JPH0724413U - 浴槽用ろ過装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プレフィルターの清掃を、浴槽内の温水を排
出せずに容易、且つ、確実に行うことが可能なろ過装置
を提供する。 【構成】 プレフィルターを内蔵し通水口を開口した上
部ケーシングと、該上部ケーシングに着脱自在に設けら
れ上記プレフィルターを掩覆すると共に取水口を開口し
た下部ケーシングとからなり、該下部ケーシング内の上
記取水口の周囲に互いに隔離された複数の仕切片を設け
た温水導入部材を、前記通水口とろ過装置本体の通水口
とを合致させ、ろ過装置本体に着脱自在に設けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、主としてジェットバス等の浴槽用温水循環装置に使用するろ過装置 に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、浴槽用の温水循環装置においては、浴槽内に開口部を有する温水導入部 材と、同じく浴槽内に開口され、気泡発生手段を備えた温水噴射ノズルとを結ぶ 循環管路上にろ過装置、及び、循環ポンプを設けることにより、浴槽内の温水を 温水導入部材を経て吸入し、温水噴射ノズルから、気泡を多量に含んだ噴流とし て浴槽内に噴射すると共に、ろ過装置で温水中の垢、細菌、及び、臭気を除去し 、温水を清浄化することにより、温水の長期使用を可能にしている。

【０００３】 その際、上記温水導入部材内に、プレフィルターを設けて、浴槽内の温水の導 入時に、上記プレフィルターにおいて、温水中の毛髪、垢等の異物を分離し、除 去してから、該温水をろ過装置に導入することにより、ろ過効果を向上させてい る。

【０００４】 このようなプレフィルターは、定期的に清掃を行う必要があるが、一般に温水 導入部材は、浴槽の底に沈んでいる異物を吸入除去できるよう、浴槽の底に近接 して設けているので、清掃がしにくく、また、プレフィルターに分離された上記 異物が再び浴槽内に散逸する恐れがあるので清掃に際しては、浴槽内の温水を排 出する必要があり、温水の長期使用には限界があった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、従来の技術のこれらの点に鑑みて、プレフィルターの清掃を、浴槽 内の温水を排出せずに容易、且つ、確実に行うことが可能なろ過装置を提供する ことを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

プレフィルターを内蔵し通水口を開口した上部ケーシングと、該上部ケーシン グに着脱自在に設けられ上記プレフィルターを掩覆すると共に取水口を開口した 下部ケーシングとからなり、該下部ケーシング内の上記取水口の周囲に互いに隔 離された複数の仕切片を設けた温水導入部材を、前記通水口とろ過装置本体の通 水口とを合致させ、ろ過装置本体に着脱自在に設けた。

【０００７】

【作用】

浴槽内の温水が温水導入部材内に取水口より吸入され、該取水口の直後に設け られているプレフィルターを通過する際、温水中の毛髪、垢等の混入異物は上記 プレフィルターにより分離除去される。また、上記プレフィルターの清掃時には 、該プレフィルターを温水導入部材ごとろ過装置本体より外し、浴槽外に取り出 した後、下部ケーシングを開けてプレフィルターの清掃を行う。その際、プレフ ィルターに分離された上記混入異物、特に、毛髪は下部ケーシング内の周囲に設 けた仕切片に引掛り上記取水口より流出するのが防止されているので浴槽内は清 潔に保たれる。そして、清掃の後には、温水導入部材の下部ケーシングを閉じて 、該温水導入部材を浴槽内のろ過装置本体に装着する。

【０００８】

【実施例】

実施の一例について図面と共に説明する。

【０００９】 図１乃至図４において、本考案浴槽用ろ過装置１は、ろ過装置本体２、及び、 該ろ過装置２の下部に着脱自在に設けた温水導入部材３より主に構成されている 。

【００１０】 ろ過装置本体２は、頂部には送水管５を、底部中央には通水口６を設け、内底 面近傍に目辺７を設けた筒状の本体ケーシング４内に、袋状の網８に封入して散 逸を防止した粒状のろ過材９を充填してなり、上記通水口６を設けた底部下面に は支持枠１０を設けている。

【００１１】 支持枠１０は、前面が開口された箱状であり、且つ、上面の上記ろ過装置本体 ２の通水口６に面した部分は、通水口６に対面して穿通されている。また、両内 側面には、上面と平行に係止板１１，１１を設け、該係止板１１，１１により支 持枠１０内に温水導入部材３を挿入支持し得るようにしている。

【００１２】 尚、支持枠１０の内部奥部分の上記係止板１１，１１より下側は浴槽の形状を 考慮して斜に切落とされた形状となっている。また、支持枠１０の下底部には通 水口１２を開口している。

【００１３】 温水導入部材３は、シート状のろ過材を蛇腹状に折曲して充分なろ過面積を確 保したプレフィルター１３を内蔵し、上面中央に通水口１４を開口した上部ケー シング３ａと、下面中央に取水口１５を開口した下部ケーシング３ｂとを嵌合し て一体としてなるものであり、上記下部ケーシング３ｂ内の上記取水口１５の周 面には、図３及び図４に示す如く仕切片１６，１７が立設されている。

【００１４】 仕切片１６は、四角形状の下部ケーシング３ｂの対角線に沿って４個配置され 、仕切片１７は、その外側に下部ケーシング３ｂの側壁１８と平行に４個配置さ れており、それらは、後述する理由により互いに接することなく僅かな間隔で互 いに隔離して設けられている。

【００１５】 仕切片１６，１７の形状、及び配置は上述以外でも構わないが、１６の如く取 水口１５を中心として放射方向に配置されたものと、１７の如くそれに直交もし くは交差する方向に配置されたものとを、互いに異種同志が隣接するように組合 せて設けることが有利である。また、下部ケーシング３ｂの仕切片１６，１７と 上部ケーシング３ａのプレフィルター１３との間にろ布１９を介在させても良い 。

【００１６】 そして、温水導入部材３を、上部ケーシング３ａと下部ケーシング３ｂとを嵌 合して一体とした状態で、支持枠１０の上面と係止板１１との間に挿入して固定 すれば、上部ケーシング３ａの通水口１４と本体ケーシング４の通水口６は一致 し、それらは連通される。

【００１７】 上述の如く、形成されたろ過装置１は、固定部材２０でろ過装置本体２を浴槽 壁面に固定することにより、該浴槽内の温水中に浸漬した状態で支持される。ま た、本体ケーシング４の頂部の送水管５には、図示しないポンプ及び噴射ノズル に連なるホース２１が接続される。

【００１８】 次に実施例に基づいて作用を説明する。

【００１９】 図示しないポンプの作動でろ過装置１内に生じた負圧により、浴槽内の温水は 図１に示す如く取水口１５より温水導入部材３内に吸入され、ろ布１９，プレフ ィルター１３，通水口１４，及び通水口６を経てろ過装置本体２内に吸入される 。この際、上記温水と共に吸入された毛髪等の比較的粗大な混入異物及び垢滓は プレフィルター１３、及び、その下位のろ布１９において分離される。

【００２０】 更に、ろ過装置本体２内に吸入された上記温水は、該本体２内に充填されてい るろ過材９により殺菌，脱臭され、清浄化されて、送水管５，ホース２１、及び 、図示しないポンプ，噴射ノズルを経い浴槽内に気泡を含んだジェット噴流とし て還元される。

【００２１】 上記プレフィルター１３は、定期的に清掃を行う必要があるが、その際は以下 のように行なう。

【００２２】 先ず、温水導入部材３をろ過装置本体２下部の支持枠１０より前方に引出して 、該ろ過装置本体２より抜脱し、そのまま浴槽外に取出す。このとき、温水導入 部材３内の温水は取水口１５や通水口１４を通じて浴槽内に流出するが、プレフ ィルター１３下面や、ろ布１９により分離され、温水導入部材３内に溜っている 混入異物、特に、毛髪は下部ケーシング３ｂの仕切片１６，１７に引掛かり、上 記温水導入部材３内に留められるので、取水口１５より流出して浴槽内が汚れる といった事態は起らない。

【００２３】 そして、浴槽外で上部ケーシング３ａと下部ケーシング３ｂとを分離して開い て、それらの内側とプレフィルター１３及び、ろ布１９の清掃を行なった後、再 び温水導入部材３をろ過装置本体２下部の支持枠１０内に差込めば清掃は完了す る。清掃は全て浴槽外で行なわれるので作業が容易であるのみならず、浴槽内の 温水を排出する必要がないので経済的である。

【００２４】 尚、上述の実施例においては、上部ケーシング３ａと下部ケーシング３ｂとを 嵌合により着脱自在としたが、それらを互いに旋回自在に支持して開閉自在とし たり、横方向にスライドさせながら係合する手段を採用しても良い。

【００２５】

【考案の効果】

本考案浴槽用ろ過装置は、上述の通り、プレフィルターを内蔵し通水口を開口 した上部ケーシングと、該上部ケーシングに着脱自在に設けられ上記プレフィル ターを掩覆すると共に取水口を開口した下部ケーシングとからなり、該下部ケー シング内の上記取水口の周囲に互いに隔離された複数の仕切片を設けた温水導入 部材を、前記通水口とろ過装置本体の通水口とを合致させ、ろ過装置本体に着脱 自在に設けたので、プレフィルターの清掃を、浴槽内の温水を排出せずに容易に 行なうことができ、浴槽内の毛髪等の混入異物を確実に分離して除去することが 可能である。特に、フィルターを内在させた温水導入部材をろ過装置本体から取 り外し湯の中から取り出す際に、毛髪等が仕切板にからみ付くので温水導入部材 から流出することがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案実施例の浴槽用ろ過装置の側断面図であ
る。

【図２】本考案実施例の浴槽用ろ過装置の温水導入部材
を抜脱した状態を示す斜視図である。

【図３】温水導入部材を開いた状態を示す斜視図であ
る。

【図４】下部ケーシングを示す平面図である。

【符号の説明】

１ ろ過装置 ２ ろ過装置本体 ３ 温水導入部材 ３ａ 上部ケーシング ３ｂ 下部ケーシング ６，１４ 通水口 １０ 支持枠 １１ 係止板 １３ プレフィルター １５ 取水口 １６，１７ 仕切片

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 プレフィルターを内蔵し通水口を開口し
   た上部ケーシングと、該上部ケーシングに着脱自在に設
   けられ上記プレフィルターを掩覆すると共に取水口を開
   口した下部ケーシングとからなり、該下部ケーシング内
   の上記取水口の周囲に互いに隔離された複数の仕切片を
   設けた温水導入部材を、前記通水口とろ過装置本体の通
   水口とを合致させ、ろ過装置本体に着脱自在に設けたこ
   とを特徴するろ過装置。