WO2020009075A1 - ステアリングシステム - Google Patents

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真史 疋田
松田 靖之
竜峰 森田
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Abstract

【課題】小型に構成することができるとともに、操舵装置や転舵装置への電源供給が行えない場合にも、車両の操舵を行うことできる構造を実現する。 【解決手段】反力付与モータ6の動力を減速してステアリングシャフト5に伝達するための減速機構28を、ステアリングシャフト5のシャフト側歯部9と、第1の歯部26および第2の歯部27を有する二段歯車7a、7bと、反力付与モータ6のモータ側歯部19とにより構成する。トルク伝達機構4は、ステアリングシャフト5とステアリングギヤユニット49の入力軸51とを、該ステアリングシャフト5と該入力軸51との間で、トルクを機械的に伝達するモードと伝達しないモードとを切り換え可能に接続する。

Description

ステアリングシステム
 本発明は、ステアリングホイールを有する操舵装置と、1対の操舵輪に舵角を付与するための転舵装置とを、電気的に接続してなる、ステアバイワイヤ方式のステアリングシステムに関する。
 ステアバイワイヤ方式のステアリングシステムは、ステアリングホイールを有する操舵装置と、該操舵装置に電気的に接続された、1対の操舵輪に舵角を付与するための転舵装置とを備える。前記操舵装置は、ステアリングホイールの操作量を測定するためのセンサをさらに備え、該センサの出力信号に基づいて、転舵装置のアクチュエータを駆動することにより、1対の操舵輪に舵角を付与する。
 ステアバイワイヤ方式のステアリングシステムは、ステアリングホイールの操作量に対する操舵輪の舵角を、車両の走行速度などに応じて調節することができるといった利点を有する。
 ところで、ステアバイワイヤ方式のステアリングシステムは、ステアリングホイールに対し、電動モータにより操作反力を付与するように構成されている。
 特開2007-55453号公報に記載のステアリングシステムは、電動モータの動力をステアリングシャフトに、減速機構などを介することなく、直接付与するように構成されている。このようなダイレクトドライブ方式の構造では、電動モータが大型化するといった問題が生じる。
 これに対し、特開2009-73334号公報に記載のステアリングシステムは、1対の電動モータの出力軸をステアリングシャフトと平行に配置し、電動モータのそれぞれの動力を、二段歯車を介してステアリングシャフトに付与するように構成されている。具体的には、二段歯車のそれぞれの大径側歯部を、電動モータの出力軸に配したモータ側歯部に噛合させ、かつ、二段歯車のそれぞれの小径側歯部を、ステアリングシャフトに配したシャフト側歯部に噛合させている。
特開2007-55453号公報 特開2009-73334号公報
 特開2009-73334号公報に記載のステアリングシステムでは、1対の電動モータの出力軸をステアリングシャフトと平行に配置しているため、ステアリングシャフトの周囲に体積が嵩む電動モータが配置されることになり、ステアリングホイールに操作反力を付与する反力付与装置が全体として大型化するといった問題が生じる。
 また、特開2009-73334号公報の記載のステアリングシステムでは、操舵装置と転舵装置とが機械的に接続されていないため、ハーネスが断線するなどの故障が発生して、操舵装置や転舵装置への電源が供給できなくなると、車両の操舵を行えなくなる可能性がある。
 本発明は、上述のような事情に鑑みて、小型に構成することができるとともに、操舵装置や転舵装置への電源供給が行えない場合にも、車両の操舵を行うことできる、ステアリングシステムの構造を実現することを目的としている。
 本発明のステアリングシステムは、操舵装置と、転舵装置と、トルク伝達機構とを備える。
 前記操舵装置は、ステアリングシャフトと、反力付与モータと、少なくとも1個の二段歯車と、測定装置とを含む。
 前記ステアリングシャフトは、シャフト側歯部と、ステアリングホイールが支持される支持部を有する。
 前記反力付与モータは、前記ステアリングシャフトと同軸に配置された出力軸と、該出力軸の先端部に配されたモータ側歯部とを有する。
 前記少なくとも1個の二段歯車は、前記ステアリングシャフトと平行に配置された中間軸と、該中間軸に配され、かつ、前記シャフト側歯部と噛合する第1の歯部と、該中間軸のうちで該第1の歯部よりも前記電動モータ側の部分に配され、かつ、前記モータ側歯部と噛合する第2の歯部とを有する。
 前記測定装置は、前記ステアリングホイールの操作量を測定する。
 前記転舵装置は、ステアリングギヤユニットと、転舵モータとを含む。
 前記ステアリングギヤユニットは、入力軸と、該入力軸の回転に伴って、自身の軸方向に変位する直動軸とを有する。
 前記転舵モータは、前記測定装置の出力信号に基づいて、前記入力軸を直接または減速機を介して回転駆動する。
 前記トルク伝達機構は、前記ステアリングシャフトと前記入力軸とを、該ステアリングシャフトと該入力軸との間で、トルクを機械的に伝達するモードと伝達しないモードとを切り換え可能に接続する。
 前記少なくとも1個の二段歯車は、複数個の二段歯車により構成されることが好ましく、3個の二段歯車により構成されることがより好ましい。ただし、前記少なくとも1個の二段歯車を、2個または4個以上の二段歯車により構成することもできるし、1個の二段歯車により構成することもできる。
 前記トルク伝達機構は、前記操舵装置と前記転舵装置との少なくとも一方への電源供給が停止した場合に、前記ステアリングシャフトと前記入力軸との間でトルクを機械的に伝達するモードに切り換わり、前記操舵装置と前記転舵装置との両方に電源が供給されている場合に、前記ステアリングシャフトと前記入力軸との間でトルクを機械的に伝達しないモードに切り換わることが好ましい。
 本発明のステアリングシステムは、前記出力軸を、前記ステアリングシャフトの周囲に、該ステアリングシャフトに対する相対回転を自在に支持された中空軸により構成することができる。この場合、前記入力軸にトルクの伝達を可能に接続された中間シャフト、および、前記ステアリングシャフトと前記入力軸との間でのトルクの機械的な伝達方向に関して、前記ステアリングシャフトと前記中間シャフトとの間に配置されたクラッチをさらに含む。
 あるいは、本発明のステアリングシステムは、前記トルク伝達機構を、前記シャフト側歯部と噛合する中間歯車、該中間歯車と噛合する伝達歯車、前記入力軸にトルクの伝達を可能に接続された中間シャフト、および、前記ステアリングシャフトと前記入力軸との間でのトルクの機械的な伝達方向に関して、前記伝達歯車と前記中間シャフトとの間に配置されたクラッチをさらに含むものとすることができる。この場合、前記伝達歯車は、前記シャフト側歯部の歯数と同じ歯数を有することが好ましい。
 本発明のステアリングシステムは、前記少なくとも1個の二段歯車を、前記ステアリングシャフトの径方向に関して内側に向けて付勢する付勢機構をさらに備えたものとすることができる。なお、前記少なくとも1個の二段歯車が、前記複数個の二段歯車により構成されている場合には、該複数個の二段歯車のうちの少なくとも1個の二段歯車に関して、前記付勢機構を備えることができる。
 前記中間軸をトーションバーとし、前記少なくとも1個の二段歯車によりトルクを伝達していない状態において、前記中間軸に捩れ方向の弾力を発揮させることができる。この場合、前記少なくとも1個の二段歯車は、前記第1の歯部と前記第2の歯部とが所定角度以上相対回転することを阻止するストッパ機構をさらに有することができる。なお、前記少なくとも1個の二段歯車が、前記複数個の二段歯車により構成されている場合には、該複数個の二段歯車のうちの少なくとも1個の二段歯車の前記中間軸をトーションバーとし、前記少なくとも二段歯車によりトルクを伝達していない状態において、前記中間軸に捩れ方向の弾力を発揮させる。
 本発明のステアリングシステムは、前記入力軸を、ピニオン歯を有するピニオン軸により構成するとともに、前記直動軸を、前記ピニオン歯と噛合するラック歯を有するラック軸により構成することができる。
 あるいは、本発明のステアリングシステムは、前記直動軸を、外周面に内径側ボールねじ溝を有するボールねじ軸により構成することができる。この場合、前記ステアリングギヤユニットは、前記入力軸の回転に伴って回転し、かつ、内周面に外径側ボールねじ溝を有するボールナットと、前記内径側ボールねじ溝と前記外径側ボールねじ溝との間に転動自在に配置された複数個のボールとをさらに含む。
 あるいは、本発明のステアリングシステムは、前記直動軸を、外周面にらせん状の雄ねじ溝を有するねじ軸により構成することができる。この場合、前記ステアリングギヤユニットは、前記入力軸の回転に伴って回転し、かつ、内周面にらせん状の雌ねじ溝を有するナットと、前記直動軸の中心軸を中心とする公転および前記直動軸の中心軸と平行に配置された自身の中心軸を中心とする自転を可能に配置され、かつ、外周面に、前記雄ねじ溝と前記雌ねじ溝とに係合するローラねじ溝を有する複数個の遊星ローラとをさらに含む。
 本発明のステアリングシステムによれば、電動モータの出力軸をステアリングシャフトと同軸に配置しているため、小型に構成することができるとともに、操舵装置や転舵装置への電源供給が行えない場合にも、車両の操舵を行うことできる。
図1は、本発明の実施の形態の第1例に係るステアリングシステムを示す模式図である。 図2は、本発明の実施の形態の第1例について、操舵装置とクラッチとを取り出して示す斜視図である。 図3は、本発明の実施の形態の第1例について、操舵装置とクラッチとを取り出して示す平面図である。 図4は、図3のA-A断面図である。 図5は、図4のB部拡大図である。 図6は、本発明の実施の形態の第1例について、減速機構を取り出して示す斜視図である。 図7は、図6の左側から見た端面図である。 図8は、本発明の実施の形態の第2例に係るステアリングシステムについて、二段歯車を取り出して示す斜視図である。 図9は、本発明の実施の形態の第2例に係るステアリングシステムについて、二段歯車を取り出して示す断面図である。 図10は、図9のC-C断面図である。 図11は、本発明の実施の形態の第3例に係るステアリングシステムを示す模式図である。 図12は、本発明の実施の形態の第3例について、操舵装置とクラッチとを取り出して示す斜視図である。 図13は、図12の右側から見た端面図である。 図14は、図13のD-O-D断面図である。 図15は、本発明の実施の形態の第4例に係るステアリングシステムを示す模式図である。 図16は、本発明の実施の形態の第5例に係るステアリングシステムを示す模式図である。
 [実施の形態の第1例]
 図1~図7は、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例のステアリングシステム1は、操舵装置2と、転舵装置3と、トルク伝達機構4とを備える。
 <操舵装置2の構造>
 操舵装置2は、ステアリングシャフト5と、反力付与モータ6と、3個の二段歯車7a、7bと、測定装置8とを備える。
 ステアリングシャフト5は、シャフト側歯部9と、ステアリングホイール10が支持される支持部11とを有する。本例のステアリングシャフト5は、アウタチューブ12と、インナシャフト13と、ロアシャフト14とを備える。すなわち、ステアリングシャフト5は、アウタチューブ12の前端部(図4の右端部)とインナシャフト13の後端部(図4の左端部)とを、スプライン係合により、トルク伝達可能に、かつ、伸縮可能に組み合わせるとともに、インナシャフト13の前側部分とロアシャフト14とを、トーションバー15により、トルク伝達可能に接続してなる。
 本例では、シャフト側歯部9は、ロアシャフト14の中間部の周囲に備えられている。シャフト側歯部9は、ステアリングシャフト5と同軸に配置されており、該ステアリングシャフト5と一体的に回転する。シャフト側歯部9は、所定のピッチ円直径および所定の歯数を有する。支持部11は、アウタチューブ12の後端部外周面に形成された雄スプライン部により構成されている。すなわち、ステアリングホイール10は、該ステアリングホイール10に備えられた雌スプライン部を、支持部11と係合させることにより、ステアリングシャフト5に取り付けられる。なお、ステアリングシャフト5は、車体に対し支持されたステアリングコラム16の内径側に、軸受17を介して回転自在に支持されている。
 反力付与モータ6は、ステアリングシャフト5と同軸に配置された出力軸18と、該出力軸18の先端部(後端部)に配されたモータ側歯部19とを有する。
 本例では、出力軸18は、ステアリングシャフト5のロアシャフト14のうち、シャフト側歯部9より前側に存在する部分の周囲に、該ロアシャフト14に対する相対回転を自在に支持された中空軸により構成されている。出力軸18は、後述するハウジング20の前側ハウジング素子21に対し、1対の転がり軸受22により、回転自在に支持されている。また、ロアシャフト14の外周面と、出力軸18の内周面との間に、ラジアルニードル軸受104を配置している。出力軸18の軸方向中間部の周囲にロータ23を外嵌固定するとともに、前側ハウジング素子21にステータ24を内嵌固定することにより、反力付与モータ6を構成している。
 モータ側歯部19は、出力軸18と同軸に配置されており、該出力軸18と一体的に回転する。また、モータ側歯部19は、シャフト側歯部9のピッチ円直径よりも小さいピッチ円直径を有し、かつ、シャフト側歯部9の歯数よりも少ない歯数を有する。
 二段歯車7a、7bのそれぞれは、中間軸25と、第1の歯部26と、第2の歯部27とを有する。中間軸25は、ステアリングシャフト5の径方向に関して該ステアリングシャフト5の外方に、該ステアリングシャフト5と平行に配置されている。第1の歯部26は、中間軸25の軸方向に関してステアリングシャフト5側の部分(後側部分)の周囲に、中間軸25を中心とする回転を自在に配され、かつ、ステアリングシャフト5のシャフト側歯部9と噛合する。第1の歯部26は、所定のピッチ円直径および歯数を有する。第2の歯部27は、中間軸25の軸方向に関して反力付与モータ6側の部分(前側部分)の周囲に、第1の歯部26と同期して回転するように配され、かつ、反力付与モータ6のモータ側歯部19と噛合する。第2の歯部27は、第1の歯部26のピッチ円直径よりも大きいピッチ円直径を有し、かつ、第1の歯部26の歯数よりも多い歯数を有する。
 本例では、ステアリングシャフト5のシャフト側歯部9と、第1の歯部26および第2の歯部27を有する二段歯車7a、7bと、反力付与モータ6のモータ側歯部19とにより、反力付与モータ6の動力を減速してステアリングシャフト5に伝達するための減速機構28を構成している。なお、ステアリングシャフト5と反力付与モータ6の出力軸18との間の減速比は、3以上6以下であることが好ましい。
 本例では、減速機構28を、ハウジング20内に収納している。ハウジング20は、前方に配置された前側ハウジング素子21と、後方に配置された後側ハウジング素子29とを、ボルト30により結合固定してなる。前側ハウジング素子21には、反力付与モータ6が収容されており、後側ハウジング素子29は、ステアリングコラム16の前端部に支持固定されている。
 本例の操舵装置2は、二段歯車7a、7bのうちの1個の二段歯車7aを、ステアリングシャフト5の径方向に関して内側に向けて弾性的に付勢する付勢機構31をさらに備える。
 本例では、3個の二段歯車7a、7bは、ステアリングシャフト5および反力付与モータ6の出力軸18の周囲に円周方向に関して不等間隔に設置されている。具体的には、ステアリングシャフト5の中心軸Oおよび付勢機構31により付勢される二段歯車7aの中心軸Oに直交する仮想直線αと、ステアリングシャフト5の中心軸Oおよび付勢機構31により付勢されない二段歯車7bの中心軸Oに直交する仮想直線βとのなす角度θを、仮想直線β同士のなす角度φよりも小さくなっている(θ<φ)。ただし、3個の二段歯車7a、7bを、ステアリングシャフト5および反力付与モータ6の出力軸18の周囲に円周方向に関して等間隔に設置することもできる。二段歯車を複数個備える場合、二段歯車同士の円周方向に関する間隔は、二段歯車の総数、第1の歯部の歯数および第2の歯部の歯数に応じて決定される。
 本例では、二段歯車7a、7bのそれぞれは、中間軸25を構成する軸部材32と、筒形状を有する筒部材33と、1対の転がり軸受34a、34bとを備える。軸部材32は、軸方向中間部の大径部35と、該大径部35の軸方向両端部から軸方向に突出した1対の平板部36とを有する。筒部材33は、軸方向中間部に径方向外方に突出し、かつ、矩形の断面形状を有するフランジ部37を備え、かつ、軸方向に関してフランジ部37よりもステアリングシャフト5側の外周面に形成された第1の歯部26と、フランジ部37の外周面に形成された第2の歯部27とを有する。
 二段歯車7a、7bのそれぞれは、軸部材32の大径部35の外周面の軸方向両端部と、筒部材33の内周面の軸方向両端部との間に転がり軸受34a、34bをそれぞれ設置して、軸部材32の軸方向中間部の周囲に筒部材33を回転自在に支持することにより構成されている。図示の例では、転がり軸受34a、34bとして、深溝玉軸受を使用しているが、円筒ころ軸受や円すいころ軸受、滑り軸受などを使用することもできる。また、筒部材33は、全体を一体に構成されているが、第1の歯部26を有する第1の部材と、第2の歯部27とを有する第2の部材とを相対回転不能に結合することにより構成することもできる。
 二段歯車7a、7bのうち、付勢機構31により付勢される1個の二段歯車7aは、中間軸25の軸方向両端部(平板部36)をハウジング20の内側に、ステアリングシャフト5の径方向に関する変位を可能に支持されている。
 本例では、二段歯車7aは、軸部材32の平板部36のそれぞれを径方向に貫通する貫通孔38を有する。
 また、ハウジング20は、1対のガイド孔39と、1対のねじ孔40と、1対の円孔41とを有する。1対のガイド孔39は、互いに対向する、前側ハウジング素子21の後側面と後側ハウジング素子29の前側面との互いに整合する部分、すなわちステアリングシャフト5の径方向および円周方向に関する位置が一致する部分に形成されている。ガイド孔39は、ステアリングシャフト5の径方向に一致する方向の長径と、該ステアリングシャフト5の径方向(該長径の方向)および軸部材32の軸方向に直交する方向の短径とを有する長円形の断面形状を備える。1対のねじ孔40は、前側ハウジング素子21および後側ハウジング素子29の外周面とガイド孔39の内周面とを、ステアリングシャフト5の径方向に連通するように形成されている。1対の円孔41は、前側ハウジング素子21および後側ハウジング素子29の内周面とガイド孔39の内周面とを、ステアリングシャフト5の径方向に連通するように形成されている。
 二段歯車7aは、平板部36をガイド孔39の内側に、支持部材42を用いて、ステアリングシャフト5の径方向に関する変位を可能に支持している。支持部材42は、軸部43と、該軸部43の基端部(図5の上端部)に形成された頭部44と、該頭部44の外周面に形成された雄ねじ部45とを有する。支持部材42は、軸部43の先端部を円孔41に挿入し、軸部43の中間部を、ガイド孔39の内側に挿入された平板部36の貫通孔38に、がたつきなく、かつ、支持部材42の軸方向に関する相対変位を可能に挿通するとともに、雄ねじ部45をねじ孔40に螺合している。これにより、二段歯車7aを、ステアリングシャフト5の径方向に関する変位を可能に支持している。
 本例では、支持部材42の頭部44の座面46と、該座面46に対向する、二段歯車7aの平板部36の平坦面との間に、弾性部材47を挟持し、該弾性部材47の弾力により、二段歯車7aを、ステアリングシャフト5の径方向に関して内側に弾性的に付勢している。これにより、第1の歯部26をシャフト側歯部9に向けて弾性的に付勢し、かつ、第2の歯部27をモータ側歯部19に向けて弾性的に付勢している。すなわち、本例では、弾性部材47により、付勢機構31を構成している。弾性部材47は、たとえば、捩りコイルばねや円筒形状を有するゴムなどにより構成される。
 二段歯車7a、7bのうち、付勢機構31により付勢されない2個の二段歯車7bは、中間軸25の軸方向両端部をハウジング20の内側に支持固定している。具体的には、本例では、前側ハウジング素子21の後側面と後側ハウジング素子29の前側面との互いに整合する部分に矩形孔が形成され、かつ、二段歯車7bの平板部36が該矩形孔にがたつきなく挿入または圧入されている。
 測定装置8は、運転者によるステアリングホイール10の操作量、すなわち、ステアリングシャフト5の回転数(回転速度)、回転方向、回転角度および回転トルクなどを測定するための装置である。
 本例では、測定装置8は、インナシャフト13とロアシャフト14とにそれぞれ支持固定されたエンコーダ48a、48bと、該エンコーダ48a、48bのそれぞれの被検出面に検出部を対向させた、図示しないセンサとを備える。測定装置8は、前記センサの出力信号に基づいて、ステアリングシャフト5の回転数や回転方向、回転角度などを測定する。また、運転者がステアリングホイール10を操作すると、ステアリングシャフト5のインナシャフト13とロアシャフト14とが、トーションバー15を捩れ方向に弾性変形させつつ、回転方向に相対変位する。トーションバー15が捩れ方向に弾性変形すると、前記センサの出力信号同士の間に位相差が生じる。測定装置8は、前記センサの出力信号同士の位相差に基づいて、ステアリングシャフト5の回転トルク、すなわちステアリングホイール10からステアリングシャフト5に入力された操舵トルクを測定する。
 <転舵装置3の構造>
 転舵装置3は、ステアリングギヤユニット49と、転舵モータ50とを備える。
 ステアリングギヤユニット49は、入力軸51と、車両の幅方向に略水平に支持され、かつ、入力軸51の回転に伴い自身の軸方向(車両の幅方向)に変位する直動軸52とを備える。本例では、入力軸51を、先端部にピニオン歯53を有するピニオン軸により構成するとともに、直動軸52を、ピニオン歯53と噛合するラック歯54を有するラック軸により構成している。すなわち、ステアリングギヤユニット49を、ラックアンドピニオン式のステアリングギヤユニットにより構成している。
 直動軸52の軸方向両側の端部には、タイロッド55の基端部がそれぞれ接続され、タイロッド55のそれぞれの先端部には、ナックルアーム56の基端部が接続される。ナックルアーム56の先端部には、ハブユニット軸受により、操舵輪57が回転自在に支持される。なお、操舵輪57は、自動車では、通常、前輪である。ただし、フォークリフトなどの特殊車両では、操舵輪を後輪とすることもできる。
 転舵モータ50は、ステアリングギヤユニット49の入力軸51を、減速機58を介して回転駆動する。本例の減速機58は、転舵モータ50の出力軸の先端部に備えられたウォーム59と、入力軸51の中間部に備えられたウォームホイール60とを噛合してなる。すなわち、本例の減速機58は、ウォーム減速機により構成されている。
 <トルク伝達機構4の構造>
 トルク伝達機構4は、ステアリングシャフト5のロアシャフト14と、ステアリングギヤユニット49の入力軸51とを、該ロアシャフト14と該入力軸51との間で、トルクを機械的に伝達するモードと伝達しないモードとを切り換え可能に、かつ、機械的に接続する。このために、トルク伝達機構4は、ロアシャフト14と入力軸51との間でのトルクの伝達方向に関して、該ロアシャフト14と該入力軸51との間に配置されたクラッチ61を備える。本例のトルク伝達機構4は、前端部を、入力軸51の基端部(後端部)に、自在継手62により、トルクの伝達を可能に接続した中間シャフト63をさらに備える。
 本例のクラッチ61は、後端部を、ロアシャフト14の前端部に、スプライン係合により、トルクの伝達を可能に接続した入力部材64と、前端部を、中間シャフト63の後端部に、自在継手65により、トルクの伝達を可能に接続した出力部材66とを備える。本例では、クラッチ61は、電磁クラッチにより構成されている。すなわち、クラッチ61に電源が供給されると、該クラッチ61が切断されて、入力部材64の回転トルクが、出力部材66に伝達されなくなるのに対し、クラッチ61に電源が供給できなくなると、該クラッチ61が接続されて、入力部材64の回転トルクが、出力部材66に伝達される。
 中間シャフト63は、例えば、アッパシャフトとロアシャフトとを、ボールスプラインなどにより、互いに軸方向の相対変位を可能に、かつ、トルクの伝達を可能に組み合わせてなるものを使用することができる。
 <ステアリングシステム1の動作>
 ステアリングシステム1に対する電源供給が支障なく行えている通常時には、ステアリングシステム1は、トルク伝達機構4のクラッチ61が切断されて、入力部材64の回転トルクが、出力部材66に伝達されないモードに切り換わる。このモードでは、運転者がステアリングホイール10を操作すると、該ステアリングホイール10の操作量が、操舵装置2の測定装置8により測定される。測定装置8によって測定された、ステアリングホイール10の操作量は、制御器(ECU)67に送信される。制御器67は、ステアリングホイール10の操作量に基づいて、操舵輪57に付与する舵角を算出し、算出値に基づいて、転舵装置3の転舵モータ50を回転駆動する。転舵モータ50の回転トルクは、減速機58を介して、ステアリングギヤユニット49の入力軸51に伝達され、入力軸51の回転に伴って直動軸52が軸方向に変位する。直動軸52の軸方向変位に伴い、タイロッド55が押し引きされることで、操舵輪57に所望の舵角が付与される。一方、ステアリングホイール10が操作されると、操舵装置2の反力付与モータ6の出力軸18が回転駆動される。出力軸18の回転トルクは、減速機構28により増大されて、ステアリングシャフト5に伝達され、該ステアリングシャフト5を介して、ステアリングホイール10に操作反力が付与される。換言すれば、ステアリングシステム1に対する電源供給が支障なく行えている通常時には、操舵装置2と転舵装置3とが電気的に接続される。このような、入力部材64の回転トルクが、出力部材66に伝達されないモードでは、ステアリングホイール10の操作量に対する操舵輪57の舵角を、車両の走行速度などに応じて任意に調節することができる。なお、ステアリングホイール10に付与する操作反力の大きさは、測定装置8により測定したステアリングホイール10の操作量などに応じて決定される。
 これに対し、電源ケーブルが断線するなどの故障が発生し、ステアリングシステム1への電源供給が行えなくなると、トルク伝達機構4のクラッチ61が接続されて、入力部材64の回転トルクが、出力部材66に伝達される状態に切り換わる。この状態で、運転者がステアリングホイール10を操作すると、該ステアリングホイール10の回転は、ステアリングシャフト5からトルク伝達機構4を介して、ステアリングギヤユニット49の入力軸51に伝達され、入力軸51の回転に伴って直動軸52が軸方向に変位する。直動軸52の軸方向変位に伴い、タイロッド55が押し引きされることで、操舵輪57に所望の舵角が付与される。換言すれば、ステアリングシステム1への電源供給が行えない緊急時には、操舵装置2と転舵装置3とが、トルク伝達機構4により機械的に接続される。
 本例のステアリングシステム1は、小型に構成することができるとともに、操舵装置2や転舵装置3への電源供給が停止した場合にも、車両の操舵を行うことできる。
 すなわち、本例のステアリングシステム1は、クラッチ61を備えるトルク伝達機構4により、ステアリングシャフト5のロアシャフト14と、ステアリングギヤユニット49の入力軸51とを、該ロアシャフト14と該入力軸51との間でトルクを伝達するモードと伝達しないモードとを切り換え可能に、かつ、機械的に接続している。ステアリングシステム1に対する電源供給が行えなくなると、クラッチ61が接続されて、ステアリングホイール10の回転が、ステアリングシャフト5からトルク伝達機構4を介して、ステアリングギヤユニット49の入力軸51に伝達される。この結果、ステアリングシステム1に対する電源供給が停止した場合でも、車両の操舵を行うことができる。
 また、本例のステアリングシステム1の操舵装置2では、ステアリングシャフト5と、ステアリングホイール10に付与する操作反力の発生源である反力付与モータ6の出力軸18とを同軸に配置している。したがって、本例の操舵装置2は、特開2009-73334号公報に記載の構造のように、1対の電動モータをステアリングシャフトの周囲に配置した構造と比較して、小型に構成することができる。
 本例では、反力付与モータ6の動力を、モータ側歯部19と二段歯車7a、7bとシャフト側歯部9とからなる減速機構28により減速してステアリングシャフト5に付与するようにしている。このため、本例の操舵装置2では、特開2007-55453号公報に記載の構造のように、電動モータの動力をステアリングシャフトに直接付与するダイレクトドライブ方式の構造と比較して、反力付与モータ6を小型化でき、かつ、該反力付与モータ6として、汎用品を使用することができる。
 本例の操舵装置2は、反力付与モータ6の出力軸18のモータ側歯部19とステアリングシャフト5のシャフト側歯部9との間で動力を伝達する、二段歯車7a、7bを3個備える。すなわち、反力付与モータ6の動力を、3個の二段歯車7a、7bに分散してステアリングシャフト5に伝達することができる。したがって、二段歯車を1個だけ備える構造と比較して、二段歯車7a、7bの1個当たりが伝達するトルクを小さく抑えることができ、その分だけ二段歯車7a、7bの外径寸法を小さく抑える(二段歯車7a、7bを構成する歯部を小さくする)ことができる。このため、二段歯車を1個だけ備える構造と比較して、反力付与モータ6の動力を減速してステアリングシャフト5に伝達する減速機構28の小型化することができる。
 さらに、本例では、二段歯車7a、7bのうちの1個の二段歯車7aを、付勢機構31により、ステアリングシャフト5の径方向に関して内側に向けて弾性的に付勢している。これにより、二段歯車7aの第1の歯部26とステアリングシャフト5のシャフト側歯部9との噛合部、および、二段歯車7aの第2の歯部27と反力付与モータ6のモータ側歯部19との噛合部のバックラッシュを抑えている。したがって、ステアリングシャフト5を回転させ始める際やステアリングシャフト5の回転方向を変える際に、前記噛合部で歯打ち音が発生するのを防止することができる。
 なお、本例では、付勢機構31により1個の二段歯車7aを付勢すると、この二段歯車7aによりステアリングシャフト5および反力付与モータ6の出力軸18が、付勢機構31により付勢されない2個の二段歯車7bの円周方向中間部に向けて付勢される。これにより、二段歯車7bの第1の歯部26とステアリングシャフト5のシャフト側歯部9との噛合部、および、二段歯車7bの第2の歯部27と反力付与モータ6のモータ側歯部19の噛合部についてもバックラッシュを抑えることができる。
 なお、本例の操舵装置2は、二段歯車7a、7bを3個備えるが、本発明のステアリングシステムの操舵装置は、電動モータとステアリングシャフトとの間で伝達される動力の大きさなどによっては、二段歯車を1個だけ備えるように構成することもできる。あるいは、本発明のステアリングホイールの反力付与装置は、二段歯車を、2個もしくは4個以上備えるように構成することもできる。
 また、本例の操舵装置2は、3個の二段歯車7a、7bのうちの1個の二段歯車7aに関してのみ、該二段歯車7aを、ステアリングシャフト5の径方向に関して内側に向けて弾性的に付勢する付勢機構31を備える。ステアリングシャフト5を回転させ始める際やステアリングシャフト5の回転方向を変える際に、噛合部での歯打ち音の発生を防止する面からは、本例のように、1個の二段歯車7aに関してのみ、付勢機構31を備えれば足りる。ただし、複数個の二段歯車を備える場合、2個以上またはすべての二段歯車に関して、該二段歯車をステアリングシャフトの径方向に関して内側に弾性的に付勢する付勢機構を備えることもできる。
 なお、本発明のステアリングシステムは、例えば、運転者のスイッチ操作などにより、ステアリングシャフトとステアリングギヤユニットの入力軸との間で、トルクを機械的に伝達するモードと伝達しないモードとを切り換えるように構成することもできる。
 [実施の形態の第2例]
 図8~図10は、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例では、噛合部に存在するバックラッシュを抑えて、ステアリングシャフト5を回転させ始める際やステアリングシャフト5(図1~図4参照)の回転方向を変える際に、歯打ち音の発生を防止する構造が、実施の形態の第1例に係る付勢機構31と異なる。
 複数個の二段歯車7cのうち、歯打ち音の発生を防止するための構造を有する二段歯車7cは、第1の部材68と第2の部材69とを、トーションバーである中間軸25aにより、相対回転可能に連結することにより構成されている。
 第1の部材68は、段付円筒形状を有し、ステアリングシャフト5側(後側。図8および図9の左側)の第1の小径筒部70と反力付与モータ6側(前側。図8および図9の右側)の第1の大径筒部71とを、ステアリングシャフト5側に向かうほど小さくなる外径寸法を有する円すい筒部72により接続してなる。
 第1の小径筒部70は、径方向反対側2箇所位置に、互いに同軸の円孔73aを有する。
 第1の大径筒部71は、後側部外周面に、ステアリングシャフト5のシャフト側歯部9と噛合する第1の歯部26を有し、かつ、中間部外周面に、径方向外方に突出した内径側凸部74を円周方向に関して等間隔に配置してなる雄ストッパ部75を有する。さらに、第1の大径筒部71は、前側部外周面に、軸方向に関して変化しない外径寸法を有する内径側円筒面部76を備える。内径側円筒面部76は、雄ストッパ部75の歯底円直径よりも小さい外径を有し、かつ、雄ストッパ部75は、シャフト側歯部9の歯底円直径よりも小さい歯先円直径を有する。さらに、第1の大径筒部71は、前端部を除き、軸方向に関して内径が変化しない単一円筒面状の内周面を有する。
 第2の部材69は、反力付与モータ6側の第2の小径筒部77とステアリングシャフト5側の第2の大径筒部78とを、略円輪形状を有する側板部79により接続してなる。
 第2の小径筒部77は、径方向反対側2箇所位置に、互いに同軸の円孔73bを有する。
 第2の大径筒部78は、軸方向中間部に、径方向外方に突出したフランジ部37aを有し、かつ、フランジ部37aの外周面に、反力付与モータ6のモータ側歯部19と噛合する第2の歯部27を有する。また、第2の大径筒部78は、前側部内周面に、軸方向に関して変化しない内径寸法を有する外径側円筒面部80を有し、かつ、後側部内周面に、径方向内方に突出した外径側凸部81を円周方向に関して等間隔に配置してなる雌ストッパ部82を有する。外径側円筒面部80は、雌ストッパ部82の歯先円直径よりも小さい内径を有する。
 中間軸25aは、捩れ変形しやすいトーションバーであり、軸方向両端部に、径方向に貫通する貫通孔38aを有する。
 第1の部材68と第2の部材69とは、内径側円筒面部76に外径側円筒面部80を、円筒形状を有するカラー83を介して相対回転可能に外嵌し、かつ、雄ストッパ部75の内径側凸部74と雌ストッパ部82の外径側凸部81とを円周方向に関するに若干の相対変位を可能に交互に配置することに組み合わされる。なお、カラー83は、内径側円筒面部76および外径側円筒面部80に対する摺動抵抗が小さい材料により構成される。あるいは、カラー83の代わりに、内径側円筒面部76と外径側円筒面部80との間に、ラジアルニードル軸受を配することもできる。また、第1の部材68と第2の部材69とを組み合わせた状態で、雄ストッパ部75の内径側凸部74の円周方向側面と雌ストッパ部82の外径側凸部81の円周方向側面との間には、隙間が存在する。
 中間軸25aの軸方向両端部は、第1の部材68の第1の小径筒部70の内径側および第2の部材69の第2の小径筒部77の内径側に挿入されており、かつ、結合ピン84が、貫通孔38aと円孔73a、73bとに掛け渡すように挿入または圧入されている。これにより、第1の部材68と第2の部材69とを若干の相対回転を可能に結合している。
 二段歯車7cは、該二段歯車7cによりトルクを伝達していない状態において、中間軸25aが捩れ方向の弾力を発揮している。換言すれば、二段歯車7cによりトルクを伝達していない状態において、中間軸25aに捩れ方向の弾性が付与されている。具体的には、本例では、二段歯車7cは、トーションバーである中間軸25aを捩れ方向に弾性変形させた状態で、第1の歯部26をシャフト側歯部9に噛合させ、第2の歯部27をモータ側歯部19に噛合させている。
 このため、シャフト側歯部9の歯面と第1の歯部26の歯面とが弾性的に当接し、かつ、モータ側歯部19の歯面と第2の歯部27の歯面とが弾性的に当接する。これにより、噛合部でのバックラッシュを抑えることができる。
 また、本例では、第1の部材68の雄ストッパ部75と第2の部材69の雌ストッパ部82とを円周方向の隙間を介して係合させることにより、第1の部材68と第2の部材69とが過度に相対回転するのを防止している。すなわち、本例では、雄ストッパ部75と雌ストッパ部82との係合部により、第1の歯部26と第2の歯部27とが所定角度以上相対回転するのを阻止するストッパ機構86を構成している。このようなストッパ機構86により、トーションバーである中間軸25aが、捩れ方向に過度に変形することを防止している。
 なお、ストッパ機構86は、本例のように、雄ストッパ部75と雌ストッパ部82とを係合させる構造以外にも、たとえば、第1の部材の前端面の周方向に離隔した2箇所位置に配置された第1の凸部と、第2の部材の後端面のうち、周方向に関して第1の凸部の間に配置された第2の凸部との係合により、第1の部材と第2の部材とが過度に相対回転するのを防止する構造、その他の適用可能な公知の構造により構成することができる。その他の部分の構成および作用効果は、実施の形態の第1例と同様である。
 [実施の形態の第3例]
 図11~図14は、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例のステアリングシステム1aでは、トルク伝達機構4aのクラッチ61aの配置態様が、実施の形態の第1例と異なる。
 本例では、反力付与モータ6aの出力軸18aは、中実軸により構成されており、出力軸18aの先端部は、ステアリングシャフト5aのロアシャフト14aの先端部(前端部)に軸方向の隙間を介して対向している。
 本例のトルク伝達機構4aは、中間歯車87と、伝達歯車88とを備える。本例のステアリングシステム1aは、実施の形態の第1例に係る減速機構28の二段歯車7a、7bのうち、1個の二段歯車7bを、中間歯車87に置き換えた如き構造を有する。
 すなわち、シャフト側歯部9のうち、付勢機構31を備える二段歯車7aの第1の歯部26が噛合する部分から円周方向に所定方向に所定角度だけ外れた部分に、付勢機構31を備えない二段歯車7bの第1の歯部26を噛合させるとともに、シャフト側歯部9のうち、二段歯車7aの第1の歯部26が噛合する部分から円周方向に所定方向と逆方向に所定角度だけ外れた部分に、中間歯車87の外周面に全周にわたり存在する中間歯部89を噛合させている。中間歯車87は、軸方向両端部をハウジング20aに対し支持固定された支持軸90と、該支持軸90の軸方向中間部に回転自在に支持され、かつ、外周面にシャフト側歯部9と噛合する中間歯部89を全周にわたり有する、円輪状の歯車本体91とを備える。
 伝達歯車88は、外周面に、中間歯車87の中間歯部89と噛合する伝達歯部103を全周にわたり有するとともに、ステアリングシャフト5aの中心軸と平行な中心軸を有する。伝達歯部103は、シャフト側歯部9の歯数と同じ歯数を有する。
 トルク伝達機構4aは、前端部を、ステアリングギヤユニット49の入力軸51の基端部(後端部)に、自在継手62により、トルクの伝達を可能に接続した中間シャフト63と、電磁式のクラッチ61aとをさらに備える。
 本例のクラッチ61aは、入力部材64aの後端部に、伝達歯車88を支持固定するとともに、出力部材66の前端部を、中間シャフト63の後端部に、自在継手65により、トルクの伝達を可能に接続している。
 本例のステアリングシステム1aは、実施の形態の第1例のステアリングシステム1に比べて、操舵装置2とクラッチ61aとを組み合わせてなる組立体の軸方向寸法を短く抑えることができる。
 また、本例では、伝達歯車88は、中間歯車87を介してシャフト側歯部9に噛合するとともに、シャフト側歯部9の歯数と同じ歯数を有する。したがって、ステアリングシャフト5aの回転方向および回転数と、伝達歯車88の回転方向および回転数を、互いに同じにすることができる。その他の部分の構成および作用効果は、実施の形態の第1例と同じである。
 [実施の形態の第4例]
 図15は、本発明の実施の形態の第4例を示している。本例のステアリングシステム1bは、転舵装置3aのステアリングギヤユニット49aを、ボールねじ式のステアリングギヤユニットにより構成している。
 ステアリングギヤユニット49aは、入力軸51aと、直動軸52aと、ボールナット92と、複数個のボール93とを備える。
 入力軸51aは、先端部外周面に、ねじ状のウォーム歯94を有する。
 直動軸52aは、ボールねじ軸により構成されており、少なくとも軸方向中間部外周面に、らせん状の内径側ボールねじ溝95を有する。
 ボールナット92は、外周面に、入力軸51aのウォーム歯94と噛合するホイール歯96を有するとともに、内周面に、らせん状の外径側ボールねじ溝97を有する。なお、例えば、ホイール歯96は、径方向外方に突出するように固設したフランジ部の外周面に形成することができる。あるいは、外周面にホイール歯96を有する歯車を、内周面に外径側ボールねじ溝97を有するナット本体と別体に形成し、かつ、前記歯車を前記ナット本体に一体的に回転するように外嵌固定することにより、ボールナット92を構成することもできる。
 ボール93のそれぞれは、直動軸52aの内径側ボールねじ溝95とボールナット92の外径側ボールねじ溝97との間にらせん状に配置されている。なお、ボールナット92は、内径側ボールねじ溝95と外径側ボールねじ溝97との間を移動するボール93を循環させるための図示しない循環機構を有する。
 転舵モータ50により、減速機58を介して、入力軸51aが回転駆動されると、ウォーム歯94とホイール歯96との噛合に基づいて、ボールナット92が、直動軸52aの周囲で回転する。ボールナット92の回転に伴い、ボール93のそれぞれが内径側ボールねじ溝95と外径側ボールねじ溝97との間を移動すると、直動軸52aが車体の幅方向に変位する。これにより、1対のタイロッド55が押し引きされ、操舵輪57に舵角が付与される。
 本例では、ステアリングギヤユニット49aをボールねじ式ステアリングギヤユニットにより構成しているため、実施の形態の第1例に、ステアリングギヤユニット49をラックアンドピニオン式のステアリングギヤユニットにより構成した構造と比較して静粛性を向上させやすい。すなわち、ラックアンドピニオン式ステアリングギヤユニットでは、ピニオン歯とラック歯との噛合部で、バックラッシュに基づく異音が発生する可能性がある。本例では、ステアリングギヤユニット49aをボールねじ式のステアリングギヤユニットにより構成しているため、ラックアンドピニオン式ステアリングギヤユニットと比較してバックラッシュを小さく抑えやすく、静粛性を向上させやすい。
 また、ステアリングギヤユニット49aをボールねじ式のステアリングギヤユニットにより構成しているため、入力軸51aの回転量に対する直動軸52aの変位量は、ラックアンドピニオン式のステアリングギヤユニットの入力軸(ピニオン軸)の回転量に対するラック軸の変位量と比較して小さい。換言すれば、直動軸52aにより1対のタイロッド55を押し引きする力を、ラック軸により1対のタイロッド55を押し引きする力よりも大きくすることができ、転舵モータ50の出力トルクを小さく抑えることができる。
 なお、本例では、入力軸51aとボールナット92との間でトルクを伝達するために、入力軸51aのウォーム歯94とボールナット92のホイール歯96とを噛合させている。ただし、これに限らず、かさ歯車同士を噛合させることにより、入力軸51aとボールナット92との間でトルクを伝達するようにしても良い。
 また、ステアリングギヤユニットを、内周面に雌ねじ溝を有するナットと、外周面に、雌ねじ溝と螺合する雄ねじ溝を有するねじ軸とを備える、滑りねじ式ステアリングギヤユニットとすることもできる。その他の部分の構成および作用効果は、実施の形態の第1例と同様である。
 [実施の形態の第5例]
 図16は、本発明の実施の形態の第5例を示している。本例のステアリングシステム1cは、転舵装置3bのステアリングギヤユニット49bを、遊星ローラねじ式のステアリングギヤユニットにより構成している。
 本例のステアリングギヤユニット49bは、先端部外周面にウォーム歯94を有する入力軸51aと、直動軸52bと、ナット98と、複数個の遊星ローラ99とを備える。
 直動軸52bは、ねじ軸により構成されており、少なくとも軸方向中間部外周面に、雄ねじ溝100を有する
 ナット98は、外周面に、入力軸51aのウォーム歯94と噛合するホイール歯96を有するとともに、内周面に、らせん状の雌ねじ溝101を有する。
 遊星ローラ99のそれぞれは、外周面にローラねじ溝102を有する。遊星ローラ99のそれぞれは、ローラねじ溝102を、雄ねじ溝100と雌ねじ溝101とに係合させて、ナット98の内周面と直動軸52bの外周面との間の円筒状空間の複数箇所に、直動軸52bの中心軸を中心とする公転、および、直動軸52bの中心軸と平行な自身の中心軸を中心とする自転を可能に支持されている。
 転舵モータ50により、減速機58を介して、入力軸51aが回転駆動されると、ウォーム歯94とホイール歯96との噛合に基づいて、ナット98が、直動軸52bの周囲で回転する。ナット98が直動軸52bの周囲で回転すると、雌ねじ溝101とローラねじ溝102との係合に基づいて、遊星ローラ99のそれぞれが直動軸52bの周囲で公転しつつ自転する。遊星ローラ99のそれぞれが直動軸52bの周囲で公転しつつ自転すると、ローラねじ溝102と雄ねじ溝100との係合に基づいて、直動軸52bが車体の幅方向に変位する。これにより、1対のタイロッド55が押し引きされ、操舵輪57に舵角が付与される。
 本例では、ステアリングギヤユニット49bを、遊星ローラ式のステアリングギヤユニットにより構成している。すなわち、入力軸51aの回転に伴って回転するナット98の回転トルクを、複数個の遊星ローラ99により、直動軸52bに伝達するようにしている。要するに、ナット98から直動軸52bへの回転トルクの伝達経路を複数に分散させることができるため、ステアリングギヤユニット49bの耐久性を確保しやすくできる。その他の部分の構成および作用効果については、実施の形態の第1例および第4例と同様である。
 上述した実施の形態の第1例~第5例の構造は、矛盾を生じない限り、適宜組み合わせて実施することができる。例えば、実施の形態の第3例の操舵装置2aの二段歯車7a、7bや、実施の形態の第4例および第5例の操舵装置2の二段歯車7a、7bを、実施の形態の第2例の二段歯車2cに変更することができる。また、実施の形態の第3例の転舵装置3のステアリングギヤユニット49を、実施の形態の第4例のステアリングギヤユニット49a、または、実施の形態の第5例のステアリングギヤユニット49bに変更することができる。
  1、1a、1b、1c ステアリングシステム
  2 操舵装置
  3、3a、3b 転舵装置
  4、4a トルク伝達機構
  5、5a ステアリングシャフト
  6、6a 反力付与モータ
  7a、7b、7c 二段歯車
  8 測定装置
  9 シャフト側歯部
 10 ステアリングホイール
 11 支持部
 12 アウタチューブ
 13 インナシャフト
 14、14a ロアシャフト
 15 トーションバー
 16 ステアリングコラム
 17 軸受
 18、18a 出力軸
 19 モータ側歯部
 20 ハウジング
 21 前側ハウジング素子
 22 転がり軸受
 23 ロータ
 24 ステータ
 25、25a 中間軸
 26 第1の歯部
 27 第2の歯部
 28 減速機構
 29 後側ハウジング素子
 30 ボルト
 31 付勢機構
 32 軸部材
 33 筒部材
 34a、34b 転がり軸受
 35 大径部
 36 平板部
 37、37a フランジ部
 38、38a 貫通孔
 39 ガイド孔
 40 ねじ孔
 41 円孔
 42 支持部材
 43 軸部
 44 頭部
 45 雄ねじ部
 46 座面
 47 弾性部材
 48a、48b エンコーダ
 49、49a、49b ステアリングギヤユニット
 50 転舵モータ
 51、51a 入力軸
 52、52a、52b 直動軸
 53 ピニオン歯
 54 ラック歯
 55 タイロッド
 56 ナックルアーム
 57 操舵輪
 58 減速機
 59 ウォーム
 60 ウォームホイール
 61、61a クラッチ
 62 自在継手
 63 中間シャフト
 64、64a 入力部材
 65 自在継手
 66 出力部材
 67 制御器
 68 第1の部材
 69 第2の部材
 70 第1の小径筒部
 71 第1の大径筒部
 72 円すい筒部
 73a、73b 円孔
 74 内径側凸部
 75 雄ストッパ部
 76 内径側円筒面部
 77 第2の小径筒部
 78 第2の大径筒部
 79 側板部
 80 外径側円筒面部
 81 外径側凸部
 82 雌ストッパ部
 83 カラー
 84 結合ピン
 86 ストッパ機構
 87 中間歯車
 88 伝達歯車
 89 中間歯部
 90 支持軸
 91 歯車本体
 92 ボールナット
 93 ボール
 94 ウォーム歯
 95 内径側ボールねじ溝
 96 ホイール歯
 97 外径側ボールねじ溝
 98 ナット
 99 遊星ローラ
100 雄ねじ溝
101 雌ねじ溝
102 ローラねじ溝
103 伝達歯部
104 ラジアルニードル軸受

Claims (12)

  1.  シャフト側歯部、およびステアリングホイールが支持される支持部を有するステアリングシャフトと、前記ステアリングシャフトと同軸に配置された出力軸、および該出力軸の先端部に配されたモータ側歯部を有する反力付与モータと、前記ステアリングシャフトと平行に配置された中間軸、該中間軸に配され、かつ、前記シャフト側歯部と噛合する第1の歯部、および該中間軸のうちで該第1の歯部よりも前記反力付与モータ側の部分に配され、かつ、前記モータ側歯部と噛合する第2の歯部を有する少なくとも1個の二段歯車と、前記ステアリングホイールの操作量を測定する測定装置とを含む操舵装置と、
     入力軸、および該入力軸の回転に伴って、自身の軸方向に変位する直動軸を有するステアリングギヤユニットと、前記測定装置の出力信号に基づいて、前記入力軸を直接または減速機を介して回転駆動する転舵モータとを含む転舵装置と、
     前記ステアリングシャフトと前記入力軸とを、該ステアリングシャフトと該入力軸との間で、トルクを機械的に伝達するモードと伝達しないモードとを切り換え可能に接続するトルク伝達機構とを備える、
     ステアリングシステム。
  2.  前記少なくとも1個の二段歯車は、複数個の二段歯車により構成される、請求項1に記載のステアリングシステム。
  3.  前記トルク伝達機構が、前記操舵装置と前記転舵装置との少なくとも一方への電源供給が停止した場合に、前記ステアリングシャフトと前記入力軸との間でトルクを機械的に伝達するモードに切り換わり、前記操舵装置と前記転舵装置との両方に電源が供給されている場合に、前記ステアリングシャフトと前記入力軸との間でトルクを機械的に伝達しないモードに切り換わる、請求項1または2に記載のステアリングシステム。
  4.  前記出力軸が、前記ステアリングシャフトの周囲に、該ステアリングシャフトに対する相対回転を自在に支持された中空軸により構成されており、
     前記トルク伝達機構が、前記入力軸にトルクの伝達を可能に接続された中間シャフト、および、前記ステアリングシャフトと前記入力軸との間でのトルクの機械的な伝達方向に関して、前記ステアリングシャフトと前記中間シャフトとの間に配置されたクラッチをさらに含む、請求項1~3のうちのいずれか1項に記載のステアリングシステム。
  5.  前記トルク伝達機構が、前記シャフト側歯部と噛合する中間歯車、該中間歯車と噛合する伝達歯車、前記入力軸にトルクの伝達を可能に接続された中間シャフト、および、前記ステアリングシャフトと前記入力軸との間でのトルクの機械的な伝達方向に関して、前記伝達歯車と前記中間シャフトとの間に配置されたクラッチをさらに含む、請求項1~3のうちのいずれか1項に記載のステアリングシステム。
  6.  前記伝達歯車が、前記シャフト側歯部の歯数と同じ歯数を有する、請求項5に記載のステアリングシステム。
  7.  前記少なくとも1個の二段歯車を、前記ステアリングシャフトの径方向に関して内側に向けて付勢する付勢機構をさらに備える、請求項1~6のうちのいずれか1項に記載のステアリングシステム。
  8.  前記中間軸がトーションバーであり、
     前記少なくとも1個の二段歯車によりトルクを伝達していない状態において、前記中間軸が捩れ方向の弾力を発揮している、請求項1~6のいずれか1項に記載のステアリングシステム。
  9.  前記少なくとも1個の二段歯車が、前記第1の歯部と前記第2の歯部とが所定角度以上相対回転することを阻止するストッパ機構をさらに有する、請求項8に記載のステアリングシステム。
  10.  前記入力軸が、ピニオン歯を有するピニオン軸により構成されており、
     前記直動軸が、前記ピニオン歯と噛合するラック歯を有するラック軸により構成されている、請求項1~9のうちのいずれか1項に記載のステアリングシステム。
  11.  前記直動軸が、外周面に内径側ボールねじ溝を有するボールねじ軸により構成されており、
     前記ステアリングギヤユニットが、前記入力軸の回転に伴って回転し、かつ、内周面に外径側ボールねじ溝を有するボールナットと、前記内径側ボールねじ溝と前記外径側ボールねじ溝との間に転動自在に配置された複数個のボールとをさらに含む、請求項1~9のうちのいずれか1項に記載のステアリングシステム。
  12.  前記直動軸が、外周面にらせん状の雄ねじ溝を有するねじ軸により構成されており、
     前記ステアリングギヤユニットが、前記入力軸の回転に伴って回転し、かつ、内周面にらせん状の雌ねじ溝を有するナットと、前記直動軸の中心軸を中心とする公転および前記直動軸の中心軸と平行に配置された自身の中心軸を中心とする自転を可能に配置され、かつ、外周面に、前記雄ねじ溝と前記雌ねじ溝とに係合するローラねじ溝を有する複数個の遊星ローラとをさらに含む、請求項1~9のうちのいずれか1項に記載のステアリングシステム。
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