JP3036100U - 浴槽沈設式浴湯循環浄化装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 浴槽１中に沈設される縦型浄化槽１０の体積
をできるだけ小さくすると共に該槽内に設けられるフィ
ルタ部及び浄化材充填室１９の有効容積をできるだけ大
きくする。またフィルタ部材３５及び浄化材Ａの交換作
業を簡便に行なえるようにする。 【解決手段】 浄化槽を取外可能な仕切板によって前後
に区画して前部を前面カバー１２によって覆われるフィ
ルタ室３５とし、後部を浄化材室１９とし、この室内に
吸入ダクト１６を設ける。フィルタ部では浴水が上向流
とされ、浄化材室１９では下向流となるようにする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、室外機に接続され、浴槽内に浄化槽を沈設する循環浄化装置に関 する。

【０００２】

【従来の技術】

浴湯の循環浄化装置の構成のうち、浴水噴出部、フィルタ部及び浄化材充填部 を独立した槽内に設けて浴槽中に沈設させるようにした装置は公知であるが、従 来装置はフィルタ部と浄化材充填部が階層的に設けられるか或はフィルタ部が槽 の前面の一部に設けられていてフィルタ部の面積及び浄化材充填室の容積が比較 的小さいものであった。 このため最も汚れ易いフィルタ部の清掃は勿論のこと、活性石等の浄化材の交換 を頻繁にする必要があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本案は、フィルタ部の有効面積及び浄化材充填室の容積を大きくすると共にフ ィルタ部材及び浄化材の取出しを簡便に行なえる沈設型浴水循環装置を提供する ものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本案装置は、浴槽内に沈設される浄化槽が前面開口容器本体と、前記容器開口 部に対して取外し可能であって上部に通液口が貫設され、前面部に噴出ノズルを 備え、前記本体内に浄化材充填室を構成する仕切板と、該仕切板前面に密着する フィルタ受枠と、該フィルタ受枠との間にフィルタ部材を挟持すると共に下部に 浴水吸入口を有する前面カバーとから構成され、前記噴出ノズルは、ポンプ及び 殺菌手段等を備えた室外機に通ずる吐出管に接続されると共に前記容器本体内に は該容器底部に開口し前記室外機の吸入管に接続する吸入ダクトが設けられてな り、浴水が前記フィルタ部材中を上向流で流れ前記浄化材充填室では下向流で流 れるように構成される。 上向流と下向流の反転は仕切板の噴出ノズルより上部に設けた通液口で行なわれ る。 本案装置においてフィルタ受枠の表面及び前面カバーの裏面には、フィルタ挟持 と導水案内を兼ねるリブが突設されるが、このリブを仕切板の前面に形成するこ とによってフィルタ受枠を省略することができる。

【０００５】

【考案の実施の形態】

図中、１は浴槽、２は浴槽外に設置されている室外機であって循環ポンプ３、 保温用ヒータ４、紫外線殺菌灯５などを内蔵している。 １０は浄化槽であって、１１はステンレス等で成形加工した本体、１２は前面カ バー、１３は噴出ノズル、１４は可撓性吐出管、１５は吸入管である。 本体１１の背面側には可撓性吸入管１５に連通し、本体底部に開口１７する吸入 ダクト１６が一体的に設けられている。１８は開口部に設けられた目皿である。 ２０は本体開口面を閉塞する仕切板であって、これによって本体内に大容量の浄 化材充填室１９が形成される。Ａは浄化材であって取扱いを容易にするため粗目 網袋に収容されている。 仕切板の上部中央にはノズル装着筒２１が突設されて市販の首振りノズル１３が 嵌着されると共に該ノズル後部に位置して吐出管１４に接続する導管２２の管端 ２３が開口されている。２４は管端部に開口されている空気導管、２５はコック 、２６はエアホースである。 ２７，２８は仕切板の上部に開口させた通液口である。３０は、仕切板２０の前 面に密着するフィルタ受枠であって、表面にフィルタ部材押えと導水案内を兼ね るリブ３１が垂直方向に並列して突設されている。 受枠の外周縁にはＵ状の縁部３２が形成されると共に上端に簾部３３を備えてい る。３４は仕切板のノズル装着筒２１を内挿するための外筒である。３５はバイ オフィルタと称されるフィルタ部材であって、ゴミ、毛髪等の固形分を分離する 。 前面カバー１２は、容器本体又は仕切板或はフィルタ受枠のＵ状縁部３２のいず れかに嵌合すると共に本体開口部全体を覆う金属又はプラスチック成形体であっ て内面にフィルタ部材押えと導水案内を兼ねるリブ４１が形成され、上部中央に ノズル外筒３４と嵌合する穴又は案内筒４２が設けられ、底部に浴水吸入口４３ が開設されている。４４は吸入口を除く縁部である。前面カバー１２は、浴槽内 から図示しない取付ネジを取外すことによって本体から容易に分離できる。

【０００６】 本案装置は、例えば浴槽のコーナ部に沈設され、本体の左右及び底部に設けら れている吸盤５０によって浴槽壁に吸着固定される。 外機によって殺菌された浄化水はノズル１３から含気ジェット水流として噴出さ れ、浴水を撹拌して浄化槽の前面カバー１２の底部吸入口４３から槽内に吸引さ れる。 浴水は前面カバー１２の裏面に突設されたリブ４１と受枠３０の前面に突設され たリブ３１に案内されてその間に挟持されているフィルタ部材３５内を上向流と して通過する間に固形分を除去され、簾部３３から仕切板２０に貫設された窓２ ７，２８を通って本体内の浄化材充填室１９内に導入される。 充填室内においては下向流となって本体底部に達し、開口１７から吸入ダクト１ ６内を上昇して吸入管１５を経て循環ポンプ３に吸引される。

【０００７】 フィルタ部材又は浄化材を交換又は洗浄する場合、浄化槽全体を浴槽外に取出 して交換等を行なうのが普通であるが、本案装置は運転中においても前面カバー を取外してフィルタ部材３５を交換することができる。 更に本案装置においては浄化材Ａを交換又は洗浄する場合、浴水を放出させてか ら吐出管１４の連結を外してフィルタ受枠３０と仕切板２０を取外すことによっ て浄化材袋を浴槽内に取出すことができる。上記いずれの場合も、本体１１は浴 槽内に固定したまま作業できるので便利である。

【０００８】

【効果】

本案浄化槽は、仕切板によってその前後部にフィルタ室と浄化材充填室が仕切 られて設けられ、仕切板上部において水流が反転されるので各室内に滞留域を生 じたり、水流域の偏在を生じないからフィルタ部材及び浄化材が均一に働き、そ の結果夫々の交換寿命を長くできる。 また、浄化材より寿命が短いフィルタ部材の交換が前面カバーを取外すだけで行 なえるから一般家庭でも容易に行なうことができて経済的である。 更に、浄化槽を構成する各部材が図３の如く分解できるので槽自体の清掃も簡単 に行なえる利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本案装置の使用状態を示す要部断面図。

【図２】本案装置の拡大断面図。

【図３】本案装置の分解斜視図。

【図４】本案装置の上面図。

【図５】同上正面図。

【図６】同上右側面図。

【符号の説明】

３ 循環ポンプ ４ ヒータ ５ 殺菌灯 １０ 浄化槽 １１ 容器本体 １２ 前面カバー １３ 噴出ノズル １４ 吐出管 １５ 吸入管 １６ 吸入ダクト １９ 浄化材充填室 ２０ 仕切板 ２１ ノズル装着筒 ２４ 空気導管 ２７，２８ 通液口 ３０ フィルタ受枠 ３１，４１ 導入案内リブ ３３ 簾部 ３４ ノズル外筒 ３５ バイオフィルタ ４３ 浴水吸入口

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 浄化槽が浴槽内に縦型に沈設され、循環
   ポンプ及び殺菌装置等を収容した外機と吐出管及び吸入
   管によって接続される浄化装置において、前記浄化槽が
   前面開口容器本体と、前記容器開口部に対して取外し可
   能であって上部に通液口が貫設され、前面部に噴出ノズ
   ルを備え、前記本体内に浄化材充填室を構成する仕切板
   と、該仕切板との間にフィルタ部材を挟持すると共に下
   部に浴水吸入口を有する前面カバーとから構成され、前
   記噴出ノズルは前記吐出管に接続されると共に前記容器
   本体内には該容器底部に開口し、前記吸入管に接続する
   吸入ダクトが設けられてなり、浴水が前記フィルタ部材
   中を上向流で流れ前記浄化材充填室では下向流で流れる
   ことを特徴とする浴水循環浄化装置。
2. 【請求項２】 仕切板の前面にフィルタ受枠が密着され
   てなる請求項１記載の浴水循環浄化装置。
3. 【請求項３】 請求項２記載の装置において、前面カバ
   ーの裏面及びフィルタ受枠の前面に上向流案内用のリブ
   が並列突設されてなる浴水循環浄化装置。
4. 【請求項４】 請求項２又は３記載の装置において、フ
   ィルタ受枠の上端縁であって且つ仕切板上部の通液口前
   面に位置して簾部が設けられてなる浴水循環浄化装置。