JPH0746331Y2 - 浴湯清浄化装置のプレフィルターユニット - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は浴槽中の湯の濾過、殺菌等の清浄化処理を行う
ための浴湯清浄化装置に係り、特にこのプレフィルター
装置に関するものである。

（従来技術） 浴槽中の湯を吸湯管からポンプで汲み上げ、湯中に浮遊
した毛、垢等の汚れをフィルターで濾過するとともに、
さらに活性石による活性化処理やオゾンによる殺菌処理
をもして清浄化を行い、この清浄化された湯を浴槽中に
排湯管から還流させ、絶えず清浄な湯で入浴できるよう
にする浴湯清浄化装置が従来から利用されている。

この浴湯清浄化装置において、浴湯を直接濾過装置に送
った場合には、濾過装置のフィルターの目詰まりが早く
なり、フィルターの交換を頻繁に行わなければならなく
なり、これは交換作業がわずらわしくしかも経済的な損
失も大きい。

このため吸湯管が接続する浴湯の吸入口すなわち吸湯口
にプレフィルター装置を設け、濾過装置のメインフィル
ターによる濾過の前に大きな汚れを取り除く予備的な濾
過を行ってメインフィルターが早く目詰まりするのを防
いでいる。

（考案が解決しようとする課題） 従来利用されているプレフィルター装置は、吸湯口に直
接プレフィルターを着脱自在に取り付けるように構成さ
れており、このため毛、垢等の汚れの詰まったプレフィ
ルターを洗浄や交換のために吸湯口から直接手で取り外
すさなければならず極めて不潔であった。

また吸湯口からプレフィルターを取り外す際に、付いて
いた汚れが浴槽内に落ちてしまい湯を汚してしまう。

さらにプレフィルターは非常に目詰まりし易いので、前
記したような不潔でしかも浴湯を汚してしまい易い交換
や洗浄を頻繁に行わなければならなかった。

本考案は、前記したような従来技術の欠点を解消し、プ
レフィルターを目詰まりし難くし洗浄や交換を頻繁に行
わなくても済むようにし、同時に汚れたプレフィルター
に直接手を触れないでその洗浄や交換等のために吸湯口
から取り外せ、しかもこの取り外しの際に付いていた汚
れで浴湯が汚される心配がないようなプレフィルター装
置を提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段） すなわち本考案は、浴槽内の湯を循環ポンプにて吸湯管
より吸入し循環路中で濾過、殺菌等の清浄化処理を行っ
て排湯管から浴槽に還流させる浴湯清浄化装置におい
て、一端が開口した袋状のプレフィルターを上面が開口
した箱状の収納ケースに開閉自在の蓋で密閉して収納し
前記吸湯管に着脱自在に装着するプレフィルターユニッ
トであって、前記収納ケースの底面に浴槽内の湯を吸入
するための吸湯口を側端に設け、前記蓋に吸湯管に湯を
排出するための排湯口を吸湯口と対角の側端に設け、前
記収納ケースと蓋の内面には互いに平行な複数本の湯通
しリブを吸湯口から排湯口へ向かう湯流れ方向に突設
し、蓋で密閉された収納ケース内に袋状プレフィルター
を開口を吸湯口に臨ませかつ外周を湯通しリブを介して
設けられた内壁面との空隙により湯流通路で囲んだ状態
で着脱自在に収納し、前記吸湯管に対して排湯管を介し
て着脱自在に装着することを特徴とする浴湯清浄化装置
のプレフィルターユニットである。

（作用） 本考案は前記したように構成され、袋状のプレフィルタ
ーは収納ケースと開閉自在の蓋とから成り、吸湯口と排
湯口とが配備されしかも吸湯管に対して着脱自在の密閉
箱内に着脱自在に収納された状態となっている。

このため、袋状のプレフィルター内に汚れが沢山詰まっ
て目詰まりし吸湯管から湯を吸い込めなくなったなら、
収納ケースを蓋で閉じた密閉した状態で吸湯管から取り
外し浴槽の外に出し、その後蓋を開けて汚れの詰まった
プレフィルターを収納ケースからゴミ箱等に直接捨て新
しいプレフィルターに交換できる。

このためプレフィルターを吸湯口から取り外す際に汚れ
が浴槽中に落ち湯を汚す心配は全く無いし、吸湯口から
取り外したりゴミ箱に捨てたりする際にもプレフィルタ
ーには一切手を触れないで済むので、極めて清潔な状態
で交換作業ができる。

さらに、プレフィルターは袋状でしかも蓋で密閉した収
納ケースには外周を湯通しリブを介して設けられた内壁
面との空隙により湯流通路で囲んだ状態で収納されてい
るので、汚れは底の方から順次詰まって来るようになっ
ており、しかもプレフィルターに入り汚れを取り除いた
湯は絶えず汚れが未だ詰まっていないで湯の流出が妨げ
られない外周部分からから外側の湯流通路に流出し排湯
口へと流れて行ける。

このため、外周が収納するケースの内壁面に密着してい
て湯が底からしか流出できない袋状のプレフィルターを
使った場合のように、底の方に少し汚れが詰まっただけ
で目詰まり状態になるようなことはなく、殆ど袋全体に
汚れが詰まるまで目詰まりしないので、洗浄や交換とい
ったメンテイナンスを長期間する必要がなくなり、使い
捨てにしてもコストが高くならない。

（実施例） 本考案のプレフィルターユニットは第１図〜第３図に示
されており、第１図は収納ケースの蓋を閉じた状態、第
２図は蓋を開けた状態、第３図はプレフィルターを収納
ケース内に収納した状態を示す斜視図である。

１は上面が開口した箱状のプレフィルターの収納ケース
であり、５はこの収納ケース１の開口部を密閉するため
の下面が開口した蓋であり、収納ケース１には蓋５がヒ
ンジ６により開口に対して開閉自在に装着され、収納ケ
ース１は蓋５を閉じた後フツク８を突起部に掛けて止め
ることによりしっかりと密閉されるようになっている
る。

収納ケース１の底面には側端に浴槽内の湯を吸入する吸
湯口２が設けられ、蓋５の前記吸湯口２と対角の側端に
は濾過の終わった湯を後に説明する吸湯管に対して排出
するための排湯口７が設けられている。

収納ケース１と蓋５の内面には、吸湯口２から排湯口７
に向かう湯流れ方向に複数の湯通しリブ４が互いに平行
に突設し、この湯通しリブ４の相互間の溝により複数の
湯流通路を形成した状態にしている。

さらに収納ケース１と蓋５の内面には、吸湯口２に臨み
湯流れ方向に直行してプレフィルターを装着する溝を形
成するための２本の溝リブ３が互いに平行に突設してい
る。

９がプレフィルターであり、このプレフィルター９は、
布、多孔質プラスチツク等で形成した一端が開口した袋
状フィルターであり、開口の周囲には前記溝リブ３で形
成した溝に容易に嵌め合わせられるように硬質材で作っ
たフランジ10が設けられている。

以上説明したような構成のプレフィルター９、収納ケー
ス１及び蓋５を用いてプレフィルターユニットを形成す
るには、まずプレフィルター９を収納ケース１にフラン
ジ10を溝リブ３によって形成それた溝に嵌め合わせ、開
口を完全に開いて吸湯口２に臨ませた状態で収納する。

次いで蓋５を溝リブ３によって形成された溝部により形
成された溝をプレフィルター９のフランジ10に嵌め合わ
せつつ閉じ、最後にフツク８を掛けて収納ケース１をし
っかりと密閉する。

このようにして、蓋５で密閉された収納ケース１内に、
袋状プレフィルター９を、開口を完全に開いて吸湯口２
に臨ませ、かつ外周を湯通しリブ４を介して設けられた
内壁面との空隙により湯流通路で囲んだ状態で着脱自在
に収納したプレフィルターユニットが形成される。

次にこのようにして形成されたプレフィルターユニット
を浴湯清浄化装置の吸湯管に装着する状態について第４
図及び第５図により説明する。

第４図には浴槽11に対して湯の汚れの濾過、殺菌等の清
浄化処理を行う清浄化装置12を配備した状態の斜視図が
示されている。

13は浴槽11の内壁面の適所に着脱自在に取り付けられた
吸排湯ユニットであり、この吸排湯ユニット13に、清浄
化のため浴槽11内の湯を吸入するための吸湯口と清浄化
の終わった湯を浴槽11に噴出し還流させる噴湯口とが設
けられ、この吸湯口と排湯口とが装置に湯を吸入する吸
湯管と装置から湯を排出する排湯管との吸排湯管14によ
り清浄化装置12に接続されている。

次に第５図の吸排湯ユニット13の部分縦断面図により、
本考案のプレフィルターユニットを前記吸排湯ユニット
13を介して清浄化装置12に湯を吸入する吸湯管に着脱に
接続する機構について説明する。

吸排湯ユニット13は本体15に下カバー16が開閉自在に装
着されており、取付板18に支持された接続管19に吸湯管
17と吸湯口パツキン20とが嵌められている。

したがつて、プレフィルターユニットは蓋５に設けられ
た排湯口７の上端面を接続管19の下端面に当てて吸排湯
ユニット13に装着しさいすれば、吸湯口パツキン20によ
って湯の漏れがない状態で容易に吸湯管17に排湯口７を
着脱自在に接続でき、浴槽内の湯は矢印に示すように流
れてプレフィルター９で大きな汚れを濾過した後吸湯管
17に排出される。

次に前記したようにして吸湯管17に排湯口７を着脱自在
に接続しつつ吸排湯ユニット13に装着したプレフィルタ
ーユニットにおいて、プレフィルター９が汚れが溜まっ
て目詰まりし交換しなければならなくなった場合には、
吸排湯ユニット13からプレフィルターユニットごと取り
外し浴槽の外に出す。

その後、プレフィルターユニットの蓋５を開けると第３
図に示すような状態になるので、収納ケース１を下に向
けて軽く叩けば、プレフィルター９は、開口の周囲の硬
質のフランジ10を溝リブ３によって形成された溝に単に
嵌め合わせて収納ケース１に収められているだけなの
で、簡単にゴミ箱等に落として捨てられる。

このように、汚れの溜まったプレフィルター９は直接手
を触れないで捨てられるので清潔であり、また吸湯管17
から取り外す際には蓋５で密閉された収納ケース１の中
に収まっているので、汚れが湯中にこぼれ出てしまうこ
ともない。

次にプレフィルター９への汚れの詰まり具合と湯流れ状
態との関係について、第６図〜第８図のプレフィルター
ユニットの正面及び側面方向からの縦断面図に基づいて
説明する。

第６図によると、蓋５で密閉された収納ケース１内に収
納されプレフィルター９は、収納ケース１及び蓋５の内
面に吸湯口２から排湯口７へ向かう湯流れ方向に互いに
平行に突設した湯通しリブ４により、内壁面とに空隙が
設けられ、外周が湯流通路で囲まれた状態になっている
ことがはっきりと解る。

このような状態で収納ケース１に一端が開口した袋状の
プレフィルター９を収納すると、プレフィルター９に全
く汚れが溜まっていない場合には、プレフィルター９内
を湯が開口から入って底から出で行く湯流れに対して殆
ど抵抗がないので、第７図に矢印で示すように、吸湯口
２から吸い込まれた湯はプレフィルター９に開口から入
り底から出て排湯口７から吸湯管17へと排出される。

このようにしてプレフィルター９により湯中の大きな汚
れを取り除くための濾過を続けて行くと、第８図に示す
ように、プレフィルター９内には汚れ21が底のほうから
徐々に溜まって来る。

すると、プレフィルター９内を湯が開口から入って底か
ら出で行く湯流れに対して大きな抵抗が生じ底から湯が
出られなくなるので、プレフィルター９の外周が内壁面
に密着してケースに収納され底以外からは湯が流出でき
い場合には、底の方に少し汚れ21が溜まっただけで目詰
まり状態になってしまう。

所が本考案の場合は、プレフィルター９は、前記したよ
うに、外周が湯通しリブ４を介して形成された湯流通路
で囲まれているので、底の方から汚れ21が溜まって湯が
底から流出できなくなっても、矢印に示すように、未だ
汚れ21が溜まってない外周部分から湯流通路に流出し、
排湯口７に向かって流れて行ける。

したがってプレフィルター９は、汚れ21が殆ど一杯に溜
まるまで目詰まりせずに濾過能力を発揮し、長期間交換
しないで済む。

このため装置のメンテイナンスが楽になるだけでなく、
プレフィルター９を使い捨てにしても費用は余り高くな
らない。

（効果） 本考案は、前記したような構成及び作用のものであり、
長期間にわたって目詰まりしなく、メンテイナンス期間
が延びると同時に使い捨て方式としても費用が安くて済
み、しかも目詰まりしても汚れが手に触れて手を汚した
り、或いは汚れが湯の中に落ちて湯を汚したりすること
を全く心配しないで、清潔でしかも簡単に交換できるプ
レフィルター装置を提供する。

このようなプレフィルター装置が浴湯清浄化装置に対し
て配備されると、プレフィルター装置そのもののメンテ
イナンスが容易でしかも安くできるようになるだけでな
く、清浄化装置本体もメインフィルターが目詰まりし難
くなってメンテイナンスが容易でしかも安くできるよう
になる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は実施例の蓋の開閉状態及びプレフィル
ター収納状態を示す斜視図、第４図及び第５図は実施例
の清浄化装置への装着状態を示す斜視図並びに部分縦断
面図、第６図〜第８図は実施例の濾過状態を示す縦断面
図である。 １……収納ケース、２……吸湯口、３……溝リブ、４…
…湯通しリブ、５……蓋、７……排湯口、９……プレフ
ィルター、17……吸湯管

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】浴槽内の湯を循環ポンプにて吸湯管より吸
   入し循環路中で濾過、殺菌等の清浄化処理を行って排湯
   管から浴槽に還流させる浴湯清浄化装置において、一端
   が開口した袋状のプレフィルターを上面が開口した箱状
   の収納ケースに開閉自在の蓋で密閉して収納し前記吸湯
   管に着脱自在に装着するプレフィルターユニットであっ
   て、前記収納ケースの底面に浴槽内の湯を吸入するため
   の吸湯口を側端に設け、前記蓋に吸湯管に湯を排出する
   ための排湯口を吸湯口と対角の側端に設け、前記収納ケ
   ースと蓋の内面には互いに平行な複数本の湯通しリブを
   吸湯口から排湯口へ向かう湯流れ方向に突設し、蓋で密
   閉された収納ケース内に袋状プレフィルターを開口を吸
   湯口に臨ませかつ外周を湯通しリブを介して設けられた
   内壁面との空隙により湯流通路で囲んだ状態で着脱自在
   に収納し、前記吸湯管に対して排湯管を介して着脱自在
   に装着することを特徴とする浴湯清浄化装置のプレフィ
   ルターユニット。