JP3399609B2 - 浴槽湯清浄化装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は浴槽装置に係り、特に浴
槽内の湯を濾過等の清浄化処理を行い絶えず清浄に保つ
ようにする浴槽湯清浄化装置において、各種清浄化処理
機器をまとめて収納した装置本体に浴槽内の湯を吸い込
んで送るための吸湯装置に関するものである。

【０００２】

【従来技術】最近、浴槽内の湯を循環ポンプで吸い上げ
濾過装置で汚れを濾過し、ヒータで加熱し、さらにはオ
ゾンで殺菌し、湯を絶えず清浄に保ち２４時間いつでも
入浴できるようにした、浴槽湯清浄化装置が開発され広
く利用されるようになった。

【０００３】この浴槽湯清浄化装置は、図４に示すよう
な装置が多く利用されており、この装置では、浴槽１の
内壁に湯２を清浄化処理のために吸い上げる吸湯装置３
並びに清浄化処理の終わった湯を再び浴槽に噴出させる
噴湯装置４とを取り付け、この吸湯装置３並びに噴湯装
置４と各種の清浄化処理機器をまとめて収納した装置本
体５とを吸湯管６並びに噴湯管７で接続して構成してい
る。

【０００４】吸湯装置３には湯中の大きな汚れを取り除
くためのプレフイルターが収納されており、噴湯装置４
には清浄化処理の終わった湯をジエツト流として噴出さ
せるためのジエツトノズルが配備されている。

【０００５】装置本体５には、活性炭、麦飯石等の各種
濾材が充填される濾過タンク８、湯を適温に保持する保
温用のヒータ９、湯を強制循環するための循環ポンプ１
０等が直列に連結されて配備され、前記吸湯管６は濾過
タンク８に、噴湯管７は循環ポンプ１０に接続してい
る。

【０００６】噴湯装置４には電磁弁１２を設けた吸気管
１１が取り付けられ、さらに吸気管１１からは電磁弁１
５及びオゾナイザ１４が取り付けられたオゾン管１３が
分岐している。

【０００７】前記装置では、浴槽１内の湯２は、循環ポ
ンプ１０の作動により吸湯装置３から大きな汚れを取り
除かれつつ吸い上げられ、吸湯管６を介して装置本体に
入り、先ず濾過装置８で濾過され、続いてヒータ９で保
温された後、噴湯管７を介して噴湯装置４から浴槽１に
再び噴出される。

【０００８】この際、電磁弁１２及び１５が共に閉じら
れていれば噴湯装置４からは湯は通常の状態で噴出され
るが、電磁弁１２が開いている場合には吸気管１１から
吸気され、湯の中に空気が混合したジエツト噴流が噴出
され泡風呂となり、電磁弁１５が開かれている場合に
は、噴湯装置４からはオゾナイザ１４でオゾン化された
空気が混合された湯がジエツト噴流とし浴槽１に噴出さ
れ、湯２がオゾン殺菌される。

【０００９】また前記装置は装置本体が浴室内に置かれ
る屋内型であるが、装置本体５を浴室の外に置く屋外型
の装置もあり、この場合は浴槽に吸湯口並びに噴湯口と
しての穴が明けられており、装置本体はこの吸湯並びに
噴湯の両口と、浴室の壁を通して吸湯管６並びに噴湯管
７を配管して連結される。

【００１０】さらに浴槽湯清浄化装置にはユニツトバス
に取り付けるユニツトバス取付け型もあり、この場合は
装置本体は屋内に置かれるもの、屋外型の場合と同様
に、浴槽に設けた吸湯並びに噴湯の両口に壁の裏側から
吸湯並びに噴湯管が接続されている。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
装置では、屋内型は、プレフイルタを配備した吸湯装置
から湯を汲み上げるので装置本体内に体毛のような大き
な汚れを直接吸い込んで装置を故障させる心配はないも
のの、吸湯並びに噴湯管が浴槽内を通して吸湯並びに噴
湯装置に配管されるので見苦しい。

【００１２】一方屋外型やユニツトバス取付け型は、配
管はすっきりしているものの、吸湯口はプレフイルタの
配備されていない単なる穴で屋内型の吸湯装置のように
高性能のプレフイルタ装置が設けられていないので、体
毛のような大きな汚れが直接装置本体に入ってしまい、
濾過装置がすぐに目詰まりしてしまったり、循環ポンプ
がすぐに故障してしまったりした。

【００１３】本発明は、前記したような従来技術の欠点
を解消し、配管をすっきりさせると同時に高性能のプレ
フイルタが配備された吸湯装置を持つ浴槽湯清浄化装置
を提供することを目的とする。

【００１４】

【課題を解決するための手段】本発明は、清浄化処理す
るために浴槽内の湯を吸湯装置から吸い込み濾過装置、
循環ポンプ、ヒータ、殺菌装置等の各種清浄化処理機器
をまとめて収納した装置本体で清浄化処理し、この装置
本体で清浄化処理された湯を浴槽内に再び噴湯装置から
噴出させる浴槽湯の清浄化装置において、前記吸湯装置
は、両端が開口すると共に浴槽に設けた吸湯穴に挿通す
る外径部と該外径部外周の適宜の位置に浴槽の吸湯穴よ
り大きな外径のフランジ部である取付けフランジを形成
した吸湯継手管と、該吸湯継手管の取付けフランジ側先
端に形成されたねじ部にねじ止めするためのネジ部を形
成したプレフイルタケース受けと、該プレフイルタケー
ス受けの内側に着脱自在に嵌め込まれるプレフイルタを
収納するプレフイルタケースと、該プレフイルタケース
に着脱自在で他端が下方に長く突出した開口部である吸
湯口を設けたプレフイルタケース蓋と、前記吸湯継手管
の他端と装置本体とを連結する吸湯管とを備え、該吸湯
管を連結した前記吸湯継手管の取付けフランジを前記浴
槽に突き当てして前記吸湯穴から挿入した先端に装着し
た前記プレフイルタケース受けにより前記吸湯継手管を
固定するようにしたことを特徴とする浴槽湯清浄化装置
とすることで課題を解決した。さらに、吸湯継手管の管
路の途中に逆止弁が着脱自在に取り付けられていること
とすることで課題を解決した。

【００１５】

【発明の作用】本発明は以上のように構成され、浴槽に
設けた吸湯穴に固定された吸湯継手管の浴槽外の後端口
に浴槽外から吸湯管を接続するよう配管するので、屋内
型でも屋外型及びユニツトバス取付け型と同様のかなり
すっきりした配管になる。

【００１６】また、吸湯継手管の浴槽内に位置する入水
口には、従来の屋内型の場合と同様に、プレフイルタを
収納する高性能のプレフイルタユニツトが取り付けられ
優れたプレフイルタ効果を経て浴槽内の湯が吸湯管に吸
い込まれるので、従来の屋外型及びユニツトバス取付け
型のように大きな汚れが直接装置本体に吸い込まれて循
環ポンプ等の装置が故障する心配もなくなる。

【００１７】その上、プレフイルタは着脱自在に収納さ
れているのでプレフイルタに汚れが付いて目詰まりした
場合には直ちに取り外して掃除をしたり交換したりがで
きる。

【００１８】さらに、吸湯継手管に管路の途中に着脱自
在に逆止弁が取り付けられているので、装置を止めた場
合等に湯が吸湯管から浴槽内に逆流しプレフイルタに付
いていた汚れで浴槽内の湯が汚されてしまうのが防げ、
同時に循環ポンプへの水張りが容易になる。

【００１９】さらにその上、逆止弁は着脱自在であるの
で、適宜取り外して掃除ができ、これにより逆止弁に汚
れが付いて作動が悪くなるようなこともなくなる。

【００２０】

【実施例】次に本発明の実施例について、側断面図とし
ての図１、側面図としの図２、及び正面図としての図３
に基づいて説明する。

【００２１】１６が吸湯継手管であり、この吸湯継手管
１６は湯を入出するために両端が開口し、外周の適宜の
位置に浴槽１の吸湯穴３２に固定して取り付けるための
取付けフランジ１９が設けられており、この取付けフラ
ンジ１９の後方の出水口１７が吸湯管６の取付け口とな
り、前方の入水口１８はプレフイルタユニツトの取付け
口となる。

【００２２】２０は出水口１７方向からの湯の逆流を防
止するための逆止弁であり、この逆止弁２０は吸湯継手
管１６の入水口１８からの着脱が容易な適宜の位置の内
面に設けたねじ部２１にねじ止めで取り付けられてい
る。

【００２３】また吸湯継手管１６の先端には、プレフイ
ルタユニツトをねじ止めするためのねじ部２２が設けら
れている。

【００２４】２３がプレフイルタユニツトであり、この
プレフイルタユニツト２３はプレフイルタケース受け２
４と、このプレフイルタケース受け２４の内側に着脱自
在に嵌め込まれるプレフイルタ２６を収納するプレフイ
ルタケース２５と、このプレフイルタケース２５の外側
に着脱自在に嵌められる下方に長く突出した吸湯口２８
を設けたプレフイルタケース蓋２７とから成っている。

【００２５】プレフイルタケース受け２４の裏面中央に
はねじ切りした取付け穴２９が設けられており、プレフ
イルタケース受け２４がこの取付け穴２９を介して吸湯
継手管１６の先端のねじ部２２にねじ止めされて、吸湯
継手管１６の入水口１８に取り付けられることとなる。

【００２６】プレフイルタケース２５の底面には多数の
同一高さのリブ３０が立っており、同時に無数の通水穴
３１が明けられていて、プレフイルタ２６はリブ３０の
上に載せ底面と間に所定の隙間を作り湯の通りを良くし
た状態で収納されている。

【００２７】前記したように構成される吸湯装置を浴槽
に取り付けるには、まず浴槽の吸湯穴３２に予め逆止弁
２０を取り付けた吸湯継手管１６を外側から入水口１８
を先頭として取付けフランジ１９が外壁に突き当たるま
で差し込んで固定する。

【００２８】次いで吸湯継手管１６の浴槽内に位置する
入水口１８にプレフイルタケース受け２４をねじ切りし
た取付け穴２９をねじ部２２に嵌めてねじ止めして取り
付けた後、このプレフイルタケース受け２４の中にプレ
フイルタ２６を収納したプレフイルタケース２５を内側
の縁に嵌め合わせて入れる。

【００２９】その後、プレフイルタケース蓋２７をプレ
フイルタケース２５に外側の縁に嵌め合わせて被せ、最
後に浴室やユニツトバスの壁を通したり或いは適当に浴
槽外側回したりして見苦しくない状態で配管された吸湯
管６の先端を吸湯継手管１６の浴槽外に位置する出水口
１７に嵌める。

【００３０】以上のように構成される吸湯装置において
は、清浄化装置の作動が開始されると、浴槽内の湯は、
矢印に示すように、プレフイルタケース蓋２７の吸湯口
２８から吸い込まれ、プレフイルタケース２５に入り、
プレフイルタ２６で大きな汚れが濾過された後通水穴３
１から出て吸湯継手管１６に入水口１８から入る。

【００３１】吸湯継手管１６に入った湯は、湯が順方向
の流れでは逆止弁２０が開いた状態になるので出水口１
７を経て吸湯管６へと流れて行く。

【００３２】装置の運転が所定時間行われるとプレフイ
ルタ２６が汚れが付いて目詰まりしてくるので、このよ
うになったら装置を止めてプレフイルタケース蓋を開け
てプレフイルタケース２５を取り外し、プレフイルタ２
６を洗浄したり或いは交換したりする。

【００３３】装置の作動が停止すると湯は装置本体から
吸湯管６を経て吸湯口２８に向かって逆流するが、この
際には吸湯継手管１６の逆止弁２０が閉じて湯の逆流を
止める。

【００３４】これにより、プレフイルタ２６に付いてい
た汚れが逆流する湯によって洗い落とされて浴槽内の湯
を汚してしまったり、循環ポンプの中の湯が抜けてしま
って装置を作動する前に再び循環ポンプに水張りをしな
ければならなくなったりするようなことがない。

【００３５】吸湯継手管１６に逆止弁２０が取り付けら
れているので、装置の運転を全く初めて開始する際に、
循環ポンプへの水張りを容易に行えることも言うまでも
ないことである。

【００３６】又浴槽内の湯が汚れているために逆止弁２
０にも汚れが付いてしまい弁が円滑に作動しなくなる場
合があるが、逆止弁２０は着脱自在なので、例えば濾過
装置の逆洗をしている際のようなプレフイルタユニツト
２３から湯を吸い込んでいない適当な時期に取り外して
洗浄しておけば、作動不良を防げる。

【００３７】

【発明の効果】本発明は以上のような構成及び作用のも
のであり、浴槽内への配管がなく配管がすっきりとして
おり、同時にプレフイルタ効果を持つ吸湯装置が配備さ
れた浴槽湯清浄化装置が提供される。

【図面の簡単な説明】

【図１】 実施例側断面図、

【図２】 実施例側面図、

【図３】 実施例正面図、

【図４】 従来例配管図。

【符号の説明】

１ 浴槽 ２ 湯 ３ 吸湯装置 ４ 噴湯装置 ５ 装置本体 ６ 吸湯管 ７ 噴湯管 １６ 吸湯継手管 １７ 出水口 １８ 入水口 ２０ 逆止弁 ２３ プレフイルタユニツト ２４ プレフイルタケース受け ２５ プレフイルタケース ２６ プレフイルタ ２７ プレフイルタケース蓋 ２８ 吸湯口 ３２ 吸湯穴

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】清浄化処理するために浴槽内の湯を吸湯装
   置から吸い込み濾過装置、循環ポンプ、ヒータ、殺菌装
   置等の各種清浄化処理機器をまとめて収納した装置本体
   で清浄化処理し、この装置本体で清浄化処理された湯を
   浴槽内に再び噴湯装置から噴出させる浴槽湯の清浄化装
   置において、前記吸湯装置は、両端が開口すると共に浴
   槽に設けた吸湯穴に挿通する外径部と該外径部外周の適
   宜の位置に浴槽の吸湯穴より大きな外径のフランジ部で
   ある取付けフランジを形成した吸湯継手管と、該吸湯継
   手管の取付けフランジ側先端に形成されたねじ部にねじ
   止めするためのネジ部を形成したプレフイルタケース受
   けと、該プレフイルタケース受けの内側に着脱自在に嵌
   め込まれるプレフイルタを収納するプレフイルタケース
   と、該プレフイルタケースに着脱自在で他端が下方に長
   く突出した開口部である吸湯口を設けたプレフイルタケ
   ース蓋と、前記吸湯継手管の他端と装置本体とを連結す
   る吸湯管とを備え、該吸湯管を連結した前記吸湯継手管
   の取付けフランジを前記浴槽に突き当てして前記吸湯穴
   から挿入した先端に装着した前記プレフイルタケース受
   けにより前記吸湯継手管を固定するようにしたことを特
   徴とする浴槽湯清浄化装置。
2. 【請求項２】吸湯継手管の管路の途中に逆止弁が着脱自
   在に取り付けられていることを特徴とする請求項１記載
   の浴槽湯清浄化装置。