JPH06208139A - Mim型非線形素子とその製造方法 - Google Patents

Mim型非線形素子とその製造方法

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JPH06208139A
JPH06208139A JP193093A JP193093A JPH06208139A JP H06208139 A JPH06208139 A JP H06208139A JP 193093 A JP193093 A JP 193093A JP 193093 A JP193093 A JP 193093A JP H06208139 A JPH06208139 A JP H06208139A
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metal electrode
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JP193093A
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Takashi Inoue
孝 井上
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Abstract

(57)【要約】 【目的】MIM型非線形素子の絶縁膜の容量を低下させ
電圧−電流特性のβ値を大きくすること。 【構成】第一の金属電極層をシリコン原子が15〜40
原子%含むようなタンタル・シリコン合金膜にして、陽
極酸化で形成される絶縁膜の比誘電率を低下させ、かつ
β値を向上させることで、液晶表示装置に適したMIM
型非線形素子を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶表示装置及びその製
造方法に関し、特に、そのMIM型非線形素子の低容量
化及び高特性化に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、アクティブマトリクス方式の液
晶表示装置においては、画素領域ごとに非線形素子を設
けてマトリクスアレイを形成した一方側の基板と、カラ
ーフィルタが形成された他方側の基板との間に液晶を充
填しておき、各画素領域ごとの液晶の配向状態を制御し
て、所定の情報を表示する。ここで、非線形素子として
薄膜トランジスタ(TFT)などの3端子素子または金
属−絶縁体−金属(MIM)型非線形素子などの2端子
素子を用いるが、液晶表示素子に対する画面の大型化お
よび低コスト化などの要求に対応するにはMIM型非線
形素子を用いた方式が有利である。しかも、MIM型非
線形素子を用いた場合には、マトリクスアレイを形成し
た一方側の基板に走査線を設け、他方側の基板には信号
線を設けることができるので、3端子素子の不良の大き
な原因となっている走査線と信号線のクロスオーバー短
絡が発生しないというメリットもある。
【0003】このようなMIM型非線形素子を用いたア
クティブマトリクス方式の液晶表示パネルにおいては、
図2に示すように、各画素領域2で各走査線21と各信
号線22との間にMIM型非線形素子1(図中、バリス
タの符号で示す。)と液晶表示素子3(図中、コンデン
サの符号で示す。)が直列接続された構成として表さ
れ、走査線21および信号線22に印加された信号に基
づいて、液晶表示素子3を表示状態および非表示状態あ
るいはその中間状態に切り換えて表示動作を制御する。
【0004】図3(a)で示すように、MIM型非線形
素子1において、印加電圧VNLと電流INLとは非線形性
の関係を有しておりその関係は近似的に、 I=αVexp(β・V1/2 ───── 数式1 但し、式中、αは導電係数、βは非線形係数であり、下
式で表される。 α=(nμq/d)exp(−φ/kT) β=(1/kT)(q3/πε1ε0d)1/2 ここで、 n:キャリア密度,μ:キャリアの移動
度,q:電子の電荷量 d:絶縁膜の厚さ,φ:トラップ深さ,k:ボルツマン
定数 T:周囲温度,ε0:真空中の誘電率,ε1:絶縁膜の比
誘電率 のようになることがしられている。MIM型非線形素子
1のしきい値電圧をVth、液晶表示素子3のしきい値電
圧をVb、表示状態となる電位を(Vb+△V)とする
と、図3(b)に示すように選択期間では、所定の画素
領域2における走査線21と信号線22との間の電位差
V(単位画素への印加電圧)を(Vb+Vth)とするこ
とによって、液晶表示素子3を非表示状態とする事がで
き、走査線21と信号線22との間の電位差Vを(Vb
+Vth+△V)とすることによって、液晶表示素子3を
表示状態とする事ができる。一方、非選択期間では単位
画素に印加する電位Vを、液晶表示素子3に残留した電
位に対して概ね近接する様に設定しその差がVth以下で
あれば、非選択期間内でMIM型非線形素子1は常に遮
断状態となり、選択期間に定められた状態をそのまま維
持する事になる。
【0005】以上は、容量が十分小さく、電圧−電流特
性の非線形性が十分高い理想的なMIM型非線形素子1
を得る事ができ、走査線および信号線の配線抵抗が十分
低い場合の最も基本的な動作例である。実際には、MI
M型非線形表示素子1の液晶表示素子3に対する容量比
が小さい事や液晶パネルに十分なコントラストを与える
だけの電圧−電流特性の急峻性がない,配線膜の抵抗値
が高く表示装置の端部で素子に印加すべき波形が乱れる
など問題が存在するために、非常に複雑な駆動法(印加
電圧波形)が考案され、使用されている。
【0006】次に、一般的なMIM型非線形素子の製造
方法を述べる。MIM型非線形素子1は、透明基板の表
面側に形成されて、走査線21を介して走査回路側に導
電接続するTa膜と、その表面側のTaOX膜と、その
表面側に形成されて画素電極に導電接続するCr膜とか
ら構成されている。また、TaOX膜は、Ta膜の表面
に膜厚が均一で、しかもピンホールがない状態で形成さ
れるように、Ta電極に対する陽極酸化によって形成さ
れる。
【0007】この構造を実現する一般的なプロセス例は
以下のようになる。
【0008】1.ガラス基板上に、Ta膜をスパッタリ
ングで堆積し、熱酸化をすることで、約1000ÅのT
25膜を形成する工程と、 2.次に、スパッタリング法でTa膜を約5000Å堆
積し、パターニングする工程と、 3.次に、例えば、クエン酸の希薄水溶液を化成液とし
30Vで陽極酸化し、TaOX膜を形成する工程と、 4.次に、真空中で400〜600℃の温度で1〜2時
間熱処理する工程と、 5.次に、MIM型非線形素子の上電極となるCrを1
500Å程スパッタリング法で堆積し、パターニングす
る工程と、 6.次に、画素電極となるITO膜をスパッタリング法
で約2000Å堆積し、パターニングする工程から従来
なされていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、MIM
型非線形素子1を用いた液晶表示装置においては、従来
よりMIM型非線形素子1の非選択期間での漏洩電流が
大きく、クロストークが発生し、その結果コントラスト
の低下を招き、表示性能が低くなるという問題点があっ
た。また、図2に示すようにMIM型非線形素子1と液
晶は直列につながれているので、駆動電圧を低くしたり
液晶の保持機能を高めるためには液晶の容量(Clc)に
対するMIM型非線形素子1の容量(CMIM)を小さく
する必要があるが、表示素子としての最適化を図ると、
この容量比は3程度と十分に大きい値ではなかった。
【0010】上記の問題を解決する方法としては、例え
ば、MIM型非線形素子の液晶に対する容量比を大きく
する提案として特開平2−93433にあるように、第
一の金属電極層をなすタンタル(Ta)膜に10%以下
のシリコン(Si)原子を添加する方法が提案されてい
る。しかしながら、シリコンを10%以下の添加では液
晶表示素子を駆動するために適するようなMIM型非線
形素子の容量を最適化できない。
【0011】
【課題を解決するための手段】つまり、本発明は第一の
金属電極層のTa膜にSi原子を一定量混入させたタン
タル・シリコン合金膜をスパッタリング法や蒸着法で成
膜し、この膜を陽極酸化法や熱酸化法などで酸化させる
ことで、TaOX膜中にSi原子を混入させてMIM型
非線形素子の容量(CMIM)を低下させかつ電圧−電流
特性を急峻にすることを提案するものである。このとき
のSi原子の添加量を15〜40原子%にすると、液晶
表示装置の駆動素子としてより性能がよいMIM型非線
形素子となる。
【0012】また、Si原子を含んだタンタル・シリコ
ン合金膜の陽極酸化は、化成液を考慮しないとSi原子
が溶出したり均一に酸化されないことがあるが、燐酸系
の溶液を用いればこの問題は解決される。
【0013】
【実施例】以下、本発明について、実施例に基づき詳細
に説明する。
【0014】図1は本発明の液晶表示装置を駆動するM
IM型非線形素子の断面図である。第一の金属電極層1
2はSi原子を15〜40原子%含むタンタル・シリコ
ン合金(Ta1-XSiX)膜であり、この膜12を陽極酸
化した酸化膜が13である。この方法で作製された酸化
膜13は、主成分がTaOXでありこの中にSiまたは
SiOXが含まれることになる。酸化膜13の表面側の
すべてまたは一部を覆うように第二の金属電極層14を
Cr,Mo,Ti,Ta等の金属で形成し、この12,
13,14の膜でMIM型非線形素子1とする。更に、
第二の金属電極層14に導電接続するように画素電極2
となるITO膜15を形成する。第二の金属電極層14
とITO膜15はどちらの膜を先に形成してもよくこの
順序は、電極材料やエッチング液の種類によって決めら
れるものである。
【0015】第一の金属電極層12の成膜は、スパッタ
リング法,蒸着法,化学的気相成長法などどのような方
法でももよい。例えば、スパッタリング法で成膜する場
合はTa1-XSiXのX(0≦X≦1)の値が目的の値で
あるような混晶ターゲットをスパッタするか、シリコン
とタンタルのターゲットを用いたコスパッタリング法を
用い成膜されたTa1-XSiXのXの値が目的の値になる
よう条件を制御すればよい。蒸着法,化学的気相成長法
においても同様に、成膜されたTa1-XSiXのXの値が
目的の値になるようにすればよい。
【0016】Ta1-XSiX膜(0≦X≦1)の陽極酸化
は、燐酸を含む化成液中で処理すると基板内で均一な酸
化膜が堆積される。また、詳しくは後述するが燐酸を含
む化成液で陽極酸化すると液晶の駆動に適した電圧−電
流特性が得られる。ここで、アルカリ水溶液中で酸化す
るとシリコン原子が溶液中に溶出するために、MIM型
非線形素子を構成する絶縁膜中にシリコン原子が均一に
入らなくなり素子特性のばらつきが大きくなる。従来か
ら使用されているクエン酸溶液で陽極酸化を行えば、基
板内での酸化膜のばらつきが生じたりする。第二の金属
電極層及び画素電極は従来のように作製すればよい。
【0017】第一の金属電極層のTa膜にSi原子を添
加する試みは、陽極酸化された膜にSi原子を導入しそ
の容量(CMIM)を減少させること及び電圧−電流特性
の急峻性を向上させることが目的である。ここで、C
MIMは、 CMIM=εrε0S/d εr:比誘電率,ε0:真空中の誘電率(8.854×1
-12F/m) S:MIM型非線形素子の面積,d:MIM型非線形素
子の絶縁膜の厚さ で表される。この式中で、材料の性質に起因する項はε
rなので、CMIMを低下させるにはεrを小さくすること
になる。図4に、タンタル・シリコン合金膜のSi原子
の含有量とMIM型非線形素子をなす絶縁膜の比誘電率
の関係を示す。Si原子の含有量が増すに従って比誘電
率は単調に減少し、その減少の割合は15原子%を境に
変化している。
【0018】図5は、第一の金属電極層に含まれるSi
濃度を変化させた各タンタル・シリコン合金膜で燐酸化
成液中に30ボルト,2時間,電流密度0.1mA/c
2で陽極酸化して作製したMIM型非線形素子の電圧
−電流特性である。第一の金属電極層にTa膜を用いた
電圧−電流特性が51で、Ta2Si膜が52,TaS
2膜が53である。第一の金属電極層Ta1-XSiX
(0≦X≦1)でSi原子の量が増すに従い、電流が急
激に増加し始める電圧が高くなり、またMIM型非線形
素子がオン状態のときとオフ状態との電流値の差(MI
M型非線形素子の電圧−電流特性を数式1にあるような
プールフレンケルプロットにあるとするとそのβ値)が
大きくなっている。
【0019】以上のように第一の金属電極層をなすTa
膜にSi原子を添加していくと、絶縁膜の容量
(CMIM)が低下し、電圧−電流特性の急峻性が増加し
ていく。CMIMと電圧−電流特性の急峻性が変わるこ
とによって液晶表示装置の画質がどのような影響を受け
るかを以下に説明する。
【0020】先ず絶縁膜の容量(CMIM)について説
明する。単位画素に印加される電圧(Vap)は、CMIM
と液晶層の容量(Clc)とで分割されることになるが、
MIMの値が大きくなるにつれて、Vapの変化分のうち
MIM型非線形素子に加わる割合が小さくなっていく。
つまり、選択期間開始時と終了時に液晶層電圧の引き上
げられる量と押し下げられる量(いわゆるフィールドス
ルー電圧)が増加する。特に選択期間終了時のフィール
ドスルー電圧量は、液晶電圧自体を低下させると共にフ
ィールドスルー電圧量が信号の変調度によって異なるた
め表示画像のダイナミックレンジも低下させることにな
る。具体的には、信号電圧或いはその変調される電圧幅
が同じであっても、CMIMが大きい場合には表示画像と
して十分なコントラストが得られなくなるという現象で
ある。
【0021】更に、CMIMは非選択期間においても液晶
層電圧に大きな影響を与える。信号線上では、他の走査
線に同期させて書き込むべきデータ電位が絶えず(1水
平期間周期で)上下しており、既に選択を終えた単位画
素にもVapの変化である外乱量として印加される。上述
の様に、CMIMが大きければそれだけVap変化分の内液
晶層に加わる電圧が大きくなり、保持されるはずの液晶
層が外乱を受けるわけであるが、この外乱の量が表示画
像によって違う事、それがクロストークという表示装置
には致命的な欠陥を誘起する。実際の画像では、表示パ
ターンが薄く尾を引く現象として現れる。
【0022】クロストークに対しては、充電時間による
表示状態のパルス幅変調などを行う事によって外乱量を
均一化(表示画像に依らない)しようという試みもなさ
れているが現在のところ十分な効果を得るに至ってはい
ない。詳述はしないが、配線遅延によるタイミングのず
れ,画像の空間周波数の増加,パターンの偶奇数などが
原因である。つまり外乱量自体を減少させるしか根本的
な解決策はないのである。以上のようにCMIMが大きい
と液晶表示装置に与える悪影響が大きすぎる。
【0023】次に、MIM型非線形素子の電圧−電流特
性の急峻性(数式1にあるβ値)について説明する。マ
ルチプレクス駆動では、選択期間に単位画素を充電する
電圧の差によって表示状態を変調するが、この電圧差が
信号線を介して他の非選択期間にある単位画素にも加わ
る事は上述のとうりである。つまり、変調の可能なダイ
ナミックレンジと非選択的に単位画素に加わってしまう
電圧とは少なくとも正の相関関係にあり、十分なコント
ラストの表示を得ようとすれば非選択期間に単位画素に
加わる電圧を小さくする事はできない。
【0024】β値が小さい場合、十分な選択期間の電流
値を保つならば逆に非選択期間の電流値は大きくなって
しまい非選択期間に加わる電圧によって保持すべき液晶
層の電荷がMIM型非線形素子を通じて流出する。逆に
この電荷を保持するために変調の電圧幅を十分にとらな
い場合には、表示画素においてコントラストを上げられ
ないということになる。更に、電荷流出量が表示画像に
よって異なるためにクロストークが発生する。これらに
加えβ値が小さいということは、選択期間終了時にMI
M型非線形素子に残留する電圧が表示画像によって異な
るということであり、選択期間においては特に配線遅延
などによって印加電圧波形が変わった場合、最終的に液
晶層に加わる電圧も大きく変わってしまう。以上のよう
に、β値が小さいと液晶表示装置に大きな悪影響を及ぼ
してしまう。
【0025】第一の金属電極層にタンタル・シリコン合
金膜を用いた容量(CMIM)が小さく、β値が大きいM
IM型非線形素子の液晶表示素子への最適化について説
明する。図5には、陽極酸化の条件を一定にして作製し
たMIM型非線形素子の電圧−電流特性を示したが、絶
縁膜の膜厚はかなり異なっている。Ta1-XSiX膜のS
i原子の量が多くなると陽極酸化がされ難く厚い膜厚の
酸化膜を作製するのが困難になる。従って、形成された
絶縁膜の比誘電率が小さくなっても、膜厚がその分薄く
なれば容量(CMIM)は増加することになり、MIM型
非線形素子の絶縁膜がSi原子を含んだTaOX膜にす
る効果が薄れる。
【0026】そこで、液晶表示装置へのMIM型非線形
素子の適用を考えると、β値が一定になるように絶縁膜
の膜厚を制御することは重要である。図7は、β値が一
定になるように絶縁膜の膜厚を制御したときの第一の金
属電極層をなすタンタル・シリコン合金膜中に含まれる
Si原子の原子%と、電極の大きさを直径1mmにした
とき絶縁膜の容量(CMIM)との関係を示したものであ
る。β値を一定にするならば、タンタル・シリコン合金
膜中に含まれるSi原子を15〜40原子%にするとC
MIMが最小になり、上述のようにコントラストが高く、
クロストークが判りずらい液晶表示装置が得られる。
尚、特開平2−93433にあるグラフからSi原子が
1原子%であるタンタル・シリコン合金膜を第一の金属
電極層にして陽極酸化したときの容量を計算すると1n
Fになる。ところが、比較の対象となるTaOX膜の電
圧−電流特性が悪すぎるためこのような結果が得られた
のであり、第一の金属電極層にTa膜を用いたプロセス
を最適化し電圧−電流特性を向上させると、図6の線上
に値になってしまう。
【0027】液晶層に画像信号を書き込むときには、M
IM型非線形素子のオン電流の値が重要になってくる。
オン電流が小さくなると、液晶表示装置のコントラスト
が得られなく致命的欠陥をもたらすことになる。そこ
で、図7にIonを一定にするように絶縁膜の膜厚を制御
したときの第一の金属電極層のTa膜中に含まれるSi
原子の原子%に対する容量(CMIM)及びβ値との関係
を示す。図7からも図6と同様にSi原子の含有量が1
5〜40原子%にしたときが、β値はTaOX膜より2
倍程大きな値で一定値となり、容量は最も小さくなって
いる。つまり、上述したように液晶表示装置の画質に大
きな影響を与えるCMIMとβ値を良くなる方向に改善す
ることができる。
【0028】
【発明の効果】以上のとおり本発明において、第一の金
属電極層をSi原子を15〜40原子%含んだタンタル
・シリコン合金膜とすることで、MIM型非線形素子の
絶縁膜の比誘電率が半分になり、β値の約2倍になるの
で、液晶の保持機能が向上しオフ電流を低減できるの
で、コントラストが向上し、クロストークの少ない液晶
表示装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のMIM型非線形素子の断面図。
【図2】アクティブマトリクス方式の液晶表示装置の等
価回路図。
【図3】(a)従来の液晶表示装置のマトリクスアレイ
を構成するMIM型非線形素子素子の印加電圧と電流の
関係を示す図。(b)液晶表示装置の単位画素への印加
電圧と明るさの関係を示す図。
【図4】MIM型非線形素子の第一の金属電極層のタン
タル・シリコン合金膜中に含まれるシリコン含有量と比
誘電率の関係を示すグラフ。
【図5】MIM型非線形素子の第一の金属電極層のタン
タル・シリコン合金膜中に含まれるシリコン含有量を変
えたときの、MIM型非線形素子への印加電圧と電流密
度の関係を示すグラフ。
【図6】β値が一定になるように絶縁膜の膜厚を制御し
たときのMIM型非線形素子の第一の金属電極層のタン
タル・シリコン合金膜中に含まれるシリコン含有量と絶
縁膜の容量の関係を示すグラフ。
【図7】オン電流が一定になるように絶縁膜の膜厚を制
御したときのMIM型非線形素子の第一の金属電極層の
タンタル・シリコン合金膜中に含まれるシリコン含有量
と絶縁膜の容量とβ値の関係。
【符号の説明】
1 MIM型非線形素子 2 画素領域 3 液晶表示素子 11 透明基板 11a TaOX膜 12 金属膜(第一の金属電極層) 13 陽極酸化膜 14 金属膜(第二の金属電極層) 15 画素電極 21 走査線 22 信号線 51 絶縁膜がTaOXの場合の電圧−電流
特性 52 絶縁膜がTa2SiOXの場合の電圧−
電流特性 53 絶縁膜がTaSi2Xの場合の電圧−
電流特性

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板の表面側に形成されたマトリクス
    アレイの各画素領域に、第一の金属電極層と、この金属
    電極層表面に形成された陽極酸化膜と、この陽極酸化膜
    の表面側に形成された第二の金属電極層とによって構成
    された金属−絶縁膜−金属(MIM)型非線形素子にお
    いて、前記第一の金属電極層はシリコン原子を15原子
    %から40原子%を含むタンタル・シリコン合金膜であ
    ることを特徴とするMIM型非線形素子。
  2. 【請求項2】MIM型非線形素子の絶縁膜の形成方法
    は、請求項1記載のタンタル・シリコン合金膜を燐酸を
    含む化成液中で陽極酸化することを特徴とするMIM型
    非線形素子の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100405138C (zh) * 2003-01-08 2008-07-23 三星电子株式会社 上基底及具有该基底的液晶显示装置

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