JPH07243514A - 歯車変速機のバックラッシ除去装置 - Google Patents

歯車変速機のバックラッシ除去装置

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JPH07243514A
JPH07243514A JP3613794A JP3613794A JPH07243514A JP H07243514 A JPH07243514 A JP H07243514A JP 3613794 A JP3613794 A JP 3613794A JP 3613794 A JP3613794 A JP 3613794A JP H07243514 A JPH07243514 A JP H07243514A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は歯車変速機の歯車のバックラッシ
を解消するとともに、稼働条件が変わってもバックラッ
シ0の状態を維持できるようにした歯車変速機のバック
ラッシ除去装置を提供する。 【構成】 入力軸2に固着された第1の歯車13から
第1の伝達歯車24、伝達軸23、第2の伝達歯車2
7、第2の歯車15へと駆動を伝達させ出力軸3に入力
軸2側の回転を変速して伝達させる減速機1において、
第1の歯車13と噛合する第1のバックラッシ歯車33
と第2の歯車15と噛合する第2のバックラッシ歯車3
3との間に両バックラッシ歯車33,35に対して相対
的に逆方向のトルクを付与するように第1のバックラッ
シ歯車33と一体回動する連結軸32のねじ溝32aに
第2のバックラッシ歯車33を装着しコイルスプリング
39で両歯車33,35を外方に付勢した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばギアドモータ等
の減速又は増速の際にモータ軸に連結して使用する変速
機のバックラッシ除去装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えばギアドモータ等では減速のための
歯車変速機を備えている。図16に示すような歯車変速
機70では入力軸71に固着した第1の歯車72より駆
動力が伝達される。第1の歯車72の駆動力は第1の歯
車72と噛合する第1の伝達歯車73から伝達軸74を
介して第2の伝達歯車75に伝達され、更に、第2の歯
車76を介して出力軸77に回転が変速されて伝達され
る。このように歯車変速機は歯車により減速するため、
歯車間のバックラッシに基づいて、がたつきが生じたり
歯車同士の噛み合いの際に異音が発生する等の不具合が
問題であった。また、歯車変速機の回転する軸にロータ
リーエンコーダを並設し、回転量を検出しその検出デー
タに基づいて種々のシステム制御を行う場合がある。し
かし、バックラッシがあるとロータリーエンコーダが正
確に回転量を検出せず、システム制御ができなくなって
しまう。
【0003】そのため、図16に示すように、第1の歯
車72と第2の歯車76との間には、バックラッシを除
去するために連結軸78で連結された第1及び第2のバ
ックラッシ歯車79,80が並設されている。第2のバ
ックラッシ歯車80は固定ボルト81により固定される
ようになっており、バックラッシを除去する場合にはこ
の両バックラッシ歯車79,80を互いに逆方向に回動
する。すなわち、図17に示すように、例えば第1のバ
ックラッシ歯車79は時計回り方向に回転させ第1の歯
車72との間のバックラッシを除去し、図18に示すよ
うに第2のバックラッシ歯車80は反時計回り方向に回
転させ第2の歯車76との間のバックラッシを消去する
ようにする。そして、その状態で固定ボルト81により
第2のバックラッシ歯車80を固定する。すると、バッ
クラッシが除去された状態で入力軸71の駆動力は出力
軸77に伝達されるようになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、バック
ラッシは常に一定ではなく、温度や湿度、更に歯車の歯
の減り具合い等により徐々に変化するため、上記のよう
に固定ボルト81で固定したとしても状況に応じて調整
し直す必要があった。また、固定ボルト81でしっかり
締めつけたとしても歯車変速機の振動のため緩んでしま
うこともあり、定期的に締め直す必要があった。
【0005】本発明の目的は歯車変速機の歯車のバック
ラッシを解消するとともに、稼働条件が変わってもバッ
クラッシ0の状態を維持できるようにした歯車変速機の
バックラッシ除去装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明者は、請求項1の発明では第1の歯車を入力
軸に固着し、同第1の歯車と噛合する第1の伝達歯車を
伝達軸側に装着するととともに、同伝達軸側には第2の
伝達歯車を装着して、出力軸に固着された第2の歯車と
噛合させて、入力軸側の回転を出力軸側に変速して伝達
するようにした歯車変速機において、第1の歯車と噛合
する第1のバックラッシ歯車と第2の歯車と噛合する第
2のバックラッシ歯車との間に両バックラッシ歯車に対
して相対的に逆方向のトルクを付与するトルク付与手段
を介在したことを要旨とする。
【0007】請求項2の発明では、請求項1の発明の歯
車変速機において、前記トルク付与手段を前記一方のバ
ックラッシ歯車の回動軸心と同軸に固着されるととも
に、他方のバックラッシ歯車と噛合するねじ部材と、両
バックラッシ歯車を互いに逆方向に付勢する付勢部材と
により構成するようにしたことを要旨とする。また、請
求項3の発明では請求項1の発明の歯車変速機におい
て、前記トルク付与手段は前記両バックラッシ歯車間に
懸架されたばね部材と同ばね部材に曲げモーメントを付
与する曲げモーメント付与手段と、同ばね部材に曲げモ
ーメントを付与した状態で固定するばね部材固定手段と
より構成するようにしたことを要旨とする。
【0008】
【作用】上記の構成とすれば、請求項1の発明では、歯
車変速機の駆動力は入力軸に固着した第1の歯車から第
1の伝達歯車、伝達軸、第2の伝達歯車、第2の歯車と
順に伝達されて出力軸に変速されて伝達される。一方、
第1の歯車と噛合するバックラッシ歯車と第2の歯車と
噛合するバックラッシ歯車とをそれぞれ逆方向にトルク
付与手段によりトルクをかけるため各歯車のバックラッ
シが除去される。請求項2の発明では、一方のバックラ
ッシ歯車の回動軸心と同軸に固着され、他方のバックラ
ッシ歯車と噛合するねじ部材により相対的に両バックラ
ッシ歯車は逆方向に回転する。両バックラッシ歯車を付
勢部材により内部から外方に付勢すると、付勢力はねじ
により両バックラッシ歯車を相対的に逆方向に回転させ
るトルクに変換され、各歯車のバックラッシが除去され
る。
【0009】また、請求項3の発明では、両バックラッ
シ歯車間に懸架されたばね部材を曲げモーメント付与手
段により曲げて、両バックラッシ歯車を相対的に逆方向
に回転させるトルクを発生させる。そして、ばね部材固
定手段によりばね部材を曲げた状態で固定すれば常時両
バックラッシ歯車にトルクが発生しているため、各歯車
のバックラッシが除去される。
【0010】
【実施例】以下、本発明にかかる歯車変速機のバックラ
ッシ除去装置の実施例について図面に基づいて詳細に説
明する。 (実施例1)図1〜7に基づいて実施例1を説明する。
図1に示すように歯車変速機たる減速機1の入力軸2は
図示しないモータ軸に連結されてモータからの駆動が伝
達され、出力軸3側へ回転を伝達するようになってい
る。減速機1は入力軸フレーム4及び出力軸フレーム5
により保護されている。尚、以下の説明において入力軸
2側を後方側と言い、出力軸3側を前方側と言う。そし
て後方側から前方をみて右手側を右側方といい、左手側
を左側方という。
【0011】入力軸2は入力軸フレーム4の後端部に形
成された開口部4aに挿通され、軸受6により回動自在
に支持されている。入力軸フレーム4は椀状に形成さ
れ、前方側が大きく開口されている。入力軸フレーム4
の前端縁部には出力軸フレーム5との係合部4bが形成
されている。入力軸フレーム4の内面側であって、挿通
穴5の左右両側には断面凵状の軸受フランジ11,12
が前方側に向かって突出形成されている。開口部4aの
後端であって、入力軸2の間外周にはオイルシール7が
介在されている。
【0012】同入力軸2の先端には第1の歯車13が形
成されている。平歯車よりなる同第1の歯車13の回転
中心は入力軸2の軸心と一致するように形成されてい
る。第1の歯車13の歯数は26、モジュールは1.5
とされている。
【0013】前記入力軸2の前方の対向する位置であっ
て、出力軸フレーム5の挿通穴5aには出力軸3が装着
されている。出力軸フレーム5は筒形状に形成され、後
方側が大きく開口されている。出力軸フレーム5の内面
側であって、挿通穴5aの左右両側には断面凵状の軸受
フランジ17,18が後方側に向かって突出形成されて
いる。出力軸フレーム5の挿通穴5aには蓋8がボルト
9により固着されており、同挿通穴5aを閉塞するよう
になっている。蓋8と出力軸3との間にはオイルシール
10が介在されている。出力軸フレーム5の後端縁部に
は入力軸フレーム4との係合部5bが形成されている。
出力軸フレーム5と前記入力軸フレーム4とは係合部4
b,5bにおいて係合し、減速機1の外郭たる装置フレ
ーム19を構成している。
【0014】出力軸3は入力軸2の軸心と一致する位置
に出力軸フレーム5の軸受14により回動自在に支持さ
れ、先端側は出力軸フレーム5に形成された挿通穴5a
より外方に突出されている。出力軸3の後端には第1の
歯車13に対して歯数及びモジュールの大きな平歯車よ
りなる第2の歯車15が形成されている。同第2の歯車
15の歯数は40、モジュールは1.5とされている。
入力軸フレーム4の下側には載置用の脚部20が形成さ
れており、減速機1を支持するようになっている。
【0015】両軸フレーム4,5の左方(図1において
下方)の軸受フランジ11,17間には軸受21,22
を介して伝達軸23が回動自在に装着されている。伝達
軸23の後端寄りには、前記第1の歯車13と噛合する
平歯車よりなる第1の伝達歯車24が固着されている。
第1の歯車13の歯25の一部と第1の伝達歯車24の
歯26の一部と常時噛合状態となっており、両歯車1
3,24間にはバックラッシが形成されている。尚、第
1の伝達歯車24の歯数は33でモジュールは1.5と
されている。
【0016】伝達軸23の先端寄りには前記第2の歯車
15と噛合する平歯車よりなる第2の伝達歯車27が固
着されている。第2の伝達歯車27の歯数は20でモジ
ュールは1.5とされている。第2の伝達歯車27の歯
29の一部と第2の歯車15の歯28の一部とは常時噛
合状態となっており、両歯車15,27間にはバックラ
ッシが形成されている。
【0017】一方、両軸フレーム4,5の右方(図1に
おいて上方)の軸受フランジ12,18間には軸受3
0,31を介してねじ部材(トルク付与手段)たる連結
軸32が回動自在に装着されている。連結軸32の前方
外周には右ねじのねじ溝32aが形成されている。連結
軸32の後端寄りには、前記第1の歯車13と噛合する
平歯車よりなる第1のバックラッシ歯車33が固着され
ている。第1の歯車13の歯25の一部と第1のバック
ラッシ歯車33の歯34の一部と常時噛合状態となって
おり、両歯車13,33間にはバックラッシが形成され
ている。尚、第1のバックラッシ歯車33の歯数及びモ
ジュールは第1の伝達歯車24と同じとされている。
【0018】連結軸32の先端寄りであって、前記ねじ
溝32a外周には前記第2の歯車15と噛合する平歯車
よりなる第2のバックラッシ歯車33が固着されてい
る。第2のバックラッシ歯車35は円環状に形成されて
おり、内周面には右ねじのねじ溝35aが形成されてい
る。第2のバックラッシ歯車33は第2の伝達歯車27
の歯数及びモジュールと同じとされている。第2のバッ
クラッシ歯車35の歯37の一部と第2の歯車15の歯
38の一部とは常時噛合状態となっており、両歯車1
5,35間にはバックラッシが形成されている。
【0019】連結軸32のねじ溝32aと第2のバック
ラッシ歯車35のねじ溝35aとは複数の鋼球36を介
して噛合状態とされている。すなわち、連結軸32と第
2のバックラッシ歯車35はボールねじとなっており、
第2のバックラッシ歯車35が連結軸32に沿って前後
に移動する際には連結軸32との間の摩擦が極力軽減さ
れるようになっている。連結軸32の外周であって、第
1及び第2のバックラッシ歯車33,35間には、両バ
ックラッシ歯車33,35を互いに外方に付勢する付勢
部材(トルク付与手段)たるコイルスプリング39が装
着されている。
【0020】次に、図1〜4に基づいて両バックラッシ
歯車33,35によるバックラッシ除去機構についてよ
り詳しく説明する。第1のバックラッシ歯車33と一体
に形成された連結軸32に対して第2のバックラッシ歯
車35が固着されている。従って、両バックラッシ歯車
33,35は相対的に逆方向に回転する歯車となる。図
1及び図2に示すように第1のバックラッシ歯車33は
コイルスプリング39により後方側に付勢されている。
連結軸32のねじ溝32aは右ねじであるため、付勢状
態にあっては第1のバックラッシ歯車33には常に前方
からみて時計回り方向のトルクが付与されている。そし
て、図2に示すように、第1のバックラッシ歯車33の
歯34は下方側のピッチ点34aにおいて第1の歯車1
3の歯25の上方側のピッチ点25aと押圧状態で接し
ている。従って、第1のバックラッシ歯車33と第1の
歯車13との間でのバックラッシが除去されている。
【0021】一方、図1及び図3に示すように第2のバ
ックラッシ歯車35はコイルスプリング39により前方
側に付勢されている。第2のバックラッシ歯車35は第
1のバックラッシ歯車33とは逆方向に回転するため、
付勢状態にあっては常に前方からみて反時計回り方向の
トルクが付与されている。そして、図3に示すように第
2のバックラッシ歯車35の歯37の上方側のピッチ点
37aは第2の歯車15の歯38の下方側のピッチ点3
8aと押圧状態で接している。従って、第2のバックラ
ッシ歯車35と第2の歯車15との間でのバックラッシ
が除去されている。
【0022】図1及び図4に示すように、第1のバック
ラッシ歯車33からのトルクが伝達された第1の歯車1
3は反時計回り方向のトルクが発生している。この状態
下で第1の歯車13の歯25は上方側のピッチ点25a
において第1の伝達歯車24の歯25の下方側のピッチ
点25aと押圧状態で接している。従って、第1の伝達
歯車24と第1の歯車13との間でのバックラッシが除
去されている。
【0023】一方、図5に示すように、第2のバックラ
ッシ歯車35からのトルクが伝達された第2の歯車15
は時計回り方向のトルクが発生している。そして、図5
で示すように第2の歯車35の歯34は下方側のピッチ
点34aにおいて第2の伝達歯車27の歯29の上方側
のピッチ点29aと押圧状態で接している。従って、第
2の伝達歯車27と第2の歯車15との間でのバックラ
ッシが除去されている。
【0024】すなわち、コイルスプリング39の付勢力
に基づく第1のバックラッシ歯車33のトルクが第1の
歯車13、第1の伝達歯車24、伝達軸23、第2の伝
達歯車29、第2の歯車15、第2のバックラッシ歯車
35へと伝達され連結軸32から第1のバックラッシ歯
車33へと一巡してバランスが保たれている。このトル
クは第2のバックラッシ歯車35から見れば逆に第2の
歯車15、第2の伝達歯車27、伝達軸23、第1の伝
達歯車24、第1の歯車13、第1のバックラッシ歯車
33へと伝達されていると考えることもできる。いずれ
にしても結果的に、コイルスプリング39に基づく両バ
ックラッシ歯車33,35のトルクが各歯車間における
バックラッシを効果的に除去する。
【0025】次に本実施例の減速機1の作用を説明す
る。図6に示すように、図示しないモータの駆動をうけ
て、前方から見て反時計回り方向に入力軸2が回転する
と、まず第1の歯車13から第1の伝達歯車24にその
駆動が伝達される。第1の伝達歯車24から更に伝達軸
23、第2の伝達歯車27、第2の歯車15へと駆動が
伝達され、出力軸3へと回転は伝達される。小歯車たる
第1の歯車13から大歯車たる第2の歯車15の回転に
変換されるため、出力軸3は減速回転させられることと
なる。
【0026】一方、第1のバックラッシ歯車33は図2
で示すように入力軸2の回転方向とは逆方向に回転する
トルクが作用して、前記の如く第1の歯車13とのバッ
クラッシが除去されている。しかし、その結果、第1の
歯車13の回転方向に対して第1のバックラッシ歯車3
3との接点がないため、入力軸2が回転しても第1の歯
車13の駆動力は直接的には第1のバックラッシ歯車2
6へは伝達されない。すなわち、出力軸3への駆動伝達
には直接的には寄与しない。
【0027】図6の矢印で示すように入力軸2の駆動は
第1の歯車13から、まず第1の伝達歯車24に伝達さ
れ、第1の伝達歯車24から伝達軸23、第2の伝達歯
車27、第2の歯車15、第2のバックラッシ歯車3
5、連結軸32と経由して第1のバックラッシ歯車26
へ伝達される。すなわち、第1のバックラッシ歯車33
は第1の歯車13が回転を始めると同時に、伝達軸23
側から迂回して伝達された駆動力をうけて第1の歯車1
3と共に共回りすることとなる。そして、その際には第
1のバックラッシ歯車33と第1の歯車13との間での
バックラッシが除去された状態を維持しつつ回転するこ
ととなる。
【0028】次に、図示しないモータが逆転した場合の
作用について説明する。図7に示すように、入力軸2は
図6の場合とは逆に前方から見て時計回り方向に回転す
る。すると、まず第1の歯車13から第1のバックラッ
シ歯車33にその駆動が伝達される。そして、第1のバ
ックラッシ歯車33から更に連結軸32、第2のバック
ラッシ歯車37、第2の歯車15へと駆動が伝達され、
回転は減速されて出力軸3へと伝達される。
【0029】一方、第1の伝達歯車24は図3で示すよ
うに入力軸2の回転方向とは逆方向に回転するトルクが
作用して、前記の如く第1の歯車13とのバックラッシ
が除去されている。しかし、第1の歯車13の回転方向
に対して第1の伝達歯車24との接点がないため、入力
軸2が回転しても第1の歯車13の駆動力は直接的には
第1の伝達歯車24へは伝達されないこととなる。すな
わち、出力軸3への駆動伝達には直接的には寄与しな
い。
【0030】図7の矢印で示すように入力軸2の駆動
は、第1の歯車13からまず第1のバックラッシ歯車3
3に伝達され、その後連結軸32、第2のバックラッシ
歯車35、第2の歯車15、第2の伝達歯車27、伝達
軸23と経由して第1の伝達歯車24へ伝達される。す
なわち、第1の伝達歯車24は第1の歯車13が回転を
始めると同時に、連結軸32側から迂回して伝達された
駆動力をうけて第1の歯車13と共に共回りすることと
なる。そして、その際には第1の伝達歯車24と第1の
歯車13との間でのバックラッシが除去された状態を維
持しつつ回転することとなる。
【0031】このように、入力軸2の回転方向が変わる
ことにより、第1の歯車13から直接的に駆動力を受け
る歯車は、第1の伝達歯車24或いは第1のバックラッ
シ歯車33となる。そして、各歯車間のバックラッシは
入力軸2がいずれの方向に回転しても除去された状態を
維持する。
【0032】以上のように構成することにより本実施例
1は次のような効果を奏する。 (1)コイルスプリング39の付勢力により、第1のバ
ックラッシ歯車33と第2のバックラッシ歯車35とが
互いに逆方向のトルクを発生する。このトルクにより第
1の歯車13と第1の伝達歯車24とのバックラッシ、
第2の伝達歯車27と第2の歯車15とのバックラッ
シ、第2の歯車15と第2のバックラッシ歯車35との
バックラッシ及び第1のバックラッシ歯車33と第1の
歯車13とのバックラッシがそれぞれ除去される。従っ
て、歯車同士の噛み合いの際に異音が発生する等の不具
合が生ずることがなく、出力軸3等にロータリーエンコ
ーダを装着して回転量を検出する場合も、軸3は常に遊
びがないため正確な回転量が計測できることとなる。
【0033】(2)温度差や乾湿、更に歯車の歯の磨耗
によりバックラッシ量に多少変動があっても、コイルス
プリング39の緩衝作用により自動的に調節される。 (3)連結軸32と第2のバックラッシ歯車35とはボ
ールねじとなっているため、第2のバックラッシ歯車3
5を連結軸32に対して回動させる際の摩擦が少ない。
従って、第2のバックラッシ歯車35にトルクを発生さ
せるためのコイルスプリング39のばね強度が場合にボ
ールねじを使用しない場合と比較してより小さいもので
よい。
【0034】(4)入力軸3を前方から見て反時計回り
方向に入力軸2が回転すると、第1の歯車13から第1
の伝達歯車24にその駆動が伝達され、伝達軸23側よ
り出力軸3に駆動が伝達される。また、逆に時計回り方
向に入力軸2が回転すると、第1の歯車13から第1の
バックラッシ歯車33にその駆動が伝達され、連結軸3
2側より出力軸3に駆動が伝達される。そして、どちら
に回転させても、各歯車間のバックラッシが除去された
状態を維持しつつ駆動は出力軸3に伝達されるようにな
っている。
【0035】(5)連結軸32の前方にはねじ溝32a
が形成されており、第2のバックラッシ歯車35は連結
軸32のねじ溝32a外周を前後移動可能となってい
る。従って、入力軸2と出力軸3との距離が厳密に計測
されていなくとも現場で微調整することができる。ま
た、入力軸2と出力軸3との間隔の異なる他機種に応用
する場合には第2のバックラッシ歯車35を移動すれば
別途設計せずとも援用することが可能である。 (実施例2)図4及び図5、図8〜図14に基づいて実
施例2の減速機1を説明する。尚、実施例1と共通する
部材についてはその作用、効果とも同様であるため共通
番号を付して、詳しい説明を省略する。
【0036】図8に示すように、入力軸フレーム4に形
成された右側方(図8において上方)の軸受12と出力
軸フレーム5に形成された同じく右側方の軸受18の間
には軸受30,31を介して連結軸46が回動自在に装
着されている。連結軸46の後端寄りには、前記第1の
歯車13と噛合する平歯車よりなる第1のバックラッシ
歯車47が固着されている。第1の歯車13の歯25の
一部と第1のバックラッシ歯車47の歯48の一部と常
時噛合状態となっており、両歯車13,47間にはバッ
クラッシが形成されている。尚、第1のバックラッシ歯
車47の歯数及びモジュールは第1の伝達歯車24と同
じとされている。図9(a)に示すように第1のバック
ラッシ歯車47の外周寄りの180度対向する位置に
は、一対の長孔47aが第1のバックラッシ歯車47の
前面側から後面側まで貫通状態に形成されている。
【0037】図8及び図9(a)に示すように、第1の
バックラッシ歯車47の前面側であって、連結軸46に
は回転盤49が同第1のバックラッシ歯車47に隣接し
て装着されている。回転盤49は中央に連結軸46が挿
通される挿通孔49aが形成され、連結軸46が挿通さ
れた状態で回動可能とされた円盤状の環体である。回転
盤49の外周縁には図示しないレンチを装着して回転さ
せる際の係止部としての凹部50が所定間隔で6か所に
形成されている。回転盤49の外周寄りであって180
度対向する位置には、前記第1のバックラッシ歯車47
の長孔47aと対応する長孔49bが形成されている。
長孔49bの内周側には挿通孔49aを包囲するように
8つの小孔49cが等間隔で穿設されている。回転盤4
9と第1のバックラッシ歯車47の両長孔47a,49
bにはばね部材固定手段たる固定ピン51aが挿通さ
れ、固定ナット51bにより回転盤49と第1のバック
ラッシ歯車47とは一体的に固定されている。回転盤4
9と第1のバックラッシ歯車47とは両長孔47a,4
9bの重複する範囲において相対的に回動可能となって
いる。
【0038】図8及び図10に示すように、連結軸46
の先端寄りには前記第2の歯車15と噛合する平歯車よ
りなる第2のバックラッシ歯車52が固着されている。
第2のバックラッシ歯車52は第2の伝達歯車27の歯
数及びモジュールと同じとされている。第2のバックラ
ッシ歯車52の歯53の一部と第2の歯車15の歯38
の一部とは常時噛合状態となっており、両歯車15,5
2間にはバックラッシが形成されている。図10に示す
ように、第2のバックラッシ歯車52の後面には円周方
向に沿って、前記第1のバックラッシ歯車47の小孔4
9cに対応する8つの小孔52aが穿設されている。両
小孔49c,52aには、ばね部材(トルク付与手段)
たる2本の硬鋼線材よりなる断面円形のスプリングシャ
フト54の両端部がそれぞれ挿入されて懸架状態に保持
されている。スプリングシャフト54の径は6mmとさ
れている。
【0039】次に、図4及び図5乃至は図11及び12
に基づいて両バックラッシ歯車47,52によるバック
ラッシ除去機構についてより詳しく説明する。まず、1
本のスプリングシャフト54を両小孔49c,52a間
に懸架する。もう一方のスプリングシャフト54は18
0度対向する位置に同様に対向する小孔間に懸架する。
この状態では、未だ両バックラッシ歯車47,52間に
スプリングシャフト54のトルクに基づく回転力は発生
していない。また、回転盤49も第1のバックラッシ歯
車47に対して固定されていない。この状態で長孔47
a,49b内には固定ピン51aを仮に挿通しておく。
次いで、回転盤49を前方から見て反時計回り方向に回
転させて、両スプリングシャフト54に曲げモーメント
を与え、時計回り方向のトルクを発生させる。図11の
ように回転盤49に前方から見て時計回り方向にトルク
が付与された状態で、固定ピン51a先端の固定ナット
51bを締め、回転盤49を第1のバックラッシ歯車4
7に対して固定する。すると、第1のバックラッシ歯車
47には常時時計回り方向のトルクが付与されることと
なる。
【0040】図11に示すように、第1のバックラッシ
歯車47の歯48は下方側のピッチ点48aにおいて第
1の歯車13の歯25の上方側のピッチ点25aと押圧
状態で接している。従って、第1のバックラッシ歯車3
3と第1の歯車13との間でのバックラッシが除去され
ている。
【0041】一方、図12に示すように第2のバックラ
ッシ歯車52は両スプリングシャフト54のトルクによ
り、第1のバックラッシ歯車47とは相対的に逆方向の
トルクが付与されることとなる。そして、図12に示す
ように第2のバックラッシ歯車52の歯53の上方側の
ピッチ点53aは第2の歯車15の歯38の下方側のピ
ッチ点38aと押圧状態で接している。従って、第2の
バックラッシ歯車35と第2の歯車15との間でのバッ
クラッシが除去されている。
【0042】図4及び図5に基づいて実施例1で説明し
たように、実施例2においても第1のバックラッシ歯車
33からのトルクが伝達された第1の歯車13は反時計
回り方向のトルクが発生している。この状態下で第1の
歯車13の歯25は上方側のピッチ点25aにおいて第
1の伝達歯車24の歯25の下方側のピッチ点25aと
押圧状態で接して、バックラッシが除去されている。ま
た、第2の伝達歯車27と第2の歯車15との間でのバ
ックラッシが除去されていることも実施例1と同様であ
る。
【0043】すなわち、両スプリングシャフト54のト
ルクに基づく第1のバックラッシ歯車47の回転力が第
1の歯車13、第1の伝達歯車24、伝達軸23、第2
の伝達歯車29、第2の歯車15、第2のバックラッシ
歯車52へと伝達され連結軸46から第1のバックラッ
シ歯車47へと一巡してバランスが保たれている。一
方、この回転力は第2のバックラッシ歯車52から見れ
ば逆に第2の歯車15、第2の伝達歯車27、伝達軸2
3、第1の伝達歯車24、第1の歯車13、第1のバッ
クラッシ歯車52へと伝達されていると考えることもで
きる。いずれにしても結果的に、両スプリングシャフト
54に基づくトルクが各歯車間におけるバックラッシを
効果的に除去する。
【0044】次に実施例2の減速機1の作用を説明する
が、基本的に実施例2の作用は実施例1と同様であるた
め説明は簡略化する。図13に示すように、図示しない
モータの駆動をうけて、前方から見て反時計回り方向に
入力軸2が回転すると、すると第1の歯車13、第1の
伝達歯車24、伝達軸23、第2の伝達歯車27、第2
の歯車15へと駆動が伝達され、出力軸3へと回転は伝
達される。小歯車たる第1の歯車13から大歯車たる第
2の歯車15の回転に変換されるため、出力軸3は減速
回転させられることとなる。
【0045】一方、第1のバックラッシ歯車47は図1
1で示すように入力軸2の回転方向とは逆方向に回転す
るトルクが作用するため、入力軸2の回転力は直接的に
は第1のバックラッシ歯車26へは伝達されない。図1
3の矢印で示すように入力軸2の駆動は、第1の歯車1
3、第1の伝達歯車24、伝達軸23、第2の伝達歯車
27、第2の歯車15、第2のバックラッシ歯車52、
連結軸46と迂回して第1のバックラッシ歯車47へと
伝達される。
【0046】次に、図示しないモータが逆転した場合の
作用について説明する。図14に示すように、入力軸2
は図13の場合とは逆に前方から見て時計回り方向に回
転する。そして、駆動力は第1の歯車13、第1のバッ
クラッシ歯車47、連結軸46、第2のバックラッシ歯
車37、第2の歯車15へと駆動が伝達され、回転は減
速されて出力軸3へと伝達される。
【0047】一方、第1の伝達歯車24は入力軸2の回
転方向とは逆方向に回転するトルクが作用するため、入
力軸2が回転しても第1の歯車13の駆動力は直接的に
は第1の伝達歯車24へは伝達されないこととなる。
【0048】図14の矢印で示すように入力軸2の駆動
は、第1の歯車13、第1のバックラッシ歯車47、連
結軸46、第2のバックラッシ歯車52、第2の歯車1
5、第2の伝達歯車27、伝達軸23と迂回して第1の
伝達歯車24へ伝達される。
【0049】以上のように構成することにより本実施例
2は次のような効果を奏する。 (1)両スプリングシャフト54のトルクにより、第1
のバックラッシ歯車47と第2のバックラッシ歯車52
とが互いに逆方向の回転力を付与される。このトルクに
より第1の歯車13と第1の伝達歯車24とのバックラ
ッシ、第2の伝達歯車27と第2の歯車15とのバック
ラッシ、第2の歯車15と第2のバックラッシ歯車52
とのバックラッシ及び第1のバックラッシ歯車47と第
1の歯車13とのバックラッシがそれぞれ除去される。
従って、歯車同士の噛み合いの際に異音が発生する等の
不具合が生ずることがなく、出力軸3等にロータリーエ
ンコーダを装着して回転量を検出する場合も、軸3は常
に遊びがなく正確な回転量が計測できることとなる。
【0050】(2)温度差や乾湿、更に歯車の歯の磨耗
によりバックラッシ量に多少変動があっても、両スプリ
ングシャフト54の緩衝作用により自動的に調節され
る。 (3)第1のバックラッシ歯車47と回転盤49との相
対回動量を変えて固定すれば、スプリングシャフト54
のねじり量を大きくすることも少なくすることもでき
る。すなわち、ねじり量を大きくすればそれだけトルク
も大きくなり強い相対回転力が第1のバックラッシ歯車
47と第2のバックラッシ歯車52との間に発生するこ
ととなり、確実に各歯車のバックラッシを除去すること
ができる。
【0051】(4)回転盤49と第2のバックラッシ歯
車52間には180度対向する位置に2本のスプリング
シャフト54が配設されている。従って、バランスよく
両バックラッシ歯車47,52を相対回転させることが
できる。
【0052】(5)全ての歯車をセッティングした後
に、回転盤49を回転させて固定ピン51aとナット5
1bで固定するだけで、簡単にバックラッシを除去でき
る。また、回転盤49を回転させる際も、凹部50に対
応するレンチを装着することで大きな力は不要となる。
尚、凹部50の数は6か所未満1か所以上でもよく、ま
た7か所以上でもよい。
【0053】その他、実施例1の(4)の効果も実施例
2において同様に奏される。以上、本発明の実施例につ
いて詳述したが、本発明は他の態様に変更して実施する
ことも可能である。
【0054】上記実施例1及び2では減速機1に応用
したが、これを増速機に応用するようにしてもよい。こ
の場合でも、歯車による駆動伝達のバックラッシ除去の
問題が生ずるからである。
【0055】上記実施例以外の歯車の車数及びモジュ
ールとすることも自由である。 上記実施例1ではトルク付与手段としてコイルスプリ
ング39を使用したが、図15に示すような板スプスリ
ング55を用いることも可能である。この場合でも両バ
ックラッシ歯車33,35には相対的なトルクが発生す
るからである。
【0056】上記実施例2では硬鋼線材よりなるスプ
リングシャフト54を用いたが、その他ピアノ線、オイ
ルテンパ線、炭素工具鋼、マンガン鋼、シリコン−マン
ガン鋼、シリコン−クロム鋼、マンガン−クロム鋼、ク
ロム−バナジウム鋼、マンガン−クロム−バナジウム
鋼、ボロン添加鋼、ニッケル−クロム−モリブデン鋼等
のばね鋼を使用してもよい。また、細線を束ねて使用し
てもよく、これら線材を組合せて使用することも自由で
ある。
【0057】上記実施例2では2本のスプリングシャ
フト54を用いたが、8つの小孔49c,52aが穿設
されているためスプリングシャフト54は最高8本まで
装着することができる。従って、装着するスプリングシ
ャフト54の数を変更することで簡単にトルクの調整を
することができる。また、同じトルクを得る場合に、径
の異なるスプリングシャフト54を用いてもよい。例え
ば上記実施例2ではスプリングシャフト54の径は6m
mであったが、8つの小孔49c,52aとも使用する
場合では径は3mmでよい。従って、所望のトルクを得
るために様々な径のスプリングシャフト54をを組み合
わせて使用することも可能である。
【0058】上記実施例2では原則としてそれぞれ対
向する小孔49c,52aにスプリングシャフト54を
装着するようにしていた。しかし、対向位置以外の小孔
49c,52a同士に装着するようにしてもかまわな
い。また、小孔49c,52aの数は必ずしも8つに限
定されることはなく7つ以下でもよく9つ以上でもよ
い。これら小孔49c,52aは等間隔であれば、スプ
リングシャフト54をバランスよく装着できるため好ま
しいが、必ずしも等間隔でなくともよい。
【0059】回転盤49を回転させるための、レンチ
装着部たる凹部50は他の手段を用いてもよい。例えば
回転盤49の外周に挿通孔を穿設し、ここにバール等の
長尺状の部材を挿入し、回転させるようにしてもよい。
また、必ずしもなくともよい。
【0060】その他、本発明はバックラッシ歯車に逆方
向のトルクを与えるようなトルク付与手段が介在されて
いれば、歯車変速機として様々に設計変更したもの、例
えば遊星歯車機構を有するようなものであっても応用で
きる等、その主旨を逸脱しない範囲において変更して実
施することは自由である。
【0061】付記 以上の実施例によって把握されるその他の技術的思想に
ついて、その効果とともに以下に記載する。
【0062】(1)請求項3における曲げモーメント付
与手段として、バックラッシ歯車と同軸で回転可能な回
転盤にばね部材の一端を固定し、同回転盤をバックラッ
シ歯車との間で相対回転させてばね部材に曲げモーメン
トを付与するようにすること。これにより、全ての歯車
を組み合わせた後に、回転盤を回転させれば簡単にバッ
クラッシを除去することができる。
【0063】(2)(1)において更にばね部材固定手
段として、回転盤とバックラッシ歯車47に長孔を形成
し、両長孔に対して固定部材を装着して固定するように
する。これにより、長孔にて固定位置を変更すること
で、ばね部材のトルクを調整することが可能となる。
【0064】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1の発明で
は、両バックラッシ歯車にそれぞれ逆方向にトルクをか
けるため、結果として各歯車のバックラッシは例えば温
度や湿度や磨耗等により歯車の歯の条件が変わっても除
去されることとなる。請求項2の発明では請求項1の発
明に加えて、付勢部材による付勢力はねじにより両バッ
クラッシ歯車を相対的に逆方向に回転させるトルクに変
換され、各歯車のバックラッシは請求項1の発明と同様
に除去される。請求項3の発明では、請求項1の発明に
加えてばね部材を曲げモーメント付与手段により曲げた
状態で、固定したため常時両バックラッシ歯車にトルク
が発生しているため、請求項1の発明と同様にバックラ
ッシが除去される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の変速機の実施例1を説明する平断面図
である。
【図2】同じ実施例1の変速機のA−A線より見た要部
横断面図である。
【図3】同じ実施例1の変速機のB−B線より見た要部
横断面図である。
【図4】同じ実施例1及び実施例2の変速機のC−C線
より見た要部横断面図である。
【図5】同じ実施例1及び実施例2の変速機のD−D線
より見た要部横断面図である。
【図6】同じ実施例1における変速機の駆動の伝達方向
を説明する要部平面図である。
【図7】同じ実施例1における変速機の駆動の伝達方向
を説明する要部平面図である。
【図8】本発明の変速機の実施例2を説明する平断面図
である。
【図9】同じ実施例2における第1のバックラッシ歯車
の斜視図であり、(a)は斜め後方より見た斜視図であ
り(b)は斜め前方よりみた斜視図である。
【図10】同じ実施例2における第2のバックラッシ歯
車の斜視図である。
【図11】同じ実施例2の変速機のE−E線より見た要
部横断面図である。
【図12】同じ実施例2の変速機のF−F線より見た要
部横断面図である。
【図13】同じ実施例2における変速機の駆動の伝達方
向を説明する要部平面図である。
【図14】同じ実施例2における変速機の駆動の伝達方
向を説明する要部平面図である。
【図15】他の実施例の要部を説明する平面図である。
【図16】従来の歯車変速機を説明する一部破断平面図
である。
【図17】同じ従来例におけるM−M線より見た要部横
断面図である。
【図18】同じ従来例におけるN−N線より見た要部横
断面図である。
【符号の説明】
1…変速機たる減速機、2…入力軸、3…出力軸、24
…第1の伝達歯車、27…第2の伝達歯車、33…第1
のバックラッシ歯車、35…第2のバックラッシ歯車、
32…ねじ部材(トルク付与手段)たる連結軸、39…
付勢部材(トルク付与手段)たるコイルスプリング、4
9…曲げモーメント付与手段(トルク付与手段)たる回
転盤、54…ばね部材(トルク付与手段)たるスプリン
グナット、51a…ばね固定手段(トルク付与手段)た
る固定ピン、51b…ばね固定手段(トルク付与手段)
たる固定ナット。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の歯車を入力軸に固着し、同第1の
    歯車と噛合する第1の伝達歯車を伝達軸側に装着すると
    とともに、同伝達軸側には第2の伝達歯車を装着して、
    出力軸に固着された第2の歯車と噛合させて、入力軸側
    の回転を出力軸側に変速して伝達するようにした歯車変
    速機において、 第1の歯車と噛合する第1のバックラッシ歯車と第2の
    歯車と噛合する第2のバックラッシ歯車との間に両バッ
    クラッシ歯車に対して相対的に逆方向のトルクを付与す
    るトルク付与手段を介在したことを特徴とする歯車変速
    機のバックラッシ除去装置。
  2. 【請求項2】 前記トルク付与手段は前記一方のバック
    ラッシ歯車の回動軸心と同軸に固着されるとともに、他
    方のバックラッシ歯車と噛合するねじ部材と、両バック
    ラッシ歯車を互いに逆方向に付勢する付勢部材とにより
    構成されたことを特徴とする請求項1に記載の歯車変速
    機のバックラッシ除去装置。
  3. 【請求項3】 前記トルク付与手段は前記両バックラッ
    シ歯車間に懸架されたばね部材と同ばね部材に曲げモー
    メントを付与する曲げモーメント付与手段と、同ばね部
    材に曲げモーメントを付与した状態で固定するばね部材
    固定手段とより構成されたことを特徴とする請求項1に
    記載の歯車変速機のバックラッシ除去装置。
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