロストークのある走査線
106 クロストークのない走査線
111 第二の金属膜と画素電極をなす透明導電膜

Claims (1)

  1. 基板の表面に形成した第一の金属膜−絶縁膜−第二の金属膜または導電膜からなるMIM型非線形素子において、
    該絶縁膜は、タンタル原子を含んだ金属膜である第一の金属膜を、エチレングリコール濃度を50%以上としたエチレングリコールと水の混合液中でクエン酸を溶かした化成液を用いて陽極酸化した膜とすることを特徴とするMIM型非線形素子の製造方法。
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