JPH0733791Y2 - ジェットバス - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本考案は、浴槽内に噴流を発生させながら入浴できるよ
うにしたジェットバスに関するものである。

【従来の技術】

ポンプで浴槽内の湯水を吸引してジェットノズルから空
気と共にこの湯水を浴槽内に噴出させるようにしたジェ
ットバスが提供されている。このジェットバスは空気と
共に噴出される湯水の噴流によるマッサージ効果で健康
的に入浴をおこなうことができるのである。そしてこの
ジェットバスにおいて、浴槽内の湯水に含まれる垢を取
るために、湯水を吸引して噴出させるまでの配管経路に
ろ過器を設け、ろ過器で湯水中の垢をろ過して除去する
ことがおこなわれている。

【考案が解決しようとする課題】

しかしこのものではろ過器は浴槽の外部における配管経
路に設けられるために、ろ過器の掃除やフィルターの交
換などがおこない難いという問題があり、また一般のろ
過器では垢をろ過して清浄化することができるだけであ
り、雑菌で汚れた湯水を清浄化することまでは期待でき
ない。 本考案は上記の点に鑑みて為されたものであり、ろ過器
の掃除やフィルターの交換などが容易になり、しかも垢
のろ過と殺菌とを同時におこなって湯水の清浄化をおこ
なうことができ、加えてろ過の必要のないときはろ過器
が浴槽内で邪魔になることがないジェットバスを提供す
ることを目的とするものである。

【課題を解決するための手段】

本考案は、浴槽１内の湯水を吸引してジェットノズル２
からこの湯水を浴槽１内に噴出させるポンプ３と、ジェ
ットノズル２の手前に接続されたジェットノズル２に空
気を供給するエアインテークパイプ４とを具備して形成
されるジェットバスにおいて、エアインテークパイプ４
を接続パイプ５で浴槽１に接続すると共に接続パイプ５
を浴槽１内に導入口６として開口させ、導入口６に蓋７
とろ過器８とを選択して脱着自在に取り付け、ろ過器８
に湯水をろ過するフィルター９として銅を含む不織布で
形成されたのを取り付けて成ることを特徴とするもので
ある。

【作用】

本考案にあっては、ジェットノズル２に空気を供給する
エアインテークパイプ４を接続パイプ５で浴槽１に接続
すると共に接続パイプ５を浴槽１内に導入口６として開
口させ、導入口６にろ過器８を取り付けるようにしてい
るので、ろ過器８はエアインテークパイプ４を利用して
浴槽１内に取り付けることができ、しかも導入口６に蓋
７とろ過器８とを選択して脱着自在に取り付けるように
しているために、湯水のろ過が不要なときはろ過器８を
取り外してろ過器８が浴槽１内で邪魔にならないように
することができる。また銅を含む不織布で形成されたフ
ィルター９で湯水を濾過するようにしているために、湯
水中の垢をろ過できると同時にフィルター９中の銅で湯
水を殺菌することができる。

【実施例】

以下本考案を実施例によって詳述する。 第１図は本考案の一実施例を示すものであり、浴槽１の
側壁1aの下端部の内側にジェットノズル２を取り付ける
と共にこのジェットノズル２に供給パイプ13が接続して
ある。供給パイプ13はポンプ３に接続してあり、ポンプ
３にはさらに循環パイプ14を接続して、この循環パイプ
14は浴槽１の吸入口（図示省略）に接続してある。従っ
てポンプ３を作動させると、浴槽１内の湯水は循環パイ
プ14を通ってポンプ３に吸入されると共に供給パイプ13
を通ってジェットノズル２に供給され、ジェットノズル
２から浴槽１内に噴出される。また供給パイプ13の細径
に絞ったエゼクタ部13aにはエアインテークパイプ４の
下端が接続してある。このエアインテークパイプ４は浴
槽１の側壁1aの外側に沿って立ち上げてあり、その上端
を浴槽１のフランジ1bに接続して上方に開口させてあ
る。エアインテークパイプ４の上端の開口には空気取り
入れ口15を設けたキャップ16が取り付けてあり、空気取
り入れ口15は開閉板17で開閉できるようにしてある。例
えば開閉板17を回動乃至スライド移動させて空気取り入
れ口15を開いたり閉じたりすることができる。またエア
インテークパイプ４の下部に側方へ接続パイプ５が突出
して設けてあって、この接続パイプ５は浴槽１の側壁1a
に水面よりも下方位置において接続してあり、接続パイ
プ５の先端は浴槽１内に導入口６として開口させてあ
る。この導入口６には浴槽１内から蓋７をはめ込んで塞
ぐことも、また浴槽１内からろ過器８をはめ込んで取り
付けることもできるようにしてある。 第３図はろ過器３の一実施例を示すものであり、前部の
フィルター収容筒部18と後部の接続筒部19とを具備した
略円筒状に形成してある。フィルター収容筒部18の前面
の開口部には蓋板20が脱着自在に取り付けてあり、フィ
ルター収容筒部18と接続筒部19とは連通孔21を中央に設
けた仕切板22で仕切ってある。この仕切板22に設けた支
持片23に引っ掛けることによって、円筒形に形成される
フィルター９をフィルター収容筒部18内に連通孔21を囲
むように脱着自在に取り付けてある。従って蓋板20を外
すことによってフィルター９を取り替えることができる
ものである。このフィルター９は銅を含有した不織布で
作成されるものであり、例えば銅のメッシュを不織布内
に埋入させるようにしたり、銅の粉末もしくは繊維を他
の有機繊維と共に抄造して不織布を作成したりしたもの
を使用することができる。またフィルター収容筒部18に
は吸入口24が設けてあり、吸入口24からフィルター収容
筒部18に吸入された湯水はフィルター９を通過した後に
連通孔21を通って接続筒部19に至るものである。この吸
入口24には固定筒25が上方に突出するように取り付けて
あり、固定筒25の外周には固定筒25よりも長い可動筒26
が上下にスライド自在に被挿して取り付けてある。 しかして、第１図に示すように導入口６を蓋７で塞ぐと
共にエアインテークパイプ４の空気取り入れ口15を開口
させた状態でポンプ３を作動させると、ポンプ３によっ
て供給パイプ13を通過させて湯水をジェットノズル２に
供給する際に、エゼクタ効果でエアインテークパイプ４
内から空気が供給パイプ13のエゼクタ部13aに吸引さ
れ、空気が湯水に混合された状態でジェットノズル２か
ら浴槽１内に噴出される。エアインテークパイプ４への
空気の取り入れは空気取り入れ口15からおこなわれるも
のである。 また、浴槽１内の湯水の垢を取る場合には、導入口６か
ら蓋７を抜いて取り外し、上記のように形成されるろ過
器３の接続筒部19を導入口６に差し込むことによって、
第２図に示すように導入口６にろ過器３を取り付ける。
このときＯリング27で水漏れ防止をおこなうようにして
ある。またこのときはエアインテークパイプ４の空気取
り入れ口15は開閉板17で閉じておく。そしてポンプ10を
作動させると、エゼクタ効果による吸引力によって、浴
槽１内の湯水は可動筒26の上端から固定筒25を通過し、
吸入口24からろ過器８内に流入する。ろ過器８内に流入
した湯水はフィルター９を通過した後に導入口６から接
続パイプ５を介してエアインテークパイプ４に至り、供
給パイプ13を通過してジェットノズル２から浴槽１内に
噴出される。このようにして浴槽１内の湯水はろ過器８
内のフィルター９を通過しつつ循環されるものであり、
フィルター９を通過する際に渇水中の垢がろ過されて除
去され、さらにフィルター９に含まれる銅の殺菌作用で
湯水に含まれる菌を殺菌することができる。このように
垢の除去と殺菌とを同時におこなって湯水を清浄化する
ことができるものである。また、上記のように可動筒26
の上端から湯水を吸引して流入させると、湯水の流入に
伴って可動筒26には固定筒25の外周に沿って上昇する力
が働き、可動筒26はその上端が浴槽１の水面に達すると
上昇が止まる。このように可動筒26が水面に達するまで
上昇する現象は特願昭57-30768号によって提供している
ように実験によって確認されている事実であり、勿論可
動筒26の重量は湯水よりも重く且つポンプ３による湯水
の吸引に伴って浮上できるものに設定される。従って浴
槽１内の水位が変化しても可動筒26の上端は常に水面に
位置しており、水面付近の湯水を可動筒26からろ過器８
に吸い込むことができる。垢は主に湯水の水面に浮いて
いる場合が多く、このように水面付近の湯水をろ過器８
に吸い込むことによって、浴槽１内からの垢の除去を効
率良くおこなうことができるものである。ろ過器８はこ
のように浴槽１の内側に露出させた状態で取り付けるこ
とができるために、ろ過器８を掃除したりフィルターを
交換したりする作業を容易におこなうことができる。ま
た浴槽１内の湯水のろ過をおこなう必要のないときは、
ろ過器８を取り外して導入口６に蓋７をしておけば、ろ
過器８が浴槽１内で邪魔になるようなことがなくなる。

【考案の効果】

上述のように本考案にあっては、エアインテークパイプ
を接続パイプで浴槽に接続すると共に接続パイプを浴槽
内に導入口として開口させ、導入口に蓋とろ過器とを選
択して脱着自在に取り付けるようにしたので、ろ過器は
エアインテークパイプを利用して浴槽内に露出させた状
態で取り付けることができ、ろ過器の掃除やフィルター
の交換等を容易におこなうことができるものであり、し
かも導入口に蓋とろ過器とを選択して脱着自在に取り付
けるようにしたので、湯水のろ過が不要なときはろ過器
を取り外しておくことができ、ろ過器が浴槽内で邪魔に
ならないようにすることができるものである。またろ過
器に湯水をろ過するフィルターとして銅を含む不織布で
形成されたものを取り付けるようにしたので、銅を含む
不織布で形成されたフィルターに湯水を通す際に、湯水
中の垢をろ過できると同時にフィルター中の銅で湯水を
殺菌することできるものであり、垢のろ過と殺菌の両方
で湯水の清浄化をおこなうことができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の使用態様を示す断面図、第
２図は同上の他の使用態様を示す断面図、第３図は同上
で用いるろ過器の一部を断面とした拡大正面図である。 １は浴槽、２はジェットノズル、３はポンプ、４はエア
インテークパイプ、５は接続パイプ、６は導入口、７は
蓋、８はろ過器、９はフィルターである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】浴槽内の湯水を吸引してジェットノズルか
   らこの湯水を浴槽内に噴出させるポンプと、ジェットノ
   ズルの手前に接続されジェットノズルに空気を供給する
   エアインテークパイプとを具備して形成されるジェット
   バスにおいて、エアインテークパイプを接続パイプで浴
   槽に接続すると共に接続パイプを浴槽内に導入口として
   開口させ、導入口に蓋とろ過器とを選択して脱着自在に
   取り付け、ろ過器に湯水をろ過するフィルターとして銅
   を含む不織布で形成されたものを取り付けて成るジェッ
   トバス。