JP2762383B2 - 薄膜トランジスタ - Google Patents

薄膜トランジスタ

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  • Formation Of Insulating Films (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は薄膜トランジスタに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】薄膜トランジスタは、例えばアクティブ
マトリックス液晶表示素子の画素電極選択用能動素子等
に用いられており、この薄膜トランジスタは、一般に、
ガラス基板(上記液晶表示素子においては、液晶層をは
さんで対向する一対のガラス基板のうちの画素電極形成
基板)上に形成されている。
【0003】図3は従来の薄膜トランジスタの断面図で
あり、この薄膜トランジスタは、逆スタガー型と呼ばれ
るものである。
【0004】この薄膜トランジスタは、ガラス基板1上
に形成されたゲート電極2と、このゲート電極2の上に
形成されたSi N(窒化シリコン)からなるゲート絶縁
膜3と、このゲート絶縁膜3の上に上記ゲート電極2と
対向させて形成されたa−Si (アモルファスシリコ
ン)からなるi型半導体層4と、このi型半導体層4の
両側部の上に、n型不純物をドープしたa−Si からな
るn型半導体層5を介して形成されたソース電極6およ
びドレイン電極7とからなっている。
【0005】なお、図3において、8は、i型半導体層
4のチャンネル領域の上に設けられたSi Nからなるブ
ロッキング絶縁膜であり、このブロッキング絶縁膜8
は、n型半導体層5のソース,ドレイン電極6,7間の
部分をエッチング除去する際に、i型半導体層4がエッ
チングされるのを防ぐために設けられている。
【0006】ところで、上記薄膜トランジスタのゲート
電極2は、一般に、Ta (タンタル)またはTa −Mo
(モリブデン)合金等の硬質金属で形成されている。
【0007】このようにゲート電極2を硬質金属で形成
しているのは、導電性金属として広く利用されているA
l (アルミニウム)は、安価でかつ抵抗値も低いが、こ
のAl の膜は、これを数百度で熱処理するとその表面が
荒れるという問題をもっているため、上記ゲート電極2
をAl で形成すると、ゲート電極2とソース,ドレイン
電極6,7との間の絶縁破壊耐圧が低下してしまうため
である。
【0008】すなわち、上記薄膜トランジスタのゲート
絶縁膜(Si N膜)3は、一般に、プラズマCVD装置
により約350℃の成膜温度で成膜されているため、ゲ
ート電極2をAl で形成したのでは、ゲート電極2を形
成した後のゲート絶縁膜3の成膜時に、ゲート電極(A
l 膜)の表面が荒れてヒロックと呼ばれる鋭い突起が発
生し、このヒロックの影響でゲート絶縁膜に欠陥が発生
して、ゲート電極2とソース,ドレイン電極6,7との
間の絶縁破壊耐圧が低下してしまう。
【0009】このため、Al は薄膜トランジスタのゲー
ト電極2としては使用できないとされている。
【0010】そこで、従来の薄膜トランジスタでは、ゲ
ート電極2をTa またはTa −Mo合金等の硬質金属で
形成している。
【0011】この硬質金属からなるゲート電極2は、図
3に示したように、ガラス基板1面に形成した金属酸化
物からなる下地膜9の上に形成されている。
【0012】この下地膜9は、ゲート電極2に用いる硬
質金属と同系の金属の酸化物膜であり、ゲート電極2を
Ta またはTa −Mo 合金で形成する場合は、上記下地
膜9はTa Ox (酸化タンタル)で形成されている。な
お、この下地膜9は、ガラス基板1面にTa 等の金属を
スパッタ装置等によって成膜し、これを陽極酸化法によ
り酸化して形成されている。
【0013】このように、ガラス基板1面に金属酸化物
からなる下地膜9を形成して、その上にゲート電極2を
形成しているのは、ゲート電極2に用いられている硬質
金属は、ガラス基板1に対する密着性が悪いためであ
り、上記のように、ガラス基板1面に、このガラス基板
1に対しても、またTa またはTa−Mo 合金等の硬質
金属からなるゲート電極2に対しても密着性の良いTa
x 等からなる下地膜9を形成して、その上にゲート電
極2を形成すれば、ガラス基板1に対するゲート電極2
の密着を向上させることができる。
【0014】なお、ソース,ドレイン電極6,7は、n
型半導体層5とのコンタクト性がよいCr (クロム)等
で形成されるか、あるいはCr 膜等の上にAl 膜等の低
抵抗導電膜を積層した二層電極とされている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようにTa またはTa −Mo 合金等の硬質金属でゲート
電極2を形成している従来の薄膜トランジスタは、上記
硬質金属の抵抗値が高いため、ゲート電極2での電圧降
下が大きくて、薄膜トランジスタの動作特性(特に応答
特性)が低下してしまうという問題をもっていた。
【0016】しかも、従来の薄膜トランジスタでは、上
記硬質金属からなるゲート電極2のガラス基板1に対す
る密着性を良くするため、ガラス基板1面に、ゲート電
極2に用いる硬質金属と同系の金属の酸化物からなる下
地膜9を形成する必要があり、したがって薄膜トランジ
スタの製造工程数が多くなるし、また上記Ta またはT
a −Mo 合金等の硬質金属は高価であるため、薄膜トラ
ンジスタの製造コストが高くなってしまうという問題も
もっていた。
【0017】本発明の目的は、ゲート電極での電圧降下
を小さくして動作特性を向上させ、かつゲート電極とソ
ース,ドレイン電極との間の絶縁破壊耐圧を十分高くす
るとともに、ゲート電極を低コストに形成して製造コス
トを低減することができる、薄膜トランジスタを提供す
ることにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、ガラス基板上
に電極を形成し、このゲート電極の上に、ゲート絶縁膜
を介して半導体層およびソース,ドレイン電極を積層し
た薄膜トランジスタにおいて、前記ゲート電極Tiが
2.2wt%以上含有されたAlで形成され、かつこの
ゲート電極の表面に陽極酸化層が形成され、前記ゲート
電極上には250゜〜270゜のほぼ同一の成膜温度で
形成されたゲート絶縁膜と半導体層とが順次積層されて
なることを特徴とするものである。
【0019】
【作用】すなわち、本発明の薄膜トランジスタは、ガラ
ス基板上に形成されたゲート電極の上層に形成されるゲ
ート絶縁膜と半導体層とを、それぞれ250゜〜270
゜のほぼ同一の成膜温度で形成された薄膜とすると共
に、このゲート電極を上記成膜温度で表面荒れが生じな
いように、Tiを2.2wt%以上含有させたAlで形
成し、しかもその表面を陽極酸化してあるので、ゲート
電極形成後のゲート絶縁膜と半導体層とを形成する工程
での加熱処理に際してもゲート電極表面の荒れが小さく
なり、このゲート電極表面の荒れにより欠陥が発生する
ことがなくなる。そして、ゲート絶縁膜と半導体層とし
て、ほぼ同一の成膜温度で順次積層された薄膜を用いて
いるので、これらのゲート絶縁膜と半導体膜との成膜に
際して基板温度の調整にかかる時間を省くことができる
ので、生産性が向上する
【0020】そして、本発明の薄膜トランジスタは、ゲ
ート電極を抵抗値の低いTi 含有Al で形成しているた
め、ゲート電極での電圧降下は小さく、したがって動作
特性が向上する。
【0021】
【0022】た、ゲート電極の上の絶縁膜がゲート電
極表面の陽極酸化層とゲート絶縁膜との二層膜となるた
め、ゲート電極とソース、ドレイン電極との間の絶縁破
壊耐圧が十分高くなる。
【0023】しかも、上記Ti 含有Al からなるゲート
電極は、ガラス基板に対する密着性が良いため、従来の
薄膜トランジスタのようにガラス基板面にゲート電極の
密着性を良くするための下地膜を設ける必要はなく、ま
た上記Ti 含有Al は安価であるため、上記ゲート電極
は低コストに形成できる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1および図2を
参照して説明する。
【0025】第1図は薄膜トランジスタの断面図であ
る。
【0026】この実施例の薄膜トランジスタは、逆スタ
ガー型のもので、ガラス基板11上に形成されたゲート
電極12と、このゲート電極12の上には形成されたS
i Nからなるゲート絶縁膜13と、このゲート絶縁膜1
3の上に上記ゲート電極12に対向させて形成されたa
−Si からなるi型半導体層14と、このi型半導体層
14の両側部の上に、n型不純物をドープしたa−Si
からなるn型半導体層15を介して形成されたソース電
極16およびドレイン電極17とからなっている。な
お、18はi型半導体層14のチャンネル領域の上に設
けられたSi Nからなるブロッキング絶縁膜である。
【0027】上記ゲート電極12は、Al にTi を含有
させたTi 含有Al で形成されており、このゲート電極
12の表面層は、この領域を陽極酸化した陽極酸化層1
2aとされている。
【0028】なお、ソース,ドレイン電極16,17
は、n型半導体層15とのコンタクト性がよいCr 等で
形成されるか、あるいはCr 膜等の上にAl 膜等の低抵
抗導電膜を積層した二層電極とされている。
【0029】図2は上記薄膜トランジスタの製造方法を
示す製造工程図であり、この薄膜トランジスタは次のよ
うにして製造される。
【0030】[工程1]まず、図2(a)に示すよう
に、ガラス基板11上に、Ti 含有Al からなるゲート
電極12を形成する。このゲート電極12は、ガラス基
板11上に、Ti含有Al 膜をスパッタ装置等によって
成膜し、このTi 含有Al 膜をフォトエッチング法によ
りパターニングして形成する。
【0031】なお、上記Ti 含有Al 膜のTi 含有量
は、ゲート電極12の形成後に成膜するゲート絶縁膜1
3の成膜温度に応じて選んでおく。
【0032】[工程2]次に、図2(b)に示すよう
に、上記ゲート電極12の表面層を陽極酸化し、このゲ
ート電極12の表面層を酸化層12aとする。
【0033】このゲート電極12の陽極酸化は、ゲート
電極12を形成したガラス基板11を電解液中に浸漬し
て、ゲート電極12を電解液中に浸漬した陰極に対向さ
せ、ゲート電極12と陰極との間に電圧を印加して行な
う。
【0034】[工程3]次に、図2(c)に示すよう
に、ゲート絶縁膜13と、i型半導体層14と、ブロッ
キング絶縁膜18とをプラズマCVD装置によって順次
成膜する。
【0035】上記ゲート絶縁膜(Si N膜)13は、例
えば、成膜温度を350〜370℃、RF放電のパワー
密度を120〜130mW/cm2に制御して成膜す
る。このような成膜条件で成膜されたSi N膜13は、
その膜質が緻密であり、また絶縁破壊耐圧も高い。
【0036】また、i型半導体層(a−Si 層)14
は、水素化a−Si (a−Si :H)からなっており、
約250℃の成膜温度で、RF放電のパワー密度を40
〜50mW/cm2 に制御して成膜する。このように約
250℃の成膜温度でi型半導体層14を成膜している
のは、その成膜温度を高くすると、i型半導体層14中
の水素量が少なくなって半導体特性が悪くなるからであ
る。
【0037】なお、ブロッキング絶縁膜(Si N膜)1
8は、ゲート絶縁膜13と同じ成膜条件で成膜する。
【0038】[工程4]次に、図2(d)に示すよう
に、ブロッキング絶縁膜18をi型半導体層14のチャ
ンネル領域に対応する部分を除いてフォトエッチング法
により除去し、さらにi型半導体層14をフォトエッチ
ング法によって所定形状にパターニングする。
【0039】[工程5]次に、図2(e)に示すよう
に、n型半導体層15をプラズマCVD装置により成膜
し、その上にソース,ドレイン電極用金属膜(例えばC
r 膜、またはCr膜とAl 膜等の二層膜)20をスパッ
タ装置等により成膜する。なお、n型半導体層15は、
上記i型半導体層14と同じ成膜条件で成膜する。ま
た、上記ソース,ドレイン電極用金属膜20の成膜温度
は100〜200℃である。
【0040】[工程6]次に、図2(f)に示すよう
に、上記ソース,ドレイン電極用金属膜20をフォトエ
ッチング法によりパターニングしてソース,ドレイン電
極8,9を形成し、次いで上記n型半導体層15をソー
ス,ドレイン電極16,17の下の部分を除いてエッチ
ング除去して、図1に示した薄膜トランジスタを完成す
る。
【0041】すなわち、この実施例の薄膜トランジスタ
は、ガラス基板11上に形成するゲート電極12を、純
Al ではなく、Al にTi を含有させた金属(Ti 含有
Al)で形成し、しかもその表面を陽極酸化したもので
ある。
【0042】上記Ti 含有Al は、純Al よりは僅かな
がら価格および抵抗値が高いが、従来の薄膜トランジス
タのゲート電極に用いられているTa またはTa −Mo
合金等の硬質金属に比べれば、はるかに安価でかつ抵抗
値も低いし、またガラス基板に対する密着性も良い。
【0043】そして、この薄膜トランジスタは、ゲート
電極12を抵抗値の低いTi 含有Al で形成しているた
め、ゲート電極での電圧降下は小さく、したがって動作
特性が向上する。
【0044】また、上記Ti 含有Al の膜は、Ti を含
まない純Al 膜に比べて、熱処理時の膜表面の荒れが小
さく、またその表面層を陽極酸化しておくと、熱処理時
の膜表面の荒れがさらに小さくなる。
【0045】そして、ゲート電極12は、上記Ti 含有
Al で形成されており、しかもその表面層を陽極酸化さ
れているため、このゲート電極12の形成後に成膜され
るゲート絶縁膜13の成膜時に、ゲート電極12の表面
が荒れることはほとんどなく、したがってゲート絶縁膜
13に、ゲート電極12の表面の荒れによる欠陥が発生
することはないし、また、ゲート電極12の上の絶縁膜
が、ゲート電極表面の陽極酸化層12aとゲート絶縁膜
13との二層膜となるため、ゲート電極12とソース,
ドレイン電極16,17との間の絶縁破壊耐圧が十分高
くなる。
【0046】上記Ti 含有Al のTi 含有量は、ゲート
電極12の形成後に成膜されるゲート絶縁膜13の成膜
温度に応じて選んでおけばよく、上記実施例のようにゲ
ート絶縁膜13を350〜370℃で成膜する場合は、
ゲート電極12を、Ti 含有量が4.2wt%以上のT
i 含有Al で形成すればよい。
【0047】上記Ti 含有Al 膜は、そのTi 含有量が
多いほど熱処理後の表面状態がよいが、Ti 含有量を多
くすることは、Ti含有Al 膜の価格および抵抗値の増
大につながるから、ゲート電極12は、できるだけTi
含有量の少ない(ただし4.2wt%以上)Ti 含有A
l で形成するのが望ましい。
【0048】なお、上記ゲート電極12は、ゲート絶縁
膜13の成膜後に成膜されるi型半導体層14、ブロッ
キング絶縁膜18、n型半導体層15およびソース,ド
レイン電極用20の成膜時にもその成膜温度に加熱され
るが、これらの成膜温度はいずれもゲート絶縁膜13の
成膜温度と同じか、あるいはそれより低い(i型半導体
層14およびn型半導体層15の成膜温度は約250
℃、ブロッキング絶縁膜18の成膜温度は350〜37
0℃、ソース,ドレイン電極用20の成膜温度は100
〜200℃)ため、これらの成膜時に、ゲート電極12
の表面に荒れが発生することはない。
【0049】また、上記Ti 含有Al からなるゲート電
極12は、ガラス基板11に対する密着性が良いため、
従来の薄膜トランジスタのようにガラス基板面にゲート
電極の密着性を良くするための下地膜を設ける必要はな
く、また上記Ti 含有Al は安価であるため、ゲート電
極12は低コストに形成できる。
【0050】したがって、上記実施例の薄膜トランジス
タによれば、ゲート電極12での電圧降下を小さくして
動作特性を向上させ、かつゲート電極12とソース,ド
レイン電極16、17との間の絶縁破壊耐圧を十分高く
するとともに、ゲート電極12を低コストに形成して製
造コストを低減することができる。
【0051】なお、上記実施例では、ゲート絶縁膜13
を350〜370℃の成膜温度で成膜しているが、この
ゲート絶縁膜13は、上記成膜温度より低い温度で成膜
することも可能であり、ゲート絶縁膜13の成膜温度を
低くし、またブロッキング絶縁膜18も同じ温度で成膜
すれば、ゲート電極12に、上記実施例よりもTi 含有
量の少ないTi 含有Al を用いて、その価格および抵抗
値を下げることができる。
【0052】すなわち、ゲート絶縁膜(Si N膜)13
のプラズマCVD装置による成膜は、例えば約250℃
〜270℃の低い成膜温度でも可能であり、この場合で
も、RF放電のパワー密度を60〜100mW/cm2
に制御し、ゲート絶縁膜13を時間をかけてゆっくりと
成膜すれば、十分な絶縁破壊耐圧をもつゲート絶縁膜1
3を成膜することができる。
【0053】そして、このようにゲート絶縁膜13を約
250℃〜270℃の成膜温度で成膜し、これと同じ成
膜温度でブロッキング絶縁膜18も成膜する場合は、ゲ
ート電極12に用いるTi 含有Al のTi 含有量は2.
2wt%以上でよく、ゲート電極12をTi 含有量が
2.2wt%以上のTi 含有Al で形成するとともに、
その表面層を陽極酸化しておけば、ゲート絶縁膜13お
よびブロッキング絶縁膜18の成膜時に、ゲート電極1
2の表面が荒れることはほとんどない。
【0054】なお、上記ゲート絶縁膜13およびブロッ
キング絶縁膜18の成膜温度はさらに低くすることもで
きるが、ゲート電極12は、i型半導体層14およびn
型半導体層15の成膜時にも約250℃の成膜温度に加
熱されるため、ゲート絶縁膜13およびブロッキング絶
縁膜18をさらに低い成膜温度で成膜する場合も、ゲー
ト電極12は、Ti 含有量が2.2wt%以上のTi 含
有Al のTi で形成するのが望ましい。
【0055】また、上記実施例の薄膜トランジスタは、
逆スタガー型のものであるが、本発明は、i型半導体層
14とソース,ドレイン電極16,17とを上記実施例
とは逆に積層した逆コプラナー型の薄膜トランジスタに
も適用できる。
【0056】
【発明の効果】本発明の薄膜トランジスタは、ガラス基
板上に形成するゲート電極が、Tiを2.2wt%以上
含有したAlで形成され、このゲート電極の表面層を陽
極酸化層とし、その上に250゜〜270゜のほぼ同一
の成膜温度で形成されたゲート絶縁膜と半導体層とが
積層されてなるものであるから、ゲート電極形成後の
加熱処理に際してもゲート電極表面の荒れが小さくなっ
て欠陥の発生が減少し、製造歩留りが向上する。そし
て、ゲート絶縁膜と半導体層とがほぼ同一の成膜温度で
形成されているので、基板温度の調整に要する時間を省
くことができ、生産性を向上させることができる。ま
た、ゲート電極が低抵抗のAlを主体とした金属で形成
されいるため、ゲート電極での電圧降下を小さくして動
作特性を向上させ、かつゲート電極とソース,ドレイン
電極との間の絶縁破壊耐圧を十分高くすると共に、ゲー
ト電極を低コストに形成して製造コストを低減すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す薄膜トランジスタの断
面図。
【図2】上記薄膜トランジスタの製造工程図。
【図3】従来の薄膜トランジスタの断面図。
【符号の説明】
11…ガラス基板、12…ゲート電極(Ti 含有Al
)、12a…陽極酸化層、13…ゲート絶縁膜、14
…i型半導体層、15…n型半導体層、16…ソース電
極、17…ドレイン電極、18…ブロッキング絶縁膜。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス基板上に電極を形成し、このゲー
    ト電極の上に、ゲート絶縁膜を介して半導体層およびソ
    ース,ドレイン電極を積層した薄膜トランジスタにおい
    て、前記ゲート電極Tiが2.2wt%以上含有され
    たAlで形成され、かつこのゲート電極の表面に陽極酸
    化層が形成され、前記ゲート電極上には250゜〜27
    0゜のほぼ同一の成膜温度で形成されたゲート絶縁膜と
    半導体層とが順次積層されてなる薄膜トランジスタ。
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