JPH07241102A - 農用トラクタの作業機姿勢制御装置 - Google Patents

農用トラクタの作業機姿勢制御装置

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JPH07241102A
JPH07241102A JP3494794A JP3494794A JPH07241102A JP H07241102 A JPH07241102 A JP H07241102A JP 3494794 A JP3494794 A JP 3494794A JP 3494794 A JP3494794 A JP 3494794A JP H07241102 A JPH07241102 A JP H07241102A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 傾斜地での作業走行に伴って走行機体の傾斜
角度が変動しても、対地作業機の姿勢をその傾斜地の傾
斜状態に適した姿勢に自動的に修正可能にする。 【構成】 走行機体にローリング揺動自在に対地作業機
を装着し、走行機体の左右方向での水平面に対する傾斜
角度を検出する左右傾斜角検出手段14を備え、この左
右傾斜角検出手段14の検出結果と基準値とに基づいて
対地作業機を走行機体1に対して所定姿勢に保持するロ
ーリング制御を行うローリング制御手段5を設けた農用
トラクタの作業機姿勢制御装置であって、ローリング制
御手段15は、左右傾斜角度検出手段14の検出結果
を、所定時間毎にあるいは所定距離毎に求め、その求め
た所定個数の検出結果の平均値を対地作業機の走行機体
に対する姿勢の前記基準値として設定する基準値設定手
段18を備えてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走行機体にローリング
揺動自在に対地作業機を装着するとともに、前記走行機
体の左右方向での水平面に対する傾斜角度を検出する左
右傾斜角度検出手段を備え、この左右傾斜角度検出手段
の検出結果と基準値とに基づいて前記対地作業機を前記
走行機体に対して所定姿勢に保持するローリング制御を
行うローリング制御手段を設けた農用トラクタの作業機
姿勢制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の農用トラクタの作業機姿
勢制御装置にあっては、例えば、特開平1‐28510
6号公報に開示されているように、対地作業機は対地的
に一定姿勢を保つように、走行機体の左右方向に対する
傾きに応じて、その傾き分を補正するように走行機体に
対して対地作業機を左右に傾動制御する、いわゆるロー
リング制御を行うようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来構
造のものでは、作業時に予め設定した、例えば対地作業
機が常時水平姿勢を保たせるような一定の基準値に基づ
いてローリンング制御するものでしかなかったため、傾
斜地を例えば等高線方向に沿って作業走行する場合に、
対地作業機を機体を基準にして機体に平行な作業姿勢と
なるように予め基準値を設定するようにしていた。しか
しながら、基準値は一定のものであったために、走行に
伴って走行機体の左右傾斜角度検出手段で検出される傾
斜地の傾斜角度が変動する場合に、その変動に対応して
傾斜地の傾斜状態に合わせるように基準値を変更して対
地作業機を姿勢変更できるものでなく、よって、走行に
伴い傾斜地の傾斜角度が変動することで、予め設定した
対地姿勢と異なる姿勢で対地作業機が作業する虞れがあ
って、作業不良を生じたり、あるいは対地作業機に不当
な作業負荷を与える等の不具合があった。さらに、その
傾斜地で等高線方向に沿って往復走行しながら作業走行
する際には、往経路と復経路とでは、走行機体の傾き方
が逆となるので、往復走行で走行向きを変えるごとに前
記基準値の設定を人為的に変更しなければならず煩わし
いものであった。又、傾斜地を等高線方向に沿って作業
走行するときには、図3(イ)に示すように、地面の硬
軟の度合いによっても異なるが、走行機体1における左
右一対の走行装置のうち、傾斜下方がわに位置する走行
装置の方が、傾斜上方がわに位置する走行装置よりも荷
重が一層加わって地面に沈み込むものであり、それによ
って、走行機体は地面の傾斜角θよりも傾いた角度αの
姿勢で走行する傾向があるけれども、従来、その沈み込
みにより走行機体1が一層傾斜姿勢となることに対応し
て対地作業機8の姿勢を修正できるものでないため、傾
斜地での作業では対地作業機8が傾きの生じた対地作業
を行いやすく、この点でも作業不良が生じる虞れがあっ
た。本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであっ
て、傾斜地での作業走行に伴って走行機体の傾斜角度が
変動しても、対地作業機の姿勢をその傾斜地の傾斜状態
に適した姿勢に自動的に修正できる農用トラクタの作業
機姿勢制御装置の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる農用トラ
クタの作業機姿勢制御装置は、上記目的を達成するため
に、冒記構造のものにおいて、前記ローリング制御手段
は、前記左右傾斜角度検出手段の検出結果を、所定時間
毎にあるいは所定距離毎に求め、その求めた所定個数の
検出結果の平均値を前記対地作業機の前記走行機体に対
する姿勢の前記基準値として設定する基準値設定手段を
備えてあることを特徴構成とする。又、冒記構造のもの
において、前記ローリング制御手段は、前記左右傾斜角
度検出手段の検出結果を、所定時間毎にあるいは所定距
離毎に求め、その求めた所定個数の検出結果の平均値を
前記対地作業機の前記走行機体に対する姿勢の前記基準
値として設定する基準値設定手段と、この基準値設定手
段で得られた基準値を、前記左右傾斜角度検出手段の検
出結果に基づいて、前記走行機体の左右傾斜角度が大き
いほど、前記対地作業機の前記走行機体に対する左右傾
斜角度が大となるように自動的に補正する補正手段とを
備えてある構成にしても良い。かかる特徴構成による作
用・効果は次の通りである。
【0005】
【作用】即ち、上記第1発明の構成によれば、ローリン
グ制御手段は、左右傾斜角度検出手段の検出結果を、所
定時間毎にあるいは所定距離毎に求め、その求めた所定
個数の検出結果の平均値を対地作業機の走行機体に対す
る姿勢の基準値として設定する基準値設定手段を備えて
あるから、傾斜地を作業走行している場合でも、その走
行途中で傾斜地の傾斜角度が変動して走行機体の左右傾
斜角度が変動しても、逐次検出している左右傾斜角度を
平均した値に基づいて基準値を変更できるようになって
いる。上記第2発明の構成によれば、上記第1発明の作
用に加えて、傾斜地での特に畑地のように比較的軟らか
い走行地での作業走行で、傾斜した走行機体における左
右一対の走行装置のうち下位がわとなる走行装置での沈
み込みにより、傾斜地の傾斜よりも走行機体の傾斜角度
の方が大きくなった場合であっても、その沈み込みによ
って生じる傾き分を補正手段で補正して基準値を設定す
ることになる。
【0006】
【発明の効果】従って、第1発明によれば、傾斜地を作
業走行している場合で、その走行途中で傾斜地の傾斜角
度が変動して走行機体の左右傾斜角度が変動しても、そ
の傾斜地の傾斜角度に合わせた基準値を設定するので、
傾斜地の傾斜角度にほぼ良好に追従した良好な姿勢に対
地作業機の対機体姿勢を変更調節できることとなって、
対地作業機による作業姿勢が常時地面に対して良好な姿
勢に維持できることになる。また、往復走行の往走行か
ら復走行に変更した場合でも、常時走行機体の傾斜角度
を検出してその平均値で基準値を算出するようにしてい
るから、わざわざ人手作業で基準値の符号を変更するよ
うな操作を行わなくても、自動的に基準値が方向転換さ
れたときに平均値を出すことで基準値の自動変更がなさ
れ、よって、人為的に基準値変更する煩わしさが解消さ
れる。さらに、第2発明によれば、第1発明により、傾
斜地の地面の傾斜の変動に対しても良好に追従できると
ともに、傾斜地での走行機体の傾きに加えて走行装置の
傾斜に伴う沈み込みによる影響分も補正して基準値を設
定するものであるから、より一層走行機体の傾斜状態に
合わせて傾斜地に対して良好な作業姿勢となるように対
地作業機の姿勢制御がなされることになり、対地姿勢が
所定の良好な姿勢に常時維持されながら良好な対地作業
を行うことができる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1に、農用トラクタの後部を示しており、走行
機体1の後端部に配設したミッションケース2の上部に
リフトシリンダ3により上下に揺動駆動される左右一対
のリフトアーム4a,4bが備えられるとともに、左右
一対のロアリンク5a,5bがミッションケース1の後
部に上下揺動自在に取り付けられて、一方のリフトアー
ム4bとロアリンク5bとが複動型の油圧シリンダ6で
連結され、他方のリフトアーム4aとロアリンク5aと
がターンバックル式の伸縮ロッドで連結されている。さ
らに、一対のロアリンク5a,5bに対し1本のトップ
リンク7が備えられ、これらトップリンク7及びロアリ
ンク5a,5bで構成された3点リンク機構に対地作業
機としてのロータリ耕耘装置8が連結され、ミッション
ケース2より動力伝達されるようにしている。
【0008】次に、ロータリ耕耘装置8のローリング制
御について説明する。図1に示すように、座席9下方に
ポテンショメータ10を配設している。これに対して、
前記油圧シリンダ6には、ピストンロッド6aに固定さ
れたブラケット11にレリーズワイヤ12のインナーワ
イヤ12aが取り付けられるとともに、アウターワイヤ
12bがシリンダ6bに取り付けられている。そして、
レリーズワイヤ12のインナーワイヤ12aの他端が前
記ポテンショメータ10の操作部10aに連結されてお
り、油圧シリンダ6の伸縮量がレリーズワイヤ12を介
してポテンショメータ10に伝達されるように構成して
いるのである。そして、リフトアーム4a,4bの揺動
角を検出する第2ポテンショメータ13と、水平面に対
する走行機体1の左右方向での傾き角度を検出する左右
傾斜角度検出手段14とを走行機体1に装備している。
前記ポテンショメータ10の検出信号は、ロータリ耕耘
装置8の走行機体1に対する左右方向での相対揺動角情
報として制御装置15に入力され、第2ポテンショメー
タ13及び左右傾斜角度検出手段14での検出信号も、
走行機体1に配設したローリング制御手段としての制御
装置15に入力されるようにしている。制御装置15に
おいては、水平面に対する走行機体1の左右方向での傾
斜角度αと、ロータリ耕耘装置8の走行機体1に対する
左右方向での傾斜角度との関係を、油圧シリンダ6の伸
縮量及びリフトアーム4a,4bの揺動角をパラメータ
とした関係式で備えており、ロータリ耕耘装置8の左右
の角度を水平面に対して何度にすべきかの角度設定器1
6からの信号、及び、上記関係式に基づいて、ロータリ
耕耘装置8の対機体左右角度が角度設定器16による設
定角度となるように、つまり油圧シリンダ6の長さがロ
ータリ耕耘装置8の設定角度に対応する目標長さとなる
ように、制御装置15は油圧シリンダ6のストロークセ
ンサを構成するポテンショメータ10からのフィードバ
ック信号を受けながら油圧シリンダ6を伸縮操作する制
御信号を油圧シリンダ6を伸縮駆動制御する電磁制御弁
17に出力するのである。
【0009】詳述すると、図2に示すように、角度設定
器16で設定された左右角度信号は、基準値設定手段1
8に入力される。又、この基準値設定手段18には、傾
斜地走行時のロータリ耕耘装置8のローリング制御を行
うモードと、平地走行時のロータリ耕耘装置8のローリ
ング制御を行うモードとの選択切換を行う傾斜地走行モ
ード設定器30からのモード信号が入力される。そし
て、傾斜地での作業走行時において、傾斜地走行モード
設定器30が傾斜地走行モードに設定されていると、例
えば100ミリ秒毎に左右傾斜角度検出手段14で検出
された走行機体1の左右傾斜角度信号を基準値設定手段
18に入力して各検出結果を記憶しておき、順次記憶さ
れた最新の所定個数、例えば最新記憶された100個の
左右傾斜角度検出結果の平均値を算出して、その算出結
果に基づいて、角度設定器16で設定された走行機体1
に対するロータリ耕耘装置8の所定角度の基準値を補正
する。つまり、例えば山間の畑地に対する耕耘作業のよ
うに、傾斜地に対して等高線方向に沿って往復作業走行
する場合には、作業前に、走行機体1とロータリ耕耘装
置8との相対姿勢が、ロータリ耕耘装置8が作業開始箇
所での傾斜地に対してその耕深が一様となる姿勢に予め
角度設定器16で設定し、その角度設定器16で設定さ
れたロータリ耕耘装置8の対機体角度を基本的な値とし
て、走行機体1の左右傾きに対応してロータリ耕耘装置
8の対機体角度がその最初に設定した角度となるように
修正することになるが、作業走行していく間における走
行地の機体左右方向での傾斜角度の変動の状況も、左右
傾斜角度検出手段14で所定時間毎に検出し、その検出
された走行機体1の傾斜角度情報の最新の複数個の値に
よる平均値から走行地の概略的な傾斜角度情報として算
出し、走行機体1に対するロータリ耕耘装置8の基準と
なるローリング角度がその平均値で算出された走行地の
傾斜角度に対応した基準値となるように補正していくの
である。尚、その補正は例えば1秒毎に行うように設定
している。
【0010】さらに、この基準値設定手段18で得られ
た基準値信号を、さらに、前記平均値で算出された走行
地の機体左右方向での傾斜角度αに対応して、予め記憶
手段に記憶された傾斜角度に対応した走行機体1の左右
一対の前車輪及び後車輪のうち傾斜地の下位がわに位置
する車輪の地面への沈み込みによる機体傾き角(α−
θ)分を補正する補正手段19に入力して、その補正を
行い、この補正手段19で補正された基準値と、前記左
右傾斜角度検出手段14で検出される検出値とを駆動制
御手段31で比較して、この駆動制御手段31からの駆
動信号で電磁制御弁17を制御し、ひいては油圧シリン
ダ6を伸縮作動させることによって、その基準値に対応
したロータリ耕耘装置8の対走行機体1姿勢に修正する
ことで、図3(ロ)に示すように、ロータリ耕耘装置8
は傾斜角度θとなる傾斜地の傾斜面に最適な姿勢で、例
えば傾斜面と平行で耕深が左右方向で一様になる姿勢で
耕耘作業することになる。尚、制御装置15において
は、往復作業走行時での作業走行端で走行機体1を18
0度方向転換する際に、人為的にロータリ耕耘装置8を
上昇させてから方向転換することになるが、そのロータ
リ耕耘装置8の上昇が前記第2ポテンショメータ13で
所定以上なされたことを検出すると、前記基準値と左右
傾斜角度検出手段14の検出結果とに基づくローリング
制御を停止し、一方、方向転換後にロータリ耕耘装置8
を作業位置まで下降させ、その下降が前記第2ポテンシ
ョメータ13で所定以上なされたことを検出すると、前
記基準値と左右傾斜角度検出手段14の検出結果とに基
づくローリング制御を再開するようにしている。ところ
で、方向転換した後の左右傾斜角度検出手段14での走
行機体1の傾斜角度の検出結果は方向転換前の走行時の
検出結果と大きく異なるが、走行に伴い検出結果の平均
値は実際の走行機体1の傾斜角度に近似してくるので、
基準値の符号等を人為的に修正しなくても良いのであ
る。
【0011】尚、図4は、本発明の別の実施例を示し、
角度設定器16に替えて、3点スイッチ20でロータリ
耕耘装置8の対走行機体1のローリング姿勢を設定する
ものである。すなわち、この3点スイッチ20は、左右
揺動自在なスイッチであって、操作していないときは中
立復帰し、右側に手動で押し操作している間ロータリ耕
耘装置8が対機体で右下がりに緩速でローリングし、左
側に手動で押し操作している間ロータリ耕耘装置8が対
機体で左下がりに緩速でローリングするように制御装置
15で制御され、操作していないときのロータリ耕耘装
置8の対機体姿勢が基準姿勢として設定されるようにし
ている。油圧シリンダ6の伸縮長さを検出するポテンシ
ョメータ等から成るストロークセンサ10の検出結果
と、走行機体1の左右傾斜角度を検出するローリングセ
ンサ14との検出結果とに基づいて、ロータリ耕耘装置
8の対機体姿勢を、傾斜地の傾斜角度に応じた状態に自
動補正するのである。
【0012】尚、図5は、本発明のさらに別の実施例を
示し、21は、傾斜地の地面の硬軟度合いに応じて、上
記補正手段19での補正値を設定するための調整をする
調整ダイヤルを示している。すなわち、硬い地面である
ほど傾斜地で下位がわの走行装置の沈み込みは小さいか
ら、その地面の硬軟度合いの標準硬さを前記補正値の基
準として目盛り0で表示し、この標準硬さを基準とし
て、地面が軟くなるほど補正値が正がわに補正されるよ
うに、地面が硬くなるほど補正値が負がわに補正される
ように、作業前や作業途中で地面の硬さに応じた補正値
を調整ダイヤル21によって設定できるようにしてい
る。
【0013】さらに、上記農用トラクタにおける角度設
定器16等が配設されるスイッチボックス22は、その
農用トラクタの仕様に応じてそのスイッチボックス22
に配設されるスイッチ類が相違するとともに、スイッチ
ボックス22に配設されるスイッチ回路23も回路構成
が相違することになる。そこで、その仕様の異なるスイ
ッチ回路23のうち回路構成が共通する部分は予め同一
工程で製造しておき、図6に示すように、走行機体1に
そのスイッチ回路23を組み付ける際に、仕様に合わせ
た回路に簡単に修正できるよう、スイッチ回路23に、
仕様に応じた回路に断線の有無だけで簡単に切換できる
ジャンパー線24を設けている。そして、ジャンパー線
24を切断して使用する仕様機種と、ジャンパー線24
を切断しないでそのままにして使用する仕様機種とで、
スイッチ回路23上方を覆う銘板25も、例えば、図7
(イ),(ロ)に示すもののように、仕様に合わせて取
り付けるのである。尚、図中、26はスイッチ回路23
を前記制御装置15に接続するためのコネクタである。
【0014】〔別実施例〕 上記実施例では、所定時間毎の走行機体の左右傾斜検
出でローリング制御の基準値の修正を行うようにしてい
たが、農用トラクタに距離センサを設け、この距離セン
サにより、所定走行距離毎の走行機体の左右傾斜検出で
ローリング制御の基準値の修正を行うようにしても良
い。 上記実施例では、補正手段によって、地面に対する走
行装置の沈み込み分も補正して走行機体に対する対地作
業機の姿勢の基準値を設定するようにしていたが、この
補正手段による補正を行うことなく前記基準値を設定す
るローリング制御を行うようにしても良い。この別実施
例のものは、図2を参照すると、この図2から補正手段
19を削除した構成であって、基準値設定手段18で得
られた基準値信号を直接駆動制御手段31に入力するも
のである。
【0015】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】農用トラクタ後部、及び、各種検出手段と制御
装置との接続を示す斜視図
【図2】ローリング制御手段等を示す概略ブロック図
【図3】斜面を走行する従来の農用トラクタ(イ)と、
本発明の農用トラクタ(ロ)とを後方から見た状態で示
す概略説明図
【図4】別実施例のローリング制御手段等の概略ブロッ
ク図
【図5】別実施例のローリング制御手段等の概略ブロッ
ク図
【図6】スイッチボックスを示す縦断面図
【図7】スイッチボックスに装着される2種の銘板
(イ),(ロ)を示す平面図
【符号の説明】
1 走行機体 8 対地作業機 14 左右傾斜角度検出手段 15 ローリング制御手段 18 基準値設定手段 19 補正手段
【手続補正書】
【提出日】平成7年6月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 農用トラクタの作業機姿勢制御装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走行機体にローリング
揺動自在に対地作業機を装着するとともに、前記走行機
体の左右方向での水平面に対する傾斜角度を検出する左
右傾斜角度検出手段を備え、この左右傾斜角度検出手段
の検出結果と基準値とに基づいて前記対地作業機を前記
走行機体に対して所定姿勢に保持するローリング制御を
行うローリング制御手段を設けた農用トラクタの作業機
姿勢制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の農用トラクタの作業機姿
勢制御装置にあっては、例えば、特開平1‐28510
6号公報に開示されているように、対地作業機は対地的
に一定姿勢を保つように、走行機体の左右方向に対する
傾きに応じて、その傾き分を補正するように走行機体に
対して対地作業機を左右に傾動制御する、いわゆるロー
リング制御を行うようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来構
造のものでは、作業時に予め設定した、例えば対地作業
機が常時水平姿勢を保たせるような一定の基準値に基づ
いてローリング制御するものでしかなかったため、傾斜
地を例えば等高線方向に沿って作業走行する場合に、対
地作業機を機体を基準にして機体に平行な作業姿勢とな
るように予め基準値を設定するようにしていた。しかし
ながら、基準値は一定のものであったために、走行に伴
って走行機体の左右傾斜角度検出手段で検出される傾斜
地の傾斜角度が変動する場合に、その変動に対応して傾
斜地の傾斜状態に合わせるように基準値を変更して対地
作業機を姿勢変更できるものでなく、よって、走行に伴
い傾斜地の傾斜角度が変動することで、予め設定した対
地姿勢と異なる姿勢で対地作業機が作業する虞れがあっ
て、作業不良を生じたり、あるいは対地作業機に不当な
作業負荷を与える等の不具合があった。さらに、その傾
斜地で等高線方向に沿って往復走行しながら作業走行す
る際には、往経路と復経路とでは、走行機体の傾き方が
逆となるので、往復走行で走行向きを変えるごとに前記
基準値の設定を人為的に変更しなければならず煩わしい
ものであった。又、傾斜地を等高線方向に沿って作業走
行するときには、図3(イ)に示すように、地面の硬軟
の度合いによっても異なるが、走行機体1における左右
一対の走行装置のうち、傾斜下方がわに位置する走行装
置の方が、傾斜上方がわに位置する走行装置よりも荷重
が一層加わって地面に沈み込むものであり、それによっ
て、走行機体は地面の傾斜角θよりも傾いた角度αの姿
勢で走行する傾向があるけれども、従来、その沈み込み
により走行機体1が一層傾斜姿勢となることに対応して
対地作業機8の姿勢を修正できるものでないため、傾斜
地での作業では対地作業機8が傾きの生じた対地作業を
行いやすく、この点でも作業不良が生じる虞れがあっ
た。本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであっ
て、傾斜地での作業走行に伴って走行機体の傾斜角度が
変動しても、対地作業機の姿勢をその傾斜地の傾斜状態
に適した姿勢に自動的に修正できる農用トラクタの作業
機姿勢制御装置の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1にかか
る農用トラクタの作業機姿勢制御装置は、冒記構造のも
のにおいて、前記ローリング制御手段は、前記左右傾斜
角度検出手段で求めた所定個数の検出結果を前記対地作
業機の前記走行機体に対する姿勢の前記基準値として設
定する基準値設定手段を備えてあることを特徴構成とす
る。
【0005】本発明の請求項2にかかる農用トラクタの
作業機姿勢制御装置は、冒記構造のものにおいて、前記
ローリング制御手段は、前記左右傾斜角度検出手段の検
出結果を、所定時間毎にあるいは所定距離毎に求め、そ
の求めた所定個数の検出結果の平均値を前記対地作業機
の前記走行機体に対する姿勢の前記基準値として設定す
る基準値設定手段を備えてあることを特徴構成とする。
【0006】本発明の請求項3にかかる農用トラクタの
作業機姿勢制御装置は、冒記構造のものにおいて、前記
ローリング制御手段は、前記左右傾斜角度検出手段で求
めた所定個数の検出結果を前記対地作業機の前記走行機
体に対する姿勢の前記基準値として設定する基準値設定
手段と、この基準値設定手段で得られた基準値を、前記
左右傾斜角度検出手段の検出結果に基づいて、前記走行
機体の左右傾斜角度が大きいほど、前記対地作業機の前
記走行機体に対する左右傾斜角度が大となるように自動
的に補正する補正手段とを備えてあることを特徴構成と
する。
【0007】本発明の請求項4にかかる農用トラクタの
作業機姿勢制御装置は、冒記構造のものにおいて、前記
ローリング制御手段は、前記左右傾斜角度検出手段の検
出結果を、所定時間毎にあるいは所定距離毎に求め、そ
の求めた所定個数の検出結果の平均値を前記対地作業機
の前記走行機体に対する姿勢の前記基準値として設定す
る基準値設定手段と、この基準値設定手段で得られた基
準値を、前記左右傾斜角度検出手段の検出結果に基づい
て、前記走行機体の左右傾斜角度が大きいほど、前記対
地作業機の前記走行機体に対する左右傾斜角度が大とな
るように自動的に補正する補正手段とを備えてある構成
にしても良い。かかる特徴構成による作用・効果は次の
通りである。
【0008】
【作用】請求項1にかかる構成によれば、ローリング制
御手段は、左右傾斜角度検出手段で求めた所定個数の検
出結果を対地作業機の走行機体に対する姿勢の基準値と
して設定する基準値設定手段を備えてあるから、傾斜地
を作業走行している場合、その走行途中で傾斜地の傾斜
角度が変動して走行機体の左右傾斜角度が変動しても、
逐次検出して求めた所定個数の左右傾斜角度の検出結果
から基準値を正確に設定でき、その設定された基準値を
新たな基準値として変更できるようになっている。
【0009】請求項2にかかる構成によれば、ローリン
グ制御手段は、左右傾斜角度検出手段の検出結果を、所
定時間毎にあるいは所定距離毎に求め、その求めた所定
個数の検出結果の平均値を対地作業機の走行機体に対す
る姿勢の基準値として設定する基準値設定手段を備えて
あるから、傾斜地を作業走行している場合、その走行途
中で傾斜地の傾斜角度が変動して走行機体の左右傾斜角
度が変動しても、逐次検出している左右傾斜角度を平均
した値に基づいて基準値を変更できるようになってい
る。
【0010】請求項3にかかる構成によれば、ローリン
グ制御手段は、左右傾斜角度検出手段で求めた所定個数
の検出結果を対地作業機の走行機体に対する姿勢の基準
値として設定する基準値設定手段を備えてあるから、傾
斜地を作業走行している場合、その走行途中で傾斜地の
傾斜角度が変動して走行機体の左右傾斜角度が変動して
も、逐次検出して求めた所定個数の左右傾斜角度の検出
結果から基準値を正確に設定でき、その設定された基準
値を新たな基準値として変更できるようになっていると
ともに、さらに、傾斜地での特に畑地のように比較的軟
らかい走行地での作業走行で、傾斜した走行機体におけ
る左右一対の走行装置のうち下位がわとなる走行装置で
の沈み込みにより、傾斜地の傾斜よりも走行機体の傾斜
角度の方が大きくなった場合であっても、その沈み込み
によって生じる傾き分を補正手段で補正して基準値を設
定することになる。
【0011】請求項4にかかる構成によれば、ローリン
グ制御手段は、左右傾斜角度検出手段の検出結果を、所
定時間毎にあるいは所定距離毎に求め、その求めた所定
個数の検出結果の平均値を対地作業機の走行機体に対す
る姿勢の基準値として設定する基準値設定手段を備えて
あるから、傾斜地を作業走行している場合、その走行途
中で傾斜地の傾斜角度が変動して走行機体の左右傾斜角
度が変動しても、逐次検出している左右傾斜角度を平均
した値に基づいて基準値を変更できるようになっている
とともに、さらに、傾斜地での特に畑地のように比較的
軟らかい走行地での作業走行で、傾斜した走行機体にお
ける左右一対の走行装置のうち下位がわとなる走行装置
での沈み込みにより、傾斜地の傾斜よりも走行機体の傾
斜角度の方が大きくなった場合であっても、その沈み込
みによって生じる傾き分を補正手段で補正して基準値を
設定することになる。
【0012】
【発明の効果】従って、請求項1にかかる構成によれ
ば、傾斜地を作業走行している場合で、その走行途中で
傾斜地の傾斜角度が変動して走行機体の左右傾斜角度が
変動しても、その都度順次その傾斜地の傾斜角度に合わ
せた基準値を設定するので、傾斜地の傾斜角度にほぼ良
好に追従した良好な姿勢に対地作業機の対機体姿勢を変
更調節できることとなって、対地作業機による作業姿勢
が常時地面に対して良好な姿勢に維持できることにな
る。
【0013】請求項2にかかる構成によれば、傾斜地を
作業走行している場合で、その走行途中で傾斜地の傾斜
角度が変動して走行機体の左右傾斜角度が変動しても、
その都度順次その傾斜地の傾斜角度に合わせた基準値を
設定するので、傾斜地の傾斜角度にほぼ良好に追従した
良好な姿勢に対地作業機の対機体姿勢を変更調節できる
こととなって、対地作業機による作業姿勢が常時地面に
対して良好な姿勢に維持できることになる。また、往復
走行の往走行から復走行に変更した場合でも、常時走行
機体の傾斜角度を検出してその平均値で基準値を算出す
るようにしているから、わざわざ人手作業で基準値の符
号を変更するような操作を行わなくても、自動的に基準
値が方向転換されたときに平均値を出すことで基準値の
自動変更がなされ、よって、人為的に基準値変更する煩
わしさが解消される。
【0014】請求項3にかかる構成によれば、傾斜地を
作業走行している場合で、その走行途中で傾斜地の傾斜
角度が変動して走行機体の左右傾斜角度が変動しても、
その都度順次その傾斜地の傾斜角度に合わせた基準値を
設定するので、傾斜地の傾斜角度にほぼ良好に追従した
良好な姿勢に対地作業機の対機体姿勢を変更調節できる
こととなって、対地作業機による作業姿勢が常時地面に
対して良好な姿勢に維持できることになる。さらに、こ
のように、傾斜地の地面の傾斜の変動に対しても良好に
追従できるとともに、傾斜地での走行機体の傾きに加え
て走行装置の傾斜に伴う沈み込みによる影響分も補正し
て基準値を設定するものであるから、より一層走行機体
の傾斜状態に合わせて傾斜地に対して良好な作業姿勢と
なるように対地作業機の姿勢制御がなされることにな
り、対地姿勢が所定の良好な姿勢に常時維持されながら
良好な対地作業を行うことができる。
【0015】請求項4にかかる構成によれば、傾斜地を
作業走行している場合で、その走行途中で傾斜地の傾斜
角度が変動して走行機体の左右傾斜角度が変動しても、
その都度順次その傾斜地の傾斜角度に合わせた基準値を
設定するので、傾斜地の傾斜角度にほぼ良好に追従した
良好な姿勢に対地作業機の対機体姿勢を変更調節できる
こととなって、対地作業機による作業姿勢が常時地面に
対して良好な姿勢に維持できて、傾斜地の地面の傾斜の
変動に対しても良好に追従できるとともに、往復走行の
往走行から復走行に変更した場合でも、常時走行機体の
傾斜角度を検出してその平均値で基準値を算出するよう
にしているから、わざわざ人手作業で基準値の符号を変
更するような操作を行わなくても、自動的に基準値が方
向転換されたときに平均値を出すことで基準値の自動変
更がなされ、よって、人為的に基準値変更する煩わしさ
が解消され、さらに、傾斜地での走行機体の傾きに加え
て走行装置の傾斜に伴う沈み込みによる影響分も補正し
て基準値を設定するものであるから、より一層走行機体
の傾斜状態に合わせて傾斜地に対して良好な作業姿勢と
なるように対地作業機の姿勢制御がなされることにな
り、対地姿勢が所定の良好な姿勢に常時維持されながら
良好な対地作業を行うことができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1に、農用トラクタの後部を示しており、走行
機体1の後端部に配設したミッションケース2の上部に
リフトシリンダ3により上下に揺動駆動される左右一対
のリフトアーム4a,4bが備えられるとともに、左右
一対のロアリンク5a,5bがミッションケース1の後
部に上下揺動自在に取り付けられて、一方のリフトアー
ム4bとロアリンク5bとが複動型の油圧シリンダ6で
連結され、他方のリフトアーム4aとロアリンク5aと
がターンバックル式の伸縮ロッドで連結されている。さ
らに、一対のロアリンク5a,5bに対し1本のトップ
リンク7が備えられ、これらトップリンク7及びロアリ
ンク5a,5bで構成された3点リンク機構に対地作業
機としてのロータリ耕耘装置8が連結され、ミッション
ケース2より動力伝達されるようにしている。
【0017】次に、ロータリ耕耘装置8のローリング制
御について説明する。図1に示すように、座席9下方に
ポテンショメータ10を配設している。これに対して、
前記油圧シリンダ6には、ピストンロッド6aに固定さ
れたブラケット11にレリーズワイヤ12のインナーワ
イヤ12aが取り付けられるとともに、アウターワイヤ
12bがシリンダ6bに取り付けられている。そして、
レリーズワイヤ12のインナーワイヤ12aの他端が前
記ポテンショメータ10の操作部10aに連結されてお
り、油圧シリンダ6の伸縮量がレリーズワイヤ12を介
してポテンショメータ10に伝達されるように構成して
いるのである。そして、リフトアーム4a,4bの揺動
角を検出する第2ポテンショメータ13と、水平面に対
する走行機体1の左右方向での傾き角度を検出する左右
傾斜角度検出手段14とを走行機体1に装備している。
前記ポテンショメータ10の検出信号は、ロータリ耕耘
装置8の走行機体1に対する左右方向での相対揺動角情
報として制御装置15に入力され、第2ポテンショメー
タ13及び左右傾斜角度検出手段14での検出信号も、
走行機体1に配設したローリング制御手段としての制御
装置15に入力されるようにしている。制御装置15に
おいては、水平面に対する走行機体1の左右方向での傾
斜角度αと、ロータリ耕耘装置8の走行機体1に対する
左右方向での傾斜角度との関係を、油圧シリンダ6の伸
縮量及びリフトアーム4a,4bの揺動角をパラメータ
とした関係式で備えており、ロータリ耕耘装置8の左右
の角度を水平面に対して何度にすべきかの角度設定器1
6からの信号、及び、上記関係式に基づいて、ロータリ
耕耘装置8の対機体左右角度が角度設定器16による設
定角度となるように、つまり油圧シリンダ6の長さがロ
ータリ耕耘装置8の設定角度に対応する目標長さとなる
ように、制御装置15は油圧シリンダ6のストロークセ
ンサを構成するポテンショメータ10からのフィードバ
ック信号を受けながら油圧シリンダ6を伸縮操作する制
御信号を油圧シリンダ6を伸縮駆動制御する電磁制御弁
17に出力するのである。
【0018】詳述すると、図2に示すように、角度設定
器16で設定された左右角度信号は、基準値設定手段1
8に入力される。又、この基準値設定手段18には、傾
斜地走行時のロータリ耕耘装置8のローリング制御を行
うモードと、平地走行時のロータリ耕耘装置8のローリ
ング制御を行うモードとの選択切換を行う傾斜地走行モ
ード設定器30からのモード信号が入力される。そし
て、傾斜地での作業走行時において、傾斜地走行モード
設定器30が傾斜地走行モードに設定されていると、例
えば100ミリ秒毎に左右傾斜角度検出手段14で検出
された走行機体1の左右傾斜角度信号を基準値設定手段
18に入力して各検出結果を記憶しておき、順次記憶さ
れた最新の所定個数、例えば最新記憶された100個の
左右傾斜角度検出結果の平均値を算出して、その算出結
果に基づいて、角度設定器16で設定された走行機体1
に対するロータリ耕耘装置8の所定角度の基準値を補正
する。つまり、例えば山間の畑地に対する耕耘作業のよ
うに、傾斜地に対して等高線方向に沿って往復作業走行
する場合には、作業前に、走行機体1とロータリ耕耘装
置8との相対姿勢が、ロータリ耕耘装置8が作業開始箇
所での傾斜地に対してその耕深が一様となる姿勢に予め
角度設定器16で設定し、その角度設定器16で設定さ
れたロータリ耕耘装置8の対機体角度を基本的な値とし
て、走行機体1の左右傾きに対応してロータリ耕耘装置
8の対機体角度がその最初に設定した角度となるように
修正することになるが、作業走行していく間における走
行地の機体左右方向での傾斜角度の変動の状況も、左右
傾斜角度検出手段14で所定時間毎に検出し、その検出
された走行機体1の傾斜角度情報の最新の複数個の値に
よる平均値から走行地の概略的な傾斜角度情報として算
出し、走行機体1に対するロータリ耕耘装置8の基準と
なるローリング角度がその平均値で算出された走行地の
傾斜角度に対応した基準値となるように補正していくの
である。尚、その補正は例えば1秒毎に行うように設定
している。
【0019】さらに、この基準値設定手段18で得られ
た基準値信号を、さらに、前記平均値で算出された走行
地の機体左右方向での傾斜角度αに対応して、予め記憶
手段に記憶された傾斜角度に対応した走行機体1の左右
一対の前車輪及び後車輪のうち傾斜地の下位がわに位置
する車輪の地面への沈み込みによる機体傾き角(α−
θ)分を補正する補正手段19に入力して、その補正を
行い、この補正手段19で補正された基準値と、前記左
右傾斜角度検出手段14で検出される検出値とを駆動制
御手段31で比較して、この駆動制御手段31からの駆
動信号で電磁制御弁17を制御し、ひいては油圧シリン
ダ6を伸縮作動させることによって、その基準値に対応
したロータリ耕耘装置8の対走行機体1姿勢に修正する
ことで、図3(ロ)に示すように、ロータリ耕耘装置8
は傾斜角度θとなる傾斜地の傾斜面に最適な姿勢で、例
えば傾斜面と平行で耕深が左右方向で一様になる姿勢で
耕耘作業することになる。
【0020】尚、制御装置15においては、往復作業走
行時での作業走行端で走行機体1を180度方向転換す
る際に、人為的にロータリ耕耘装置8を上昇させてから
方向転換することになるが、そのロータリ耕耘装置8の
上昇が前記第2ポテンショメータ13で所定以上なされ
たことを検出すると、前記基準値と左右傾斜角度検出手
段14の検出結果とに基づくローリング制御を停止し、
一方、方向転換後にロータリ耕耘装置8を作業位置まで
下降させ、その下降が前記第2ポテンショメータ13で
所定以上なされたことを検出すると、前記基準値と左右
傾斜角度検出手段14の検出結果とに基づくローリング
制御を再開するようにしている。ところで、方向転換し
た後の左右傾斜角度検出手段14での走行機体1の傾斜
角度の検出結果は方向転換前の走行時の検出結果と大き
く異なるが、走行に伴い検出結果の平均値は実際の走行
機体1の傾斜角度に近似してくるので、基準値の符号等
を人為的に修正しなくても良いのである。
【0021】尚、図4は、本発明の別の実施例を示し、
角度設定器16に替えて、3点スイッチ20でロータリ
耕耘装置8の対走行機体1のローリング姿勢を設定する
ものである。すなわち、この3点スイッチ20は、左右
揺動自在なスイッチであって、操作していないときは中
立復帰し、右側に手動で押し操作している間ロータリ耕
耘装置8が対機体で右下がりに緩速でローリングし、左
側に手動で押し操作している間ロータリ耕耘装置8が対
機体で左下がりに緩速でローリングするように制御装置
15で制御され、操作していないときのロータリ耕耘装
置8の対機体姿勢が基準姿勢として設定されるようにし
ている。油圧シリンダ6の伸縮長さを検出するポテンシ
ョメータ等から成るストロークセンサ10の検出結果
と、走行機体1の左右傾斜角度を検出するローリングセ
ンサ14との検出結果とに基づいて、ロータリ耕耘装置
8の対機体姿勢を、傾斜地の傾斜角度に応じた状態に自
動補正するのである。
【0022】尚、図5は、本発明のさらに別の実施例を
示し、21は、傾斜地の地面の硬軟度合いに応じて、上
記補正手段19での補正値を設定するための調整をする
調整ダイヤルを示している。すなわち、硬い地面である
ほど傾斜地で下位がわの走行装置の沈み込みは小さいか
ら、その地面の硬軟度合いの標準硬さを前記補正値の基
準として目盛り0で表示し、この標準硬さを基準とし
て、地面が軟くなるほど補正値が正がわに補正されるよ
うに、地面が硬くなるほど補正値が負がわに補正される
ように、作業前や作業途中で地面の硬さに応じた補正値
を調整ダイヤル21によって設定できるようにしてい
る。
【0023】さらに、上記農用トラクタにおける角度設
定器16等が配設されるスイッチボックス22は、その
農用トラクタの仕様に応じてそのスイッチボックス22
に配設されるスイッチ類が相違するとともに、スイッチ
ボックス22に配設されるスイッチ回路23も回路構成
が相違することになる。そこで、その仕様の異なるスイ
ッチ回路23のうち回路構成が共通する部分は予め同一
工程で製造しておき、図6に示すように、走行機体1に
そのスイッチ回路23を組み付ける際に、仕様に合わせ
た回路に簡単に修正できるよう、スイッチ回路23に、
仕様に応じた回路に断線の有無だけで簡単に切換できる
ジャンパー線24を設けている。そして、ジャンパー線
24を切断して使用する仕様機種と、ジャンパー線24
を切断しないでそのままにして使用する仕様機種とで、
スイッチ回路23上方を覆う銘板25も、例えば、図7
(イ),(ロ)に示すもののように、仕様に合わせて取
り付けるのである。尚、図中、26はスイッチ回路23
を前記制御装置15に接続するためのコネクタである。
【0024】〔別実施例〕 上記実施例では、所定時間毎の走行機体の左右傾斜検
出でローリング制御の基準値の修正を行うようにしてい
たが、農用トラクタに距離センサを設け、この距離セン
サにより、所定走行距離毎の走行機体の左右傾斜検出で
ローリング制御の基準値の修正を行うようにしても良
い。
【0025】上記実施例では、補正手段によって、地
面に対する走行装置の沈み込み分も補正して走行機体に
対する対地作業機の姿勢の基準値を設定するようにして
いたが、この補正手段による補正を行うことなく前記基
準値を設定するローリング制御を行うようにしても良
い。この別実施例のものは、図2を参照すると、この図
2から補正手段19を削除した構成であって、基準値設
定手段18で得られた基準値信号を直接駆動制御手段3
1に入力するものである。
【0026】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】農用トラクタ後部、及び、各種検出手段と制御
装置との接続を示す斜視図
【図2】ローリング制御手段等を示す概略ブロック図
【図3】斜面を走行する従来の農用トラクタ(イ)と、
本発明の農用トラクタ(ロ)とを後方から見た状態で示
す概略説明図
【図4】別実施例のローリング制御手段等の概略ブロッ
ク図
【図5】別実施例のローリング制御手段等の概略ブロッ
ク図
【図6】スイッチボックスを示す縦断面図
【図7】スイッチボックスに装着される2種の銘板
(イ),(ロ)を示す平面図
【符号の説明】 1 走行機体 8 対地作業機 14 左右傾斜角度検出手段 15 ローリング制御手段 18 基準値設定手段 19 補正手段
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行機体(1)にローリング揺動自在に
    対地作業機(8)を装着するとともに、前記走行機体
    (1)の左右方向での水平面に対する傾斜角度を検出す
    る左右傾斜角度検出手段(14)を備え、この左右傾斜
    角度検出手段(14)の検出結果と基準値とに基づいて
    前記対地作業機(8)を前記走行機体(1)に対して所
    定姿勢に保持するローリング制御を行うローリング制御
    手段(15)を設けた農用トラクタの作業機姿勢制御装
    置であって、 前記ローリング制御手段(15)は、前記左右傾斜角度
    検出手段(14)の検出結果を、所定時間毎にあるいは
    所定距離毎に求め、その求めた所定個数の検出結果の平
    均値を前記対地作業機(8)の前記走行機体(1)に対
    する姿勢の前記基準値として設定する基準値設定手段
    (18)を備えてある農用トラクタの作業機姿勢制御装
    置。
  2. 【請求項2】 走行機体(1)にローリング揺動自在に
    対地作業機(8)を装着するとともに、前記走行機体
    (1)の左右方向での水平面に対する傾斜角度を検出す
    る左右傾斜角度検出手段(14)を備え、この左右傾斜
    角度検出手段(14)の検出結果と基準値とに基づいて
    前記対地作業機(8)を前記走行機体(1)に対して所
    定姿勢に保持するローリング制御を行うローリング制御
    手段(15)を設けた農用トラクタの作業機姿勢制御装
    置であって、 前記ローリング制御手段(15)は、前記左右傾斜角度
    検出手段(14)の検出結果を、所定時間毎にあるいは
    所定距離毎に求め、その求めた所定個数の検出結果の平
    均値を前記対地作業機(8)の前記走行機体(1)に対
    する姿勢の前記基準値として設定する基準値設定手段
    (18)と、この基準値設定手段(18)で得られた基
    準値を、前記左右傾斜角度検出手段(14)の検出結果
    に基づいて、前記走行機体(1)の左右傾斜角度が大き
    いほど、前記対地作業機(8)の前記走行機体(1)に
    対する左右傾斜角度が大となるように自動的に補正する
    補正手段(19)とを備えてある請求項1記載の農用ト
    ラクタの作業機姿勢制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007032218A (ja) * 2005-07-29 2007-02-08 Honda Motor Co Ltd 除雪機
JP2009000016A (ja) * 2007-06-19 2009-01-08 Ihi Shibaura Machinery Corp 農用作業車
JP2015223094A (ja) * 2014-05-27 2015-12-14 株式会社クボタ 作業車両

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